JPH071866U - マドラー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 合成樹脂で成形したワンウェイ用マドラー
で、上部の細長い板状体に、上端部を残してＵ字型にス
リットを入れ、指で弾力的にＵ字型舌片を押し出せる様
にするか、最初から舌片が容器の口縁に添着して下るよ
うに成形し、その表面に横方向の刻み目を付与したマド
ラー。 【効果】 容器の口縁に容易且つ確実に挟み付けられ、
保持安定性があると共に意匠性、製作容易性もある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ワンウェイ用軽量カップ等に使用されるワンウェイ用マドラーに関 する。更に詳しくは、コーヒー等の飲料に砂糖、ミルク等を加え掻き混ぜた後、 該マドラーを飲料容器の口縁に挟み付け、飲料を飲んだ後、マドラーと容器を一 体で処理できるマドラーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

催し場、事務所等で飲料用に簡便且つ衛生的なワンウェイ軽量容器が、後洗浄 が不用なことから重宝がられている。 飲料がコーヒー等のように掻き混ぜが必要な場合、合成樹脂製のマドラーが使 用されている。このマドラーにはスプーン形状のものから、棒状のものまで各種 形状のものがあり、特に衛生的な取扱い、簡便さの点からマドラーを使用した後 、該マドラーを容器に保持させる構造としたものが知られている。

【０００３】 このような容器保持構造を有するマドラーとして、実開昭６１−１９３６５号 公報や実公平４−２５０２３号公報に記載されたものがあるが、いずれもマドラ ー本体が細棒状のため、点接触、線接触で容器を挟み付けることとなり保持安定 性に欠け、また意匠性にも乏しい。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、容易且つ確実に飲料容器を挟み付け、緩み外れがなく保持安定性に 優れると共に、意匠性にも優れた容器保持構造を有するマドラーを提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案者は前記の課題を解決するため、鋭意研究を行った結果、マドラーと容 器を点接触や線接触とすることなく、面接触とすると共に、本体からスリットに よって押出される舌片又は本体から容器の外壁に沿って下る舌片に横方向の成分 を有する刻み目を設けることにより、容器にマドラーを強固に取り付け得ること に着目して本考案を完成した。

【０００６】 すなわち本考案は次の通りである。 （１） 合成樹脂で成形されたワンウェイ用マドラーにおいて、マドラーを容器 に取り付ける機能をも持たせる把持部を細長い板状体で形成すると共に、上部に 弾力的に元に戻るだけの幅をもたせた本体との接続部を残して、板状体の両側部 との間に音叉状のわたり部を残して両側部及び下部にわたってスリットを形成さ せて、指で押すことにより、上部を支持部として弾力的に中部、下部が舌片状に 押し出される様に構成し、該舌片の表裏に少なくとも横方向の溝成分を有する刻 み目を付与してなる、該舌片と本体との間に飲料を入れる容器の口縁を弾力的に 確実に挟み付けるように構成したマドラー。

【０００７】 （２） 合成樹脂で成形されたワンウェイ用マドラーにおいて、マドラーを容器 に取り付ける機能をも持たせる把持部を上部が接続された音叉状の部分と、該上 部に接続され、音叉状部と容器の口縁の厚みより僅かに小さい間隙を保持して容 器の外壁に沿って曲って添着する舌片状部分を有し、舌片の内側に少なくとも横 方向の溝成分を有する刻み目を付与してなる該舌片と本体との間に飲料を入れる 容器の口縁を弾力的に確実に挟み付けるように構成したマドラー。

【０００８】 本考案の合成樹脂で成形した使い捨て用マドラーは、少なくともマドラーを飲 料容器の口縁に取り付ける機能をも持たせる把持部を長方形又は長楕円形などの 細長い板状体で形成する。この板状体の長辺の両側部に、全体として音叉のよう な形状となるマドラー先端部とのわたり部を残して、両側に沿って、下方部まで スリットを入れる。この時、スリットを入れない上端部はスリットの内部板で形 成される舌片を押し出した時、弾力的に元に戻るだけの力を持つよう十分な幅を もたせることが重要である。

【０００９】 このスリットを指で押し出したものが舌片となるが、この舌片の表裏には少な くとも横方向の溝成分を持つ刻み目をつける。この刻み目は簡単には洗濯板のよ うな横畝の横縞模様でよいが、意匠性をもたせて文字等を刻印する時は、各文字 間が少なくとも横方向の溝を形成するようにする。平板にこの刻み目を入れた場 合には、畝以外の部分は溝部となる。この舌片を押し出して、マドラー本体との 間に飲料を入れる容器を挟み付けると、音叉部と舌片部とによる２線１面での強 固な挟み付けができる。板状体にスリットを入れて、舌片を押し出す時は、この ようになるが、一方このマドラーを射出成形で成形する時は、必ずしも板状体に スリットを入れる必要はなく、最初から、舌片を音叉状部分から離して図４のよ うに成形しても手間は同じである。従って、このように最初から成形してもよい 。

