JPH07183660A - 金属ベースプリント配線基板の製造方法 - Google Patents
金属ベースプリント配線基板の製造方法Info
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- JPH07183660A JPH07183660A JP32520793A JP32520793A JPH07183660A JP H07183660 A JPH07183660 A JP H07183660A JP 32520793 A JP32520793 A JP 32520793A JP 32520793 A JP32520793 A JP 32520793A JP H07183660 A JPH07183660 A JP H07183660A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 接着剤として、無機充填剤を50〜75容量
%混合してなる接着剤(B)2bと、加熱プレス時の流
れ性が接着剤(B)2bより大きい、無機充填剤を0〜
30容量%混合してなる接着剤(A)2aとを用い、金
属板1および金属箔3の表面に、前記接着剤(A)2a
を塗布した後、得られる接着剤(A)付金属板と接着剤
(A)付金属箔とを、前記接着剤(B)2bを介しかつ
前記接着剤(A)2aの付いている面が向かい合うよう
にして重ね合わせ、しかる後、これを加熱プレスして接
着剤(B)2bに比して接着剤(A)2aを優先的に金
属板1と金属箔3の間から流れ出させると共に接着剤
(A)2aおよび接着剤(B)2bを完全に硬化させて
金属板1と金属箔3を一体化する。 【効果】 このように特定の割合で無機充填剤を配合し
た、加熱プレス時の流れ性の異なる二種類の接着剤を用
いると共に、これらの接着剤が特定の順序に積層するよ
うにして製造することにより、金属箔、金属板と接着剤
との密着性に優れると同時に放熱性に優れた金属ベース
配線基板が得られる。
%混合してなる接着剤(B)2bと、加熱プレス時の流
れ性が接着剤(B)2bより大きい、無機充填剤を0〜
30容量%混合してなる接着剤(A)2aとを用い、金
属板1および金属箔3の表面に、前記接着剤(A)2a
を塗布した後、得られる接着剤(A)付金属板と接着剤
(A)付金属箔とを、前記接着剤(B)2bを介しかつ
前記接着剤(A)2aの付いている面が向かい合うよう
にして重ね合わせ、しかる後、これを加熱プレスして接
着剤(B)2bに比して接着剤(A)2aを優先的に金
属板1と金属箔3の間から流れ出させると共に接着剤
(A)2aおよび接着剤(B)2bを完全に硬化させて
金属板1と金属箔3を一体化する。 【効果】 このように特定の割合で無機充填剤を配合し
た、加熱プレス時の流れ性の異なる二種類の接着剤を用
いると共に、これらの接着剤が特定の順序に積層するよ
うにして製造することにより、金属箔、金属板と接着剤
との密着性に優れると同時に放熱性に優れた金属ベース
配線基板が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器分野で使用さ
れる、金属板と金属箔とを電気絶縁性の接着剤を介して
一体化した金属ベースプリント配線基板の製造方法に関
する。
れる、金属板と金属箔とを電気絶縁性の接着剤を介して
一体化した金属ベースプリント配線基板の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】金属ベースプリント配線基板は、ベース
となるアルミニウム板、銅板、鉄板等の金属板の片面ま
たは両面に、電気絶縁性の接着剤を介して、銅箔等の金
属箔を貼り合わせ一体化したもので、ベースである金属
板の高い熱伝導性を利用して放熱性を高め、トランジス
タ等の発熱の大きい部品を実装できるようにしたもので
ある。
となるアルミニウム板、銅板、鉄板等の金属板の片面ま
たは両面に、電気絶縁性の接着剤を介して、銅箔等の金
属箔を貼り合わせ一体化したもので、ベースである金属
板の高い熱伝導性を利用して放熱性を高め、トランジス
タ等の発熱の大きい部品を実装できるようにしたもので
ある。
【0003】金属ベースプリント配線基板は、金属板と
金属箔とを、熱硬化性樹脂をベース樹脂とする接着剤を
介して重ね合わせた後、これを加熱プレスして接着剤を
硬化させて金属板と金属箔を一体化することにより得ら
れる。
金属箔とを、熱硬化性樹脂をベース樹脂とする接着剤を
介して重ね合わせた後、これを加熱プレスして接着剤を
硬化させて金属板と金属箔を一体化することにより得ら
れる。
【0004】従来、このような配線基板については、配
線基板の放熱特性を向上させるため、接着剤として金属
酸化物等の無機充填剤を多量に混合してなる熱伝導性の
優れるものを用いることが提案されている(実公昭46
−25756号、特開昭56−62388号等)。
線基板の放熱特性を向上させるため、接着剤として金属
酸化物等の無機充填剤を多量に混合してなる熱伝導性の
優れるものを用いることが提案されている(実公昭46
−25756号、特開昭56−62388号等)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無機充
填剤を多量に混合してなる接着剤は熱伝導性に優れるも
のの、金属板、あるいは金属箔との密着力が小さいとい
う問題を生じる。これに対する対策として、特公昭62
−13184号には、金属板の上に、無機充填剤を50
容量%以上混合してなる接着剤下層を設け、その上に無
機充填剤を5〜20容量%混合してなる接着剤上層を設
け、その上に金属箔を重ね合わせこれを一体化してなる
金属ベースプリント配線基板が示され、この配線基板に
よれば、接着剤と金属箔との密着力がよいことが示され
ている。しかしながら、特公昭62−13184号に示
