JPH07188223A - オキサチアン誘導体 - Google Patents

オキサチアン誘導体

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JPH07188223A
JPH07188223A JP35046693A JP35046693A JPH07188223A JP H07188223 A JPH07188223 A JP H07188223A JP 35046693 A JP35046693 A JP 35046693A JP 35046693 A JP35046693 A JP 35046693A JP H07188223 A JPH07188223 A JP H07188223A
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JP
Japan
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group
compound
formula
reaction
oxathiane
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Application number
JP35046693A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Miyauchi
浩 宮内
Naohito Ohashi
尚仁 大橋
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 強く巾広い抗真菌スペクトルを有し、局所お
よび深在性真菌症に対する治療剤として使用しうる化合
物を提供する。 【構成】 一般式(I)で表わされるオキサチアン誘導
体またはその塩、および当該化合物またはその塩を有効
成分として含有する抗真菌剤。 〔式中、Phは(ハロゲン原子により置換された)フェ
ニル基を;YはNまたはCHを;R,R,R,R
は水素原子またはC〜Cアルキル基を;nは0,
1または2を;示す。また、R,Rのうち何れか一
方は基−CH−W−Rを示す。こゝに、WはNH,
O,S(O)mまたはOC(O)を、Rは水素原子、
〜Cアルキル基、C〜Cシクロアルキル基、
アリール基を、mは0,1,2,3を示す。但し、m=
3のときRは水素原子である〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は人間を含む動物に医薬と
して使用しうる優れた抗真菌活性を有する新規なオキサ
チアン誘導体およびその塩に関する。即ち、本発明は、
強く巾広い抗真菌スペクトルを有し、局所および深在性
真菌症に対する治療剤として使用しうる新規なオキサチ
アン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】深在性真菌症の治療薬としては、現在ア
ムホテリシンB(米国特許第 2908611号明細書) および
フルシトシン (米国特許第 2802005号明細書) が主に使
用されおり、さらに,アゾール系抗真菌剤として、たと
えば、ケトコナゾール (特開昭53-95973号公報) および
フルコナゾール (特開昭58-32868号公報) が上市され、
真菌症の治療薬として有用であると報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記治
療薬は、抗真菌スペクトル、治療効果、体内動態等の点
で充分なものとは言い難く、また、その副作用、菌交代
現象、耐性化現象など種々の問題点が存在していた。こ
れらの問題点を解決するため、真菌症治療剤として、よ
り安全性が高く、より強く巾広い抗真菌活性を有する化
合物の開発が要望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【化2】 〔式中、Phは無置換またはハロゲン原子により置換さ
れたフェニル基を示し、R1 、R2 はそれぞれ水素原子
または炭素原子数1〜6個からなるアルキル基を示し、
3 およびR4 の一方は水素原子または炭素原子数1〜
6個からなるアルキル基を、他方は水素原子、炭素原子
数1〜6個からなるアルキル基、または式CH2 −W−
5 を示し、nは0、1または2を示す。式CH2 −W
−R5 におけるWはNH、酸素原子、S(O)m または
OC(O)を示し、R5 は水素原子、炭素原子数1〜6
個からなるアルキル基、置換アルキル基、炭素原子数3
〜8個からなるシクロアルキル基、アリール基または置
換アルキル基を示し、Yは窒素原子またはCH基を示
し、mは0、1、2または3を示す。但し、m=3のと
きR5 は水素原子である。〕で表わされるチオキサン誘
導体またはその塩、並びにこれらを有効成分として含有
する抗真菌剤に関する。
【0005】本発明における置換基を以下に説明する。
ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原
子を意味し、Phにおけるハロゲン原子により置換され
たフェニル基とは少なくとも1個のハロゲン原子を有す
るフェニル基であり、例えば、4−フルオロフェニル
基、4−クロロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニ
ル基、2,4−ジクロロフェニル基などを挙げることが
できる。炭素原子数1〜6個からなるアルキル基とは、
直鎖状又は分枝状のアルキル基を意味し、例えば好適に
は炭素原子数1〜4個からなる直鎖状又は分枝状のアル
キル基が、さらに具体的にはメチル基、エチル基、n−
プロピル基、iso −プロピル基、n−ブチル基、iso −
ブチル基、sec −ブチル基、tert−ブチル基等が挙げら
れる。炭素原子数3〜8個からなるシクロアルキル基と
しては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル
基、シクロオクチル基等を挙げることができる。アリー
ル基としては、例えばフェニル基、1−ナフチル基、2
−ナフチル基等の炭素原子数6〜10個のアリール基を
挙げることができる。
【0006】置換アルキル基および置換アリール基にお
ける置換基としては、シアノ基、ニトロ基、例えばフッ
素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のようなハロ
ゲン原子、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、イソプロポキシ基のような炭素原子数1〜6個から
なるアルコキシ基、例えばフェニル基、2−フルオロフ
ェニル基、4−フルオロフェニル基、4−クロロフェニ
ル基等のハロゲン原子で置換されていてもよいアリール
基、例えばフェノキシ基等のアリールオキシ基、アミノ
基、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピル
アミノ基等の低級アルキルアミノ基、例えばジメチルア
ミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、エチ
ルメチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基等のジ低級
アルキルアミノ基、フェニルアミノ基、ベンジルアミノ
基、例えばアセチルアミノ基、トリフルオロアセチルア
ミノ基、プロピオニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等
のアシルアミノ基、例えば1−ピロリジニル基、1−ピ
ペリジニル基、1−ピペラジニル基、4−置換−1−ピ
ペラジニル基、モルホリノ基、チオモルホリノ基、4−
オキソチオモルホリノ基、4,4−ジオキソチオモルホ
リノ基、1H−イミダゾール−1−イル基、1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル基等の窒素原子を介し
て結合しうる5〜6員の複素環式基などが挙げられる。
上述の4−置換−1−ピペラジニル基における4位置換
基としては、炭素原子数1〜6個からなるアルキル基、
例えばアセチル基、トリフルオロアセチル基、プロピオ
ニル基、ベンゾイル基等のアシル基、フェニル基または
1個以上のハロゲン原子、トリフルオロメチル基、アシ
ル基、低級アルキル基、低級アルコキシ基もしくは2−
低級アルキル−3−オキソ−1,2,4−トリアゾール
−4−イル基等で置換されたフェニル基などを挙げるこ
とができる。
【0007】本発明化合物(I)は分子内に少なくとも
1個以上の不斉炭素を有し、各々がS配位またはR配位
である立体異性体が存在するが、その各々或いはそれら
の混合物のいずれも本発明に包含される。光学異性体
は、一般的な光学分割の手法(例えば「炭素化合物の立
体化学」東京化学同人(1965年)、57〜97頁;「季
刊化学総説 No.6、光学異性体の分離」日本化学会編
(1989年)等に記載の方法)により最終目的化合物また
は合成中間体を光学分割するか、光学活性な原料化合物
を用いることにより得ることができる。ジアステレオマ
ーおよび幾何異性体は、例えば分別結晶化やクロマトグ
ラフィー等の通常の分離法により分離することができ
る。本発明の化合物(I)は塩にすることができるが、
その塩としては好適には塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸
塩、硝酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、フマ
ール酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、サリチル酸塩、ソル
ビン酸塩、乳酸塩が挙げられ、このような塩は必要に応
じて従来の一般的な方法により得ることができる。
【0008】本発明のオキサチアン誘導体は、以下に記
載する方法によって製造することができる。 製造法A
【化3】 〔式中Ph、R1 、R2 、R3 、R4 およびYは前述と
同様の意味を示す。〕 一般式(II)で表わされる化合物を出発物質として用
い、光延反応(Synthesis, 1981, 1) を応用することに
より、オキサチアン誘導体(Ia)を製造することができ
る。即ち、溶媒中、出発物質(II)とトリフェニルホス
フィン及びアゾジカルボン酸ジエチルを反応させること
で、オキサチアン誘導体(Ia)を製造することができ
る。使用される溶媒としては、反応を阻害せず出発物質
をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、好
適にはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキ
サン、1,2−ジメトキシエタンのようなエーテル系溶
媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族系溶
媒、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホロアミ
ド(HMPA)のような高極性非プロトン性溶媒あるいはこ
れらの混合溶媒を挙げることができる。反応温度は−5
0℃〜50℃で行なわれるが、好適には−20℃〜室温
である。反応時間は主に反応温度、原料化合物又は使用
される溶媒の種類によって異なるが、通常1時間〜2日
間である。トリフェニルホスフィン及びアゾジカルボン
酸ジエチルの使用量は、出発物質(II) に対し1〜5モ
ル当量、好適には1〜3モル当量である。
【0009】また、出発物質(II)に対して、Evans J
r. らの方法 (J. Org. Chem., 52, 525 (1987年) に記
載) を用いることによっても、オキサチアン誘導体(I
a)を製造することができる。即ち、溶媒中、出発物質
(II)とジエトキシトリフェニルホスホラン(DTPP)と
を反応させることによってオキサチアン誘導体(Ia)を
製造することができる。使用される溶媒としては、反応
を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特
に限定はないが、好適には前出の芳香族系溶媒、ジクロ
ロメタン、1,2−ジクロロエタンのようなハロゲン系
溶媒あるいはこれらの混合溶媒を挙げることができる。
反応温度は−78℃から溶媒の沸点の範囲で行なわれる
が、好適には0℃〜50℃である。反応時間は主に反応
温度、原料化合物又は使用される溶媒の種類によって異
なるが、通常1時間〜2日間である。ジエトキシトリフ
ェニルホスホランの使用量は出発物質(II)に対し1〜
5モル当量、好適には1〜3モル当量である。なお、い
ずれの方法においても、出発物質(II)のR3 あるいは
4 上に、例えば水酸基、アミノ基、モノアルキルアミ
ノ基、メルカプト基、スルホ基のような求核性基が存在
する場合には、反応に先がけてこれらを適宜保護してお
くことが必要である。そのような保護基は、一般的に行
われる通常の方法に従って導入することができる(例え
ばGreen 著 "Protective Groups in Organic Synthesi
s" second edition, John Willy & Sons (1991年) に
記載) 。
【0010】さらにまた、出発物質(II)に対してエー
テル化における一般的な手法(例えば“実験化学講座
(第4版)”第20巻, p187〜200(1992年) を
参照)を用いることにより、オキサチアン誘導体(Ia)
を製造することも可能である。例えば、出発物質(II)
における2つの水酸基のうちの一方をスルホン酸エステ
ル化あるいはハロゲン化したのち、塩基で処理すること
により、オキサチアン誘導体(Ia)を製造することがで
きる。スルホン酸エステルにおけるスルホニル部分とし
ては、例えばメタンスルホニル、トリフルオロメタンス
ルホニル、ベンゼンスルホニル、パラトルエンスルホニ
ル等を挙げることができ、また、ハロゲン化体における
