JPH07194373A - 骨髄細胞の培養方法、培養用混合物および硬組織欠損部への移植用材料 - Google Patents

骨髄細胞の培養方法、培養用混合物および硬組織欠損部への移植用材料

Info

Publication number
JPH07194373A
JPH07194373A JP5351035A JP35103593A JPH07194373A JP H07194373 A JPH07194373 A JP H07194373A JP 5351035 A JP5351035 A JP 5351035A JP 35103593 A JP35103593 A JP 35103593A JP H07194373 A JPH07194373 A JP H07194373A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bone marrow
cells
collagen
culture
cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5351035A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2984176B2 (ja
Inventor
Kazuhiko Namikawa
和彦 南川
Atsushi Kako
篤 加来
Tomihito Sugihara
富人 杉原
Yoshinobu Bandai
佳宣 萬代
Koji Nagatomi
功治 永冨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitta Gelatin Inc
Original Assignee
Nitta Gelatin Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitta Gelatin Inc filed Critical Nitta Gelatin Inc
Priority to JP5351035A priority Critical patent/JP2984176B2/ja
Publication of JPH07194373A publication Critical patent/JPH07194373A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2984176B2 publication Critical patent/JP2984176B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 骨髄細胞を体外で培養して所望の骨系細胞に
分化させる。 【構成】 この発明の骨髄細胞の培養方法は、コラーゲ
ンと化学活性を有するリン酸カルシウムの複合体を骨髄
細胞の支持体として用い、動物細胞培養用液体培地中で
前記骨髄細胞を所望とする骨系細胞に分化させるもので
ある。この方法により得られた移植用材料は、移植部位
に適した骨系細胞が固定されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、所望の骨系細胞を未
分化な骨髄細胞から分化させる、リン酸カルシウム含有
コラーゲンゲルを用いた培養方法とこの培養方法に用い
る培養用混合物に関する。この培養方法は、所望の移植
部位に適応した骨系細胞を体外で(invitro)作ること
ができ、また、骨髄細胞の分化機構や機能を解明するの
にも有用である。
【0002】さらに、この発明は、上記培養方法により
得られた移植用材料に関する。この移植用材料は、骨欠
損部などの硬組織欠損部を修復するために移植される。
【0003】
【従来の技術】動物の骨、軟骨を形成する細胞は、それ
ぞれ、骨芽細胞、軟骨芽細胞であり、未分化な骨髄細胞
に由来する。そこで、骨欠損部を修復するために、骨片
を移植する代わりに骨髄細胞を移植することが試みられ
ている。しかし、骨髄細胞は、流動性を有するため移植
部位から流動して目的とする部位で増殖せず、不必要な
部位で増殖することがある。骨髄細胞が流動しないよう
に固定化するために、再構成した繊維状アテロペプチド
コラーゲン、リン酸三カルシウム、骨髄、および、展性
のある調製物を得るのに充分な流体の混合物からなる移
植用材料が提案された(特開昭62−268563号公
報)。ここで流体としては生理食塩水が使用されてい
る。
【0004】骨髄細胞が固定化された移植用材料を生体
に移植すると、体内での(in vivo)骨髄細胞の分化を人
為的に制御することはできず、移植された部位に適した
骨系細胞に分化しないという問題がある。上記移植用材
料は、流体として生理食塩水を用いるので骨髄細胞の体
外での(in vitro)培養を想定したものではない。他
方、骨髄不足の問題を防ぎ、骨欠損部への移植用材料を
安定に供給するために、生体から取り出された骨髄細胞
を体外で培養して骨形成に関与する骨系細胞に分化させ
ることが検討された。
【0005】現在報告されている培養方法(培養手技)
では、骨髄組織から骨髄細胞を単離し、種々の添加物を
含む血清含有培地で培養し、軟骨細胞に分化させること
に成功している。体外で骨髄間質細胞の液体培養を行う
と、線維芽細胞様の細胞のコロニーが形成され、コロニ
ー中心部に石灰化沈着物の観察がなされている(Maniat
opoulos 他、Cell Tissue Res(1988)254:317-330)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】骨芽細胞や軟骨芽細胞
への分化、形成過程および骨、軟骨の形成機序は未解決
のまま残されているので、従来の細胞培養方法では、体
外で骨髄細胞の分化を制御し、所望の骨系細胞を自在に