された配線基板では金属板と接着剤との密着性は考えら
れておらず、更に接着剤上層中の無機充填剤の量が少な
くなっているためその分、放熱性が低下するという問題
がある。
填剤を多量に混合してなる接着剤は熱伝導性に優れるも
のの、金属板、あるいは金属箔との密着力が小さいとい
う問題を生じる。これに対する対策として、特公昭62
−13184号には、金属板の上に、無機充填剤を50
容量%以上混合してなる接着剤下層を設け、その上に無
機充填剤を5〜20容量%混合してなる接着剤上層を設
け、その上に金属箔を重ね合わせこれを一体化してなる
金属ベースプリント配線基板が示され、この配線基板に
よれば、接着剤と金属箔との密着力がよいことが示され
ている。しかしながら、特公昭62−13184号に示
された配線基板では金属板と接着剤との密着性は考えら
れておらず、更に接着剤上層中の無機充填剤の量が少な
くなっているためその分、放熱性が低下するという問題
がある。
【0006】発明者らは、このような従来の金属ベース
プリント配線基板の問題を解決し、接着剤と金属箔との
密着性はもとより接着剤と金属板との密着性も優れ、な
おかつ放熱性の優れた金属ベースプリント配線基板の製
造方法を提供するものである。
プリント配線基板の問題を解決し、接着剤と金属箔との
密着性はもとより接着剤と金属板との密着性も優れ、な
おかつ放熱性の優れた金属ベースプリント配線基板の製
造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、金属板
と金属箔とを電気絶縁性の接着剤を介して加熱プレスし
て一体化する金属ベースプリント配線基板の製造方法で
あって、前記接着剤として、無機充填剤を50〜75容
量%混合してなる接着剤(B)と、前記加熱プレス時の
流れ性が前記接着剤(B)より大きい、無機充填剤を0
〜30容量%混合してなる接着剤(A)とを用い、かつ
金属板および金属箔の表面に、前記接着剤(A)を塗布
する工程と、得られる接着剤(A)付金属板と接着剤
(A)付金属箔とを、前記接着剤(B)を介してかつ前
記接着剤(A)の付いている面が向かい合うようにして
重ね合わせた後、これを加熱プレスして前記接着剤
(A)および前記接着剤(B)を完全に硬化させて金属
板と金属箔を一体化する工程とを具備することを特徴と
する金属ベースプリント配線基板の製造方法を提供する
ものである。
と金属箔とを電気絶縁性の接着剤を介して加熱プレスし
て一体化する金属ベースプリント配線基板の製造方法で
あって、前記接着剤として、無機充填剤を50〜75容
量%混合してなる接着剤(B)と、前記加熱プレス時の
流れ性が前記接着剤(B)より大きい、無機充填剤を0
〜30容量%混合してなる接着剤(A)とを用い、かつ
金属板および金属箔の表面に、前記接着剤(A)を塗布
する工程と、得られる接着剤(A)付金属板と接着剤
(A)付金属箔とを、前記接着剤(B)を介してかつ前
記接着剤(A)の付いている面が向かい合うようにして
重ね合わせた後、これを加熱プレスして前記接着剤
(A)および前記接着剤(B)を完全に硬化させて金属
板と金属箔を一体化する工程とを具備することを特徴と
する金属ベースプリント配線基板の製造方法を提供する
ものである。
【0008】本発明の製造方法は、接着剤として、無機
充填剤を多量に混合してなる熱伝導性の優れる接着剤
(B)と、加熱プレス時の流れ性が前記接着剤(B)よ
り大きい、無機充填剤を少量混合してなるかもしくは無
機充填剤の混合のない接着剤(A)との二種類の接着剤
を用いる。詳しくは、接着剤(A)は無機充填剤を0〜
30容量%混合してなり、接着剤(B)は無機充填剤を
50〜75容量%してなる。接着剤(A)の無機充填剤
の混合量が30容量%を越えると、接着剤(A)と金属
板あるいは、金属箔との密着性が悪くなり、さらにプレ
ス時の流れ性が悪くなる。接着剤(B)の無機充填剤の
混合量が75容量%を越えると、接着剤層内にボイドな
どの欠陥が多く残ってしまい、電気絶縁性などの信頼性
が低下るだけでなく、接着剤層自身の強度が低下してし
まい、外からの力で破壊を生じやすくなる。接着剤
(B)の無機充填剤の混合量が50容量%未満である
と、接着剤(B)の熱伝導性が小さくなることにより配
線基板の放熱性が悪くなる。なお、本発明で言う容量%
とは、全て、揮発性の溶剤成分を除いた固形分の全容量
を基準とした百分率である。また、接着剤(A)および
接着剤(B)の塗布厚は、得られる配線基板の電気絶縁
性と放熱性の点から、接着剤(A)については加熱プレ
ス後の厚さが10μm以下、接着剤(B)については加
熱プレス後の厚さが50〜200μmとなるようにする
ことが好ましい。
充填剤を多量に混合してなる熱伝導性の優れる接着剤
(B)と、加熱プレス時の流れ性が前記接着剤(B)よ
り大きい、無機充填剤を少量混合してなるかもしくは無
機充填剤の混合のない接着剤(A)との二種類の接着剤
を用いる。詳しくは、接着剤(A)は無機充填剤を0〜
30容量%混合してなり、接着剤(B)は無機充填剤を
50〜75容量%してなる。接着剤(A)の無機充填剤
の混合量が30容量%を越えると、接着剤(A)と金属
板あるいは、金属箔との密着性が悪くなり、さらにプレ
ス時の流れ性が悪くなる。接着剤(B)の無機充填剤の
混合量が75容量%を越えると、接着剤層内にボイドな
どの欠陥が多く残ってしまい、電気絶縁性などの信頼性
が低下るだけでなく、接着剤層自身の強度が低下してし
まい、外からの力で破壊を生じやすくなる。接着剤
(B)の無機充填剤の混合量が50容量%未満である
と、接着剤(B)の熱伝導性が小さくなることにより配
線基板の放熱性が悪くなる。なお、本発明で言う容量%
とは、全て、揮発性の溶剤成分を除いた固形分の全容量
を基準とした百分率である。また、接着剤(A)および
