JPH07187749A - フェノール樹脂セメント混和物及びその製造方法 - Google Patents

フェノール樹脂セメント混和物及びその製造方法

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JPH07187749A
JPH07187749A JP34837493A JP34837493A JPH07187749A JP H07187749 A JPH07187749 A JP H07187749A JP 34837493 A JP34837493 A JP 34837493A JP 34837493 A JP34837493 A JP 34837493A JP H07187749 A JPH07187749 A JP H07187749A
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phenol
resin
resorcinol
cement
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JP34837493A
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Seiji Kitamura
清治 北村
Takuo Tajima
卓雄 田島
Teruhiro Yamaguchi
彰宏 山口
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B24/00Use of organic materials as active ingredients for mortars, concrete or artificial stone, e.g. plasticisers
    • C04B24/24Macromolecular compounds
    • C04B24/28Macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • C04B24/30Condensation polymers of aldehydes or ketones

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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、従来のフェノール樹脂セメント混和
物の有する硬化性等を改良したフェノール樹脂セメント
混和物及びその製造方法を提供することにある。 【構成】本発明は、レゾルシン変性フェノール樹脂とセ
メントないしモルタルとを含むフェノール樹脂セメント
混和物の製造方法において、フェノール樹脂が、(a)
レゾルシノール類及び/又は酸触媒存在下において該レ
ゾルシノールとアルデヒド類との反応生成物であるレゾ
ルシノールノボラック樹脂を含むレゾルシノール成分、
及び(b)ホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアル
デヒドとフェノールとの反応生成物であるフェノールレ
ゾール樹脂、との反応生成物であり、セメントないしモ
ルタルと上記(b)フェノールレゾール樹脂とを混和し
た後、(a)レゾルシノール成分を混和することを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改善されたフェノール
樹脂セメント混和物及びその製造方法に関するもので、
より詳しくは、従来のフェノール樹脂セメント混和物の
有する硬化性等を改良したフェノール樹脂セメント混和
物及びその製造方法に関する。
【0002】本発明に係るフェノール樹脂セメント混和
物は、主に外壁材、内壁材、天井材、屋根材、床材等の
建築用断熱ないし難燃材、貯蔵タンク、冷凍冷蔵倉庫、
パイプ配管材料等の工業用断熱ないし難燃材などとして
その優れた断熱ないし難燃性能を有して産業上種々の用
途に適用される。
【0003】本発明の用途は、前記したものの他、例え
ば次の如き技術分野を挙げることができる。
【0004】1.リニアモーターカーの如き列車新軌道
枕木等の鉄道用枕木に利用することで、絶縁性(電気回
路の組込み可能)、低吸水性、高強度性、難燃ないし不
燃性・低煙性(トンネル火災災害防止可能)、耐久性・
耐薬品性、コスト性、防霜性等において効果がある。
【0005】2.排液管ないし下水管、各種プラント排
水管ないし排水溝や床、海岸ないし護岸構造物に利用す
ることで、耐薬品性(腐蝕防止可能)、低吸水性(耐久
性発揮)、高強度性、緻密性(浸透防止・鉄筋の保護に
よる耐久性向上)、耐熱性等において効果がある。
【0006】3.トンネル内壁や送風管ないし排水溝に
利用することで、防水性、耐蝕性ないし耐久性、難燃な
いし不燃性、無煙性等において効果がある。
【0007】4.駐車場床に用いることで、耐久性・耐
薬品性(腐蝕防止可能)等に効果がある。
【0008】5.ケーブル管、電話線管の如き電設部材
に用いて、難燃ないし不燃性・耐蝕性等に効果がある。
【0009】6.給水・給湯管、その他高層ビル内部材
