JPH07183842A - 衛星通信/放送システム - Google Patents

衛星通信/放送システム

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JPH07183842A
JPH07183842A JP5324520A JP32452093A JPH07183842A JP H07183842 A JPH07183842 A JP H07183842A JP 5324520 A JP5324520 A JP 5324520A JP 32452093 A JP32452093 A JP 32452093A JP H07183842 A JPH07183842 A JP H07183842A
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JP
Japan
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satellite
antenna
pilot signal
communication
earth station
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Application number
JP5324520A
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English (en)
Inventor
Hiroki Shiyouki
木 裕 樹 庄
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビーム再成形を行なうための情報処理および
判断が容易、正確かつ短時間で行なえ、システムの運用
を効率良く行なうことのできる衛星通信/放送システム
を提供することを目的とする。 【構成】 衛星搭載アンテナにおいて成形ビームを形成
して電波の送受信を行なう衛星通信/放送システムにお
いて、衛星搭載アンテナは成形ビームの形状を適時可変
できる手段を有し、その手段は送信地球局から衛星に向
かって送信される制御信号によって制御され、衛星搭載
アンテナはパイロット信号を送信し、そのパイロット信
号は複数の受信地球局によって受信可能で在り、このパ
イロット信号の受信データを元に制御信号をつくる。 【効果】 電波の減衰があった場合には短時間でビーム
の再成形を行なうことができる。ここで、フィードバッ
クループでの制御を行なっているので、誤動作を防ぐこ
とができ、衛星の放射電力を効率良く利用することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カバレッジ(通信範
囲)を成形ビームで覆い、その成形ビームパターンを可
変する衛星通信/放送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】カバレッジを成形ビームで覆い、その成
形ビームパターンを衛星軌道上で可変するビーム再成形
システムは、衛星通信や衛星放送の分野でその要求が高
まっている。その1つの応用例として、降雨による減衰
を補償することを目的としてビーム再成形を行なうシス
テムの検討(上原他、『22GHz帯による全国向け放
送衛星の検討』、テレビジョン学会技術報告、Vol.13,
No.47, pp.27-32, Sep.1989)が行なわれている。ここ
で提案するシステムは、ある時間にある地域に降雨があ
った場合に降雨による電波の減衰を補償するため、衛星
の内部に設けられた高出力増幅器としての進行波管(tv
avelling wave tube ; TWT)の切り替え等により降雨の
ある特定方向への放射電力を強めようというものであ
る。
【0003】しかし、このようなシステムを検討したと
きに、ビーム再成形のための制御を具体的にどうするの
かについて開示する文献は現時点では見つからない。衛
星通信/放送システムの現状から類推できるビーム再成
形の制御方式として、気象情報に基づく方法が考えられ
る。例えば、サービスエリアの中の複数の地点に気象
(降雨)観測所が設置され、この各気象観測所において
雨量計により雨量の観測を行ない、そのデータを集中処
理局へ集める。この気象データから特定の方向への放射
電力を強めたほうがよいと判断した時に、衛星へ向かっ
てビームの形を変化させるための制御信号を送信局より
送信する。衛星では、受信した制御信号によりビームを
再成形する。気象データの収集方法としては、前記雨量
計を用いるかわりにレーダー等による観測データを用い
ることも考えられるし、また気象観測衛星からの情報を
用いてビーム再成形を行なうか否かを判断することも考
えられる。
【0004】現在の気象観測システムは非常に発達して
おり、降雨のデータを比較的容易に収集することは可能
であると考えられるが、以下のような問題点があること
も見逃せない。
【0005】・ 雨量だけで電波の減衰量がどのくらい
になるかの判断が難しい。例えば、雨量が同じでも電波
の減衰量が違うような状況が有り得る。これは、雨を降
らせている雲の厚さや含水量等が関連してくる。従っ
て、ビーム再成形を効率的に行なうためには、電波の減
衰量を厳密に把握する必要があるが、そのためには降雨
量以外のデータの収集も必要であり、観測装置が大掛か
りになりデータを1カ所に集めるための収集時間やビー
ム再成形を行なうか否かを判断するためのデータ処理時
間もかかることになる。また、雲の厚さや含水量など、
現在の観測技術では情報収集の難しいデータもある。
【0006】・ 雨量情報によりビーム再成形の動作を
行なう場合には、雨が降り始めてからでないとその判断
ができない。従って、ビームの再成形がまだ行なわれて
いない雨の降り始め直後の時間帯には、回線状況が悪い
状態のままで使用しなければならない。このようなこと
は、衛星通信、衛星放送のユーザーからの苦情となり、
これらのサービスを提供する側において問題である。
【0007】・ 気象観測データから予め降り始め時間
及び降雨量を予測してビーム再成形を行なうという方法
もあるが、天気予報と同じで、その予測には必ず当たり
外れがある。100%の確率で予測することは不可能で
あるのだから効率的な方法とは言えない。特に、衛星側
にとっては消費電力をできるだけ小さくしたい要求があ
るので、予測が外れたためにビーム再成形に無駄な動作
電力を消費することには問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、ビ
ーム再成形を行なう衛星通信/放送システムにおいて、
降雨による電波の減衰を補償するために降雨データをも
とに制御の判断を行なう場合にはその判断が不確定性を
有し、衛星側でビーム再成形が終了するまでの時間をロ
スする等の問題があった。
【0009】本発明では、ビーム再成形を行なうための
情報処理および判断が容易、正確かつ短時間で行なえ、
システムを効率よく運用することのできる衛星通信/放
送システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】衛星通信/放送システム
は、通信用衛星の通信サービス地域内に設置された複数
の地球局と、前記通信用衛星に搭載されて前記通信サー
ビス地域内の特定の通信範囲に相当する成形ビームを形
成して、この成形ビーム内の地球局との間で電波の送受
信を行なう衛星搭載アンテナと、を備える衛星通信/放
送システムにおいて、前記衛星搭載アンテナに設けられ
