JPH07187052A - 補助エンジン装置付自転車 - Google Patents
補助エンジン装置付自転車Info
- Publication number
- JPH07187052A JPH07187052A JP33185493A JP33185493A JPH07187052A JP H07187052 A JPH07187052 A JP H07187052A JP 33185493 A JP33185493 A JP 33185493A JP 33185493 A JP33185493 A JP 33185493A JP H07187052 A JPH07187052 A JP H07187052A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bicycle
- sprocket
- engine
- drive
- driven
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Transmission Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 人力駆動と動力駆動とを切り換えて後輪を駆
動する補助エンジン装置付自転車においてこの構造上必
要な大きな減速比を保持しつつ、構造簡単で軽量小型の
減速装置を用いることによって自転車の走行,操作を容
易とする。 【構成】 両端にペダルアーム116を備えたペダル軸
113を車体1のほぼ中央部に設け、このペダル軸11
3から駆動スプロケット107,チエン111および従
動スプロケット110を介して駆動される後輪3を備え
た自転車において、円周上に並設された多数の外ピン1
39に噛合するエピトロコイド歯形の遊星歯車135を
備えた減速装置67を介してエンジン21の動力を前記
駆動スプロケット107に伝達して設けた。
動する補助エンジン装置付自転車においてこの構造上必
要な大きな減速比を保持しつつ、構造簡単で軽量小型の
減速装置を用いることによって自転車の走行,操作を容
易とする。 【構成】 両端にペダルアーム116を備えたペダル軸
113を車体1のほぼ中央部に設け、このペダル軸11
3から駆動スプロケット107,チエン111および従
動スプロケット110を介して駆動される後輪3を備え
た自転車において、円周上に並設された多数の外ピン1
39に噛合するエピトロコイド歯形の遊星歯車135を
備えた減速装置67を介してエンジン21の動力を前記
駆動スプロケット107に伝達して設けた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として人力で駆動す
る自転車を、重負荷あるいは長時間の走行に際してエン
ジンの駆動に切り換えて労力を軽減し、あるいは主とし
てエンジンで駆動する自転車を、エンジン系路の故障の
際に人力で駆動するための補助エンジン装置付自転車に
係るものである。
る自転車を、重負荷あるいは長時間の走行に際してエン
ジンの駆動に切り換えて労力を軽減し、あるいは主とし
てエンジンで駆動する自転車を、エンジン系路の故障の
際に人力で駆動するための補助エンジン装置付自転車に
係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の補助エンジン装置付自転
車では、車体中央付近に設けたエンジンの駆動軸から遠
心クラッチ、減速装置を介して後輪を駆動する動力駆動
系路と、人力によってこの後輪を駆動する人力駆動系路
とが設けられ、人力の足踏みペダル用のペダルアームを
備えたペダル軸は車体中央付近に設けられていた。
車では、車体中央付近に設けたエンジンの駆動軸から遠
心クラッチ、減速装置を介して後輪を駆動する動力駆動
系路と、人力によってこの後輪を駆動する人力駆動系路
とが設けられ、人力の足踏みペダル用のペダルアームを
備えたペダル軸は車体中央付近に設けられていた。
【0003】すなわち、従来の補助エンジン付自転車は
図8〜図13に示すように、車体1の後部には後輪3,
上部にはサドル5が設けられ、前部には前輪7を軸支す
るフオーク9が水平方向に回転自在に支持され、フオー
ク9の上端にはハンドル11が固着されている。まず、
自転車をエンジンで駆動する動力駆動系路について説明
する。車体1の中央部に装着されたエンジン21のクラ
ンクケース23にはクランク軸25の一端の駆動軸27