に用いることで、難燃ないし不燃性、無煙性、耐熱性、
耐蝕性等に効果がある。
【0010】7.その他、塩害に対する抑制効果がある
ため、塩害対策構築材ないし建築材としての用途もあ
る。
【0011】本発明によれば、上記の如く、緻密性、耐
久性、耐薬品性、高強度性、低吸水性、難燃ないし不燃
性、無煙性、耐蝕性、耐熱性、絶縁性等に優れた効果を
発揮し、常温硬化で且つ硬化時間の大巾な短縮が可能で
ある。
【0012】
【従来の技術】近年、建築物の多様化に伴い建築材料の
高性能化が進み、その結果、プラスチック製建材が数多
く内装材もしくは外層材等として使用されるようになっ
てきた。これらのプラスチック製の建築材料はセメント
系の建築材料と比較して、軽量で、断熱性、湿度や凍結
等に対する耐環境性、加飾性、生産・加工性に優れてい
るが、一方では、可燃性であるがため、火災の発生時に
は延焼し易いとともに有毒ガス等の発生が多いという欠
点もある。
【0013】かかる欠点を改善するため、使用するプラ
スチックの量を建材成形に必要な最低限度にとどめ、プ
ラスチックには低発煙性樹脂であるフェノール系樹脂を
使用する等の種々の対策が試みられている(特開昭63
−273690号参照)。
【0014】確かに、フェノール樹脂は、ポリウレタン
樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂等の熱可塑
性樹脂では得られない耐熱性、耐火性、低発煙性等の優
れた諸特性を有するため、その有用性に大きな注目が寄
せられているが、フェノール樹脂を基本成分とするが故
に硬化条件も通常50℃以上の高温での成形が必要で、
常温では硬化が不足して強度が低下し、特に建築用及び
工業用等に供する際の現場施工を必要とする分野には適
用することが不可能であった(米国特許第443312
9号等参照)。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、かかる従
来技術の問題点、すなわち、従来のフェノール樹脂セメ
ント混和物における硬化性等の改良を目的として、本発
明を完成した。
【0016】本発明により、優れた断熱性能を有するフ
ェノール樹脂セメント混和物の適用分野を拡大し優れた
断熱ないし難燃材を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、セメントない
しモルタルに対する混和物であるフェノール樹脂として
のレゾルシノール成分とフェノールレゾール樹脂との配
合成分による反応生成物が、反応的にも常温で硬化が開
始されることを見出し、従来のフェノール樹脂セメント
混和物に劣らない強度と断熱性を有するフェノール樹脂
セメント混和物を得ることに成功した。
【0018】すなわち、本発明は、 (1)レゾルシン変成フェノール樹脂とセメントないし
モルタルとを含むフェノール樹脂セメント混和物、
【0019】(2)レゾルシン変成フェノール樹脂をセ
メント100重量部当り5〜200重量部含有すること
を特徴とする上記(1)記載のフェノール樹脂セメント
混和物、
【0020】(3)フェノール樹脂が(a)レゾルシノ
ール類及び/又は酸触媒存在下において該レゾルシノー
ルとアルデヒド類との反応生成物であるレゾルシノール
ノボラック樹脂を含むレゾルシノール成分 及び(b)
ホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒドとフ
ェノールとの反応生成物であるフェノールレゾール樹脂
との反応生成物であることを特徴とするフェノール樹脂
セメント混和物、
【0021】(4)上記の(a)レゾルシノール成分及
び(b)フェノールレゾール樹脂の総量100重量部に
対して、0.01〜40重量部のメチレンドナーを用い
た反応生成物であることを特徴とする上記(3)記載の
フェノール樹脂セメント混和物、
【0022】(5)強化成分を含有していることを特徴
とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のフェノー
ル樹脂セメント混和物、
【0023】(6)レゾルシン変成フェノール樹脂とセ
メントないしモルタルとを含むフェノール樹脂セメント
混和物の製造方法において、フェノール樹脂が(a)レ
ゾルシノール類及び/又は酸触媒存在下において該レゾ
ルシノールとアルデヒド類との反応生成物であるレゾル
シノールノボラック樹脂を含むレゾルシノール成分 及
び(b)ホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデ
ヒドとフェノールとの反応生成物であるフェノールレゾ
ール樹脂との反応生成物であり、セメントないしモルタ
ルと上記(b)フェノールレゾール樹脂とを混和した
後、(a)レゾルシノール成分を混和することを特徴と
するフェノール樹脂セメント混和物の製造方法、
【0024】(7)レゾルシン変成フェノール樹脂とセ
メントないしモルタルとを含むフェノール樹脂セメント
混和物の製造方法において、フェノール樹脂が(a)レ
ゾルシノール類及び/又は酸触媒存在下において該レゾ
