JP2016158827A - 骨再生材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた骨伝導能を有する新規な骨再生材料を提供すること。【解決手段】第8リン酸カルシウム(Ca8H2(PO4)6・5H2O)と、非晶質リン酸カルシウム(Ca3(PO4)2・nH2O)とを含む骨再生材料。【選択図】図4
Description
本発明は、骨再生材料に関する。
ハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2:以下「HA」と略記する)の前駆体である第8リン酸カルシウム(Ca8H2(PO4)6・5H2O:以下「OCP」と略記する)は、これまでの研究により優れた生体吸収性及び優れた骨再生能を有することが知られている(非特許文献1)。
また、非晶質リン酸カルシウム(Ca3(PO4)2・nH2O:以下「ACP」と略記する)は、骨石灰化における別のHAの前駆体であると考えられており、生理的条件下でOCPよりも高い溶解度を有することが報告されている(非特許文献2参照)。ACPはカルシウム及びリン酸の過飽和溶液から生じる最初の無機固体相であり、これがOCPを経由し、続いてHAへと変換される。
特許文献1には、第8リン酸カルシウム(Ca8H2(PO4)6・5H2O)と、非晶質リン酸カルシウム(Ca3(PO4)2・nH2O)、リン酸水素カルシウム(第2リン酸カルシウム無水和物)(CaHPO4)、リン酸水素カルシウム二水和物(第2リン酸カルシウム2水和物)(CaHPO4・2H2O)、低結晶性のハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2)又は低結晶性の第8リン酸カルシウム(Ca8H2(PO4)6・5H2O)からなる混合リン酸カルシウムを含むことを特徴とする人工骨材について記載している。この文献では実施例2においてOCPとACPを含む混合リン酸カルシウムを含む人工骨材が製造されているが、得られた人工骨材の効果については確認されていない。
Suzuki O. et al., Tohoku J. Exp. Med., 1991, 164: 37-50.
Meyer JL et al., Calcif. Tissue Res. 1978, 25, 59-68,
本発明の目的は、優れた骨伝導能を有する骨再生材料を提供することである。
本発明者らは、高い溶解性を示すACPをOCPに混合することで、OCPとACPとからなる混合物がACPとOCPを単独で用いた場合と比較して、相乗的な骨伝導能を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]第8リン酸カルシウム(Ca8H2(PO4)6・5H2O)と、非晶質リン酸カルシウム(Ca3(PO4)2・nH2O)とを含む骨再生材料。
[2]OCPとACPの総量を基準として、第8リン酸カルシウムを10質量%〜40質量%、非晶質リン酸カルシウムを60質量%〜90質量%の割合で含有する、[1]に記載の骨再生材料。
[3]第8リン酸カルシウムの顆粒と非晶質リン酸カルシウムの顆粒との混合物を含む[1]に記載の骨再生材料。
[1]第8リン酸カルシウム(Ca8H2(PO4)6・5H2O)と、非晶質リン酸カルシウム(Ca3(PO4)2・nH2O)とを含む骨再生材料。
[2]OCPとACPの総量を基準として、第8リン酸カルシウムを10質量%〜40質量%、非晶質リン酸カルシウムを60質量%〜90質量%の割合で含有する、[1]に記載の骨再生材料。
[3]第8リン酸カルシウムの顆粒と非晶質リン酸カルシウムの顆粒との混合物を含む[1]に記載の骨再生材料。
本発明によれば、優れた骨伝導能を有する骨再生材料が得られる。特に、ACPの共存下で、インビボにおけるOCPの骨伝導能を強化できる上、OCPのHAへの変換を制御できる。
本発明は、第8リン酸カルシウム(Ca8H2(PO4)6・5H2O、)と、非晶質リン酸カルシウム(Ca3(PO4)2・nH2O)を含む骨再生材料を提供する。以下、第8リン酸カルシウムを「OCP」、非晶質リン酸カルシウムを「ACP」と略記する。
