JPH0718483A - 銅電析用メッキ液 - Google Patents

銅電析用メッキ液

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JPH0718483A
JPH0718483A JP16239293A JP16239293A JPH0718483A JP H0718483 A JPH0718483 A JP H0718483A JP 16239293 A JP16239293 A JP 16239293A JP 16239293 A JP16239293 A JP 16239293A JP H0718483 A JPH0718483 A JP H0718483A
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    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/50Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 電析成分として無水硫酸銅、導電性物質とし
て濃硫酸、光沢剤として有機及び/又は無機界面活性
剤、陽極溶解補助剤として無水塩化銅(II)、溶媒とし
て純水が用いられている銅電析用メッキ液。 【効果】 メッキ被膜形成の際に水素や水がメッキ被膜
中に吸蔵されることがなく、このため形成されたメッキ
被膜の高温熱処理を行っても、メッキ被膜の膨れやメッ
キコブが発生することもなく、耐熱性、熱衝撃性、耐食
性等に優れたメッキ被膜の形成が可能な銅電析用メッキ
液を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電析法により銅被膜を形
成する技術分野全体に使用可能な銅電析用メッキ液に関
し、より詳細には、例えば蒸着法等によりセラミックス
基板上に形成された耐熱性銅被膜を厚付けするのに有用
な銅電析用メッキ液に関する。
【0002】
【従来の技術】硫酸銅の水溶液から電界析出(以下、電
析と記す)により金属素地等に銅メッキ被膜を形成する
方法は古くから用いられ、無光沢メッキを施す方法とし
て広く使用されてきたが、鉄素地や亜鉛合金素地に直接
密着性に優れた膜を形成するのが難しいこと、平滑で均
一な膜の形成がやや難しいこと等の理由から、一時シア
ン浴による銅メッキが多く用いられるようになってい
た。
【0003】しかし、電着を均一に行う方法や光沢剤に
ついての検討等、種々の検討が行われて前記特性が改善
され、セラミックスやプラスチック素地にも直接銅メッ
キを施すことができるようになった。一方、環境問題の
点からシアン浴を用いた銅メッキは余り多く採用されな
いようになってきており、低コスト及び容易な管理でメ
ッキ被膜の形成が可能な硫酸銅をメッキ浴に用いる方法
が見直されてきている。この硫酸銅メッキは、例えば機
能性メッキとして、プリント基板のスルーホールメッキ
等にも使用されている。
【0004】従来から用いられている銅電析用メッキ液
は、使用の目的によってその成分や濃度は異なるが、例
えばセラミックス基板上に形成された耐熱性銅被膜を厚
付けするための電析用メッキ液には、通常電析成分とし
て含結晶水硫酸銅が150〜170g/リットル、導電
性物質として濃硫酸が70〜100g/リットル程度用
いられており、さらに陽極溶解補助剤として塩化ナトリ
ウム及び塩酸、光沢剤として有機又は無機界面活性剤、
溶媒として純水が用いられている。
【0005】前記成分中、塩素イオンは陽極の溶解補助
剤と光沢剤との両方の働きを有するが、塩素イオンが高
濃度に存在すると陽極に不溶解性の塩化銅(II)を生
じ、被膜のざらつきの原因となるため、塩化ナトリウム
及び塩酸を塩素濃度に換算して40〜70ppm程度含
有する液組成となっている。
【0006】前記組成のメッキ液を用いたメッキ被膜
は、引っ張り強度が20〜30kg/mm2 であり、メ
ッキ被膜の伸びはメッキ被膜が厚くなればなる程大きく
なり、通常5〜20%程度である。ビッカース硬度(V
HN)に関しては、光沢剤を含有しないメッキ液を用い
た場合は結晶粒子が粗大でVHNも60〜80と低い
が、光沢剤を含有するメッキ液を用いた場合は結晶が微
細化し、そのVHNも改善されて170以上となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の組成
のメッキ液を用いて銅の電析を行った場合、得られたメ
