JPH0719611A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JPH0719611A
JPH0719611A JP16149593A JP16149593A JPH0719611A JP H0719611 A JPH0719611 A JP H0719611A JP 16149593 A JP16149593 A JP 16149593A JP 16149593 A JP16149593 A JP 16149593A JP H0719611 A JPH0719611 A JP H0719611A
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pressure
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷凍装置において新冷媒に十分対応できる水
分管理を行い得るようにする。 【構成】 圧縮機1、凝縮器2、冷媒乾燥機構3、減圧
機構4および蒸発器5を冷媒配管により順次接続してな
る冷媒回路Aを備えた冷凍装置において、前記冷媒回路
Aにおける高圧液ラインA1および低圧ラインA2からそ
れぞれ分岐し且つそれぞれ高圧液ラインA1および低圧
ラインA2へ還流する高圧液バイパス路7および低圧バ
イパス路8を設け、前記高圧液バイパス路7と低圧バイ
パス路8とが熱交換可能な熱交換部9を付設するととも
に、前記高圧液バイパス路7における熱交換部9あるい
は該熱交換部9より下流側に、冷媒中の水分を検知する
モイスチャインジケータ10を設けるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、冷凍装置に関し、さ
らに詳しくは冷媒循環系における含有水分の検知精度を
高めた冷凍装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、特定フロン(例えば、R22:CH
ClF2等)によるオゾン層破壊の問題が、地球環境保全
に関する重要な問題として議論されてきており、特定フ
ロンの製造・使用に対する規制が強化される方向にあ
る。
【0003】そこで、冷凍装置用の熱伝達用流体(即
ち、冷媒)として新しい物質(例えば、R134a等の新
冷媒)の開発が進められているが、これらの新冷媒の場
合、潤滑油として相溶性のあるエステル油系のものが使
用されることとなっている。ところが、潤滑油としてエ
ステル油系のものを使用した場合、水による加水分解を
容易に起こすため、冷媒循環系における水分の管理が、
従来の特定フロンを冷媒として用いた冷凍装置に比べて
極めて重要となる。
【0004】ところで、従来の特定フロンを冷媒として
用いた冷凍装置においても、冷媒循環系における水分を
検知する目的から凝縮器の出口側である高圧液ラインに
塩化コバルトからなるモイスチャインジケータを設ける
技術があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、モイスチャ
インジケータは冷媒との組み合わせにおいて特有の特性
を示すことは良く知られている事実であり、例えば、R
22を冷媒として用いた場合、図7に示すように、モイ
スチャインジケータは、ドライ線X′より左側ではブル
ーとなり、ウェット線Y′より右側ではピンクとなり、
ドライ線X′とウェット線Y′との間では中間色とな
る。
【0006】従って、上記したように高圧液ラインにモ
イスチャインジケータを設けた場合、凝縮器出口側にお
ける冷媒温度は約50℃なので、その時モイスチャイン
ジケータがブルーとなる限界水分量は133ppmとな
る。ところが、R22の場合、加水分解のおそれのない
鉱油系の潤滑油が使用されているため、限界水分量を1
33ppmとする水分検知であってもなんら支障がなかっ
た。
【0007】しかしながら、上記したようにR134a
等の新冷媒の場合、エステル油系の潤滑油の加水分解を
考慮した場合、より厳格な水分管理(例えば、限界水分
量を10〜20ppmとする水分管理)が必要となる。
【0008】ところで、上記モイスチャインジケータの
特性によれば、例えば、R22の場合、冷媒温度が25
℃に低下すると限界水分量は60ppmに低下するという
ように、検知冷媒の温度の低下に応じて限界水分量も小
さくなるという共通の傾向がある。本願発明者は、この
事実に着目してモイスチャインジケータによる検知を低
温度状態で行うことにより、新冷媒に十分対応できる厳
格な水分管理を可能ならしめようとして本願発明をする
に至ったのである。
【0009】また、現行冷媒循環系であるHCFC−鉱
油系の場合における飽和水分溶解度は、冷媒(即ち、R