OCPは特に限定されず、市販のOCPを用いてもよいし、公知の方法により製造してもよい。OCPは通常、個々の結晶が凝集した顆粒であり、これをそのまま又は粉砕してさらに細かくして用い得る。OCPの粒径は、特に限定されず、通常ナノメートルからミリメートルまでの粒径のものが用いられる。一実施形態では、OCP顆粒の粒径は1μm〜1000μmである。別の実施形態では、OCP顆粒の粒径は5nm〜1000nmである。
ACPは特に限定されず、市販のACPを用いてもよいし、公知の方法により製造してもよい。
OCPとACPの割合は、特に限定されないが、通常は質量比で、OCPとACPの総量を基準として、OCPを10質量%〜90質量%、ACPを90質量%〜10質量%で含有する。一つの実施形態では、OCPとACPの総量を基準として、OCPを10質量%〜40質量%、ACPを60質量%〜90質量%で含有し、より好ましい実施形態では、OCPとACPの総量を基準として、OCPを15質量%〜35質量%、ACPを65質量%〜85質量%で含有する。
本発明の骨再生材料中は、本発明の効果が阻害されない範囲内で、一般的に骨再生材料に含まれる成分を含んでいてもよい。このような成分としては、例えば、コラーゲン、ゼラチン、アルギン酸、ヒアルロン酸、キトサン、生体吸収性高分子(ポリ乳酸、ポリ乳酸−ポリエチレングリコール共重合体など)、生体吸収性リン酸カルシウム(β-リン酸三カルシウム(β−TCP)、α-リン酸三カルシウム(α−TCP)、リン酸四カルシウム(Ca4(PO4)2O;TTCP)、リン酸水素カルシウム(CaHPO4;DCP)、リン酸水素カルシウム二水和物(CaHPO4・2H2O;DCPD)、低結晶性HA、ナノHA、炭酸含有HAなど)、生体非吸収性材料(HAセラミックスなど)が挙げられる。
骨再生材料中のOCPとACPの合計量は、骨再生材料の質量を100質量%として60質量%以上、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、より好ましくは95%質量以上、より好ましくは98%質量以上、最も好ましくは99%質量以上である。好ましい一つの実施形態では、骨再生材料はOCPとACPのみからなる複合体であり、他の成分を実質的に含まない。
本発明の骨再生材料は、任意の形態のものを使用可能である。例えば、骨再生材料はOCP顆粒及びACP顆粒を混合したもの、OCPとACPの共沈物等であってよく、これを適宜成形して使用する。成形手段としては、特に限定されない。例えば、骨再生材料を適当な型に入れて固める方法、固める際に圧力を加える方法が挙げられる。成形体の形状としては、特に限定されない。例えば、ディスク、ブロック、シートが挙げられる。ディスクの大きさとしては、特に限定されない。例えば、直径は、通常3〜20mm、好ましくは5〜10mmである。例えば、厚みは、通常0.5〜5mm、好ましく1〜2mmである。ブロックの大きさとしては、特に限定されない。例えば、長さ5〜15mm、幅5〜50mm、高さ5〜100mm、好ましくは、長さ8〜12mm、幅10〜30mm、高さ10〜50mmである。
成形体は、骨欠損部の形状に応じて適宜整形され、放射線滅菌、高圧蒸気滅菌などにより滅菌処理後、骨欠損部に埋入される。ただし、高圧蒸気滅菌は、OCPあるいはACPの結晶相に影響を及ぼすので、その場合は骨欠損の適用部位を考慮する。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
1.実験手順
(1)OCPとACPの合成及び調製
OCPはSuzuki O. et al., Tohoku J. Exp. Med., 1991, 164: 37-50に記載された湿式合成法を参考にして一定のpH5−6及び70℃の温度でカルシウム溶液とリン酸溶液を混合することにより合成した。反応溶液から沈殿物を回収し、水で数回洗浄し、後の使用のために105℃で乾燥させた。
(1)OCPとACPの合成及び調製
OCPはSuzuki O. et al., Tohoku J. Exp. Med., 1991, 164: 37-50に記載された湿式合成法を参考にして一定のpH5−6及び70℃の温度でカルシウム溶液とリン酸溶液を混合することにより合成した。反応溶液から沈殿物を回収し、水で数回洗浄し、後の使用のために105℃で乾燥させた。
