JPH07188072A - 1,1,1,2−テトラフルオロエタンの精製方法 - Google Patents

1,1,1,2−テトラフルオロエタンの精製方法

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JPH07188072A
JPH07188072A JP6262423A JP26242394A JPH07188072A JP H07188072 A JPH07188072 A JP H07188072A JP 6262423 A JP6262423 A JP 6262423A JP 26242394 A JP26242394 A JP 26242394A JP H07188072 A JPH07188072 A JP H07188072A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 粗製1,1,1,2-テトラフルオロエタン(F134
a)、フッ化水素酸および酸素または空気の気体混合物
を気相において200〜350℃の温度および大気圧〜2.5 MP
aの範囲の圧力下で、フッ素化触媒の存在下に、HF/F134
aモル比を0.05〜0.5としかつO2/F134aモル比を約0.001
〜0.1として処理することを特徴とする不飽和不純物を
含有する粗製1,1,1,2-テトラフルオロエタンの精製方
法。 【効果】 不飽和不純物を含有する粗製F134a の精製の
ために特に効率的で経済的な手段が提供された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフッ素化炭化水素の分野
に関し、特にその対象として1,1,1,2-テトラフルオロエ
タンの精製に関する。
【0002】
【従来の技術】この化合物は専門家の間ではF134aの名
称で知られており、特に、現在冷却用液体として用いら
れているが成層圏オゾン層の破壊に寄与していると考え
られているジクロロジフルオロメタン(F12)を代用す
るものとして意図されている。このためには、F134aは
塩化フッ素化オレフィンなどの本来毒性のある不純物の
存在について品質規格を満足しなければならない。
【0003】現在、F134aの工業的合成の一つはトリク
ロロエチレンまたは1-クロロ-2,2,2-トリフルオロエタ
ン(F133a)の気相接触フッ素化からなるものである
が、常に副産物として可変量の1-クロロ-2,2-ジフルオ
ロエチレン(F1122)が作られ、その沸点(−17.7℃)
のために、F134a(沸点 =−26.5℃)から単純な蒸留に
より特に加圧下で完全に除去することは非常に困難であ
ることがわかっている。
【0004】この方法によるか、または他の方法により
得られるF134aは、通常さらに他のオレフィン化合物、
例えばフッ素化プロペンまたはブテンを含有する。C4
レフィン、例えばCF3CF=CF-CF3(F1318)、CF3CF=CHCF3
(F1327)、CF3CH=CClCF3(F1326)およびCF3CH=CHCF3
(F1336)は、蒸留によりF134aから分離できるので特に
面倒なものではない。工業的に得られるF134a、特にト
リクロロエチレンまたはF133aの気相フッ素化により得
られるF134aは、通常は顕著な量のポリフルオロプロペ
ン、例えばCF3CH=CH2(1243)、CF3CF=CH2(1234)、CF
3CF=CHF(1225)またはそれらの異性体を多かれ少なか
れ含有しており、これらの沸点はF134aと非常に近いた
めにこれら化合物を蒸留によりF134aから分離すること
は非常に困難である。
【0005】F134aの精製、特にF134a中のF1122を除去
するための多くの方法が既に提案されている。例えば下
記の方法が挙げられる: − F1122および/またはその他のフッ素化オレフィン
の接触水素化(WO 9008750、JP 02273634またはJP 0409
5037); − 活性炭(EP 389334)または分子ふるい(US 4,906,
796、JP 03072437、EP503,796、EP 511,612またはEP 52
6,002)による不純物の吸着; − 過マンガン酸カリウム水溶液によるF1122の酸化(U
S 4,129,603)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法のいずれ
も工業的視点からは完全に満足できるものではない。例
えば、過マンガン酸塩水溶液による処理は、精製後にF1
34aの乾燥が必要で、この処理費を著しく高めている。