て電波の受信感度を確認するための試験用のパイロット
信号を生成して地球局に向けて送信するパイロット信号
生成手段と、個々の地球局に設けられて受信された前記
パイロット信号の受信データに基づいて前記成形ビーム
の到達範囲を変更させるための制御信号を生成して前記
衛星搭載アンテナに向けて送信する制御信号生成手段
と、前記衛星搭載アンテナに設けられて通信先の地球局
の前記制御信号生成手段より送信されてきた前記制御信
号によって前記成形ビームの到達範囲を適宜に変更し得
るビーム形状可変手段と、を備えることを特徴としてい
る。
【0011】衛星搭載アンテナにおいて成形ビームを形
成して電波の送受信を行なう衛星通信/放送システムに
おいて、前記衛星搭載アンテナは前記成形ビームの形状
を適時可変できる手段を有し、前記成形ビームの形状を
適時可変できる手段は送信地球局から衛星に向かって送
信された制御信号によって制御され、前記衛星搭載アン
テナはパイロット信号を送信し、前記パイロット信号は
複数の受信地球局によって受信可能であり、前記受信地
球局において受信されたパイロット信号の受信データを
もとに前記制御信号を作ることを特徴とする。
【0012】また、衛星搭載アンテナにおいて成形ビー
ムを形成して電波の送受信を行なう衛星通信/放送シス
テムにおいて、前記衛星搭載アンテナは前記成形ビーム
の形状を適時可変できる手段を有し、前記成形ビームの
形状を適時可変できる手段は衛星内部でつくられる制御
信号によって制御され、前記衛星搭載アンテナは複数の
送信地球局から衛星に向かって送信されるパイロット信
号を受信し、前記パイロット信号の受信データをもとに
前記制御信号をつくることを特徴とする。
【0013】また、衛星搭載アンテナにおいて成形ビー
ムを形成して電波の送受信を行なう衛星通信/放送シス
テムにおいて、衛星搭載アンテナは成形ビームの形状を
適時可変でき、その制御は衛星内部でつくられる制御信
号によって行なわれる。衛星搭載アンテナは複数の送信
地球局から衛星に向かって送信されるパイロット信号を
受信し、そのパイロット信号の受信データをもとに特定
地点での電波の減衰量が把握できる。この結果を元にビ
ーム再成形を行なうかどうか、どのような成形ビームを
形成させるかが判断する制御信号を衛星内部で生成でき
る。
【0014】望ましくは、この発明に係る衛星通信/放
送システムは、前記衛星搭載アンテナとして反射鏡アン
テナを用いると共に、前記反射鏡アンテナの反射鏡の一
部もしくは全体の形状を変化させる手段を有する。
【0015】望ましくは、この発明に係る衛星通信/放
送システムは、前記反射鏡の一部もしくは形状を変化さ
せる手段として、複数の独立に動作できるアクチュエー
タを設け、前記アクチュエータは反射鏡に接続され、前
記アクチュエータが動作することにより反射鏡の鏡面の
一部または全体を変化させることができる。
【0016】さらに望ましくは、この発明に係る衛星通
信/放送システムは、前記衛星搭載アンテナとしてアレ
ーアンテナもしくはアレーアンテナを一次放射器とする
反射鏡アンテナを用い、前記アレーアンテナを構成する
素子アンテナの励振条件を可変する手段を有する。
【0017】望ましくは、この発明に係る衛星通信/放
送システムは、前記アレーアンテナを構成する素子アン
テナの励振条件を可変する手段として、前記素子アンテ
ナへ電波を分配もしくは前記素子アンテナからの電波を
合成するための給電回路を設け、前記給電回路において
可変移相器、可変増幅器、可変電力分配器(電力合成
器)、可変減衰器、スイッチの幾つかもしくは全てを有
する。
【0018】望ましくは、この発明に係る衛星通信/放
送システムは、ビーム形状を変化させず維持する状態に
おいては、前記反射鏡の一部もしくは全体の形状を変化
させる手段、もしくは素子アンテナの励振条件を可変す
る手段への電源電力供給を行なわないことを特徴とす
る。
【0019】望ましくは、この発明に係る衛星通信/放
送システムは、前記パイロット信号の受信データを、各
送信地球局に対応する信号成分毎に識別することが可能
な手段を有する。
【0020】望ましくは、この発明に係る衛星通信/放
送システムは、前記各送信地球局に対応する信号成分毎
に識別することが可能な手段として、前記パイロット信
号を複数の異なる周波数成分をもつもので構成し、前記
送信地球局毎に異なった周波数成分のパイロット信号あ
成分を送信する。
【0021】望ましくは、この発明に係る衛星通信/放
送システムは、前記パイロット信号として、前記送信地
球局毎に異なった周波数のパイロット信号を送信し、か
つ、各送信地球局において周波数の異なる複数のパイロ
ット信号を送信する。
【0022】望ましくは、この発明に係る衛星通信/放
送システムは、前記パイロット信号の受信データを入力
し、これから形成しようとする成形ビームパターンを求
め、その成形ビームパターンにビームを再成形するため
の制御信号を出力する処理装置を有する。
【0023】さらに望ましくは、この発明に係る衛星通
信/放送システムは、前記処理装置は記憶装置に接続さ
れ、前記記憶装置には幾つかの成形ビームパターンおよ
びその各成形ビームパターンに対応する制御信号データ
が予め記憶されており、前記処理装置においては、各送
信地球局からの送信成分毎に分離された前記パイロット
信号の受信データをもとに最適な成形ビームパターンお
よび対応する制御信号データを選択する。
【0024】さらにまた望ましくは、この発明に係る衛
星通信/放送システムは、前記処理装置において、各送
信地球局からの送信成分毎に分離された前記パイロット
信号の受信データによりアンテナのビーム指向方向が変
化したことを特徴とする手段を有する。
【0025】
【作用】衛星搭載アンテナにおいて先端部を形成して電
波の送受信を行なう衛星通信/放送システムにおいて、
衛星搭載アンテナは成形ビームの形状を適時可変でき、
その制御は送信地球局から衛星に向かって送信される制
御信号によって制御される。衛星搭載アンテナはパイロ
ット信号を送信し、そのパイロット信号は複数の受信地
球局によって受信可能であり、その受信データを各受信
地球局間で比較することにより特定地点での電波の減衰
量が把握できる。この結果を元にビーム再成形を行なう
かどうか、どのような成形ビームを形成させるかが判断
でき、その動作のための制御信号を生成し、衛星に向け
送信することができる。
【0026】
【実施例】本発明の実施例を以下に示す。図1は本発明
の第1の実施例を示す衛星通信/放送システムの構成を
示す。この実施例のシステムは、衛星6、送信地球局
5、受信地球局1,2,3、中央処理局4によって構成
される。ただし、ここで衛星通信および衛星放送サービ
スに関係する地球局(情報や映像信号をのせた電波の送
受信を行なう地球局、衛星制御に関するテレメトリ・コ
マンド系の電波の送受信を行なう地球局)や一般家庭の
受信局などは簡単のために省略している。ここで上記送
信地球局、受信地球局はここで省略した地球局と同じて
あっても構わないし、別個に設置されていてもよい。図
1に示すように、衛星と地球局間でやり取りされる電波
は、通常の衛星通信、衛星放送サービス、テレメトリ・
コマンドに関係する電波の他に、衛星から送信されるパ
イロット信号、送信地球局から送信される制御信号を設
けることが本発明の特徴である。以下に、これらの地球
局や各電波の機能の詳細について説明する。
【0027】衛星には成形ビームをつくる衛星搭載アン
テナが設けられ、電波の送受信を行なう。衛星搭載アン