が突出し、駆動軸27の端部には遠心クラッチ29が装
着され、駆動軸27が所定の回転速度以上となると、ば
ね31に抗してシュー33が遠心力によってドラム35
に押圧され、ドラム35と一体のボス部に形成されたギ
ヤ37を回転させる。駆動軸27とギヤ37との間には
一方向クラッチ39が設けられ、図11に示す矢印方向
の相対的回転方向にはローラ41が傾斜面43と駆動軸
27と表面との間に挟持されて動力が伝達され、反対方
向には解除されて自由となる。
図8〜図13に示すように、車体1の後部には後輪3,
上部にはサドル5が設けられ、前部には前輪7を軸支す
るフオーク9が水平方向に回転自在に支持され、フオー
ク9の上端にはハンドル11が固着されている。まず、
自転車をエンジンで駆動する動力駆動系路について説明
する。車体1の中央部に装着されたエンジン21のクラ
ンクケース23にはクランク軸25の一端の駆動軸27
が突出し、駆動軸27の端部には遠心クラッチ29が装
着され、駆動軸27が所定の回転速度以上となると、ば
ね31に抗してシュー33が遠心力によってドラム35
に押圧され、ドラム35と一体のボス部に形成されたギ
ヤ37を回転させる。駆動軸27とギヤ37との間には
一方向クラッチ39が設けられ、図11に示す矢印方向
の相対的回転方向にはローラ41が傾斜面43と駆動軸
27と表面との間に挟持されて動力が伝達され、反対方
向には解除されて自由となる。
【0004】ギヤ37は大ギヤ57,小ギヤ59,大ギ
ヤ61,小ギヤ63,大ギヤ65によって減速される減
速装置67を経て、減速ケース69に軸支された筒状の
被駆動軸71に伝動される。大ギヤ65と被駆動軸71
との間にはクラッチ装置73が設けられている。すなわ
ち、被駆動軸71の外周のスプライン75に嵌合して軸
方向に摺動自在のクラッチ筒77はばね79によって、
被駆動軸71に回転自在に嵌合する大ギヤ65の側面の
爪クラッチ81に係脱自在に係止している。クラッチ筒
77は回転自在の作動軸83に固着する揺動アーム85
に係合して、作動軸83の回動に応じて大ギヤ65と被
駆動軸71の間の回転力を接続,遮断するものである。
作動軸83の外端にはアーム87が固着し、アーム87
は減速ケース69に軸方向に摺動自在に嵌合するロッド
89の先端の調節ボルト91によってばね79に抗して
押圧されている。ロッド89の外端にはノブ93が固着
し、ノブ93を押して回動されることによって、ロッド
89に固着する係止ピン95が減速ケース69に設けた
深さの異る、互いに直角方向の溝97,99に選択係合
して、クラッチ筒77と大ギヤ65との接続,遮断位置
に係止する。
ヤ61,小ギヤ63,大ギヤ65によって減速される減
速装置67を経て、減速ケース69に軸支された筒状の
被駆動軸71に伝動される。大ギヤ65と被駆動軸71
との間にはクラッチ装置73が設けられている。すなわ
ち、被駆動軸71の外周のスプライン75に嵌合して軸
方向に摺動自在のクラッチ筒77はばね79によって、
被駆動軸71に回転自在に嵌合する大ギヤ65の側面の
爪クラッチ81に係脱自在に係止している。クラッチ筒
77は回転自在の作動軸83に固着する揺動アーム85
に係合して、作動軸83の回動に応じて大ギヤ65と被
駆動軸71の間の回転力を接続,遮断するものである。
作動軸83の外端にはアーム87が固着し、アーム87
は減速ケース69に軸方向に摺動自在に嵌合するロッド
89の先端の調節ボルト91によってばね79に抗して
押圧されている。ロッド89の外端にはノブ93が固着
し、ノブ93を押して回動されることによって、ロッド
89に固着する係止ピン95が減速ケース69に設けた
深さの異る、互いに直角方向の溝97,99に選択係合
して、クラッチ筒77と大ギヤ65との接続,遮断位置
に係止する。
【0005】動力駆動系路中には緩衝装置100が設け
られている。すなわち、被駆動軸71の一端に固着する
プレート101には、複数の凹部103が形成され、中
心に6角ナット105を焼付けた円筒状のゴム(緩衝
体)106が凹部103に嵌合して駆動スプロケット1
07の側面にボルト109によって固定されている。駆
動スプロケット107は自転車の後輪3に固着する従動
スプロケット110にチエン111を介して伝動する。
駆動スプロケット107に、急激なエンジンの加減速あ
るいは後輪の過負荷による衝撃が加わったときには、緩