ッキ被膜を常温で用いる場合には、その性能に特に大き
な問題はない。
【0008】しかし、このメッキ被膜を高温雰囲気に曝
した場合には、メッキ被膜の膨れやメッキ被膜中の結晶
粒子の異常成長等によるメッキコブが発生し、膜密着性
等、メッキ被膜としての性能が劣化してしまうという課
題があった。
【0009】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
のであり、高温処理後も形成されたメッキ被膜に膨れや
メッキコブ等、メッキ被膜の性能を劣化させる現象が発
生せず、耐熱性、耐熱衝撃性、耐食性等に優れたメッキ
被膜を形成することができる銅電析用メッキ液を提供す
ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る銅電析用メッキ液は、電析成分として無
水硫酸銅、導電性物質として濃硫酸、光沢剤として有機
界面活性剤及び/又は無機界面活性剤、陽極溶解補助剤
として無水塩化銅(II)、溶媒として純水が用いられて
いることを特徴としている。
【0011】本発明で電析成分として使用される無水硫
酸銅のメッキ液中の濃度は、100〜200g/リット
ル程度が好ましい。無水硫酸銅のメッキ液中の濃度が1
00g/リットル未満であると、メッキ液中の銅濃度が
低下するために高電流密度での使用が難しくなり、メッ
キ被膜の形成速度が低下し、また無水硫酸銅のメッキ液
中の濃度が200g/リットルを超えると被膜表面に光
沢のないざらつきを与える。
【0012】また、導電性物質として使用される濃硫酸
のメッキ液中の濃度は、50〜100g/リットル程度
が好ましい。濃硫酸のメッキ液中の濃度が50g/リッ
トル未満であると、導電性が低下し、被膜の形成速度が
遅くなり、また濃硫酸のメッキ液中の濃度が100g/
リットルを超えると、溶液中に存在するCu2+がSO4
2-と反応し、CuSO4 の結晶を生じ液組成が変化す
る。
【0013】また、光沢剤として用いられる有機又は無
機の界面活性剤は、従来から光沢剤として使用されてい
るものを使用することができるが、例えばその具体例と
しては、メルテックス(株)製のカパーグリーム125
Aやカパーグリーム125B、日本マクダーミット
(株)製のマキュスペック9241等が挙げられる。こ
れらの光沢剤は単独で用いてもよく、何種類かを併用し
てもよい。
【0014】これらの光沢剤の好ましい含有量は、使用
する光沢剤の種類により異なるが、例えばカパーグリー
ムの場合は、125Aを10ミリリットル/リットル、
125Bを100ml/リットルの割合で混合する。
【0015】さらに、陽極溶解補助剤として用いられる
無水結晶塩化銅(II)のメッキ液中の濃度は、0.5〜
10g/リットルが好ましい。無水結晶塩化銅(II)の
メッキ液中の濃度が0.5g/リットル未満の場合は、
陽極の溶解補助の役割を果たすことができず、また無水
結晶塩化銅(II)のメッキ液中の濃度が10g/リット
ルを超えた場合は、被膜表面にCuCl2 の粒子が付着
し、ざらつきを与え、また被膜表面を純Cuで被覆する
ことができない。
【0016】
【作用】まず、メッキ被膜を熱処理した際のメッキ被膜
膨れの抑制効果について説明する。
【0017】加熱により生じるメッキ被膜の膨れの原因
を調査するため、メッキ被膜の膨れの内部に存在するガ
ス分析を行ったところ、水素と水蒸気であることが判明
した。このメッキ被膜の膨れの内部に存在する水素や水
蒸気は、メッキ被膜が形成される際にメッキ被膜中に吸
蔵された気体であると考えられる。これらの事実から、
このメッキ被膜の膨れの発生のメカニズムは、メッキ被
膜を形成する際に膜メッキ被膜中に吸蔵された水素や水
が加熱により急激に膨張したためにメッキ被膜に膨れが
発生したと考えられるる。以下、水素と水蒸気の発生原
因について考察してみる。
【0018】硫酸銅メッキは電気化学反応の一種である
ため、溶媒として存在する純水の電気分解が全く起こら
ないようにすることは難しい。また電流効率(理論析出
量に対する実測析出量の比)は硫酸銅メッキの場合には
ほぼ100%であることが先行文献などでも報告されて
いるが、実際にメッキ作業を行う場合には90%前後ま
で低下する場合が多い。これはメッキ用の治具、非メッ
キ物によるメッキ液の汚染がメッキを継続して行うこと
により進行し、他の物質が電気分解されるようになるた
めであると考えられる。しかし、この電流効率の低下分
