JPH07194971A - リン酸イオン吸着剤 - Google Patents

リン酸イオン吸着剤

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JPH07194971A
JPH07194971A JP35339693A JP35339693A JPH07194971A JP H07194971 A JPH07194971 A JP H07194971A JP 35339693 A JP35339693 A JP 35339693A JP 35339693 A JP35339693 A JP 35339693A JP H07194971 A JPH07194971 A JP H07194971A
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JP
Japan
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phosphate ion
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adsorbent
ion adsorbent
weight
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JP35339693A
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English (en)
Inventor
Hirohisa Maki
宏久 牧
Fumihiko Furukawa
文彦 古川
Toshio Okada
敏男 岡田
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KANKYO HIYOUKA SYST KK
DKS Co Ltd
Teijin Eco Science Co Ltd
Original Assignee
KANKYO HIYOUKA SYST KK
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Teijin Eco Science Co Ltd
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  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リン酸イオン吸着性能および水中での耐久性
の双方に優れ、しかも低コストのリン酸イオン吸着剤を
提供する。 【構成】 下記の(A)成分および(B)成分を含有す
る吸着剤組成物を硬化してなるリン酸イオン吸着剤であ
る。しかも、上記(B)成分の配合割合が、(A)成分
100重量部に対して1〜100重量部の範囲に設定さ
れている。 (A)赤玉土,鹿沼土,カルサイトおよび水酸化アルミ
ニウムからなる群から選ばれた少なくとも一つ。 (B)下記の(x)および(y)の少なくとも一方と、
有機イソシアネート化合物とを、NCO/OH当量比
で、1.5〜100となるよう反応させてなる末端NC
O基プレポリマー。 (x)特定のポリオキシアルキレンモノオール。 (y)特定のポリオキシアルキレンポリオール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、耐久性とリン酸イオ
ン吸着性能の双方に優れたリン酸イオン吸着剤に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、湖沼,河川,海域等の閉鎖水
域における富栄養化が重大な社会問題となっている。上
記富栄養化の主原因の一つにリン酸イオンの増大傾向が
あげられ、このリン酸イオンの除去方法が早急に解決す
べき重要な課題となっている。この課題を解決するため
に、従来技術として、関東ローム,大谷石,リン鉱石,
鹿沼土,骨炭等を成形加工または網状構造体に収めた吸
着剤を用いてリン酸イオンを吸着除去する方法が開示さ
れている(特開昭57−24635号公報,特開昭60
−129138号公報,特開昭61−125483号公
報)。しかしながら、上記方法では、吸着剤自身の水中
での耐久性に乏しく、大量のスラッジが生成するため
に、二次公害を引き起こす恐れがあり、必ずしも満足の
いく方法ではない。
【0003】また、上記方法以外に、チタン,ジルコニ
ウム,錫の含水亜鉄酸塩を樹脂で硬化させた吸着剤を用
いてリン酸イオンを吸着除去する方法が提案されている
(特開昭56−118734号公報)。しかし、上記方
法に用いる吸着剤は、水中で型崩れせずスラッジの生成
量は少ないものの、自然界に存在する原料をそのまま使
用せずに人工的に合成した含水亜鉄酸塩を使用するため
に、吸着剤が高価なものとなり、しかもリン酸イオン吸
着性能に劣るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の吸