ルシノールとアルデヒド類との反応生成物であるレゾル
シノールノボラック樹脂を含むレゾルシノール成分 及
び(b)ホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデ
ヒドとフェノールとの反応生成物であるフェノールレゾ
ール樹脂との反応生成物であり、セメントないしモルタ
ルと上記(a)レゾルシノール成分とを混和した後、
(b)フェノールレゾール樹脂を混和することを特徴と
するフェノール樹脂セメント混和物の製造方法、
【0025】(8)レゾルシン変成フェノール樹脂とセ
メントないしモルタルとを含むフェノール樹脂セメント
混和物の製造方法において、フェノール樹脂が(a)レ
ゾルシノール類及び/又は酸触媒存在下において該レゾ
ルシノールとアルデヒド類との反応生成物であるレゾル
シノールノボラック樹脂を含むレゾルシノール成分 及
び(b)ホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデ
ヒドとフェノールとの反応生成物であるフェノールレゾ
ール樹脂との反応生成物であり、セメントないしモルタ
ルと上記(a)レゾルシノール成分及び(b)フェノー
ルレゾール樹脂の混和物とを混和することを特徴とする
フェノール樹脂セメント混和物の製造方法、
【0026】(9)上記の(a)レゾルシノール成分及
び(b)フェノールレゾール樹脂の総量100重量部に
対して、0.01〜40重量部のメチレンドナーを用い
た反応生成物であることを特徴とする上記(6)、
(7)又は(8)記載のフェノール樹脂セメント混和物
の製造方法、
【0027】(10)セメントないしモルタルに強化成
分を含ませたことを特徴とする上記(6)〜(9)のい
ずれかに記載のフェノール樹脂セメント混和物の製造方
法、であることを、各々特徴とする。
【0028】以下、本発明について説明する。本発明に
用いられる(a)成分のレゾルシノール成分と、(b)
成分のフェノールレゾール樹脂の反応は、セメントない
しモルタル中において、常温で進行する。
【0029】本発明のフェノール樹脂セメント混和物
は、適当な範囲内で、室温で反応が開始され硬化でき
る。例えば15〜40℃の温度内、5〜10分で硬化で
きる。混合割合は、好ましくは上記セメントないしモル
タルのpHが6〜10の範囲に調製するように、適宜の
混合比が選択されるが、より好ましくは(a)成分のレ
ゾルシノール成分100重量部に対し、50〜150重
量部の(b)成分のフェノールレゾール成分を混合する
ことである。
【0030】(a)成分であるレゾルシノール成分は、
30〜80重量部のレゾルシノールに対して例えば5〜
15重量部のホルムアルデヒドを反応させて得ることが
でき、このとき、0.025〜0.3重量部(好ましく
は0.03〜0.1重量部)の有機酸溶液、例えば、p
−トルエンスルホン酸又はシュウ酸等の酸触媒の存在下
に反応させて得ることができるレゾルシノールノボラッ
ク樹脂、または当該レゾルシノール単独あるいは上記を
混合したものを適宜使用可能である。
【0031】(b)成分であるフェノールレゾール樹脂
は、40〜75重量部のフェノールに対して20〜55
重量部のパラホルムアルデヒドを反応させて得ることが
でき、該パラホルムアルデヒドは粉末で用いる必要がな
く、溶剤を用いなくとも、パラホルムアルデヒドを溶解
して反応させることができる。従って溶剤を用いない点
で製品の品質がよい。
【0032】上記と同様のアルカリ触媒の存在下に行う
のが望ましいが、必ずしもそうでなくても可能である。
【0033】本発明の(a)成分であるレゾルシノール
成分と、(b)成分であるフェノールレゾール樹脂との
反応は、反応時間が速いため、(b)成分で用いるパラ
ホルムアルデヒドは、フェノールと反応する前、少なく
とも一部は溶解して(a)成分で用いるホルムアルデヒ
ドと反応する。かかる(a)成分と(b)成分との反応
系は、用いるセメントないしモルタルが水を含まないと
きに使用が容易であり、加熱はなくてよい。尚、セメン
トないしモルタルに水を含ませるときは、エマルジョン
型の水を用いることが好ましい。
【0034】本発明においては、メチレンドナー(me
thylene doner)を添加することにより、
いわゆるミックス、すなわち混合物の粘度を下げ、反応
工程及びフェノール樹脂セメント混和物の濡れ性を改善
することもできる。更に又、架橋(cross−lin
k)密度を増す作用があり、これによってフェノール樹
脂セメント混和物の強度を向上させることができる。約
0.01〜40重量部[(a)成分と(b)成分の反応
ミックス合計100重量部に対して]、望ましくは、1
0〜20重量部のアルデヒドを反応ミックスに添加する
こともできる。メチレンドナーは、適当なメチレンドナ
ーであれば何を用いても構わない。望ましい物質とし
て、フルフラル、フルフリルアルコール、オキサゾリジ
ン、アクロレイン及びそれらの組合せからなる群から選
択されたものを例示することができる。
【0035】本発明のフェノール樹脂に用いられるフェ
ノールとしては、下記一般式で示されるものが好まし
い。
【0036】
【化1】