接着剤(B)の塗布厚は、得られる配線基板の電気絶縁
性と放熱性の点から、接着剤(A)については加熱プレ
ス後の厚さが10μm以下、接着剤(B)については加
熱プレス後の厚さが50〜200μmとなるようにする
ことが好ましい。
【0009】本発明に用いる金属板としては、アルミニ
ウム板、銅板、鉄板、または珪素鋼板、アルミニウム合
金板、銅合金板等の合金板、あるいはこれらの複層板な
どが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではな
い。また、本発明に用いる金属箔としては、銅箔、アル
ミ箔、またはこれらの複層箔などが挙げられるが、特に
これらに限定されるものではない。
ウム板、銅板、鉄板、または珪素鋼板、アルミニウム合
金板、銅合金板等の合金板、あるいはこれらの複層板な
どが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではな
い。また、本発明に用いる金属箔としては、銅箔、アル
ミ箔、またはこれらの複層箔などが挙げられるが、特に
これらに限定されるものではない。
【0010】本発明に用いる接着剤の樹脂分としては、
エポキシ系、アクリル系、ポリイミド系、フェノール
系、ポリアミド系、トリアジン系、ポリエステル系等の
樹脂及びその変性物や混合物等が挙げられる。
エポキシ系、アクリル系、ポリイミド系、フェノール
系、ポリアミド系、トリアジン系、ポリエステル系等の
樹脂及びその変性物や混合物等が挙げられる。
【0011】本発明において接着剤に混合される無機充
填剤としては、特に限定されないが、得られる配線基板
の熱放熱性及び電気絶縁性の点から、シリカ、アルミ
ナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム
などが好ましい。これらの無機充填剤は単独もしくは混
合して樹脂分と混合される。
填剤としては、特に限定されないが、得られる配線基板
の熱放熱性及び電気絶縁性の点から、シリカ、アルミ
ナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム
などが好ましい。これらの無機充填剤は単独もしくは混
合して樹脂分と混合される。
【0012】次に、図に基づいて本発明を詳細に説明す
る。図2に示すように、金属板1の上に無機充填剤を0
〜30容量%混合してなる接着剤(A)2aを塗布す
る。なお接着剤(A)には、塗布するのに適度な粘度と
なるよう、溶剤の混合等を施しておいてもよい。次いで
塗布した接着剤(A)2aについて必要に応じて溶剤乾
燥および予備硬化を行って接着剤(A)付金属板を得
る。
る。図2に示すように、金属板1の上に無機充填剤を0
〜30容量%混合してなる接着剤(A)2aを塗布す
る。なお接着剤(A)には、塗布するのに適度な粘度と
なるよう、溶剤の混合等を施しておいてもよい。次いで
塗布した接着剤(A)2aについて必要に応じて溶剤乾
燥および予備硬化を行って接着剤(A)付金属板を得
る。
【0013】一方、図3に示すように、金属箔3の上に
も同様に無機充填剤を0〜30容量%混合してなる接着
剤(A)2aを塗布し、次いで必要に応じて溶剤乾燥お
よび予備硬化を行い接着剤(A)付金属箔を得る。
も同様に無機充填剤を0〜30容量%混合してなる接着
剤(A)2aを塗布し、次いで必要に応じて溶剤乾燥お
よび予備硬化を行い接着剤(A)付金属箔を得る。
【0014】図4および図5に示すように、得られた接
着剤(A)付金属板4と、接着剤(A)付金属箔5との
少なくも一方の接着剤(A)2aの上に、無機充填剤を
50〜75容量%混合してなる接着剤(B)2bを塗布
する。なお接着剤(B)には、塗布するのに適度な粘度
となるよう、溶剤の混合等を施しておいてもよい。次い
で塗布した接着剤(B)2bについて必要に応じて溶剤
乾燥および予備硬化を行い、接着剤(A)および接着剤
(B)付金属板と、接着剤(A)および接着剤(B)付
金属箔の少なくとも一方を得る。
着剤(A)付金属板4と、接着剤(A)付金属箔5との
少なくも一方の接着剤(A)2aの上に、無機充填剤を
50〜75容量%混合してなる接着剤(B)2bを塗布
する。なお接着剤(B)には、塗布するのに適度な粘度
となるよう、溶剤の混合等を施しておいてもよい。次い
で塗布した接着剤(B)2bについて必要に応じて溶剤
乾燥および予備硬化を行い、接着剤(A)および接着剤
(B)付金属板と、接着剤(A)および接着剤(B)付
金属箔の少なくとも一方を得る。
【0015】次に、接着剤の付いてる面が向かい合うよ
うにして、接着剤(A)付金属板と接着剤(A)および
接着剤(B)付金属箔とを重ね合わせることにより、あ
るいは、接着剤(A)および接着剤(B)付金属板と接
着剤(A)付金属箔とを重ね合わせることにより、ある
いは、接着剤(A)および接着剤(B)付金属板と接着
剤(A)および接着剤(B)付金属箔とを重ね合わせる
ことにより、図6に示すような、実質的に、金属板1の
上に接着剤(A)2a、接着剤(B)2b、接着剤
(A)2a、および金属箔3が順次積層されて設けられ
た状態のものを得る。そして、これを加熱プレスして、
接着剤(A)2aおよび接着剤(B)2bを完全に硬化
させて金属板と金属箔を一体化する。
うにして、接着剤(A)付金属板と接着剤(A)および
接着剤(B)付金属箔とを重ね合わせることにより、あ
るいは、接着剤(A)および接着剤(B)付金属板と接
着剤(A)付金属箔とを重ね合わせることにより、ある
いは、接着剤(A)および接着剤(B)付金属板と接着
剤(A)および接着剤(B)付金属箔とを重ね合わせる
ことにより、図6に示すような、実質的に、金属板1の
上に接着剤(A)2a、接着剤(B)2b、接着剤
(A)2a、および金属箔3が順次積層されて設けられ
た状態のものを得る。そして、これを加熱プレスして、
