JPH07187806A - スピネル型化合物の製造法 - Google Patents
スピネル型化合物の製造法Info
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- JPH07187806A JPH07187806A JP6265429A JP26542994A JPH07187806A JP H07187806 A JPH07187806 A JP H07187806A JP 6265429 A JP6265429 A JP 6265429A JP 26542994 A JP26542994 A JP 26542994A JP H07187806 A JPH07187806 A JP H07187806A
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- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/622—Forming processes; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/64—Burning or sintering processes
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
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- C01F7/00—Compounds of aluminium
- C01F7/02—Aluminium oxide; Aluminium hydroxide; Aluminates
- C01F7/16—Preparation of alkaline-earth metal aluminates or magnesium aluminates; Aluminium oxide or hydroxide therefrom
- C01F7/162—Magnesium aluminates
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 マグネシウム/アルミニウムスピネル型化合
物の多結晶性人工品の製造に好適な方法を提供する。 【構成】 式Mg(1+x)Al(2+y)O4(式中、0≦x≦
0.2及び0≦y≦0.35)を有するマグネシウム/
アルミニウムスピネル型化合物の製造法において、粒状
アルミニウム金属と酸化マグネシウム及びその前駆体か
ら選択されるマグネシウム含有成分とを一緒に混合し、
酸化環境下に800〜1150℃に加熱してアルミニウ
ムの少なくとも一部を酸化させる。次いで酸化環境下に
さらに1150〜1350℃で加熱して混合物中の酸化
アルミニウムと酸化マグネシウムを互いに反応させる。
物の多結晶性人工品の製造に好適な方法を提供する。 【構成】 式Mg(1+x)Al(2+y)O4(式中、0≦x≦
0.2及び0≦y≦0.35)を有するマグネシウム/
アルミニウムスピネル型化合物の製造法において、粒状
アルミニウム金属と酸化マグネシウム及びその前駆体か
ら選択されるマグネシウム含有成分とを一緒に混合し、
酸化環境下に800〜1150℃に加熱してアルミニウ
ムの少なくとも一部を酸化させる。次いで酸化環境下に
さらに1150〜1350℃で加熱して混合物中の酸化
アルミニウムと酸化マグネシウムを互いに反応させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マグネシウム/アルミ
ニウムスピネル型化合物の製造法に関する。さらに詳細
に言えば、本発明は、マグネシウム/アルミニウムスピ
ネル型化合物の多結晶性人工品の生産に好適な製造法、
該方法により製造されたそのような人工品、及びマグネ
シウム/アルミニウムスピネル型化合物のグリーン前駆
体混合物(green precursor admi
xtures)に関する。
ニウムスピネル型化合物の製造法に関する。さらに詳細
に言えば、本発明は、マグネシウム/アルミニウムスピ
ネル型化合物の多結晶性人工品の生産に好適な製造法、
該方法により製造されたそのような人工品、及びマグネ
シウム/アルミニウムスピネル型化合物のグリーン前駆
体混合物(green precursor admi
xtures)に関する。
【0002】
【詳細な説明】当該マグネシウム/アルミニウムスピネ
ル型化合物は、理想的な化学量論式MgAl2O4を有し
ているが、広範な化学量論的範囲を有する化合物族を形
成する。この族の化学量論量を超す酸化マグネシウム化
合物は、Mg(1+x)Al2O4(式中、x≦0.2)で表
現し得る式を有しているが、この族の化学量論量を超す
酸化アルミニウム化合物は、MgAl(2+y)O4(ここ
で、y≦0.35)で表現し得る式を有している。
ル型化合物は、理想的な化学量論式MgAl2O4を有し
ているが、広範な化学量論的範囲を有する化合物族を形
成する。この族の化学量論量を超す酸化マグネシウム化
合物は、Mg(1+x)Al2O4(式中、x≦0.2)で表
現し得る式を有しているが、この族の化学量論量を超す
酸化アルミニウム化合物は、MgAl(2+y)O4(ここ
で、y≦0.35)で表現し得る式を有している。
【0003】本発明の以下の記載について、マグネシウ
ム/アルミニウムスピネルという用語は、上記に定義し
た族の化合物の全てのメンバーを包含するものとする。
ム/アルミニウムスピネルという用語は、上記に定義し
た族の化合物の全てのメンバーを包含するものとする。
【0004】当該マグネシウム/アルミニウムスピネル
型化合物は、極度に耐火性の物質であり且つ広範な温度
範囲にわたる酸性及び塩基性物質のいずれによる攻撃に
対しても化学的耐性を有する。上記のスピネル型化合物
の耐火特性は、その化学的安定性とあいまって、該化合
物を超高温処理用のるつぼ材料として特に好適なものと
している。ナトリウム/硫黄電池又はナトリウム/塩化
金属電池のような高温再充電性電気化学蓄電池の重要な
成分は、該蓄電池のナトリウムイオン導電β″−Al2
O3セラミック固体電解質である。この電解質の最終セ
ラミック加工段階には、1580℃を越える温度で焼結
して多結晶性高密度セラミック人工品を製造する段階が