テナは、ビーム形状を変化させるための手段を有し、そ
のビームの形状は送信地球局から送信され衛星側で送信
された制御信号により適時変化させることができるもの
とする。衛星側では、通常のサービスを行なう信号の他
にパイロット信号を送信する。このパイロット信号は搬
送波成分のみをもつものであり、通信および放送サービ
スにおける送信電波の帯域内もしくはその帯域のすぐ近
くの周波数を選ぶ。
【0028】受信地球局ではパイロット信号を受信する
設備を備えており、そのパイロット信号のデータを収集
する。例えば、ここでパイロット信号の受信強度レベル
を常時観測しているものとする。衛星側のパイロット信
号の送信電力が常に一定であれば、パイロット信号の受
信強度レベルの低下は電波の伝搬途中の減衰量の変化に
関係すると考えられる。特に、降雨の時にはその減衰量
が大きくなる。パイロット信号は、衛星通信もしくは衛
星放送の送信電波の帯域内もしくはその近傍にあるの
で、パイロット信号の受信強度が低下した場合にはサー
ビスに関係する送信電波も同様に減衰していることが確
実である。
【0029】各受信地球局で得られたパイロット信号の
受信データは、オンラインで中央処理局4へ伝達され、
モニターされている。中央処理局では図2に示すような
処理を行なう。
【0030】(1) 各受信局地で得られたパイロット信号
の受信データをモニターし、このデータから各受信地球
局における電波の減衰量を把握する。電波の減衰量に関
しては各受信地球局におけるパイロット信号の強度の通
常値との比較により求めることができる。また、この他
に時間軸上でのパイロット信号の強度の変動から、電波
の減衰量が求められ、さらに今後の電波の減衰量の変化
をある程度推定することも可能である。
【0031】(2) 次に、この情報をもとにビーム再成形
を行なうか、どうかの判断をする。判断基準は、各受信
地球局の電波の減衰量の中で許容値を越えた所があるか
どうかである。電波の減衰量の許容値を越えた場所があ
った場合に、この方向の放射電力を強める目的でビーム
再成形を行なう。
【0032】(3) 電波の減衰があった方向での放射電力
を補償するような成形ビームパターンを求め、現在の成
形ビームパターン(初期パターン)との比較から、ビー
ム再成形のための制御信号を生成する。この具体的な手
順については、衛星搭載アンテナの方式によりいろいろ
考えられる。その幾つかについて、後述する実施例で説
明する。
【0033】(4) 最後に制御信号を送信地球局に送り、
制御信号を衛星に向かって送信する。その後、再びモニ
ター状態に戻り、入力データが変化するまで待機する。
制御信号は衛星に到達するまでに伝搬距離に応じた遅延
があり、また衛星側でもビーム再成形の動作完了までに
多少時間がかかる。この時間を見込んで待機状態を持続
し、その後通常のモニター状態にする。ここで、まだ電
波の減衰量が許容値を越えていたり、また放射電力を上
げ過ぎたと判断できた場合には、さらにこの処理を繰り
返す。
【0034】(5) ビーム再成形の動作の前後にはパイロ
ット信号の衛星側の送信強度が変化する場合があるの
で、この変化分をカウントして、各受信地球局での電波
減衰量をモニターする。
【0035】(6) ビーム再成形後のモニター状態におい
て、電波の減衰量が通常のレベルに戻ったことをパイロ
ット信号の受信レベルの片かにより確認した時点で元の
通常時の成形ビームパターンに戻すように制御信号を発
生させ、再度モニター状態で待機する。
【0036】以上の方法により、成形ビームパターンを
所望の状態に変化させることができる。衛星と地球局を
介して大きな閉ループのフィードバックをかけて、ビー
ムの最適化が行なえる。
【0037】本発明の上記第1の実施例において、次の
ような効果が期待できる。 ・ 各地点での電波の減衰量を常時観測しており、オン
ラインで情報を収集し、制御ができるので、ビーム再成
形の動作が迅速に行なえる。従って、降雨時などビーム
再成形の完了までに時間がかかり、衛星通信、衛星放送
のサービスを受ける側に回線の障害を与えることが少な
い。
【0038】・ 閉ループの制御を行なっているので、
ビーム再成形を行なった場合に必ず電波強度が変更され
たことを確認できる。従って、誤動作することがなく、
放射電力を効率的に利用できるメリットがある。また、
フィードバックループになっているので、得られるサー
ビスは最適なものとなる。
【0039】・ システムは、パイロット信号を受信す
るだけの簡単な受信装置をもつ地球局を幾つか設け、そ
の受信データを何等かの回線(例えば電話回線など)を
利用して中央処理局に伝達するだけの簡単なものであ
る。従って、低コストで利用価値の高い有効な衛星通信
/放送システムを構築できる。
【0040】本発明の第1の実施例において以下のよう
な変更を行なっても本発明の効果は同様である。
【0041】・ 受信地球局では、パイロット信号を受
信するかわりに、受信した映像・音声などの情報がのっ
ている信号の搬送波成分を取り出してその強度を観測し
ていてもよいし、そのC/N(搬送波信号対雑音比)を
観測するものであっても、本発明の効果は同様である。
【0042】・ パイロット信号を用いる場合において
も、その搬送波成分が簡単に取り出せるのであれば、パ
イロット信号に搬送波以外の成分が含まれていても構わ
ない。従って、パイロット信号とテレメトリ用の信号を
共用することもできる。
【0043】・ 衛星側において、通常の衛星通信・衛
星放送サービスの送信と受信、パイロット信号の送信、
制御信号の受信を行なう各々のアンテナは共通であって
も、独立に別々に設けられていても、本発明の効果は同
様である。アンテナを共有化した場合には、衛星搭載ア
ンテナの総数が減ることにより衛星システムの簡素化、
軽量化が行なえる利点がある。一方、アンテナを分離し
た場合、例えばパイロット信号を送信するアンテナを分
離して独立に構成した場合には、パイロット信号として
衛星側から送信される電波の強度はいかなる場合にも一
定であるので、ビーム再成形によりパイロット信号電波
の送信強度の変化を考慮して閉ループによる制御系を組
む必要がなくなる。従って、制御系のアルゴリズムが著
しく簡単になる。
【0044】次に本発明の第2の実施例を説明する。図
3は本発明の第2の実施例を示す衛星通信/放送システ
ムの構成を示す。この実施例のシステムは、衛星6、送
信地球局7,8,9によって構成される。ここで第1の
実施例と同様、衛星通信および衛星放送サービスに関係
する地球局や一般家庭の受信局などは簡単のために省略
している。もちろん、上記送信地球局はここで省略した
地球局と同じであっても構わないし、別個に設置されて
いてもよい。図3に示すように、衛星と地球局間でやり
取りされる電波として、通常の衛星通信、衛星放送サー
ビス、テレメトリ・コマンドに関係する電波の他に、送
信地球局から衛星に向かって送信されるパイロット信号
がある。ここでパイロット信号は、その信号成分がどの
送信地球局からの電波に対応しているのか衛星側で判別
できる構成のものである。例えば、各送信地球局から送
信するパイロット信号を全く異なる周波数とする。
【0045】以下に、これらの地球局や各電波の機能の
詳細について説明する。衛星には成形ビームをつくる衛
星搭載アンテナが設けられ、電波の送受信を行なう。衛
星搭載アンテナは、ビーム形状を変化させるための手段
を有し、そのビームの形状は、各送信地球局から送信さ
れパイロット信号をもとに衛星内で生成する制御信号に