が、水や硫酸の電気分解となって消費されると、陰極側
に多くの水素が発生し、また水素ガスに随伴する形で水
もメッキ被膜中に吸蔵される。この吸蔵された水素や水
蒸気は熱処理を行わない場合には被膜表面に存在するこ
とが分からないが、300℃以上の熱処理により急激に
膨張してメッキ被膜を押し上げるため、被膜表面に膨れ
が発生すると考えられる。
【0019】本発明においては、従来からメッキ液の電
析成分として用いられていた含結晶水硫酸銅の代わりに
無水硫酸銅を用い、陽極溶解補助剤として用いられてい
た塩化ナトリウム及び塩酸の代わりに無水結晶塩化銅を
用いている。
【0020】酸性溶液中で含結晶水硫酸銅を用いた場合
に、この結晶水に由来して水素が発生し易くなり、その
ために発生した水素がメッキ被膜中に吸蔵されると考え
られる。また水は、水素がメッキ被膜中に吸蔵される場
合に、水素中に含有されるか、又は水素ガスに付着し、
メッキ被膜中に随伴すると考えられる。
【0021】一方本発明では、水素発生の原因となる含
結晶水硫酸銅の代わりに無水硫酸銅を使用しているた
め、水素の発生がほとんどないものと考えられる。
【0022】また、塩化ナトリウム及び塩酸の代わりに
無水硫酸銅を使用しており、この無水硫酸銅が水素発生
を低減させるために何らかの役割を果たしていることが
考えられる。
【0023】次に、本発明のメッキ液を使用した場合の
メッキコブの抑制効果について説明する。
【0024】高温熱処理後に発生するメッキ被膜表面の
メッキコブは粒子の異常成長によるものと、メッキ被膜
の内部応力に起因するものとの2通りが考えられる。
【0025】前記した粒子の異常成長については、吸蔵
された水素や水蒸気を含んだまま、メッキ被膜が成長す
るために前記粒子の異常成長が生じると推定される。ま
た粒子と粒子が互いに自己触媒化されて活性が高まり異
常成長を起こした可能性も考えられる。本発明では水素
や水蒸気の発生が大きく減少しているため、粒子の異常
成長は起こりにくいと考えられる。
【0026】メッキ被膜の内部応力に起因するメッキコ
ブについては、メッキ被膜が形成されたセラミックス基
板の加熱を行った場合に、母材のセラミックス基板とメ
ッキ被膜の熱膨張の差により発生するものであり、この
圧縮応力を0にすることは不可能である。しかし、本発
明品では従来品よりも高硬度のメッキ被膜が得られるた
め、圧縮応力に対しても膜が屈曲しにくく、そのために
メッキコブの発生が減少すると考えられる。
【0027】このように、本発明に係る銅電析用メッキ
液によれば、電析成分として無水硫酸銅、導電性物質と
して濃硫酸、光沢剤として有機界面活性剤及び/又は無
機界面活性剤、陽極溶解補助剤として無水塩化銅(I
I)、溶媒として純水が用いられているので、メッキ被
膜形成の際に水素や水がメッキ被膜中に吸蔵されること
がなく、このため形成されたメッキ被膜の高温熱処理を
行っても、メッキ被膜の膨れやメッキコブが発生するこ
ともなく、耐熱性、熱衝撃性、耐食性等に優れたメッキ
被膜の形成が可能となる。
【0028】
【実施例及び比較例】以下、本発明の実施例に係る銅電
析用メッキ液を用いてメッキ被膜を形成した場合につい
て説明する。なお、比較例として、従来の銅電析用メッ
キ液を用いてメッキ被膜を形成した場合についても説明
する。
【0029】[実施例1]まず、メッキ被膜の下地とな
る金属薄膜が積層されたセラミックス基板の形成方法を
説明する。アルミナ基板の表面にスパッタ法により、T
iの第1薄膜層を0.05μmの厚さに形成した。この
Tiの薄膜層の上にスパッタ法によりMoの第2薄膜
層、Cuの第3薄膜層、Moの第4薄膜層をそれぞれ
0.20μm、0.02μm、0.30μmの厚さに形
成した。そして、このMoの第4薄膜層の上に同様にス
パッタ法により、Cuの第5薄膜層を0.50μmの厚
さに形成し、メッキ被膜形成のための下地層とした。
【0030】形成されたこの下地層の上に実施例に係る
銅電析用メッキ液を用いてメッキ被膜を形成した。
【0031】この時のメッキ液の組成は、無水硫酸銅の
含有量が170g/リットル、濃硫酸の含有量が90ミ
リリットル/リットル、無水塩化銅(II)が5g/リット
ル、界面活性剤としてカパーグリーム125Aが10ミ
リリットル/リットル、カパーグリーム125Bが10
0ミリリットル/リットルが含有されている。
【0032】前記組成のメッキ液に上記方法により得ら
れた金属薄膜積層アルミナ基板を浸漬し、電流密度1.