含まれる。焼結段階の間には、セラミック人工品を不活
性のるつぼ又は容器中にカプセル封入して、そこから酸
化ナトリウム蒸気が失われることを防ぐ。MgOに富む
MgAl2O4スピネルは、β″−Al2O3セラミック電
解質の高温加工用の低廉なカプセル封入体として用いら
れる。
型化合物は、極度に耐火性の物質であり且つ広範な温度
範囲にわたる酸性及び塩基性物質のいずれによる攻撃に
対しても化学的耐性を有する。上記のスピネル型化合物
の耐火特性は、その化学的安定性とあいまって、該化合
物を超高温処理用のるつぼ材料として特に好適なものと
している。ナトリウム/硫黄電池又はナトリウム/塩化
金属電池のような高温再充電性電気化学蓄電池の重要な
成分は、該蓄電池のナトリウムイオン導電β″−Al2
O3セラミック固体電解質である。この電解質の最終セ
ラミック加工段階には、1580℃を越える温度で焼結
して多結晶性高密度セラミック人工品を製造する段階が
含まれる。焼結段階の間には、セラミック人工品を不活
性のるつぼ又は容器中にカプセル封入して、そこから酸
化ナトリウム蒸気が失われることを防ぐ。MgOに富む
MgAl2O4スピネルは、β″−Al2O3セラミック電
解質の高温加工用の低廉なカプセル封入体として用いら
れる。
【0005】本発明により、式: Mg(1+x)Al(2+y)O4 (式中、0≦x≦0.2であり、0≦y≦0.35であ
る)を有するマグネシウム/アルミニウムスピネル型化
合物の製造法が提供され、該方法は、粒状アルミニウム
金属と、酸化マグネシウム及びその前駆体から選択され
るマグネシウム含有成分とを共に混合してグリーン前駆
体混合物を形成する段階;酸化環境下に前駆体混合物を
800〜1150℃に加熱してアルミニウムの少なくと
も一部を酸化させる段階;及び酸化アルミニウムを含む
上記混合物を上記酸化環境下に1150〜1350℃の
温度に加熱し、混合物中の酸化アルミニウムと酸化マグ
ネシウムを互いに反応させてマグネシウム/アルミニウ
ムスピネル型化合物を形成する段階を包含する。
る)を有するマグネシウム/アルミニウムスピネル型化
合物の製造法が提供され、該方法は、粒状アルミニウム
金属と、酸化マグネシウム及びその前駆体から選択され
るマグネシウム含有成分とを共に混合してグリーン前駆
体混合物を形成する段階;酸化環境下に前駆体混合物を
800〜1150℃に加熱してアルミニウムの少なくと
も一部を酸化させる段階;及び酸化アルミニウムを含む
上記混合物を上記酸化環境下に1150〜1350℃の
温度に加熱し、混合物中の酸化アルミニウムと酸化マグ
ネシウムを互いに反応させてマグネシウム/アルミニウ
ムスピネル型化合物を形成する段階を包含する。
【0006】以下でさらに詳細に述べるように、本発明
の方法の特定の実施態様では、酸化環境下に200〜7
00℃に加熱したときに混合物中のアルミニウムを酸化
させる酸化種を供給し得る1種以上の試薬化合物を前駆
体混合物中に用いることが意図されており、該試薬化合
物は、そのような環境下に800〜1150℃に加熱す
ることにより酸化アルミニウムとも反応し得、従って好
ましくは、大部分のアルミニウムが800〜1150℃
に加熱すると酸化種によって酸化されるように、且つ上
記のアルミニウムの酸化が起こるときに、前駆体混合物
が、さらに加熱することによりその成分が互いに反応
し、マグネシウム/アルミニウムスピネル型化合物を形
成するに好適な反応混合物を提供する組成を有するよう
に前駆体混合物中のアルミニウムと試薬化合物の割合を
選択し、次いで該反応混合物を加熱して上記のマグネシ
ウム/アルミニウムスピネル型化合物を形成する。
の方法の特定の実施態様では、酸化環境下に200〜7
00℃に加熱したときに混合物中のアルミニウムを酸化
させる酸化種を供給し得る1種以上の試薬化合物を前駆
体混合物中に用いることが意図されており、該試薬化合
物は、そのような環境下に800〜1150℃に加熱す
ることにより酸化アルミニウムとも反応し得、従って好
ましくは、大部分のアルミニウムが800〜1150℃
に加熱すると酸化種によって酸化されるように、且つ上
記のアルミニウムの酸化が起こるときに、前駆体混合物
が、さらに加熱することによりその成分が互いに反応
し、マグネシウム/アルミニウムスピネル型化合物を形
成するに好適な反応混合物を提供する組成を有するよう
に前駆体混合物中のアルミニウムと試薬化合物の割合を
選択し、次いで該反応混合物を加熱して上記のマグネシ
ウム/アルミニウムスピネル型化合物を形成する。
【0007】このように、一般にマグネシウム/アルミ
ニウムスピネル型前駆体混合物は、800〜1150℃
に加熱すると酸化マグネシウムと共に酸化アルミニウム
を供給する成分(及び任意の焼結支援混合物)からな
る。
ニウムスピネル型前駆体混合物は、800〜1150℃
に加熱すると酸化マグネシウムと共に酸化アルミニウム
を供給する成分(及び任意の焼結支援混合物)からな
る。
【0008】アルミニウムを800〜1150℃で酸化
した後、マグネシウム/アルミニウムスピネル型化合物
を得るための加熱は、1150〜1350℃、好ましく
は約1250℃の温度であってよく、スピネル型化合物
は、さらに1460〜1560℃の高温、好ましくは1
490〜1510℃に加熱することにより、単体多結晶
性セラミック人工品に転化させることが可能である。
した後、マグネシウム/アルミニウムスピネル型化合物
を得るための加熱は、1150〜1350℃、好ましく
は約1250℃の温度であってよく、スピネル型化合物
は、さらに1460〜1560℃の高温、好ましくは1
490〜1510℃に加熱することにより、単体多結晶
性セラミック人工品に転化させることが可能である。
【0009】さらに特定的には、本発明の方法は、マグ
ネシウム含有成分として酸化マグネシウムの前駆体を用
いることを含み、混合物の加熱は、200〜700℃の
温度で混合物を加熱することにより酸化マグネシウムの
前駆体が酸化マグネシウムに転化されるように200℃
以下の出発温度から行う。
ネシウム含有成分として酸化マグネシウムの前駆体を用
いることを含み、混合物の加熱は、200〜700℃の
温度で混合物を加熱することにより酸化マグネシウムの
前駆体が酸化マグネシウムに転化されるように200℃
以下の出発温度から行う。
【0010】このように、1460〜1560℃の最高
