JPH07188043A - 帯状疱疹による苦痛の緩和剤 - Google Patents

帯状疱疹による苦痛の緩和剤

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JPH07188043A JP5337886A JP33788693A JPH07188043A JP H07188043 A JPH07188043 A JP H07188043A JP 5337886 A JP5337886 A JP 5337886A JP 33788693 A JP33788693 A JP 33788693A JP H07188043 A JPH07188043 A JP H07188043A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新しいタイプの帯状疱疹による苦痛緩和剤を
提供する。 【構成】 クロバナヒキオコシの植物体又はその抽出物
を含んで成る、帯状疱疹に起因する痛み及び/又は苦し
めの症状の緩和又は解消のための医薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クロバナヒキオコシの
植物体又はその抽出物を含んで成る、帯状疱疹に起因す
る苦痛の緩和剤に関する。
【0002】
【従来の技術】帯状疱疹は、帯状ヘルペス又は単にヘル
ペスとも言われ、水痘−帯状疱疹ウイルス感染症であ
り、帯状に配列する発疹と末梢神経症状の合併を特徴と
し、平均した罹患のほかに流行を見ることがあるが、む
しろ高齢者に多発する。誘因も前駆症状もなしに突然発
病することが多い。出血性又は壊疸性の経過をとること
もあり、多分に警戒される病気である。
【0003】帯状疱疹に伴う痛みは、若年層では軽いと
されるが、高齢者では強烈である傾向がある。かつ、皮
疹治癒後も後遺症として痛みが軽減せず、数年にわたっ
て持続する症例が少なくない。これは帯状疱疹後の神経
痛と言われ、全患者平均ではその説に若干の差異はある
が、10%前後とされるものの、60歳以上では全例に
起こるとして警戒される。発生機序は不明であり、予防
法、治療法は確立していない。
【0004】ヘルペスウイルス感染症に対する抗ウイル
ス剤は、近時アシクロビル、ビダラビンなどが開発さ
れ、治療に大きく貢献しているが、なお未解決のものと
して、帯状疱疹に伴う、乃至帯状疱疹後の神経痛治療が
残っているのが、医療現場の現状である。
【0005】帯状疱疹に伴う痛みに対しては、消炎鎮痛
剤とビタミンB12剤との内服、局所麻酔剤のリドカイン
の投与、ノイロトロピンの内服などが行なわれている
が、各種鎮痛剤の試みがなされながら、少なくとも大多
数の患者に有効であるとされる鎮痛剤は見いだされてい
ない。
【0006】例えば末期癌患者に使用される鎮痛剤であ
る麻薬は、有用なものではあるが、患者個々の適量を見
出すことが極めて困難である医薬であると共に、麻薬で
あるゆえの習慣性が不可避であるため、末期癌患者と違
って治癒の可能性が圧倒的に大きい帯状疱疹患者に、麻
薬を多用することができない。
【0007】しかも鎮痛効果に優れるとされるモルヒネ
も、決して万能薬ではなく、筋攣縮痛、胃膨満痛などと
共に、ヘルペス後神経痛には効かないとされている。こ
のような状態で、帯状疱疹患者の帯状疱疹による苦痛
は、通常の鎮痛剤とか精神安定剤によって僅かに軽減さ
れることを期待乏しく待ちながら、我慢する以外に方法
はない。かつ、帯状疱疹後遺症としての神経痛を予防す
る療法は、現在のところないのが実情である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、帯状疱疹に
起因する痛みや苦しみを効果的に緩和又は解消し、しか
も副作用のない医薬、更には帯状疱疹に後遺症の神経痛
を伴わせない医薬が、強く求められている現状に鑑み、
これらの課題を解決する医薬を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、クロバナヒ
キオコシ植物の薬効を種々の面から検討する過程で、該
植物の植物体又はその抽出物が、帯状疱疹に起因する痛
み又は苦しみ、高齢者に耐え切れない激痛の解消に極め