ACPはEanes E.D., et al., Nature, 1965, 208, 365-7に記載の方法をSuzuki O. et al., Tohoku J. Exp. Med., 1991, 164: 37-50で報告したように改変した方法により合成した。簡単に説明すると、カルシウム溶液(硝酸塩溶液)を室温でリン酸溶液(アンモニウム塩溶液)と迅速に混合し、反応溶液から沈殿物をすぐに回収し、希釈アンモニア水で数回洗浄し、後の使用のために凍結乾燥させた。
乾燥したOCP及びACPの塊を乳鉢と乳棒で軽く粉砕し、標準的な試験用篩いに通過させ、それぞれ粒径が300〜500μmのOCP顆粒及びACP顆粒を得た。OCP顆粒及びACP顆粒を、以下の混合比OCP:ACP(質量比)で混合した:100:0、25:75、0:100(表1)。顆粒を互いに分散させるため、混合物はプラスチックチューブ内でロータリーシェーカーにより1時間振動させた。なお、以下の実施例では、OCP顆粒及びACP顆粒の混合物(OCP+ACP顆粒混合物)とは、OCP:ACPの混合比(質量比)が25:75である混合物を指す。
(2)OCP及びACPの特徴付け
OCPとACPは粉末X線回折(XRD)とフーリエ変換赤外分光法(FTIR)により特徴付けた。XRDパターンはX線回折装置(MiniFlex、株式会社リガク製)で線源をCuKα線、30kV、15mAとし、3.0°から80.0°まで0.05°の間隔でのステップ走査を用いて記録した。2θの範囲の測定に4.7°のOCPの主ピーク(100)を含んでいた。OCPのJCPDS数26−1056A9とHAのJCPDS数9−432を用いて結晶相を同定した。OCPのFTIRスペクトルは、試料をKBrに4,000−400cm-1の範囲にわたり4cm-1の分解能で希釈し、FTIR分光計(FT/IR−6300、日本分光株式会社)により得た。結晶及び顆粒の形態は、10kVの加速電圧で動作したJEOL分析SEM JSM−6390LAを用いて検討した。
OCPとACPは粉末X線回折(XRD)とフーリエ変換赤外分光法(FTIR)により特徴付けた。XRDパターンはX線回折装置(MiniFlex、株式会社リガク製)で線源をCuKα線、30kV、15mAとし、3.0°から80.0°まで0.05°の間隔でのステップ走査を用いて記録した。2θの範囲の測定に4.7°のOCPの主ピーク(100)を含んでいた。OCPのJCPDS数26−1056A9とHAのJCPDS数9−432を用いて結晶相を同定した。OCPのFTIRスペクトルは、試料をKBrに4,000−400cm-1の範囲にわたり4cm-1の分解能で希釈し、FTIR分光計(FT/IR−6300、日本分光株式会社)により得た。結晶及び顆粒の形態は、10kVの加速電圧で動作したJEOL分析SEM JSM−6390LAを用いて検討した。
(3)OCP顆粒、ACP顆粒、及び混合顆粒の埋入
12週齢の雄Wistarラット(日本エスエルシー株式会社)を使用した。ラットをエーテル吸入を補足しつつ腹腔内ペントバルビタールナトリウム(50mg/kg)で麻酔した。頭蓋の正中部に沿って無菌的に皮膚の切開を施し、頭蓋冠まで切開を続け、骨膜を剥離し、頭蓋冠に直径9mmの頭蓋開口による骨欠損部を形成した。OCP顆粒、ACP顆粒、又はOCP+ACP混合顆粒を骨欠損部に埋入した。陰性対照として、骨欠損部の形成後に顆粒の埋入を行わない以外は同様に処理した未処理ラットを用いた。骨欠損部を処理した後、除去した骨膜及び皮膚は再配置し、縫合した。
12週齢の雄Wistarラット(日本エスエルシー株式会社)を使用した。ラットをエーテル吸入を補足しつつ腹腔内ペントバルビタールナトリウム(50mg/kg)で麻酔した。頭蓋の正中部に沿って無菌的に皮膚の切開を施し、頭蓋冠まで切開を続け、骨膜を剥離し、頭蓋冠に直径9mmの頭蓋開口による骨欠損部を形成した。OCP顆粒、ACP顆粒、又はOCP+ACP混合顆粒を骨欠損部に埋入した。陰性対照として、骨欠損部の形成後に顆粒の埋入を行わない以外は同様に処理した未処理ラットを用いた。骨欠損部を処理した後、除去した骨膜及び皮膚は再配置し、縫合した。
(4)X線像での分析