【0037】(ここで、R、R’、R”、R”’はOH
または炭素数1〜6の飽和または不飽和結合を有する鎖
状または、環状の炭化水素基。)フェノール、o−クレ
ゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、チモール、
p−ter−ブチルフェノール、ter−ブチルカテコ
ール、カテコール、イソオイゲノール、o−メトキシフ
ェノール、4,4’−ジヒドロキシフェニル−2,2−
プロパン、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ベンジ
ル、サリチル酸メチル、2,6−ジ−t−ブチル−p−
クレゾール等から選ばれるものである。より好ましく
は、フェノール、4、4−ジヒドロキシフェニル−2、
2−プロパン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ルである。
【0038】一方の原料としてのアルデヒド類として
は、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ポリオ
キシメチレン、トリオキサン等が使用できる。このアル
デヒド類とレゾルシノールを酸性触媒の存在下に反応さ
せ、レゾルシノールノボラック樹脂を得る。
【0039】(b)成分であるフェノールレゾール樹脂
は、アルカリ触媒の存在下又は不存在下にてフェノール
化合物とアルデヒド化合物であるホルムアルデヒド及び
/又はパラホルムアルデヒドとから得られる液状フェノ
ール樹脂である。フェノール化合物としては、フェノー
ルならびにクレゾール類、キシレノール類のような同族
体あるいはこれらの混合物であってもよいが、本発明で
はフェノールが用いられる。
【0040】アルカリ触媒は、適当な触媒であればどん
な触媒でもかまわない。適当な触媒として、金属水酸化
物、金属酸化物及びアミノ基を含むアミノ化合物からな
る群から選択することができ、水酸化ナトリウム、水酸
化アンモニウム、及び水酸化カリウム、水酸化カルシウ
ム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化カル
シウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酢酸亜鉛等及
び後記アルカリ触媒が例示される。また、アミノシラン
系のアミノ化合物も適当である。
【0041】尚、上記(a)成分のアルデヒド類として
は、例えは、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フ
ルフラール、及び他のアルデヒドならびにこれらの化合
物だけでなく、アルデヒドを生成する化合物を用いるこ
ともでき、例えば、パラホルムアルデヒド、ヘキサメチ
レンテトラミン、メチロール、トリオキサン、テトラオ
キシメタン及び、その他の分解してホルムアルデヒドを
発生させる化合物、ならびに、これらの混合物も使用す
ることができる。
【0042】本発明において用いられるメチレンドナー
としては、特に、フリフラル、フルフリルアルコール、
オキサゾリジン、アクロレインから選ばれる1または2
以上である。
【0043】(a)成分のフェノールレゾール樹脂を得
るための酸触媒としては、各種の酸を用いることができ
る。例えば、リン酸、塩酸、硫酸等の無機酸、フェノー
ルスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、メタンスルホン酸等の有機スルホン酸、トルエン樹
脂やキシレン樹脂、ナフタレン樹脂等をスルホン化した
有機高分子酸が用いられる。これらの酸は、そのまま単
独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。 さ
らに水溶液、その他の溶液として用いてもよい。酸触媒
の添加量は、液状フェノール樹脂100重量部に対し、
1〜50重量部であり、好ましくは10〜30重量部用
いられる。
【0044】本発明に好ましく用いられるモルタルはA
SPFC(セメントの0.01ないし1.0%、好まし
くはセメントの0.1ないし0.6%)の通常のモルタ
ルと混和することにより製造することができる。
【0045】前記通常のモルタル、及び本発明に好まし
く用いられるモルタルはセメント(15−55%)、水
(5−30%)、砂(35−75%)、ならびに空気連
行剤(セメントの0−1%)および/または減水剤(セ
メントの0−2%)を含むものがよい。但し、水は含ま
せない方がよい。
【0046】本発明に好ましく用いられるセメントベー
スはASPFC(セメントの0.01ないし2.0%、
好ましくは0.1ないし0.6%)を通常のセメントベ
ースと混和することにより製造することができる。
【0047】前記通常のセメントベース、及び本発明に
好ましく用いられるセメントはセメント(20−84
%)および水(80−16%)を含むものがよい。但
し、水は含ませない方がよい。
【0048】セメントとしては、普通ポルトランドセメ
ント、早強セメント、中早強セメント、耐硫酸塩セメン
ト、高炉セメント、フライアッシュセメント、およびシ