着剤では、天然の土,岩石等を用いた吸着剤は、水中で
の耐久性に劣るため大量のスラッジが発生するという欠
点を有し、人工的に合成した含水亜鉄酸塩を樹脂処理し
たものはリン酸イオン吸着性能が劣るという欠点を有し
ており、リン酸イオン吸着性能と水中での耐久性の双方
を満足させるような吸着剤は未だ開発されていないのが
実情である。
【0005】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、リン酸イオン吸着性能および水中での耐久性
の双方に優れ、しかも低コストのリン酸イオン吸着剤の
提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明のリン酸イオン吸着剤は、下記の(A)成
分および(B)成分を含有する吸着剤組成物を硬化して
なるリン酸イオン吸着剤であって、上記(B)成分の配
合割合が、(A)成分100重量部に対して1〜100
重量部の範囲に設定されているという構成をとる。 (A)赤玉土,鹿沼土,カルサイトおよび水酸化アルミ
ニウムからなる群から選ばれた少なくとも一つ。 (B)下記の(x)および(y)の少なくとも一方と、
有機イソシアネート化合物とを、NCO/OH当量比
で、1.5〜100となるよう反応させてなる末端NC
O基プレポリマー。 (x)オキシアルキレン鎖中にオキシエチレン単位を1
0重量%以上含有するポリオキシアルキレンモノオー
ル。 (y)オキシアルキレン鎖中にオキシエチレン単位を1
0重量%以上含有するポリオキシアルキレンポリオー
ル。
【0007】
【作用】すなわち、本発明者らは、従来の吸着剤では得
られなかった二つの特性、リン酸イオン吸着性能および
水中での耐久性を同時に兼ね備えたリン酸イオン吸着剤
を得るために一連の研究を重ねた。その結果、自然界に
存在する、または安価な物質である前記(A)成分と、
この(A)成分に対してバインダー作用を有する特殊な
プレポリマー〔(B)成分〕を特定の配合割合で混合し
た吸着剤組成物の硬化体を用いると、所期の目的が達成
され、しかも低コスト化が図られることを見出しこの発
明に到達した。
【0008】つぎに、この発明を詳しく説明する。
【0009】この発明のリン酸イオン吸着剤は、下記の
(A)成分および(B)成分を含有する吸着剤組成物を
硬化することにより得られるものである。
【0010】(A)赤玉土,鹿沼土,カルサイトおよび
水酸化アルミニウムからなる群から選ばれた少なくとも
一つ。 (B)特定のポリオキシアルキレンモノオール(x)お
よび特定のポリオキシアルキレンポリオール(y)の少
なくとも一方と、有機イソシアネート化合物とを、NC
O/OH当量比で、1.5〜100となるよう反応させ
てなる末端NCO基プレポリマー。
【0011】この発明のリン酸イオン吸着剤を製造する
際に用いられる上記(A)成分のうち、赤玉土,鹿沼
土,カルサイトとしては、自然界に産出したものを粉砕
するか、または造粒したものが用いられ、粒径0.1〜
20mmが好ましく、特に好ましくは1〜5mmであ
る。なお、上記赤玉土および鹿沼土は、一般に、園芸用
として市販されているものである。
【0012】また、上記水酸化アルミニウムは、アルミ
サッシ等の生産工程で発生する水酸化アルミニウムスラ
ッジがあげられ、含水物であっても乾燥したものであっ
てもよい。
【0013】上記(A)成分として用いられる各無機物
は、単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0014】上記(A)成分とともに用いられる(B)
成分である特殊なプレポリマーは、上記(A)成分のバ
インダーとしての作用を有するものであり、前記のよう
に、下記の(x)および(y)の少なくとも一方と、有
機イソシアネート化合物とを、特定のNCO/OH当量
比で反応させることにより得られる末端NCO基プレポ
リマーである。 (x)オキシアルキレン鎖中にオキシエチレン単位を1
0重量%以上含有するポリオキシアルキレンモノオー
ル。 (y)オキシアルキレン鎖中にオキシエチレン単位を1
0重量%以上含有するポリオキシアルキレンポリオー
ル。
【0015】上記ポリオキシアルキレンモノオール
(x)は、例えば、メタノール,エタノール,ブタノー
ル,ヘキサノール,オクタノール,フェノール,クレゾ
ール,アルキルフェノール等のモノアルコールに、エチ
レンオキシドとエチレンオキシド以外の他のアルキレン
オキシドとを混合したアルキレンオキシド(以下「混合
アルキレンオキシド」と略称す)を付加重合させた反応
生成物である。そして、この反応生成物において、オキ
シアルキレン鎖中にオキシエチレン単位を10重量%
(以下「%」と略す)以上含有する必要がある。好まし
くはオキシエチレン単位を10〜100%、特に好まし
くは50〜100%含有することである。すなわち、オ
キシエチレン単位が10%未満では、得られる末端NC
O基プレポリマー〔(B)成分〕の硬化性等が悪くなる
からである。
