JPH0718553A - 難燃性不織布 - Google Patents
難燃性不織布Info
- Publication number
- JPH0718553A JPH0718553A JP5158995A JP15899593A JPH0718553A JP H0718553 A JPH0718553 A JP H0718553A JP 5158995 A JP5158995 A JP 5158995A JP 15899593 A JP15899593 A JP 15899593A JP H0718553 A JPH0718553 A JP H0718553A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flame
- retardant
- woven fabric
- kgf
- nonwoven fabric
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 強力、剛性が高く、耐摩耗性が高く、有毒ガ
スを発生しない難燃性不織布を提供する。 【構成】 難燃成分として繊維に対して重量％でリン元
素を１０００〜１００００ppm 含有するポリエステル繊
維からなる不織布である難燃性不織布。
スを発生しない難燃性不織布を提供する。 【構成】 難燃成分として繊維に対して重量％でリン元
素を１０００〜１００００ppm 含有するポリエステル繊
維からなる不織布である難燃性不織布。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、強力、剛性が高く、難
燃性、耐摩耗性に優れ、有毒ガスを発生しないなどの物
性を同時に満足する難燃性不織布に関する。
燃性、耐摩耗性に優れ、有毒ガスを発生しないなどの物
性を同時に満足する難燃性不織布に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、難燃性不織布は、難燃材として、
例えば含リン難燃剤、含ハロゲン難燃剤、含イオウ難燃
剤等の有機難燃剤、金属化合物等の無機難燃剤などを含
む難燃性樹脂を含浸固着して得られている（特公昭６３
−５７５４０、特開昭５５−９８９５５、特公昭５６−
４２７１８）。
例えば含リン難燃剤、含ハロゲン難燃剤、含イオウ難燃
剤等の有機難燃剤、金属化合物等の無機難燃剤などを含
む難燃性樹脂を含浸固着して得られている（特公昭６３
−５７５４０、特開昭５５−９８９５５、特公昭５６−
４２７１８）。
【０００３】また、自己消火性を有する難燃性繊維を用
いた難燃性不織布も提案されている（特開昭５０−６５
６４８）。
いた難燃性不織布も提案されている（特開昭５０−６５
６４８）。
【０００４】しかしながら、前記難燃性樹脂を含浸固着
して得られる難燃性不織布は、臭気や有毒ガスの発生、
難燃剤を含む難燃性樹脂全般に加工ロットによる難燃性
能のバラツキ等、さまざまな欠点があった。また、自己
消火性を有する難燃繊維の不織布においては、アクリル
系、ポリ塩化ビニル系では燃焼時にシアン化水素や塩化
水素ガスが発生するとともに強力が低いという欠点があ
り、アラミド系にあっては難燃性能、強力においては問
題ないものの、高価でしかも染色できないという欠点が
あった。
して得られる難燃性不織布は、臭気や有毒ガスの発生、
難燃剤を含む難燃性樹脂全般に加工ロットによる難燃性
能のバラツキ等、さまざまな欠点があった。また、自己
消火性を有する難燃繊維の不織布においては、アクリル
系、ポリ塩化ビニル系では燃焼時にシアン化水素や塩化
水素ガスが発生するとともに強力が低いという欠点があ
り、アラミド系にあっては難燃性能、強力においては問
題ないものの、高価でしかも染色できないという欠点が
あった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の難燃
性不織布の欠点を解消し、臭気や有毒ガスが発生するこ
となく、引張強力、引張伸度も高く、剛性の高い難燃性
不織布を提供することを課題とするものである。
性不織布の欠点を解消し、臭気や有毒ガスが発生するこ
となく、引張強力、引張伸度も高く、剛性の高い難燃性
不織布を提供することを課題とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、次の手段をとるものである。すなわち、
本発明は、難燃成分として繊維に対して重量％でリン元
素を１０００〜１００００ｐｐｍ含有するポリエステル