作り出すことはできなかった。従って、骨系細胞を安定
して得るために、骨髄細胞の骨系細胞への分化を人為的
に制御できる培養方法が望まれる。
【0007】上記のように細胞培養に用いられる血清は
牛胎仔血清あるいは馬胎仔血清であるため、血清含有培
地で培養された細胞がヒトなどの生体へ移植されたとき
にこれらの血清が強い免疫原生を示し、良好な生体親和
性は期待できない。骨欠損部修復に培養骨髄細胞を使用
するためには、移植部位に適合した細胞を無血清培地で
作り、良好な生体親和性を有する移植担体とともに移植
する必要がある。
【0008】ところが、従来の無血清培地は、骨髄細胞
の培養を行うためには、デキサメサゾンなどのホルモン
を含む必要がある。このようにホルモンを含む無血清培
地を用いて骨髄細胞の培養を行うと細胞が異形化などの
変異を起こすため骨系細胞への分化を制御することがで
きない。この発明は、血清もホルモンも含まない液体培
地を用いて、体外で未分化な骨髄細胞を移植部位に適応
した所望の骨系細胞に分化させることができる骨髄細胞
の培養方法、および、この培養方法に用いる培養用混合
物を提供することを課題とする。
【0009】この発明は、上記培養方法により得られ、
血清を含まず良好な生体親和性持ち、骨欠損部などの硬
組織欠損部を修復するために移植される移植用材料を提
供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、発明者らは、血清もホルモンも含まない液体培地で
骨髄細胞を所望の骨系細胞に分化させる方法を検討し
た。そして、コラーゲンと化学活性を有するリン酸カル
シウムの複合体を骨髄細胞の支持体として用いた場合に
は、リン酸カルシウムから液体培地にカルシウムイオン
とリン酸イオンが溶解するので、液体培地が血清もホル
モンも含まなくても、骨髄細胞を所望とする骨系細胞に
分化させることができるのを見い出してこの発明を完成
させた。
【0011】この発明は、コラーゲンと化学活性を有す
るリン酸カルシウムとの複合体を骨髄細胞の支持体とし
て用い、動物細胞培養用液体培地中で前記骨髄細胞を所
望とする骨系細胞に分化させる骨髄細胞の培養方法を提
供する。この発明は、コラーゲンと化学活性を有するリ
ン酸カルシウムとの複合体からなるゲル状支持体、この
支持体に支持された骨髄細胞、および、前記支持体に含
有された動物細胞培養用液体培地を備えた培養用混合物
を提供する。
【0012】この発明は、コラーゲンと化学活性を有す
るリン酸カルシウムとの複合体からなるゲル状支持体、
この支持体に支持され、骨髄細胞から分化した骨系細
胞、および、前記支持体に含有された動物細胞培養用液
体培地を有する、硬組織欠損部への移植用材料を提供す
る。この発明に用いる液体培地は、動物細胞の生存や増
殖に必要なすべての必須栄養素、エネルギー代謝・触媒
作用に必須のビタミンやそのほかの微量金属など、動物
細胞の培養に必須の成分を含むものであれば特に限定は
ない。
【0013】前記液体培地は、従来の骨髄細胞の培養に
必須成分であった血清およびホルモンを含む必要はない
ので、天然培地よりも、全部またはほぼ全部の成分が既
知の合成培地の方が好ましい。合成培地の中でも、動物
細胞の培養に通常使用されるα−MEM(ALPAH-MINIMU
M ESSENTIAL MEDIUM)培地が好ましい。α−MEM培地
は、従来は血清および/またはホルモンを必ず添加して
使用していたのに対し、この発明では血清もホルモンも
添加しない形で用いる。このようなことが可能になった
のは、骨髄細胞の支持体として後述する特定の複合体を
用いるからである。なお、液体培地は、通常、10-4
10-7重量%の濃度でペントシリン、ゲンタマイシン、
ファンギーソンなどの抗生物質を含むのが好ましい。前
記範囲を上回ると細胞萎縮を示すおそれがある。
【0014】この発明に用いる液体培地には、必要に応
じて、アスコルビン酸を添加するのが好ましい。シグマ
・ケミカル・カンパニー(SIGMA CHEMICAL CO.、米国ミ
ズリー州セントルイス)から市販されているα−MEM
培地は同社の成分表によればL−アスコルビン酸を0.
050g/l 含んでいるが、更にアスコルビン酸を添加す
るのである。アスコルビン酸、特に、L−アスコルビン
酸を含む液体培地で動物細胞の培養を行うと、アスコル
ビン酸がコラーゲンの合成を活性化して細胞増殖を促進
する。アスコルビン酸は、0.001〜0.005重量
%、好ましくは0.004〜0.007重量%の濃度と
なるように添加される。ただし、ここでの数値範囲に
は、液体培地の成分として元々含まれていたアスコルビ
ン酸は含まれない。前記範囲を下回るとコラーゲンの合
成を活性化する働きが得られず、上回ると液体培地のp
Hに変動を起こし、細胞萎縮を示すおそれがある。
【0015】この発明に用いられる骨髄細胞は、たとえ
ば、動物の骨髄組織から無菌的に取り出した骨髄細胞;
動物の歯髄組織から無菌的に取り出した歯髄細胞;動物
から無菌的に取り出した各種の血球細胞などをコラーゲ
ンゲル上で初代培養してコラーゲンゲルに付着した細胞
を単離したものである。無菌的に取り出された細胞は、
細胞の生育に悪影響を与える夾雑物を除くために、好ま
しくは、上述の液体培地で洗浄され、EGTA処理(C
2+を取り除き細胞同士の接着を剥がす薬品、たとえ
ば、EGTA(エチレングリコールビス(2−アミノエ
チルエーテル)四酢酸)を溶解した液体培地に37℃で
短時間細胞を浸す処理)した後、遠心分離などの操作で
細胞成分が回収され、初代培養に供される。ここで初代
培養は、5%CO2 、37℃のインキュベーター内でコ
ラーゲンゲル上で行われる。初代培養された細胞は、コ
ラーゲンを消化する酵素(たとえば、コラゲナーゼ)で
コラーゲンゲルを消化してコラーゲンゲルに付着してい