衝体106で緩衝されて減速ケース69,エンジン21
を損傷することがない。
られている。すなわち、被駆動軸71の一端に固着する
プレート101には、複数の凹部103が形成され、中
心に6角ナット105を焼付けた円筒状のゴム(緩衝
体)106が凹部103に嵌合して駆動スプロケット1
07の側面にボルト109によって固定されている。駆
動スプロケット107は自転車の後輪3に固着する従動
スプロケット110にチエン111を介して伝動する。
駆動スプロケット107に、急激なエンジンの加減速あ
るいは後輪の過負荷による衝撃が加わったときには、緩
衝体106で緩衝されて減速ケース69,エンジン21
を損傷することがない。
【0006】人力駆動系路はつぎのように構成されてい
る。すなわち、被駆動軸71の内径部にはペダル軸11
3が回転自在に嵌合し、一方向クラッチ115を介して
駆動スプロケット107に接続し、両端には足踏みペダ
ルのペダルアーム116が固着している。一方向クラッ
チ115は通常用いられるラチェット方式等の一方向ク
ラッチであるので、ここでは詳細な説明は省略する。
る。すなわち、被駆動軸71の内径部にはペダル軸11
3が回転自在に嵌合し、一方向クラッチ115を介して
駆動スプロケット107に接続し、両端には足踏みペダ
ルのペダルアーム116が固着している。一方向クラッ
チ115は通常用いられるラチェット方式等の一方向ク
ラッチであるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0007】人力で走行するには、クラッチ装置73を
遮断の状態として、足踏みペダルによって人力駆動軸1
13を駆動すると一方向クラッチ115,駆動スプロケ
ット107,チエン111を経て後輪3が回転する。こ
の状態では、減速装置67,エンジン21へ回転力が伝
達されないので走行は容易である。
遮断の状態として、足踏みペダルによって人力駆動軸1
13を駆動すると一方向クラッチ115,駆動スプロケ
ット107,チエン111を経て後輪3が回転する。こ
の状態では、減速装置67,エンジン21へ回転力が伝
達されないので走行は容易である。
【0008】エンジン21の動力で後輪を駆動するに
は、クラッチ装置73を接続の位置において、足踏みペ
ダル(図示せず)を駆動すると、一方向クラッチ115
を介して駆動スプロケット107が回転し、減速装置6
7を経て、ギヤ37から一方向クラッチ39を経て駆動
軸27に伝達されエンジン21が回転して始動する。足
踏みペダルが停止して、エンジンがアイドル状態で回転
しているときは、遠心クラッチ29と一方向クラッチ3
9はともに遮断されて自由状態にあるので、動力は減速
装置67に伝達されない。スロットル弁を操作してエン
ジンの回転速度を上昇させると遠心クラッチ29が接続
して、減速装置67,クラッチ装置73,被駆動軸7
1,緩衝体106,駆動スプロケット107,チエン1
11を経て後輪を駆動する。
は、クラッチ装置73を接続の位置において、足踏みペ
ダル(図示せず)を駆動すると、一方向クラッチ115
を介して駆動スプロケット107が回転し、減速装置6
7を経て、ギヤ37から一方向クラッチ39を経て駆動
軸27に伝達されエンジン21が回転して始動する。足
踏みペダルが停止して、エンジンがアイドル状態で回転
しているときは、遠心クラッチ29と一方向クラッチ3
9はともに遮断されて自由状態にあるので、動力は減速
装置67に伝達されない。スロットル弁を操作してエン
ジンの回転速度を上昇させると遠心クラッチ29が接続
して、減速装置67,クラッチ装置73,被駆動軸7
1,緩衝体106,駆動スプロケット107,チエン1
11を経て後輪を駆動する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この従来の構成では、
人力走行に適するよう、ペダル軸113側の駆動スプロ
ケット107は後輪側の従動スプロケット110よりも
大きく形成されて、増速されるよう設けられている。一
方、小型のエンジンは高速回転を必要とし、しかも駆動
スプロケット107を駆動する構成としているので、減
速装置67は大きな減速比としないとエンジン走行の速
度が速すぎるため、従来の減速装置は、3組の減速ギヤ
を使用して大きく減速していた。この減速装置67は構
造複雑で、大型となり、しかも重量が重い欠点が生じて