温度に加熱してセラミック製品を製造することが可能で
あり、該製造法は、1460〜1560℃に加熱して単
体グリーン人工品を単体多結晶性セラミック人工品に焼
結するように、加熱に先立ち前駆体混合物を圧密化(c
ompacting)して単体グリーン人工品に強固に
固化(consolidate)させる段階を含んでい
てよい。
温度に加熱してセラミック製品を製造することが可能で
あり、該製造法は、1460〜1560℃に加熱して単
体グリーン人工品を単体多結晶性セラミック人工品に焼
結するように、加熱に先立ち前駆体混合物を圧密化(c
ompacting)して単体グリーン人工品に強固に
固化(consolidate)させる段階を含んでい
てよい。
【0011】加熱段階は原則的に、グリーン前駆体混合
物を出発物質として用い、周囲温度からセラミックが形
成される最終温度までの温度で加熱速度を種々に変えて
加熱し、望ましい場合には、所望の温度で保持又は均熱
する、単一の加熱サイクルで実施可能である。
物を出発物質として用い、周囲温度からセラミックが形
成される最終温度までの温度で加熱速度を種々に変えて
加熱し、望ましい場合には、所望の温度で保持又は均熱
する、単一の加熱サイクルで実施可能である。
【0012】(マグネシウム/アルミニウムスピネル型
化合物の)グリーン前駆体混合物とは、均質な混合物中
で、加熱すると反応して目的のマグネシウム/アルミニ
ウムスピネル型化合物を形成する成分(アルミニウム
と、マグネシウム化合物を含有する試薬化合物)からな
る混合物を意味する。スピネル型化合物を形成する反応
の間又は前に、上記成分のあるものは、融解のような相
転移又は熱分解のような化学的変化を受ける可能性があ
る。粒状アルミニウム金属は粉末形態が便利である。
化合物の)グリーン前駆体混合物とは、均質な混合物中
で、加熱すると反応して目的のマグネシウム/アルミニ
ウムスピネル型化合物を形成する成分(アルミニウム
と、マグネシウム化合物を含有する試薬化合物)からな
る混合物を意味する。スピネル型化合物を形成する反応
の間又は前に、上記成分のあるものは、融解のような相
転移又は熱分解のような化学的変化を受ける可能性があ
る。粒状アルミニウム金属は粉末形態が便利である。
【0013】本発明の方法は、加熱に先立ち、酸化成分
を前駆体混合物と混合する段階を含んでおり、酸化成分
は、グリーン人工品が800℃の温度に加熱される時点
までに該人工品中に酸化種を供給するように選択され、
酸化種は、人工品の内部でアルミニウムを酸化させる上
記酸化環境に寄与する。詳細に言えば、酸化成分は20
0〜700℃に加熱すると分解して人工品中に酸化種を
放出する酸化アルミニウムの前駆体、酸化マグネシウム
の前駆体及びその混合物から選択され、加熱は200℃
以下を出発温度とする。
を前駆体混合物と混合する段階を含んでおり、酸化成分
は、グリーン人工品が800℃の温度に加熱される時点
までに該人工品中に酸化種を供給するように選択され、
酸化種は、人工品の内部でアルミニウムを酸化させる上
記酸化環境に寄与する。詳細に言えば、酸化成分は20
0〜700℃に加熱すると分解して人工品中に酸化種を
放出する酸化アルミニウムの前駆体、酸化マグネシウム
の前駆体及びその混合物から選択され、加熱は200℃
以下を出発温度とする。
【0014】グリーン前駆体混合物には含まれていない
付加的酸化剤を供給してアルミニウムの酸化を促進する
ことが可能であり、従って、アルミニウムの酸化に必要
とされる酸化剤はグリーン前駆体混合物だけで全体をま
かなう必要はないが、酸化剤をグリーン前駆体混合物の
周囲又は隣接環境における外部又は付加的酸化剤として
加えてもよい。
付加的酸化剤を供給してアルミニウムの酸化を促進する
ことが可能であり、従って、アルミニウムの酸化に必要
とされる酸化剤はグリーン前駆体混合物だけで全体をま
かなう必要はないが、酸化剤をグリーン前駆体混合物の
周囲又は隣接環境における外部又は付加的酸化剤として
加えてもよい。
【0015】ゆえに、本発明の方法は酸化環境に寄与す
る酸化雰囲気下に前駆体混合物を加熱することを含んで
いてよい。
る酸化雰囲気下に前駆体混合物を加熱することを含んで
いてよい。
【0016】従って、付加又は外部酸化剤を前駆体混合
物の周囲、例えば、800〜1150℃の範囲の温度で
アルミニウムにより還元可能な酸素ガス、水蒸気又は他
のガスのような混合物の周囲雰囲気に供給してもよい
し、又は該酸化剤を前駆体混合物の周囲又は近辺に配置
された分解性又は揮発性固体から補充してもよい。
物の周囲、例えば、800〜1150℃の範囲の温度で
アルミニウムにより還元可能な酸素ガス、水蒸気又は他
のガスのような混合物の周囲雰囲気に供給してもよい
し、又は該酸化剤を前駆体混合物の周囲又は近辺に配置
された分解性又は揮発性固体から補充してもよい。
【0017】酸化アルミニウム/酸化マグネシウム混合
物から、例えば、反応: δ−Al2O3+MgO−>MgAl2O4 により、直接スピネル形成を行うことも可能である。
物から、例えば、反応: δ−Al2O3+MgO−>MgAl2O4 により、直接スピネル形成を行うことも可能である。
【0018】しかし本発明によれば、δ−Al2O3及び
MgOは、次式により互いに反応してマグネシウム/ア
ルミニウムスピネル型化合物を形成し得る、それぞれA
lOOH及びMgOH2のようなアルミニウム及びその
前駆体で置換される: nAlOOH + (2−n)Al + Mg(OH)
2 −> MgAl2O4 (式中、0.1≦n≦1.90) n≧1の場合、金属アルミニウムの酸化に必要とされる
全酸素は、200〜700℃の範囲の温度におけるMg
(OH)2及びAlOOHの脱水酸基により供給され
る。n<1の場合、付加的酸素が混合物の周りの雰囲気
から前駆体混合物の金属アルミニウム成分まで拡散して
Al2O3を形成するのが好ましい。
MgOは、次式により互いに反応してマグネシウム/ア
ルミニウムスピネル型化合物を形成し得る、それぞれA
lOOH及びMgOH2のようなアルミニウム及びその
前駆体で置換される: nAlOOH + (2−n)Al + Mg(OH)
2 −> MgAl2O4 (式中、0.1≦n≦1.90) n≧1の場合、金属アルミニウムの酸化に必要とされる