接着剤(A)2aおよび接着剤(B)2bを完全に硬化
させて金属板と金属箔を一体化する。
【0016】この際重要なことは、加熱プレス時の、接
着剤(A)の流れ性が接着剤(B)の流れ性より大きい
ことである。即ち、加熱プレス時の、接着剤(A)の流
れ性が接着剤(B)の流れ性より大きいことにより、加
熱プレス時の圧力により、流れ性の大きい接着剤(A)
が、優先的に金属板1と金属箔3との間から流れだし、
接着剤(A)による層は薄いと層となる。なお、加熱プ
レス時の、接着剤(A)および接着剤(B)の流れ性
は、樹脂分の種類、無機充填剤の混合量、溶剤の混合量
等の接着剤の組成、前記接着剤塗布後の予備硬化、溶剤
乾燥等の条件などにより左右されるものであり、これら
の組成、条件などを適宜選択することにより加熱プレス
時の接着剤(A)の流れ性が接着剤(B)の流れ性より
大きくなるようにする。
着剤(A)の流れ性が接着剤(B)の流れ性より大きい
ことである。即ち、加熱プレス時の、接着剤(A)の流
れ性が接着剤(B)の流れ性より大きいことにより、加
熱プレス時の圧力により、流れ性の大きい接着剤(A)
が、優先的に金属板1と金属箔3との間から流れだし、
接着剤(A)による層は薄いと層となる。なお、加熱プ
レス時の、接着剤(A)および接着剤(B)の流れ性
は、樹脂分の種類、無機充填剤の混合量、溶剤の混合量
等の接着剤の組成、前記接着剤塗布後の予備硬化、溶剤
乾燥等の条件などにより左右されるものであり、これら
の組成、条件などを適宜選択することにより加熱プレス
時の接着剤(A)の流れ性が接着剤(B)の流れ性より
大きくなるようにする。
【0017】かくして本発明の製造方法により得られる
金属ベースプリント配線基板は、図1に示すような、金
属板1の上に無機充填剤を0〜30容量%混合してなる
密着性に優れた接着剤(A)2aによる薄い層、無機充
填剤を50〜75容量%混合してなる熱伝導性の優れた
接着剤(B)2bよる層、無機充填剤を0〜30容量%
混合してなる密着性に優れた接着剤(A)による薄い
層、および金属箔3が順次積層された構造をとり、そし
てこれらが強固に一体化されてなるものである。
金属ベースプリント配線基板は、図1に示すような、金
属板1の上に無機充填剤を0〜30容量%混合してなる
密着性に優れた接着剤(A)2aによる薄い層、無機充
填剤を50〜75容量%混合してなる熱伝導性の優れた
接着剤(B)2bよる層、無機充填剤を0〜30容量%
混合してなる密着性に優れた接着剤(A)による薄い
層、および金属箔3が順次積層された構造をとり、そし
てこれらが強固に一体化されてなるものである。
【0018】なお、本発明の製造方法は、図1に示すよ
うな金属板1の片面に金属箔3を設けた配線基板はもと
より、図7に示すような金属板1の両面に金属箔3を設
けた配線基板の製造にも適用できることはいうまでもな
い。
うな金属板1の片面に金属箔3を設けた配線基板はもと
より、図7に示すような金属板1の両面に金属箔3を設
けた配線基板の製造にも適用できることはいうまでもな
い。
【0019】
【作用】本発明の製造方法によれば、図1に示すよう
な、金属板1の上に無機充填剤を0〜30容量%混合し
てなる接着剤(A)、無機充填剤を50〜75容量%混
合してなる熱伝導性の優れる接着剤(B)、無機充填剤
を0〜30容量%混合してなる接着剤(A)、および金
属箔が順次積層された構造をとる金属ベース配線基板が
得られる。
な、金属板1の上に無機充填剤を0〜30容量%混合し
てなる接着剤(A)、無機充填剤を50〜75容量%混
合してなる熱伝導性の優れる接着剤(B)、無機充填剤
を0〜30容量%混合してなる接着剤(A)、および金
属箔が順次積層された構造をとる金属ベース配線基板が
得られる。
【0020】その結果、従来問題であった金属板と接着
剤との密着は、本発明の製造方法により得られる配線基
板では、金属板1と無機充填剤の混合量の少ないもしく
は混合のない接着剤、即ち、無機充填剤を0〜30容量
%混合してなる接着剤(A)2aとの密着となるため、
その密着力は強いものである。同様に、金属箔と接着剤
との密着は、金属箔3と無機充填剤を0〜30容量%混
合してなる接着剤(A)2aとの密着となるため、その
密着力も強いものである。なお、接着剤(A)2aと接
着剤(B)2bとの密着は、接着剤どうしの密着である
ため問題なく極めて強固なものである。従って、本発明
により得られる金属ベースプリント配線基板は、金属板
と接着剤との密着力、および、金属箔と接着剤との密着
力が共に十分に優れ、金属板と金属箔が接着剤により強
固に一体化されたものである。
剤との密着は、本発明の製造方法により得られる配線基
板では、金属板1と無機充填剤の混合量の少ないもしく
は混合のない接着剤、即ち、無機充填剤を0〜30容量
%混合してなる接着剤(A)2aとの密着となるため、
その密着力は強いものである。同様に、金属箔と接着剤
との密着は、金属箔3と無機充填剤を0〜30容量%混
合してなる接着剤(A)2aとの密着となるため、その
密着力も強いものである。なお、接着剤(A)2aと接
着剤(B)2bとの密着は、接着剤どうしの密着である
ため問題なく極めて強固なものである。従って、本発明
により得られる金属ベースプリント配線基板は、金属板
と接着剤との密着力、および、金属箔と接着剤との密着
力が共に十分に優れ、金属板と金属箔が接着剤により強
固に一体化されたものである。
【0021】また、本発明の製造方法において、接着剤
(A)は、加熱プレス時の流れ性が接着剤(B)より大
きいので、加熱プレス時には、接着剤(A)が接着剤
(B)より優先的に金属板と金属箔の間から流れ出て、
得られる配線基板の接着剤(A)による層は、極めて薄
い層となる。従って、本発明の製造方法においては、接
着剤(A)は、無機充填剤の混合量が少なく密着性は優