より適時変化させることができるものとする。このパイ
ロット信号は搬送波成分のみをもつものであり、通信お
よび放送サービスにおける送信電波の帯域内もしくはそ
の帯域のすぐ近くの周波数を選ぶ。
【0046】次に、衛星内部で制御信号を生成する方法
について説明する。衛星側では、パイロット信号を受信
する設備を備えており、そのパイロット信号の受信デー
タを収集する。例えば、ここでパイロット信号を各送信
地球局に対応する成分毎に分離し、その受信強度レベル
を常時観測しているものとする。パイロット信号の周波
数が全て違っていれば分波器などにより、各周波数成分
毎に分離することは容易である。ここで送信地球局側の
パイロット信号の送信電力が常に一定であれば、パイロ
ット信号の受信強度レベルの低下は電波の伝搬途中の減
衰量の変化に関係すると考えられる。特に、降雨の時は
その減衰量が大きくなる。パイロット信号は、衛星通信
もしくは衛星放送の送受信電波の帯域内もしくはその近
傍にあるので、パイロット信号の受信強度が低下した場
合にはサービスに関係する送受信電波も同様に減衰して
いることが確実である。従って、制御信号は、電波の減
衰した地球局方向への放射電力強度(もしくは受信電力
感度)を補償するような成形ビームパターンを形成する
ように、ビーム成形の動作を行なうものである。
【0047】衛星において得られたパイロット信号の受
信データは、図4に示すような処理により制御信号を生
成する。この処理は衛星に設置されるCPU(中央処理
装置)において行ない、第1の実施例で示した中央処理
局の処理とほとんど同じである。以下にその処理の仕方
を具体的に示す。
【0048】(1) 各送信地球局から送信されたパイロッ
ト信号の受信データをモニターし、ここで各送信地球局
毎のデータが把握できるものとする。パイロット信号を
受信する衛星搭載アンテナの指向性強度がi番目の送信
地球局方向でGi(dB)とし、i番目の送信地球局か
ら衛星に向かって送信されるパイロット信号の放射電力
をPi(dBW)とし、i番目の送信地球局から衛星ま
での通常(降雨などによる減衰の無い状態)の伝搬損失
をLi(dB)とすると、通常時の受信電力i(dB
W)は次のようになると予想される。 Ri=Pi+Gi−Li (1) 受信電力Riは(1)式から予測してもよいし、通常時
の受信電力の値を予め測定して記憶しておいてもよい。
これに対して、実際に受信された受信電力をSi(dB
W)とする。通常時にはRi=Siとなるが、伝搬損失
が通常時より大きくなればRi≧Siとなる。つまり、
電波の減衰の増加を表す量は△i=Ri−Siで表され
る。この△iの時間的な変化を見ることにより、今後の
電波の減衰量を推定することも可能である。
【0049】(2) 次に、△iの値を元にビーム再成形を
行なうか、どうかの判断をする。判断基準は、各受信地
球局の電波の減衰量の中で許容量を越えた所があるかど
うかであり、具体的には以下のようになる。
【0050】・ 全てのパイロット信号に対して△i≦
εであれば、ビーム再成形は行なわず、現在の成形ビー
ムを維持する。
【0051】・ パイロット信号の中の各送信地球局に
対応する成分のどれかただ1つでも△i>εとなれば、
ビーム再成形を行なう。
【0052】ここでεは電波減衰量の許容レベルであ
る。
【0053】(3) ビーム再成形を行なう場合には、電波
の減衰があった方向での放射電力(受信電力)を補償す
る必要がある。以下に、送信(放射電力の補償)と受信
(受信電力の補償)の場合に分けて、次に再成形させる
アンテナパターンをどのようなものにするかについて述
べる。
【0054】(4) 送信の場合:パイロット信号の中のi
番目の地球局からの電波の受信電力について、△iだけ
の減衰量の増加が認められた場合、衛星通信・衛星放送
の送信電波に関しても(△i)TXだけの電波の減衰量の
増加があると考えられる。パイロット信号と送信信号は
実際には周波数が違っているので、(△i)TXは△iに
等しくはならないが、△iの値から類推することができ
る。例えば、電波の減衰量の増加が降雨によるものであ
るならば、水による電波吸収の周波数特性が既知である
ので、これから(△i)TXの値は容易に類推できる。i
番目の地球局方向の電波の減衰量の増加(△i)TXを補
償するためには、アンテナの送信放射電力QiをQi+
(△i)TXになるようにすればよい。これをアンテナの
ビームパターンの再成形だけで実現するためには、i番
面の地球局方向のアンテナの放射指向性利得DiをDi
+(△i)TXとなるような成形ビームパターンを次に再
成形すればよい。また、この方法の他にアンテナの送信
電力を増加させる方法を組み合わせることにより、アン
テナ送信放射電力を変化させることも可能であり、この
場合には送信電力の変化を考慮して次に再成形する成形
ビームパターンを設定する。
【0055】(5) 受信の場合:パイロット信号と衛星通
信・衛星放送の受信電波の周波数は違っているので、送
信の場合と同様な方法でi番目の地球局から送信された
電波の減衰量の増加(△i)RXは類推できる。しかし、
一般には、パイロット信号と受信電波の周波数は非常に
近い周波数範囲内に設定できるので、(△i)RXはほと
んで△iに等しいと見なすことができる。受信の場合、
i番目の地球局方向からの電波の減衰量の増加(△i)
RXを補償するためには、その方向のアンテナの放射指向
性利得DiをDi+(△i)RXとなるような成形ビーム
パターンを次に再成形すればよい。
【0056】(6) 次に形成しようとする成形ビームパタ
ーンと現在の成形ビームパターン(初期パターン)とを
比較して、ビーム再成形のための制御信号を生成する。
この具体的な手順については、衛星搭載アンテナの方式
によりいろいろ考えられ、その幾つかについては後述す
る実施例で説明する。
【0057】(7) 最後に制御信号をアンテナへ伝達する
ことにより、アンテナのビームが再成形される。そし
て、モニター状態に戻り、ビーム再成形後のパイロット
信号の受信電力Si′が|Ri−Si′|≦εとなった
ことを確認する。この場合にはSi′=Si+△iとな
っており、伝搬損失の増加をアンテナ放射指向性強度の
増加などで補償していることになる。もし、ここで|R
i−Si′|>εとなった場合(放射指向性強度を上げ
過ぎた、もしくは上げ方が足りないような場合)には、
ビーム再成形のためのループを再度まわし、最適な成形
ビームパターンを形成できるまで繰り返す。
【0058】(8) ビーム再成形後のモニター状態におい
て、電波の減衰量が通常のレベルに戻ったことをパイロ
ット信号の受信レベルの変化により確認した時点(例え
ば、Ri−Si′=−△iとなった場合)で、元の通常
時の成形ビームパターンに戻すように制御信号を発生さ
せ、再度モニター状態で待機する。
【0059】(9) 通常の成形ビームパターンに戻す前に
(電波の減衰量が通常レベルに戻る前)に他のパイロッ
ト信号送信地球局の方向での電波の減衰量が変化するこ
とが考えられる。このような場合には、新たに電波の減
衰量の変化があった方向での放射電力(受信電力)の補
償を行なうようなビーム再成形を行なう。また、ここで
各地球局方向の電波の減衰量のレベルを常に把握してい
ることにより、ビーム再成形を行なう判断や次に再成形
する成形ビームパターンの選択・導出を効果的に行なう
ことが可能になる。
【0060】本発明の第2の実施例では、第1の実施例
と全く同様の効果が期待できる。この他、第2の実施例
に特有な効果として以下のようなことがあげられる。