全酸素は、200〜700℃の範囲の温度におけるMg
(OH)2及びAlOOHの脱水酸基により供給され
る。n<1の場合、付加的酸素が混合物の周りの雰囲気
から前駆体混合物の金属アルミニウム成分まで拡散して
Al2O3を形成するのが好ましい。
【0019】本発明はさらに、熱揮発化又は熱分解によ
りセラミック中に孔を残すように選択される揮発性又は
分解性酸化剤生成マグネシウム/アルミニウムスピネル
型前駆体成分を混合物中に含むことにより多孔性又は部
分的に多孔性のスピネル型セラミックを形成して、酸化
剤とマグネシウム/アルミニウムスピネル型試薬化合物
を得る段階を含んでいる。この態様はさらに、燃焼性有
機化合物であり、従って反応に付加的酸素の供給を必要
とするか、又は200〜700℃に加熱する前に分解/
燃焼し得る化合物である慣用の孔形成剤(pore f
ormers)を用いて多孔性マグネシウム/アルミニ
ウムスピネル型人工品を製造することをも包含する。
りセラミック中に孔を残すように選択される揮発性又は
分解性酸化剤生成マグネシウム/アルミニウムスピネル
型前駆体成分を混合物中に含むことにより多孔性又は部
分的に多孔性のスピネル型セラミックを形成して、酸化
剤とマグネシウム/アルミニウムスピネル型試薬化合物
を得る段階を含んでいる。この態様はさらに、燃焼性有
機化合物であり、従って反応に付加的酸素の供給を必要
とするか、又は200〜700℃に加熱する前に分解/
燃焼し得る化合物である慣用の孔形成剤(pore f
ormers)を用いて多孔性マグネシウム/アルミニ
ウムスピネル型人工品を製造することをも包含する。
【0020】従って、本発明の方法は混合物に孔形成剤
を混合することを含み、孔形成剤は焼結されたときにセ
ラミック人工品中に孔を残す揮発性又は分解性物質から
選択され、特に孔形成剤は800℃の温度に加熱される
時点までに人工品中に酸化種を供給するように選択され
る酸化成分であってよい。
を混合することを含み、孔形成剤は焼結されたときにセ
ラミック人工品中に孔を残す揮発性又は分解性物質から
選択され、特に孔形成剤は800℃の温度に加熱される
時点までに人工品中に酸化種を供給するように選択され
る酸化成分であってよい。
【0021】本発明は、出発物質を有効利用するために
混合物中のMg:Alの原子比が1:2.35〜1.
2:3になるように混合物の成分の割合を選択すること
を含む。
混合物中のMg:Alの原子比が1:2.35〜1.
2:3になるように混合物の成分の割合を選択すること
を含む。
【0022】均質性及び再現性を有するグリーン体及び
焼結体が望ましく、そのためには均質で且つ再現性のあ
る前駆体及び混合物を必要とし、それは混合物の十分な
粉砕及び場合によって顆粒化によって得ることができ
る。従って、混合するために湿式粉砕を選択した場合に
は、混合物及び/又は顆粒の製造段階で必要とされる熱
処理はスラリー状混合物の乾燥に限定してよい。
焼結体が望ましく、そのためには均質で且つ再現性のあ
る前駆体及び混合物を必要とし、それは混合物の十分な
粉砕及び場合によって顆粒化によって得ることができ
る。従って、混合するために湿式粉砕を選択した場合に
は、混合物及び/又は顆粒の製造段階で必要とされる熱
処理はスラリー状混合物の乾燥に限定してよい。
【0023】加熱により酸化種を供給し得る試薬化合物
は、場合によってはハロゲン化物及びオキシハロゲン化
物、特に塩化物及び/又はフッ化物と組み合わせてもよ
い、水酸化物、オキシ水酸化物、過酸化物、硝酸塩、硫
酸塩、塩素酸塩及びその混合物から選択可能である。
は、場合によってはハロゲン化物及びオキシハロゲン化
物、特に塩化物及び/又はフッ化物と組み合わせてもよ
い、水酸化物、オキシ水酸化物、過酸化物、硝酸塩、硫
酸塩、塩素酸塩及びその混合物から選択可能である。
【0024】「組み合わせ」とは、ハロゲン化物とオキ
シハロゲン化物が炉雰囲気又は一般的な酸化剤によって
アルミニウムの酸化を容易にするように作用し得ること
を意味する。
シハロゲン化物が炉雰囲気又は一般的な酸化剤によって
アルミニウムの酸化を容易にするように作用し得ること
を意味する。
【0025】粒状アルミニウムは、粒子を有する粉末又
は0.5〜100μm、好ましくは5〜50μmの粒径
を有する粉末を選択してよい。
は0.5〜100μm、好ましくは5〜50μmの粒径
を有する粉末を選択してよい。
【0026】本発明の方法は、マグネシウム/アルミニ
ウムスピネル型化合物を粉末の形態で製造するべく使用
することも可能であるが、その主たる応用としては、多
結晶性焼結体のようなマグネシウム/アルミニウムスピ
ネル型人工品の製造である。
ウムスピネル型化合物を粉末の形態で製造するべく使用
することも可能であるが、その主たる応用としては、多
結晶性焼結体のようなマグネシウム/アルミニウムスピ
ネル型人工品の製造である。
【0027】本発明の方法によりそのような人工品又は
焼結体を製造しようとする場合、上記に述べたように本
方法は典型的には、グリーン前駆体混合物を200〜7
00℃に加熱して酸化種を生成させる前にグリーン人工
品又はグリーン体に圧縮且つ圧密化する圧縮又は圧密化
段階を含む。次いでグリーン人工品又はグリーン体を加
熱して前記種を生成させ、該種をアルミニウムと反応さ
せて酸化アルミニウムを製造し、反応させてマグネシウ
ム/アルミニウムスピネル型化合物を形成し、単体焼結
多結晶性セラミック人工品又はセラミック体に転化させ
る。圧密化又は圧縮は一軸又は静水圧圧縮により、25
〜800MPaの圧力、例えば、350MPaで行って
よい。
焼結体を製造しようとする場合、上記に述べたように本
方法は典型的には、グリーン前駆体混合物を200〜7
00℃に加熱して酸化種を生成させる前にグリーン人工
品又はグリーン体に圧縮且つ圧密化する圧縮又は圧密化
段階を含む。次いでグリーン人工品又はグリーン体を加
熱して前記種を生成させ、該種をアルミニウムと反応さ
せて酸化アルミニウムを製造し、反応させてマグネシウ
ム/アルミニウムスピネル型化合物を形成し、単体焼結
多結晶性セラミック人工品又はセラミック体に転化させ
る。圧密化又は圧縮は一軸又は静水圧圧縮により、25
〜800MPaの圧力、例えば、350MPaで行って
よい。
【0028】本発明はさらにマグネシウム/アルミニウ