れる一方で熱伝導性が小さいものの、この接着剤(A)
による層を極めて薄くすることができるため、得られる
配線基板の放熱性は優れるものである。なお、接着剤
(B)による層は、無機充填剤を多量に混合してなるた
め、熱伝導性に優れ、基板の放熱効果を妨げるものでは
ないことはいうまでもない。従って、本発明の製造方法
により得られる配線基板は、無機充填剤を多量に混合し
てなる接着剤のみを用いた配線基板とほぼ同等に、放熱
性の優れるものである。
(A)は、加熱プレス時の流れ性が接着剤(B)より大
きいので、加熱プレス時には、接着剤(A)が接着剤
(B)より優先的に金属板と金属箔の間から流れ出て、
得られる配線基板の接着剤(A)による層は、極めて薄
い層となる。従って、本発明の製造方法においては、接
着剤(A)は、無機充填剤の混合量が少なく密着性は優
れる一方で熱伝導性が小さいものの、この接着剤(A)
による層を極めて薄くすることができるため、得られる
配線基板の放熱性は優れるものである。なお、接着剤
(B)による層は、無機充填剤を多量に混合してなるた
め、熱伝導性に優れ、基板の放熱効果を妨げるものでは
ないことはいうまでもない。従って、本発明の製造方法
により得られる配線基板は、無機充填剤を多量に混合し
てなる接着剤のみを用いた配線基板とほぼ同等に、放熱
性の優れるものである。
【0022】本発明の製造方法により得られる配線基板
では、このように接着剤(A)による層は、薄く配線基
板の放熱性を下げるものではないが、接着剤の層が薄い
と接着剤の不足部分が生じて金属板、金属箔との密着力
が低下することが懸念される。しかし、本発明の製造方
法においては、硬化前の接着剤(A)による層は、ある
程度の厚みをもち、加熱プレスすることによって、接着
剤(A)による層は薄くなるものであること、また接着
剤(B)による層が、加熱プレス時にクッション的な働
きをすることから、接着剤(A)と、金属板、金属箔と
の密着性は、硬化時の接着剤(A)の厚さが薄いにも係
わらず十分優れるたものとなる。
では、このように接着剤(A)による層は、薄く配線基
板の放熱性を下げるものではないが、接着剤の層が薄い
と接着剤の不足部分が生じて金属板、金属箔との密着力
が低下することが懸念される。しかし、本発明の製造方
法においては、硬化前の接着剤(A)による層は、ある
程度の厚みをもち、加熱プレスすることによって、接着
剤(A)による層は薄くなるものであること、また接着
剤(B)による層が、加熱プレス時にクッション的な働
きをすることから、接着剤(A)と、金属板、金属箔と
の密着性は、硬化時の接着剤(A)の厚さが薄いにも係
わらず十分優れるたものとなる。
【0023】このように、本発明の製造方法によれば、
金属箔、金属板と接着剤との密着性が優れると同時に放
熱性が優れる配線基板が得られる。
金属箔、金属板と接着剤との密着性が優れると同時に放
熱性が優れる配線基板が得られる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例を示す。
実施例1および実施例2に、二種類の接着剤(A)およ
び(B)を用いる本発明の製造方法により配線基板を製
造した例を示す。
実施例1および実施例2に、二種類の接着剤(A)およ
び(B)を用いる本発明の製造方法により配線基板を製
造した例を示す。
【0025】実施例1 接着剤(B)の樹脂分には、主剤としてビスフェノール
A型エポキシ樹脂、硬化剤として化学当量のジアミノジ
フェニルスルホン(DDS)、および硬化促進剤として
前記エポキシ樹脂の1重量%の三フッ化ホウ素アミン錯
体(BF3MEA)を用い、接着剤(B)の無機充填剤
としては平均粒径10μmのアルミナを用い、この無機
充填剤が固形分の60容量%とになるように、樹脂分、
無機充填剤および適量の溶剤とを混合したものを接着剤
(B)として調整した。接着剤(A)の樹脂分には、接
着剤(B)の樹脂分と同様のものを用い、接着剤(A)
の無機充填剤としては、平均粒径1μmのアルミナを用
い、この無機充填剤が固形分の25容量%とになるよう
に、樹脂分および無機充填剤とを混合したものを接着剤
(A)として調整した。厚さ35μmの銅箔上にこの接
着剤(A)を10μmの厚さとなるように塗布し、塗布
した接着剤(A)を予備硬化させて、接着剤(A)付銅
箔を得た。さらに得られた接着剤(A)付銅箔の接着剤
(A)の上に接着剤(B)を76μmの厚さとなるよう
に塗布し、塗布した接着剤(B)を乾燥させて接着剤
(A)および接着剤(B)付銅箔を得た。一方、厚さ1
mmのアルミ板上にも接着剤(A)を10μmの厚さと
なるように塗布し、塗布した接着剤(A)を予備硬化さ
せて接着剤(A)付アルミ板を得た。次に、得られた接
着剤(A)付アルミ板と、接着剤(A)および接着剤
(B)付銅箔とを、接着剤の付いた面が向かい合うよう
にして重ね合わせた後、これを温度180℃、圧力20
kg/cm2 の条件にて60分間加熱プレスした。この
ようにして本発明の製造方法により、図1に示すような
断面構造を有する配線基板を得た。
A型エポキシ樹脂、硬化剤として化学当量のジアミノジ
フェニルスルホン(DDS)、および硬化促進剤として
前記エポキシ樹脂の1重量%の三フッ化ホウ素アミン錯
体(BF3MEA)を用い、接着剤(B)の無機充填剤
としては平均粒径10μmのアルミナを用い、この無機
充填剤が固形分の60容量%とになるように、樹脂分、
無機充填剤および適量の溶剤とを混合したものを接着剤
(B)として調整した。接着剤(A)の樹脂分には、接
着剤(B)の樹脂分と同様のものを用い、接着剤(A)
の無機充填剤としては、平均粒径1μmのアルミナを用
い、この無機充填剤が固形分の25容量%とになるよう
に、樹脂分および無機充填剤とを混合したものを接着剤
