JPH07181477A - 液晶表示装置および位相差板 - Google Patents

液晶表示装置および位相差板

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JPH07181477A
JPH07181477A JP5325122A JP32512293A JPH07181477A JP H07181477 A JPH07181477 A JP H07181477A JP 5325122 A JP5325122 A JP 5325122A JP 32512293 A JP32512293 A JP 32512293A JP H07181477 A JPH07181477 A JP H07181477A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 応答時間が短く、コントラスト比の高い表示
を得る。 【構成】 一対の偏光板3,4間にSTN型の液晶表示
素子2が配置され、液晶表示素子2と偏光板3および偏
光板4との間にそれぞれ位相差板5,6が配置される。
位相差板5,6は、波長分散Bが互いに異なる高分子フ
ィルム15,16を、互いの延伸方向15a,16aが
直交するように積層して構成される。液晶表示素子2の
液晶層13の厚さdは4μmに選ばれ、液晶材料の波長
分散B(LC)はほぼ18000に選ばれる。位相差板
5,6の波長分散B(R)は、ほぼ450に選ばれる。
液晶層の厚さdが比較的薄いので、応答時間が短くな
る。また、液晶材料の波長分散B(LC)と位相差板
5,6の波長分散B(R)とが最適化されるので、色補
償効果が向上してコントラスト比が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置および位
相差板に関し、特にコントラスト比が高くて応答時間の
短いスーパーツイステッドネマティック(以下、「ST
N」という)型液晶表示装置および該液晶表示装置の着
色を解消するために用いられる位相差板に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の液晶表示装置21の構成
を示す断面図である。液晶表示装置21は、液晶表示素
子22、偏光板23,24および位相差板25を含む。
液晶表示装置21は、偏光板23,24の間に液晶表示
素子22を配置し、液晶表示素子22と偏光板24との
間に位相差板25を配置して構成される。前記液晶表示
素子22は、透光性基板26,27、透明電極28,2
9、配向膜30,31、液晶層32および接着剤33を
含む。透光性基板26,27の一方表面には、複数の帯
状の透明電極28,29がそれぞれ形成され、さらに配
向膜30,31がそれぞれ形成される。前記透光性基板
26,27は、透明電極28,29および配向膜30,
31が形成された表面が互いに対向するようにして配置
され、その間にSTN型の液晶層32が介在されて接着
剤33で接着されている。たとえば、前記液晶層32の
厚さdは6.3μmに選ばれ、液晶層の厚さdと液晶材
料の屈折率異方性Δnとの積d・Δnは、0.89μm
に選ばれる。
【0003】図8は、前記位相差板25の構成を分解し
て示す斜視図である。位相差板25は、高分子フィルム
34,35を含む。一方の高分子フィルム34は、ポリ
カーボネイト(PC)から成るフィルムを一軸延伸した
もので実現され、他方の高分子フィルム35はポリプロ
ピレン(PP)から成るフィルムを一軸延伸したもので
実現される。高分子フィルム34,35は、それぞれの
延伸方向34a,35aが互いに直交するようにして貼
合せられて位相差板25とされる。
【0004】上述した液晶表示装置21は、たとえば特
開平3−13916に開示されているものであり、前記
液晶表示装置21を用いて1/240デューティ、1/
13バイアスで駆動した際には、1:10のコントラス
ト比が得られた。また、特開平3−13917には、位
相差板25を構成する一方の高分子フィルム34として
光学的に正の一軸性を有するフィルムを用い、他方の高
分子フィルム35として光学的に負の一軸性を有するフ
