JPH07188521A - 変性ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

変性ポリエステル樹脂組成物

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JPH07188521A
JPH07188521A JP33125693A JP33125693A JPH07188521A JP H07188521 A JPH07188521 A JP H07188521A JP 33125693 A JP33125693 A JP 33125693A JP 33125693 A JP33125693 A JP 33125693A JP H07188521 A JPH07188521 A JP H07188521A
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JP
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ester
divalent organic
polyester resin
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JP33125693A
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English (en)
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Yasuyuki Fukute
恭之 福手
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Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融熱安定性に優れた変性ポリエステル樹脂
組成物を提供する。 【構成】 (A) 特定のエステル形成性ジオール化合物に
より変性した変性ポリシクロヘキシレンジメチレンテレ
フタレート樹脂100 重量部に、(B) 有機ホスファイト系
あるいは有機ホスフォナイト系である燐系安定剤 0.1〜
20重量部を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融熱安定性に優れた
変性ポリエステル樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】結晶性
熱可塑性ポリエステル樹脂、例えばポリアルキレンテレ
フタレート樹脂等は、機械的性質、電気的性質、その他
物理的・化学的特性に優れている為、エンジニアリング
プラスチックとして自動車、電気・電子機器等の広汎な
用途に使用されている。しかしながら、用途の拡大、多
様化に伴い、更に高度な性能や特殊性あるいは高度な品
質が求められることが多くなってきている。その中で、
ジオール成分にシクロヘキサンジメタノールを持つポリ
シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート樹脂(PC
T樹脂)は、融点が高く、ハンダリフローに十分に耐え
得るために電気・電子部品に広く運用できる材料として
注目を集めている。ところがPCT樹脂は溶融時の熱安
定性が悪く、成形加工しにくいという欠点があり、又、
難燃化処理により更に熱安定性が悪化する。本発明者等
は、この熱安定性を改良するために、ジオール成分を特
定の化合物で変性することが効果的であることを見出
し、特許出願した(特開平4−261423号公報)。
しかしながら、かかるジオール変性ポリシクロヘキシレ
ンジメチレンテレフタレートといえどもその効果は十分
ではなく、さらに溶融熱安定性に優れたポリエステル樹
脂の開発、あるいは溶融熱安定性を改善する新たなる手
法の開発が切望されていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
本発明者等は鋭意検討を重ねた結果、特定の安定剤と特
定のジオール変性ポリシクロヘキシレンジメチレンテレ
フタレート(変性PCT樹脂)とを組み合わせることに
より、熱安定性に優れた樹脂が得られることを見出し、
本発明を完成するに至ったものである。即ち、本発明
は、 (A) 芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導
体(a) と、60モル%以上が1,4 −シクロヘキサンジメタ
ノールである脂肪族ジヒドロキシ化合物(b) とを主成分
とし、下記一般式(I)で表されるエステル形成性ジオ
ール化合物(c) を共重合させて得られる変性ポリシクロ
ヘキシレンジメチレンテレフタレート樹脂100 重量部
に、 HO-R-O-A-O-R-OH (I) (式中、A は1個以上の芳香環を含む2価の有機ラジカ
ルを示す。R は炭素数2〜8の脂肪族炭化水素基及びポ
リオキシアルキレン基より選ばれる2価有機ラジカルを
示す。) (B) 有機ホスファイト系あるいは有機ホスフォナイト系