22)で460ppm、鉱油で100ppmであるのに対し
て、新冷媒循環系であるHFC−エステル油系の場合に
おける飽和水分溶解度は、冷媒(R134a)で500pp
m、エステル油で1700ppmである。つまり、現行冷媒
循環系の場合、冷媒での飽和水分溶解度が支配的なた
め、冷媒中の水分量検知により系全体の水分量を予測で
きたが、新冷媒循環系の場合、エステル油での飽和水分
溶解度が支配的となっているため、冷媒中の水分検知よ
り潤滑油中の水分検知により系全体の水分量の予測を行
う方がより精度が向上する。そこで、本発明者は、潤滑
油中の水分量を検知することで、新冷媒に十分対応でき
る水分管理を可能ならしめようとして本願発明をするに
至ったのである。
【0010】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、冷凍装置において新冷媒に十分対応できる水分管
理を行い得るようにすることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記課題を解決するための手段として、図面に示すよう
に、圧縮機1、凝縮器2、冷媒乾燥機構3、減圧機構4
および蒸発器5を冷媒配管により順次接続してなる冷媒
回路Aを備えた冷凍装置において、前記冷媒回路Aにお
ける高圧液ラインA1および低圧ラインA2からそれぞれ
分岐し且つそれぞれ高圧液ラインA1および低圧ライン
2へ還流する高圧液バイパス路7および低圧バイパス
路8を設け、前記高圧液バイパス路7と低圧バイパス路
8とが熱交換可能な熱交換部9を付設するとともに、前
記高圧液バイパス路7における熱交換部9あるいは該熱
交換部9より下流側に、冷媒中の水分を検知するモイス
チャインジケータ10を設けるようにしている。
【0012】請求項2の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、図面に示すように、前記請求項1記
載の冷凍装置において、前記熱交換部9を、低圧バイパ
ス路8の一部を内管11とし、高圧液バイパス路7の一
部を外管12とする二重管式熱交換器で構成し、前記外
管12に前記モイスチャインジケータ10を設けるよう
にしている。
【0013】請求項3の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、図面に示すように、圧縮機1、凝縮
器2、冷媒乾燥機構3、減圧機構4および蒸発器5を冷
媒配管により順次接続してなる冷媒回路Aを備えた冷凍
装置において、前記冷媒回路Aにおける高圧液ラインA
1から分岐し且つ低圧ラインA2へ還流するバイパス路1
4を設け、該バイパス路14には冷媒圧力を低減する減
圧部15を設けるとともに、前記バイパス路14におけ
る減圧部15の下流側に、冷媒中の水分を検知するモイ
スチャインジケータ10を設けるようにしている。
【0014】請求項4の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、図面に示すように、圧縮機1、凝縮
器2、冷媒乾燥機構3、減圧機構4および蒸発器5を冷
媒配管により順次接続してなる冷媒回路Aを備えた冷凍
装置において、前記冷媒回路Aにおける低圧ラインA2
に、冷媒中の水分を検知するモイスチャインジケータ1
0を設けるようにしている。
【0015】請求項5の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、図面に示すように、圧縮機1、凝縮
器2、冷媒乾燥機構3、減圧機構4および蒸発器5を冷
媒配管により順次接続してなる冷媒回路Aを備えた冷凍
装置において、前記冷媒回路Aにおける油溜部に、潤滑
油中の水分を検知するモイスチャインジケータ10を設
けるようにしている。
【0016】
【作用】請求項1の発明では、上記手段によって次のよ
うな作用が得られる。
【0017】即ち、高圧液バイパス路7を流れる高圧液
冷媒は、低圧バイパス路8を流れる低圧ガス冷媒によっ
て所望の温度に冷却され、冷却された状態の冷媒中の水
分量に応じてモイスチャインジケータ10が反応するこ
ととなる。従って、従来の高圧液冷媒中の水分量を検知
するものと比較して、モイスチャインジケータ10がド
ライ状態と検知する限界水分量が小さくなる。
【0018】請求項2の発明では、上記手段によって次
のような作用が得られる。
【0019】即ち、熱交換部9において内管11内を流
れる低圧ガス冷媒によって冷却された外管12内を流れ
る高圧液冷媒中の水分量に応じてモイスチャインジケー
タ10が反応することとなる。従って、従来の高圧液冷
媒中の水分量を検知するものと比較して、モイスチャイ