ィルムを用いた例が開示されている。前記正の一軸性を
有するフィルムとしては上述したポリカーボネイトやポ
リプロピレンが選ばれ、負の一軸性を有するフィルムと
してはポリメタクリル酸メチル(PMMA)やポリスチ
レン(PS)が選ばれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の液晶表
示装置21では、液晶層の厚さdが6.3μmと比較的
厚く設定されることから、液晶分子32aの応答時間も
比較的長くなる。応答時間とは、電圧の印加に伴う透過
率変化に要する時間と電圧の解除に伴う透過率変化に要
する時間とによって求められるものである。すなわち、
電圧の印加に伴って液晶分子32aがSTN型の捩れ配
向した状態から基板表面に対してほぼ垂直な方向、すな
わち電界の方向に配向した状態に変化するのに要する時
間、および電圧の解除に伴って液晶分子32aが前述し
たのとは逆の状態に変化するのに要する時間の合計であ
る。したがって、液晶層の厚さdが厚いと基板間に存在
する液晶分子32aの量が多く、全ての液晶分子32a
の状態が変化するのに要する時間、すなわち前記応答時
間が長くなる。
【0006】応答時間が長いと、たとえばマルチプレク
ス駆動による動画表示を行った場合に高い表示品位を得
ることができないという不都合が生じる。マルチプレク
ス駆動では、マトリクス状に配列した複数の絵素に対応
した複数の帯状電極に、画像データに対応した電圧が線
順次で印加され、該印加電圧に基づいて液晶分子の配向
状態が制御されて画像表示が行われる。したがって、液
晶分子は印加電圧によって瞬時にその配向状態が変化す
る、いわゆる高速応答性を有することが好ましい。前述
したように液晶分子32aの応答時間が長いと、表示は
精細さの低いものとなり、いわゆる尾びきと称される表
示不良が発生する。
【0007】図9は、前記尾びきを説明するための表示
画面41を示す平面図である。たとえば、画像42を位
置A1から位置Anまで移動させる場合について説明す
る。時刻T1において位置A1に表示された画像42
は、時刻Tnにおいて位置Anに表示される。このとき
画像42は、時刻T1からTnの間で、位置A1,A
2,A3…Anと移動する。たとえば、背景色を白色と
し、画像42を黒色として表示を行うとすると、位置A
1からA2に移動したときには、位置A1のA2とは重
ならない部分が白色とならなければならない。しかしな
がら、前述したように応答時間が長いと画像42の移動
に液晶分子の状態変化が追随できず、前記白色となるべ
き部分が、完全な白色とならずに黒っぽくみえることと
なる。したがって、位置A1からAnに移動したときに
画像42が尾を引いたようにみえる。このような尾びき
は、画像42の移動速度が速い場合に特に顕著に現れ、
画像42が移動しない場合や、移動速度が極めて遅い場
合には、ほとんど生じない。
【0008】また、前述した液晶表示装置21では、液
晶表示素子22と偏光板24との間にしか位相差板25
が設けられないので、色補償効果が十分でなく、コント
ラスト比が低いという問題が生じる。
【0009】本発明の目的は、応答時間が短く、コント
ラスト比の高い表示を得ることができる液晶表示装置を
提供することであり、また該液晶表示装置に用いられる
色補償効果の高い位相差板を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の偏光板
間にスーパーツイステッドネマティック型の液晶表示素
子が配置され、前記液晶表示素子と偏光板との間に2枚
の位相差板が配置された液晶表示装置において、前記位
相差板はそれぞれ2枚の高分子の延伸フィルムから成
り、前記2枚のフィルムがその延伸方向が互いに直交す
るように積層され、フィルムの屈折率異方性Δnの波長
依存性が互いに異なり、前記液晶表示素子の液晶層の厚
さdは、2μm≦d≦5μmの範囲に選ばれ、屈折率異
方性をΔnとし、波長をλとしたときに、Δn=A+B
/λ2(A:定数)で表される波長分散Bであって、前
記液晶表示素子の液晶材料の波長分散B(LC)は、B
(LC)≧10000に選ばれ、前記位相差板の波長分