である燐系安定剤0.01〜5重量部 を配合したことを特徴とする変性ポリエステル樹脂組成
物である。
【0004】以下、本発明の変性ポリエステル樹脂の構
成成分について順を追って詳しく説明する。まず本発明
に用いられる(A) 変性ポリシクロヘキシレンジメチレン
テレフタレート樹脂(変性PCT樹脂)の基本骨格は、
芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体(a)
と、60モル%以上が1,4 −シクロヘキサンジメタノール
である脂肪族ジヒドロキシ化合物(b) とを主成分として
重縮合によって得られるものである。ここで用いられる
芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体(a)
の例を示せば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレ
ンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸の如き公知の
芳香族ジカルボン酸及びこれらのエステル形成性誘導
体、例えば上記ジカルボン酸のジアルキルエステル、ジ
フェニルエステル又は他のジアシル化物等であり、1種
又は2種以上を混合使用することができる。次に、本発
明の変性PCT樹脂の基本骨格を構成するためのもう一
方の成分である脂肪族ジヒドロキシ化合物(b) は、1,4
−シクロヘキサンジメタノールを主成分とするものであ
り、その割合は(b) 成分中60モル%以上である。1,4 −
シクロヘキサンジメタノールの割合がこれより低いと、
耐熱性能の高いポリエステル樹脂を得ることは困難であ
る。好ましくは、(b) 成分中に占める1,4 −シクロヘキ
サンジメタノールの割合が70モル%以上のものである。
かかる1,4 −シクロヘキサンジメタノールには、シクロ
ヘキサン環の構造によりシス型及びトランス型の立体異
性体が知られている。本発明においては、そのいずれも
使用することができ、また、これらの混合物であっても
よいが、得られるポリエステル樹脂の耐熱性能の面か
ら、シス異性体/トランス異性体の好ましい割合は、重
量比で40/60〜0/100 であり、特に好ましくは35/65
〜5/95である。また、1,4 −シクロヘキサンジメタノ
ール以外の脂肪族ジヒドロキシ化合物の例を示せば、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、シ
クロヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコールの如き脂肪族ジヒドロキシ化合物及び
これらの置換体等であり、1種又は2種以上を混合使用
することができる。また、これらの他の三官能性モノマ
ー、即ちトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット
酸、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等
を少量併用し、分岐又は架橋構造を有するポリエステル
としてもよい。
【0005】本発明に用いられる(A) 変性PCT樹脂を
構成する他の必須構成単位は下記一般式(I)で表され
るエステル形成性ジオール化合物(c) である。本発明で
は、かかる(c) 成分を芳香族ジカルボン酸基に対しての
導入率が 0.1〜30モル%になるように共重合させて得ら
れる変性ポリエステルを用いるのが好ましい。 HO-R-O-A-O-R-OH (I) (式中、A は1個以上の芳香環を含む2価の有機ラジカ
ルを示す。R は炭素数2〜8の脂肪族炭化水素基及びポ
リオキシアルキレン基より選ばれる2価有機ラジカルを
示す。) A で表される2価の有機ラジカルは、例えばアリーレン
基、置換アリーレン基を示しており、その例を示せば、
フェニレン、ナフチレン、ジフェニレン基、及び次式
(II) で示される基等が挙げられる。
【0006】
【化1】
【0007】(式中、Q はオキシ基、スルホニル基、カ
ルボニル基、メチレン基、ジクロロメチレン基、エチリ
デン基、ブチリデン基、2,2 −プロピリデン基、1,1 −
フェネチリデン基、フェニレンビス(2,2 −プロピリデ
ン)基等を示し、L は炭素数1〜4のアルキル基又はハ
ロゲン、m, nは夫々0〜4の整数である。) 好ましくは、2,2 −ビス(4−フェニレン)プロパン
基、4,4'−ビフェニレン基、フェニレン基、オキシ4,4'
−ジフェニレン基及びナフチレン基である。
【0008】又、一般式(I)中、R で表される2価の
有機ラジカルは、例えば、エチレン基、プロピレン基、
イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ネオ
ペンチレン基、ヘキシレン基、ポリオキシエチレン基、
ポリオキシプロピレン基、ポリオキシイソプロピレン基
等が挙げられる。好ましくは、エチレン基及びイソプロ
ピレン基である。構成単位(I)として特に好ましい化
