JPH07189593A - シールド掘削装置 - Google Patents

シールド掘削装置

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JPH07189593A
JPH07189593A JP34570493A JP34570493A JPH07189593A JP H07189593 A JPH07189593 A JP H07189593A JP 34570493 A JP34570493 A JP 34570493A JP 34570493 A JP34570493 A JP 34570493A JP H07189593 A JPH07189593 A JP H07189593A
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JP
Japan
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shield
rotor
sludge
crushed
rotating body
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JP34570493A
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English (en)
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Yasutsugu Kanamori
康継 金森
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Sakai Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 閉塞することなく破砕した対象物を排出し、
連続長距離掘削を行うことができるようにする。 【構成】 先導体(10)に設けた回転体(2)を回転
して対象物を破砕し、破砕した対象物を排出手段で搬出
しつつ掘削推進するシールド掘削装置において、回転体
(10)に連結して後方に配置された一定の長さのスク
リューコンベア(61)と、その後に配置された送排泥
水装置(70)を設けたことを特徴とするシールド掘削
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、先導体に設けた回転体
を回転して対象物を破砕し、破砕した対象物を排出手段
で搬出しつつ掘削推進するシールド掘削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】管掘削推進工法ではシールド掘削装置が
用いられる。シールド掘削装置は、一般に最前部に先導
体(シールド体ともいう)を有し、先導体に設けた回転
体の作動により地盤を穿孔する構成になっている。先導
体の後方には、掘削の進行状況に合わせて管が挿入され
る。通常は先導体の直後に誘導管又は直接ヒューム管が
挿入される。これらの管は、後方に設定されたジャッキ
の推力によって前進する。
【0003】発進坑から到達坑まで掘削して次々にヒュ
ーム管を挿入し、最後にシールド体あるいは誘導管を回
収すればヒューム管の埋設が完了する。
【0004】回転体のカッターで削り取られた被掘削物
は、回転体とケーシングとの間を通過し、誘導管及びヒ
ューム管の内部に設けられた排出手段によってジャッキ
側まで搬送され、ヒューム管の外に排出される。
【0005】さて、従来のシールド掘削装置における排
出手段は、スクリューコンベアを単独で用いるか、ある
いは泥水式排出装置を単独で用いる構成になっている。
【0006】又、泥水式排出装置単独の方式で小口径の
ものでは、先端部(カッターヘッド直後)に電動モータ
が設置され、出来るだけ先導体を小さくコンパクト化す
るために小型電動モータが使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】スクリューコンベアを
単独で用いる従来の排出手段では、推進距離が長くなる
と、管内に配置されるスクリューコンベアもそれに応じ
て長くなる。その場合には、相当に長いスクリューコン
ベアを駆動して排出物を搬送しなければならないので、
コンベア駆動用モーターとして、大容量モータが必要と
なる。従って、この形式の排出手段を用いる場合には、
推進距離をあまり長くすることができなかった。従っ
て、多数の発進・到達抗を設ける必要があり、コスト高
になっていた。
【0008】一方、泥水方式のみで排水を行う場合に
は、とくに粘土層に遭遇したときに、排泥管が閉塞しや
すい欠点があった。また、砂質土や礫玉石層を掘削する
際にも、穿孔作業の進行状況によっては砂や石の掘削量
が急激に増加することがあり、その場合に排泥管が一度