ンジケータ10がドライ状態と検知する限界水分量が小
さくなる。
【0020】請求項3の発明では、上記手段によって次
のような作用が得られる。
【0021】即ち、高圧液ラインA1から分岐したバイ
パス路14を流れる高圧液冷媒は、減圧部15において
減圧されると同時に温度降下されて液ーガス混合状態と
なり、その状態の冷媒中の水分量に応じてモイスチャイ
ンジケータ10が反応することとなる。従って、従来の
高圧液冷媒中の水分量を検知するものと比較して、モイ
スチャインジケータ10がドライ状態と検知する限界水
分量が小さくなる。
【0022】請求項4の発明では、上記手段によって次
のような作用が得られる。
【0023】即ち、低温の低圧ラインA2を流れるガス
冷媒中水分量に応じてモイスチャインジケータ10が反
応することとなる。従って、従来の高圧液冷媒中の水分
量を検知するものと比較して、モイスチャインジケータ
10がドライ状態と検知する限界水分量が小さくなる。
【0024】請求項5の発明では、上記手段によって次
のような作用が得られる。
【0025】即ち、油溜部に溜った潤滑油中の水分量に
応じてモイスチャインジケータ10が反応することとな
り、HFC−エステル油系のように水分溶解度が支配的
な潤滑油から直接水分量検知が行なわれることとなる。
【0026】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、圧縮機1、凝
縮器2、冷媒乾燥機構3、減圧機構4および蒸発器5を
冷媒配管により順次接続してなる冷媒回路Aを備えた冷
凍装置において、前記冷媒回路Aにおける高圧液ライン
1および低圧ラインA2からそれぞれ分岐し且つそれぞ
れ高圧液ラインA1および低圧ラインA2へ還流する高圧
液バイパス路7および低圧バイパス路8を設け、前記高
圧液バイパス路7と低圧バイパス路8とが熱交換可能な
熱交換部9を付設するとともに、前記高圧液バイパス路
7における熱交換部9あるいは該熱交換部9より下流側
に、冷媒中の水分を検知するモイスチャインジケータ1
0を設けて、低圧バイパス路8を流れる低圧ガス冷媒に
よって所望の温度に冷却された高圧液冷媒中の水分量に
応じてモイスチャインジケータ10が反応するようにし
たので、従来の高圧液冷媒中の水分量を検知するものと
比較して、モイスチャインジケータ10がドライ状態と
検知する限界水分量が小さくなり、新冷媒に十分対応で
きる水分管理を行うことが可能となるという優れた効果
がある。
【0027】請求項2の発明によれば、請求項1記載の
冷凍装置において、熱交換部9を、低圧バイパス路8の
一部を内管11とし、高圧液バイパス路7の一部を外管
12とする二重管式熱交換器で構成し、前記外管12に
前記モイスチャインジケータ10を設けて、熱交換部9
において内管11内を流れる低圧ガス冷媒によって冷却
された外管12内を流れる高圧液冷媒中の水分量に応じ
てモイスチャインジケータ10が反応するようにしたの
で、従来の高圧液冷媒中の水分量を検知するものと比較
して、モイスチャインジケータ10がドライ状態と検知
する限界水分量が小さくなり、極めて簡易な構成により
新冷媒に十分対応できる水分管理を行うことが可能とな
るという優れた効果がある。
【0028】請求項3の発明によれば、圧縮機1、凝縮
器2、冷媒乾燥機構3、減圧機構4および蒸発器5を冷
媒配管により順次接続してなる冷媒回路Aを備えた冷凍
装置において、前記冷媒回路Aにおける高圧液ラインA
1から分岐し且つ低圧ラインA2へ還流するバイパス路1
4を設け、該バイパス路14には冷媒圧力を低減する減
圧部15を設けるとともに、前記バイパス路14におけ
る減圧部15の下流側に、冷媒中の水分を検知するモイ
スチャインジケータ10を設けて、高圧液ラインA1
ら分岐したバイパス路14を流れる高圧液冷媒が、減圧
部15において減圧されると同時に温度降下されて液ー
ガス混合状態となり、その状態の冷媒中の水分量に応じ
てモイスチャインジケータ10が反応するようにしたの
で、従来の高圧液冷媒中の水分量を検知するものと比較
して、モイスチャインジケータ10がドライ状態と検知
する限界水分量が小さくなり、極めて簡易な構成により
新冷媒に十分対応できる水分管理を行うことが可能とな
るという優れた効果がある。
【0029】請求項4の発明によれば、圧縮機1、凝縮
器2、冷媒乾燥機構3、減圧機構4および蒸発器5を冷
媒配管により順次接続してなる冷媒回路Aを備えた冷凍
装置において、前記冷媒回路Aにおける低圧ラインA2
に、冷媒中の水分を検知するモイスチャインジケータ1
0を設けて、低温の低圧ラインA2を流れるガス冷媒中
水分量に応じてモイスチャインジケータ10が反応する