合物としては、2,2 −ビス〔4−(2−ヒドロキシエト
キシ)−フェニレン〕プロパンや、2,2 −ビス〔4−
(2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ)−フェニレ
ン〕プロパン、4,4'−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)
ビフェニルがあげられる。これらのエステル形成性ジオ
ール化合物(c) の導入率は、芳香族ジカルボン酸成分に
対するモル分率で表すと、好ましくは 0.1〜30モル%で
あり、更に好ましくは 0.5〜20モル%、特に好ましくは
2.0〜15モル%である。上記値が 0.1モル%よりも小さ
いと本発明の効果が殆ど発揮されない。また、30モル%
を越えると、融点や結晶化度等が元のポリエステルと比
べ著しく変化し、かかる樹脂の最大の特徴である耐熱性
が大きく損なわれる場合があり、本発明の目的とする効
果も十分発揮されない。
【0009】かかる(A) 変性PCT樹脂は、従来のポリ
エステルの製造法を用いて製造することができる。即
ち、各モノマーを触媒の存在下に約 150から 280℃に加
熱しエステル化又はエステル交換反応等を行い、次いで
減圧下に過剰モノマー又は脱離成分を留去しつつ重縮合
を行うことにより、共重合体が得られる。この際、使用
する触媒としては、テトラブトキシチタンの如きテトラ
アルコキシチタン、シュウ酸チタンカリウムの如きシュ
ウ酸チタン金属塩、ジブチルスズオキサイドあるいはジ
ブチルスズラウレートの如きスズ化合物、酢酸亜鉛、酢
酸鉛、酢酸マンガン、あるいは酢酸カルシウムの如き酢
酸金属塩、三酸化アンチモンの如きアンチモン化合物な
ど一般にポリエステルの重縮合反応に有用な公知触媒を
単独あるいは2種以上併用して用いればよい。本発明で
溶融重合あるいは溶液重合で得たポリマー(オリゴマー
を含む)はその分子量を高めるためには、真空、又は不
活性ガス中で粒子が融着しない範囲の高温下で所要の時
間処理する。いわゆる固相重合を行えばよい。好ましく
は分子量は固有粘度として 0.6〜1.8 であり、特に好ま
しくは 0.7〜1.5 である。
【0010】次に、本発明に用いられる(B) 燐系安定剤
は、酸化防止剤や耐熱安定剤としての機能を果たすもの
で、有機ホスファイト系、有機ホスフォナイト系化合物
が好適である。例えばトリフェニルホスファイト、トリ
スノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル
−4−メチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ
−t−アミルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−
ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−フェニ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(2−(1,1−ジメチル
プロピル)−フェニル)ホスファイト、トリス(2,4−
(1,1−ジメチルプロピル)−フェニル)ホスファイト、
トリス(2−シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、ト
リス(2−t−ブチル−4−フェニルフェニル)ホスファ
イト等が燐系安定剤として挙げられる。更に望ましくは
下記一般式(III)で示されるものであり、式中R1, R2
アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリー
ル基、アルコキシ基より選ばれ、それぞれ同一であって
も異なっていてもよい。中でもR1, R2は炭素数6以上の
アルキル基、置換アルキル基、アルコキシ基か、或いは
アリール基又は置換アリール基が加工中の安定性の見地
から好ましい。特に好ましいのはR1, R2がアリール基又
は置換アリール基の場合である。これらの例を示せば、
フェニル基、ナフチル基、ジフェニル基等或いはこれら
のアルキル、ヒドロキシ及び/又はアルコキシ置換体等
である。
【0011】
【化2】
【0012】具体的な化合物の一例を示せば、ビス(2,4
−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホ
スファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト、4−フェノキシ−9−α−(4−
ヒドロキシフェニル)−p−クメニルオキシ−3,5,8,10
−テトラオキサ−4,9 −ジホスファスピロ〔5.5 〕ウン
デカン等が挙げられる。又、テトラキス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンホスフォナイト
等の如きホスフォナイト類も有効である。本発明におけ
る(B) 成分の配合量は、(A) 変性PCT樹脂に対して0.