ムスピネル型化合物のグリーン前駆体混合物をも包含
し、該混合物は、粒状アルミニウム金属と酸化マグネシ
ウム及びその前駆体から選択されるマグネシウム含有成
分とを含む。
ムスピネル型化合物のグリーン前駆体混合物をも包含
し、該混合物は、粒状アルミニウム金属と酸化マグネシ
ウム及びその前駆体から選択されるマグネシウム含有成
分とを含む。
【0029】アルミニウム金属を試薬化合物と均質に混
合するのが好ましく、試薬化合物は、200〜700℃
に加熱するとアルミニウムを酸化する酸化種を供給し且
つ加熱により酸化アルミニウムと反応して所望のマグネ
シウム/アルミニウムスピネル型化合物を形成すること
が可能であり、前駆体混合物中のアルミニウム及び試薬
化合物の割合は、アルミニウムの大部分(50%以上)
が混合物を800〜1150℃に加熱することにより前
記種によって酸化可能になり、且つ混合物が800〜1
150℃に加熱することにより所望のマグネシウム/ア
ルミニウムスピネル型化合物の形成に必要とされる酸化
組成物を生成するように選択される。
合するのが好ましく、試薬化合物は、200〜700℃
に加熱するとアルミニウムを酸化する酸化種を供給し且
つ加熱により酸化アルミニウムと反応して所望のマグネ
シウム/アルミニウムスピネル型化合物を形成すること
が可能であり、前駆体混合物中のアルミニウム及び試薬
化合物の割合は、アルミニウムの大部分(50%以上)
が混合物を800〜1150℃に加熱することにより前
記種によって酸化可能になり、且つ混合物が800〜1
150℃に加熱することにより所望のマグネシウム/ア
ルミニウムスピネル型化合物の形成に必要とされる酸化
組成物を生成するように選択される。
【0030】さらに特定的には、グリーン前駆体混合物
はその製造法に関しては上記に記載の通りであり、特に
該混合物は、好適な加熱により単体多結晶性焼結製品に
形成され得る所望の形状を有する圧密化グリーン体又は
人工品形態であってよい。
はその製造法に関しては上記に記載の通りであり、特に
該混合物は、好適な加熱により単体多結晶性焼結製品に
形成され得る所望の形状を有する圧密化グリーン体又は
人工品形態であってよい。
【0031】さらに本発明は、上記に述べた本発明の方
法により製造される全てのマグネシウム/アルミニウム
スピネル型化合物を包含する。
法により製造される全てのマグネシウム/アルミニウム
スピネル型化合物を包含する。
【0032】
【実施例】下記の非限定的実施例を参照して本発明をさ
らに詳細に説明する。
らに詳細に説明する。
【0033】実施例1 マグネシウムに富むスピネル 本実施例に記載のMgAl2O4スピネル型セラミック
は、典型組成、Mg1,2Al2O4を有しており、要求ア
ルミニウム含量の丁度50モル%は金属アルミニウムに
よって供給されている。
は、典型組成、Mg1,2Al2O4を有しており、要求ア
ルミニウム含量の丁度50モル%は金属アルミニウムに
よって供給されている。
【0034】下記の成分を含む化学量論的反応混合物を
Turbulaミキサー中で30分間ドライブレンドす
る: ベーム石(AlOOH) 60g、 アルミニウム金属粉末(9μm) 27g、 Mg(OH)2 69.6g。
Turbulaミキサー中で30分間ドライブレンドす
る: ベーム石(AlOOH) 60g、 アルミニウム金属粉末(9μm) 27g、 Mg(OH)2 69.6g。
【0035】乾燥反応混合物に、150mlのイソプロ
パノール溶媒(又はn−ペンタノール)を加え、次いで
得られたスラリーを、ジルコニア粉砕媒体と一緒に磨砕
機中で、約1時間、スラリーの平均粒径が10μm以下
になるまで微粉砕する。
パノール溶媒(又はn−ペンタノール)を加え、次いで
得られたスラリーを、ジルコニア粉砕媒体と一緒に磨砕
機中で、約1時間、スラリーの平均粒径が10μm以下
になるまで微粉砕する。
【0036】得られたスラリーを回転式真空乾燥器中4
0℃で乾燥して精密にかみ合った金属と非金属粉末から
なる顆粒を製造する。溶媒を回収して粉砕段階で再使用
することが可能である。
0℃で乾燥して精密にかみ合った金属と非金属粉末から
なる顆粒を製造する。溶媒を回収して粉砕段階で再使用
することが可能である。
【0037】粉末を高密度グリーン体に一軸圧縮(20
0MPa)する。一軸圧縮の間に、硬質無機粉末反応体
間の空隙をアルミニウム粒子の塑性流体で満たし、かみ
合った金属/水酸化金属複合体からなる強力なグリーン
体を得る。
0MPa)する。一軸圧縮の間に、硬質無機粉末反応体
間の空隙をアルミニウム粒子の塑性流体で満たし、かみ
合った金属/水酸化金属複合体からなる強力なグリーン
体を得る。
【0038】この複合グリーン体を下記の焼結プログラ
ムを用いて焼結する:室温から1500℃の温度までは
600K/h;この温度を30分間維持してから炉冷却
速度で室温に冷却する。得られたセラミック人工品が、
3.55g/cm3を越える密度を有する単相スピネル
型セラミックであることが分かった。
ムを用いて焼結する:室温から1500℃の温度までは
600K/h;この温度を30分間維持してから炉冷却
速度で室温に冷却する。得られたセラミック人工品が、
3.55g/cm3を越える密度を有する単相スピネル
型セラミックであることが分かった。
【0039】実施例2 アルミニウムに富むスピネル この実施例に記載のMgAl2O4スピネル型セラミック
は、典型組成、MgAl2,3O4を有しており、要求アル
ミニウム含量の丁度50モル%は金属アルミニウムによ
って供給されている。
は、典型組成、MgAl2,3O4を有しており、要求アル
ミニウム含量の丁度50モル%は金属アルミニウムによ
って供給されている。
【0040】下記の成分を含む反応混合物をTurbu
laミキサー中で30分間ドライブレンドする: ベーム石(AlOOH) 69g、 アルミニウム金属粉末(9μm) 31.05
g、 Mg(OH)2 69.6g。
laミキサー中で30分間ドライブレンドする: ベーム石(AlOOH) 69g、 アルミニウム金属粉末(9μm) 31.05
g、 Mg(OH)2 69.6g。
【0041】乾燥反応混合物に150mlのイソプロパ
ノール溶媒(又はn−ペンタノール)を加え、次いで得
られたスラリーをジルコニア粉砕媒体と一緒に磨砕機中
で、約1時間、スラリーの平均粒径が10μm以下にな