繊維からなる不織布であることを特徴とする難燃性不織
布、また、前記難燃性不織布であって、不織布のタテ方
向の引張強力（kgf/５cm）が１２. ０(kgf/５cm) 以
上、ヨコ方向の引張強力（kgf/５cm）が９.０(kgf/５c
m) 以上、タテ方向の引張伸度（％）が２０％以上、ヨ
コ方向の引張伸度（％）が２２％以上、剛軟度（mm）が
１００以上である難燃性不織布である。
決するために、次の手段をとるものである。すなわち、
本発明は、難燃成分として繊維に対して重量％でリン元
素を１０００〜１００００ｐｐｍ含有するポリエステル
繊維からなる不織布であることを特徴とする難燃性不織
布、また、前記難燃性不織布であって、不織布のタテ方
向の引張強力（kgf/５cm）が１２. ０(kgf/５cm) 以
上、ヨコ方向の引張強力（kgf/５cm）が９.０(kgf/５c
m) 以上、タテ方向の引張伸度（％）が２０％以上、ヨ
コ方向の引張伸度（％）が２２％以上、剛軟度（mm）が
１００以上である難燃性不織布である。
【０００７】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、難燃成分としてポリエステル繊維には重量％で
リン元素が１０００〜１００００ppm 含有されていなけ
ればならない。リン元素が１０００ppm 未満になると、
難燃性が低下し、他方、１００００ppm をこえると繊維
本来の物性が低下し好適な難燃性不織布が得られないの
で好ましくない。リン元素は、特に２０００〜７０００
ppm が好ましい。
おいて、難燃成分としてポリエステル繊維には重量％で
リン元素が１０００〜１００００ppm 含有されていなけ
ればならない。リン元素が１０００ppm 未満になると、
難燃性が低下し、他方、１００００ppm をこえると繊維
本来の物性が低下し好適な難燃性不織布が得られないの
で好ましくない。リン元素は、特に２０００〜７０００
ppm が好ましい。
【０００８】本発明においてリン元素に限定したのは、
含ハロゲン難燃剤や含イオウ難燃剤では有毒ガスが発生
し、また、無機系難燃剤では操業性の点で好ましくない
からであり、原料段階でリン元素を含む化合物を混合又
は共重合することにより目的にかなう難燃繊維が得られ
る。
含ハロゲン難燃剤や含イオウ難燃剤では有毒ガスが発生
し、また、無機系難燃剤では操業性の点で好ましくない
からであり、原料段階でリン元素を含む化合物を混合又
は共重合することにより目的にかなう難燃繊維が得られ
る。
【０００９】前記リン元素は、単一成分からなるポリエ
ステル繊維や、いわゆる芯鞘タイプの鞘部分に存在させ
たポリエステル繊維でも良い。後者の芯鞘タイプのもの
にあっては、最外層に低融点でリン元素を含む構造に
し、最内層に最外層のものより高融点、高強力のものに
することにより、熱接着により高強力で剛性が高く、耐
摩耗性の高い難燃性不織布が得られ、また、単一成分の
場合にあっても、その融点は２５５〜２５８℃であり、
通常の紡糸用のポリエチレンテレフタレートの融点２６
０〜２６５℃より小さく、熱接着効率が高まり剛性が高
く耐摩耗性に優れた難燃性不織布が得られる。
ステル繊維や、いわゆる芯鞘タイプの鞘部分に存在させ
たポリエステル繊維でも良い。後者の芯鞘タイプのもの
にあっては、最外層に低融点でリン元素を含む構造に
し、最内層に最外層のものより高融点、高強力のものに
することにより、熱接着により高強力で剛性が高く、耐
摩耗性の高い難燃性不織布が得られ、また、単一成分の
場合にあっても、その融点は２５５〜２５８℃であり、
通常の紡糸用のポリエチレンテレフタレートの融点２６
０〜２６５℃より小さく、熱接着効率が高まり剛性が高
く耐摩耗性に優れた難燃性不織布が得られる。
【００１０】リン元素を含むポリエステル繊維は、中実
で中空でも良く、また、断面形状は円でも偏平でも、三
角形でも良い。
で中空でも良く、また、断面形状は円でも偏平でも、三
角形でも良い。
【００１１】ポリエステル繊維を含む不織布は、短繊維
不織布でも長繊維不織布でも良い。前者の短繊維不織布
は、例えば、カードウエブ化をした後、ニードルパンチ
等の機械的な交絡やエンボス加工等の熱接着等によって
不織布にすることにより製造される。また、後者の長繊
維不織布の場合は、例えばスパンボンド法等の高速直接
紡糸延伸法によって製造される。
不織布でも長繊維不織布でも良い。前者の短繊維不織布
は、例えば、カードウエブ化をした後、ニードルパンチ