ハロゲン原子としては、塩素、臭素あるいはヨウ素を挙
げることができる。なお、いずれの方法においても、出
発物質(II)のR3 あるいはR4 上に、例えば水酸基、
アミノ基、モノアルキルアミノ基、メルカプト基、スル
ホ基のような求核性基あるいはスルホン酸エステル化又
はハロゲン化され得る基が存在する場合には、反応に先
がけてこれらを適宜保護しておくことが必要である。
【0011】製造法B
【化4】 〔式中Ph、R1 、R2 、R3 、R4 およびYは前述と
同様の意味を示し、n’は1または2を示す〕 一般式(Ia)で表わされる化合物を酸化剤を用いて酸化
することにより、一般式(I)で表わされる化合物のス
ルホキシド体あるいはスルホン体(Ib)に変換すること
ができる。使用される酸化剤としては、例えば過酢酸、
過安息香酸あるいはメタクロロ過安息香酸のような有機
過酸、例えば過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシ
ドのような過酸化物、または次亜塩素酸ナトリウム等が
挙げられる。酸化剤として過酸化水素、t−ブチルヒド
ロペルオキシド等を用いる場合には、必要に応じ、例え
ば塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホ
ン酸、トリフルオロ酢酸等のプロトン酸および/または
タングステン酸、タングステン酸塩、メタバナジン酸、
メタバナジン酸塩、モリブデン酸、モリブデン酸塩、チ
タニウムテトラアルコキシド等の金属触媒を加えてもよ
い。反応は酸化剤の当量、反応温度、プロトン酸の有
無、金属触媒の有無等によってコントロールでき、スル
ホキシド体あるいはスルホン体のうち所望のもののみを
選択的に合成することも可能である。
【0012】製造法C
【化5】 〔式中Ph、Yおよびn’は前述と同様の意味を示し、
10およびR20は、炭素原子数1〜6個からなるアルキ
ル基を示し、R6 は前述のR3 またはR4 の一方を意味
する〕 一般式(Ib)で表わされる化合物を塩基と反応させてア
ニオン化したのち、式R6 Z(式中Zはハロゲン原子を
意味する。)で表されるハロゲン化物と反応させること
により、一般式(Ic)で表わされる化合物を製造するこ
とができる。反応に使用される溶媒としては、反応を阻
害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限
定はないが、好適には例えばテトラヒドロフラン、1,
2−ジメトキシエタン、ジオキサンのようなエーテル系
溶媒、例えばジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホス
ホロトリアミド(HMPA)のような高極性非プロトン性溶
媒等が挙げられる。アニオン化に使用される塩基として
は通常のアニオン化反応において塩基として使用される
ものであれば特に限定はないが、好適には水素化リチウ
ム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、メチルリチウ
ム、n−ブチルリチウム、sce −ブチルリチウム、リチ
ウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチル
ジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、ナトリ
ウムメトキシド、t−ブトキシカリウム等が挙げられ
る。反応温度は−100〜50℃の範囲で行なわれる
が、好適には−80〜室温である。反応時間は主に反応
温度、原料化合物または使用される溶媒の種類によって
異なるが、通常30分〜1日間である。アルキル化剤と
して用いるR6 ZのR6 上に例えば水酸基、アミノ基、
モノアルキルアミノ基、メルカプト基、スルホ基のよう
な官能基が存在する場合には、必要に応じ予めこれらを
保護しておいてから本反応を行ない、引き続き脱保護を
行なってオキサチアン誘導体(Ic)とすることもでき
る。
【0013】製造法D
【化6】 〔式中Ph、R10、R20、Yおよびn’は前述と同様の
意味を示す。〕 一般式(Ib)で表わされる化合物を塩基を用いてアニオ
ン化し、ヒドロキシメチル等価体を反応させたのちに、
必要に応じて還元または加水分解を行なうことにより、
一般式(Id)で表わされる化合物を製造することができ
る。具体的には(Ib)のアニオンにホルムアルデヒドを
反応させる方法、(Ib)のアニオンに例えばギ酸メチ
ル、ギ酸エチル等のギ酸エステルを反応させたのち、生
じたアルデヒドを還元する方法、(Ib)のアニオンにハ
ロゲン化ベンジルオキシメチルを反応させたのち、還元
あるいは加水分解により脱ベンジル化する方法、あるい
は(Ib)のアニオンに例えばオルトギ酸トリメチル、オ
ルトギ酸トリエチル等のオルトギ酸エステルを反応させ
たのち、生じたアセタールを加水分解−還元する方法等
が挙げられる。アニオン化及びヒドロキシメチル等価体
との反応に使用される溶媒としては、反応を阻害せず出
発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はない
が、好適には例えばテトラヒドロフラン、1,2−ジメ
トキシエタン、ジオキサンのようなエーテル系溶媒、例
えばジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホロアミ
ド(HMPA)のような高極性非プロトン性溶媒等が挙げら
れる。アニオン化に使用される塩基としては、通常の反
応において塩基として使用されるものであれば特に限定
はないが、好適には水素化リチウム、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム、メチルリチウム、n−ブチルリチ
ウム、sec −ブチルリチウム、リチウムヘキサメチルジ
シラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウ
ムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムメトキシド、t
−ブトキシカリウム等が挙げられる。得られる(Id)
の水酸基をエーテル化あるいはアシル化するか、あるい
はアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基等に変換
し、必要に応じてさらに酸化、アルキル化等の反応に供
することによっても一般式(I)で表わされる化合物を
製造することができる。なお、製造法Aの出発物質とし
て用いる一般式(II)の化合物は、例えば以下の方法に
より製造することができる。
【0014】製造法E
【化7】 〔式中、Ph、R1 、R3 、R4 およびYは前述と同意
義を示す。〕 第E−1工程 溶媒中、塩基の存在下に出発物質(II)(第8回メディ
シナルケミストリーシンポジウム(1986年、大阪) 講演
要旨集第9〜12頁に記載)と塩化メタンスルホニルを