るまで微粉砕する。
ノール溶媒(又はn−ペンタノール)を加え、次いで得
られたスラリーをジルコニア粉砕媒体と一緒に磨砕機中
で、約1時間、スラリーの平均粒径が10μm以下にな
るまで微粉砕する。
【0042】得られたスラリーを回転式真空乾燥器中4
0℃で乾燥して精密にかみ合った金属と非金属粉末から
なる顆粒を製造する。溶媒を回収して粉砕段階で再使用
することが可能である。
0℃で乾燥して精密にかみ合った金属と非金属粉末から
なる顆粒を製造する。溶媒を回収して粉砕段階で再使用
することが可能である。
【0043】粉末を高密度グリーン体に一軸圧縮(20
0MPa)する。一軸圧縮の間に、硬質無機粉末反応体
間の空隙をアルミニウム粒子の塑性流体で満たし、かみ
合った金属/水酸化金属複合体からなる強力なグリーン
体を得る。
0MPa)する。一軸圧縮の間に、硬質無機粉末反応体
間の空隙をアルミニウム粒子の塑性流体で満たし、かみ
合った金属/水酸化金属複合体からなる強力なグリーン
体を得る。
【0044】この複合グリーン体を下記の焼結プログラ
ムを用いて焼結する:室温から1500℃の温度までは
600K/h;この温度を30分間維持してから炉冷却
速度で室温に冷却する。得られたセラミック人工品が、
3.55g/cm3を越える密度を有する単相スピネル
型セラミックであることが分かった。
ムを用いて焼結する:室温から1500℃の温度までは
600K/h;この温度を30分間維持してから炉冷却
速度で室温に冷却する。得られたセラミック人工品が、
3.55g/cm3を越える密度を有する単相スピネル
型セラミックであることが分かった。
【0045】本出願人は過去に酸化マグネシウムと酸化
アルミニウム又はそれらの前駆体を高温下に互いに反応
させてMgAl2O4スピネル型セラミックを製造したこ
とがある。次いで反応生成物を湿式粉砕し、乾燥し、グ
リーン体に圧縮、焼結して多結晶性セラミック人工品を
製造した。これらの製造法には、反応速度を高め且つ反
応及び焼結温度を低下させる方策、例えば、α−Al2
O3をベーム石若しくはγ−Al2O3のようなより反応
性の前駆体と置換すること、及びホウ素若しくはフッ化
物のような少量のドーパント物質の使用が含まれてい
た。そのような方法は、多段階工程を必要としたし、収
縮度も比較的高かった。アルミニウム及びマグネシウム
の可溶性前駆体を用いて均質性の向上及び一次粒径の減
少を目的とした他の方策も実行した。さらに、とりわけ
Mg2+及びAl3+イオンを含むこれらの溶液を、pH変
更、化学的加水分解及び熱分解によりオキシ水酸化物混
合物に転化させた。そのような化学的経路により純度の
高い粉末生成物が得られたが、大量の粉末生成物を高密
度セラミック物質に加工するのは容易ではなかった。
アルミニウム又はそれらの前駆体を高温下に互いに反応
させてMgAl2O4スピネル型セラミックを製造したこ
とがある。次いで反応生成物を湿式粉砕し、乾燥し、グ
リーン体に圧縮、焼結して多結晶性セラミック人工品を
製造した。これらの製造法には、反応速度を高め且つ反
応及び焼結温度を低下させる方策、例えば、α−Al2
O3をベーム石若しくはγ−Al2O3のようなより反応
性の前駆体と置換すること、及びホウ素若しくはフッ化
物のような少量のドーパント物質の使用が含まれてい
た。そのような方法は、多段階工程を必要としたし、収
縮度も比較的高かった。アルミニウム及びマグネシウム
の可溶性前駆体を用いて均質性の向上及び一次粒径の減
少を目的とした他の方策も実行した。さらに、とりわけ
Mg2+及びAl3+イオンを含むこれらの溶液を、pH変
更、化学的加水分解及び熱分解によりオキシ水酸化物混
合物に転化させた。そのような化学的経路により純度の
高い粉末生成物が得られたが、大量の粉末生成物を高密
度セラミック物質に加工するのは容易ではなかった。
【0046】上記の従来の加工経路の一般的な特徴は、
高価な化学前駆体の使用、集約的な高温反応スケジュー
ル、低密度で脆性の中間グリーン体並びに焼結段階での
比較的高い収縮及び関連変形であった。
高価な化学前駆体の使用、集約的な高温反応スケジュー
ル、低密度で脆性の中間グリーン体並びに焼結段階での
比較的高い収縮及び関連変形であった。
【0047】対照的に本発明は、高密度で高強度の単相
マグネシウム/アルミニウムスピネル型セラミック人工
品を提供し、該人工品は、少なくとも上記の実施例を参
照して述べたように、ミクロ構造的に見て均質である。
マグネシウム/アルミニウムスピネル型セラミック人工
品を提供し、該人工品は、少なくとも上記の実施例を参
照して述べたように、ミクロ構造的に見て均質である。
【0048】少なくとも実施例に記載されているよう
に、本発明は、単一の燃焼段階で収縮が調整可能であり
且つ変形が最も小さい高密度セラミック人工品に焼結し
得る強固な機械加工可能なグリーン体としてマグネシウ
ム/アルミニウムスピネル型前駆体を提供する。
に、本発明は、単一の燃焼段階で収縮が調整可能であり
且つ変形が最も小さい高密度セラミック人工品に焼結し
得る強固な機械加工可能なグリーン体としてマグネシウ
ム/アルミニウムスピネル型前駆体を提供する。
【0049】さらに本発明は、原則的に上記のグリーン
体を迅速に燃焼(firing)させ、それにより焼結
炉の処理量を増大させる能力を提供する。
体を迅速に燃焼(firing)させ、それにより焼結
炉の処理量を増大させる能力を提供する。
【0050】本発明の前駆体混合物にアルミニウム金属
を含ませ、且つ該アルミニウムを内部で酸化させるこ
と、即ち、前駆体混合物の他の成分の分解生成物を用い
て該アルミニウムをスピネル型化合物に形成することに
より、全体積の変化及び変形を減少させること及びグリ
ーン体から単一段階合成することが可能になり、目的の
化合物の所望の均質性範囲の所望の組成を有するマグネ
シウム/アルミニウムスピネルが生成される。
を含ませ、且つ該アルミニウムを内部で酸化させるこ
と、即ち、前駆体混合物の他の成分の分解生成物を用い
て該アルミニウムをスピネル型化合物に形成することに
より、全体積の変化及び変形を減少させること及びグリ
ーン体から単一段階合成することが可能になり、目的の
化合物の所望の均質性範囲の所望の組成を有するマグネ
シウム/アルミニウムスピネルが生成される。