活性炭への物理的吸着または分子ふるいは、提案された
材料の吸着容量を考えれば、数十ppm以上の吸着性不純
物を含む生成物を処理することはまったく経済的ではな
いように思われるので、この方法は工業的には最終的処
理を目的にできるだけである。さらに、前記に引用の文
献によれば、これらの吸着技術は、C3またはC4のオレフ
ィンではなく、F1122の除去を可能としているだけであ
る。接触水素化は、F134aはそれ自体が水添分解法によ
り前もって得られた場合では、工業的な目的のみに合致
する特別なプラント(水素と適合するもの)を必要とす
る。
【0007】フッ素元素によるオレフィンのフッ素化
(EP 548,744)などの他の提案された方法もすべて工業
的には不利である。より利点のある技術は、F1122の除
去方法に関する米国特許4,158,675に記載のものがあ
り、該方法は、
【0008】
【化1】
【0009】の主反応から生じる気体を、HCl、HFまた
は未変換F133aを分離せずに、主反応の温度よりも低い
温度に維持された第二反応器内で反応させることからな
る。F1122含量が有機化合物に対して5,300 vpmの気体混
合物を160℃でインラインで処理することで、7 vpmのF1
122値がもたらされる。この方法において、除去される
不純物(F1122)は、再循環可能な生成物であるF133aに
再度フッ素化される。しかし、この方法の主要な欠点は
著しい気体流量を処理する必要があるために、結果とし
て反応容量が高くなり、法外な投資と法外な維持費用に
つながる。さらに、この方法もF1122の除去にのみ関す
る。
【0010】これらの欠点を避けるために、粗製F134a
およびHFの気体混合物を気相で、塩酸を存在させず、フ
ッ素化触媒の存在下で処理することが提案されている
(JP 04321632、EP 548,742およびApplication FR 9,20
9,700)。この処理中、フッ化水素酸をF1122とある種の
他の(クロロ)フッ素化オレフィン、例えばCF2=CFH(F
1123)またはCF3CH=CHCF3(F1336)に加え、それらを蒸
留によって分離および/または再循環がさらに容易な飽
和化合物に変換する。この方法は著しくすぐれたもので
あるが、不幸にも、F1122はこの方法により除去が特に
容易であるのに対して、他のフッ素化オレフィン、例え
ばフルオロプロペンF1243、1234および1225はこれらの
条件下でまったくほとんど反応性を持たず、この方法に
より完全に除去できないことが観察されている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記技術の欠点を避ける
ために、本発明は、不飽和不純物を含有する粗製F134a
の精製ために特に効率的で経済的な手段を提案するもの
である。本発明の方法は、粗製F134a、HFおよび酸素ま
たは空気の気体混合物を、気相で、200〜350℃の温度お
よび大気圧〜2.5 MPaの範囲の圧力下に、フッ素化触媒
の存在下に、HF/F134aモル比を0.05〜0.5とし、かつO2
/F134aモル比を0.001〜0.1として処理することからな
る。
【0012】粗製F134a中のオレフィン不純物の量は、F
134aに対して50〜15,000 ppm(0.005〜1.5%)の範囲で
変化しうるものであり、ほとんどの場合に500〜5,000 p
pm(0.05〜0.5 %)にある。(クロロ)フッ素化オレフ
ィン以外に、粗製F134aは、可変量の他の化合物、例え
ば、F133a(0〜7 %)、1,1,1-トリフルオロエタン(F14
3a)、モノクロロトリフルオロエタン(F124)およびペ
ンタフルオロエタン(F125)を含みうる; これらの飽
和不純物の存在は、本発明の方法の効率性を決して害す
るものではない。
【0013】粗製F134a中に存在する(クロロ)フッ素
化オレフィン不純物の中で、F1122が通常最も重要な不
純物である。他の可能性のあるオレフィン不純物、例え
ば、F1123、F1243、F1234、F1225、F1318、F1327、F132
6およびF1336は存在していないか、通常は低含量(10〜
500 ppm)で存在しているかのいずれかである; 後者
のもののうち、種々のF1243、F1234およびF1225が最も
面倒である。
【0014】HFとO2の併用のために、本発明の方法は、
大部分の(クロロ)フッ素化オレフィンを著しく減少さ
せることを可能とする。F1122のみならず、フッ化水素
酸のみの処理によっては特に除去の困難なC3オレフィン