に多量の排出物を吸込んで排泥管が閉塞する恐れがあっ
た。排泥管が閉塞すると、その復旧には相当の手間と時
間が必要である。又、先端部に電動モータを設置する
と、特に管径の小さいヒューム管を埋設する際は、その
ヒューム管と同程度の小口径の先導体が必要となり、電
動モータを小型化するが、それに伴い掘削トルクも小さ
くなる。先端部の電動モータを配設すると、推進距離に
相当するキャップタイヤケーブルを引き回すことにな
り、電気的トラブルの発生要因となっている。
【0009】本発明はこれらの問題に対して、スクリュ
ーコンベアの駆動の負担軽減と小口径でも大きな掘削ト
ルクが得られるように一定の長さのスクリューコンベア
に限定し、電動モータの負荷を軽減することと、小口径
でも電動モータを先端部に設置することなく大きなトル
クが得られること等と共に送排泥水の開口部を1つの送
排泥水室に設けて、圧力バランスと排泥量の調整を容易
にし、かつ排泥管の閉塞を回避する目的でなされたもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、先導体(1)
に設けた回転体(2)を回転して対象物を破砕し、破砕
した対象物を排出手段で搬出しつつ掘削するシールド掘
削装置において、排出手段が、回転体(2)の後方に配
置された所定の長さのスクリューコンベア(61)と、
その後方に配置された泥水式排出装置(70)を有する
ことを特徴とするシールド掘削装置を要旨としている。
【0011】
【作用】回転体2を回転することにより、硬質の砂礫層
や礫層などや大きい玉石などを含む対象物を破砕して掘
削する。破砕された砂礫や玉石は、まず所定の長さのス
クリューコンベア61で後方に送られる。この際、破砕
された対象物はスクリューコンベア61の作用で安定し
た送り量で搬送される。スクリューコンベア61で送ら
れた砂礫等の被破砕物は、次に、送排泥水装置70で搬
送される。この際、被破砕物は、前述したように安定し
た送り量で搬送されるので、送排泥水装置70が閉塞を
起すことはない。また、送排泥水装置70を併用するこ
とによってスクリューコンベア61の負担が軽減され、
スクリューコンベア駆動装置の負荷も軽減される。この
ため、従来のシールド掘削装置に比べて長い距離に亘っ
て連続で掘削を行うことができる。
【0012】また、スクリューコンベアの負担を軽減
し、小口径でも大きな掘削トルクが得られるように一定
の長さのスクリューコンベアに限定することによって、
電動モータの負荷を軽減し、小口径でも電動モータを先
端部に設置することなく大きなトルクが得られる。さら
に、送排泥水の開口部を1つの送排泥水室に設けること
によって、圧力バランスと排泥量の調整を容易にし、か
つ排泥管の閉塞を回避できる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1、2は本発明の主に礫用のシールド掘削装置
の好適な実施例を示す概念図であり、シールド掘削装置
の前方部分及び後方部分が示されている。図3は、図2
のシールド掘削装置の先端部を示す端面図である。
【0014】シールド掘削装置は、先導体10、誘導管
(延長管ともいう)20、ヒューム管30、及び図示し
ない発信台、油圧ユニット、操作装置、レーザ発振機、
処理装置等から構成されている。
【0015】先導体10は図2に示すように、シールド
本体1、回転体2、固定ガイド4、羽根組立体6、外周
リング8を有している。回転体2は、礫用刃先、礫用カ
ッターもしくは回転クラッシャ部ともいう。固定ガイド
4は外側コーンともいう。
【0016】シールド本体1は好ましくは円筒形もしく
は円管形である。シールド本体1の内周面には、リング
状のサポートを介して固定ガイド4が固定されている。
この固定ガイド4は円錐形、特に切頭円錐形状であり、
横断面は円形に形成されている。つまり固定ガイド4
は、掘削方向もしくは推進方向に向けて直径が次第に大
きくなるように形成されている。
【0017】固定ガイド4はシールド体1内に同軸状に
配置されている。固定ガイド4の内面には、硬化肉盛部
18が好ましくはらせん状に設けられている。固定ガイ
ド4はたとえばS45Cで作られており、硬化肉盛部1
8は周知の硬化肉盛材料で作られている。
【0018】回転体2の後端部分は、接続部材21に接
続されている。この接続部材21は図示しない周知の回
転駆動源に接続されている。回転駆動源の駆動により、
回転体2はたとえば1分間に15回転する。回転体2
は、好ましくは横断面がほぼ正六角形であるが、その他
の多角形であってもよい。回転体2の軸方向の先端部1
1は尖っている。
【0019】第1傾斜部24の傾斜は、固定ガイド4の
傾斜と逆方向である。つまり第1傾斜部24は推進方向
に向けて直径が次第に小さくなるように形成されてい