【0016】上記エチレンオキシド以外の他のアルキレ
ンオキシドとしては、例えば、プロピレンオキシド,ブ
チレンオキシド,スチレンオキシド,テトラハイドロフ
ラン等があげられる。
【0017】上記ポリオキシアルキレンポリオール
(y)は、例えば、エチレングリコール,プロピレング
リコール,ハイドロキノン,ビスフェノールA、1,6
−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセ
リン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサン
トリオール、ペンタエリスリトール、α−メチルグリコ
キシド、ソルビトール、シュークローズ、ヒマシ油等の
低分子量のポリオール類、またはエチレンジアミン,ジ
エチレントリアミン,ピペラジン,メチルアミン,n−
ブチルアミン,アニリン,キシレンジアミン等の低分子
量のアミン類に、混合アルキレンオキシドを付加重合さ
せた反応生成物である。そして、この反応生成物におい
て、オキシアルキレン鎖中にオキシエチレン単位を10
%以上含有する必要がある。好ましくはオキシエチレン
単位を50〜100%含有することである。すなわち、
オキシエチレン単位が10%未満では、上記と同様、得
られる末端NCO基プレポリマー〔(B)成分〕の硬化
性等が悪くなるからである。
【0018】前記ポリオキシアルキレンモノオール
(x)において、モノアルコールに混合アルキレンオキ
シドを付加重合させる際、およびポリオキシアルキレン
ポリオール(y)における、低分子量ポリオール類また
は低分子量アミン類に混合アルキレンオキシドを付加重
合させる際の重合形態としては、それぞれランダム,ブ
ロックのいずれでもよい。
【0019】上記ポリオキシアルキレンモノオール
(x),ポリオキシアルキレンポリオール(y)と反応
させる有機イソシアネート化合物としては、例えばトリ
レンジイソシアネート(TDI),粗製トリレンジイソ
シアネート(粗製TDI),ジフェニルメタンジイソシ
アネート(MDI),ポリメチレンポリフェニルポリイ
ソシアネート(粗製MDI),ヘキサメチレンジイソシ
アネート,キシレンジイソシアネート,メタキシレンジ
イソシアネート,ナフタレンジイソシアネート,イソホ
ロンジイソシアネート等があげられる。これらは単独で
もしくは2種以上併せて用いられる。
【0020】上記末端NCO基プレポリマー(以下「プ
レポリマー」と略称す)〔(B)成分〕は、前記ポリオ
キシアルキレンモノオール(x)およびポリオキシアル
キレンポリオール(y)の少なくとも一方と、上記有機
イソシアネート化合物とを反応させることによって得ら
れるものであり、実質的に未反応有機ポリイソシアネー
ト基を含有するウレタンポリマーである。
【0021】上記ポリオキシアルキレンモノオール
(x)およびポリオキシアルキレンポリオール(y)の
少なくとも一方と、上記有機イソシアネート化合物とを
反応させる際に、両者の配合割合は、そのNCO/OH
当量比が、1.5〜100の範囲に設定する必要があ
る。好ましくは2〜20である。他の反応条件について
は、特に限定するものではない。すなわち、上記NCO
/OH当量比が1.5未満では、プレポリマーの粘度が
高くなって作業性が悪くなり、逆に当量比が100を超
えると生成した樹脂が脆くなるからである。
【0022】そして、上記プレポリマー〔(B)成分〕
は、水との反応性が高く、比較的低温であっても反応時
間を短くすることができるため、成形品(吸着剤)の連
続生産が可能となる。
【0023】この発明のリン酸イオン吸着剤に用いられ
る吸着剤組成物には、上記(A)および(B)成分以外
に、必要に応じて、可塑剤,消泡剤,界面活性剤,着色
剤,硬化促進剤等の他の添加剤を適宜に配合することが
できる。また、セメント,水酸化カルシウム,消石灰等
の水硬性無機物、ベントナイト,カルボキシメチルセル
ロース,メチルセルロース等の増粘剤、糊料を併用して
もよい。
【0024】この発明のリン酸イオン吸着剤は、例えば
つぎのようにして得られる。すなわち、前記(A)成分
と(B)成分および必要に応じて他の添加剤を、所定の
温度雰囲気下で混合して急速に硬化させながら、上記混
合物である吸着剤組成物を所望の形状に成形することに
より得られる。上記(A)成分と(B)成分の混合は、
常温または加熱下で行われ、その温度は0〜150℃、
好ましくは5〜50℃である。また、その形状は、特に
限定するものではなく、粒状物であっても、所定形状の
成形品に成形されたものであってもよく、その成形方法
も特に限定するものではない。
【0025】上記2成分の混合において、上記(B)成
分の配合割合を、(A)成分100重量部(以下「部」
と略す)に対して1〜100部の範囲に設定する必要が
ある。好ましくは5〜20部である。すなわち、(B)
成分の配合割合が1部未満では、プレポリマーのバイン
ダーとしての効果が得られず、逆に100部を超える