(F1243、F1234、F1225等)の変換も可能にする。本発
明による方法において、(クロロ)フッ素化オレフィ
ン、例えば、F1122、1123、1243、1234、1225、1318、1
327、1336等は、HFまたは酸素のいずれかと反応しう
る。従って、主要不純物であるF1122は、F133aまたはそ
の酸化生成物(CO、CO2、COF2等)に変換することがで
きる。これらオレフィンの酸素との反応機構は完全には
知られていないが、それらは以下のように再配置可能な
エポキシドの中間形成を経て反応すると考えられてい
る:
【0015】
【化2】
【0016】F133aはフッ素化反応器に直接に再循環で
きるので、最初の反応を助けることに利点があることは
非常に明白である。HFに対するF1122および粗製F134aに
存在する他のオレフィンの反応性の差を考慮すると、操
作条件の適切な選択が、F1122とその他のオレフィン
(例えば、F1243、F1234およびF1225)の両者を事実上
定量的に変換させながら、F1122の酸化生成物の副生産
を最小限にすることを可能とする。従って、F1122のF13
3aへのフッ素化は、この不純物を反応器に再循環可能な
生成物に変換することを可能とするが、F1122の酸化に
対するフッ素化のこの優位性は、小量のF1122の場合で
は、酸化による損失は顕著ではないために本発明を限定
するものではない。
【0017】本発明の方法の実施中、酸素(または空
気)は、F134a、またはF133aなどの飽和不純物と反応す
ることができ、これら生成物の酸化および燃焼生成物
(CO、CO 2、COF2等)を提供する。これらの酸化生成物
は面倒なものではなく、F134aから容易に分離できるも
のではあるが、これらの副反応は収率の損失を意味する
ので、これら副反応を最小とすることは有利である。
【0018】操作条件(温度、接触時間、O2/F134aモル
比とHF/F134aモル比)の慎重な選択により、F134aまた
はF134a中に存在する可能性のある他の飽和生成物のこ
れらの燃焼反応を最小とし、かつ酸素を主にオレフィン
不純物と反応させることが可能である。温度の選択は、
F134aまたはF133aの酸化生成物を顕著に副生産させるこ
とのない選択的反応を得るために特に重要である。HFの
不存在下ではオレフィンの除去効率が低くなりかつ選択
性が下がるために、HF/F134aモル比の選択も非常に重要
である。酸化によるF134aの分解は、この場合、HFの存
在下における分解よりも著しく顕著である。
【0019】本発明による気相でのHFおよび酸素または
空気による粗製F134aの接触処理は、200〜350℃、好ま
しくは225〜300℃の温度および大気圧〜2.5 MPa、好ま
しくは大気圧〜1.5 MPaの圧力下での実施が有利であ
る。接触時間は10〜200秒の間で変えることができる
が、20〜100秒の間の接触時間が望ましい。
【0020】上記のように、HF/F134aモル比は、0.05〜
0.5の範囲で変えることができる。しかし、0.125〜0.20
0のHF/F134aモル比、特にHF/F134a共沸混合物(0.15)
に対応するモル比近辺での操作が望ましい。O2/F134aモ
ル比は0.001〜0.1の間で変えることができるが、0.005
〜0.05のO2/F134aモル比での操作が望ましい。
【0021】本発明による処理の終了時に、気流はオレ
フィン不純物をもはや含まないか、含んでも微量であ
り、未変換のHF、酸素または空気およびF134a以外の飽
和化合物を分離するために慣用の操作(水による洗浄、
水酸化ナトリウム/亜硫酸ナトリウム溶液による洗浄、
乾燥、蒸留等)に供することができる。窒素などの不活
性気体によるF134aの飛沫同伴現象を最小とすることが
望ましい場合、空気よりも純粋な酸素の使用が通常は好
ましい。しかし、空気は本方法の実施を容易にできるの
で望ましいこともある。
【0022】本発明による方法の実施に用いられるフッ
素化触媒は、バルク触媒または担持触媒であってもよ
く、その支持体は反応媒体中で安定であるもの、例えば
活性炭、アルミナ、部分的にフッ素化されたアルミナ、
フッ化アルミニウムまたはリン酸アルミニウムである。
活性炭の場合、支持体の燃焼は、前もって通常の注意を
払うことにより避けられるであろう。
【0023】バルク触媒のうち、特に酸化クロムを挙げ
ることができ、その調製は当業者に公知のいかなる方法
(ゾル/ゲル法、クロム塩からの水酸化物の沈殿、無水
クロム酸の還元等)によってもよい。ニッケル、鉄、マ
ンガン、コバルトまたは亜鉛等の金属の誘導体も適当で