反応させ、必要に応じさらに塩基処理することで、エポ
キシ化合物(III) を製造することができる。使用される
溶媒としては、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解
するものであれば特に限定はないが、好適にはジクロロ
メタン、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンあるいはこれらのいずれかと水との二層系
溶媒が挙げられる。使用される塩基としては、通常の反
応において塩基として使用されるものであれば特に限定
はないが、好適には、無水の溶媒系ではピリジン、トリ
エチルアミン、ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピ
ルエチルアミン等が、水との二層系溶媒では水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等が挙げられ
る。反応温度は−50℃〜50℃で行われるが、好適に
は−20℃〜室温である。反応時間は主に反応温度、原
料化合物又は使用される溶媒の種類によって異なるが、
通常10分間〜3時間である。本工程において、中間体
である3−O−メシレートが単離される場合には、さら
に溶媒中、塩基で処理することによりエポキシ化合物
(IV)へと変換することができる。使用される溶媒とし
ては、先に挙げた溶媒あるいはジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド等が挙げられ、使用される塩基と
しては先に挙げた塩基あるいは1,5−ジアザビシクロ
〔4,3,0〕ノナ−5−エン(DBN)、1,8−ジ
アザビシクロ〔5,4,0〕ウンデク−7−エン(DB
U)、1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン
(Dabco) 、ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルア
ミド等が挙げられる。反応温度は−50℃〜50℃で行
われるが、好適には−20℃〜室温である。反応時間は
主に反応温度、原料化合物又は使用される溶媒の種類に
よって異なるが、通常10分間〜3時間である。
【0015】第E−2工程 溶媒中、式HS−CR3 4 −CH2 OH,AcS−C
3 4 −CH2 OHもしくはBzS−CR3 4 −C
2 OHを有する化合物(式中R3 およびR4は前記と
同意義を示し、Acはアセチル基を、Bzはベンゾイル
基を示す)を塩基と反応させてチオラートアニオンを反
応系中に発生させ、これを処理することなくエポキシ化
合物(IV)と反応させることにより(IIa)を製造するこ
とができる。使用される溶媒としては、反応を阻害せず
出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はな
いが、好適にはジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。
使用される塩基としては、通常の反応において塩基とし
て使用されるものであれば特に限定はないが、好適には
水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、
炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を
挙げることができる。反応温度は−50℃から溶媒の沸
点の範囲で行われるが、好適には−20℃〜50℃であ
る。反応時間は主に反応温度、原料化合物又は使用され
る溶媒の種類によって異なるが、通常30分間〜10時
間である。チオラートアニオンの使用量はエポキシ化合
物(IV)に対し1〜5モル当量、好適には1〜2モル当
量である。
【0016】製造法F
【化8】 〔式中Ph、R1 、R2 、R3 、R4 およびYは前述と
同意義を示し、Xは例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子、メタンスルホニルオキシ基、パラトルエンスルホ
ニルオキシ基等の脱離基を示し、そしてR7 は例えばテ
トラヒドロピラニル基、t−ブチルジメチルシリル基、
トリエチルシリル基等の水酸基保護基を示す。〕 第F−1工程 溶媒中、式HS−CR3 4 −CH2 OR7 、AcS−
CR3 4 −CH2 OR7 もしくはBzS−CR3 4
−CH2 OR7 を有する化合物(式中R3 、R4
7 、AcおよびBzは前述と同意義を示す)を塩基と
反応させてチオラートアニオンを反応系中に発生させ、
これを処理することなく出発物質(V)(特開昭61-853
69または特開昭61-143368 号公報) と反応させることに
より化合物(VI)を製造することができる。使用される
溶媒としては、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解
するものであれば特に限定はないが、好適にはジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフ
ラン等を挙げることができる。使用される塩基として
は、通常の反応において塩基として使用されるものであ
れば特に限定はないが、好適には水素化リチウム、水素
化ナトリウム、水素化カリウム、炭酸カリウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等を挙げることができる。
反応温度は−80℃から溶媒の沸点の範囲で行われる
が、好適には−30℃〜50℃である。反応時間は主に
反応温度、原料化合物又は使用されている溶媒の種類に
よって異なるが、通常10分間〜10時間である。チオ
ラートアニオンの使用量は出発物質(V)に対し1〜5
モル当量、好適には1〜2モル当量である。
【0017】第F−2工程 溶媒中、トリメチルスルホニウムハライド又はトリメチ
ルオキソスルホニウムハライドを塩基と反応させてジメ
チルスルホニウムメチリド又はジメチルオキソスルホニ
ウムメチリドを反応系中に発生させ、これと化合物(V
I)を反応させることにより化合物(VII)を製造するこ
とができる。使用される溶媒としては、反応を阻害せず
出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はな
いが、好適にはジメチルスルホキシド、テトラヒドロフ
ラン等が挙げられる。使用される塩基としては、通常の
反応において塩基として使用されるものであれば特に限
定はないが、好適には水素化リチウム、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、ブチルリチウム、カリウムt−ブトキシド等が挙げ
られる。反応温度は−20℃から溶媒の沸点の範囲で行
われるが、好適には0℃〜60℃である。反応時間は主
に反応温度、原料化合物又は使用される溶媒の種類によ
って異なるが、通常30分間〜10時間である。使用す