る。第2傾斜部26の傾斜は、固定ガイド4の傾斜と同
方向である。つまり第2傾斜部26は推進方向に向けて
直径が次第に大きくなるように形成されている。固定ガ
イド4の先端大径部と第1傾斜部24の先端部分の半径
方向間隔はたとえば100mm以上あけるようにする。ま
た固定ガイド4の後端小径部と第2傾斜部26の後端部
分の半径方向間隔はたとえば約30mmに設定する。
【0020】固定ガイド4と回転体2の間には、礫もし
くは玉石100の破砕用空間28が形成されている。破
砕用空間28は、固定ガイド4と第1傾斜部24の間に
形成された前方部分空間と、固定ガイド4と第2傾斜部
26の間に形成された後方部分空間から成る。前方部分
空間は推進方向に拡大されている。後方部分空間は間隔
が一定である。
【0021】図2に示すように、回転体2には突起状の
チップ30が多数設けられている。チップ30は例えば
銀ろう付けで固定されている。回転体2の第1傾斜部2
4と第2傾斜部26は、例えばS45C相当の材料で作
られており、チップ30は超硬合金や、緻密質セラミッ
ク等のように磨耗や衝撃に強い材料で作られている。
【0022】回転体2の先端部11側には羽根組立体6
が設けられている。羽根組立体6は、図1に示すよう
に、3つの羽根を有する。図3では2つの羽根32,3
4のみが見えている。3つの羽根は、回転体2を中心に
して120°ごとに配置されている。羽根32,34
は、回転体2の回転中心に対して例えば10°傾けてあ
る。この3つの羽根32、34を回転軸の回りに回転す
ることにより、掘削した対象物を後方の破砕用空間28
に押しやることができる。羽根32,34には細長い硬
化肉盛部38が複数本設けられている。また羽根32,
34の前端面には摩耗を防ぐために超硬チップ48が取
付けられている。3つの羽根32,34は外周リング8
と一体的に結合されている。羽根の各内端は、回転体2
に固定されている。従って、羽根32,34、回転体2
および外周リング8は一体で回転する。
【0023】図2に示してあるように、回転体の軸心上
には泥水路120が形成されていて、回転体2の先端部
11には泥水路120に連通する幾つかの泥水噴出孔1
21が設けられている。この水路に水を流して掘削時に
回転体2やその他の冷却を行い、しかもこの水を被破砕
した対象物の泥水式排出に役立てることができる。この
水路は切羽に目結め剤を供給する際にも用いられる。目
結め剤は、切羽の圧力バランスをとるのに役立つ。
【0024】外周リング8は図2に示すようにシールド
本体1とほぼ同じか、それよりも少し大きい外径を有し
ている。外周リング8の幅と軸方向長さはシールド体1
の方向制御に役立つ。外周リング8の前端面には超硬チ
ップ50がほぼ一定の間隔で設けられている。また外周
リング8の前端面には2つの超硬チップ50の間に硬化
肉盛部59が一定間隔で設けられている。
【0025】外周リング8の外周面には一連のV字形の
硬化肉盛部52が設けられている。これらの硬化肉盛部
52はV字形の開き角度が、例えば互いに60°に設定
されている。
【0026】回転体2の後端には、破砕された対象物を
搬送するためのらせん状のスクリューオーガ61(スク
リューコンベアともいう)が連結されている。回転体2
とスクリューオーガ61は、前記回転駆動源によって一
体的に回転する。スクリューオーガ61の周囲には内筒
管81が配置されていて、破砕された対象物は、スクリ
ューオーガ61の推進力によって内筒管81内を後方に
移動する。
【0027】先導体10の後方には、誘導管20が連結
されている。誘導管20の外壁69の径は、先導体10
のシールド本体1の外径と大体同じか僅かに小さい。誘
導管20の前方よりには数本、例えば4本のシリンダ6
3が配置されている。シリンダ63のロッド先端は、シ
ールド本体1の後部壁に固定されている。
【0028】誘導管20の軸心部には内筒管81とスク
リューオーガ61が設けられ、破砕した礫等が内筒管内
を後方に排出されている。スクリューオーガ61は複数
個の小さな継手角を有する継手部62を介し、先導体1
0を駆動しており、スクリューオーガの最後端部Aの軸
心部は内筒管81と共に誘導間20の軸心に対して、複
数個の継手角の累積された相当分寸法が偏心されて設置
されている。
【0029】このような構成になっているので、シリン
ダ63のロッドを伸縮させることによって、先導体10
の進行方向を変えることができる。
【0030】先導体10と誘導管20の両方に配置され
ているスクリューオーガ部の長さは先導体10の性能、
機能等の要求品質の要因にも関係して最適長さが設定さ
れるが、本発明の場合の例として先導体口径が30〜4
0cmの場合、スクリューオーガ部の長さは100〜2
00cm範囲内が好ましい。即ち、回転体20の駆動ト
ルク、スクリューオーガの排出能力及び送排泥水装置の