る細胞を単離して、この発明に用いられる。また、低温
保存や凍結保存された骨髄細胞も使用できる。
【0016】この発明に用いる、骨髄細胞の支持体は、
コラーゲンと化学活性を有するリン酸カルシウムの複合
体である。この複合体は、コラーゲンゲル中にリン酸カ
ルシウム粉末粒子が分散してなる含水ゲルであり、良好
な生体親和性を有し、流動性を持たない。前記コラーゲ
ンとしては、酸可溶性コラーゲン、アルカリ可溶性コラ
ーゲン、酵素可溶化コラーゲンなどの可溶性コラーゲン
であって、I型コラーゲンが用いられる。I型コラーゲ
ンの中でも、アテロコラーゲンは、生体為害性の原因と
なる分子末端のテロペプタイドが酵素処理により一部ま
たは全部除去されているので生体に対して抗原性をほと
んどまたは全く持たないので好ましい。
【0017】前記リン酸カルシウムとしては、微細構
造、リン酸塩のプロトン化状態、または、水和の程度に
関わらず、Ca2+とリン酸塩イオンから構成され、化学
活性を有する固体物質である。ここで、リン酸カルシウ
ムが化学活性を有するとは、生理条件下、母床の結晶界
面上でカルシウムイオンを解離、加水分解を経てカルシ
ウム欠損水酸アパタイトまたは炭酸アパタイトに結晶転
化する能力を持つということである。この発明に用い
る、化学活性を有するリン酸カルシウムとしては、非結
晶質リン酸カルシウム(以下では「ACP」と言うこと
がある)、リン酸八カルシウム(以下では「OCP」と
言うことがある)、リン酸四カルシウム(以下では「T
eCP」と言うことがある)およびα−リン酸三カルシ
ウム(以下では「α−TCP」と言うことがある)から
なる群から選ばれる少なくとも1つが、目的の骨系細胞
への分化を誘導するので、好ましい。この発明では、リ
ン酸カルシウムは、平均粒径が好ましくは5〜40μ
m、より好ましくは10〜32μmの粉末または顆粒で
使用される。
【0018】前記複合体は、コラーゲン水溶液、濃縮さ
れた液体培地、緩衝液、化学活性を有するリン酸カルシ
ウム粉末を混合して、前記粉末を液中に懸濁させ、得ら
れた懸濁物を36〜37℃にしてコラーゲンをゲル化さ
せることにより得られる。得られた複合体では、コラー
ゲンゲル中にリン酸カルシウム粉末の粒子が分散してい
る。複合体を作るために、コラーゲン水溶液、濃縮され
た液体培地、緩衝液、リン酸カルシウム粉末はいちどに
混合されてもよいし、順次混合されてもよいし、2以上
を予め混合した後残りを混合してもよいし、特に混合方
法には限定はない。
【0019】液体培地に緩衝液などの液が添加される場
合、液体培地と前記液との混合物が、液体培地の成分を
所定濃度で含むように、濃縮された形で液体培地が使用
される。コラーゲンは、前記懸濁物がゲル化しうるよう
な量、たとえば、全体量に対して50〜90%、好まし
くは70〜80%の割合(0.3重量%コラーゲン水溶
液に換算した容積割合)で使用される。
【0020】前記緩衝液は、前記複合体に緩衝能を付与
するために添加される。これは、複合体において、リン
酸カルシウムが溶解してpH値を大きく変動するのを防
ぐためである。緩衝液としては、たとえば、HEPES
緩衝液などのpH7〜8付近の緩衝液が使用される。緩
衝液の添加量は、混合物がpH7〜8付近において緩衝
能を有するような量で適宜添加され、特に制限はない。
【0021】化学活性を有するリン酸カルシウム粉末
は、液体培地にリン酸イオンを溶出して、リン酸カルシ
ウムの結晶成長を助け、リン酸八カルシウム、カルシウ
ム欠損ハイドロキシアパタイト、炭酸アパタイトなどの
生成を促進する。リン酸イオンの量が少なすぎるとリン
酸カルシウムの結晶成長が遅延するおそれがあり、リン
酸イオンの量が過剰だとリン酸塩の無機的析出を起こ
し、細胞によるリン酸イオンの石灰化を阻害するおそれ
があるので、化学活性を有するリン酸カルシウム粉末の
量は、通常、コラーゲン水溶液(0.3重量%換算)1
mlあたり1.0〜5.0mg/mlである。
【0022】骨髄細胞は、前記複合体の表面に通常の手
法により播種されたり、あるいは、前記複合体中に通常
の手法(たとえば、複合体の表面に播種された後、その
上に複合体を形成して播種された細胞を覆う方法、ある
いは、複合体を作るための懸濁液に細胞も懸濁させてコ
ラーゲンをゲル化させる方法)により包埋されたりす
る。すなわち、この発明の培養方法は、骨髄細胞を二次
元的に増殖させたり、あるいは、三次元的に増殖させた
りすることができる。
【0023】骨髄細胞を分化させるための培養は、前記
複合体を支持体として用い、前記液体培地、好ましくは
α−MEM培地にL−アスコルビン酸と上記抗生物質が
添加されたもの、中において、たとえば、温度36.5
〜37.0℃、CO2 濃度2.0〜5.0容積%の培養
用器具(CO2 インキュベーター)内で行われる。培地
交換は1〜2日ごとに1回の割合で行われる。
【0024】この発明の培養方法により骨髄細胞から分
化される骨系細胞は、たとえば、骨芽細胞、破骨細胞、
軟骨芽細胞から選ばれるいずれか1種または2種以上の
共存物である。分化制御は、たとえば、次のようにして
行う。骨髄細胞を骨芽細胞に分化させるためには、ペプ
シン可溶化I型コラーゲンとTeCPとの複合体を支持
体として用いる。TeCPは、I型コラーゲン水溶液
(0.3重量%換算)1mlに対して1.0〜5.0mg、
好ましくは2.0〜3.0mgの割合で混合される。培養
日数は、初代培養日数も含めて10〜15日である。
【0025】骨髄細胞を破骨細胞に分化させるために
は、ペプシン可溶化I型コラーゲンと、OCPおよび/
またはACP(OCP:ACP=0:100〜100:
0重量比)との複合体を支持体として用いる。OCPお
よび/またはACPは、I型コラーゲン水溶液(0.3
重量%換算)1mlに対して1.0〜5.0mg、好ましく