【００１０】 舌片の平面部の刻み目はマドラーと容器の滑りを防止する必須条件である。 このマドラーの形状には平面部が存在するので、マドラーの下端部をスプーン 状の広目の面の掻き混ぜ部として、掻き混ぜ効果を高める機能に加えて、意匠性 の点から種々の形状を選択できる。 このようにして、本考案のマドラーは容易且つ確実に容器を挟み付けることが でき、はずれにくく保持安定性があると共に、優れた意匠性をも有している。

【００１１】

【実施例】

本考案の具体的な形状を図面によって実施例を示すが、本考案はこの実施例に よって何等限定されるものではない。 図１に本考案のマドラーの平面図、図２に側面図を示す。 本考案のマドラー１は、上部の把持部２に、Ｕ字形のスリット３で形成させた 舌片６と、舌片表裏面に形成させた横模様（刻み目）４を有し、下部に掻き混ぜ 部５を有している。

【００１２】 図１は把持部が長楕円形の曲線で構成され、刻み目は洗濯板様の横方向の畝に よる凹凸をつけたものであるが、図３のように角をとった長方形の把持部として もよく、又刻み目を文字としてもよい。

【００１３】 図４のように舌片の上方肩部をその部分より変位させ舌片の中、下端部を容器 の外壁に沿って添着するようにしてもよい。射出成形により成形する場合には、 このような形状に１工程で成形できるので変位させる必要はない。この場合には 外観のような意匠性を無視すれば、刻み目は内側だけでよい。文字、模様など意 匠性を重視するときは、外側にも設けた方がよいことは勿論である。

【００１４】 マドラーの使用状態を図５、図６に示す。 マドラー１は、スリット３の内側の舌片６を指で押し開いて、容器の口縁７を その舌片の弾力で挟み付ける。 容器の口縁７は、スリット３の内側の舌片６と外側の２つの細長い音叉様の面 ８との間に挟み付けられる。スリット３の内側の舌片６の表裏に付与された刻み 目４が、マドラー１の滑りを防止するので、マドラー１が容器から外れることが ない。刻み目は文字等でもよいことは勿論である。

【００１５】

【考案の効果】

本考案によるマドラーは、容易且つ確実に飲料容器に挟み付けることができ、 保持安定性に優れると共に、併せて優れた意匠性と製作容易性をも有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案のマドラーの１例の平面図であ
る。

【図２】図２は図１の側面図である。

【図３】図３は本考案のマドラーの他の１例の平面図で
ある。

【図４】本考案のマドラーの舌片の中、下部が容器に添
着するよう舌片を曲げた側面図を示す。

【図５】図５は飲料容器の口縁部に本考案のマドラーを
取付けた立面図を示す。

【図６】図６は飲料容器に本考案のマドラーを取付けよ
うとする俯瞰図である。

【符号の説明】

１ マドラー ２ 把持部 ３ スリット ４ 刻み目（横模様又は文字） ５ 掻き混ぜ部 ６ 舌片 ７ 容器の口縁 ８ スリット外側の音叉様の細長い面

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂で成形されたワンウェイ用マド
   ラーにおいて、マドラーを容器に取り付ける機能をも持
   たせる把持部を細長い板状体で形成すると共に、上部に
   弾力的に元に戻るだけの幅をもたせた本体との接続部を
   残して、板状体の両側部との間に音叉状のわたり部を残
   して両側部及び下部にわたってスリットを形成させて、
   指で押すことにより、上部を支持部として弾力的に中
   部、下部が舌片状に押し出される様に構成し、該舌片の
   表裏に少なくとも横方向の溝成分を有する刻み目を付与
   してなる、該舌片と本体との間に飲料を入れる容器の口
   縁を弾力的に確実に挟み付けるように構成したマドラ
   ー。
2. 【請求項２】 合成樹脂で形成されたワンウェイ用マド
   ラーにおいて、マドラーを容器に取り付ける機能をも持
   たせる把持部を上部が接続された音叉状の部分と、該上
   部に接続され音叉状部と容器の口縁の厚みより僅かに小
   さい間隙を保持して容器の外壁に沿って曲って添着する
   舌片状部分とにより構成し、舌片の内部側に少なくとも
   横方向の溝成分を有する刻み目を付与してなる該舌片と
   本体との間に飲料を入れる容器の口縁を弾力的に確実に
   挟み付けるように構成したマドラー。