01〜5重量部である。0.01重量部未満では効果の発現が
不十分であり、5重量部を越えて配合すると樹脂本来の
持つ特性を損ない、有効ではない。
【0013】又、本発明の樹脂組成物には、その目的を
阻害しない範囲で難燃性熱可塑性樹脂を補助的に添加す
る事も可能である。ここで用いられる難燃性熱可塑性樹
脂としては、変性PCT樹脂と共存しても、高温におい
て安定な熱可塑性樹脂であればいずれのものでもよい。
本発明の樹脂組成物には、その目的を阻害しない範囲で
他の熱可塑性樹脂を補助的に少量併用することも可能で
ある。ここで用いられる他の熱可塑性樹脂としては前述
の如き変性PCT樹脂と共存しても、高温において安定
な熱可塑性樹脂であればいずれのものでもよい。例え
ば、ポリアミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポ
リウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリフェニレンオキシド、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリブタジエン、ブチルゴム、ポ
リアクリレートを主とする共重合体(多層グラフト共重
合体も含む)等を目的に応じて任意の割合で配合する事
も可能である。
【0014】更に、本発明の樹脂組成物には、使用目的
に応じて各種の繊維状、粉粒状、板状の無機充填剤を配
合することが出来る。繊維状充填剤としては、ガラス繊
維、アスベスト繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊
維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒
化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウム繊維、更にス
テンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属の
繊維状物などの無機質繊維状物質が挙げられる。一方、
粉粒状充填剤としては、カーボンブラック、黒鉛、シリ
カ、石英粉末、ガラスビーズ、ミルドガラスファイバ
ー、ガラスバルーン、ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸
アルミニウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、ウ
ォラストナイトの如き珪酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸
化亜鉛、三酸化アンチモン、アルミナの如き金属の酸化
物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムの如き金属の硫
酸塩、その他フェライト、炭化珪素、窒化珪素、窒化硼
素、各種金属粉末等が挙げられる。また、板状充填剤と
しては、マイカ、ガラスフレーク、各種の金属箔等が挙
げられる。これらの無機充填剤は一種又は二種以上併用
することが出来る。また本発明に用いられる無機充填剤
は、所望される物性によっては公知の表面処理剤を併用
することが可能である。例を示せば、エポキシ系化合
物、イソシアネート系化合物、チタネート系化合物、シ
ラン系化合物等の官能性化合物である。好ましくは、エ
ポキシ化合物またはポリアミド化合物などアミノ系化合
物以外の化合物で処理したものが良い。これらの充填剤
はあらかじめ表面処理を施して用いるか、又は材料の調
製の際同時に添加しても良い。無機充填剤の配合量は
(A) 変性PCT樹脂100 重量部に対して3〜150 重量部
であり、好ましくは5〜100 重量部である。無機充填剤
の配合量が150 重量部を越えると成形加工が困難になる
ほか、成形品の機械的強度にも問題が生じる。また、併
用される官能性表面処理剤の使用量は無機充填剤に対し
0〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%である。本発
明組成物には更にその目的に応じ所望の特性を付与する
ため、一般に熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂等に添加さ
れる公知の物質、すなわち紫外線吸収剤等の安定剤、帯
電防止剤、難燃剤、染料や顔料等の着色剤、潤滑剤、可
塑剤及び結晶化促進剤、結晶核剤等を配合する事も可能
である。
【0015】本発明の組成物の調製は、従来の樹脂組成
物調製方法として一般に用いられる公知の設備と方法に
より容易に調製される。例えば、i)各成分を混合した
後、押出機により練り込み押出してペレットを調製し、
しかる後成形する方法、ii)一旦組成の異なるペレット
を調製し、そのペレットを所定量混合して成形に供し成
形後に目的組成の成形品を得る方法、iii)成形機に各成
分の1又は2以上を直接仕込む方法等、何れも使用でき
る。又、樹脂成分の一部を細かい粉体としてこれ以外の
成分と混合し添加することは、これらの成分の均一配合
を行う上で好ましい方法である。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 製造例1(変性PCT A−1の製造) (a) ジメチルテレフタレート 100モル、(b) 1,4 −シク
ロヘキサンジメタノール(シス異性体/トランス異性体
=25/75) 120モル及び(c) ビスフェノールAのエチレ
ンオキサイド2モル付加体10モルを触媒であるテトラブ
トキシチタン0.036 モルの共存下(窒素気流下)で重合
反応させ変性ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタ
レートを得た。さらにこれを 250℃、−76cmHgの真空下
で固相重合を行った。得られた重合体(A−1)の固有
粘度は 1.0であった。 比較製造例1(PCT A−2の製造) (c) ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加
体を加えない以外は製造例1と同様の条件でポリシクロ
ヘキシレンジメチレンテレフタレートを調製した。
【0017】実施例1 製造例1により調製した変性PCT(A−1)100 重量