と、ウレタン樹脂の特性が顕著となり、リン酸イオンの
吸着性能が失われるからである。
【0026】上記(B)成分を(A)成分に混合する際
に、(B)成分はそれ単独であってもよいし、溶剤,水
等の希釈剤を併用してもよい。例えば、プレポリマー
〔(B)成分〕100部に対して、水10〜300部を
加えて希釈したものを混合に用いる。
【0027】上記製法により得られるリン酸イオン吸着
剤は、その製造時に、プレポリマー〔(B)成分〕が、
(A)成分の表面水または希釈剤である水と反応して炭
酸ガスを発生し、多孔質のゲル体を形成する。さらに、
このゲル体を乾燥させ、過剰の水を除去すると、生成物
はより一層多孔性を有するようになり、リン酸イオン吸
着能は、赤玉土等の(A)成分である無機物の表面積を
殆ど減少させることなく固定化し、無機物の物性を向上
させるとともに、水中での形状保持性を向上させること
となる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、この発明のリン酸イオン
吸着剤は、前記(A)成分および(B)成分を特定の割
合で配合した吸着剤組成物を硬化してなるものである。
このため、従来の吸着剤では得られなかった、つぎの優
れた二つの特性、すなわち、リン酸吸着性能および耐久
性を同時に兼ね備えている。したがって、湿潤状態での
型崩れが抑制されて、長期間の使用が可能となり、しか
も大量のスラッジの発生を防止することができる。さら
に、自然界のものを利用するために、低コスト化が実現
する。また、この発明のリン酸イオン吸着剤は、固定床
吸着装置のみならず、移動床や流動床の吸着装置にも使
用することができる。これらのことから、リン酸イオン
吸着剤は、閉鎖水域での富栄養化を低減でき、土壌浄化
や三次処理よりも低コスト化が図られ有利である。
【0029】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0030】
【実施例1】ポリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル(分子量400,オキシエチレン単位100%)と、
粗製MDIとを反応させて(NCO/OH当量比=1
1.0)末端NCO基プレポリマー(遊離NCO%=2
7.5%)を作製した。ついで、上記末端NCO基プレ
ポリマー100部と水100部を混合し、これに赤玉土
(平均粒径5〜10mm)1000部を加え、温度20
℃で攪拌しながら、赤玉土表面が均一に濡れるまで攪拌
を続けた。そして、室温でこの混合物を24時間放置
し、硬化・乾燥させる(含水率10%以下)ことにより
粒状のリン酸イオン吸着剤を得た(平均粒径5〜8m
m)。
【0031】
【実施例2】赤玉土に代えて鹿沼土(平均粒径5〜8m
m)を用いた。それ以外は実施例1と同様にして粒状の
リン酸イオン吸着剤を得た(平均粒径4〜10mm)。
【0032】
【実施例3】赤玉土に代えてカルサイト(平均粒径10
〜50μm)を用い、末端NCO基プレポリマーの使用
量を200部、水の使用量を200部に変えた。それ以
外は実施例1と同様にして粒状のリン酸イオン吸着剤を
得た(平均粒径8〜15mm)。
【0033】
【実施例4】カルサイトに代えて水酸化アルミニウムス
ラッジ(アルサイト,不二サッシ社製、平均粒径10〜
100μm)を用い、末端NCO基プレポリマーの使用
量を300部、水の使用量を300部に変えた。それ以
外は実施例3と同様にして粒状のリン酸イオン吸着剤を
得た(平均粒径8〜15mm)。
【0034】
【実施例5】ポリエチレングリコールモノメチルエーテ
ルと粗製MDIとの反応においてNCO/OH当量比を
2.0に変えた。また、末端NCO基プレポリマーの使
用量を50部に変えた。さらに、赤玉土(平均粒径1〜
3mm)700部とポルトランドセメント30部の混合
物および水の代わりに飽和炭素水を用いた。それ以外は
実施例1と同様にして粒状のリン酸イオン吸着剤を得た
(平均粒径6〜12mm)。
【0035】
【実施例6】ポリエチレングリコールモノメチルエーテ
ルと粗製MDIとの反応においてNCO/OH当量比を
100に変えた。また、末端NCO基プレポリマーの使
用量を1000部に変えた。それ以外は実施例1と同様
にして粒状のリン酸イオン吸着剤を得た(平均粒径3〜
8mm)。
【0036】
【実施例7】グリセリンに、エチレンオキシドとプロピ
レンオキシドの混合物〔エチレンオキシド:プロピレン
オキシド=80:20(重量比)〕を混合し、付加反応
させることにより重量平均分子量9000のトリオール
(オキシエチレン鎖80%)を作製した。このトリオー
ルと、トリレンジイソシアネートとを反応させて(NC
O/OH当量比=7.1)末端NCO基プレポリマー
(遊離NCO%=7.0%)を作製した。ついで、上記
末端NCO基プレポリマー100部と水100部を混合
し、これに赤玉土(平均粒径5〜10mm)1000部
を加え、温度15℃で攪拌しながら、赤玉土表面が均一