は1.5〜2.5mgの割合で混合される。培養日数は、
初代培養日数も含めて15〜25日である。
【0026】骨髄細胞を骨芽細胞と破骨細胞とに共存分
化させるためには、ペプシン可溶化I型コラーゲンとα
−TCPとの複合体を支持体として用いる。α−TCP
は、I型コラーゲン水溶液(0.3重量%換算)1mlに
対して1.0〜5.0mg、好ましくは1.5〜3.0mg
の割合で混合される。培養日数は、初代培養日数も含め
て12〜22日である。
【0027】骨髄細胞を軟骨芽細胞に分化させるために
は、酸可溶化I型コラーゲンとα−TCPとの複合体を
支持体として用いる。α−TCPは、I型コラーゲン水
溶液(0.3重量%換算)1mlに対して1.0〜5.0
mg、好ましくは1.5〜3.0mgの割合で混合される。
培養日数は、初代培養日数も含めて12〜22日であ
る。
【0028】この発明の培養方法は、経時的に細胞を位
相差顕微鏡で観察し、細胞の分化を形態学的に追跡した
り、あるいは、分化機構を追求したりすることができる
有効な手法である。オステオカルシンの検出などの公知
の手法により骨芽細胞が識別される。酒石酸耐性酸性フ
ォスファターゼ染色などの公知の手法により破骨細胞が
識別される。トルイジンブルー染色などの公知の手法に
より軟骨芽細胞が識別される。この発明は、また、無血
清培地で培養を行っているため、培養上澄みからの骨分
化因子を容易に同定できる。
【0029】上記の培養方法により、骨髄細胞から分化
した骨系細胞がコラーゲンと化学活性を有するリン酸カ
ルシウムとの複合体に支持された移植用材料が得られ
る。得られた移植用材料は、骨欠損部の修復材、歯根膜
細胞複合化インプラント材などのハイブリッド型の修復
材として、骨折、先天的な骨の欠陥、外科的に生じた骨
の欠損などの骨欠損部、補遺を必要とする骨の構造およ
び歯周の欠陥(たとえば、歯根膜細胞の欠損)などの生
体硬組織の欠損部などに対して、整形外科や歯科などの
医師に良く知られた標準的な外科的手術(たとえば、骨
髄または骨片だけを供給する際に用いられる方法であ
る)を用いて移植される。移植に先立って、組織適合性
をチェックする必要があることは従来の移植用材料と同
様である。
【0030】この発明の培養方法により得られた上記移
植用材料は、培養に用いた液体培地を含んだゲルの状態
で生体に移植される。
【0031】
【作用】この発明の骨髄細胞の培養方法は、細胞の支持
体としてコラーゲンと化学活性を有するリン酸カルシウ
ムとの複合体を用いて行うので、無血清かつ無ホルモン
の液体培地で骨髄細胞を培養することができ、しかも、
この培養により骨髄細胞が骨系細胞へ分化し、あるい
は、分化が促進される。コラーゲンと前記リン酸カルシ
ウムは、リン酸イオンの存在下でゲル化反応と結晶転化
反応により化学的に複合化され、細胞の分化・増殖、お
よび、骨様組成物の合成が可能となる。リン酸イオン
は、たとえば、リン酸カルシウムから溶出したものであ
る。培養条件を適宜変更することにより、骨髄細胞が所
望の骨系細胞に分化するように制御することができる。
【0032】この発明の培養用混合物は、コラーゲンと
化学活性を有するリン酸カルシウムとの複合体からなる
支持体、この支持体に支持された骨髄細胞、および、リ
ン酸イオンを含む動物細胞培養用液体培地を備えている
ので、無血清かつ無ホルモン下で骨髄細胞(硬組織細
胞)を体外で培養するのに適した培養基材に骨髄細胞が
支持されたものとなっている。
【0033】前記コラーゲンとしてI型コラーゲンを用
いることにより、骨、腱、象牙質に認められるコラーゲ
ンと一致するため移植部位への置換性に優れるという利
点がある。前記リン酸カルシウムが、ACP、OCP、
TeCPおよびα−TCPからなる群から選ばれる少な
くとも1つであると、未分化な細胞を賦活化するエネル
ギーに富むという利点がある。
【0034】前記液体培地が合成培地であれば、成分が
分かっているので、無血清かつ無ホルモンとすることが
容易である。前記合成培地がα−MEM培地であると、
市販品であるため入手しやすく、この知見を基礎に応用
研究分野へも活用できるという利点がある。前記液体培
地がアスコルビン酸を含んでいると、細胞のタンパク質
合成が促進される。
【0035】この発明の移植用材料は、コラーゲンと化
学活性を有するリン酸カルシウムとの複合体からなる支
持体、および、この支持体に支持され、骨髄細胞から分
化した骨系細胞を有するので、硬組織に近似した骨様組
成物となっており、移植しようとする部位に適した骨系
細胞が固定されていて流動しないようになっている。こ
のため、この移植用材料を移植すると、その部位から骨
系細胞が流れ去らずに増殖し、良好な生体硬組織修復能
を示すと期待される。
【0036】
【実施例】以下に、この発明の実施例と、この発明の範
囲を外れた比較例とを示すが、この発明は下記実施例に
限定されない。 (実施例1)冷却下で、セルマトリックスタイプI−P
(新田ゼラチン株式会社製のペプシン可溶化I型コラー
ゲンの0.3重量%水溶液)、5倍濃度のα−MEM培
地、および、HEPES緩衝液を8:1:1の重量比で
混合し、この混合物を直径35mmのプラスチックプレー
トに入れた。このプレートを37℃で1時間放置してコ
ラーゲンゲルシート(厚み2.0〜3.0mm)を作っ
た。
【0037】5〜6週令のウィスター系雄ラットの骨髄
中から無菌的に摘出された骨髄細胞をコラーゲンゲルシ
ートの上に播種した。播種された細胞を、α−MEM培
地(シグマ・ケミカル・カンパニー(SIGMA CHEMICAL C
O.)、米国ミズリー州セントルイス)にL−アスコルビ
ン酸(濃度10mM、ただし、α−MEM培地に元々含
まれているL−アスコルビン酸の濃度はこの数値に含ま
れない)、ペントシリン1mg/ml、ゲンタマイシン0.