散B(R)は、400≦B(R)≦700の範囲に選ば
れることを特徴とする液晶表示装置である。
【0011】また本発明は、一対の偏光板間にスーパー
ツイステッドネマティック型の液晶表示素子が配置さ
れ、前記液晶表示素子と偏光板との間に2枚の位相差板
が配置された液晶表示装置において、前記位相差板はそ
れぞれ2枚の高分子の延伸フィルムから成り、前記2枚
のフィルムが、光学的に正の一軸性を有するフィルム
と、光学的に負の一軸性を有するフィルムとの組合わせ
であり、フィルムの延伸方向が互いに平行になるように
積層され、フィルムの屈折率異方性Δnの波長依存性が
互いに異なり、前記液晶表示素子の液晶層の厚さdは、
2μm≦d≦5μmの範囲に選ばれ、屈折率異方性をΔ
nとし、波長をλとしたときに、Δn=A+B/λ
2(A:定数)で表される波長分散Bであって、前記液
晶表示素子の液晶材料の波長分散B(LC)は、B(L
C)≧10000に選ばれ、前記位相差板の波長分散B
(R)は、400≦B(R)≦700の範囲に選ばれる
ことを特徴とする液晶表示装置である。
【0012】また本発明は、予め定める波長分散Bを有
する高分子の延伸フィルムと、前記予め定める波長分散
Bよりも小さい波長分散Bを有する高分子の延伸フィル
ムとを、それぞれのフィルムの延伸方向が互いに直交す
るように積層し、前記予め定める波長分散Bよりも小さ
い波長分散Bを有する高分子の延伸フィルムを1枚以上
積層していることを特徴とする位相差板である。
【0013】また本発明は、予め定める波長分散Bを有
し、光学的に正または負の一軸性を有する高分子の延伸
フィルムと、前記予め定める波長分散Bよりも小さい波
長分散Bを有し、光学的に負または正の一軸性を有する
高分子の延伸フィルムとを、それぞれのフィルムの延伸
方向が互いに平行になるように積層し、前記予め定める
波長分散Bよりも小さい波長分散Bを有する延伸フィル
ムを1枚以上積層していることを特徴とする位相差板で
ある。
【0014】また本発明は、一対の偏光板間にスーパー
ツイステッドネマティック型の液晶表示素子が配置さ
れ、前記液晶表示素子と偏光板との間に2枚の位相差板
が配置された液晶表示装置において、前記位相差板は、
予め定める波長分散Bを有する高分子の延伸フィルム
と、前記予め定める波長分散Bよりも小さい波長分散B
を有する高分子の延伸フィルムとを、それぞれのフィル
ムの延伸方向が互いに直交するように積層し、前記予め
定める波長分散Bよりも小さい波長分散Bを有する高分
子の延伸フィルムを1枚以上積層してそれぞれ構成さ
れ、前記液晶表示素子の液晶層の厚さdは、2μm≦d
≦5μmの範囲に選ばれ、屈折率異方性をΔnとし、波
長をλとしたときに、Δn=A+B/λ2(A:定数)
で表される波長分散Bであって、前記液晶表示素子の液
晶材料の波長分散B(LC)は、B(LC)≧1000
0に選ばれ、前記位相差板の波長分散B(R)は、40
0≦B(R)≦700の範囲に選ばれることを特徴とす
る液晶表示装置である。
【0015】また本発明は、一対の偏光板間にスーパー
ツイステッドネマティック型の液晶表示素子が配置さ
れ、前記液晶表示素子と偏光板との間に2枚の位相差板
が配置された液晶表示装置において、前記位相差板は、
予め定める波長分散Bを有し、光学的に正または負の一
軸性を有する高分子の延伸フィルムと、前記予め定める
波長分散Bよりも小さい波長分散Bを有し、光学的に負
または正の一軸性を有する高分子の延伸フィルムとを、
それぞれのフィルムの延伸方向が互いに平行になるよう
に積層し、前記予め定める波長分散Bよりも小さい波長
分散Bを有する延伸フィルムを1枚以上積層してそれぞ
れ構成され、前記液晶表示素子の液晶層の厚さdは、2
μm≦d≦5μmの範囲に選ばれ、屈折率異方性をΔn
とし、波長をλとしたときに、Δn=A+B/λ
2(A:定数)で表される波長分散Bであって、前記液
晶表示素子の液晶材料の波長分散B(LC)は、B(L
C)≧10000に選ばれ、前記位相差板の波長分散B
(R)は、400≦B(R)≦700の範囲に選ばれる
ことを特徴とする液晶表示装置である。
【0016】