あり、単独もしくはクロムと組み合わせて、バルク触媒
の形のみならず担持触媒の形であってもよい。
【0024】操作が固定床で実施され、フラグメントの
形である場合の担持触媒は、ボール、押出物、ペレット
または平面状物の形で用いることができる。バルク触媒
では、ペレットまたはボールの形が通常望ましい。操作
が流動床で行われる場合、触媒をボールまたは押出物の
形で用いるのが望ましい。触媒の例として以下のものを
挙げることができるが、これらに限定されるものではな
い。
【0025】− フランス特許2,501,062に記載のゾル
/ゲル法により得られた酸化クロムのマイクロビーズ、 − 活性炭(米国特許4,474,895)、リン酸アルミニウ
ム(欧州特許55,958)またはフッ化アルミニウム(米国
特許4,579,974および米国特許4,579,976)上へ付着せし
めた酸化クロム触媒、 − フッ化アルミニウム上に付着せしめた酸化クロムと
フッ化ニッケルの混合触媒(欧州特許出願0,486,33
3)、 − 酸化クロムと酸化ニッケルに基づくバルク触媒(欧
州特許出願0,546,883)。
【0026】その内容を参考のため本明細書に組み込ん
だ上記特許はこれら触媒の調製方法を広く記載するのみ
ならず、それらの活性化方法、すなわち不活性化合物
(窒素)または非不活性化合物(空気または1,1,2-トリ
クロロ-1,2,2-トリフルオロエタン)で希釈された気体
のHFを用いるフッ素化により、触媒の安定活性種への前
変換も記載する。この活性化中、活性材料(例えば酸化
クロム)または支持体(例えばアルミナ)として働く金
属酸化物は、対応するフッ素化物に部分的または完全に
変換することができる。
【0027】
【実施例】以下の実施例は本発明を限定することなく記
載するものである。他に示されていない場合、示された
含量(%およびppm)は容量で表現されたものである。
【0028】(比較)実施例1 この実施例の意図は、フッ素化触媒の存在下で酸素のな
い場合にHFに対するオレフィンF1243、F1234およびF122
5の反応性を示すことにある。フッ化アルミニウム上に
付着せしめたフッ化ニッケルと酸化クロムに基づく触媒
100 mlを28 mmの内径と200 mlの容量を有するInconel 6
00からなる管状反応器に入れた。欧州特許出願0,486,33
3に記載のように調製し、固定床内で窒素/HF混合物に
より活性化したこの触媒の物理化学的特徴は以下のとお
りである:
【0029】 − 化学的組成(重量比) ・フッ素 : 58.6 % ・アルミニウム : 25.9 % ・ニッケル : 6.4 % ・クロム : 6.0 % ・酸素 : 3.1 % − 物理的性質: ・見掛密度(バルク中): 0.85 g/ml ・ BET表面積 : 23 m2/g ・ 4 nm〜63μmの半径を有する小孔の容量: 0.4 ml/g ・ 4 nm以上の半径を有する小孔の表面積 : 23 m2/
g
【0030】25〜250℃のHF/F133a(モル比: 0.4)ガ
ス混合物を用いる触媒のその場での("in situ")最終
活性化の後、HF/F134aモル比を0.2とした比率(すなわ
ち共沸組成物に近い)のHFと粗製F134aからなるガス混
合物を反応器に供給した。
【0031】用いられたF134aは、50 ppmのF1243 + F12
34と14 ppmのF1225を含んでいた。F1243とF1234は分析
条件下では分離されず(気相クロマトグラフィー)、そ
の50ppmはF1243 + F1234の合計に対応する。それにもか
かわらず、同混合物の他の分析により、F1243含量はF12
34含量よりも高いことが示された。反応器の絶対圧力を
1.2 MPaとして、F134a + HF混合物の供給流速(f)を80秒
の接触時間(t)を持つように調整した。ここで、fとtは
下記の関係により結び付けられる:
【0032】
【化3】
【0033】上記式において、P =圧力(MPa) t =接触時間(秒) f = 流速(モル/時間) V = バルク触媒容量(リットル) T = 反応器の温度(℃)
【0034】有機生成物中のオレフィン量を調べるため
に、過剰にHFを含まない気体試料を反応器出口において
GPCにより分析した。250と300℃(48時間継続)で試験
をそれぞれ二回行なって以下の結果が得られた:
【0035】次に、同じ触媒を用いてかつ圧力と接触時
間の同じ条件下にHFとF134aの混合物(HF/F134aモル
比: 0.18)を同じ反応器に通した; F134aは2,400 pp
mのF1122を含有していた。上記のように、試験を250℃