等の機械的な交絡やエンボス加工等の熱接着等によって
不織布にすることにより製造される。また、後者の長繊
維不織布の場合は、例えばスパンボンド法等の高速直接
紡糸延伸法によって製造される。
【００１２】ところで、本発明の難燃性不織布は、引張
強力（kgf/５cm）がタテ方向で１２．０(kgf/５cm) 以
上、ヨコ方向で９．０(kgf/５cm) 以上でなければなら
ない。これは、難燃性不織布にすると引張強力がややも
すると下がり、しかもタテ、ヨコ方向のバランスがくず
れやくすくなるので種々の用途にも適するように叙上の
範囲にする。
強力（kgf/５cm）がタテ方向で１２．０(kgf/５cm) 以
上、ヨコ方向で９．０(kgf/５cm) 以上でなければなら
ない。これは、難燃性不織布にすると引張強力がややも
すると下がり、しかもタテ、ヨコ方向のバランスがくず
れやくすくなるので種々の用途にも適するように叙上の
範囲にする。
【００１３】また、引張伸度もタテ、ヨコ方向とも適度
の値を有しなければならない。タテ方向で２０％以上、
ヨコ方向で２２％以上でなければならない。さらに、剛
軟度（mm) は１００以上でなければならない。これは、
剛性を示すもので、通常の車輛用途などに必要な物性で
ある。
の値を有しなければならない。タテ方向で２０％以上、
ヨコ方向で２２％以上でなければならない。さらに、剛
軟度（mm) は１００以上でなければならない。これは、
剛性を示すもので、通常の車輛用途などに必要な物性で
ある。
【００１４】
実施例１〜４、比較例１〜３ リン元素の含有率が０〜１５０００ppm であるポリエス
テルポリマーを紡糸延伸して製造した４デニールの繊維
を用いてウエブ化し、彫刻を施した熱ロールと平滑な熱
ロールを対にした一組のロールで熱圧着し、目付５０ｇ
／ｍ2の不織布を製造した。なお、実施例４は、シース
成分が難燃化繊維、コア成分がポリエチレンテレフタレ
ートで、シース／コアの比率を２／８にしたものであ
る。
テルポリマーを紡糸延伸して製造した４デニールの繊維
を用いてウエブ化し、彫刻を施した熱ロールと平滑な熱
ロールを対にした一組のロールで熱圧着し、目付５０ｇ
／ｍ2の不織布を製造した。なお、実施例４は、シース
成分が難燃化繊維、コア成分がポリエチレンテレフタレ
ートで、シース／コアの比率を２／８にしたものであ
る。
【００１５】
【表１】
【００１６】表１から、実施例１〜４のものは、いずれ
も、引張強力、引張伸度、剛軟度、耐摩耗性、難燃性に
おいて合格基準を満足するものであった。これに対し、
比較例１は、剛軟度、難燃性の点で問題があった。比較
例２は、難燃性は合格したが、引張強力、引張伸度で問
題があり、比較例３は、引張強力（タテ）、剛軟度にお
いて問題があった。
も、引張強力、引張伸度、剛軟度、耐摩耗性、難燃性に
おいて合格基準を満足するものであった。これに対し、
比較例１は、剛軟度、難燃性の点で問題があった。比較
例２は、難燃性は合格したが、引張強力、引張伸度で問
題があり、比較例３は、引張強力（タテ）、剛軟度にお
いて問題があった。
【００１７】なお、表１の物性の測定法は下記の方法に
よった。 目付、厚み、引張強力、引張伸度 ＪＩＳ Ｌ−１０９６による。 剛軟度 ＪＩＳ Ｌ−１０９６（カンチレバー法） 耐摩耗性 ＪＩＳ Ｌ−１０９６（テーバー摩耗試験） 難燃性 車輛材料試験 鉄道車輛用非金属材料の燃焼試験により、難燃性以上を
合格とした。 消防法 ミクロバーナー法により、炭化面積３０ 以下、残炎時
間３秒以下、残じん時間５秒以下を合格とした。 ＦＭＶＳＳ３０２ 自動車内装用水平法により焼焼速度４インチ／分以下を
合格とした。
よった。 目付、厚み、引張強力、引張伸度 ＪＩＳ Ｌ−１０９６による。 剛軟度 ＪＩＳ Ｌ−１０９６（カンチレバー法） 耐摩耗性 ＪＩＳ Ｌ−１０９６（テーバー摩耗試験） 難燃性 車輛材料試験 鉄道車輛用非金属材料の燃焼試験により、難燃性以上を
合格とした。 消防法 ミクロバーナー法により、炭化面積３０ 以下、残炎時
間３秒以下、残じん時間５秒以下を合格とした。 ＦＭＶＳＳ３０２ 自動車内装用水平法により焼焼速度４インチ／分以下を
合格とした。
【００１８】
【発明の効果】このように本発明の難燃性不織布は、強
力、剛性が高く、耐摩耗性に優れ有毒ガスを発生せず、
しかも難燃性に優れ、これらの物性を同時に一定の基準
以上に満足するので、車輛、インテリア、寝装具、壁材
等に好適に用いられる。