るジメチルスルホニウムメチリドあるいはジメチルオキ
ソスルホニウムメチリドの量は、ケトン体(VI)に対し
1〜10モル当量、好ましくは1〜3モル当量である。
【0018】第F−3工程 溶媒中、1,2,4−トリアゾールを塩基と反応させて
1,2,4−トリアゾールの金属塩を発生させ、これと
化合物(VII)を反応させることにより化合物(VIII) を
製造することができる。使用される溶媒としては、反応
を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特
に限定はないが、好適にはジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、アセトニトリル等を挙げることがで
きる。使用される塩基としては、通常の反応において塩
基として使用されるものであれば特に限定はないが、好
適には水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリ
ウム、炭酸カリウム、カリウムt−ブトキシド、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等を挙げることができる。
反応温度は室温〜溶媒の沸点の範囲内で行われるが、好
適には60℃〜120℃である。反応時間は主に反応温
度、原料化合物又は使用される溶媒の種類によって異な
るが、通常1時間〜10時間である。使用する1,2,
4−トリアゾールの金属塩の量はエポキシ体 (VII)に対
して1〜5モル当量、好ましくは1〜2モル当量であ
る。 第F−4工程 化合物(VIII) の水酸基の保護基R7 を除去することに
より、化合物(II)を合成することができる。保護基R
7 の除去法としては、一般に知られる種々の脱保護法を
用いることができる。ただし、R3 あるいはR4 上に他
に保護された水酸基、アミノ基、モノアルキルアミノ
基、メルカプト基、スルホ基等が存在する場合には、R
7 のみの選択的な脱保護を行なうこともできる(脱保護
の方法及び選択的脱保護については、例えばGreen 著
"Protective Groups in Organic Synthesis" second ed
ition, John Willy & Sons(1991年) に記載) 。
【0019】製造法G
【化9】 〔式中Ph、R1 、R2 、R3 、R4 およびYは前述と
同意義を示す。〕 溶媒中、塩基の存在下にチオール(IX)を加え、これ
に1当量以上の求電子試薬X−CR3 4 −CH2 OH
(R3 、R4 およびXは前述と同意義を示す〕を反応さ
せることにより、化合物(II)を製造することができ
る。使用される溶媒としては、反応を阻害せず出発物質
をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、好
適にはジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
ジクロロメタン、テトラヒドロフラン等を挙げることが
できる。使用される塩基としては、通常の反応において
塩基として使用されるものであれば特に限定はないが、
好適には水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カ
リウム、ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミ
ド、カリウムt−ブトキシド、炭酸カリウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、ピリジン、ジメチルアミノ
ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルア
ミン等を挙げることができる。反応温度は−50℃から
溶媒の沸点の範囲で行われるが、好適には−20℃〜室
温度である。反応時間は主に反応温度、原料化合物又は
使用される溶媒の種類によって異なるが、通常30分間
〜5時間である。本製造法の原料化合物である前記式
(IX)のチオールは、例えば前記エポキシド(IV)をチ
オ酢酸アニオンと反応させたのち加水分解するか、ある
いは、前記ケトハライド(V)と4−メトキシベンジル
チオールを用い、前記製造法Fに準じて得られる化合物
(X)。
【化10】 〔式中、Ph、R1 およびR2 は前述の同意義を示
す。〕をトリフルオロ酢酸等の酸で処理することにより
製造することができる。なお、上記いずれの反応におい
ても、反応の目的化合物は、反応終了後、常法に従って
反応混合物から採取される。例えば反応混合物に水と混
和しない有機溶媒を加え、水洗後、溶媒を留去すること
によって得られる。得られた目的物は、必要に応じ、常
法、例えば再結晶、再沈澱またはクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。
【0020】
【発明の効果】病原真菌に対する効果を調べた。なお、
試験の対照化合物としてフルコナゾール(FCZ)を用
いた。 試験例1 カンジダアルビカンスに対する抗真菌活性 Glucose-Polypeptoul-Yeast-extract broth で37℃、
一晩培養したカンジダアルビカンス(Candida Albican
s) KB−8株を滅菌生理食塩水で洗浄後、血球算定盤
を用いて細胞数1〜3×107 /mlの菌液を調製する。
これを0.2mlずつddY系SPFマウス(5週令、雄)
へ尾静脈より接種し感染させる。感染0、5、24、4
8時間後の4回にわたり0.5%メチルセルロースに懸濁
もしくは溶液状の薬剤10ml/kgを経口投与し、感染後
10日間の生存数を記録する。結果は各群10匹ずつ平
均生存日数で示し、無投薬群(コントロール)と比較し
た。結果を表1に示す。なお、下記表1および表2の化
合物は前記一般式(I)においてPhが2,4−ジフル
オロフェニル基の化合物である。平均生存日数の括弧内
はコントロールの値である。
【0021】
【表1】 カンジダアルビカンスに対する効果 ──────────────────────────────────── 実施例No. R1 2 n R3 4 平均生存日数 ──────────────────────────────────── 1 Me H 0 H H 4.9(0.5) 2 Me H 2 H H 6.9(0.5) 5 Me Me 0 H H 8.6(0.7) 6 Me Me 2 H H 9.4(1.8) 対照化合物:FCZ 9.6(0.7) ──────────────────────────────────── 試験例2 アスペルギルスフミガタスに対する抗真菌活性 Potato dextrose agarで30℃、5日間培養したアスペ
ルギルスフミガタス(Aspergillus fumigatus) MTU 60
01株に滅菌生理食塩水を加え、胞子懸濁液を作成する。
これを滅菌メッシュを通し菌糸を除き、血球算定盤を用
いて胞子数1×103 /mlの菌液を調製する。これを0.