ようにしたので、従来の高圧液冷媒中の水分量を検知す
るものと比較して、モイスチャインジケータ10がドラ
イ状態と検知する限界水分量が小さくなり、極めて簡易
な構成により新冷媒に十分対応できる水分管理を行うこ
とが可能となるという優れた効果がある。
【0030】請求項5の発明によれば、圧縮機1、凝縮
器2、冷媒乾燥機構3、減圧機構4および蒸発器5を冷
媒配管により順次接続してなる冷媒回路Aを備えた冷凍
装置において、前記冷媒回路Aにおける油溜部に、潤滑
油中の水分を検知するモイスチャインジケータ10を設
けて、油溜部に溜った潤滑油中の水分量に応じてモイス
チャインジケータ10が反応するようにしたので、HF
C−エステル油系のように水分溶解度が支配的な潤滑油
から直接水分量検知が行なわれることとなり、系全体と
しての水分量予測の精度が大幅に向上するという優れた
効果がある。
【0031】
【実施例】以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾
つかの好適な実施例を説明する。
【0032】実施例1 図1には、本願発明の実施例1にかかる冷凍装置におけ
る冷媒回路が示されている。本実施例は、請求項1の発
明に対応するものである。
【0033】本実施例の冷凍装置における冷媒回路A
は、圧縮機1、凝縮器2、冷媒乾燥機構3、減圧機構4
および蒸発器5を冷媒配管により順次接続して構成され
ており、圧縮機1から吐出されたガス冷媒は、凝縮器2
において冷却凝縮されて高圧液冷媒となり、その後冷媒
乾燥機構3において冷媒中の水分が除去され、減圧機構
4において減圧され、蒸発器5において蒸発された後圧
縮機1に還流されることとなっている。なお、本実施例
の場合、凝縮器2の下流側であって冷媒乾燥機構3の上
流側には、冷媒中の水分を検知するモイスチャインジケ
ータ6が設けられている。このモイスチャインジケータ
6は従来から用いられているもので、高温状態における
冷媒中の水分を検知するものである。
【0034】しかして、本実施例においては、前記冷媒
回路Aにおける高圧液ラインA1(即ち、凝縮器2の出口
側における冷媒乾燥機構3と減圧機構4との間)および
低圧ラインA2(即ち、減圧機構4と圧縮機1との間)か
らそれぞれ分岐し且つそれぞれ高圧液ラインA1(即ち、
前記分岐点の下流側)および低圧ラインA2(即ち、前記
分岐点より下流側)へ還流する高圧液バイパス路6およ
び低圧バイパス路7が設けられており、前記高圧液バイ
パス路7と低圧バイパス路8とが熱交換可能な熱交換部
9が付設されている。なお、前記高圧液バイパス路7の
管径は、前記高圧液ラインA1から分岐した高圧液冷媒
の流量を制限するために小径とされている。
【0035】そして、前記高圧液バイパス路7における
熱交換部9より下流側には、冷媒中の水分を検知するモ
イスチャインジケータ10が設けられている。
【0036】上記のように構成したことにより、次のよ
うな作用が得られる。
【0037】低圧バイパス路8を流れる低圧ガス冷媒に
よって所望の温度に冷却された高圧液冷媒中の水分量に
応じてモイスチャインジケータ10が反応することとな
り、従来の高圧液冷媒中の水分量を検知するものと比較
して、モイスチャインジケータ10がドライと検知する
限界水分量が小さくなる。
【0038】例えば、新冷媒としてR134aを使用し
た場合について説明すると、高圧液ラインA1に設けら
れたモイスチャインジケータ6(従来と同じ場所に設け
られている)の場合、凝縮器2の出口側の高圧液冷媒の
温度は約43℃であり、図7に示すように、43℃に相
当するR134aのドライ線Xによる限界水分量は45p
pmであるが、上記した高圧液バイパス路7における熱交
換部9の下流側に設けられたモイスチャインジケータ1
0の場合、約5℃に冷却された冷媒中の水分を検知する
ため、5℃に相当するR134aのドライ線Xによる限
界水分量は10ppmとなる。つまり、モイスチャインジ
ケータ10によって10ppmの限界水分量まで検知可能
となり、新冷媒に十分対応できる水分管理を行うことが
可能となるのである。図7においてYはR134aのウ
ェット線である。なお、本実施例におけるように、凝縮
器2の出口側の高圧液ラインA1にもモイスチャインジ
ケータ6を設けると、所望の限界水分量の手前である中
間値を検知することが可能となる。
【0039】本実施例においては、低圧バイパス路8を
減圧機構4と蒸発器5との間の低圧ラインA2から分岐
・還流させているが、蒸発器5と圧縮機1との間の低圧
ラインA2から分岐・還流させるようにしてもよいこと
は勿論である。
【0040】実施例2 図2には、本願発明の実施例2にかかる冷凍装置におけ