いた。
人力走行に適するよう、ペダル軸113側の駆動スプロ
ケット107は後輪側の従動スプロケット110よりも
大きく形成されて、増速されるよう設けられている。一
方、小型のエンジンは高速回転を必要とし、しかも駆動
スプロケット107を駆動する構成としているので、減
速装置67は大きな減速比としないとエンジン走行の速
度が速すぎるため、従来の減速装置は、3組の減速ギヤ
を使用して大きく減速していた。この減速装置67は構
造複雑で、大型となり、しかも重量が重い欠点が生じて
いた。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の欠点を解決するに
は、つぎの二つの手段が考えられる。すなわち、一つは
自転車に通常用いられている駆動スプロケットと後輪と
の間に装着されている減速装置を併用して、その減速比
の分だけエンジン側の減速装置の減速比を小さくする手
段と、他は従来の外歯車式の減速装置にかえて、円周上
に並設された多数の外ピンに噛み合うエピコロイド歯形
の遊星歯車を備えた大きな減速比の減速装置を用いる手
段が考えられる。
は、つぎの二つの手段が考えられる。すなわち、一つは
自転車に通常用いられている駆動スプロケットと後輪と
の間に装着されている減速装置を併用して、その減速比
の分だけエンジン側の減速装置の減速比を小さくする手
段と、他は従来の外歯車式の減速装置にかえて、円周上
に並設された多数の外ピンに噛み合うエピコロイド歯形
の遊星歯車を備えた大きな減速比の減速装置を用いる手
段が考えられる。
【0011】本発明は後者のエピコロイド歯型の遊星歯
車を備えた減速装置をエンジン側の駆動スプロケットと
の間に設けたものである。
車を備えた減速装置をエンジン側の駆動スプロケットと
の間に設けたものである。
【0012】
【作用】本発明では、人力駆動の場合には、ペダルアー
ムからペダル軸、駆動スプロケット,チエン,従動スプ
ロケットを経て後輪が増速されて駆動されるが、エンジ
ン駆動の場合にも、この駆動スプロケット,チエン,従
動スプロケットを利用して、大きな減速比の可能な減速
装置を介してこの駆動スプロケットに動力を伝達するも
のである。
ムからペダル軸、駆動スプロケット,チエン,従動スプ
ロケットを経て後輪が増速されて駆動されるが、エンジ
ン駆動の場合にも、この駆動スプロケット,チエン,従
動スプロケットを利用して、大きな減速比の可能な減速
装置を介してこの駆動スプロケットに動力を伝達するも
のである。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1〜図7
によって詳細に説明する。なお、図8〜図13の従来例
と同一の構成部分は同じ符号で示す。車体1の後部には
後輪3,上部にはサドル5が設けられ、前部には前輪7
を軸支するフオーク9が水平方向に回転自在に支持さ
れ、フオーク9の上端にはハンドル11が固着されてい
る。まず、自転車をエンジンで駆動する動力駆動系路に
ついて説明する。車体1の中央部に装着されたエンジン
21のクランクケース23にはクランク軸25の一端の
駆動軸27が突出し、駆動軸27の端部には遠心クラッ
チ29が装着され、駆動軸27が所定の回転速度以上と
なると、ばね31に抗してシュー33が遠心力によって
ドラム35に押圧され、ドラム35と一体のボス部に形
成されたスプロケット121を回転させる。駆動軸27
とスプロケット121との間には一方向クラッチ39が
設けられ、図5に示す矢印方向の相対的回転方向にはロ
ーラ41が傾斜面43と駆動軸27と表面との間に挟持
されて動力が伝達され、反対方向には解除されて自由と
なる。
によって詳細に説明する。なお、図8〜図13の従来例
と同一の構成部分は同じ符号で示す。車体1の後部には
後輪3,上部にはサドル5が設けられ、前部には前輪7
を軸支するフオーク9が水平方向に回転自在に支持さ
れ、フオーク9の上端にはハンドル11が固着されてい
る。まず、自転車をエンジンで駆動する動力駆動系路に
ついて説明する。車体1の中央部に装着されたエンジン
21のクランクケース23にはクランク軸25の一端の
駆動軸27が突出し、駆動軸27の端部には遠心クラッ
チ29が装着され、駆動軸27が所定の回転速度以上と
なると、ばね31に抗してシュー33が遠心力によって
ドラム35に押圧され、ドラム35と一体のボス部に形