【0051】前駆体混合物のアルミニウム金属含量によ
り原則的に特に有益な機械加工特性がグリーン体に与え
られる。金属粒子の塑性流れにより、一軸圧縮して高密
度且つ高強度のかみ合わされた(intermeshe
d)オキシ水酸化物/金属複合体を得ることが可能にな
る。この複合体は、グリーン強度を高めるだけでなく、
初期の内部酸化並びにそれに続く最終スピネル相への反
応が行われる反応表面をより均質且つ連続的にし得る。
り原則的に特に有益な機械加工特性がグリーン体に与え
られる。金属粒子の塑性流れにより、一軸圧縮して高密
度且つ高強度のかみ合わされた(intermeshe
d)オキシ水酸化物/金属複合体を得ることが可能にな
る。この複合体は、グリーン強度を高めるだけでなく、
初期の内部酸化並びにそれに続く最終スピネル相への反
応が行われる反応表面をより均質且つ連続的にし得る。
Claims (12)
- 【請求項1】 式: Mg(1+x)Al(2+y)O4 (式中、0≦x≦0.2であり、0≦y≦0.35であ
る)を有するマグネシウム/アルミニウムスピネル型化
合物の製造法であって、 粒状アルミニウム金属と酸化マグネシウム及びその前駆
体から選択されるマグネシウム含有成分とを一緒に混合
してグリーン前駆体混合物を形成する段階;酸化環境下
に該前駆体混合物を800〜1150℃に加熱してアル
ミニウムの少なくとも一部を酸化させる段階;及び酸化
アルミニウムを含む前記混合物を前記酸化環境下に11
50〜1350℃の温度に加熱し、混合物中の酸化アル
ミニウムと酸化マグネシウムを互いに反応させてマグネ
シウム/アルミニウムスピネル型化合物を形成する段階
を包含する前記方法。 - 【請求項2】 前記マグネシウム含有成分として酸化マ
グネシウムの前駆体を用い、前記混合物を200℃以下
の出発温度から加熱して、200〜700℃の温度で前
記混合物を加熱して酸化マグネシウムの前駆体を酸化マ
グネシウムに転化させることを含む請求項1に記載の方
法。 - 【請求項3】 1460〜1560℃の範囲の最高温度
に加熱してセラミック製品を製造する請求項1又は2に
記載の方法。 - 【請求項4】 1460〜1560℃に加熱することに
より単体グリーン人工品を単体多結晶性セラミック人工
品に焼結するように、加熱に先立ち前記前駆体混合物を
圧密化して単体グリーン人工品に強固に固化する段階を
含む請求項3に記載の方法。 - 【請求項5】 加熱に先立ち、酸化成分を前記前駆体混
合物に混合することを含み、酸化成分は、グリーン人工
品が800℃の温度に加熱される時点までに該グリーン
人工品中に酸化種を供給するように選択され、酸化種は
人工品内部でアルミニウムを酸化させる前記酸化環境に
寄与する請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】 酸化成分は、200〜700℃に加熱す
ると分解して前記人工品中に前記酸化種を放出する、酸
化アルミニウムの前駆体、酸化マグネシウムの前駆体及
びその混合物から選択され、加熱は200℃以下の出発
温度からとする請求項5に記載の方法。 - 【請求項7】 酸化環境に寄与する酸化雰囲気下で前記
前駆体混合物を加熱することを含む請求項4から6のい
ずれか一項に記載の方法。 - 【請求項8】 前記混合物に孔形成剤を混合することを
含み、孔形成剤はセラミック人工品が焼結されたときに
該人工品中に孔を残す揮発性又は分解性物質から選択さ
れる請求項4から7のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項9】 孔形成剤は、前記人工品が800℃の温
度に加熱される時点までに該人工品中に酸化種を供給す
るように選択される酸化成分である請求項8に記載の方
法。 - 【請求項10】 前記混合物中のMg:Alの原子比が
1:2.35〜1.2:3になるように混合物成分の割
合を選択することを含む請求項1から9のいずれか一項
に記載の方法。 - 【請求項11】 粒状アルミニウム金属と酸化マグネシ
ウム及びその前駆体から選択されるマグネシウム含有成
分とを含むマグネシウム/アルミニウムスピネル型化合
物のグリーン前駆体混合物。 - 【請求項12】 請求項1から10のいずれか一項に記
載の方法により製造されるマグネシウム/アルミニウム
スピネル型化合物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
ZA93/8111 | 1993-10-29 | ||
ZA938111 | 1993-10-29 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07187806A true JPH07187806A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=25583373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6265429A Pending JPH07187806A (ja) | 1993-10-29 | 1994-10-28 | スピネル型化合物の製造法 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5525561A (ja) |
JP (1) | JPH07187806A (ja) |
DE (1) | DE4438297A1 (ja) |
FR (1) | FR2711643A1 (ja) |
GB (1) | GB2283236A (ja) |
ZA (1) | ZA947677B (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018512361A (ja) * | 2015-03-18 | 2018-05-17 | アナドル ユニバーシテシ レクトールグ | 火炎熱分解法による、コア/シェル構造の複合スピネル粉末の製造 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19515490A1 (de) * | 1995-04-27 | 1996-10-31 | Abb Patent Gmbh | Keramischer Werkstoff sowie Verfahren zu seiner Herstellung |