【0061】・ パイロット信号を送信する地球局は常
にただ一定強度で放射しているだけであり、各地球局間
を回線で接続する必要もない。地球局は非常に簡単な構
成で、低コストに設置することができる。従って、パイ
ロット信号を送信する地球局の数を多く設置することが
でき、ビームの再成形の判断および次につくるべき成形
ビームを決定する上での情報量を多くすることができ
る。このため、間違いのない成形ビームを形成でき、シ
ステム全体で効率的にビーム再成形を動作させることが
できる。
【0062】・ ビーム再成形のための制御・処理は基
本的に衛星の中だけで行なわれる。従って、その装置の
構成・サイズを非常に簡単にすることができる。また、
処理も非常に迅速に行なえ、遅延時間のためビーム再成
形までに時間を要することが無い。
【0063】本発明の第2の実施例では、第1の実施例
と同様な以下のような変更を行なっても本発明の効果は
同様である。
【0064】・ 衛星では、パイロット信号を受信する
かわりに、映像・音声などの情報がのっている信号の搬
送波成分を取り出してその強度を観測していてもよい
し、そのC/N(搬送波信号対雑音比)を観測するもの
であっても、本発明の効果は同様である。
【0065】・ パイロット信号を用いる場合において
も、その搬送波成分が簡単に取り出せるのであれば、パ
イロット信号に搬送波以外の成分が含まれていても構わ
ない。従って、パイロット信号とコマンド用の信号を共
用することもできる。
【0066】・ 衛星側において、通常の衛星通信・衛
星放送サービスの送信と受信、パイロット信号の受信を
行なう各々のアンテナは共通であっても、独立に別々に
設けられていても本発明の効果は同様である。アンテナ
を共有化した場合には、衛星搭載アンテナの総数が減る
ことにより衛星システムの簡素化、軽量化が行なえる利
点がある。一方、アンテナを分離した場合、例えばパイ
ロット信号を受信するアンテナを分離して独立に構成し
た場合には、衛星が受信するパイロット信号の強度は途
中の伝搬損失の変化以外に変化する要素がないので、制
御系のアルゴリズムが著しく簡単になる。
【0067】次に本発明の第3および第4の実施例につ
いて説明する。本発明の第3および第4の実施例では、
先に説明した本発明の第1および第2の実施例における
衛星通信/放送システムにおける、ビーム再成形を行な
う衛星搭載アンテナの構成例について述べる。本発明の
第1および第2の実施例での衛星搭載アンテナは、制御
信号を元に成形ビームの形状を変化させるという共通の
機能がある。このような機能を実現するアンテナとし
て、第3の実施例では反射鏡アンテナの場合、第4の実
施例ではアレーアンテナを用いた場合について各々説明
する。
【0068】図5は本発明の第3の実施例である衛星搭
載アンテナシステムの構成を示す。衛星搭載アンテナは
反射鏡10と一次放射器12により構成される反射鏡ア
ンテナである。この図では1枚反射鏡による反射鏡アン
テナの例を示すが、ここで反射鏡は複数枚で構成されて
いても構わない。反射鏡10は、その背後にあるアクチ
ュエータ11により反射鏡面の位置、傾き、凹凸形状等
を変化する構成とする。このようなアンテナを可変鏡面
アンテナと呼ぶ。鏡面の形状を変えることにより成形ビ
ームの形を変化させることができる。具体的には、次の
ような構成が考えられる。 反射鏡を複数の微小鏡面に分割して、各微小鏡面の
位置、表面の傾きなどをアクチュエータにより変化させ
る。 反射鏡をメッシュで構成し、その幾つかのポイント
をアクチュエータと接続し、引いたり押したりすること
により鏡面形状を変化させる。 複数のばねのような弾性をもつワイヤーを縦横に張
り、この上に反射鏡面をメッシュ等の材料で形成し、そ
のワイヤーの幾つかのポイントをアクチュエータで引い
たり押したりすることにより反射鏡の表面を変化させ
る。
【0069】これら以外にも、何らかの駆動機構により
反射鏡の表面形状を変化させるものであれば方式は問わ
ない。また、アクチュエータの方式として、モータ、磁
石、ばね、圧電素子等が鏡面形状を変化させるものとし
て利用できる。アクチュエータを動作させる動作信号
(動作電圧など)は処理器17(CPU)により、パイ
ロット信号の受信データ(第2の実施例の場合)もしく
は制御信号(第1の実施例の場合)を元に生成(計算)
される。ここで動作信号とは各アクチュエータに対して
どのように動作させるかを指示する信号、制御信号とは
どのような成形ビームをつくるか指示する信号と理解で
きる。第2の実施例の場合、制御信号は処理器17の内
部でつくられていると考えてよい。
【0070】図5に示す第3の実施例では、1つの衛星
搭載アンテナで衛星通信・衛星放送サービスの電波およ
びパイロット信号、制御信号の送受信を共用する方式を
示している。これらの電波は、一次放射器12により受
信され、分波器13により送信帯域と受信帯域の電波に
分離される。受信帯域の電波は受信器14に入力され、
この中で衛星通信・衛星放送サービスに関係する成分は
周波数変調されて中継器16に入力され、送信器15に
より周波数変調・増幅等が行なわれ、分波器13を経て
一次放射器12から放射される。受信帯域の電波の中で
パイロット信号成分(第2の実施例の場合)、制御信号
成分(第1の実施例の場合)が処理器17に送られる。
このパイロット信号および制御信号はフィルタ等により
RF周波数の状態で取り出すこともできる。なお、第1
の実施例の場合においては、送信器15において地球局
に向かってパイロット信号を生成し、一次放射器12よ
り送信することになる。
【0071】図6には、第3の実施例において、1つの
衛星搭載アンテナで衛星通信・衛星放送サービスの電波
の送受信を行ない、別のアンテナでパイロット信号もし
くは制御信号の送受信を行なう方式のアンテナ構成例を
示す。反射鏡10の焦点に一次放射器12が設置され、
ここで放送サービスの電波の送受信を行ない、分波器1
3により送信帯域と受信帯域の電波に分離される。受信
帯域の電波は受信器14に入力され、この中で衛星通信
・衛星放送サービスに関係する成分は周波数変調されて
中継器16に入力され、送信器15により周波数変調・
増幅などが行なわれ、分波器13を経て一次放射器12
から放射される。パイロット信号もしくは制御信号を受
信は、アンテナ19により行なわれ、その信号は受信器
18に入力され、処理器17に伝達される。前にも述べ
たが、このようにアンテナを分離することにより送信地
球局より送られてくるパイロット信号を受信強度がアン
テナのビームが再成形されることにより変化することが
無いので、処理器17における動作信号、制御信号の生
成(計算)アルゴリズムが簡単になる利点がある。な
お、第1の実施例の場合、パイロット信号を地球局へ送
信する必要があるが、これは反射鏡10と一次反射器1
2により構成される可変鏡面アンテナ、制御信号受信用
アンテナ19、またはこれら以外の別のアンテナを用い
ることが可能である。ビーム再成形を行なう可変鏡面ア
ンテナとパイロット送信アンテナを分離した場合には、
ビーム再成形によりパイロット信号の送信電力が変化す
ることが無いので、地上の中央処理局での処理アルゴリ
ズムが簡単になる利点がある。
【0072】図7は本発明の第4の実施例である衛星搭
載アンテナシステムの構成を示す。衛星搭載アンテナ
は、複数のアンテナ素子20で構成されるアレーアンテ
ナであり、各アンテナ素子に所定の励振分布(振幅と位
相)を設定するためのビーム再成形回路33(BFN)