5A/dm2 、通電時間30分の条件で、銅メッキ被膜を5
〜6μmの厚さに形成した。
【0033】以上の方法により金属薄膜積層アルミナ基
板上に銅メッキ被膜を形成した後、水素/窒素還元雰囲
気炉内に前記アルミナ基板を載置し、窒素雰囲気中にて
150℃、60分間の予備の熱処理を行い、次に下記の
表1に示した条件でそれぞれ熱処理を行ってメッキ被膜
上に発生した膨れの個数を測定した。
【0034】ここで膨れの個数の測定は、膨れの大きさ
が直径50μm以上のものを対象とし、メッキ被膜表面
を金属顕微鏡にて観察しながら発生数を調査した。下記
の表1に各熱処理温度における被膜上に発生した膨れの
個数を記す。
【0035】比較例として、五水含有硫酸銅の含有量が
170g/リットル、濃硫酸の含有量が90ミリリット
ル/リットル、塩酸が5ミリリットル/リットル、界面
活性剤としてカパーグリーム125Aが10ミリリット
ル/リットル、カパーグリーム125Bが100ミリリ
ットル/リットル含有されているメッキ液を用い、実施
例と同様の条件でメッキ被膜を形成し、同様の熱処理を
行った。
【0036】
【表1】
【0037】表1より明らかなように、比較例に係るメ
ッキ液を用いてメッキ被膜を形成したものでは、300
℃以上で被膜上に膨れが顕著に認められるようになり、
600℃以上で急激に増加した。しかし、実施例に係る
メッキ液を用いてメッキ被膜を形成したものでは、90
0℃まで昇温しても膨れは全く観察されず、ろう付けを
行う温度でも充分に耐え得ることが立証された。
【0038】またメッキコブに関しては、比較例に係る
メッキ液を用いてメッキ被膜を形成したものでは200
個以上観察されたが、大きさが10μm程度と小さいた
め、実際の個数を求めることはできなかった。一方、実
施例に係るメッキ液を使用してメッキ被膜を形成したも
のでは、メッキコブが全く観察されず、一様な被膜が形
成されていることがわかった。
【0039】また、その他の信頼性試験として、塩化ナ
トリウム水溶液浸漬による被膜腐食試験、及びピン銀ろ
う付け後に高温低温サイクル試験を行い、その後にピン
引っ張り強度を測定する試験を行った。
【0040】塩化ナトリウム水溶液浸漬による被膜腐食
試験は、前記実施例及び比較例でメッキ被膜が形成され
たアルミナ基板を1%、10%、飽和の塩化ナトリウム
水溶液中にそれぞれ24時間浸漬して、塩化ナトリウム
水溶液中に溶解(腐食)した銅濃度をICP(比色発光
分析法)により、定量分析した。この時水溶液には常時
窒素を流し、他の気体が取り込まれないようにした。結
果を下記の表2に示している。
【0041】ピン銀ろう付け後の高温低温サイクル試験
では、ピン銀ろう付けを900℃で行い、その後高温側
については150℃で30分間、低温側については−6
5℃で30分間、その温度を保ち、前記温度のサイクル
を最高1000サイクルまで行った後、銅のメッキ被膜
にNiリード線をハンダ付けし、毎分10mmの速度で
垂直方向に引っ張り、破断した時の強度をピン引っ張り
強度とした。結果を下記の表3に示している。
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】表2より腐食性試験において、実施例に係
る電析用メッキ液を用いたメッキ被膜では銅の溶解量は
比較例の場合に比べて少なく、特に10%塩化ナトリウ
ム水溶液では腐食は起こらず、銅は検出されなかった。
これより実施例に係る電析用メッキ液を用いてメッキ被
膜を形成した場合には、耐食性に優れたメッキ被膜を形
成することができることがわかる。
【0045】また表3より、高温低温サイクル試験で
は、比較例に係る電析用メッキ液、すなわち従来品では
500サイクルで強度が急激に低下するという問題点が
あったが、実施例に係る電析用メッキ液を用いてメッキ
被膜を形成した場合には1000サイクルにおいても強
度の劣化は認められず、対熱衝撃性に優れていることが
立証された。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る銅電析
用メッキ液にあっては、電析成分として無水硫酸銅、導
電性物質として濃硫酸、光沢剤として有機及び/又は無
機界面活性剤、陽極溶解補助剤として無水塩化銅(I
I)、溶媒として純水が用いられているので、メッキ被
膜形成の際に水素や水がメッキ被膜中に吸蔵されること
がなく、このため形成されたメッキ被膜の高温熱処理を
行っても、メッキ被膜の膨れやメッキコブが発生するこ
ともなく、耐熱性、熱衝撃性、耐食性等に優れたメッキ
被膜の形成が可能な銅電析用メッキ液を提供することが
できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電析成分として無水硫酸銅、導電性物質
    として濃硫酸、光沢剤として有機及び/又は無機界面活
    性剤、陽極溶解補助剤として無水塩化銅(II)、溶媒と
    して純水が用いられていることを特徴とする銅電析用メ
    ッキ液。
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