2mlずつddY系SPFマウス(5週令、雄)へ尾静脈
より接種し感染させる。感染0,5,24,48時間後
の4回にわたり0.5%メチルセルロースに懸濁もしくは
溶液状の薬剤50ml/kgを経口投与し、感染後10日間
の生存数を記録する。結果は各群10匹ずつ平均生存日
数で示し、無投薬群(コントロール)と比較した。結果
を表2に示す。
【0022】
【表2】 アスペルギルスフミガタスに対する効果 ──────────────────────────────────── 実施例No. R1 2 n R3 4 平均生存日数 ──────────────────────────────────── 1 Me H 0 H H 1.5(1.7) 2 Me H 2 H H 1.1(1.1) 5 Me Me 0 H H 9.8(2.4) 6 Me Me 2 H H 10 (1.5) 7 Me Me 2 Me H 9.4(1.4) 対照化合物:FCZ(100mg/kg投与) 2.8(2.0) ──────────────────────────────────── 上記試験例から、本発明の化合物は深在性真菌症の代表
的病原菌種であるカンジダアルビカンス、アスペルギル
スフミガタスの両菌種において強い抗真菌活性を有して
いることがわかる。とりわけアスペルギルスフミガタス
に対しては、深在性真菌症治療剤として汎用されている
フルコナゾールよりも大幅に強い活性を示した。以上の
ように本発明の新規なオキサチアン誘導体は経口投与に
おいても優れた抗真菌活性を有し、表在性真菌症のみな
らず、深在性真菌症の治療剤としても有用である。本発
明の化合物は、単独でもしくは他の賦形剤、希釈剤、分
散剤などの添加剤とともに、経口的もしくは非経口的に
投与するための剤型として製剤化して使用される。この
ような剤型としては溶液、懸濁液、粉剤、顆粒剤、カプ
セル、錠剤、注射剤、軟膏、チンキ剤などが挙げられ、
又これらの製剤は製剤化のための常法に従って調剤され
得る。投与量、投与回数は、症状、年令、体重、投与形
態等によって異なるが、経口投与の場合には通常は成人
に対し1日あたり50〜2000mg、好ましくは100〜6
00mgを1回または数回に分けて投与することができ
る。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明する。 実施例1 (2R* ,3R* )−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イルメチル)−1,4−オキサチアン 2.00gの(2R* ,3R* )−2−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)−3−(2−ヒドロキシエチルチオ)
−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)
ブタン−2−オールと3.17gのトリフェニルホスフィ
ンを80mlの無水テトラヒドロフランに溶解し、室温で
撹拌した。ここへ2.12gのアゾジカルボン酸ジエチル
(DEAD)を10mlのテトラヒドロフランに溶解した溶液
を滴下し、室温にて4時間撹拌した。反応液を減圧下濃
縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて
精製し、1.30gの(2R* ,3R* )−2−(2,4
−ジフルオロフェニル)−3−メチル−2−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1,4
−オキサチアンを得た。 収率 63.7% 白色結晶 NMRスペクトル(CDCl3 ) δ;ppm 1.28(3H,d,J=6.9Hz)、2.31(1H,b
r.d,J=14Hz)、3.21(1H,dt,J=
4,14Hz)、3.30(1H,q,J=6.9Hz)、
4.33(1H,ddd,J=2,4,14Hz)、4.6
9(1H,dt,J=2,14Hz)、4.66、6.01
(各々1H,ABq,J=15Hz)、6.70−6.87
(2H,m)、7.22−7.32(1H,m)、7.42
(1H,s)、7.72(1H,s)
【0024】実施例2 (2R* ,3R* )−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−4,4−ジオキソ−3−メチル−2−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1,4
−オキサチアン 314mgの(2R* ,3R* )−2−(2,4−ジフル
オロフェニル)−3−メチル−2−(1H−1,2,4
−トリアゾール−1−イルメチル)−1,4−オキサチ
アンを3.5mlのメタノールに溶解し、10mgのタングス
テン酸ナトリウム二水和物を加えたのち、0.38gの3
1%過酸化水素水をゆっくりと滴下した。室温にて1時
間撹拌後、10%亜硫酸ナトリウム水を滴下して過剰分
の過酸化水素を還元し、飽和食塩水50mlを加えて酢酸
エチルで抽出した (50ml×3回)。有機層を合わせて
50mlの飽和食塩水で洗浄し、無水芒硝にて乾燥後、減
圧下溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにて精製し、175mgの(2R* ,3
* )−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4
−ジオキソ−3−メチル−2−(1H−1,2,4−ト
リアゾール−1−イルメチル)−1,4−ジオキサンを