が設けられている。ここで、各アンテナ素子の励振分布
をBFNにより変化させることにより、成形ビームの形
を変化させることができる。BFNにより合成した受信
信号は受信器29に伝達される。受信器29において、
衛星通信・衛星放送サービスに関係する成分は周波数変
調されて中継器30に入力され、この信号は送信器31
により周波数変調・増幅などが行なわれ、再びBFN3
3に入力される。BFNにおいて、送信電波は各アンテ
ナ素子に対応する成分に分配され、所定の励振分布が設
定され、各アンテナ素子20より放射される。受信器に
入力する電波の中でパイロット信号成分(第2の実施例
の場合)、制御信号成分(第1の実施例の場合)が処理
器32に送られる。このパイロット信号および制御信号
はフィルタ等によりRF周波数の状態で取り出すことも
できる。処理器32では、パイロット信号もしくは制御
信号を元に動作信号を生成する。もしくは計算により求
める。動作信号は、BFNにおいて各アンテナ素子の励
振分布を変化させるための動作を行なうものである。
【0073】BFNの構成例として、図7に示す第4の
実施例では、1つの衛星搭載アンテナで衛星通信・衛星
放送サービスの電波およびパイロット信号、制御信号の
送受信を共用する方式を示している。これらの電波は、
各アンテナ素子20により送受信され、各アンテナ素子
に接続された分波器21により送信帯域と受信帯域の電
波に分離される。受信帯域の電波は各々増幅量が可変で
きる低雑音増幅器22(LNA)、可変移相器25に接
続される。ここで処理器32からの動作信号により、L
NA、移相器の増幅量(振幅)および位相量が設定さ
れ、各アンテナ素子で受信した電波に所定の励振分布が
設定される。動作信号は具体的にアクティブデバイアス
等へのバイアス電圧などである。所定の振幅、位相が設
定された電波を合成器27で合成することにより、アレ
ーアンテナ全体として所定の成形ビームにより電波を受
信していることになる。ここで合成された受信電波は受
信器29に送られる。送信電波に対しては、送信器から
の電波は分波器28により分配され、可変移相器26お
よび増幅量が可変の高電力増幅器23(HPA)に接続
される。ここで処理器32からの動作信号により、HP
A、移相器の増幅量(振幅)および位相量が設定され、
各アンテナ素子で送信する電波に所定の励振分布が設定
される。結果として、アレーアンテナ全体として所定の
成形ビームにより電波を送信していることになる。な
お、このアンテナを第1の実施例の衛星通信/放送シス
テムに利用する場合には、送信器31において地球局に
向かってパイロット信号を生成し、BFN30により所
定の励振分布を与えて、各アンテナ素子20より送信す
ることになる。
【0074】以上のようなアンテナシステムの構成によ
り、ビーム再成形を行なう衛星搭載アンテナが実現でき
る。ビーム再成形が、パイロット信号もしくは制御信号
により容易且つ自動的に行なうことができる。
【0075】第4の実施例において、以下のような変更
を行なってもビーム再成形を行なう衛星搭載アンテナが
実現でき、その効果も同様に期待できる。
【0076】・ BFNを構成するデバイスにおいて、
ビーム再成形を行なうために動作信号により各アンテナ
の励振分布を可変できるものとして、図7の例では可変
増幅器と可変移相器を用いた例を示したが、この他に、
可変電力分配器(分配比を可変できるもの)、可変電力
合成器(合成比を可変できるもの)、可変減衰器、スイ
ッチなども用いることができる。
【0077】・ 図7の実施例では、直接各アンテナ素
子から地球方向へ電波の送受信を行なう場合について述
べたが、この換わりに各アンテナ素子を一次放射器とす
る反射鏡アンテナを用いてもよい。
【0078】・ 第3の実施例の場合と同様に、衛星通
信・衛星放送サービスを行なう電波の送受信、パイロッ
ト信号もしくは制御信号の送受信を行なうアンテナを共
用してもよいし、分離して構成してもよい。
【0079】第3および第4の実施例において、ビーム
再成形を行なうアンテナ方式の具体的な例を示した。ビ
ーム再成形を行なうものであれば、これ以外のアンテナ
方式を用いても本発明の衛星通信/放送システムの効果
は変わらない。以下にその他の例を簡単に述べる。
【0080】図8にはいわゆるリフレクトアレーを用い
たビーム再成形アンテナを示す。このアンテナは一次放
射器41とリフレクトアレー40により構成され、リフ
レクトアレー40において一次放射器に入出力する電波
が発射される際に、その表面の部分々々で所定の位相量
(振幅量)が加えられる。その位相量(振幅量)を最適
に設定することにより、所望のビーム形状が実現でき、
ビーム形状を可変することも可能である。図9にはリフ
レクトアレーの断面構造を示す。レドーム用の誘電体基
板42とアンテナとアクティブデバイス45を上面に形
成した誘電体基板43を積層して構成される。誘電体基
板43の下には地導体44が形成される。ここで誘電体
基板の換わりに、ハネカム構造体等を利用することも可
能である。図10には誘電体基板43の上層の様子を示
す。ここには複数のアンテナ46が形成され、各アンテ
ナには一方が短絡もしくは開放された伝送線路47が接
続される。ここでアンテナや伝送線路をマイクロストリ
ップ系の平面状のものを利用することにより、リフレク
トアレーを薄型・小型・軽量化することができる。ま
た、ここで伝送線路47の途中にMMICモジュール4
8が設けられ、この中に移相器や増幅器などを形成して
いる。このような構成にすることにより、各アンテナに
より受信した電波は一旦伝送線路を伝搬し、終端におい
て全反射して、再度アンテナより放射される。ここでM
MIC内部の移相器や増幅器を通過させることにより、
放射する際の電波の位相、振幅を所望の値に設定するこ
とができる。従って、リフレクトアレーを反射した電波
の位相分布、振幅分布をこれからつくろうとする成形ビ
ームに対応した最適な分布にすることができる。この場
合、第3および第4の実施例で示した動作信号は、MM
IC無いの移相器や増幅器に入力し、位相量や増幅量を
可変するものとなる。このようなリフレクトアレーは平
面で構成できる。ビーム再成形のための給電回路なども
小型・薄型化できるので、反射鏡を用いるような場合に
比較して衛星の搭載性等の点で有効である。
【0081】図11はレンズを用いたビーム再成形アン
テナの例を示す。このアンテナでは、一次放射器50で
送受信される電波をレンズ51を通過させることによ
り、その位相分布、振幅分布を成形ビームに応じたもの
に設定することができる。送信を例にとり考えると、レ
ンズ51は各々複数の受信アンテナ52、可変移相器5
3、増幅器54、送信アンテナ55で構成され、一次放
射器からの電波を受けて放射する間に可変移相器により
所定の位相量が設定でき、増幅器により増幅量(振幅)
が設定できる。この場合、第3および第4の実施例で示
した動作信号は、MMIC内の移相器や増幅器に入力
し、位相量や増幅量を可変するものとなる。このような
レンズを用いたビーム再成形アンテナでは、アレーアン
テナを用いる場合のように各アンテナ素子に対する送受
信電波を合成したり、分配したりするための給電回路が
不要であるので、構成の簡単化が行なえる利点がある。
【0082】次に本発明の第5の実施例について説明す
る。第5の実施例は、本発明の衛星通信/放送システム
における衛星搭載アンテナの電源系の制御に関する。
【0083】図12には本発明の第5の実施例を示す衛
星搭載アンテナの構成を示す。ここでは第3の実施例で