容量等を総合的に判断して決められる。
【0031】誘導管20の後方よりには、前述した送排
泥水装置70が設けられている。送排泥水装置70は、
送泥パイプ71、排泥パイプ72、送排泥水室73で形
成されている。送排泥水室73は、2枚の壁部材76、
76によって画成されている。送排泥水室73の前方壁
部材76の近くには送泥パイプ71の開口71aが配置
されている。送排泥水室73の後方壁部材76の近くに
は排泥パイプ72の開口72aが配置されている。な
お、図1では、送泥パイプ71の大部分は他の部材の裏
側にあり破線で示されている。
【0032】図3では、排泥口71aの近くには、前後
方向に移動可能な排泥量調整用スライド軸130が配置
されている。このスライド軸130は、内側に設けられ
たスプライン軸131とスプライン結合を形成してい
る。スライド軸130がスプライン軸131とかみ合い
ながら前後方向に移動することによって、排泥口71a
の開口面積を変化させることができる。その目的は、排
泥量を調節することにより掘削時に調整して地山を安定
させること、特に弱い地山で排泥量を小さくして掘削地
山部を安定させることにある。また、作業停止時には開
口を閉鎖して、作業停止中に地山の崩壊を防止すること
等にも役立つ。
【0033】スクリューオーガ61と内筒管81の後端
部分は、前方壁部材76を貫通している。従って、スク
リューオーガ61により搬送された砂礫等の破砕物は、
スクリューオーガ61と内筒管81の後端部から送排泥
水室73内に送られる。送排泥水室73は、前述したよ
うにスクリューオーガ61と内筒管81に通じている以
外は密閉されている。送排泥水室73内の圧力調整は、
送排泥ポンプの回転数を調整することで行なう。
【0034】送泥パイプ71と排泥パイプ72は、地上
の処理装置(図示せず)までそれぞれ連通している。処
理装置は、排泥パイプ72によって搬送されてきた砂礫
を取り除き、泥水の粘性を調整槽において管理した後
で、泥水を再び送泥パイプ71に送る構成になってい
る。
【0035】送排泥水室73の上部にはレーザターゲッ
ト66が設けられている。レーザターゲット66は、レ
ーザ発振器と協働する構成になっていて、先導体10の
進路制御に利用される。
【0036】前方壁部材76を貫通したスクリューオー
ガ61は、結合部62を介して回転軸に連結されてい
る。この回転軸は、前記回転駆動源に連結されている。
【0037】誘導管20の後端部には、滑材送り管74
の滑材吹出口74aが配置されている。滑材送り管74
は地上の制御装置まで達している。滑材は、滑材吹出口
74aから誘導管20と土壌の間に排出され、両者間の
摩擦を軽減する。また、ヒューム管と土壌の間の摩擦も
軽減する。
【0038】誘導管20の後端には、ヒューム管30が
接続されている。ヒューム管30は、掘削が進むにつれ
て次々に継ぎ足される。これらのヒューム管30の軸芯
上には駆動軸が配置され、その周りには送泥パイプ7
1、排泥パイプ72及び滑材送り管74が一体になって
配置されている。その一体物の下部には、複数の車輪7
5が設けられている。
【0039】次に上述したシールド掘削装置の動作を説
明する。
【0040】図示しない回転駆動源を駆動すると駆動軸
を介して、回転体2、外周リング8、3枚の羽根32,
34及びスクリューオーガが、たとえば1分間に15回
転する。シールド体1に対してたとえば油圧ジャッキの
ような装置(図示せず)により図1の推進方向に推力を
与えると、外周リング8と羽根32,34の回転力と推
力で、礫層や砂礫層を大きく破砕される。このとき3つ
の羽根32,34が傾斜して回転しているので、玉石1
00を含む掘削した土砂等は後方の回転体2側に押し込
まれる。また外周リング8が回転するので、掘削時にシ
ールド体1の安定性があり、進みやすく、掘削方向制御
が容易である。
【0041】玉石100や土砂等は図1の破砕用空間2
8の前方部分空間に入る。すでに述べたように回転体2
に取り付けられた回転体2は横断面が多角形、特に正六
角形になっている。このため、押込められてきた玉石1
00は、横断面が円形の固定ガイド4との間で必然的に
回転方向に圧壊破砕力を受ける。すなわちチップ30と
硬化肉盛部18の間ではさまれた玉石100が、間隔の
狭ばまったところでチップ30と硬化肉盛部18により
実質的に点破砕されるのである。このように回転体2の
各面に配列された超硬のチップ30と固定ガイド4の円
錐面にらせん状に配列された硬化肉盛部18の間で玉石
100が破砕される。しかも回転体2の第1傾斜部24
と固定ガイド4の間隔は徐々に小さくなっているので、
玉石は、固定ガイド4の硬化肉盛部18と回転体2のチ
ップ30で徐々に細かく破砕される。そして第2傾斜部
26のチップ30と案内部4の硬化肉盛部18のところ