リカセメント、さらにシリカヒューム、石粉などの混和
剤を含むセメントが挙げられる。
【0049】本発明に好ましく用いられるコンクリート
はASPFC(セメントの0.01ないし2.0%、好
ましくはセメントの0.1ないし0.6%)の通常のコ
ンクリートと混和することにより製造することができ
る。
【0050】前記通常のコンクリート、又は本発明に好
ましく用いられるコンクリートはセメント(5−30
%)、粗骨材(30−60%)、細骨材(20−50
%)、水(4−10%)、ならびに空気連行剤(セメン
トの0−1%)および/または減水剤(セメントの0−
1%)を含むものがよい。但し、水は含ませない方がよ
い。
【0051】更に、本発明においては、シリカ、タル
ク、ワラストナイト、カオリン、マイカ、ガラス繊維、
アラミド繊維、炭素繊維等の強化成分ないし充填剤やそ
の他必要において各種フィラーを用いることができる。
【0052】尚、添加剤としては公知の界面活性剤、難
燃剤、中和剤、充填剤、硬化剤、粘度調整剤、その他の
添加物を添加することができる。
【0053】本発明では、プラスチックの成形に通常用
いられる添加剤、充填剤を軽量性・機械的物性・不燃性
を著しく損なわない範囲で適宜用いることができる。添
加剤としては、例えば熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤、顔料、染料、帯電防止剤、防かび剤、難燃剤等を
用いることができ、さらに強化充填剤としては、無機質
粉粒体、無機質繊維等を用いることができる。
【0054】本発明において、上記フェノール樹脂セメ
ント混和物から成形体を成形する方法は、成形型内で硬
化させる方法等があり、充填→賦形(発熱硬化)→離型
の一連の手法からなるものである。
【0055】例えば、本発明では、以上に述べた原料を
均一に混合し、引き続き任意の型、モールド等に注入し
自然硬化させることによりフェノール樹脂セメント混和
物成形体が得られる。硬化工程は常温で行うことが可能
である。これらの原料の混合はバッチ混合する場合はデ
ィスパー等の攪拌機が用いられ、連続的に混合する場合
は公知の多成分混合機等が用いられる。又混合された原
料は例えば型、モールド中で硬化され、そのまま脱型し
た形で製品とすることも、更に必要な形状に加工され製
品とすることもできる。又混合された原料は硬化前に例
えばクラフト紙、水酸化アルミ紙、アスベスト紙、アス
ファルト紙、炭酸カルシウム紙、アルミクラフト紙、鉄
箔、ステンレス箔、プラスチックフィルム又はシート等
の軟質面材や銅板、アルミ板、ステンレス板等の硬質面
材の間に注入され、ボード、パネル、サイディング材等
の形で製品とすることもできる。
【0056】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明につ
いて詳しく説明する。
【0057】合成例(a)(レゾルシノール成分の合
成) 445重量部のレゾルシノール、162重量部の37%
ホルマリン水溶液及び3重量部の20%p−トルエンス
ルホン酸水溶液をフラスコ内で100℃で2時間反応せ
しめ、反応生成物にさらに295重量部のレゾルシノー
ルを加えて混合し、50%水酸化ナトリウム水溶液で中
和し、アセトン及びメタノールで希釈して約1000重
量部の(a)成分としてのレゾルシノール成分を得た。 合成例(b)(フェノールレゾール成分) 630重量部の90%フェノール溶液、400重量部の
91%パラホルムアルデヒド及び5重量部の酢酸亜鉛水
和物をフラスコ内で混合し、85℃で1時間反応せし
め、反応生成物を減圧脱水してさらに275重量部のフ
ルフラールを添加し混合して約1000重量部の(b)
成分としてのフェノールレゾール成分を得た。
【0058】実施例1〜13 上記の合成例(a)によるレゾルシノール成分:合成例
(b)によるフェノールレゾール成分=34:46(重
量比)と、モルタル(ポルトランドセメント:砂=1:
3)との混和、硬化試験を実施した。但し、室温(25
℃)にて混和物をスチレン製サンプルケース[30mm
×60mm×6mm(深さ)]に入れ、硬化挙動を観察
した。尚、(a)+(b)成分のときは(b)成分を先
にモルタルに加えた。試験結果を表1及び2にまとめて
示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】表1及び表2の結果から本発明では常温硬
化でいずれも良好なフェノール樹脂セメント混和物成形
体が得られた。但し、上記実験において、(a)+
(b)成分の場合、(b)成分を先にモルタルと混和し
たが、(a)成分を同時に混和しても、又は(a)成分
を先に混和してもよい。
【0062】
【発明の効果】本発明によるフェノール樹脂セメント混
和物は、常温で硬化で現場成形などを可能にし、建築用
断熱ないし難燃材及び工業用断熱ないし難燃材等として
すぐれた性能を有し、産業上有用な発明であって、前記
した各種特性に基く広い用途に対応できる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レゾルシン変成フェノール樹脂とセメント