力、剛性が高く、耐摩耗性に優れ有毒ガスを発生せず、
しかも難燃性に優れ、これらの物性を同時に一定の基準
以上に満足するので、車輛、インテリア、寝装具、壁材
等に好適に用いられる。
Claims (2)
- 【請求項１】 難燃成分として繊維に対して重量％でリ
ン元素を１０００〜１００００ｐｐｍ含有するポリエス
テル繊維からなる不織布であることを特徴とする難燃性
不織布。 - 【請求項２】 不織布のタテ方向の引張強力（kgf/５c
m) が１２. ０(kgf/５cm) 以上、ヨコ方向の引張強力
（kgf/５cm）が９. ０(kgf/５cm) 以上、タテ方向の
引張伸度（％）が２０％以上、ヨコ方向の引張伸度
（％）が２２％以上、剛軟度（mm) が１００以上である
請求項１記載の難燃性不織布。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5158995A JPH0718553A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 難燃性不織布 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5158995A JPH0718553A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 難燃性不織布 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0718553A true JPH0718553A (ja) | 1995-01-20 |
Family
ID=15683929
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5158995A Pending JPH0718553A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 難燃性不織布 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0718553A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013216987A (ja) * | 2012-04-05 | 2013-10-24 | Kb Seiren Ltd | ポリエステル複合繊維 |
| US10687395B2 (en) | 2008-11-10 | 2020-06-16 | Goji Limited | Device for controlling energy |
| CN112046256A (zh) * | 2020-09-08 | 2020-12-08 | 安徽省阿尔法汽车零部件有限公司 | 一种汽车天窗遮阳帘的帘布 |
-
1993
- 1993-06-29 JP JP5158995A patent/JPH0718553A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10687395B2 (en) | 2008-11-10 | 2020-06-16 | Goji Limited | Device for controlling energy |
| US11653425B2 (en) | 2008-11-10 | 2023-05-16 | Joliet 2010 Limited | Device and method for controlling energy |
| JP2013216987A (ja) * | 2012-04-05 | 2013-10-24 | Kb Seiren Ltd | ポリエステル複合繊維 |
| CN112046256A (zh) * | 2020-09-08 | 2020-12-08 | 安徽省阿尔法汽车零部件有限公司 | 一种汽车天窗遮阳帘的帘布 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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| R250 | Receipt of annual fees |
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|
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