JPH0719806Y2 - 熱転写リボンカセット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、サーマルプリンタ等に用いられる熱転写用の
リボンカセットに関する。

従来の技術 熱転写用のインクリボンは薄いプラスチックフィルムに
インクを塗布したものであるので、従来のリボンカセッ
トをプリンターに装着するとき、熱転写リボンにたるみ
が出たり静電気が発生したりすると、リボンが付着して
互いにまとわりついたりするため、熱転写リボンをサー
マルヘッドに対向して装着するのが、非常に困難な作業
となっていた。

特に、発券器等に使用される幅50mm以上の広幅リボンを
使用する場合には、サーマルヘッドをカセットから離間
して熱転写記録を行うので、リボンの付着やまとわりつ
きが更にひどくなり、ヘッドとプラテンの間にリボンを
装着するのは一層困難な作業となっていた。

考案が解決しようとする課題 本考案は、これらの欠点に対してなされたものであっ
て、幅が50mm以上の広幅で薄いフィルム状のリボンをカ
セットから離間した箇所で熱転写記録を行うものであっ
て、リボン装着時にリボンに静電気が発生しても、リボ
ンがまとわりついたり互いに付着したりすることなく、
容易にサーマルヘッドに対向して装着できるような、熱
転写リボンカセットを目的とする。

課題を解決するための手段 本考案は前記目的を達成するために、熱転写リボンカセ
ットを、ケースに２つの開口、供給リールおよび巻き取
りリールを設け、供給リールの熱転写リボンを一方の開
口から外部へ引出し、そこで熱転写記録を行って他方の
開口からケース内に繰り込んで巻き取りリールに巻き取
るリボンカセットにおいて、熱転写リボンは幅が50mm以
上の広幅で薄いフィルム状をなし、カセットの端縁から
プラテン側に離間した箇所で熱転写記録を行なうもので
あり、カセットの２つの開口側に１対の係止部を設け、
少なくともリボン装着時には、その係止部に、断面ほぼ
冂状で中央部にサーマルヘッド用の孔を有するホルダー
の両端係止片を係脱可能に取付けて、サーマルヘッドを
配置できる空所を形成してなる構成とした。

作用 本考案はこれらの構成により、ホルダーをケースの係止
部に係止して取付ければ、そこに形成された空所内に、
ケースから離間したサーマルヘツドが配置でき、熱転写
リボンをホルダーの外面に沿ってケースの両開口からか
け渡すことができる。

したがって、熱転写リボンとサーマルヘッドとは、ホル
ダーによって互いに隔離されているので、熱転写リボン
にたるみや静電気が発生しても、互いに付着してまとわ
りついたりさせずに、ホルダーの外面にかけ渡すだけい
の容易な作業で、ヘッドに対向して装着できる。

また、ホルダーをケースから取り外せば、第２図のよう
にホルダーなしの従来のカセットとしても使用すること
ができる。

実施例 本考案の実施例を図面によって説明する。

第１図はホルダーを取付けた状態の横断面図であって、
カセットのケース１の一方の側面には一方の開口２と他
方の開口３を設け、ケース１の内部には供給リール４お
よび巻き取りリール５を互いに対向してそれぞれ設けて
ある。また、ケース１には、開口2,3よりそれぞれ中央
寄りの上下両端面の４箇所に、係止部6,6,6,6を４個設
けてある。

ホルダー７は合成樹脂の薄板からなり、幅をケース１の
厚さより大きくし、断面を末広のほぼ冂状として、その
内部にプリンター（図示せず）のサーマルヘッド８が配
置できる空所９を形成する。ホルダー７は、その中央部
にサーマルヘッド８の先端が出没可能な孔10を設け、そ
の両端部の両側４箇所に、ケース１の厚さを残して互い
に内方に折り曲げ、係止部６に係脱可能な係止片11,11,
11,11を４個設けてある。

ケース１にホルダ17を取付けて、幅が50mm以上の広幅で
薄いフィルム状の熱転写リボン12をサーマルヘッド８に
対向して装着するには、供給リール４から一方の開口２
を経て外部へ引き出された熱転写リボン12を、ホルダー
７の外面に沿ってかけ渡し、他方の開口３を経て巻取り
リール５に巻き取らせる。こうすると、熱転写リボン12
はホルダー７の孔10でサーマルヘッド８に対向するが、
ホルダー７で互いに隔離されているため、まとわりつく
ことなく容易に装着できる。

熱転写記録を行うには、プリンター（図示せず）からの
印字信号により、熱転写リボン12の走行が止まり、空所
９内のサーマルヘッド８が熱転写リボン12の直交方向に
移動して孔10を通り、熱転写リボン12をプラテン13上の
被記録紙14上に押付け、指示れた熱印字を行う。印字が
終わるとサーマルヘッド８は元の位置に戻り、熱転写リ
ボン12の走行も再開される。

また、ホルダー７を取付けないでプリンター（図示せ
ず）に装着する必要が生じたときは、ホルダー７の係止
片11をケース１の係止部６から取外して第２図のように
すれば、ホルダー７なしのカセットとしても使用でき
る。

考案の効果 本考案のリボンカセットは以上のような構成であるの
で、熱転写リボンをサーマルヘッドに対向して装着する
のに、50mm以上の広幅で薄いフィルム状のリボンをカセ
ットから離間した箇所で熱転写記録を行うもので、静電
気が発生しても、装着時にホルダーを付ければ、サーマ
ルヘッドへのまとわりつきや互いの付着がなくなり、容
易に装着できるようになった。また、運搬や保管時の場
合、又はホルダーがプリンタに付けられない場合は、ホ
ルダーを外せばホルダーなしのコンパクトなカセットと
なり使用できる。容易に装着できるようになった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例のホルダー取付け時の横断平面
図、第２図は本考案の実施例のホルダー取外し時の横断
平面図である。 １……ケース、2,3……開口、４……供給リール、５…
…巻取りリール、６……係止部、７……ホルダー、８…
…サーマルヘッド、９……空所、10……孔、11……係止
片、12……熱転写リボン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ケース（１）に２つの開口（２），
   （３）、供給リール（４）および巻き取りリール（５）
   を設け、供給リール（４）の熱転写リボン（12）を一方
   の開口（２）から外部へ引出し、そこで熱転写記録を行
   って他方の開口（３）からケース（１）内に繰り込んで
   巻き取りリール（５）に巻き取るリボンカセットにおい
   て、 熱転写リボン（12）は幅が50mm以上の広幅で薄いフィル
   ム状をなし、カセットの端縁からプラテン側に離間した
   箇所で熱転写記録を行なうものであり、カセットの２つ
   の開口（２），（３）側に１対の係止部（６）を設け、
   少なくともリボン装着時には、その係止部（６）に、断
   面ほぼ冂状で中央部にサーマルヘッド（８）用の孔（1
   0）を有するホルダー（７）の両端係止片（11）を係脱
   可能に取付けて、サーマルヘッド（８）を配置できる空
   所（９）を形成することを特徴とする、熱転写リボンカ
   セット。