埋入後、ラットから埋入物と周囲の頭蓋冠骨を切除し、摘出した組織を4%パラホルムアルデヒド 0.1M PBS(pH7.4)溶液に浸漬、4℃で一晩インキュベートし、得られた組織標本のX線写真を標準条件(20kV、5mA、20秒)下でX線フィルム(FR、富士フィルム株式会社製)で顕微鏡検査装置(Softex CMBW−2、ソフテックス株式会社製)を用いて撮影した。OCP及びACPはX線不透過性を示さなかった。骨欠損部におけるX線不透過性の割合(%)を頭蓋開口により最初に形成された骨欠損部の単位面積当たりのX不透過性の面積に100を掛けた値として計算した。X線不透過率(%)はScion Imageパブリックドメインソフトウェア(Scion Corporation、米国メリーランド州所在)を用いてコンピュータで定量化した。
埋入後、ラットから埋入物と周囲の頭蓋冠骨を切除し、摘出した組織を4%パラホルムアルデヒド 0.1M PBS(pH7.4)溶液に浸漬、4℃で一晩インキュベートし、得られた組織標本のX線写真を標準条件(20kV、5mA、20秒)下でX線フィルム(FR、富士フィルム株式会社製)で顕微鏡検査装置(Softex CMBW−2、ソフテックス株式会社製)を用いて撮影した。OCP及びACPはX線不透過性を示さなかった。骨欠損部におけるX線不透過性の割合(%)を頭蓋開口により最初に形成された骨欠損部の単位面積当たりのX不透過性の面積に100を掛けた値として計算した。X線不透過率(%)はScion Imageパブリックドメインソフトウェア(Scion Corporation、米国メリーランド州所在)を用いてコンピュータで定量化した。
(5)組織の調製
上記でX線写真を撮影した後、試料を10%エチレンジアミン四酢酸 0.01Mリン酸緩衝液(pH7.4)中で2〜4週間脱灰化させ、段階的な一連のエタノールで脱水し、パラフィン包埋した。頭蓋冠の骨欠損部の中心を取り出し、0.05μmの厚みで冠状面に切断し、切片を標準法によりヘマトキシリン−エオジンで染色し、顕微鏡写真機(Leica DFC300 FX、ライカマイクロシステムズ社製)で写真を撮影した。骨欠損部における新生骨の割合(n−Bone%)を、頭蓋開口により最初に形成された骨欠損部の単位面積当たりの新生骨の面積に100を掛けた値として計算した。n−Bone%はScion Imageパブリックドメインソフトウェア(Scion Corporation、米国メリーランド州所在)を用いてコンピュータで定量化した。
上記でX線写真を撮影した後、試料を10%エチレンジアミン四酢酸 0.01Mリン酸緩衝液(pH7.4)中で2〜4週間脱灰化させ、段階的な一連のエタノールで脱水し、パラフィン包埋した。頭蓋冠の骨欠損部の中心を取り出し、0.05μmの厚みで冠状面に切断し、切片を標準法によりヘマトキシリン−エオジンで染色し、顕微鏡写真機(Leica DFC300 FX、ライカマイクロシステムズ社製)で写真を撮影した。骨欠損部における新生骨の割合(n−Bone%)を、頭蓋開口により最初に形成された骨欠損部の単位面積当たりの新生骨の面積に100を掛けた値として計算した。n−Bone%はScion Imageパブリックドメインソフトウェア(Scion Corporation、米国メリーランド州所在)を用いてコンピュータで定量化した。
(6)擬似体液(SBF)における結晶の構造変化
SBF溶液を、Kokubo, T. et al., J. Biomed. Mater. Res. 1990, 24, 721-34に記載されているように、純水に試薬グレードの塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化カリウム、リン酸水素二カリウム三水和物、塩化マグネシウム六水和物、及び塩化カルシウム二水和物を溶解させることにより調製した。溶液を次にトリヒドロキシメチルアミノメタンと塩酸で緩衝化し、37.0℃でpH7.4とした。OCP顆粒、ACP顆粒及びそれらの混合物(50mg)を、37.0℃の水浴に入れた別個のプラスチックチューブ中で絶えず攪拌させた状態で、50mlの新しいSBF中に浸漬させた(固体/液体比、1mg/1ml)。浸漬された顆粒を2週間後に収集し、水で洗浄し、XRD観察のため凍結乾燥した。浸漬後のSBF溶液の上澄液中のカルシウムイオン及び無機リン酸イオンの濃度を、それぞれカルシウムE−テストワコー及びホスファC−テストワコー(和光純薬工業株式会社製)を用いて定量的に決定した。
SBF溶液を、Kokubo, T. et al., J. Biomed. Mater. Res. 1990, 24, 721-34に記載されているように、純水に試薬グレードの塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化カリウム、リン酸水素二カリウム三水和物、塩化マグネシウム六水和物、及び塩化カルシウム二水和物を溶解させることにより調製した。溶液を次にトリヒドロキシメチルアミノメタンと塩酸で緩衝化し、37.0℃でpH7.4とした。OCP顆粒、ACP顆粒及びそれらの混合物(50mg)を、37.0℃の水浴に入れた別個のプラスチックチューブ中で絶えず攪拌させた状態で、50mlの新しいSBF中に浸漬させた(固体/液体比、1mg/1ml)。浸漬された顆粒を2週間後に収集し、水で洗浄し、XRD観察のため凍結乾燥した。浸漬後のSBF溶液の上澄液中のカルシウムイオン及び無機リン酸イオンの濃度を、それぞれカルシウムE−テストワコー及びホスファC−テストワコー(和光純薬工業株式会社製)を用いて定量的に決定した。
(7)過飽和度の概算
SBFの過飽和度(degree of supersaturation, DS)と、OCP、OCPとACPの混合物、及びACPに浸漬させた前後の過飽和度を計算し、溶液中のOCP及びHAの顆粒の溶解度を推定した。DSの値は目的とするリン酸カルシウムに対してイオン積を溶解度積で除して得られる値である。DSは特定のリン酸カルシウム塩に対して溶液が飽和になる時点に相当する。DS値は、先の報告(Moreno, E.C. et al., Calcif. Tissue Int. 1991, 49, 6-13;Aoba, T. et al., Calcif. Tissue Int. 1987, 41, 86-94; Moreno, E.C., Adv. Dent. Res. 1987, 1, 245-51; Suzuki O et al. J Biomed Mater Res B Appl Biomater 2006, 77, 201-12)によれば、一般にCa,Mg、Na、K、P、Cl及びFの分析濃度とpH値を、[Ca]、[P]、及び[Mg]に対する3つの質量平衡方程式と組み合わせることにより計算される。溶液中にはHCO3-が存在すると仮定し、計算にはCaH2PO4+、CaHPO4 0、MgHPO4 0、CaHCO3+、及びMgHCO3+イオン対を含めた。DS値はHA及びOCPについての平均イオン活量積に関して定義される。本研究では化学分析により得られたCa2+及び無機リン(Pi)の濃度をSBFに使用し、SBF組成に142mM Na、5mM K、及び1.5mM Mgのイオン濃度を使用した(Kokubo T., et al, J. Biomed. Mater. Res. 100, 24, 721-34)。7.4のpH値と1.86%の炭酸の生理学的分圧を計算に用いた。溶解度積定数はHAを7.36×10-60(Moreno E.C., Nature 1974, 247, 64-65)、OCPを2.51×10-49とした(Tung. M.S., J Res Natl Bur Stand 1988, 93, 613-624)。
SBFの過飽和度(degree of supersaturation, DS)と、OCP、OCPとACPの混合物、及びACPに浸漬させた前後の過飽和度を計算し、溶液中のOCP及びHAの顆粒の溶解度を推定した。DSの値は目的とするリン酸カルシウムに対してイオン積を溶解度積で除して得られる値である。DSは特定のリン酸カルシウム塩に対して溶液が飽和になる時点に相当する。DS値は、先の報告(Moreno, E.C. et al., Calcif. Tissue Int. 1991, 49, 6-13;Aoba, T. et al., Calcif. Tissue Int. 1987, 41, 86-94; Moreno, E.C., Adv. Dent. Res. 1987, 1, 245-51; Suzuki O et al. J Biomed Mater Res B Appl Biomater 2006, 77, 201-12)によれば、一般にCa,Mg、Na、K、P、Cl及びFの分析濃度とpH値を、[Ca]、[P]、及び[Mg]に対する3つの質量平衡方程式と組み合わせることにより計算される。溶液中にはHCO3-が存在すると仮定し、計算にはCaH2PO4+、CaHPO4 0、MgHPO4 0、CaHCO3+、及びMgHCO3+イオン対を含めた。DS値はHA及びOCPについての平均イオン活量積に関して定義される。本研究では化学分析により得られたCa2+及び無機リン(Pi)の濃度をSBFに使用し、SBF組成に142mM Na、5mM K、及び1.5mM Mgのイオン濃度を使用した(Kokubo T., et al, J. Biomed. Mater. Res. 100, 24, 721-34)。7.4のpH値と1.86%の炭酸の生理学的分圧を計算に用いた。溶解度積定数はHAを7.36×10-60(Moreno E.C., Nature 1974, 247, 64-65)、OCPを2.51×10-49とした(Tung. M.S., J Res Natl Bur Stand 1988, 93, 613-624)。
(8)統計学的解析
すべての値は平均±標準偏差として示した。実験はすべて少なくとも3回行い、再現性に信頼性があることを示した。標本間の統計学的な差はTukey−Kramer多重比較分析法により評価した。p<0.05の値を統計学的に有意とみなした。
すべての値は平均±標準偏差として示した。実験はすべて少なくとも3回行い、再現性に信頼性があることを示した。標本間の統計学的な差はTukey−Kramer多重比較分析法により評価した。p<0.05の値を統計学的に有意とみなした。
2.実験結果
(1)OCP及びACPの特徴付け
図1はOCP顆粒とACP顆粒のSEM写真を示す。OCPはSuzuki, O., Cell Mater. 1995, 5, 45-54で以前に報告したのと同様な数μm長の板状の形態を示した(図1A)。ACPは密に充填された球状のナノ結晶から構成されていた(図1B)。
(1)OCP及びACPの特徴付け
図1はOCP顆粒とACP顆粒のSEM写真を示す。OCPはSuzuki, O., Cell Mater. 1995, 5, 45-54で以前に報告したのと同様な数μm長の板状の形態を示した(図1A)。ACPは密に充填された球状のナノ結晶から構成されていた(図1B)。
図2は試験した試料のXRDパターンを示す。図2(a)は埋入前のOCPのXRDパターンであり、2θ=4.9°における(100)反射及び2θ=33.6°における(700)反射を含む、OCPに関して観察されるXRDの反射はOCP構造から予想されるそれらによく一致していた(Suzuki, O. et al., Biomaterials, 2006, 27, 2671-2681)。図2(c)は埋入前のACPのXRDパターンであり、非晶質状態に特徴的な30°前後の広いピークを示した(Suzuki O. et al., Tohoku J. Exp. Med., 1991, 164: 37-50)。
ラット頭蓋冠の骨欠損部に埋入する前及び埋入2週間後のOCP,ACP及びそれらの混合物のXRDパターンによると、すべての試料の構造はHAの構造へと変換する傾向がみられ、埋入されたACPと埋入されたOCP及びACPの混合物の変換は、埋入されたOCPよりも早く進むと思われた。
(2)埋入8週間後のX線写真による検討
図3のX線写真に示されるように、未処理群(図3(a))では、埋入8週間後に骨欠損部の縁に沿ってX線不透過な部分が観察され、試料を埋入した群(図3(b)〜(d))では、隔離された顆粒状のX線不透過な部分が骨欠損部中に散在し、区別できる程度のX線不透過性を示した。
図3のX線写真に示されるように、未処理群(図3(a))では、埋入8週間後に骨欠損部の縁に沿ってX線不透過な部分が観察され、試料を埋入した群(図3(b)〜(d))では、隔離された顆粒状のX線不透過な部分が骨欠損部中に散在し、区別できる程度のX線不透過性を示した。
また、図4に示す骨欠損部におけるX線による不透過率の画像による分析結果によると、未処理群、ACP群、OCP+ACP群、OCP群のX線不透過率±標準偏差(%)はそれぞれ33.6±8.6%、63.2±11.8%、79.3±6.7%、59.2±3.5%であり、未処理群とすべての埋入群の間には有意差が観察されると共に、OCP+ACP群のX線不透過率はACP群及びOCP群よりも有意に高かった(p<0.05)。
(3)埋入8週間後の組織学的及び組織形態学的検討
埋入8週間後の組織切片は、未処理群では新生骨形成が骨欠損部の縁部に限定され、骨欠損部の大部分は線維状組織で満たされていたのに対し(図5(a))、OCP、ACP、またはそれらの混合物で処理したラットでは新生骨形成が埋入されたOCP又はACPの周囲で観察され(図5(b)−(d))、これは図3の顆粒状のX線不透過性がOCPまたはACPからアパタイト相への変換による埋入した顆粒周囲の石灰化又は新生骨と一致することを示唆している。
埋入8週間後の組織切片は、未処理群では新生骨形成が骨欠損部の縁部に限定され、骨欠損部の大部分は線維状組織で満たされていたのに対し(図5(a))、OCP、ACP、またはそれらの混合物で処理したラットでは新生骨形成が埋入されたOCP又はACPの周囲で観察され(図5(b)−(d))、これは図3の顆粒状のX線不透過性がOCPまたはACPからアパタイト相への変換による埋入した顆粒周囲の石灰化又は新生骨と一致することを示唆している。
さらに、骨欠損部における新生骨の割合(n−Bone%)を図6に示す。未処理群、ACP群、OCP+ACP群、OCP群の8週目の骨欠損部におけるn−Bone±標準偏差(%)はそれぞれ16.9±2.9%、29.4±7.0%、48.8±12.4%、38.2±4.3%であり、未処理群とすべての埋入群の間には有意差が観察されると共に、OCP+ACP群のn−Bone%はACP群よりも有意に高かった(p<0.05)。
(4)埋入12週間の骨形成の検討
埋入時間を8週間からさらに長くして、埋入12週間後のOCPに対するOCP+ACPの効果について調べた。埋入12週間後の組織切片では、8週後と比較して、隔離されたX線不透過な部分の融合に基づく大きなX線不透過性がOCP群及びOCP+ACP群の両方で観察された(データ非図示)。
埋入時間を8週間からさらに長くして、埋入12週間後のOCPに対するOCP+ACPの効果について調べた。埋入12週間後の組織切片では、8週後と比較して、隔離されたX線不透過な部分の融合に基づく大きなX線不透過性がOCP群及びOCP+ACP群の両方で観察された(データ非図示)。
図7(a)に示す骨欠損部におけるX線による不透過率の画像による分析結果によると、OCP+ACP群及びOCP群のX線不透過率±標準偏差(%)はそれぞれ83.8±7.3%及び63.5±8.9%であり、OCP+ACP群のX線不透過率はOCP群よりも有意に高かった(p<0.05)。
埋入12週間後の組織切片での新生骨形成はOCP+ACP群及びOCP群のいずれも高く、OCP+ACP群ではOCP群よりも骨再生を多く誘導し得ることが判明した(データ非図示)。 さらに、図7(b)に示す骨欠損部における新生骨の割合(n−Bone%)の組織形態学的知見によると、OCP+ACP群ではOCP群と比較して新生骨形成が有意に増大していることが明らかとなった(それぞれ54.0±5.1%及び42.0±3.7%)。これは図7(a)に示したX線不透過率の結果と一致している。
(5)擬似体液(SBF)中の浸漬
SBF中に2週間浸漬した後のOCP顆粒、OCP顆粒とACP顆粒の混合物、及びACP顆粒の表面特性の変化をSEMにより観察した(図8A−C)。SBF溶液への浸漬後もOCPの板状の形態は比較的残っていた(図8A)。SBF溶液への浸漬後、ACPの表面は小さく均質な球形の粒子により覆われた(図8C)。OCP顆粒とACP顆粒の混合物では、元の球状粒子(恐らくACP)と板状粒子(恐らくOCP)の混合物の上に、ACPで観察されたのと同様の、より小さな球状粒子が堆積しており、OCPの表面ともACPの表面とも異なっていた(図8B)。
SBF中に2週間浸漬した後のOCP顆粒、OCP顆粒とACP顆粒の混合物、及びACP顆粒の表面特性の変化をSEMにより観察した(図8A−C)。SBF溶液への浸漬後もOCPの板状の形態は比較的残っていた(図8A)。SBF溶液への浸漬後、ACPの表面は小さく均質な球形の粒子により覆われた(図8C)。OCP顆粒とACP顆粒の混合物では、元の球状粒子(恐らくACP)と板状粒子(恐らくOCP)の混合物の上に、ACPで観察されたのと同様の、より小さな球状粒子が堆積しており、OCPの表面ともACPの表面とも異なっていた(図8B)。
(6)SBFの過飽和度(DS)の検討
表2は、OCP顆粒、OCP顆粒とACP顆粒の混合物、及びACP顆粒の浸漬前後のSBFの溶液組成及び過飽和度(DS)である。ACP顆粒のDSは、HAに関しては減少したが、OCPに関しては飽和した。OCP顆粒のDSは、HAに関しては減少したが、OCPに関してはわずかに過飽和のままだった。OCP顆粒とACP顆粒の混合物のDSは、OCPに関しては飽和した。これらの結果は、OCP顆粒とACP顆粒の混合物がACP顆粒単独の場合と同様にOCPに転換する高い能力を有する一方、OCP顆粒ではOCPに関してわずかに過飽和な状態にとどまることを示した。また、ACP顆粒と、OCP顆粒とACP顆粒の混合物とは、溶液の組成の点ではOCP相が飽和になる傾向があるが、XRDにより調べたいずれの材料の構造もHAに変化した(データ非図示)のに対し、OCP顆粒ではXRDにより調べた材料の構造がHAに変化した(データ非図示)にもかかわらず、OCP相が完全な飽和には到らなかった。これはOCPからHAへの転換が溶液の組成の点では完了しなかったことを示している。
表2は、OCP顆粒、OCP顆粒とACP顆粒の混合物、及びACP顆粒の浸漬前後のSBFの溶液組成及び過飽和度(DS)である。ACP顆粒のDSは、HAに関しては減少したが、OCPに関しては飽和した。OCP顆粒のDSは、HAに関しては減少したが、OCPに関してはわずかに過飽和のままだった。OCP顆粒とACP顆粒の混合物のDSは、OCPに関しては飽和した。これらの結果は、OCP顆粒とACP顆粒の混合物がACP顆粒単独の場合と同様にOCPに転換する高い能力を有する一方、OCP顆粒ではOCPに関してわずかに過飽和な状態にとどまることを示した。また、ACP顆粒と、OCP顆粒とACP顆粒の混合物とは、溶液の組成の点ではOCP相が飽和になる傾向があるが、XRDにより調べたいずれの材料の構造もHAに変化した(データ非図示)のに対し、OCP顆粒ではXRDにより調べた材料の構造がHAに変化した(データ非図示)にもかかわらず、OCP相が完全な飽和には到らなかった。これはOCPからHAへの転換が溶液の組成の点では完了しなかったことを示している。
以上より、ACPとOCPの共存が、OCPからHAへの転換プロセスに影響を及ぼすことが明らかとなった。
Claims (3)
- 第8リン酸カルシウム(Ca8H2(PO4)6・5H2O)と、非晶質リン酸カルシウム(Ca3(PO4)2・nH2O)とを含む骨再生材料。
- OCPとACPの総量を基準として、第8リン酸カルシウムを10質量%〜40質量%、非晶質リン酸カルシウムを60質量%〜90質量%の割合で含有する、請求項1に記載の骨再生材料。
- 第8リン酸カルシウムの顆粒と非晶質リン酸カルシウムの顆粒との混合物を含む請求項1に記載の骨再生材料。
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0570113A (ja) * | 1991-06-07 | 1993-03-23 | Jgc Corp | 人工骨材およびその製造方法 |
JPH07194373A (ja) * | 1993-12-30 | 1995-08-01 | Nitta Gelatin Inc | 骨髄細胞の培養方法、培養用混合物および硬組織欠損部への移植用材料 |
JP2005512757A (ja) * | 2001-12-21 | 2005-05-12 | エテックス コーポレーション | 機械加工によって予備形成されたリン酸カルシウム骨代用材料インプラント |
JP2010110404A (ja) * | 2008-11-05 | 2010-05-20 | Tohoku Univ | 人工骨材 |
-
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