(A)として調整した。厚さ35μmの銅箔上にこの接
着剤(A)を10μmの厚さとなるように塗布し、塗布
した接着剤(A)を予備硬化させて、接着剤(A)付銅
箔を得た。さらに得られた接着剤(A)付銅箔の接着剤
(A)の上に接着剤(B)を76μmの厚さとなるよう
に塗布し、塗布した接着剤(B)を乾燥させて接着剤
(A)および接着剤(B)付銅箔を得た。一方、厚さ1
mmのアルミ板上にも接着剤(A)を10μmの厚さと
なるように塗布し、塗布した接着剤(A)を予備硬化さ
せて接着剤(A)付アルミ板を得た。次に、得られた接
着剤(A)付アルミ板と、接着剤(A)および接着剤
(B)付銅箔とを、接着剤の付いた面が向かい合うよう
にして重ね合わせた後、これを温度180℃、圧力20
kg/cm2 の条件にて60分間加熱プレスした。この
ようにして本発明の製造方法により、図1に示すような
断面構造を有する配線基板を得た。
【0026】実施例2 接着剤(B)の樹脂分には、主剤としてビスマレイミド
トリアジン樹脂(三菱瓦斯化学製 BT2170)およ
び硬化触媒として0.05phrの10%オクチル酸亜
鉛MEK溶液を用い、接着剤(B)の無機充填剤として
は平均粒径10μmのアルミナを用い、この無機充填剤
が固形分の60容量%とになるように、樹脂分、無機充
填剤および適量の溶剤とを混合したものを接着剤(B)
として調整した。接着剤(A)の樹脂分には、この接着
剤(B)と同様な樹脂分を用い、樹脂分および適量の溶
剤とを混合して無機充填剤の混合のない接着剤(A)を
調整した。厚さ35μmの銅箔上にこの接着剤(A)を
10μmの厚さとなるように塗布し、塗布した接着剤
(A)を乾燥させて、接着剤(A)付銅箔を得た。一
方、厚さ1mmのアルミ板上にも接着剤(A)を10μ
mの厚さとなるように塗布し、塗布した接着剤(A)を
乾燥させて接着剤(A)付アルミ板を得た。さらに得ら
れた接着剤(A)付アルミ板の接着剤(A)の上に接着
剤(B)を78μmの厚さとなるように塗布し、塗布し
た接着剤(B)を乾燥させて接着剤(A)および接着剤
(B)付アルミ板を得た。次に、得られた接着剤(A)
付銅箔と、接着剤(A)および接着剤(B)付アルミ板
とを、接着剤の付いた面が向かい合うようにして重ね合
わせた後、これを温度180℃、圧力20kg/cm2
の条件にて60分間加熱プレスした。このようにして本
発明の製造方法により、図1に示すような断面構造を有
する配線基板を得た。
トリアジン樹脂(三菱瓦斯化学製 BT2170)およ
び硬化触媒として0.05phrの10%オクチル酸亜
鉛MEK溶液を用い、接着剤(B)の無機充填剤として
は平均粒径10μmのアルミナを用い、この無機充填剤
が固形分の60容量%とになるように、樹脂分、無機充
填剤および適量の溶剤とを混合したものを接着剤(B)
として調整した。接着剤(A)の樹脂分には、この接着
剤(B)と同様な樹脂分を用い、樹脂分および適量の溶
剤とを混合して無機充填剤の混合のない接着剤(A)を
調整した。厚さ35μmの銅箔上にこの接着剤(A)を
10μmの厚さとなるように塗布し、塗布した接着剤
(A)を乾燥させて、接着剤(A)付銅箔を得た。一
方、厚さ1mmのアルミ板上にも接着剤(A)を10μ
mの厚さとなるように塗布し、塗布した接着剤(A)を
乾燥させて接着剤(A)付アルミ板を得た。さらに得ら
れた接着剤(A)付アルミ板の接着剤(A)の上に接着
剤(B)を78μmの厚さとなるように塗布し、塗布し
た接着剤(B)を乾燥させて接着剤(A)および接着剤
(B)付アルミ板を得た。次に、得られた接着剤(A)
付銅箔と、接着剤(A)および接着剤(B)付アルミ板
とを、接着剤の付いた面が向かい合うようにして重ね合
わせた後、これを温度180℃、圧力20kg/cm2
の条件にて60分間加熱プレスした。このようにして本
発明の製造方法により、図1に示すような断面構造を有
する配線基板を得た。
【0027】比較例1 接着剤(B)の樹脂分には、主剤としてビスフェノール
A型エポキシ樹脂、硬化剤として化学等量のジアミノジ
フェニルスルホン(DDS)および硬化促進剤として前
記エポキシ樹脂の1重量%の三フッ化ホウ素アミン錯体
(BF3MEA)を用い、接着剤(B)の無機充填剤と
しては平均粒径10μmのアルミナを用い、この無機充
填剤が固形分の60容量%とになるように、樹脂分、無
機充填剤および適量の溶剤とを混合したものを接着剤
(B)として調整した。接着剤(A)の調整は行わなか
った。厚さ35μmの銅箔上にこの接着剤(B)を82
μmの厚さとなるように塗布し、塗布した接着剤(B)
を乾燥させて、接着剤(B)付銅箔を得た。次に、得ら
れた接着剤(B)付銅箔と、厚さ1mmのアルミ板と
を、接着剤(B)付銅箔の接着剤(B)の付いた面が内
側となるようにして重ね合わせた後、これを温度180
℃、圧力20kg/cm2 の条件にて60分間加熱プレ
スした。このようにして比較例の製造方法により、図8
に示すような断面構造を有する配線基板を得た。
A型エポキシ樹脂、硬化剤として化学等量のジアミノジ
フェニルスルホン(DDS)および硬化促進剤として前
記エポキシ樹脂の1重量%の三フッ化ホウ素アミン錯体
(BF3MEA)を用い、接着剤(B)の無機充填剤と
しては平均粒径10μmのアルミナを用い、この無機充
填剤が固形分の60容量%とになるように、樹脂分、無
機充填剤および適量の溶剤とを混合したものを接着剤
(B)として調整した。接着剤(A)の調整は行わなか
った。厚さ35μmの銅箔上にこの接着剤(B)を82
μmの厚さとなるように塗布し、塗布した接着剤(B)
を乾燥させて、接着剤(B)付銅箔を得た。次に、得ら
れた接着剤(B)付銅箔と、厚さ1mmのアルミ板と
を、接着剤(B)付銅箔の接着剤(B)の付いた面が内
側となるようにして重ね合わせた後、これを温度180