5mg/ml、ファンギーソン3.0μg/mlを添加した液
体培地中で、5%CO2 、37℃に調整したCO2 イン
キュベーター内で7日間初代培養を行った。培地交換は
2日に1度の間隔で行った。
【0038】初代培養後、プレート内の浮遊細胞を捨て
た後、コラーゲンゲルに付着した細胞を0.1重量%コ
ラゲナーゼによるコラーゲンの消化(37℃、15分
間)で浮遊させ、この消化液中に初代培養細胞を1×1
4 cells/mlの量で含む細胞懸濁液を得た。冷却下で、
セルマトリックスタイプI−P(新田ゼラチン株式会社
製のペプシン可溶化I型コラーゲンの0.3重量%水溶
液)、5倍濃度のα−MEM培地、および、HEPES
緩衝液を8:1:1の体積比で混合し、この混合物にL
−アスコルビン酸(濃度10mM、ただし、α−MEM
培地に元々含まれているL−アスコルビン酸の濃度はこ
の数値に含まれない)を混合し、リン酸四カルシウム粉
末粒子(粒径32μm以下)を2.0mg/mlの割合で懸
濁させた懸濁液を直径35mmのプラスチックプレートに
入れた。このプレートを37℃で1時間放置して、リン
酸四カルシウム粉末粒子が2.0mg/mlの量で分散され
たコラーゲンゲルシート(厚み2.0〜4.0mm)を作
った。
【0039】上記細胞懸濁液をプレートに入れて初代培
養細胞をコラーゲンゲル上に播種した(細胞密度1×1
4 cells/ml)。初代培養と同じ液体培地を使用し、3
6.5〜37.0℃、2.0〜3.0容積%のCO2
で継代培養した(骨芽細胞に分化させるときは、培養器
内の酸素分圧をやや高く調節する)。培地は2日ごとに
交換した。
【0040】継代培養開始後3〜8日目(初代培養開始
後10〜15日目)、分化した細胞の確認をするため
に、細胞の一部を取って、ALPase染色およびオステオカ
ルシンの免疫染色を行った。リン酸カルシウム粒子を中
心に線維芽細胞様細胞の重層化したコロニーが認めら
れ、コロニーを形成する細胞表面には、石灰化物の結晶
が見られた。石灰化物を有する細胞は、ALPase陽性を示
し、オステオカルシンの局在を認めた。これらの結果か
ら、実施例1の継代培養細胞は骨芽細胞であることが確
認された。
【0041】(実施例2)実施例1において、細胞懸濁
液の細胞の量を5×104 cells/mlに変えたこと、リン
酸四カルシウム粉末粒子の代わりにリン酸八カルシウム
粉末粒子(粒径32μm以下)を用いたこと、継代培養
時のCO2 濃度を5.0容積%に変えたこと以外は実施
例1と同様にして骨髄細胞を培養した。
【0042】継代培養開始後13〜18日目(初代培養
開始後20〜25日目)、分化した細胞の確認をするた
めに、細胞の一部を取って、酒石酸耐性酸性フォスファ
ターゼ染色を施した。リン酸カルシウム粒子を中心に形
成された線維芽細胞様細胞のコロニーが多数認められ
た。リン酸カルシウム粒子周囲の細胞は多核巨細胞であ
り、酒石酸耐性酸性フォスファターゼ染色で陽性に染ま
る細胞であった。これらの結果から、リン酸カルシウム
粒子周囲の細胞は、破骨細胞に分化していることが確認
された。
【0043】(実施例3)実施例2において、リン酸八
カルシウム粉末粒子の代わりに非晶質リン酸カルシウム
粉末粒子(粒径32μm以下)を用いたこと以外は実施
例2と同様にして骨髄細胞を培養した。継代培養開始後
13〜18日目(初代培養開始後20〜25日目)、分
化した細胞の確認をするために、細胞の一部を取って、
酒石酸耐性酸性フォスファターゼ染色を施した。リン酸
カルシウム粒子を中心に形成された線維芽細胞様細胞の
コロニーが多数認められた。リン酸カルシウム粒子周囲
の細胞は多核巨細胞であり、酒石酸耐性酸性フォスファ
ターゼ染色で陽性に染まる細胞であった。これらの結果
から、リン酸カルシウム粒子周囲の細胞は、破骨細胞に
分化していることが確認された。
【0044】(実施例4)実施例2において、リン酸八
カルシウム粉末粒子半分の量を非晶質リン酸カルシウム
粉末粒子(粒径32μm以下)に置き換えたこと以外は
実施例2と同様にして骨髄細胞を培養した。継代培養開
始後13〜18日目(初代培養開始後20〜25日
目)、分化した細胞の確認をするために、細胞の一部を
取って、酒石酸耐性酸性フォスファターゼ染色を施し
た。リン酸カルシウム粒子を中心に形成された線維芽細
胞様細胞のコロニーが多数認められた。リン酸カルシウ
ム粒子周囲の細胞は多核巨細胞であり、酒石酸耐性酸性
フォスファターゼ染色で陽性に染まる細胞であった。こ
れらの結果から、リン酸カルシウム粒子周囲の細胞は、
破骨細胞に分化していることが確認された。
【0045】(実施例5)実施例1において、細胞懸濁
液の細胞の量を3×104 cells/mlに変えたこと、リン
酸四カルシウム粉末粒子の代わりにα−リン酸三カルシ
ウム粉末粒子(粒径32μm以下)を用いたこと、継代
培養時のCO2 濃度を5.0容積%に変えたこと以外は
実施例1と同様にして骨髄細胞を培養した。
【0046】継代培養開始後8〜18日目(初代培養開
始後15〜25日目)、分化した細胞の確認をするため
に、細胞の一部を取って、ALPase染色およびオステオカ
ルシンの免疫染色を施し、また、酒石酸耐性酸性フォス
ファターゼ染色を施した。リン酸カルシウム粒子を中心
に形成された線維芽細胞様細胞のコロニーが多数認めら
れた。コロニー辺縁部の細胞には、石灰化物の結晶が見
られた。石灰化物の結晶を含む細胞は、ALPase陽性を示
し、オステオカルシンの局在も認められた。リン酸カル
シウム粒子周囲の細胞は多核巨細胞であり、酒石酸耐性
酸性フォスファターゼ染色で陽性に染まる細胞であっ
た。これらの結果から、コロニー辺縁部の細胞は骨芽細
胞であり、リン酸カルシウム粒子周囲の細胞は、破骨細
胞に分化していることが確認された。すなわち、実施例
4の場合、骨芽細胞および破骨細胞の共存分化を誘導す
ることが示された。
【0047】(実施例6)実施例1において、セルマト
リックスタイプI−Pの代わりにセルマトリックスタイ
プI−A(新田ゼラチン株式会社製の酸可溶化I型コラ
ーゲンの0.3重量%水溶液)を用いたこと、細胞懸濁
液の細胞の量を4×105 cells/mlに変えたこと、リン
酸四カルシウム粉末粒子の代わりにα−リン酸三カルシ
ウム粉末粒子(粒径32μm以下)を用いたこと、継代
培養時のCO2 濃度を5.0容積%に変えたこと以外は
実施例1と同様にして骨髄細胞を培養した。
【0048】継代培養開始後5〜15日目(初代培養開
始後12〜22日目)、分化した細胞の確認をするため
に、細胞の一部を取って、トルイジンブルー染色を施し