る熱交換部の構造が示されている。本実施例は、請求項
1および2の発明に対応するものである。
【0041】本実施例の場合、実施例1における熱交換
部9を、低圧バイパス路8の一部を内管11とし、高圧
液バイパス路7の一部を外管12とする二重管式熱交換
器で構成し、前記外管12に前記モイスチャインジケー
タ10を設けるようにしている。符号13はモイスチャ
インジケータ10を視認するためのガラス窓である。上
記のように構成したことにより、熱交換部9において内
管11内を流れる低圧ガス冷媒によって冷却された外管
12内を流れる高圧液冷媒中の水分量に応じてモイスチ
ャインジケータ10が反応することとなるのである。そ
の他の作用効果は実施例1と同様なので重複を避けて説
明を省略する。
【0042】実施例3 図3には、本願発明の実施例3にかかる冷凍装置におけ
る冷媒回路が示されている。本実施例は、請求項3の発
明に対応するものである。
【0043】本実施例の場合、実施例1における高圧液
バイパス路および低圧バイパス路に代えて、冷媒回路A
における高圧液ラインA1から分岐し且つ低圧ラインA2
へ還流するバイパス路14が設けられている。そして、
該バイパス路14には、冷媒圧力を低減する減圧部15
を設けるとともに、該減圧部15の下流側に冷媒中の水
分を検知するモイスチャインジケータ10を設けてい
る。その他の構成は実施例1と同様である。
【0044】上記のように構成したことにより、高圧液
ラインA1から分岐したバイパス路14を流れる高圧液
冷媒は、減圧部15において減圧されると同時に温度降
下されて液ーガス混合状態となり、その状態の冷媒中の
水分量に応じてモイスチャインジケータ10が反応す
る。従って、従来の高圧液冷媒中の水分量を検知するも
のと比較して、モイスチャインジケータ10がドライ状
態と検知する限界水分量が小さくなり、極めて簡易な構
成により新冷媒に十分対応できる水分管理を行うことが
可能となる。
【0045】実施例4 図4には、本願発明の実施例4にかかる冷凍装置におけ
る冷媒回路が示されている。本実施例は、請求項4の発
明に対応するものである。
【0046】本実施例の場合、実施例1における高圧液
バイパス路および低圧バイパス路を省略して、冷媒回路
Aにおける低圧ラインA2に、冷媒中の水分を検知する
モイスチャインジケータ10を設けている。
【0047】上記のように構成したことにより、低温の
低圧ラインA2を流れるガス冷媒中水分量に応じてモイ
スチャインジケータ10が反応する。従って、従来の高
圧液冷媒中の水分量を検知するものと比較して、モイス
チャインジケータ10がドライ状態と検知する限界水分
量が小さくなり、極めて簡易な構成により新冷媒に十分
対応できる水分管理を行うことが可能となる。
【0048】実施例5 図5には、本願発明の実施例5にかかる冷凍装置におけ
る油分離器が示されている。本実施例は、請求項5の発
明に対応するものである。
【0049】本実施例の場合、冷凍装置における冷媒循
環系をHFC−エステル油系とするとともに、油溜部と
なる油分離器16の底部にモイスチャインジケータ10
を付設している。
【0050】上記のように構成したことにより、油溜部
に溜った潤滑油中の水分量に応じてモイスチャインジケ
ータ10が反応することとなる。HFC−エステル油系
の場合、前述したように飽和水分溶解度が潤滑油におい
て極めて大きくなるところから、水分溶解度が支配的な
潤滑油から直接水分量検知が行なわれるため、系全体と
しての水分量予測の精度が大幅に向上することとなる。
【0051】実施例6 図6には、本願発明の実施例6にかかる冷凍装置におけ
る圧縮機の油面計部分が示されている。本実施例は、請
求項5の発明に対応するものである。
【0052】本実施例の場合、冷凍装置における冷媒循
環系をHFC−エステル油系とするとともに、油溜部分
となる圧縮機1の油面計17にモイスチャインジケータ
10を設けている。
【0053】上記のように構成したことにより、油溜部
に溜った潤滑油中の水分量に応じてモイスチャインジケ
ータ10が反応することとなる。HFC−エステル油系
の場合、前述したように飽和水分溶解度が潤滑油におい
て極めて大きくなるところから、水分溶解度が支配的な
潤滑油から直接水分量検知が行なわれるため、系全体と
しての水分量予測の精度が大幅に向上することとなる。
【0054】本願発明は、上記各実施例の構成に限界さ
れるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て適宜設計変更可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例1にかかる冷凍装置の冷媒回