て効果的であり、しかも副作用がなく、更に該植物体又
はその抽出物を服用して帯状疱疹に起因する苦痛を逃れ
た患者には、帯状疱疹後遺症の神経痛が全く見られない
という、それぞれ驚くべき事実を見いだし、本発明を完
成した。
【0010】従って本発明は、クロバナヒキオコシの植
物体又はその抽出物を含んで成る、帯状疱疹に起因す
る、及びその後遺症の、痛み及び/又は苦しみの症状
の、緩和又は解消のための医薬を提供するものである。
【0011】
【具体的な説明】クロバナヒキオコシ植物は、ラブドシ
ア・トリコカルバ(Rabdosiatrichoca
rpa)の学名を有し、また、イソドン・ジャポニクス
・カラ(Isodon japonicus Kar
a)、プレクトランサス・ジャポニクス・コイツ(Pl
ectranthus japonicus Koid
z)、アメシスサンサス・ジャポニカ(Amethys
thanthus japonica)、イソドン・ト
リコカルパス(Isodon trichocarpu
s)等としても記載されている。
【0012】クロバナヒキオコシは、古来山野に自生す
る宿根多年草の植物で、延命草等と称されることもあ
り、民間健胃薬として使用されている。本発明において
は、クロバナヒキオコシの植物体又はその抽出物を使用
することができるが、目的とする薬効などの観点から、
植物体を使用するのが特に好ましい。使用する植物体の
部分は特に限定されず、根、葉、茎などいずれを使用し
てもよい。
【0013】しかしクロバナヒキオコシは宿根多年生の
植物であり、種子による繁殖も勿論可能であるが、地上
部を刈り取った後、残された根から翌年新芽が生じて再
度植物体が形成されるため、根部を残して地上部を使用
するのが、植物体を毎年安定して採取するという実際的
見地から好ましい。本発明医薬の製造に当たっては、例
えば刈り取った植物体から汚れや異物を除去し、好まし
くはこれを乾燥し、しかる後切断、破砕、粉砕等の処理
を行う。
【0014】粉剤として使用することもでき、又はこれ
をカプセルに充填してカプセル剤として供することもで
きる。更に、粉砕したものをそのまま、或は医薬の製造
に常用されている結合剤、例えば澱粉等と共に打錠して
錠剤とすることもでき、その錠剤を糖衣錠等で被覆して
もよい。これらの製剤化に当たっては、薬効成分として
クロバナヒキオコシの植物体のみを使用することも、ま
た他の適当な薬効成分を組合わせて使用することもでき
る。
【0015】なお、クロバナヒキオコシの抽出物を得る
には、植物体を乾燥し、好ましくはこれを小片に切断又
は破砕し、次いでこれを熱水、例えば沸騰水によって抽
出する。所謂煎液とすればよい。また所望により、こう
して調製した抽出液を常法、例えば減圧濃縮等により濃
縮して、濃縮液又は濃縮物にすることもでき、更に凍結
乾燥、噴霧乾燥等により乾燥抽出物にすることもでき
る。
【0016】本発明医薬により、帯状疱疹に起因する痛
み及び/又は苦しみ、乃至その後遺症である帯状疱疹後
の神経痛を緩和又は解消しようとする場合、成人1人1
日当たりクロバナヒキオコシ植物体乾燥体に換算して1
〜10g、通常2〜5gを経口投与する。この量を1日
2〜3回に分けて投与するのが好ましいが、1回で投与
してもよく、また更に多数回に分けて投与してもよい。
【0017】本発明に使用するクロバナヒキオコシは、
古来民間療法において健胃薬として使用されて来たこと
から、毒性が極めて少ないことは明らかである。
【0018】
【発明の効果】本発明医薬を、帯状疱疹の患者に、現在
行われている抗ウイルス剤治療と併行して投与した場
合、効果が早く出る場合には投与開始間もなく、また効
果が遅く出る場合でも2週間目頃から、帯状疱疹による
苦痛は著しく緩和され、かつ解消される。副作用は全く
ない。また本発明医薬の投与によって帯状疱疹の苦痛を
逃れた患者は、抗ウイルス剤等による治療によって発疹
が治癒した後、帯状疱疹の後遺症としての神経痛を全く
経験しない。
【0019】
【実施例】次に実施例により、この発明を更に具体的に
説明する。臨床例においては既に30例を越す成功例
を、しかも例外なく得ているが、その代表例を記述す
る。
【0020】実施例1本剤の製造例 クロバナヒキオコシの地上部植物体約10kgを採取し、