て、メタクロマジーの観察を行った。リン酸カルシウム
粒子を中心の細胞のコロニーが認められ、コロニーを形
成する細胞表面には、石灰化物の結晶が見られた。石灰
化物の結晶を有する細胞は、メタクロマジーを示してい
た。これらの結果から、分化した細胞は、軟骨芽細胞で
あることが確認された。
【0049】(比較例1)アテロペプチドコラーゲンの
生理食塩水溶液(濃度65mg/ml)4.8cc、およ
び、β−リン酸三カルシウムとハイドロキシアパタイト
の混合物(70重量%の多孔性、密度0.6g/ml、
4.2cc)2.5gを良く混合した。この混合物に
1.4ccの骨髄を加えて、7ccの組成物を得た。こ
の組成物は、骨髄16重量%、コラーゲン3重量%、生
理食塩水52重量%、β−リン酸三カルシウムとハイド
ロキシアパタイトの混合物29重量%であった。
【0050】実施例1において、骨髄細胞が播種された
コラーゲンシートの代わりに上記のようにして作られた
組成物を用いたこと以外は実施例1と同様にして骨髄細
胞を培養した。その結果、1週間後、浮遊してきた細胞
だけでなくコラーゲンに付着していた細胞も死んでい
た。
【0051】
【発明の効果】この発明の骨髄細胞の培養方法によれ
ば、体外で(in vitro)、未分化な骨髄細胞を移植部位
に適応した所望の骨系細胞に分化させることができる。
この発明の培養用混合物は、骨髄細胞を上記この発明の
培養方法で培養しやすい形態に整えたものであり、体外
で骨髄細胞の分化を行うのに好適である。
【0052】この発明の移植用材料は、骨形成に関与す
る細胞を有する骨様組成物であり、この発明の培養方法
により、体外で安定かつ多量に得られる。骨欠損部など
の硬組織欠損部を修復するために、この発明の移植用材
料を用いれば、移植部位に適した骨系細胞を固定した状
態で移植することができ、取り扱いやすく、修復を効果
的に行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萬代 佳宣 大阪府八尾市二俣2丁目22番地 新田ゼラ チン株式会社大阪工場内 (72)発明者 永冨 功治 大阪府八尾市二俣2丁目22番地 新田ゼラ チン株式会社大阪工場内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コラーゲンと化学活性を有するリン酸カ
    ルシウムとの複合体を骨髄細胞の支持体として用い、動
    物細胞培養用液体培地中で前記骨髄細胞を所望とする骨
    系細胞に分化させる骨髄細胞の培養方法。
  2. 【請求項2】 液体培地にアスコルビン酸を添加する請
    求項1記載の培養方法。
  3. 【請求項3】 骨髄細胞を、骨芽細胞、破骨細胞および
    軟骨芽細胞からなる群から選ばれる少なくとも1つの骨
    系細胞に分化させる請求項1または2記載の培養方法。
  4. 【請求項4】 支持体として酵素可溶化I型コラーゲン
    とリン酸四カルシウムとの複合体を用い、液体培地とし
    てα−MEM培地を用いて骨髄細胞を培養し、骨芽細胞
    に分化させる請求項3記載の培養方法。
  5. 【請求項5】 支持体として、酵素可溶化I型コラーゲ
    ンとリン酸八カルシウムおよび/または非結晶質リン酸
    カルシウムとの複合体を用い、液体培地としてα−ME
    M培地を用いて骨髄細胞を培養し、破骨細胞に分化させ
    る請求項3記載の培養方法。
  6. 【請求項6】 支持体として酵素可溶化I型コラーゲン
    とα−リン酸三カルシウムとの複合体を用い、液体培地
    としてα−MEM培地を用いて骨髄細胞を培養し、骨芽
    細胞と破骨細胞に分化させる請求項3記載の培養方法。
  7. 【請求項7】 支持体として酸可溶化I型コラーゲンと
    α−リン酸三カルシウムとの複合体を用い、液体培地と
    してα−MEM培地を用いて骨髄細胞を培養し、軟骨芽
    細胞に分化させる請求項3記載の培養方法。
  8. 【請求項8】 コラーゲンと化学活性を有するリン酸カ
    ルシウムとの複合体からなるゲル状支持体、この支持体
    に支持された骨髄細胞、および、前記支持体に含有され
    た動物細胞培養用液体培地を備えた培養用混合物。
  9. 【請求項9】 コラーゲンがI型コラーゲンである請求
    項8記載の培養用混合物。
  10. 【請求項10】 リン酸カルシウムが、非結晶質リン酸
    カルシウム、リン酸八カルシウム、リン酸四カルシウム
    およびα−リン酸三カルシウムからなる群から選ばれる
    少なくとも1つである請求項8または9記載の培養用混
    合物。
  11. 【請求項11】 液体培地が合成培地である請求項8か
    ら10までのいずれかに記載の培養用混合物。
  12. 【請求項12】 合成培地がα−MEM培地である請求
    項11記載の培養用混合物。
  13. 【請求項13】 液体培地がアスコルビン酸をも含む請
    求項8から12までのいずれかに記載の培養用混合物。
  14. 【請求項14】 コラーゲンと化学活性を有するリン酸
    カルシウムとの複合体からなるゲル状支持体、この支持
    体に支持され、骨髄細胞から分化した骨系細胞、およ
    び、前記支持体に含有された動物細胞培養用液体培地を
    有する、硬組織欠損部への移植用材料。
  15. 【請求項15】 骨系細胞が、骨芽細胞、破骨細胞およ
    び軟骨芽細胞からなる群から選ばれる少なくとも1つで
    ある請求項14記載の移植用材料。
JP5351035A 1993-12-30 1993-12-30 骨髄細胞の培養方法、培養用混合物および硬組織欠損部への移植用材料 Expired - Fee Related JP2984176B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5351035A JP2984176B2 (ja) 1993-12-30 1993-12-30 骨髄細胞の培養方法、培養用混合物および硬組織欠損部への移植用材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5351035A JP2984176B2 (ja) 1993-12-30 1993-12-30 骨髄細胞の培養方法、培養用混合物および硬組織欠損部への移植用材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07194373A true JPH07194373A (ja) 1995-08-01