示した衛星搭載アンテナシステムに電源系の制御の様子
を加えたものを示している。図5の衛星搭載アンテナと
の違いは、処理器17において電源制御信号を生成し、
電源60ではこの信号を元に各アクチュエータ11への
供給電力のオン・オフを行なうことを特徴とする。ここ
で電源制御信号は、パイロット信号もしくは制御信号に
より処理器がビーム再成形を行なうための動作信号を発
する時に、同時に電源の供給も行なうように電源を制御
するものである。このような構成により、アクチュエー
タに常時電源を供給して動作を待機させることなく、ビ
ーム再成形に必要な時だけアクチュエータに電源を供給
することになるので、衛星の電源キャパシティを節約す
ることができる。衛星において、電源の省電力化は非常
に重要であり、衛星電力の効率的利用の点や太陽電池パ
ドルや衛星電源の小型化等に対して非常に有効である。
また、この場合、全てのアクチュエータを同時に動作さ
せるのではなく、部分々々で順次アクチュエータを動作
させるように動作信号、電源制御信号を処理器から発生
させることもできる。この時には、さらに少ない電力で
可変鏡面アンテナを動作させることができるので、衛星
の省電力化に対して都合が良い。
【0084】次に本発明の第6の実施例について説明す
る。第6の実施例は、本発明の第2の実施例における衛
星通信/放送システムでのパイロット信号の構成に関す
る。
【0085】第2の実施例では、送信地球局からパイロ
ット信号の受信強度レベルの変化を降雨などに伴う電波
の伝搬経路上の損失と判断して、ビーム再成形を行なう
ものであった。しかし、次のような場合、電波の伝搬経
路損失の変化以外の理由によりパイロット信号受信強度
レベルが変化してしまい、閉ループのビーム再成形制御
システムが誤動作することが考えられる。 送信地球局のアンテナの衛星方向へのポインティン
グがずれた。 送信地球局の送信器の故障等によりパイロット信号
の送信強度自体が変化した。 送信地球局と衛星の間に障害物(例えば航空機等)
が通過して、電波が遮られた。
【0086】第6の実施例は、このような不意に起こる
問題を解決するものであり、図13に示すような衛星通
信/放送システムを構成する。この衛星通信/放送シス
テムの特徴は、各地点にある送信地球局7,8,9から
送信されるパイロット信号は各々複数であることであ
る。このパイロット信号は、周波数を変えるなどの方法
により衛星側で識別可能である。この他に部分について
は図3に示した本発明の第2の実施例で説明したものと
同じである。以上のような構成にすることにより、上記
の問題を以下のように解決することができる。 地球局のアンテナポインティングのずれや送信器の
故障に対しては、複数のパイロット信号を送信し、地球
局のアンテナもしくは送信器を別々に設けることによ
り、ポインティングのずれや地球局自体の送信電力の変
動によるパイロット信号の受信強度の変化が容易に識別
できる。衛星内の処理器において、このような場合のパ
イロット信号の受信データは除外するような処理を加え
ることにより、ビーム再成形の誤動作が防止できる。 周波数の離れたパイロット信号を2つ以上1つの送
信地球局から送信し、そのパイロット信号の中で伝搬路
途中の減衰を受けやすい(降雨などにより電波が減衰し
やすい)周波数成分のもの(f1とする)と、そうでな
い周波数成分のもの(f2とする)を設ける。ここで、
送信地球局のある地点において降雨などがあれば、f1
のパイロット信号の受信レベルは大きく減り、f2のパ
イロット信号の受信レベルはそれほど変わらないという
ような状況になり、この場合降雨により電波が減衰した
ことがわかる。これから送信信号の周波数における電波
の減衰量が電波の減衰量の周波数特性チャート等により
容易に推定でき、その減衰を補償するようなビーム再成
形を行なう動作信号を処理器により発生させることがで
きる。また、この場合、もしパイロット信号の電波が衛
星と送信地球局との間にある障害物によるものであれ
ば、複数のパイロット信号の受信強度は同様に減衰し、
この時にはパイロット信号の受信データは除外するよう
な処理を処理器で行なうことにより、ビーム再成形の誤
動作が防止できる。
【0087】以上のような構成により、不意の問題発生
によりビーム再成形の誤動作が防止できるので、衛星通
信/放送システムの信頼性が向上する効果がある。
【0088】次に本発明の第7の実施例について説明す
る。第7の実施例は、本発明の第1および第2の実施例
における衛星通信/放送システムにおける処理装置(中
央処理局もしくは衛星内の処理器)において、パイロッ
ト信号の受信データからビーム再成形を行なう場合にど
のように制御信号を生成するかの具体的な処理方法に関
する。
【0089】図14にその処理方法の例を示す。まず、
通常時の成形ビームパターンを記憶しており、その成形
ビームをつくるための初期制御データ(例えば、可変鏡
面アンテナを用いた場合には各微小鏡面の基準面からの
偏位量のデータ、アレーアンテナを用いた場合には移相
器の設定位相量や増幅器の増幅度のデータ等)も記憶し
ておく。ここで特定の方向の利得を上げる成形ビームパ
ターンに変更すると判断した時に、そのような成形ビー
ムパターンおよびその制御データを計算により求める。
ここで何らかの評価関数を設定し、その評価関数を最適
にするような計算を行なう.例えば、評価関数を次式の
ようにする。 Φ=Σ(gi −hi 2 (2) gi は計算により推定されるi番目の地球局方向へ利得
(電力)であり、hi はその所望値(目標値)である。
いま、i番目の地球局方向へ利得(電力)をaiだけ上
げるような成形ビームをつくるのであれば、hi の値を
通常の値よりaiだけ高く設定する。この評価関数Φを
最小にするようなパターンがこれから再成形を行なうパ
ターンであり、その制御信号は初期制御データから求め
られる。ここで最終的に出力される制御信号は、初期制
御データから制御データをどのように変化させるかの命
令を与えるものである。例えば、可変鏡面アンテナを用
いた場合には各微小鏡面を各々あとどれだけ動かすか、
アレーアンテナを用いた場合には移相器の位相量や増幅
器の増幅度を初期値からどれだけ変えるか、といったも
のである。ここで評価関数を最小にする手順は問わず、
解析的に計算する方法でも、初期データから始めて繰り
返し計算により求める方法でもよい。以上のような処理
方法により、パイロット信号の受信データからビーム再
成形を行なうための制御信号が簡単な計算により得られ
る。
【0090】図15にはこの処理方法のその他の実施例
を示す。まず、図14の例と同様に、通常時の成形ビー
ムパターンを記憶しており、その成形ビームをつくるた
めの初期制御データも記憶しておく。次に、特定の方向
の利得を上げる成形ビームパターンに変更すると判断し
た時に、最適な成形ビームパターンおよびその制御デー
タをメモリに予め記憶してある幾つかのパターンの中か
ら選ぶことがこの実施例の特徴である。ここで何らかの
評価関数を設定し、その評価関数を最適にするような成
形ビームパターンを選択する。例えば、(2)式に示し
た評価関数を用いた場合には、Φが最小となるものを選
択することになる。ここで、成形ビームパターンを選択
する同時に制御データも選択され、初期の制御データと
の比較から制御信号を生成し、出力することになる。こ
のような処理方法により、パイロット信号の受信データ
からビーム再成形を行なうための制御信号が簡単な方法
により得ることができる。特に、処理装置内部では幾つ