得た。 収率 51% 白色結晶 NMRスペクトル(CDCl3 ) δ;ppm 1.24(3H,d,J=7.2Hz)、3.01(1H,b
r.d,J=14Hz)、3.43(1H,dt,J=
5,14Hz)、3.65(1H,q,J=7.2Hz)、
4.44(1H,ddd,J=2,5,14Hz)、5.0
1(1H,dt,J=2,14Hz)、4.67、5.96
(各々1H,ABq,J=15Hz)、6.73−6.94
(2H,m)、7.14−7.23(1H,m)、7.29
(1H,s)、7.73(1H,s)
【0025】実施例3 (2R* ,3S* )−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イルメチル)−1,4−オキサチアン 1.91gの(2R* ,3S* )−2−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)−3−(2−ヒドロキシエチルチオ)
−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)
ブタン−2−オールを用い、実施例1と同様にして合成
した。 収率 70.4% 淡黄色油状物 NMRスペクトル(CDCl3 ) δ;ppm 1.63(3H,d,J=7Hz)、2.57(1H,dd
d,J=3.3,6.3,14Hz)、2.95(1H,dd
d,J=3.3,7.9,14Hz)、3.43(1H,q、
J=7Hz)、4.03(1H,ddd,J=3.3,7.
9,12.2Hz)、4.23(1H,ddd,J=3.3,6.
3,12.2Hz)、4.73、4.93(各々1H,ABq,
J=14.8Hz)、6.73−6.85(2H,m)、7.27
(1H,m)、7.71(1H,s)、7.77(1H,
s)
【0026】実施例4 (2R* ,3S* )−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−4,4−ジオキソ−3−メチル−2−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1,4
−オキサチアン 0.71gの(2R* ,3S* )−2−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)−3−メチル−2−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イルメチル)−1,4−オキサ
チアンを用い、実施例2と同様にして合成した。 収率 65.0% 白色結晶 NMRスペクトル(CDCl3 ) δ;ppm 1.72(3H,d,J=7Hz)、3.13(1H,dd
d,J=3.3,7.0,14Hz)、3.36(1H,dd
d,J=3.3,7.6,14Hz)、3.73(1H,q,
J=7Hz)、4.38(1H,ddd,J=3.3,7.
6,13.5Hz)、4.62(1H,ddd,J=3.3,7.
0,13.5Hz)、4.85、4.98(各々1H,ABq,
J=15Hz)、6.80−6.88(2H,m)、7.25
(1H,m)、7.69(1H,s)、7.78(1H,
s)
【0027】実施例5 2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,3−ジメチ
ル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル
メチル)−1,4−オキサチアン 940mgの2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−
(2−ヒドロキシエチルチオ)−3−メチル−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2
−オールを用い、実施例1と同様にして合成した。 白色結晶 NMRスペクトル(CDCl3 ) δ;ppm 1.30(3H,s)、1.32(3H,s)、2.44(1
H,ddd,J=1.3,2.6,14Hz)、3.31(1
H,dt,J=4.14Hz)、4.19(1H,ddd,
J=1.3,4,14Hz)、4.58(1H,dt,J=
2.6,14Hz)、5.36、5.96(各々1H,AB
q,J=14Hz)、6.74−6.96(2H,m)、7.
59−7.69(1H,m)、7.77(1H,s)、7.7
9(1H,s)
【0028】実施例6 2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,3−ジメチ
ル−4,4−ジオキソ−2−(1H−1,2,4−トリ
アゾール−1−イルメチル)−1,4−オキサチアン 552mgの2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,
3−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール
−1−イルメチル)−1,4−オキサチアンを用い、実
施例2と同様にして合成した。 収率 78.3% 白色結晶 NMRスペクトル(CDCl3 ) δ;ppm 1.23(3H,s)、1.57(3H,d,J=4H
z)、3.08(1H,d,J=14Hz)、3.61(1
H,dt,J=5,14Hz)、4.44(1H,dd
d,J=2,5,14Hz)、5.08(1H,dt,J
=2,14Hz)、5.31、5.88(各々1H,AB
q,J=16Hz)、6.81−6.92(2H,m)、7.