    ないしモルタルとを含むフェノール樹脂セメント混和
    物。
  2. 【請求項2】レゾルシン変成フェノール樹脂をセメント
    100重量部当り5〜200重量部含有することを特徴
    とする請求項1記載のフェノール樹脂セメント混和物。
  3. 【請求項3】フェノール樹脂が(a)レゾルシノール類
    及び/又は酸触媒存在下において該レゾルシノールとア
    ルデヒド類との反応生成物であるレゾルシノールノボラ
    ック樹脂を含むレゾルシノール成分 及び(b)ホルム
    アルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒドとフェノー
    ルとの反応生成物であるフェノールレゾール樹脂との反
    応生成物であることを特徴とするフェノール樹脂セメン
    ト混和物。
  4. 【請求項4】上記の(a)レゾルシノール成分及び
    (b)フェノールレゾール樹脂の総量100重量部に対
    して、0.01〜40重量部のメチレンドナーを用いた
    反応生成物であることを特徴とする請求項3記載のフェ
    ノール樹脂セメント混和物。
  5. 【請求項5】強化成分を含有していることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載のフェノール樹脂セメン
    ト混和物。
  6. 【請求項6】レゾルシン変成フェノール樹脂とセメント
    ないしモルタルとを含むフェノール樹脂セメント混和物
    の製造方法において、フェノール樹脂が(a)レゾルシ
    ノール類及び/又は酸触媒存在下において該レゾルシノ
    ールとアルデヒド類との反応生成物であるレゾルシノー
    ルノボラック樹脂を含むレゾルシノール成分 及び
    (b)ホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒ
    ドとフェノールとの反応生成物であるフェノールレゾー
    ル樹脂との反応生成物であり、セメントないしモルタル
    と上記(b)フェノールレゾール樹脂とを混和した後、
    (a)レゾルシノール成分を混和することを特徴とする
    フェノール樹脂セメント混和物の製造方法。
  7. 【請求項7】レゾルシン変成フェノール樹脂とセメント
    ないしモルタルとを含むフェノール樹脂セメント混和物
    の製造方法において、フェノール樹脂が(a)レゾルシ
    ノール類及び/又は酸触媒存在下において該レゾルシノ
    ールとアルデヒド類との反応生成物であるレゾルシノー
    ルノボラック樹脂を含むレゾルシノール成分 及び
    (b)ホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒ
    ドとフェノールとの反応生成物であるフェノールレゾー
    ル樹脂との反応生成物であり、セメントないしモルタル
    と上記(a)レゾルシノール成分とを混和した後、
    (b)フェノールレゾール樹脂を混和することを特徴と
    するフェノール樹脂セメント混和物の製造方法。
  8. 【請求項8】レゾルシン変成フェノール樹脂とセメント
    ないしモルタルとを含むフェノール樹脂セメント混和物
    の製造方法において、フェノール樹脂が(a)レゾルシ
    ノール類及び/又は酸触媒存在下において該レゾルシノ
    ールとアルデヒド類との反応生成物であるレゾルシノー
    ルノボラック樹脂を含むレゾルシノール成分 及び
    (b)ホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒ
    ドとフェノールとの反応生成物であるフェノールレゾー
    ル樹脂との反応生成物であり、セメントないしモルタル
    と上記(a)レゾルシノール成分及び(b)フェノール
    レゾール樹脂の混和物とを混和することを特徴とするフ
    ェノール樹脂セメント混和物の製造方法。
  9. 【請求項9】上記の(a)レゾルシノール成分及び
    (b)フェノールレゾール樹脂の総量100重量部に対
    して、0.01〜40重量部のメチレンドナーを用いた
    反応生成物であることを特徴とする請求項6、7又は8
    記載のフェノール樹脂セメント混和物の製造方法。
  10. 【請求項10】セメントないしモルタルに強化成分を含
    ませたことを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載
    のフェノール樹脂セメント混和物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20180087670A (ko) * 2017-01-25 2018-08-02 (주)엘지하우시스 외단열용 보호 몰탈 조성물 및 이를 이용한 외단열 시스템

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