の後方部分空間においてさらに細かく破砕され、微小な
被破砕礫になる。
【0042】ここで得られた被破砕礫やその他の土砂等
は回転体2の水穴から供給される(泥)水と共に、内筒
管81内をスクリューオーガ61によって後方に移動す
る。破砕礫や土砂は、誘導体20内をスクリューオーガ
61によって搬送され、送排泥水室73内に送られる。
送排泥水室73内では、破砕礫や土砂が、送泥パイプ7
1によって送られてきた泥水と混合され、排泥パイプ7
2によって吸い出される。
【0043】泥水と混合された破砕礫や土砂は、排泥パ
イプ72を通って地上の処理装置に送られる。そして、
サイクロンや振動ふるいで振い分けされた砂礫が取り除
かれる。泥水は、調整槽において粘性を管理され、送泥
ポンプ71により送排泥水室73内に送られて循環す
る。
【0044】ターゲット66による上下、左右位置とと
もに、傾斜計65によって先導体10の姿勢を計測して
地上監視装置に表示すると共に、先導体10の進行方向
を正しく制御する。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、回転体2を回転するこ
とにより、硬質の砂礫層や礫層、大きな玉石などを含む
対象物が破砕・掘削される。破砕された砂礫や玉石は、
まずスクリューコンベア61で後方に送られる。この
際、砂礫や玉石はスクリューコンベア61の作用で安定
した送り量で搬送される。スクリューコンベア61で送
られた砂礫等の被破砕物は、次に、送排泥水装置70で
搬送される。この際、被破砕物は、前述したように安定
した送り量で搬送されるので、送排泥水装置70が閉塞
を起すことはない。また、送排泥水装置70を併用する
ことによってスクリューコンベア61の負担が軽減さ
れ、スクリューコンベア駆動装置の負荷も軽減される。
このため、従来のシールド掘削装置に比べて長い距離に
亘って連続で掘削を行うことができる。従って、施工コ
ストを低減できる。
【0046】また本発明によれば、スクリューコンベア
の負担を軽減し、小口径でも大きな掘削トルクが得られ
るように一定の長さのスクリューコンベアに限定するこ
とによって、電動モータの負荷を軽減することができ、
小口径でも電動モータを先端部に設置することなく大き
なトルクが得られる。さらに、送排泥水の開口部を1つ
の送排泥水室73に設けることによって、圧力バランス
と排泥量の調整を容易にし、かつ排泥管の閉塞を回避す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシールド掘削装置の実施例を示す概念
図。
【図2】図1の先導体を示す端面図。
【図3】図1の送排泥水装置及びその周辺を示す図。
【符号の説明】
1 シールド本体 2 回転体 4 固定ガイド 6 羽根組立体 8 外周リング 10 先導体 20 誘導体 61 スクリューオーガ 62 結合部 63 シリンダ 66 ターゲット 70 送排泥水装置 71 送泥パイプ 72 排泥パイプ 73 送排泥水室 76 壁部材 80 ヒューム管 81 内筒管 100 玉石

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先導体(10)に設けた回転体(2)を
    回転して対象物を破砕し、破砕した対象物を排出手段で
    搬出しつつ掘削推進するシールド掘削装置において、回
    転体(10)に連結して後方に配置された一定の長さの
    スクリューコンベア(61)と、その後方に配置された
    送排泥水装置(70)を設けたことを特徴とするシール
    ド掘削装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシールド掘削装置におい
    て、前記送排泥水装置(70)はスクリューコンベア
    (61)の後端部を前方壁部材(76a)とし、所定の
    空間部を有して後方壁部材(76b)を設け、前記前方
    壁部材(76a)と後方壁部材(76b)の中心部を回
    転体(2)の駆動軸を貫通すると共に送泥水管(66)
    と排泥水管(72)がそれぞれ開口した送排泥水室(7
    3)を備えたことを特徴とするシールド掘削装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のシールド掘
    削装置において、排泥量調整用スライド軸(130)を
    設け、排泥口(72a)の開口部面積を調整可能とした
    ことを特徴とするシールド掘削装置。
JP34570493A 1993-12-22 1993-12-22 シールド掘削装置 Pending JPH07189593A (ja)

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