異物を除去し、次に水で洗い、水を切った後、温風乾燥
機により十分に乾燥した。この際、乾燥を早めるため、
乾燥の途中で植物体を細断した。乾燥が終了した後、細
断された植物体を粉砕し、乾燥粉末(約3kg)を得た。
【0021】この粉末は粉剤として使用することができ
る。他方、この粉末を、好ましくは0.25〜0.5g
ずつカプセルに充填することにより、カプセル剤を製造
することができる。前記の粉末に適当量の水を加えて練
和し、これを顆粒化して乾燥し、打錠機によって打錠
し、植物体の乾燥粉末0.25gを含有する錠剤を製造
した。
【0022】実施例2本剤の臨床例 (1)75歳の男子 2年前から脳梗塞により日常生活に多少の不自由を感じ
ていたが、腹部に痛みを覚え、2〜3日後米粒大の水疱
を生じ、帯状疱疹と診断された。抗ウイルス剤による治
療中激しい痛みが持続したが、投与された鎮痛剤は全く
効果を示さなかった。診断後10日目から、それら鎮痛
剤の投与を止め、本発明クロバナヒキオコシ植物体0.
25gを1錠とする本剤を、1日3回各4錠経口服用し
たところ7日目から痛みを全く知覚しなくなった。
【0023】本剤の服用を更に1週間続けた後、皮疹の
治癒が見られ始めた頃からその服用を休止したが、痛み
の再発は全く見られず、懸念された帯状疱疹後神経痛の
こともなかった。
【0024】(2)63歳の女子 胸部に痛みを覚え、2〜3日後米粒大の水疱を生じ、帯
状疱疹と診断された。治療により、皮疹は2週間後には
治癒し始めたが、発疹以来の激痛はその後も持続し、帯
状疱疹後神経痛と診断された。種々の鎮痛剤が試みられ
たが、全く軽快の様相はなかった。
【0025】皮疹治癒後半月を経てから、本発明医薬
0.25gの錠剤を1日3回各5錠経口服用したとこ
ろ、3日目から痛みは急速に軽減し、程なく消失した。
本剤約1か月服用して休薬したが、その後痛みの再発は
全くなかった。
【0026】(3)67歳女子 3年前胃癌の手術を受け、早期癌であったため全治して
いたが、口内炎の症状が断続、その後腹部に痛みを覚
え、水疱を生じて帯状疱疹と診断された。抗ウイルス剤
と鎮痛剤とによる治療は1か月に及んだが、特にその痛
みは激しくかつ持続的であった。
【0027】本剤の投与を、0.25g錠剤の1日3回
各4錠服用で開始した。10日後には痛みが著しく軽減
しかつ消失した。1か月服用し、その間に皮疹も治癒し
た。痛みの再発もなく、帯状疱疹後神経痛の症状も全く
見られなかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロバナヒキオコシの植物体又はその抽
    出物を含んで成る、帯状疱疹に起因する痛み及び/又は
    苦しみの症状の緩和又は解消のための医薬。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の植物体の乾燥粉末、顆粒
    又はこれらを含む錠剤もしくはカプセル剤である、請求
    項1に記載の医薬。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104055861A (zh) * 2014-07-04 2014-09-24 张明先 治疗带状疱疹的中药及其制备方法
CN104127726A (zh) * 2014-07-31 2014-11-05 赵涛 一种治疗带状疱疹的药物组合物
CN104922512A (zh) * 2015-06-05 2015-09-23 包莉丽 一种用于治疗带状疱疹的药物

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104055861A (zh) * 2014-07-04 2014-09-24 张明先 治疗带状疱疹的中药及其制备方法
CN104127726A (zh) * 2014-07-31 2014-11-05 赵涛 一种治疗带状疱疹的药物组合物
CN104922512A (zh) * 2015-06-05 2015-09-23 包莉丽 一种用于治疗带状疱疹的药物

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