℃、圧力20kg/cm2 の条件にて60分間加熱プレ
スした。このようにして比較例の製造方法により、図8
に示すような断面構造を有する配線基板を得た。
【0028】比較例2 接着剤(B)の樹脂分には、主剤としてビスフェノール
A型エポキシ樹脂、硬化剤として化学等量のジアミノジ
フェニルスルホン(DDS)および硬化促進剤として前
記エポキシ樹脂の1重量%の三フッ化ホウ素アミン錯体
(BF3MEA)を用い、接着剤(B)の無機充填剤と
しては平均粒径10μmのアルミナを用い、この無機充
填剤が固形分の40容量%とになるように、樹脂分、無
機充填剤および適量の溶剤とを混合したものを接着剤
(B)として調整した。接着剤(A)の調整は行わなか
った。厚さ35μmの銅箔上にこの接着剤(B)を90
μmの厚さとなるように塗布し、塗布した接着剤(B)
を乾燥させて、接着剤(B)付銅箔を得た。次に、得ら
れた接着剤(B)付銅箔と、厚さ1mmのアルミ板と
を、接着剤(B)付銅箔の接着剤の付いた面が内側とな
るようにして重ね合わせた後、これを温度180℃、圧
力20kg/cm2 の条件にて60分間加熱プレスし
た。このようにして比較例の製造方法により配線基板を
得た。
A型エポキシ樹脂、硬化剤として化学等量のジアミノジ
フェニルスルホン(DDS)および硬化促進剤として前
記エポキシ樹脂の1重量%の三フッ化ホウ素アミン錯体
(BF3MEA)を用い、接着剤(B)の無機充填剤と
しては平均粒径10μmのアルミナを用い、この無機充
填剤が固形分の40容量%とになるように、樹脂分、無
機充填剤および適量の溶剤とを混合したものを接着剤
(B)として調整した。接着剤(A)の調整は行わなか
った。厚さ35μmの銅箔上にこの接着剤(B)を90
μmの厚さとなるように塗布し、塗布した接着剤(B)
を乾燥させて、接着剤(B)付銅箔を得た。次に、得ら
れた接着剤(B)付銅箔と、厚さ1mmのアルミ板と
を、接着剤(B)付銅箔の接着剤の付いた面が内側とな
るようにして重ね合わせた後、これを温度180℃、圧
力20kg/cm2 の条件にて60分間加熱プレスし
た。このようにして比較例の製造方法により配線基板を
得た。
【0029】比較例3 接着剤(B)の樹脂分には、主剤としてビスフェノール
A型エポキシ樹脂、硬化剤として化学当量のジアミノジ
フェニルスルホン(DDS)、および硬化促進剤として
前記エポキシ樹脂の1重量%の三フッ化ホウ素アミン錯
体(BF3MEA)を用い、接着剤(B)の無機充填剤
としては平均粒径10μmのアルミナを用い、この無機
充填剤が固形分の60容量%とになるように、樹脂分、
無機充填剤および適量の溶剤とを混合したものを接着剤
(B)として調整した。接着剤(A)の樹脂分には、接
着剤(A)の樹脂分と同様のものを用い、接着剤(A)
の無機充填剤としては、平均粒径1μmのアルミナを用
い、この無機充填剤が固形分の35容量%とになるよう
に、樹脂分および無機充填剤とを混合したものを接着剤
(A)として調整した。厚さ35μmの銅箔上にこの接
着剤(A)を10μmの厚さとなるように塗布し、塗布
した接着剤(A)を予備硬化させて、接着剤(A)付銅
箔を得た。さらに得られた接着剤(A)付銅箔の接着剤
(A)の上に接着剤(B)を66μmの厚さとなるよう
に塗布し、塗布した接着剤(B)を予備硬化させて接着
剤(A)および接着剤(B)付銅箔を得た。一方、厚さ
1mmのアルミ板上にも接着剤(A)を10μmの厚さ
となるように塗布し、塗布した接着剤(A)を予備硬化
させて接着剤(A)付アルミ板を得た。次に、得られた
接着剤(A)付アルミ板と、接着剤(A)および接着剤
(B)付銅箔とを、接着剤の付いた面が向かい合うよう
にして重ね合わせた後、これを温度180℃、圧力20
kg/cm2 の条件にて60分間加熱プレスした。この
ようにして比較例の製造方法により配線基板を得た。
A型エポキシ樹脂、硬化剤として化学当量のジアミノジ
フェニルスルホン(DDS)、および硬化促進剤として
前記エポキシ樹脂の1重量%の三フッ化ホウ素アミン錯
体(BF3MEA)を用い、接着剤(B)の無機充填剤
としては平均粒径10μmのアルミナを用い、この無機
充填剤が固形分の60容量%とになるように、樹脂分、
無機充填剤および適量の溶剤とを混合したものを接着剤
(B)として調整した。接着剤(A)の樹脂分には、接
着剤(A)の樹脂分と同様のものを用い、接着剤(A)
の無機充填剤としては、平均粒径1μmのアルミナを用
い、この無機充填剤が固形分の35容量%とになるよう
に、樹脂分および無機充填剤とを混合したものを接着剤
(A)として調整した。厚さ35μmの銅箔上にこの接
着剤(A)を10μmの厚さとなるように塗布し、塗布
した接着剤(A)を予備硬化させて、接着剤(A)付銅
箔を得た。さらに得られた接着剤(A)付銅箔の接着剤
(A)の上に接着剤(B)を66μmの厚さとなるよう
に塗布し、塗布した接着剤(B)を予備硬化させて接着
剤(A)および接着剤(B)付銅箔を得た。一方、厚さ
1mmのアルミ板上にも接着剤(A)を10μmの厚さ
となるように塗布し、塗布した接着剤(A)を予備硬化
させて接着剤(A)付アルミ板を得た。次に、得られた
接着剤(A)付アルミ板と、接着剤(A)および接着剤
(B)付銅箔とを、接着剤の付いた面が向かい合うよう
にして重ね合わせた後、これを温度180℃、圧力20
kg/cm2 の条件にて60分間加熱プレスした。この
ようにして比較例の製造方法により配線基板を得た。
【0030】実施例1および実施例2ならびに比較例
1、比較例2および比較例3で得られた配線基板につい
て、硬化した接着剤の厚さ、ピール強度および熱抵抗を
測定した。その結果を表1に示す。なお、ピール強度の
測定はJIS C−6481に準じた。また、熱抵抗の
測定は次のようにして行った。即ち、水冷した放熱フィ
ンの上にサイズ40mm×30mmの試料を放熱性グリ