部に(B) テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−
4,4'−ビフェニレンホスフォナイトを0.5 重量部混合
し、下記評価を行った。 実施例2 製造例1により調製した変性PCT(A−1)100 重量
部に(B) ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルペンタエリ
スリトールジホスファイトを0.5 重量部混合し、下記評
価を行った。 比較例1 製造例1により調製した変性PCT(A−1)について
下記評価を行った。 比較例2 実施例1において、変性PCT(A−1)を比較製造例
1により調製したPCT(A−2)に代えた以外は、実
施例1と同様にして下記評価を行った。 比較例3 実施例2において、変性PCT(A−1)を比較製造例
1により調製したPCT(A−2)に代えた以外は、実
施例2と同様にして下記評価を行った。 比較例4 製造例2により調製したPCT(A−2)について下記
評価を行った。 比較例5 実施例1において、(B) テトラキス(2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル)−4,4'−ビフェニレンホスフォナイトをヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤である2,2'−メチレン
ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)に代えた
以外は、実施例1と同様にして下記評価を行った。
【0018】比較例6 実施例1において、(B) テトラキス(2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル)−4,4'−ビフェニレンホスフォナイトをチ
オエーテル系酸化防止剤であるジラウリルチオジプロピ
オネートに代えた以外は、実施例1と同様にして下記評
価を行った。 比較例7 比較例2において、(B) テトラキス(2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル)−4,4'−ビフェニレンホスフォナイトをヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤である2,2'−メチレン
ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)に代えた
以外は、実施例1と同様にして下記評価を行った。 比較例8 比較例2において、(B) テトラキス(2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル)−4,4'−ビフェニレンホスフォナイトをチ
オエーテル系酸化防止剤であるジラウリルチオジプロピ
オネートに代えた以外は、実施例1と同様にして下記評
価を行った。
【0019】評価1.(株)東洋精機製キャピログラフ
を用い、試料投入後の溶融滞留時間6分で、温度 300
℃、L=10mm、D=1mm、剪断速度 1216sec-1で測定し
た溶融粘度に対し、同一条件にて滞留時間10分の溶融粘
度保持率を測定した。 評価2.得られたポリマーを日本製鋼所製J75SSII
A射出成形機でシリンダー温度300 ℃にて可塑化後15分
間滞留させ、ASTM引張試験片を成形し、可塑化直後
に射出成形した試験片に対する引張強度保持率を測定し
た。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上述べたように本発明の変性ポリエス
テル樹脂は、ベースポリエステルとして、少量の特定コ
モノマー成分を共重合した変性ポリシクロヘキシレンジ
メチレンテレフタレートとすることにより、特定の耐熱
安定剤の効果を発現せしめることが可能となり、ポリブ
チレンテレフタレート等に比べ溶融熱安定性が悪いとい
う欠点が克服され、溶融熱安定性に優れた耐熱ポリエス
テル樹脂としての応用範囲が広げられた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 芳香族ジカルボン酸またはそのエステ
    ル形成性誘導体(a) と、60モル%以上が1,4 −シクロヘ
    キサンジメタノールである脂肪族ジヒドロキシ化合物
    (b) とを主成分とし、下記一般式(I)で表されるエス
    テル形成性ジオール化合物(c) を共重合させて得られる
    変性ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート樹
    脂100 重量部に、 HO-R-O-A-O-R-OH (I) (式中、A は1個以上の芳香環を含む2価の有機ラジカ
    ルを示す。R は炭素数2〜8の脂肪族炭化水素基及びポ
    リオキシアルキレン基より選ばれる2価有機ラジカルを
    示す。) (B) 有機ホスファイト系あるいは有機ホスフォナイト系
    である燐系安定剤0.01〜5重量部 を配合したことを特徴とする変性ポリエステル樹脂組成
    物。
JP33125693A 1993-12-27 1993-12-27 変性ポリエステル樹脂組成物 Pending JPH07188521A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001329150A (ja) * 2000-05-22 2001-11-27 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd ポリエステル樹脂組成物
WO2014035161A1 (ko) * 2012-08-29 2014-03-06 에스케이케미칼주식회사 비할로겐 난연제 및 난연조제를 포함하는 폴리시클로헥실렌디메틸렌테레프탈레이트 수지 조성물
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WO2014035162A1 (ko) * 2012-08-29 2014-03-06 에스케이케미칼주식회사 비할로겐 난연성 폴리시클로헥실렌디메틸렌테레프탈레이트 수지 조성물

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