JP2984176B2 JP2984176B2 (ja) 1999-11-29

Family

ID=18414605

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5351035A Expired - Fee Related JP2984176B2 (ja) 1993-12-30 1993-12-30 骨髄細胞の培養方法、培養用混合物および硬組織欠損部への移植用材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2984176B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6299650B1 (en) 1996-03-01 2001-10-09 Isotis N.V. Method for in vitro production of bone
WO2002017983A1 (fr) * 2000-08-28 2002-03-07 Osteogenesis Co., Ltd. Compositions medicinales pour la formation de tissu autour d'un os ou d'une dent, procede de preparation desdites compositions, substances a injecter pour la formation de tissu autour d'un os ou d'une dent et procede de preparation desdites substances
WO2002045766A1 (fr) * 2000-12-06 2002-06-13 Japan Tissue Engineering Co., Ltd. Equivalent tissulaire pour transplantation et son procede de production
JP2008542362A (ja) * 2005-06-13 2008-11-27 セウォン セロンテック カンパニー リミテッド 骨芽細胞と生体基質成分との混合物を用いた骨形成用組成物及びその製造方法
JP2016158827A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 国立大学法人東北大学 骨再生材料
KR102105549B1 (ko) * 2019-07-25 2020-04-29 주식회사 메디팹 일정한 함량의 인산칼슘을 함유하는 인산칼슘 하이드로겔 조성물의 제조방법

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112008001609T5 (de) 2007-06-20 2010-09-09 Hoya Corporation Reparatur und Behandlung von Knochendefekten unter Verwendung von mittels einem Wirkstoff induzierten Zellen, der von hypertrophierungsfähigen Chondrozyten hergestellt wird, und eines Gerüsts

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6299650B1 (en) 1996-03-01 2001-10-09 Isotis N.V. Method for in vitro production of bone
WO2002017983A1 (fr) * 2000-08-28 2002-03-07 Osteogenesis Co., Ltd. Compositions medicinales pour la formation de tissu autour d'un os ou d'une dent, procede de preparation desdites compositions, substances a injecter pour la formation de tissu autour d'un os ou d'une dent et procede de preparation desdites substances
WO2002045766A1 (fr) * 2000-12-06 2002-06-13 Japan Tissue Engineering Co., Ltd. Equivalent tissulaire pour transplantation et son procede de production
JP2002233567A (ja) * 2000-12-06 2002-08-20 Mitsuo Ochi 移植用組織等価物及びその製造方法
EP1358895A1 (en) * 2000-12-06 2003-11-05 Japan Tissue Engineering Co., Ltd. Tissue equivalant for transplantation and process for producing the same
EP1358895A4 (en) * 2000-12-06 2007-02-28 Japan Tissue Eng Co Ltd TISSUE EQUIVALENT FOR TRANSPLANTATION AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF
CN1327910C (zh) * 2000-12-06 2007-07-25 越智光夫 移植用组织等价物及其制造方法
JP2008542362A (ja) * 2005-06-13 2008-11-27 セウォン セロンテック カンパニー リミテッド 骨芽細胞と生体基質成分との混合物を用いた骨形成用組成物及びその製造方法
JP2016158827A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 国立大学法人東北大学 骨再生材料
KR102105549B1 (ko) * 2019-07-25 2020-04-29 주식회사 메디팹 일정한 함량의 인산칼슘을 함유하는 인산칼슘 하이드로겔 조성물의 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2984176B2 (ja) 1999-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5643789A (en) Bioactive material template for in vitro synthesis of bone tissue