に濡れるまで攪拌を続けた。この後、前記実施例1と同
様にして粒状のリン酸イオン吸着剤を得た(平均粒径7
〜13mm)。
【0037】
【実施例8】トリオールとトリレンジイソシアネートと
の反応において、NCO/OH当量比を2.0に変え
た。また、末端NCO基プレポリマーの使用量を10部
に変えた。それ以外は実施例7と同様にして粒状のリン
酸イオン吸着剤を得た(平均粒径3〜6mm)。
【0038】
【実施例9】トリオールとトリレンジイソシアネートと
の反応において、NCO/OH当量比を100に変え
た。また、末端NCO基プレポリマーの使用量を100
0部に変えた。それ以外は実施例7と同様にして粒状の
リン酸イオン吸着剤を得た(平均粒径2〜8mm)。
【0039】
【比較例1】赤玉土(平均粒径5〜10mm)のみをリ
ン酸イオン吸着剤とした。
【0040】
【比較例2】鹿沼土(平均粒径5〜8mm)のみをリン
酸イオン吸着剤とした。
【0041】
【比較例3】ポリエチレングリコールモノメチルエーテ
ルと粗製MDIとの反応においてNCO/OH当量比を
1.0に変えた。そして、吸着剤を作製しようとした
が、生成物は末端NCO基を含有せず、硬化性を示さな
かった。
【0042】
【比較例4】ポリエチレングリコールモノメチルエーテ
ルと粗製MDIとの反応においてNCO/OH当量比を
110に変えた。そして、吸着剤を作製しようとした
が、生成物は水に相溶せず、吸着剤として均一なものは
得られなかった。
【0043】上記のようにして得られた各実施例品およ
び比較例品の圧縮破壊強度を、レオメーター(サン科学
社製,モデルCR−200D)で測定した。なお、上記
圧縮破壊強度は、乾燥状態のものと、この乾燥状態のも
のを水中で7日間浸漬した湿潤状態のものの二通りにつ
いて測定した。その結果を後記の表1および表2に示
す。
【0044】さらに、各実施例品および比較例1,2品
のリン酸吸収係数をつぎの方法に従って測定した。すな
わち、まず、2.5%リン酸二アンモニウム〔(N
4 2HPO4 〕を作製し、NH4 OH(1:1)ま
たは(NH4 3 PO4 (1:1)を用いてpH7に調
整しこれを原液とした。ついで、試料(実施例品および
比較例品)25gを、200mlの三角フラスコに採
り、これに上記原液100mlを加え、時折振動を加え
ながら室温で24時間放置した後濾過した。その後、濾
液中のリン酸をモリブデン青(アスコルビン酸)吸光光
度法で定量した。そして、原液中のリン酸量と濾液中の
リン酸量の差を試料の吸着量として、試料100g当た
りに換算してmgで算出した。その結果を後記の表1お
よび表2に示す。なお、後記の表1および表2中に、濾
液のpH値を併せて示した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】上記表1および表2の結果から、比較例1
品および2品は、実施例品と比べてリン酸吸着性能にお
いて差はみられないが、湿潤状態での圧縮破壊強度の値
が低く、耐久性に劣る。これに対して、全実施例品は、
リン酸吸着性能に優れ、しかも乾燥および湿潤状態での
圧縮破壊強度の値が高い。このことから、実施例品は、
リン酸吸着性能はもちろん耐久性にも優れていることが
わかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古川 文彦 大阪府大阪市東成区中本3−9−20−606 (72)発明者 岡田 敏男 京都府京都市伏見区向島庚申町51−10

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)成分および(B)成分を含
    有する吸着剤組成物を硬化してなるリン酸イオン吸着剤
    であって、上記(B)成分の配合割合が、(A)成分1
    00重量部に対して1〜100重量部の範囲に設定され
    ていることを特徴とするリン酸イオン吸着剤。 (A)赤玉土,鹿沼土,カルサイトおよび水酸化アルミ
    ニウムからなる群から選ばれた少なくとも一つ。 (B)下記の(x)および(y)の少なくとも一方と、
    有機イソシアネート化合物とを、NCO/OH当量比
    で、1.5〜100となるよう反応させてなる末端NC
    O基プレポリマー。 (x)オキシアルキレン鎖中にオキシエチレン単位を1
    0重量%以上含有するポリオキシアルキレンモノオー
    ル。 (y)オキシアルキレン鎖中にオキシエチレン単位を1
    0重量%以上含有するポリオキシアルキレンポリオー
    ル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101490202B1 (ko) * 2013-04-10 2015-02-05 광주과학기술원 미세기공성 이산화탄소 흡착제 및 그의 제조방법
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