JPH07183069A - 同軸コネクター構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ２枚のプリント基板間を結合する同軸コネク
ターにおける組込み作業性を容易にし、且つ小型化を可
能にする。 【構成】 同軸コネクターは、金属メッキされたプラス
チックケース２、スプリングコンタクト４及び変形スプ
リングカップワッシャー５により構成される。プラスチ
ックケース２は中心部分に筒状の貫通した中空穴３を有
する筒体２−１から成り、この中に長さが伸縮するスプ
リングコンタクト４が挿入される。変形スプリングカッ
プワッシャー５は外周にひだ５−２を持ち、プラスチッ
クケース２とプリント基板１，１１間に介在し、筒体２
−１の端面で加圧されることによりスプリング変形しな
がらひだ５−２をアースパターン６に接触する。又スプ
リングコンタクト４はスプリング加圧して信号パターン
７に接触する。これによりアース及び信号はプリント基
板１，１１間を導通するが、介在する同軸コネクターが
スプリング接触するので良好な導通が行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は２枚のプリント基板間で
高周波信号をつなぐ同軸コネクター構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、２枚のプリント基板間で高周波信
号をつなぐのには、同軸ケーブルを使用していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この同
軸ケーブルを使用するとき、同軸線の線剥ぎ、半田付け
作業の困難さがあり、破損防止用の曲り空間が必要なた
め小型化に問題があった。 本発明の目的は、これらの
問題点を解決し、作業性を改善し、機器の小型化を可能
とすることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的は、筒状の貫
通した中空穴を持つ通電性のケース、該ケースの中空穴
に挿入されるスプリングコンタクト、上記ケースの両端
で加圧される変形スプリングカップワッシャーを具え、
２枚のプリント基板間に介在し上記変形スプリングカッ
プワッシャーがプリント基板のアースパターンに接触し
上記スプリングコンタクトがプリント基板のアースパタ
ーンに囲まれた信号パターンに接触する同軸コネクター
構造によって達成される。

【０００５】

【作用】本発明の同軸コネクターの組立は、ケースの中
空穴にスプリングコンタクトを挿入し、このスプリング
コンタクトを挿入保持させたケースの１端面でプリント
基板のアースパターンに接触固定させた変形スプリング
カップワッシャーを加圧するように取付固定し、次に上
記ケースの他端面に他の変形スプリングカップワッシャ
ーをアースパターンに接触固定した他のプリント基板を
重ねて締付固定する。これにより２枚のプリント基板間
はアースパターンに変形スプリングカップワッシャーが
圧接して導通し、アースパターンに囲まれたプリント基
板の信号パターンにはスプリングコンタクトが圧接して
導通し、２枚のプリント基板間を同軸結合させることが
できる。

【０００６】

【実施例】以下本発明を図面の一実施例によって説明す
る。図１は、本発明の同軸コネクターを２枚のプリント
基板間に組込んだ状態の断面図であり、１及び１１が同
軸結合するプリント基板で、この対向面には図５に示す
ような高周波信号をつなぐためのアースパターン６及び
このアースパターン６に囲まれた信号パターン７がプリ
ントされている。２は２枚のプリント基板１，１１間に
組込み介在させた通電性ケースで、中心部分に筒状の貫
通した中空穴３を持った筒体２−１が設けられ、筒体下
端には中に挿入するスプリングコンタクトが外れないよ
うにフランジ２−２を具える。通常このケース２は成形
が容易なプラスチックで成形され金属メッキにより通電
性を与える。４は中空穴３に挿入したスプリングコンタ
クトで、筒体２−１とスプリングコンタクト４外形間に
は小さい隙間があり、スプリングコンタクト４が自由に
動けるようにしてある。スプリングコンタクト４は図２
に示す構造を有する。（ａ）図は外形斜視図で、円筒形
カラー４−３の上下にコンタクト４−１及び４−２が突
出する。（ｂ）図は切断面を示し、絶縁体で出来た円筒
形カラー４−３内に金属で出来たコンタクトピン４−
１、４−２が軸方向に動くことが出来るように設けられ
ている。コンタクト４−１と４−２は一方が筒状で他方
がそれに嵌挿するスライド構造で、太い筒状コンタクト
４−２をカラー４−３に圧入固定し、他方の細いコンタ
クトピン４−１を嵌挿スライドさせる。又両者のコンタ
クト４−１及び４−２間にはスプリング４−４を介在し
てあり、これによりコンタクトがスライドして長さが自
在に伸縮できる。５は変形スプリングカップワッシャー
でケース２の両端面とプリント基板１，１１間に挿入介
在する。この詳細形状は図３に示すように、アースパタ
ーンに対応した形状５−１で、外周にひだ５−２を持
ち、Ａ−Ａ切断面は図４のようにカップ形状にし、スプ
リング性を持った金属製の変形スプリングカップワッシ
ャーである。