Miranda et al. Three-dimensional culture of rat BMMSCs in a porous chitosan-gelatin scaffold: A promising association for bone tissue engineering in oral reconstruction
US6413538B1 (en) Bioactive glass or ceramic substrates having bound cell adhesion molecules
George et al. Differentiation of mesenchymal stem cells into osteoblasts on honeycomb collagen scaffolds
US5197985A (en) Method for enhancing the implantation and differentiation of marrow-derived mesenchymal cells
US5306305A (en) Methods of coating implants with bony structure
RU2491960C2 (ru) Трехмерные матрицы из структурированного пористого монетита для тканевой инженерии и регенерации кости и способ их получения
Matsuoka et al. In vitro analysis of the stimulation of bone formation by highly bioactive apatite‐and wollastonite‐containing glass‐ceramic: Released calcium ions promote osteogenic differentiation in osteoblastic ROS17/2.8 cells
EP2162531B1 (en) Method and means for culturing osteoblastic cells
GB2426519A (en) Collagen-coated carrier and method for manufacturing collagen-coated carrier
Labat et al. Effects of γ‐alumina and hydroxyapatite coatings on the growth and metabolism of human osteoblasts
Sundberg et al. Biosynthesis and in vitro evaluation of macroporous mineralized bacterial nanocellulose scaffolds for bone tissue engineering
JP2984176B2 (ja) 骨髄細胞の培養方法、培養用混合物および硬組織欠損部への移植用材料
Yang et al. 3D printed porous titanium filled with mineralized UV-responsive chitosan hydrogel promotes cell proliferation and osteogenesis in vitro
Faucheux et al. Biocompatibility testing of a bovine hydroxy—apatite ceramic material with the use of osteo-progenitor cells isolated from human bone marrow
JP2022545563A (ja) 有孔虫由来の骨移植材
Ruan et al. Porous hydroxyapatite–tricalcium phosphate bioceramics
JP2001523447A (ja) ヒト骨髄外脂肪組織細胞の骨芽細胞の分化を誘発する方法
JP2001333974A (ja) 表面研摩処理による生体材料表面の生体適合性制御と培養骨芽細胞付着を組み合わせる新しい人工骨移植法
Dubois et al. Effects of new machinable ceramic on behavior of rat bone cells cultured in vitro
WO2001082773A2 (en) Structures useful for bone engineering and methods
Zhang et al. Fabrication and in vitro biological evaluation of zirconia ceramics with 58S bioglass via vacuum pressure infiltration for dental implant
RU2695342C1 (ru) Способ получения керамических гранул для регенерации костной ткани
CN113244447B (zh) 一种可控降解的多孔磷酸镁骨水泥及其制备方法和应用
Conserva et al. In vitro and in vivo osteoinductive and osteoconductive properties of a synthetic bone substitute.

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080924

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090924

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090924

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110924

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees