JPH07194008A - 交流システムにおける有効電力及び無効電力制御装置 - Google Patents
交流システムにおける有効電力及び無効電力制御装置Info
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- JPH07194008A JPH07194008A JP5335920A JP33592093A JPH07194008A JP H07194008 A JPH07194008 A JP H07194008A JP 5335920 A JP5335920 A JP 5335920A JP 33592093 A JP33592093 A JP 33592093A JP H07194008 A JPH07194008 A JP H07194008A
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Abstract
安定な電力を供給できる交流システムにおける有効電力
及び無効電力制御装置を提供することにある。 【構成】本発明は、交流き電線の適当な位置に,電流制
御可能な第1の電力変換器と、前記第1の電力変換器と
電気的に絶縁された電圧制御可能な第2の電力変換器を
設置し、前記第1の電力変換器は交流から直流への変換
機能を持ち、かつき電線に対して並列に設置され、設置
点の電圧が設定電圧を維持するようにその変換器の入力
電流の有効分と無効分を制御し、前記第2の電力変換器
は直流から交流への変換機能を持ち,かつその出力を変
圧器を介してき電線に対して直列に挿入し、設置点の電
圧が設定電圧を維持するようにき電線電圧に対して同相
の電圧と、き電線電流に対して90°進んだ電圧を発生
させ、き電線のインピーダンスによる電圧降下を補償す
ることを特徴とする交流システムにおける有効電力及び
無効電力制御装置である。
Description
効電力及び無効電力の制御装置に関する。
き電線は分布定数回路と見られる。き電線が長くなると
インピーダンス降下は大きくなり、電流の位相遅れも大
きくなるので送電可能な電力は減少する。そのため既設
の交流システムと並列に電流源を設けて注入する電流の
大きさと位相を変え、一方、交流システムと直列に電圧
源を設けて印加する電圧の大きさと位相を変え、交流シ
ステムによって送られる電力を負荷の要求に応じて増強
するために有効電力及び無効電力の制御装置が用いられ
ている。
について説明する。図14は一般の配電網を簡略化して
図示している。送電端の電圧はE1 、位相はθ1 であ
り、インピーダンスXのき電線を介してトランスTrに
伝達され、そのトランスTrの2次側より需要家U1 ,
U2 ,U3 ,U4 ,U5 に配電される。トランスTrに
おける電圧と位相をそれぞれE2 とθ2 とすると、この
配電網において送られる電力Pは進んだ位相から遅れた
位相の方向に送られ、次のような式で表現される。ここ
で、δは相差角である。 P=(E1 ・E2 /X)sinδ、δ=θ1 −θ2 このような交流システムにおいて、一部または全部の需
要家が非常に大きな電力を要求したり、大きな遅れ無効
電力を要求すると、き電線による電圧降下が大きくな
る。上式ではE2 が小さくなりθ2 は更に遅れるので、
相差角δは大きくなって送電電力を維持することにな
る。しかし、安定な電力供給を確保するためには相差角
δは90°以上になることは許されない。むしろ、90
°に余裕を持って運転することが必要であり、その意味
で送電電力には限界が存在する。
動が問題となることがある。一部の需要家が変動する負
荷を取ったとき、送電線のインピーダンス降下も変動す
ることになり、変動負荷を取る需要家自身の他、トラン
スTrを共有する他の需要家も受電端で電圧が変動す
る。これはフリッカーと呼ばれる照明器具のチラツキと
なって現れ、また、各種コンデンサ類の発熱を招く。こ
のような問題を解決するためにいくつかの方法が実用さ
れ、また検討がなされている。
の方法で、交流系統に並列に補償装置を設ける方法であ
る。補償装置はコンデンサCとそれと並列に接続された
リアクトルL、サイリスタS1 ,S2 の逆並列回路から
構成される。このC,Lの並列回路がないとき、需要家
の取る遅れ無効電力Q2 が大きくなると、き電線のイン
ピーダンスによる電圧降下が大きくなって電圧変動が大
きくなる。ここで、コンデンサCをき電線に接続する
と、無効電力Q4 は進み無効電力となり、インピーダン
スX1 による電圧降下を小さくすることが出来るが、進
み成分を一定にしていては負荷が軽くなったとき系統全
体として進み電力をとることになり電圧の安定化の上で
好ましくない。
Lを入れ、リアクトルLの電流をサイリスタS1 ,S2
によって連続的に制御し、インピーダンス降下を補償し
つつ無効電力を調整して系統全体の無効電力も進みとな
らないように制御する。需要家のとる負荷が無効電力変
動を伴うような場合、インピーダンス降下も変動しフリ
ッカーの原因になるが、変動成分を吸収するようにリア
クトルLの電流を制御することもできる。このように、
交流系統にC,L並列回路を接続し並列回路のとる無効
電力Q3 を進みにして遅れ無効電力Q2 と打ち消した
り、遅れ無効電力Q2 の変動分を無効電力Q3 によって
吸収したりして、負荷が大きくなったときの送電電力を
維持する。
償するために、き電回路に直列にコンデンサC1 ,
C2 ,C3 を入れる方法である。進相量を変化させるた
めにコンデンサは分割されており、不要なコンデンサは
切り放すことが出来るようにそれぞれのコンデンサに並
列にサイリスタの逆並列回路Sp1,Sp2,Sp3が接続さ
れている。コンデンサの投入が必要ないときはサイリス
タの逆並列回路Sp1,Sp2,Sp3はすべてゲート信号が
与えられ生かされる。コンデンサ容量を最大にしたいと
きは例えばC1 のみを生かし、サイリスタの逆並列回路
Sp2,Sp3にはゲート信号を与えてコンデンサC2 ,C
3 は短絡状態にする。き電線のインピーダンスX2 によ
る遅れ無効電力Q6 をコンデンサC1 ,C2 ,C3 によ
る進み無効電力Q7 ,Q8 ,Q9 で打ち消したり補償し
たりする考えは図15の場合と同じである。
た従来方法では、実際に制御するのはサイリススタであ
り、検出法の如何を問わず交流系統の1周期において1
回修正を加えるのが基本である。そうすると、高調波を
補償しようとしても交流の1サイクル以上に早い変動を
補償することはできない。実質的には低周波の変動成分
においてのみしか効果は期待できない。また図15の回
路においてはサイリスタS1 ,S2 にオン信号を入れた
ら、後はその時の電圧とリアクトルLの大きさで電流が
決まるので、電流波形は高調波を含んだままである。図
15の回路においては、推進用のコンデンサC1 ,
C2 ,C3 を投入するときステップ的に変化させざるを
得ないし、進み無効電力量Q7 ,Q8 ,Q9 もステップ
的にしか変化させることができない。
で、その目的は、無効電力補償装置として交流系統の周
波数より早い変動にも高速応答できること、無効電力を
進み領域から遅れの領域まで連続に変えられること、ま
たできるだけ正弦波に近い電圧,電流を発生できるこ
と、さらに並列補償と直列補償を組み合わせて負荷条件
がどのように変わっても,安定な電力を供給できること
の可能な交流システムにおける有効電力及び無効電力制
御装置を提供することにある。
に、請求項1記載の発明は、交流き電線の適当な位置
に,電流制御可能な第1の電力変換器と、前記第1の電
力変換器と電気的に絶縁された電圧制御可能な第2の電
力変換器を設置し、前記第1の電力変換器は交流から直
流への変換機能を持ち、かつき電線に対して並列に設置
され、設置点の電圧が設定電圧を維持するようにその変
換器の入力電流の有効分と無効分を制御し、前記第2の
電力変換器は直流から交流への変換機能を持ち,かつそ
の出力を変圧器を介してき電線に対して直列に挿入し、
設置点の電圧が設定電圧を維持するようにき電線電圧に
対して同相の電圧と、き電線電流に対して90°進んだ
電圧を発生させ、き電線のインピーダンスによる電圧降
下を補償することを特徴とする交流システムにおける有
効電力及び無効電力制御装置である。
な位置に、電流制御可能な第1の電力変換器と、前記第
1の電力変換器とき電線の交流より高い周波数の交流を
介して接続された出力電圧制御可能な第2の電力変換器
を設置し、第1の電力変換器はき電線の交流から高周波
の交流への変換機能を持ち、かつき電線に対して並列に
設置され、設置点の電圧が設定電圧を維持するようにそ
の変換器の入力電流の有効分と無効分を制御し、第2の
電力変換器は高周波の交流からき電線の交流への変換機
能を持ち、かつその出力を変圧器を介してき電線に対し
て直列に挿入し、設置点の電圧が設定電圧を維持するよ
うにき電線電圧の同相の電圧とき電線電流に対して90
°遅れた電圧を発生させ、き電線のインピーダンスによ
る電圧降下を補償することを特徴とする交流システムに
おける有効電力・無効電力制御装置である。
流システムにおける有効電力及び無効電力制御装置にお
いて、前記第1の電力変換器の直流回路と前記第2の電
力変換器の直流回路を電気的に接続し、前記第1の電力
変換器の入力電流制御と前記第2の電力変換器の出力電
圧制御を併用し、き電線のインピーダンスによる電圧降
下を補償することを特徴とする。
流システムにおける有効電力及び無効電力制御装置にお
いて、前記第1の電力変換器はき電線の交流から高周波
の交流への変換機能を持ち、また前記第2の電力変換器
は高周波の交流からき電線の交流への変換機能を持つこ
とを特徴とする。
流システムにおける有効電力及び無効電力制御装置にお
いて、第1の電力変換器と第2の電力変換器を結ぶ回路
に設置されたコンデンサの電圧が一定に維持なるよう
に、第1の電力変換器の入力電流を制御することを特徴
とする。
請求項2記載の交流システムにおける有効電力及び無効
電力制御装置において、設定点電圧を制御する代わり
に、設定点の電圧と電流の移送を制御してき電線のイン
ピーダンスによる電圧降下を補償することを特徴とす
る。
流システムにおける有効電力及び無効電力制御装置にお
いて、第1の電力変換器と第2の電力変換器を結ぶ回路
に設置されたコンデンサの電圧が一定に維持なるよう
に、第1の電力変換器の循環電流を制御することを特徴
とする。
流システムにおける有効電力及び無効電力制御装置にお
いて、前記第1の電力変換器の高周波側と前記第2の電
力変換器の高周波側の結合線路に他の高周波電源を接続
し、前記第1の電力変換器の入力電流制御と前記第2の
電力変換器の出力電圧制御を併用し、き電線のインピー
ダンスによる電圧降下を補償することを特徴とする。
流システムにおける有効電力及び無効電力制御装置にお
いて、前記前記第1の電力変換器の高周波側と前記第2
の電力変換器の高周波側を電気的に絶縁し、前記第1の
電力変換器の入力電流制御と前記第2の電力変換器の出
力電圧制御を併用し、き電線のインピーダンスによる電
圧降下を補償することを特徴とする。
に挿入し、また電圧制御可能な変換器の出力を変圧器を
介してき電回路に直列に挿入し、き電線を通して輸送さ
れる電力を制御する。前者は変換器の直流電圧または高
周波電圧を一定に維持しながら、き電線の無効電力を打
ち消すような無効電流を供給し、送電端と本制御装置の
接続点との間の電圧降下を補償し、後者は本制御装置の
接続点において能動的な電圧源を挿入して強化し、送電
端と受電端との間を実質的に別系統にして需要家の負荷
が悪質であっても異常なく電力を供給することができる
ようにしたものである。
る。図1は本発明の一実施例の回路構成図であり、図2
は図1の回路の等価回路図である。図1に示すように、
交流き電系統において、VS は送電端電圧、VR は受電
端電圧であり、両者はインピーダンスXのき電線によっ
て結ばれている。き電線中間点(電圧VM )には本実施
例の有効電力及び無効電力制御装置を設置し、き電損失
を最小限にするための補償装置として用いている。すな
わち、トランスTr1 を介して電流Iq を供給すること
のできるコンバータCONV1 が、き電線に並列に接続
されている。コンバータCONV1 の直流出力側はコン
デンサC11が接続され、直流電圧Vd1は一定になるよう
に制御される。一方、き電線に直列にトランスTr2 の
2次巻線を接続し、その1次巻線にはコンバータCON
V2 を接続し、き電線に交流電圧Vpqを供給する電圧源
として作動する。また、コンバータCONV1 は制御回
路CONT1 によって制御され、またコンバータCON
V2 の直流回路は直流定電圧源Vdcに接続されており、
制御回路CONT2 によって制御される。また、直流電
圧源Vdcは、可変電圧整流装置CONV3 とリアクトル
L12、コンデンサC12からなり、直流電圧はVd2であ
る。
発明の有効電力及び無効電力制御装置を設置している
が、図にはインピーズンスXは省略されている。また、
中間点以外の場所に設置しても実用上何の問題もないこ
とは明かである。
すなわち、本実施例の電力制御装置は、き電線の中間位
置に電流Iq を供給することのできるコンバータCON
V1を並列に、交流電圧Vpqを供給することのできる電
圧源CONV2 をき電線に直列に接続し、き電損失を最
小限にするための補償装置である。
ん大きくなると、特に補償装置を設置しないと、き電線
インピーダンスによる電圧降下が大きくなり、受電端の
電圧がどんどん低くなる。これを防ぐためには負荷の遅
れ電流成分を補償装置の進み電流成分によって打ち消す
ことである。両者の合成電流が理想的に打ち消し合い電
圧と同相の電流のみしか残らないとすると、これは実質
的にはき電線の抵抗ドロップだけしか残らないことを意
味し、インピーダンス降下は極めて小さいものとなる。
たとえ完全に打ち消すことができなくとも補償装置によ
り進み電流をとるようにすると、送電端と中間点間のイ
ンピーダンス降下を軽減することが出来る。
すなわち図3において、送電端と中間点との電圧降下
は、中間点電圧の指令値VM0 * (3相の平均値)と測定
された電圧の平均値VM0との偏差により検出される。ま
た、き電線とコンバータCONV1 との間で安定な電流
制御を行うためには、直流電圧Vd1すなわちコンデンサ
C11の両端の電圧が確立していなければならない。従っ
て、図3はVd1とVM0の二つの電圧制御ループをもち、
二つの電圧を安定に制御しながら進み電流Iq (線電流
としてはIR ,IS ,IT )をも制御するためにコンバ
ータCONV1 の入力電圧の大きさと位相が制御され
る。
する。直流電圧指令値Vd1 * と実際の電圧Vd1の偏差
は、比例増幅器によってK1 倍される。この偏差は有効
電力によって補う必要があるので、乗算器M1 ,M2 ,
M3 において、中間点の電圧の単位正弦波ΦR ,ΦS ,
ΦT と掛け合わせる。乗算器M1 ,M2 ,M3 の出力は
直流電圧偏差をゼロにするためのコンバータの入力電流
指令である。一方、中間点電圧の指令値VM0 * (3相の
平均値)と測定された電圧の平均値VM0との偏差は、き
電線の遅れ電流成分により発生しているので、その成分
を打ち消すような進み電流成分を流してやれば、き電線
の電圧降下は補償される。
電圧の平均値VM0の偏差は比例増幅器によってK2 倍さ
れ、その出力を乗算器M4 ,M5 ,M6 において前記単
位正弦波ΦR ,ΦS ,ΦT より90°進んだ信号と掛け
合わされる。記号Dで示されている微分演算要素は、単
位正弦波ΦR ,ΦS ,ΦT を微分することによってその
位相を90°進めている。乗算器M4 ,M5 ,M6 の出
力はき電線の電圧降下を補償するためにコンバータにお
いて取るべき電流指令を意味する。乗算器M1,M2 ,
M3 の出力と乗算器M4 ,M5 ,M6 の出力はそれぞれ
加算器A1 ,A2 ,A3 において加算され、コンバータ
CONV1 の取るべき線電流指令IR *,IS * ,IT
* がつくられる。この後は通常の電流制御回路と同様に
各相ごとに比較器C3 ,C4 ,C5 において実電流と比
較し、増幅器K3 ,K4 ,K5 を通してPWM変調を行
いコンバータのR,S,T相に電圧指令を与える。コン
バータCONV2 はいわゆる直流を交流に変換する逆変
換器で、交流電圧Vpqを発生し、それをき電線に直列に
挿入して同様の効果を発生しようとするものであり、制
御回路の詳細は図4に示す。
値(3相の平均値)、VM0は測定れた平均のき電線の電
圧値を示す。この2つの電圧は比較器C10で比較され、
増幅器によってK11倍され乗算器M11,M12,M13に与
えられ、それぞれ単位正弦波ΦR ,ΦS ,ΦT と掛け合
わされる。乗算器M11,M12,M13の出力は、いわばき
電線と同相の電圧指令値を意味し、き電線の電圧降下分
をコンバータCONV2 から、言い換えると別電源より
供給することを意味する。
クタンスの誘導性に起因するので、容量性の電圧をき電
線に挿入すれば電圧降下は補償される。そのために、線
電流IR ,IS ,IT を検出し、それぞれの位相を90
°進めた信号を発生し、もう一つの電圧指令値を作る。
流IR の位相(ωt−θ)は90°進められて(π/2
+ωt−θ)の位相になり、比例係数KR を掛ける。そ
して、加算器A11において乗算器M11の出力と足し合わ
せ、電圧指令値V* pq(R)を作る。前記の説明より明
らかなように電圧指令値V* pq(R)はき電線と同相の
電圧成分を別電源より供給する成分と、き電線に容量性
の電圧を供給する成分を含む指令値である。2つの成分
の割合は比例係数KR の大きさを変えて行う。次いで、
V* pq(R)は比較器C11において電圧の測定値V
pq(R)と比較され、両者が一致するように電圧制御用
増幅器K12を通し、PWM変調を行ってインバータR相
の電圧指令INV(R)を作る。S相、T相については
重複するので説明は省略するが、R相と全く同様の構成
によってインバータの電圧指令値INV(S)、INV
(T)を作る。直流電圧源Vdcは周知の可変電圧整流装
置とフィルターであるので特に説明を要しないと思われ
る。
たが、本発明は入力電流の大きさ及び位相を制御するこ
とのできる第1の変換器と、出力電圧の大きさ及び位相
を制御することのできる第2の変換器を併用することに
よって、き電線の電圧降下を補償し、き電線の有効電力
を制御して大きな電力の輸送を可能にするものである。
ある。図1に示す実施例では、き電線に並列に設置され
電流制御を行う第1の変換器CONV1 と、き電線に直
列に挿入されき電回路に印加する電圧を制御する第2の
変換器はそれぞれ別の直流電源を持っていた。すなわ
ち、第1の変換器CONV1 の直流電源はコンデンサC
に充電された電圧Vd1であり、第2の変換器の直流電源
は可変電圧整流装置とフィルターとからなる定電圧源V
dcで、電圧はVd2である。変換器CONV1 とCONV
2 の直流回路は電気的に絶縁されているが、この直流回
路を結んでしまったのが図5で示す本実施例である。つ
まり、Vd1=Vd2=Vd としてしまえば可変電圧整流装
置とフィルターとからなる定電圧源Vdcは不要になって
しまう。制御回路CONTは図1のCONT1 とCON
T2 を一体化しそのまま適用することができる。すなわ
ち、コンバータCONV1 はコンデンサCの電圧Vd を
一定に維持しながら入力電流Iq を制御し、コンバータ
CONV2 はVd を直流電圧源として3相出力電圧Vpq
を制御する。
である。既に図3で説明したように、需要家の要求する
電力がだんだん大きくなると、き電線インピーダンスに
よる電圧降下が大きくなり、受電端の電圧がどんどん低
くなる。そこで、補償装置により進み電流をとるように
すると、送電端と中間点間のインピーダンス降下を軽減
することが出来る。
図6において、送電端と中間点との電圧降下は、中間点
電圧の指令値VM0 * (3相の平均値)と測定された電圧
の平均値VM0との偏差により検出される。また、き電線
とコンバータCONV1 との間で安定な電流制御を行う
ためには、直流電圧Vd1すなわちコンデンサC11の両端
の電圧が確立していなければならない。本実施例では、
Vd1とVM0の二つの電圧制御ループをもち、二つの電圧
を安定に制御しながら進み電流Iq (線電流としてはI
R ,IS ,IT )をも制御するためにコンバータCON
V1 の入力電圧の大きさと位相が制御される。
圧指令値Vd1 * と実際の電圧Vd1の偏差は、比例増幅器
によってK1 倍される。この偏差は有効電力によって補
う必要があるので、乗算器M1 ,M2 ,M3 において、
中間点の電圧の単位正弦波ΦR ,ΦS ,ΦT と掛け合わ
せる。乗算器M1 ,M2 ,M3 の出力は直流電圧偏差を
ゼロにするためのコンバータの入力電流指令である。一
方、中間点電圧の指令値VM0 * (3相の平均値)と測定
された電圧の平均値VM0との偏差は、き電線の遅れ電流
成分により発生しているので、その成分を打ち消すよう
な進み電流成分を流してやれば、き電線の電圧降下は補
償される。
電圧の平均値VM0の偏差は比例増幅器によってK2 倍さ
れ、その出力を乗算器M4 ,M5 ,M6 において前記単
位正弦波ΦR ,ΦS ,ΦT より90°進んだ信号と掛け
合わされる。記号Iで示されている積分演算要素は、単
位正弦波ΦR ,ΦS ,ΦT を積分することによってその
位相を90°進めている。乗算器M4 ,M5 ,M6 の出
力はき電線の電圧降下を補償するためにコンバータにお
いて取るべき電流指令を意味する。乗算器M1,M2 ,
M3 の出力と乗算器M4 ,M5 ,M6 の出力はそれぞれ
加算器A1 ,A2 ,A3 において加算され、コンバータ
CONV1 の取るべき線電流指令IR *,IS * ,IT
* がつくられる。この後は通常の電流制御回路と同様に
各相ごとに比較器C3 ,C4 ,C5 において実電流と比
較し、増幅器K3 ,K4 ,K5 を通してPWM変調を行
いコンバータのR,S,T相に電圧指令を与える。コン
バータCONV2 はいわゆる直流を交流に変換する逆変
換器で、交流電圧Vpqを発生し、それをき電線に直列に
挿入して同様の効果を発生しようとするものであり、制
御回路の詳細を図7に示す。
値(3相の平均値)、VM0は測定れた平均のき電線の電
圧値を示す。この2つの電圧は比較器C10で比較され、
増幅器によってK11倍され乗算器M11,M12,M13に与
えられ、それぞれ単位正弦波ΦR ,ΦS ,ΦT と掛け合
わされる。乗算器M11,M12,M13の出力は、いわばき
電線と同相の電圧指令値を意味し、き電線の電圧降下分
をコンバータCONV2 から、言い換えると別電源より
供給することを意味する。一方、き電線の電圧降下はき
電線のインダクタンスの誘導性に起因するので、容量性
の電圧をき電線に挿入すれば電圧降下は補償される。そ
のために、線電流IR ,IS ,IT を検出し、それぞれ
の位相を90°進めた信号を発生し、もう一つの電圧指
令値を作る。
電流IR の位相(ωt−θ)は、90°遅れて(ωt−
θ−π/2)の位相になり、比例係数KR を掛ける。そ
して、加算器A11において乗算器M11の出力と足し合わ
せ、電圧指令値V* pq(R)を作る。そうすると、電圧
指令値V* pq(R)はき電線と同相の電圧成分を別電源
より供給する成分と、き電線に容量性の電圧を供給する
成分を含む指令値である。2つの成分の割合は比例係数
KR の大きさを変えて行う。次いで、V* pq(R)は比
較器C11において電圧の測定値Vpq(R)と比較され、
両者が一致するように電圧制御用増幅器K12を通し、P
WM変調を行ってインバータR相の電圧指令INV
(R)を作る。S相、T相については重複するので説明
は省略するが、R相と全く同様の構成によってインバー
タの電圧指令値INV(S)、INV(T)を作る。直
流電圧源Vdcは周知の可変電圧整流装置とフィルターで
あるので、特に説明を要しないと思われる。
ある。同図に示すように、交流き電系統においてVs は
送電端電圧、Vr は受電端電圧を表すものとする。両者
にインピーダンスXのき電線によって結ばれているもの
とし、き電線の中間点に本発明の有効電力及び無効電力
制御装置を設置するが、図にはインピーダンスXは省略
されている。また中間点以外の場所に設置しても実用上
何も問題もないことは明らかである。き電線中間点(電
圧VM )にはトランスTr1 を介して電流Iqを供給す
ることのできるコンバータCC−1が接続されている。
コンバータCC−1の出力側にはトランスTr3 が接続
され、その2次側巻線にはTr4 が接続され、さらにT
r4 の2次側にはコンバータCC−2が接続される。コ
ンバータCC−2はトランスTr2 を介してき電回路に
直列に交流電圧Vpqを供給する電圧源として作動する。
循環電流制御ができるサイクロコンバータであり、その
一相分は同図枠CC−R内に示している回路構成を持
つ。すなわち、コンバータCC−1はCC−1の構成を
もつCC−1Rと,図示しないCC−1S,CC−1
T、またコンバータCC−2は図示しないCC−2R,
CC−2S,CC−2Tからなる。また、トランスTr
3 とTr4 の接続点にはコンデンサCが接続される。コ
ンデンサCの端子電圧はサイクロコンバータCC−1,
CC−2の基準電圧を与えるもので、図示しない発振器
によって、き電線の商用周波数より一桁程度高い周波数
に設定され、コンデンサ電圧が一定になるように有効電
力の大きさを制御し、周波数が基準電圧に一致するよう
にサイクロコンバータの無効電力(循環電流)が制御さ
れる。すなわち、コンバータCC−1は商用周波数から
高い周波数へ、またコンバータCC−2は高い周波数か
らまた商用周波数へと変換する周波数変換器サイクロコ
ンバータである。
る。すなわち、本実施例の電力制御装置は、き電線の適
当な位置に電流Iq を供給することのできるコンバータ
CC−1を並列に、交流電圧Vpqを供給することのでき
る電圧源CC−2をき電線に直列に接続し、き電損失を
最小限にするための補償装置である。
C−2の中間に介在する共振回路の1相分の等価回路で
ある。この共振回路おいての回路損失は、き電線より有
効電力を供給して補われている。共振周波数を基準発振
器の周波数に一致するように制御すると、コンバータC
C−1とCC−2の遅れ無効電力とコンデンサCの進み
無効電力が釣り合うように制御される。言い換えると、
遅れ無効電力に相当するインダクタンス成分とコンデン
サCの並列共振によってコンデンサの電圧と周波数は一
定に維持される。
サ電圧、LccはサイクロコンバータCC−1、CC−2
の循環電流の和による無効電力と等価なインダクタン
ス、Cは既に述べたようにトランスの中間に設置された
共振用コンデンサである。この並列共振回路において損
失はないものとすると次の関係が成り立つ。
は、(1)式より実質的にLccが小さくなることを意味
する。そうすると、(2)式で決まる共振周波数fは大
きくなる方向に動く。しかし、循環電流は元の大きさに
戻ろうとするので、Lccは大きくなり、共振周波数も元
の値に戻って落ち着く。逆に循環電流が小さくなった状
態を考えると、(1)式できまるLccは大きくなる方向
へ動く。その結果、(2)式で決まる共振周波数は小さ
くなる。そうすると、前記と同様な経緯で循環電流は大
きくなり、Lccは小さくなって共振周波数は元の値に戻
って落ち着く。このように共振周波数を基準発信器の周
波数に一致するように制御すると、循環電流による遅れ
電流とコンデンサによる進み無効電力がバランスするよ
うに制御される。
考え易い。コンバータCC−2はトランスTr4 を入力
トランス、トランスTr2 を出力トランスとする循環電
流式のサイクロコンバータである。CC−2は既に述べ
たように同図余白の枠内に詳述されるコンバータCC−
Rを3個(図示しないCC−2R,CC−2S,CC−
2T)用いて構成される。またコンバータCC−1はト
ランスTr3 を入力、トランスTr1 を出力トランスと
する循環電流式のサイクロコンバータである。但し、電
力はTr1 側よりTr3 側へ流れるので、サイクロコン
バータにとっては電力回生モードで低周波側から高周波
側へ変換される。
与えられるが、コンデンサの基準電圧と電圧指令をもと
にサイリスタに与えるゲート信号を作る方法は一般のサ
イクロコンバータと同じである。制御回路CONTの内
容は大きくわけてコンバータCC−1を制御する部分
(図10)と、コンバータCC−2を制御する部分(図
11)からなる。
家の要求する電力がだんだん大きくなると、き電線イン
ピーダンスによる電圧降下が大きくなり、受電端の電圧
はどんどん低くなる。これを防ぐためには負荷の遅れ電
流成分を補償装置の進み電流成分によって打ち消すこと
である。両者の合成電流が理想的に打ち消し合い電圧と
同相の電流のみしか残らないとすると、これは実質的に
はき電線の抵抗ドロップだけしか残らないことを意味
し、インピーダンス降下は極めて小さいものとなる。た
とえ完全に打ち消すことができなくとも補償装置により
進み電流をとるようにすると、送電端と中間点間のイン
ピーダンス降下を軽減することが出来る。それを具体化
した制御回路が図10である。
降下は、中間点電圧の指令値VM0 *(3相の平均値)と
測定された電圧の平均値VM0との偏差により検出され
る。また、き電線とコンバータCONV1 との間で安定
な電流制御を行うためには、コンデンサ電圧Vc が確立
していなければならない。従って、Vc とVM0の二つの
電圧制御ループをもち、二つの電圧を安定に制御しなが
ら進み電流Iq (線電流としてはIR ,IS ,IT )を
も制御するためにコンバータCONV1 の入力電圧の大
きさと位相が制御される。
する。コンデンサ電圧指令値Vc *と実際の電圧Vc の
偏差は、増幅器K1によってK1 倍される。この偏差は
有効電力によって補う必要があるので、乗算器M1 ,M
2 ,M3 において中間点の電圧の単位正弦波ΦR ,
ΦS ,ΦT と掛け合わせる。乗算器M1 ,M2 ,M3 の
出力はコンデンサ電圧の偏差をゼロにするためのコンバ
ータの入力電流指令である。一方、中間点電圧の指令値
VM0 * (3相の平均値)と測定された電圧の平均値VM0
との偏差は、き電線の遅れ電流成分により発生している
ので、その成分を打ち消すような進み電流成分を流して
やればき電線の電圧降下は補償される。
によってK2 倍され、その出力を乗算器M4 ,M5 ,M
6 において前記単位正弦波ΦR ,ΦS ,ΦT より90°
進んだ信号と掛け合わされる。記号Dで示されている微
分演算要素は単位正弦波ΦR,ΦS ,ΦT を微分するこ
とによってその位相を90°進めている。乗算器M4,
M5 ,M6 の出力はき電線の電圧降下を補償するために
コンバータにおいて取るべき電流指令を意味する。乗算
器M1 ,M2 ,M3 の出力と乗算器M4 ,M5,M6 の
出力はそれぞれ加算器A1 ,A2 ,A3 において加算さ
れ、コンバータCONV1 の取るべき線電流指令
IR * ,IS * ,IT * がつくられる。この後は通常の
電流制御回路と同様に各相ごとに比較器C3 ,C4 ,C
5 において実電流と比較し、増幅器K3 ,K4 ,K5 を
通してコンバータCC−1に電圧指令を与える。具体的
には位相制御器PHC1 ,PHC2 ,PHC3 のそれぞ
れにおいて、前記電圧指令とコンデンサの電圧指令、す
なわち図示しない発振器の出力電圧Vosc を比較し、コ
ンバータCC−1R,CC−1S,CC−1Tに対する
位相信号α1 ,α2 ,α3 を作る。
と逆の変換動作を行う変換器で、交流電圧Vpqを発生
し、それをき電線に直列に挿入して同様の効果を発生し
ようとするものであり、制御回路の詳細は図11に示さ
れる。
令値(3相の平均値)、VM0は測定された平均のき電線
の電圧値を示す。二つの電圧は比較器C10で比較され、
増幅器によってK11倍され乗算器M11,M12,M13に与
えられ、それぞれ単位正弦波ΦR ,ΦS ,ΦT と掛け合
わされる。乗算器M11,M12,M13の出力は、き電線と
同相の電圧指令値を意味し、き電線の電圧降下分をコン
バータCC−2から、言い換えると別電源より供給する
ことを意味する。
クタンスの誘導性に起因するので、容量性の電圧を、き
電線に挿入すれば電圧降下は補償される。そのために線
電流IR ,IS ,IT を検出し、それぞれの位相を90
°進めた信号を発生しもう一つの電圧指令値を作る。代
表してR相について説明する。電流IR の位相(ωt−
θ)は90°進められて(π/2+ωt−θ)の位相に
なり、比例係数KR を掛ける。そして加算器A11におい
て乗算器M11の出力と足し合わせ、電圧指令値V
* pq(R)を作る。前記の説明により明らかなように電
圧指令値V* pq(R)はき電線と同相の電圧成分を別電
源より供給する成分と、き電線に容量性の電圧を供給す
る成分を含む指令値である。2つの成分割合は比例係数
KR の大きさを変えて行う。次いで、V* pq(R)は比
較器C11において電圧の測定値Vpq(R)と比較され、
両者が一致するように電圧制御用増幅器K12を通し、そ
の出力を位相制御器PHC4 において、発振器の電圧V
osc と比較しコンバータCC−2Rに与える位相信号α
4 を作る。S相、T相については重複するので説明は省
略するが、R相と全く同様の構成によってコンバータC
C−2S,CC−2Tに対する位相信号α5 ,α6 を作
る。
本発明は入力電流の大きさ及び位相を制御することので
きる第1の変換器と、出力電圧の大きさ及び位相を制御
することのできる第2の変換器を併用することによって
き電線の電圧降下を補償し、き電線の有効電力と無効電
力を制御して大きな電力の輸送を可能にするものであ
る。
CC−1とCC−2の間にコンデンサCを接続し循環電
流回路の等価インダクタンスLccとコンデンサCの共振
現象により電圧Vc を確立させていた。コンデンサCは
サイクロコンバータCC−1,CC−2にとっては入力
電圧であり、例えば高周波発電機のような回転機をおい
て他の駆動源によってエネルギーを注入しても構わな
い。また、高周波の送配電系統があれば中間回路の端子
をその系統へ接続する事もできる。高周波電源さえあれ
ば静止器であろうと回転機であろうと構わないし、また
中間回路を電気的に絶縁し、コンバータCC−1側には
共振用コンデンサをCC−2側には高周波発電機をおい
ても同様の動作をさせることが可能である。この場合も
2つのコンバータを制御する回路は図10、図11を用
いて前記と同じ補償効果が得られる。
変換器の制御は制御回路CONTによって与えられる
が、コンデンサの基準電圧と電圧指令をもとにサイリス
タに与えるゲート信号を作る方法は一般のサイクロコン
バータと同じである。制御回路CONTの内容は大きく
わけてコンバータCC−1を制御する部分と、コンバー
タCC−2を制御する部分からなるが、コンバータCC
−1,コンバータCC−2を制御する別の実施例の回路
図を図12及び図13に示す。
降下は、中間点電圧の指令値VM0 *(3相の平均値)と
測定された電圧の平均値VM0との偏差により検出され
る。また、き電線とコンバータCONV1 との間で安定
な電流制御を行うためには、コンデンサ電圧Vc が確立
していなければならない。従って、Vc とVM0の二つの
電圧制御ループをもち、二つの電圧を安定に制御しなが
ら進み電流Iq (線電流としてはIR ,IS ,IT )を
も制御するためにコンバータCONV1 の入力電圧の大
きさと位相が制御される。
する。コンデンサ電圧指令値Vc *と実際の電圧Vc の
偏差は、増幅器K1によってK1 倍される。この偏差は
有効電力によって補う必要があるので、乗算器M1 ,M
2 ,M3 において中間点の電圧の単位正弦波ΦR ,
ΦS ,ΦT と掛け合わせる。乗算器M1 ,M2 ,M3 の
出力はコンデンサ電圧の偏差をゼロにするためのコンバ
ータの入力電流指令である。一方、中間点電圧の指令値
VM0 * (3相の平均値)と測定された電圧の平均値VM0
との偏差は、き電線の遅れ電流成分により発生している
ので、その成分を打ち消すような進み電流成分を流して
やればき電線の電圧降下は補償される。
によってK2 倍され、その出力を乗算器M4 ,M5 ,M
6 において前記単位正弦波ΦR ,ΦS ,ΦT より90°
進んだ信号と掛け合わされる。記号Iで示されている積
分演算要素は単位正弦波ΦR,ΦS ,ΦT を積分するこ
とによってその位相を90°進めている。乗算器M4,
M5 ,M6 の出力はき電線の電圧降下を補償するために
コンバータにおいて取るべき電流指令を意味する。乗算
器M1 ,M2 ,M3 の出力と乗算器M4 ,M5,M6 の
出力はそれぞれ加算器A1 ,A2 ,A3 において加算さ
れ、コンバータCC−1の取るべき線電流指令IR * ,
IS * ,IT * がつくられる。この後は通常の電流制御
回路と同様に各相ごとに比較器C3 ,C4 ,C5 におい
て実電流と比較し、増幅器K3 ,K4 ,K5 を通してコ
ンバータCC−1に電圧指令を与える。具体的には位相
制御器PHC1 ,PHC2 ,PHC3 のそれぞれにおい
て、前記電圧指令とコンデンサの電圧指令、すなわち図
示しない発振器の出力電圧Vosc を比較し、コンバータ
CC−1R,CC−1S,CC−1Tに対する位相信号
α1 ,α2 ,α3 を作る。コンバータCC−2はコンバ
ータCC−1と逆の変換動作を行う変換器で、交流電圧
Vpqを発生し、それをき電線に直列に挿入して同様の効
果を発生しようとするものであり、制御回路の詳細は図
13に示される。
令値(3相の平均値)、VM0は測定された平均のき電線
の電圧値を示す。二つの電圧は比較器C10で比較され、
増幅器によってK11倍され乗算器M11,M12,M13に与
えられ、それぞれ単位正弦波ΦR ,ΦS ,ΦT と掛け合
わされる。乗算器M11,M12,M13の出力は、き電線と
同相の電圧指令値を意味し、き電線の電圧降下分をコン
バータCC−2から、言い換えると別電源より供給する
ことを意味する。
クタンスの誘導性に起因するので、容量性の電圧を、き
電線に挿入すれば電圧降下は補償される。そのために線
電流IR ,IS ,IT を検出し、それぞれの位相を90
°遅らされた信号を発生し、もう一つの電圧指令値を作
る。代表してR相について説明する。電流IR の位相
(ωt−θ)は90°遅らされ(ωt−θ−π/2)の
位相になり、比例係数KR を掛ける。そして加算器A11
において乗算器M11の出力と足し合わせ、電圧指令値V
* pq(R)を作る。前記の説明により明らかなように電
圧指令値V* pq(R)はき電線と同相の電圧成分を別電
源より供給する成分と、き電線に容量性の電圧を供給す
る成分を含む指令値である。2つの成分割合は比例係数
KR の大きさを変えて行う。次いで、V* pq(R)は比
較器C11において電圧の測定値Vpq(R)と比較され、
両者が一致するように電圧制御用増幅器K12を通し、そ
の出力を位相制御器PHC4 において、発振器の電圧V
osc と比較しコンバータCC−2Rに与える位相信号α
4 を作る。S相、T相については重複するので説明は省
略するが、R相と全く同様の構成によってコンバータC
C−2S,CC−2Tに対する位相信号α5 ,α6 を作
る。
可能な変換器をき電線に並列に、電圧制御可能な変換器
の出力を変圧器を介してき電回路に直列に挿入し、き電
線を通して輸送される電力を制御しているので、前者の
変換器は直流電圧または高周波電圧を一定に維持しなが
ら、き電線の無効電力を打ち消すような無効電流を供給
し、送電端と本制御装置の接続点との間の電圧降下を補
償し、また後者の変換器は本制御装置の接続点において
能動的な電圧源を挿入して強化し、送電端と受電端との
間を実質的に別系統にして需要家の負荷が悪質であって
も異常なく電力を供給することができる。
回路図。
回路図。
点の電圧(“MO”は平均値、*は指令値、無印は測定
値を意味する)、CC−1,CC−2,CONV1 、C
ONV2 …変換器、Vd …定電圧源、Tr1 ,Tr2 ,
Tr3 ,Tr4,Tr5 …変圧器、CONV3 …可変電
圧整流装置、C01,C02,C…コンデンサ、L02…リア
クトル、Iq …補償電流、Vpq…補償電圧、CONT1
,CONT2 ,CONT…制御回路、C1 ,C2 ,C
3 ,C4 ,C5 ,C10,C11,C12,C13…比較器、A
1 ,A2 ,A3 ,A11,A12,A13…加算器、M1 ,M
2 ,M3 ,M11,M12,M13…乗算器、K1 ,K2 ,K
3 ,K4 ,K5 ,K11,K12,K13,K14…比例定数、
PHC1 ,PHC2 ,PHC3 ,PHC4 ,PHC5,
PHC6 …位相制御器。
に、請求項1記載の発明は、交流き電線の適当な位置
に,電流制御可能な第1の電力変換器と、前記第1の電
力変換器と電気的に絶縁された電圧制御可能な第2の電
力変換器を設置し、前記第1の電力変換器は交流から直
流への変換機能を持ち、かつき電線に対して並列に設置
され、設置点の電圧が設定電圧を維持するようにその変
換器の入力電流の有効分と無効分を制御し、前記第2の
電力変換器は直流から交流への変換機能を持ち,かつそ
の出力を変圧器を介してき電線に対して直列に挿入し、
設置点の電圧が設定電圧を維持するようにき電線電圧に
対して同相の電圧と、き電線電流に対して90°進んだ
電圧または90°遅れた電圧を発生させ、き電線のイン
ピーダンスによる電圧降下を補償することを特徴とする
交流システムにおける有効電力及び無効電力制御装置で
ある。
な位置に、電流制御可能な第1の電力変換器と、前記第
1の電力変換器とき電線の交流より高い周波数の交流を
介して接続された出力電圧制御可能な第2の電力変換器
を設置し、第1の電力変換器はき電線の交流から高周波
の交流への変換機能を持ち、かつき電線に対して並列に
設置され、設置点の電圧が設定電圧を維持するようにそ
の変換器の入力電流の有効分と無効分を制御し、第2の
電力変換器は高周波の交流からき電線の交流への変換機
能を持ち、かつその出力を変圧器を介してき電線に対し
て直列に挿入し、設置点の電圧が設定電圧を維持するよ
うにき電線電圧の同相の電圧とき電線電流に対して90
°進んだ電圧または90°遅れた電圧を発生させ、き電
線のインピーダンスによる電圧降下を補償することを特
徴とする交流システムにおける有効電力・無効電力制御
装置である。
記載の交流システムにおける有効電力及び無効電力制御
装置において、前記第1の電力変換器の高周波側と前記
第2の電力変換器の高周波側の結合線路に他の高周波電
源を接続し、前記第1の電力変換器の入力電流制御と前
記第2の電力変換器の出力電圧制御を併用し、き電線の
インピーダンスによる電圧降下を補償することを特徴と
する。
記載の交流システムにおける有効電力及び無効電力制御
装置において、前記前記第1の電力変換器の高周波側と
前記第2の電力変換器の高周波側を電気的に絶縁し、前
記第1の電力変換器の入力電流制御と前記第2の電力変
換器の出力電圧制御を併用し、き電線のインピーダンス
による電圧降下を補償することを特徴とする。
Claims (9)
- 【請求項1】 交流き電線の適当な位置に,電流制御可
能な第1の電力変換器と、前記第1の電力変換器と電気
的に絶縁された電圧制御可能な第2の電力変換器を設置
し、前記第1の電力変換器は交流から直流への変換機能
を持ち、かつき電線に対して並列に設置され、設置点の
電圧が設定電圧を維持するようにその変換器の入力電流
の有効分と無効分を制御し、前記第2の電力変換器は直
流から交流への変換機能を持ち,かつその出力を変圧器
を介してき電線に対して直列に挿入し、設置点の電圧が
設定電圧を維持するようにき電線電圧に対して同相の電
圧と、き電線電流に対して90°進んだ電圧を発生さ
せ、き電線のインピーダンスによる電圧降下を補償する
ことを特徴とする交流システムにおける有効電力及び無
効電力制御装置。 - 【請求項2】 交流き電線の適当な位置に、電流制御可
能な第1の電力変換器と、前記第1の電力変換器とき電
線の交流より高い周波数の交流を介して接続された出力
電圧制御可能な第2の電力変換器を設置し、第1の電力
変換器はき電線の交流から高周波の交流への変換機能を
持ち、かつき電線に対して並列に設置され、設置点の電
圧が設定電圧を維持するようにその変換器の入力電流の
有効分と無効分を制御し、第2の電力変換器は高周波の
交流からき電線の交流への変換機能を持ち、かつその出
力を変圧器を介してき電線に対して直列に挿入し、設置
点の電圧が設定電圧を維持するように、き電線電圧の同
相の電圧と、き電線電流に対して90°遅れた電圧を発
生させ、き電線のインピーダンスによる電圧降下を補償
することを特徴とする交流システムにおける有効電力及
び無効電力制御装置。 - 【請求項3】 前記第1の電力変換器の直流回路と前記
第2の電力変換器の直流回路を電気的に接続し、前記第
1の電力変換器の入力電流制御と前記第2の電力変換器
の出力電圧制御を併用し、き電線のインピーダンスによ
る電圧降下を補償することを特徴とする請求項1記載の
交流システムにおける有効電力及び無効電力制御装置。 - 【請求項4】 前記第1の電力変換器はき電線の交流か
ら高周波の交流への変換機能を持ち、また前記第2の電
力変換器は高周波の交流からき電線の交流への変換機能
を持つことを特徴とする請求項1記載の交流システムに
おける有効電力及び無効電力制御装置。 - 【請求項5】 第1の電力変換器と第2の電力変換器を
結ぶ回路に設置されたコンデンサの電圧が一定に維持さ
れるように、第1の電力変換器の入力電流を制御する請
求項1記載の交流システムにおける有効電力及び無効電
力制御装置。 - 【請求項6】 設定点の電圧を制御する代わりに、設定
点の電圧と電流の位相を制御してき電線のインピーダン
スによる電圧降下を補償することを特徴とする請求項1
または請求項2記載の交流システムにおける有効電力及
び無効電力制御装置。 - 【請求項7】 第1の電力変換器と第2の電力変換器を
結ぶ回路に設置されたコンデンサの電圧が一定に維持さ
れるように、第1の電力変換器の循環電流を制御する請
求項2項記載の交流システムにおける有効電力及び無効
電力制御装置。 - 【請求項8】 前記第1の電力変換器の高周波側と前記
第2の電力変換器の高周波側の結合線路に他の高周波電
源を接続し、前記第1の電力変換器の入力電流制御と前
記第2の電力変換器の出力電圧制御を併用し、き電線の
インピーダンスによる電圧降下を補償することを特徴と
する請求項4記載の交流システムにおける有効電力及び
無効電力制御装置。 - 【請求項9】 前記前記第1の電力変換器の高周波側と
前記第2の電力変換器の高周波側を電気的に絶縁し、前
記第1の電力変換器の入力電流制御と前記第2の電力変
換器の出力電圧制御を併用し、き電線のインピーダンス
による電圧降下を補償することを特徴とする請求項4記
載の交流システムにおける有効電力及び無効電力制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP33592093A JP3319640B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 交流システムにおける有効電力及び無効電力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP33592093A JP3319640B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 交流システムにおける有効電力及び無効電力制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07194008A true JPH07194008A (ja) | 1995-07-28 |
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ID=18293844
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JP33592093A Expired - Fee Related JP3319640B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 交流システムにおける有効電力及び無効電力制御装置 |
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---|---|
JP (1) | JP3319640B2 (ja) |
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