【０００７】上記の同軸コネクターの組立は次のように
して行なわれる。先づ２枚のプリント基板１と１１のア
ースパターン６に変形スプリングカップワッシャー５の
一端を半田付けして固定する。次に金属メッキされたプ
ラスチックケース２の中空穴３にスプリングコンタクト
４を挿入し、このプラスチックケース２を端面でアース
パターン６に固定した変形スプリングカップワッシャー
５を加圧するようにプリント基板１に取付け、最後にプ
ラスチックケース２の他端面に変形スプリングカップワ
ッシャー５を圧接するように他のプリント基板１１を取
付け固定することによって組立を容易に完了することが
できる。

【０００８】なお、プラスチックケース２には、図１に
示すように筒体２−１から外周に延長するブランジ２−
３を設け、このフランジ２−３の周端がプリント基板１
の周端に合致する寸法長さに設計しておくことによりプ
ラスチックケース２の組込み位置合せが容易にでき、ス
プリングコンタクト４をプリント基板の信号パターン７
に正確に当接させることができる。しかも図のようにフ
ランジ２−３の周端がプリント基板１に接触するように
曲げておくことにより、加圧して組立たときフランジ２
−３が基板１に固定してプラスチックケースの筒体２−
１を所定位置に安定して支持させることができる。

【０００９】以上のようにして組立られた同軸コネクタ
ーは、スプリングコンタクト４がプリント基板１と１１
の信号パターン７をスプリング加圧し、又プリント基板
１，１１に固定した変形スプリングカップワッシャー５
をプラスチックケースの筒体２−１両端部で押圧し、変
形スプリングカップワッシャー５のスプリング変形によ
ってワッシャーのひだ５−２がアースパターン６に加圧
接触する。このスプリング加圧接触によってアース及
び、信号はプリント基板１，１１間を各々導通する。こ
の場合、各々の部品に寸法精度の誤差があり、組立に傾
き、変形があってもスプリング性により接触が確実で良
好な導通ができ、高周波特性に障害を与えることがな
い。又２枚のプリント基板１，１１間に介在するプラス
チックケース２の長さは、スプリングコンタクト４を安
定して保持させるだけの長さがあればよいから充分薄く
形成でき、プリント基板を含む全体構成を小型にするこ
とができる。

【００１０】なお、以上の実施例は通電性のケースに、
プラスチック成形ケースに金属メッキしたものを用いた
が、金属コーティングには蒸着、イオンプレーティング
等が利用でき、又成形には金属プレス、ダイキャスト等
を任意に利用できる。またスプリングコンタクトはカラ
ー内に埋込んだパイプに上下のコンタクトピンを嵌挿ス
ライドさせてもよい。

【００１１】また、変形スプリングカップワッシャー５
及びアースパターン６の形状は円形の一端を切り開かな
いで全周を閉じ、変形スプリングカップワッシャー５の
一端が半田付け出来る構造としてもよい。

【００１２】

【発明の効果】本発明は以上の構成になり、従来の同軸
線の線剥ぎ、半田付け作業の困難さ等がなく容易に組込
みが可能で、又破損防止用曲り空間を必要とせずに介在
させることができ、作業性は容易で、機器の小型化が可
能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例側面図である。

【図２】本発明の一実施例の一部拡大図である。

【図３】本発明の一実施例の一部拡大図である。

【図４】図３のＡ−Ａ切断面図である。

【図５】プリント基板のアース及び信号パターン説明図
である。

【符号の説明】

１，１１…プリント基板、２…プラスチックケース、３
…空間、４…スプリングコンタクト、５…変形スプリン
グカップワッシャー、６…アースパターン、７…信号パ
ターン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒状の貫通した中空穴を持つ通電性のケ
   ース、該ケースの中空穴に挿入されるスプリングコンタ
   クト、上記ケースの両端で加圧される変形スプリングカ
   ップワッシャーを具え、２枚のプリント基板間に介在し
   上記変形スプリングカップワッシャーがプリント基板の
   アースパターンに接触し上記スプリングコンタクトがプ
   リント基板のアースパターンに囲まれた信号パターンに
   接触する同軸コネクター構造。