成されたスプロケット121を回転させる。駆動軸27
とスプロケット121との間には一方向クラッチ39が
設けられ、図5に示す矢印方向の相対的回転方向にはロ
ーラ41が傾斜面43と駆動軸27と表面との間に挟持
されて動力が伝達され、反対方向には解除されて自由と
なる。
【0014】スプロケット121の動力は、チエン12
3,スプロケット125,減速装置127を経て、減速
ケース69に軸支された筒状の被駆動軸71に伝動され
る。減速装置127はつぎのように構成されている。す
なわち、スプロケット125は被駆動軸71にベアリン
グ129を介して回転自在に嵌合し、一体に偏心して固
着するボス部131の外径にはベアリング133を介し
て遊星歯車135が回転自在に嵌合している。遊星歯車
135を覆うケース137は減速ケース69に固着し、
内部に円周方向に等間隔の外ピン139が並設し、遊星
歯車135の外周に形成された、外ピン139より少い
数のエピトロコイド歯形141に噛み合っている。遊星
歯車135に並設する円形のクラッチ板143は被駆動
軸71に回転自在に嵌合し、軸方向に突出する内ピン1
45は遊星歯車135に設けた係止孔147に遊合して
いる。スプロケット125が回転すると、ボス部131
が偏心して回転し、ボス部131に嵌合する遊星歯車1
35の中心も偏心して回転すると、外周のエピトロコイ
ド歯形141が外ピン139に噛み合って転動し、スプ
ロケット125が1回転すると、遊星歯車135は、外
ピン139の数とエピトロコイド歯形141の数の差だ
け回転が遅れる。たとえば、外ピン139の数が30、
エピトロコイド歯形数が28とすると減速比は15分の
1となるものである。
3,スプロケット125,減速装置127を経て、減速
ケース69に軸支された筒状の被駆動軸71に伝動され
る。減速装置127はつぎのように構成されている。す
なわち、スプロケット125は被駆動軸71にベアリン
グ129を介して回転自在に嵌合し、一体に偏心して固
着するボス部131の外径にはベアリング133を介し
て遊星歯車135が回転自在に嵌合している。遊星歯車
135を覆うケース137は減速ケース69に固着し、
内部に円周方向に等間隔の外ピン139が並設し、遊星
歯車135の外周に形成された、外ピン139より少い
数のエピトロコイド歯形141に噛み合っている。遊星
歯車135に並設する円形のクラッチ板143は被駆動
軸71に回転自在に嵌合し、軸方向に突出する内ピン1
45は遊星歯車135に設けた係止孔147に遊合して
いる。スプロケット125が回転すると、ボス部131
が偏心して回転し、ボス部131に嵌合する遊星歯車1
35の中心も偏心して回転すると、外周のエピトロコイ
ド歯形141が外ピン139に噛み合って転動し、スプ
ロケット125が1回転すると、遊星歯車135は、外
ピン139の数とエピトロコイド歯形141の数の差だ
け回転が遅れる。たとえば、外ピン139の数が30、
エピトロコイド歯形数が28とすると減速比は15分の
1となるものである。
【0015】このエピトロコイド歯形とは、大きな円周
上に別の小さな円を転動させるとき、小さな円の内部の
1点が画く軌跡の曲線を用いた歯形で、この歯形を用い
た遊星歯車機構の減速装置は大きな減速比で効率良く減
速することができもので、通常用いられるものと同じで
あるので詳細な説明は省略する。
上に別の小さな円を転動させるとき、小さな円の内部の
1点が画く軌跡の曲線を用いた歯形で、この歯形を用い
た遊星歯車機構の減速装置は大きな減速比で効率良く減
速することができもので、通常用いられるものと同じで
あるので詳細な説明は省略する。
【0016】クラッチ板143と被駆動軸71との間に
はクラッチ装置73が設けられている。すなわち、被駆
動軸71の外周のスプライン75に嵌合して軸方向に摺
動自在のクラッチ筒77は、被駆動軸71に回転自在に
嵌合するクラッチ板143の側面の爪クラッチ81に係
脱自在に係止している。クラッチ筒77は回転自在の作
動軸83に固着する揺動アーム85に係合して、作動軸
83の回動に応じてクラッチ板143と被駆動軸71の
間の回転力を接続,遮断するものである。作動軸83の
外端にはアーム87が固着し、アーム87は減速ケース
69に軸方向に摺動自在に嵌合するロッド89の先端の
調節ボルト91によって、アーム87を押圧するばね1
49に抗して押圧されている。ロッド89の外端にはノ