と300℃で二回行い、両方の場合において、残留F1122含
量は5 ppm未満であった。
【0036】従って、これらの試験は、オレフィンF123
4、F1243そして特にF1225がF1122よりもHFに関して著し
く反応性が低く、それらを完全に除去することは事実上
不可能であることを非常に明確に示すものである。
【0037】(比較)実施例2 比較例1と類似の触媒を用いて大気圧で実施したこの実
施例は、HFの存在しないときの酸化反応の乏しい選択性
を示すことを意図するものである。40 mmの内径を有す
るInconel 600からなる反応器に重量で以下の組成を有
する300 mlの触媒を入れた: ・ フッ素 : 56.0 % ・ アルミニウム : 24.0 % ・ ニッケル : 6.5 % ・ クロム : 6.0 % ・ 酸素 : 7.5 %
【0038】HF/N2混合物により、次に純粋なHFにより
触媒を360℃で1時間活性化した後、HFの不存在下でF13
4aの酸化試験を以下の条件下に行なった: 温度 : 275℃ 圧力 : 大気圧 O2/F134aモル比 : 0.01 接触時間 : 80秒 用いられたF134aは、40 ppmのF1243 + F1234および4 pp
mのF1225を含んでいた。
【0039】これらの条件下で25時間の操作後、気体洗
浄用ビン中で水で洗浄した後に気体を分析して以下の結
果を得た: ・ F1243 + F1234 : 13 ppm ・ F1225 : 9 ppm ・ 生成したF1123(CF2=CFH) : 14 ppm ・ 生成したCO : 1 % ・ 生成したCO2 : 0.45 %
【0040】これらの結果は、高いCOとCO2の含量はF13
4aの酸化からのみ生じうるものであるので、HFの不存在
下でのF134aの酸化に対する高い感度を明らかに示して
いる。この結果は、HFの不存在下で、オレフィンの除去
は非常に困難であり、さらにF1225とF1123の生成があっ
たことも示している。
【0041】実施例3 HF/F134a/O2の混合物を比較実施例2と同じ触媒を用い
そして同じ反応器中に以下の条件下に通した: 圧力 : 大気圧 接触時間 : 79〜83秒 HF/F134aモル比 : 0.2〜0.5 O2/F134aモル比 : 0.002〜0.03 温度 : 275℃ F134aは、40 ppmのF1243 + F1234と4 ppmのF1225を含ん
でいた。以下の結果が得られた:
【0042】 モル比 残留オレフィン量 (ppm) CO CO2 O2 HF F1243 + F1225 (%) (%)F134a F134a F1234 0.002 0.25 18 <1 N.A.* N.A.* 0.005 0.30 8 3 0.09 <0.1 0.01 0.50 9 3 <0.1 <0.1 0.01 0.20 <1 <1 0.2 0.150.03 0.30 7 4 0.1 <0.1 * N.A.=分析されず
【0043】実施例2に比較して、これらの結果は、HF
の存在下にC3オレフィンの除去はさらに効率的でかつよ
り選択的であることを明らかに示している。HF/F134aモ
ル比の上昇は、基本的にF134aの酸化から生じるCOとCO2
の生成の減少に反映されている。
【0044】実施例4 F134a/HF/空気の混合物を比較例1と同じ触媒を用いか
つ同じ反応器中に以下の条件下で通した: 圧力 : 0.8 MPa 接触時間 : 87秒 HF/F134aモル比 : 0.2 空気/F134aモル比 : 0.1 温度 : 275℃
【0045】用いられたF134aはとりわけ以下の不純物
を含んでいた: F133a : 5 % F124 : 0.8 % F1122 : 2700 ppm F1243 + F1234 : 35 ppm F1225 : 11 ppm
【0046】反応器出口でのオレフィン含量は以下のと
おりであった: F1122 : 2 ppm F1243 + F1234 : 8 ppm F1225 : 4 ppm
【0047】実施例5 HF/F134a/O2の混合物を比較例1と同じ触媒を用いかつ
同じ反応器中に以下の条件下で通した: 圧力 : 1.2 MPa 接触時間 : 80または180秒 HF/F134aモル比 : 0.2 O2/F134aモル比 : 0.002〜0.01 温度 : 250〜300℃ F134aは50 ppmのF1243 + F1234と14ppmのF1225を含んで
いた。以下の結果が得られた。