かの限られた成形ビームパターンの中から最適なものを
選択するだけのことしか行なっていないので、その処理
アルゴリズムは簡単であり、処理時間も短くできる利点
がある。
【0091】本発明の第7の実施例では、ビームの再成
形を行なうことを判断した後の処理装置での処理方法に
ついて述べた。ここで、ビームの再成形を行なうかどう
かの判断の際に次のような処理を加えることができる。
【0092】パイロット信号の受信データからの動作と
して、ここまでの実施例では、電波の減衰量が許容値
以下であるので現在の成形ビームを維持する、ある地
球局方向での電波の減衰量が許容値を越えたので新しい
成形ビームに際成形する。という2つの動作モードのみ
を示した。ここで、この2つの動作の他に、ビーム偏
位(ビームの指向方向のずれ)を検知し、ビーム方向を
元に戻すようなビーム再成形を行なう、という動作を加
えることができる。通常、衛星自体の姿勢制御の精度に
は限界があり、衛星の姿勢変動によりアンテナのビーム
方向も変化してしまうような状況はしばしば起こるの
で、このような場合にビームのずれを戻す制御は重要に
なってくる。ビームのずれは、パイロット信号の受信強
度がある地球局の方向で通常より強くなるようなことが
あった場合がそうであり、特にビームカバレッジのエッ
ジ近くにある地球局に対応するパイロット信号の受信強
度はビーム偏位によりレベルが高くなることが多いと考
えられる。これ以外にも、各地球局に対応するパイロッ
ト信号の受信データを総合的に判断して、ビームのずれ
が発生し、そのずれの角度がどの程度かを知ることがで
きる。ビームのずれのあった場合の制御信号の生成の方
法は、上記の通常のビーム再成形の処理手順と全く同
じにできる。しかし、ビームのずれを元に戻す場合には
ビームを全体的に偏位させるわけであり、アンテナの開
口面分布の位相分布に一次の位相偏位を与えればよいの
で、その動作のための制御信号は容易に生成することが
できる。また、ビームのずれを戻す動作を他の方法、例
えばアンテナ全体を機械的に動かしたり、可変鏡面アン
テナに副反射鏡を設け、その副反射鏡を駆動してビーム
方向を戻す、で行なうこともできる。どちらの場合で
も、ビームのずれを検知し、ビームのずれを戻すという
ビーム再成形(ビーム偏位)の動作を加えることで、本
発明の衛星通信/放送システムの運用をスムーズ、正確
且つ効率よく行なうことができる。このようなシステム
を構築することは、サービスの向上という点で効果が大
きい。
【0093】
【発明の効果】本発明の衛星通信/放送システムでは、
電波の伝搬経路での損失の変化をオンラインでモニター
しており、減衰があった場合には短時間でビームの再成
形を行なうことができる。ここで、フィードバックルー
プでの制御を行なっているので、誤動作を防ぐことがで
き、衛星の放射電力を効率良く利用することができる。
また、このシステムで要求する装置、地球局は全て簡単
な構成のものばかりであり、衛星通信/放送システムの
サービスや信頼性の向上がコストをかけずに容易に実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である衛星通信/放送シ
ステムの構成を示す図。
【図2】本発明の第1の実施例である衛星通信/放送シ
ステムにおける中央処理局での処理手順を示す図。
【図3】本発明の第2の実施例である衛星通信/放送シ
ステムの構成を示す図。
【図4】本発明の第2の実施例である衛星通信/放送シ
ステムにおける中央処理局での処理手順を示す図。
【図5】本発明の第3の実施例である衛星搭載アンテナ
システムの構成を示す図。
【図6】本発明の第3の実施例である衛星搭載アンテナ
システムの構成を示す図。
【図7】本発明の第4の実施例である衛星搭載アンテナ
システムの構成を示す図。
【図8】本発明の第3および第4の実施例である衛星搭
載アンテナシステムの他の構成を示す図。
【図9】本発明の第3および第4の実施例である衛星搭
載アンテナシステムの他の構成であるリフレクトアレー
の断面図。
【図10】本発明の第3および第4の実施例である衛星
搭載アンテナシステムの他の構成であるリフレクトアレ
ーの上面図。
【図11】本発明の第3および第4の実施例である衛星
搭載アンテナシステムの他の構成を示す図。
【図12】本発明の第4の実施例である衛星搭載アンテ
ナシステムの構成を示す図。
【図13】本発明の第6の実施例である衛星通信/放送
システムの構成を示す図。
【図14】本発明の第7の実施例である衛星通信/放送
システムにおける処理装置の処理手順を示す図。
【図15】本発明の第7の実施例である衛星通信/放送
システムにおける処理装置の処理手順を示す図。
【符号の説明】
1,2,3 受信地球局 4 中央処理局 5,7,8,9 送信地球局 6 衛星 10 可変鏡面 11 アクチュエータ 12,41,50 一次放射器 13,21 分波器 14,29 受信器 15,31 送信器 16,30 中継器 17,32 中央処理装置(処理器) 18 パイロット信号用受信器 19 パイロット信号用アンテナ 20 アンテナ素子 22 LNA 23 HPA 25,26 移相器 27 合成器 28 分配器 40 リフレクトアレー 51 レンズ 60 電源

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通信用衛星の通信サービス地域内に設置さ
    れた複数の地球局と、前記通信用衛星に搭載されて前記
    通信サービス地域内の特定の通信範囲に相当する成形ビ
    ームを形成して、この成形ビーム内の地球局との間で電
    波の送受信を行なう衛星搭載アンテナと、を備える衛星
    通信/放送システムにおいて、 前記衛星搭載アンテナに設けられて電波の受信感度を確
    認するための試験用のパイロット信号を生成して前記通
    信範囲内の地球局に向けて送信するパイロット信号生成
    手段と;個々の地球局に設けられて受信された前記パイ
    ロット信号の受信データに基づいて前記成形ビームの到
    達範囲を変更させるための制御信号を生成して前記衛星
    搭載アンテナに向けて送信する制御信号生成手段と;前
    記衛星搭載アンテナに設けられて通信先の地球局の前記
    制御信号生成手段より送信されてきた前記制御信号によ
    って前記成形ビームの到達範囲を適宜に変更し得るビー
    ム形状可変手段と;を備えることを特徴とする衛星通信
    /放送システム。
  2. 【請求項2】通信用衛星の通信サービス地域内に設置さ
    れた複数の地球局と、前記通信用衛星に搭載されて前記
    通信サービス地域内の特定の通信範囲に相当する成形ビ
    ームを形成して、この成形ビーム内の地球局との間で電
    波の送受信を行なう衛星搭載アンテナと、を備える衛星
    通信/放送システムにおいて、 前記通信範囲内の個々の地球局に設けられて電波の受信
    感度を確認するための試験用のパイロット信号を生成し
    て前記通信用衛星に向けて送信するパイロット信号生成
    手段と:前記衛星搭載アンテナに設けられて受信された
    前記パイロット信号の受信データに基づいて前記成形ビ
    ームの到達範囲を変更させるための制御信号を生成して
    出力する制御信号生成手段と;を備えることを特徴とす
    る衛星通信/放送システム。
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