ブ93が固着し、ノブ93を押して回動されることによ
って、ロッド89に固着する係止ピン95が減速ケース
69に設けた深さの異る、互いに直角方向の溝97,9
9に選択係合して、クラッチ筒77とクラッチ板143
との接続,遮断位置に係止する。
はクラッチ装置73が設けられている。すなわち、被駆
動軸71の外周のスプライン75に嵌合して軸方向に摺
動自在のクラッチ筒77は、被駆動軸71に回転自在に
嵌合するクラッチ板143の側面の爪クラッチ81に係
脱自在に係止している。クラッチ筒77は回転自在の作
動軸83に固着する揺動アーム85に係合して、作動軸
83の回動に応じてクラッチ板143と被駆動軸71の
間の回転力を接続,遮断するものである。作動軸83の
外端にはアーム87が固着し、アーム87は減速ケース
69に軸方向に摺動自在に嵌合するロッド89の先端の
調節ボルト91によって、アーム87を押圧するばね1
49に抗して押圧されている。ロッド89の外端にはノ
ブ93が固着し、ノブ93を押して回動されることによ
って、ロッド89に固着する係止ピン95が減速ケース
69に設けた深さの異る、互いに直角方向の溝97,9
9に選択係合して、クラッチ筒77とクラッチ板143
との接続,遮断位置に係止する。
【0017】動力駆動系路中には緩衝装置100が設け
られている。すなわち、被駆動軸71の一端に固着する
プレート101には、複数の凹部103が形成され、中
心に6角ナット105を焼付けた円筒状のゴム(緩衝
体)106が凹部103に嵌合して駆動スプロケット1
07の側面にボルト109によって固定されている。駆
動スプロケット107は自転車の後輪3に固着する従動
スプロケット110にチエン111を介して伝動する。
駆動スプロケット107に、急激なエンジンの加減速あ
るいは後輪の過負荷による衝撃が加わったときには、緩
衝体106で緩衝されて減速ケース69,エンジン21
を損傷することがない。
られている。すなわち、被駆動軸71の一端に固着する
プレート101には、複数の凹部103が形成され、中
心に6角ナット105を焼付けた円筒状のゴム(緩衝
体)106が凹部103に嵌合して駆動スプロケット1
07の側面にボルト109によって固定されている。駆
動スプロケット107は自転車の後輪3に固着する従動
スプロケット110にチエン111を介して伝動する。
駆動スプロケット107に、急激なエンジンの加減速あ
るいは後輪の過負荷による衝撃が加わったときには、緩
衝体106で緩衝されて減速ケース69,エンジン21
を損傷することがない。
【0018】人力駆動系路はつぎのように構成されてい
る。すなわち、被駆動軸71の内径部にはペダル軸11
3が回転自在に嵌合し、一方向クラッチ115を介して
駆動スプロケット107に接続し、両端には足踏みペダ
ルのペダルアーム116が固着している。一方向クラッ
チ115は通常用いられるラチェット方式等の一方向ク
ラッチであるので、ここでは詳細な説明は省略する。
る。すなわち、被駆動軸71の内径部にはペダル軸11
3が回転自在に嵌合し、一方向クラッチ115を介して
駆動スプロケット107に接続し、両端には足踏みペダ
ルのペダルアーム116が固着している。一方向クラッ
チ115は通常用いられるラチェット方式等の一方向ク
ラッチであるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0019】人力で走行するには、クラッチ装置73を
遮断の状態として、足踏みペダルによって人力駆動軸1
13を駆動すると一方向クラッチ115,駆動スプロケ
ット107,チエン111を経て後輪3が回転する。こ
の状態では、減速装置127,エンジン21へ回転力が
伝達されないので走行は容易である。
遮断の状態として、足踏みペダルによって人力駆動軸1
13を駆動すると一方向クラッチ115,駆動スプロケ
ット107,チエン111を経て後輪3が回転する。こ
の状態では、減速装置127,エンジン21へ回転力が
伝達されないので走行は容易である。
【0020】エンジン21の動力で後輪を駆動するに
は、クラッチ装置73を接続の位置において、足踏みペ
ダル(図示せず)を駆動すると、一方向クラッチ115
を介して駆動スプロケット107が回転し、減速装置1
27を経て、スプロケット121から一方向クラッチ3
9を経て駆動軸27に伝達されエンジン21が回転して