【0048】 温度 O2/F134a 残留オレフィン量 F134aの酸化程度 (℃) モル比 (ppm) CO CO2 F1243 + F1234 F1225 (%) (%) 300 0.01 8 4 1 1 275 0.01 4 2 1 1 250 0.01 25 10 0.1 0.1 275 0.005 13 5 0.5 0.5 275 0.002 18 10 0.1 0.1275* 0.005 12 10 0.3 0.3 * 試験: 他の場合の80秒の代わりに180秒の接触時間で
実施した。
【0049】これらの試験の結果は、HFと酸素の同時作
用はオレフィンF1243、F1234およびF1225を非常に低い
値にまで除去させることを可能にすることを示してい
る。275℃の温度が最適である。
【0050】実施例6 フランス特許2,501,062の実施例3に記載のように調製
されたバルクの酸化クロムのマイクロビーズからなる50
mlの触媒を28 mmの直径と200 mlの容量を有するIncone
l 600からなる管状反応器に入れた。次に、固定床とし
て働くこの接触反応器に、HF/F134aのモル比を0.20と
し、かつO2/F134aのモル比を0.01とした比率の粗製F134
a、HFおよび酸素からなる気体状の混合物を供給した。
【0051】粗製F134aはとりわけ以下の不純物を含有
していた: F124 : 2 % F133a : 3.4 % F1122 : 1370 ppm F1243 + F1234 : 173 ppm F1225 : 457 ppm
【0052】反応器の温度は275℃に保ち、該混合物の
供給流量は1.2 MPaの圧力で80秒の接触時間を持つよう
に調節した。過剰のHFの除去後に反応器からの生成物を
分析して以下の結果を得た: F1122 : 6 ppm F1243 + F1234 : 35 ppm F1225 : 12 ppm
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 27/132 X 27/138 X C07C 17/395 // C07B 61/00 300 (72)発明者 エリック ラクロワ フランス国 69008 リヨン ル ラエネ ック 52番地

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗製1,1,1,2-テトラフルオロエタン(F1
    34a)、フッ化水素酸および酸素または空気の気体混合
    物を気相において200〜350℃の温度および大気圧〜2.5
    MPaの範囲の圧力下で、フッ素化触媒の存在下に、HF/F1
    34aモル比を0.05〜0.5としかつO2/F134aモル比を約0.00
    1〜0.1として処理することを特徴とする不飽和不純物を
    含有する粗製1,1,1,2-テトラフルオロエタンの精製方
    法。
  2. 【請求項2】 不飽和不純物が1-クロロ-2,2-ジフルオ
    ロエチレンおよび/またはC3またはC4(クロロ)フッ素
    化オレフィンである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 反応が大気圧〜1.5 MPaの圧力下に実施
    される請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 接触時間が10〜200秒、好ましくは20〜1
    00秒である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 HF/F134aモル比が0.125〜0.200である請
    求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 O2/F134aモル比が0.005〜0.05である請
    求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 反応が純粋な酸素を用いて行なわれる請
    求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 空気が用いられる請求項1乃至6のいずれ
    か1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 フッ素化触媒が、クロム、ニッケル、
    鉄、マンガン、コバルトおよび/または亜鉛に基づくバ
    ルク触媒または担持触媒である請求項1乃至8のいずれか
    1項に記載の方法。
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