路図である。
【図2】本願発明の実施例2にかかる冷凍装置における
熱交換部の構造を示す断面図である。
【図3】本願発明の実施例3にかかる冷凍装置の冷媒回
路図である。
【図4】本願発明の実施例4にかかる冷媒の冷媒回路図
である。
【図5】本願発明の実施例5にかかる冷凍装置における
油分離器の正面図である。
【図6】本願発明の実施例6にかかる冷凍装置にかかる
圧縮機の油面計部分の断面図である。
【図7】モイスチャインジケータの検知特性図である。
【符号の説明】
1は圧縮機、2は凝縮器、3は冷媒乾燥機構、4は減圧
機構、5は蒸発器、7は高圧液バイパス路、8は低圧バ
イパス路、9は熱交換部、10はモイスチャインジケー
タ、11は内管、12は外管、14はバイパス路、15
は減圧部、16は油分離器、17は油面計、Aは冷媒回
路、A1は高圧液ライン、A2は低圧ライン。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(1)、凝縮器(2)、冷媒乾燥機構
    (3)、減圧機構(4)および蒸発器(5)を冷媒配管により
    順次接続してなる冷媒回路(A)を備えた冷凍装置であっ
    て、前記冷媒回路(A)における高圧液ライン(A1)およ
    び低圧ライン(A2)からそれぞれ分岐し且つそれぞれ高
    圧液ライン(A1)および低圧ライン(A2)へ還流する高圧
    液バイパス路(7)および低圧バイパス路(8)を設け、前
    記高圧液バイパス路(7)と低圧バイパス路(8)とが熱交
    換可能な熱交換部(9)を付設するとともに、前記高圧液
    バイパス路(7)における熱交換部(9)あるいは該熱交換
    部(9)より下流側には、冷媒中の水分を検知するモイス
    チャインジケータ(10)を設けたことを特徴とする冷凍
    装置。
  2. 【請求項2】 前記熱交換部(9)を、低圧バイパス路
    (8)の一部を内管(11)とし、高圧液バイパス路(7)の
    一部を外管(12)とする二重管式熱交換器で構成し、前
    記外管(12)に前記モイスチャインジケータ(10)を設
    けたことを特徴とする前記請求項1記載の冷凍装置。
  3. 【請求項3】 圧縮機(1)、凝縮器(2)、冷媒乾燥機構
    (3)、減圧機構(4)および蒸発器(5)を冷媒配管により
    順次接続してなる冷媒回路(A)を備えた冷凍装置であっ
    て、前記冷媒回路(A)における高圧液ライン(A1)から
    分岐し且つ低圧ライン(A2)へ還流するバイパス路(1
    4)を設け、該バイパス路(14)には冷媒圧力を低減す
    る減圧部(15)を設けるとともに、前記バイパス路(1
    4)における減圧部(15)の下流側には、冷媒中の水分
    を検知するモイスチャインジケータ(10)を設けたこと
    を特徴とする冷凍装置。
  4. 【請求項4】 圧縮機(1)、凝縮器(2)、冷媒乾燥機構
    (3)、減圧機構(4)および蒸発器(5)を冷媒配管により
    順次接続してなる冷媒回路(A)を備えた冷凍装置であっ
    て、前記冷媒回路(A)における低圧ライン(A2)には、
    冷媒中の水分を検知するモイスチャインジケータ(10)
    を設けたことを特徴とする冷凍装置。
  5. 【請求項5】 圧縮機(1)、凝縮器(2)、冷媒乾燥機構
    (3)、減圧機構(4)および蒸発器(5)を冷媒配管により
    順次接続してなる冷媒回路(A)を備えた冷凍装置であっ
    て、冷媒循環系としてHFC−エステル油系のものを使
    用するとともに、前記冷媒回路(A)における油溜部に
    は、潤滑油中の水分を検知するモイスチャインジケータ
    (10)を設けたことを特徴とする冷凍装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011043249A (ja) * 2009-08-19 2011-03-03 Fuji Koki Corp サイトグラス
JP2012078036A (ja) * 2010-10-04 2012-04-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 蒸気圧縮式ヒートポンプ
US8545156B2 (en) 2009-06-24 2013-10-01 Osg System Products Co., Ltd. Screw tightening structure, screw and screw tightening tool

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