始動する。足踏みペダルが停止して、エンジンがアイド
ル状態で回転しているときは、遠心クラッチ29と一方
向クラッチ39はともに遮断されて自由状態にあるの
で、動力は減速装置127に伝達されない。スロットル
弁を操作してエンジンの回転速度を上昇させると遠心ク
ラッチ29が接続して、減速装置127,クラッチ装置
73,被駆動軸71,緩衝体106,駆動スプロケット
107,チエン111を経て後輪を駆動する。
は、クラッチ装置73を接続の位置において、足踏みペ
ダル(図示せず)を駆動すると、一方向クラッチ115
を介して駆動スプロケット107が回転し、減速装置1
27を経て、スプロケット121から一方向クラッチ3
9を経て駆動軸27に伝達されエンジン21が回転して
始動する。足踏みペダルが停止して、エンジンがアイド
ル状態で回転しているときは、遠心クラッチ29と一方
向クラッチ39はともに遮断されて自由状態にあるの
で、動力は減速装置127に伝達されない。スロットル
弁を操作してエンジンの回転速度を上昇させると遠心ク
ラッチ29が接続して、減速装置127,クラッチ装置
73,被駆動軸71,緩衝体106,駆動スプロケット
107,チエン111を経て後輪を駆動する。
【0021】
【発明の効果】以上のごとく、本発明によれば、補助エ
ンジン付自転車の前後輪の重量を均衡させて安定して走
行することができ、しかも駆動スプロケット,チエン,
従動スプロケットを共通にして人力,動力駆動を行うこ
とができ、さらに減速装置を介して、適宜速度で人力,
動力駆動を切り換えることができ、しかも、人力,動力
を切り換える構成上必要な大きな減速比を構造簡単に、
軽量,小型に設けることができ、自転車の走行、操作を
容易とするものである。
ンジン付自転車の前後輪の重量を均衡させて安定して走
行することができ、しかも駆動スプロケット,チエン,
従動スプロケットを共通にして人力,動力駆動を行うこ
とができ、さらに減速装置を介して、適宜速度で人力,
動力駆動を切り換えることができ、しかも、人力,動力
を切り換える構成上必要な大きな減速比を構造簡単に、
軽量,小型に設けることができ、自転車の走行、操作を
容易とするものである。
【図1】本発明の一実施例の全体側面図である。
【図2】本発明の一実施例の要部の側断面図である。
【図3】本発明の一実施例の要部の平断面図である。
【図4】本発明の減速装置の要部の側面図である。
【図5】本発明の同一方向クラッチの側断面図である。
【図6】本発明の同クラッチ装置の操作部分の正断面図
である。
である。
【図7】本発明の同緩衝装置の平断面図である。
【図8】従来の補助エンジン付自転車の一例の側面図で
ある。
ある。
【図9】従来例の要部の側断面図である。
【図10】従来例の要部の平断面図である。
【図11】従来例の一方向クラッチの側断面図である。
【図12】従来例のクラッチ装置の操作部分の正断面図
である。
である。
【図13】従来例の緩衝装置の平断面図である。
1 車体 3 後輪 21 エンジン 107 駆動スプロケット 110 従動スプロケット 111 チエン 113 ペダル軸 116 ペダルアーム 127 減速装置 135 遊星歯車 139 外ピン
【手続補正書】
【提出日】平成6年2月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
Claims (1)
- 【請求項1】 両端にペダルアーム116を備えたペダ
ル軸113を車体1のほぼ中央部に設け、前記ペダル軸
113から駆動スプロケット107,チエン111およ
び従動スプロケット110を介して駆動される後輪3を
備えた自転車において、円周上に並設された多数の外ピ
ン139に噛合するエピトロコイド歯形の遊星歯車13
5を備えた減速装置127を介してエンジン21の動力
を前記駆動スプロケット107に伝達して設けたことを
特徴とする補助エンジン装置付自転車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33185493A JPH07187052A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 補助エンジン装置付自転車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33185493A JPH07187052A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 補助エンジン装置付自転車 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07187052A true JPH07187052A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=18248401