57(1H,m)、7.72(1H,s)、7.75(1
H,s)
【0029】実施例7 2−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4−ジオキ
ソ−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル
メチル)−3,3,5−トリメチル−1,4−オキサチ
アン 30mgの60%水素化ナトリウムを2mlのジメチルホル
ムアミドに懸濁させ、−20℃に冷却して、120mgの
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,3−ジメチ
ル−4,4−ジオキソ−2−(1H−1,2,4−トリ
アゾール−1−イルメチル)−1,4−オキサチアンを
2mlのジメチルホルムアミドに溶かした溶液を滴下し
た。−20℃にて1時間撹拌後、0.2mlのヨウ化メチル
を滴下し、−20℃にて1時間、室温にて1時間撹拌し
た。反応液に10mlの飽和塩化アンモニウム水と10ml
の水を加え、酢酸エチルにて抽出した(50ml×3
回)。有機層を合わせて20mlの飽和食塩水で洗浄後、
無水芒硝にて乾燥し、減圧下溶媒留去した。残渣をプレ
パレイティブTLCにて精製し、77mgの2−(2,4
−ジフルオロフェニル)−4,4−ジオキソ−2−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−
3,3,5−トリメチル−1,4−オキサチアンを単一
生成物として得た。 収率 61.7% 白色結晶 NMRスペクトル(CDCl3 ) δ;ppm 1.23(3H,s)、1.40(3H,d,J=6.9H
z)、1.58(3H,d,J=4Hz)、3.63(1
H,m)、4.20(1H,dd,J=4.6,13.9H
z)、4.68(1H,dd,J=11.9,13.9Hz)、5.
29、5.83(各々1H,ABq,J=16Hz)、6.
81−6.92(2H,m)、7.56(1H,m)、7.7
1(1H,s)、7.74(1H,s)
【0030】実施例8 2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,3−ジメチ
ル−4,4−ジオキソ−5−ヒドロキシメチル−2−
(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)
−1,4−オキサチアン 301mgの2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,
3−ジメチル−4,4−ジオキソ−2−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1,4−オ
キサチアンを4mlのテトラヒドロフランに溶解し、氷冷
下70mgの60%水素化ナトリウムを加えた。氷冷下1
0分間、室温にて10分間撹拌後、再び氷冷し、0.2ml
のギ酸メチルを加えた。氷冷下3時間撹拌後、室温にて
一夜撹拌したのち、5mlの飽和食塩水と10mlの水を加
え、酢酸エチルにて抽出した(30ml×3回)。有機層
を合わせて30mlの飽和食塩水で洗浄後、無水芒硝にて
乾燥し、減圧下溶媒留去した。得られた2−(2,4−
ジフルオロフェニル)−3,3−ジメチル−4,4−ジ
オキソ−5−ホルミル−2−(1H−1,2,4−トリ
アゾール−1−イルメチル)−1,4−オキサチアンの
粗生成物を3mlのテトラヒドロフランと1mlのメタノー
ルの混合溶媒に溶解し、氷冷下32mgの水素化ホウ素ナ
トリウムを加えた。氷冷下1時間撹拌後、水20mlを加
え、酢酸エチルにて抽出した(30ml×3回)。有機層
を合わせて30mlの飽和食塩水で洗浄し、無水芒硝にて
乾燥後、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をプレパレ
イティブTLCにて精製し、34.8mgの2−(2,4−ジ
フルオロフェニル)−3,3−ジメチル−4,4−ジオ
キソ−5−ヒドロキシメチル−2−(1H−1,2,4
−トリアゾール−1−イルメチル)−1,4−オキサチ
アンを得た。 白色結晶 NMRスペクトル(CDCl3 ) δ;ppm 1.24(3H,s)、1.57(3H,s)、2.29(1
H,t,J=6.4Hz)、3.69(1H,dq,J=1
1.9,5.3Hz)、4.21(2H,m)、4.43(1
H,dd,J=5.3,13.9Hz)、4.97(1H,d
d,J=11.9,13.9Hz)、5.30,5.83(各々1
H,ABq,J=16.5Hz)、6.82−6.92(2H,
m)、7.58(1H,m)、7.72(1H,s)、7.7
5(1H,s)
【0031】
【表3】 実施例化合物一覧表 ──────────────────────────────────── 実施例No. R1 ,R2 3 ,R4 n ──────────────────────────────────── 1 Me/H H/H 0 2 Me/H H/H 2 3 Me/H H/H 0 4 Me/H H/H 2 5 Me/Me H/H 0 6 Me/Me H/H 2 7 Me/Me Me/H 0 8 Me/Me CH2 OH/H 0 ──────────────────────────────────── Y:窒素原子 Ph:2,4−ジフルオロフェニル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 327:06) (C07D 411/06 233:60 327:00)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 〔式中、Phは無置換またはハロゲン原子により置換さ
    れたフェニル基を示し、R1 、R2 はそれぞれ水素原子
    または炭素原子数1〜6個からなるアルキル基を示し、
    3 およびR4 の一方は水素原子または炭素原子数1〜
    6個からなるアルキル基を、他方は水素原子、炭素原子
    数1〜6個からなるアルキル基、または式CH2 −W−
    5 を示し、Yは窒素原子またはCH基を示し、nは
    0、1または2を示す。式CH2 −W−R5 におけるW
    はNH、酸素原子、S(O)m またはOC(O)を示
    し、R5 は水素原子、炭素原子数1〜6個からなるアル
    キル基、置換アルキル基、炭素原子数3〜8個からなる
    シクロアルキル基、アリール基または置換アリール基を
    示し、mは0、1、2または3を示す。但し、m=3の
    ときR5 は水素原子である。〕で表わされるオキサチア
    ン誘導体またはその塩。
  2. 【請求項2】請求項1記載のオキサチアン誘導体または
    その塩を有効成分として含有する抗真菌剤。
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