ースを介して取り付け、その上にパワートランジスタ2
SC2233を半田付けし、電流を2.0Aに一定に設
定しながら負荷電圧を変えてトランジスタに流れる電力
を変え、消費電力とトランジスタ表面温度(平衡値)を
測定し、消費電力に対するトランジスタの温度上昇値を
求めることによって行った。
1、比較例2および比較例3で得られた配線基板につい
て、硬化した接着剤の厚さ、ピール強度および熱抵抗を
測定した。その結果を表1に示す。なお、ピール強度の
測定はJIS C−6481に準じた。また、熱抵抗の
測定は次のようにして行った。即ち、水冷した放熱フィ
ンの上にサイズ40mm×30mmの試料を放熱性グリ
ースを介して取り付け、その上にパワートランジスタ2
SC2233を半田付けし、電流を2.0Aに一定に設
定しながら負荷電圧を変えてトランジスタに流れる電力
を変え、消費電力とトランジスタ表面温度(平衡値)を
測定し、消費電力に対するトランジスタの温度上昇値を
求めることによって行った。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】以上で述べたように、本発明の製造方法
によれば、特定の割合で無機充填剤を配合してなりかつ
加熱プレス時の流れ性の異なる二種類の接着剤を用いる
共に、これらの接着剤が特定の順序に積層するようにし
て製造することにより、金属箔、金属板と接着剤との密
着性に優れると同時に放熱性に優れた金属ベース基板が
得られる。
によれば、特定の割合で無機充填剤を配合してなりかつ
加熱プレス時の流れ性の異なる二種類の接着剤を用いる
共に、これらの接着剤が特定の順序に積層するようにし
て製造することにより、金属箔、金属板と接着剤との密
着性に優れると同時に放熱性に優れた金属ベース基板が
得られる。
【図1】図1は、本発明の製造方法により得られる金属
ベースプリント配線基板の一実施例の概略断面図であ
る。
ベースプリント配線基板の一実施例の概略断面図であ
る。
【図2】図2は、金属板に接着剤(A)を塗布した状態
の説明図である。
の説明図である。
【図3】図3は、金属箔に接着剤(A)を塗布した状態
の説明図である。
の説明図である。
【図4】図4は、接着剤(A)付金属板に接着剤(B)
を塗布した状態の説明図である。
を塗布した状態の説明図である。
【図5】図3は、接着剤(A)付金属箔に接着剤(B)
を塗布した状態の説明図である。
を塗布した状態の説明図である。
【図6】図6は、本発明の製造方法において、接着剤を
介して金属板と金属箔を重ね合わせた状態の説明図であ
る。
介して金属板と金属箔を重ね合わせた状態の説明図であ
る。
【図7】図7は、本発明の製造方法により得られる金属
ベースプリント配線基板基板の他の実施例で、金属板の
両面に金属箔を設けた金属ベースプリント配線基板の例
の概略断面図である。
ベースプリント配線基板基板の他の実施例で、金属板の
両面に金属箔を設けた金属ベースプリント配線基板の例
の概略断面図である。
【図8】図8は、比較例1の製造方法により得られる金
属ベースプリント配線基板の概略断面図である。
属ベースプリント配線基板の概略断面図である。
1 金属板 2a 接着剤(A) 2b 接着剤(B) 3 金属箔
Claims (1)
- 【請求項1】 金属板と金属箔とを電気絶縁性の接着剤
を介して加熱プレスして一体化する金属ベースプリント
配線基板の製造方法であって、前記接着剤として、無機
充填剤を50〜75容量%混合してなる接着剤(B)
と、前記加熱プレス時の流れ性が前記接着剤(B)より
大きい、無機充填剤を0〜30容量%混合してなる接着
剤(A)とを用い、かつ金属板および金属箔の表面に、
前記接着剤(A)を塗布する工程と、得られる接着剤
(A)付金属板と接着剤(A)付金属箔とを、前記接着
剤(B)を介しかつ前記接着剤(A)の付いている面が
向かい合うようにして重ね合わせた後、これを加熱プレ
スして前記接着剤(A)および前記接着剤(B)を完全
に硬化させて金属板と金属箔を一体化する工程とを具備
することを特徴とする金属ベースプリント配線基板の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32520793A JPH07183660A (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 金属ベースプリント配線基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32520793A JPH07183660A (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 金属ベースプリント配線基板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07183660A true JPH07183660A (ja) | 1995-07-21 |
Family
ID=18174226
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32520793A Pending JPH07183660A (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 金属ベースプリント配線基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07183660A (ja) |
-
1993
- 1993-12-22 JP JP32520793A patent/JPH07183660A/ja active Pending
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