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33185493A Pending JPH07187052A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 補助エンジン装置付自転車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07187052A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2137829A1 (es) * | 1995-10-21 | 1999-12-16 | Honda Motor Co Ltd | Aparato de asistencia de pedal |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP33185493A patent/JPH07187052A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2137829A1 (es) * | 1995-10-21 | 1999-12-16 | Honda Motor Co Ltd | Aparato de asistencia de pedal |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2967391B2 (ja) | アシストモータ付き自転車における踏力検出装置 | |
JP5561586B2 (ja) | 電動補助自転車 | |
AU2011201864A1 (en) | Bicycle with bidirectional input and one-way output transmission combined with crank hole thereof | |
KR101007067B1 (ko) | 관성회전체를 이용한 자전거 | |
JPH01266089A (ja) | 自転車の強力駆動装置 | |
US5904362A (en) | Forward-drive apparatus for a bicycle | |
JPH07187052A (ja) | 補助エンジン装置付自転車 | |
CA2376787A1 (en) | Motorization of a bicycle with a simple replacement of the bottom bracket | |
JP3177887B2 (ja) | 変速切換自転車 | |
JP2013039865A (ja) | 自転車用ハブユニット、並びにそれを用いた電動補助自転車及び電動二輪車 | |
JP2693104B2 (ja) | 補助エンジン装置 | |
JP2002362466A (ja) | 動力付き自転車の変速装置 | |
CN201116147Y (zh) | 半踏式轻便快捷自行车 | |
JP2706413B2 (ja) | 補助エンジン装置 | |
JPH04176788A (ja) | 自転車用変速装置 | |
JPH0717453A (ja) | 補助エンジン装置付自転車 | |
JP3076329U (ja) | 電気自転車用一段減速装置 | |
JP2779111B2 (ja) | 補助エンジン装置 | |
CN2477527Y (zh) | 用于自行车的行星式增速器 | |
JP3439888B2 (ja) | 動力付き自転車の制動装置 | |
JPH0717455A (ja) | 補助エンジン装置 | |
CN1093994A (zh) | 带辅助发动机的自行车传动系统 | |
JP2715291B2 (ja) | 電動モータ付き自転車 | |
CN2189115Y (zh) | 一种车轮的直接驱动装置 | |
JP2545913Y2 (ja) | 電気自動車用動力伝達装置 |