IL191836A (en) * | 2008-05-29 | 2011-06-30 | Univ Ben Gurion | A single-stage thermal process for the production of a transparent sonicated spinel |
DE102008041055A1 (de) * | 2008-08-06 | 2010-02-18 | Carl Zeiss Smt Ag | Transmittierendes optisches Element aus Magnesium-Aluminium-Spinell |
Family Cites Families (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB1095983A (en) * | 1965-05-05 | 1967-12-20 | Prabhas Ranjan Chaki | Basic, fireclay and high aluminous refractory bricks or shapes |
US3457033A (en) * | 1965-12-17 | 1969-07-22 | Gen Electric | Process for producing magnesiaalumina spinel whiskers |
US3542720A (en) * | 1968-09-04 | 1970-11-24 | Allied Chem | Compositions of anionically polymerized polycaprolactam and poly(11-aminoundecanoic acid) |
GB1253974A (en) * | 1968-10-23 | 1971-11-17 | Foseco Int | Prodcustion of refractory shaped articles |
JPS4843040B1 (ja) * | 1968-12-16 | 1973-12-15 | ||
AT302150B (de) * | 1970-01-12 | 1972-10-10 | Steirische Magnesit Ind Ag | Verfahren zur Herstellung von Feuerleichtsteinen zur Anwendung bei hohen Temperaturen |
GB1361271A (en) * | 1971-07-01 | 1974-07-24 | Foseco Int | Manufacture of aluminates |
SU530015A1 (ru) * | 1975-10-24 | 1976-09-30 | Предприятие П/Я А-3944 | Шихта дл изготовлени прозрачной шпинели |
JPS5527837A (en) * | 1978-08-14 | 1980-02-28 | Ngk Insulators Ltd | Polycrystal transparent spinel sintered article and its manufacture |
US4222782A (en) * | 1979-09-04 | 1980-09-16 | Norton Company | Refractory ramming mix containing aluminum powder for metal melting furnaces |
JPS5815028A (ja) * | 1981-07-21 | 1983-01-28 | Iwatani & Co | スピネル粉末の製造法 |
JPS5973431A (ja) * | 1982-10-21 | 1984-04-25 | Ngk Insulators Ltd | スピネル微粉末の製造法 |
JPS59135273A (ja) * | 1983-01-25 | 1984-08-03 | Asahi Glass Co Ltd | 耐火物用接着剤及び接着方法 |
DE3812266C1 (ja) * | 1988-04-13 | 1989-08-24 | Nils Prof. Dr. 2107 Rosengarten De Claussen |
-
1994
- 1994-09-30 ZA ZA947677A patent/ZA947677B/xx unknown
- 1994-10-05 GB GB9420024A patent/GB2283236A/en not_active Withdrawn
- 1994-10-26 DE DE4438297A patent/DE4438297A1/de not_active Withdrawn
- 1994-10-28 JP JP6265429A patent/JPH07187806A/ja active Pending
- 1994-10-28 US US08/330,720 patent/US5525561A/en not_active Expired - Fee Related
- 1994-10-28 FR FR9412957A patent/FR2711643A1/fr active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018512361A (ja) * | 2015-03-18 | 2018-05-17 | アナドル ユニバーシテシ レクトールグ | 火炎熱分解法による、コア/シェル構造の複合スピネル粉末の製造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
FR2711643A1 (fr) | 1995-05-05 |
GB2283236A (en) | 1995-05-03 |
GB9420024D0 (en) | 1994-11-16 |
ZA947677B (en) | 1995-05-02 |
DE4438297A1 (de) | 1995-05-04 |
US5525561A (en) | 1996-06-11 |
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