【作用】本発明に従えば、液晶表示装置は一対の偏光板
間にスーパーツイステッドネマティック型の液晶表示素
子が配置され、前記液晶表示素子と一対の偏光板との間
に2枚の位相差板が配置されて構成される。前記位相差
板は、それぞれ2枚の高分子の延伸フィルムから成り、
前記2枚のフィルムが、その延伸方向が互いに直交する
ように積層され、フィルムの屈折率異方性Δnの波長依
存性が互いに異なる。前記液晶表示素子の液晶層の厚さ
dは2μm≦d≦5μmの範囲に選ばれ、液晶材料の波
長分散B(LC)はB(LC)≧10000に選ばれ
る。前記位相差板の波長分散B(R)は400≦B
(R)≦700の範囲に選ばれる。前記波長分散B(L
C)、B(R)とは、屈折率異方性をΔn、波長をλと
したときに、Δn=A+B/λ2(A:定数)で表され
る波長分散Bである。
【0017】また本発明に従えば、前記液晶表示装置の
位相差板は、それぞれ2枚の高分子の延伸フィルムから
成り、前記2枚のフィルムが、光学的に正の一軸性を有
するフィルムと、光学的に負の一軸性を有するフィルム
との組合わせであり、フィルムの延伸方向が互いに平行
になるように積層され、フィルムの屈折率異方性Δnの
波長依存性が互いに異なる。
【0018】前記位相差板の構成は、たとえば特開平3
−13916または特開平3−13917に開示された
ものであり、該位相差板は、α=Δn(400nm)/
Δn(550nm)で定義されるパラメータαが比較的
大きい。前記αとは、波長550nmの光に対する屈折
率異方性Δnと波長400nmの光に対する屈折率異方
性Δnとの比であり、αが大きい方が液晶表示素子で生
じた着色の補償効果が大きく、着色が少なくなる傾向に
あることが確認されている。本発明は、このような位相
差板を用い、さらに色補償効果を向上するとともに、高
速応答化を実現するものである。
【0019】すなわち、液晶層の厚さdが比較的薄い範
囲に選ばれるので、液晶分子を駆動して表示を行った際
の液晶分子の応答時間が短くなる。また、液晶材料の波
長分散B(LC)と位相差板の波長分散B(R)とを最
適化するので、色補償効果が向上してコントラスト比の
高い表示が得られることが確認された。したがって、動
画表示を行ったときであっても、高精細でコントラスト
比の高い優れた表示画像が得られる。
【0020】また本発明に従えば、予め定める波長分散
Bを有する高分子の延伸フィルムと、前記予め定める波
長分散Bよりも小さい波長分散Bを有する高分子の延伸
フィルムとを、それぞれのフィルムの延伸方向が互いに
直交するように積層し、前記予め定める波長分散Bより
も小さい波長分散Bを有する高分子の延伸フィルムを1
枚以上積層して位相差板が構成される。
【0021】また本発明に従えば、予め定める波長分散
Bを有し、光学的に正または負の一軸性を有する高分子
の延伸フィルムと、前記予め定める波長分散Bよりも小
さい波長分散Bを有し、光学的に負または正の一軸性を
有する高分子の延伸フィルムとを、それぞれのフィルム
の延伸方向が互いに平行になるように積層し、前記予め
定める波長分散Bよりも小さい波長分散Bを有する延伸
フィルムを1枚以上積層して位相差板が構成される。
【0022】上述したように高分子の延伸フィルムを積
層して構成される位相差板の波長分散Bは、それぞれの
高分子の延伸フィルムの波長分散Bよりも大きいことが
確認された。また、3枚以上積層して構成される位相差
板は、2枚積層して構成される位相差板と比較して、波
長分散Bが大きくなることが確認された。このように高
分子の延伸フィルムを積層することは、位相差板の波長
分散Bの制御が比較的容易である。すなわち、1枚の高
分子の延伸フィルムの波長分散Bは、使用する材料によ
って限定されるので、波長分散Bを任意に変えるには、
材料を変えなければならない。しかしながら、位相差板
として用いることができる材料は限られているので、波
長分散Bの制御は非常に困難となる。また、波長分散B
の小さい延伸フィルムを1枚以上積層することによっ
て、波長分散Bをより細かい範囲で制御することが可能
となる。
【0023】また本発明に従えば、前述した位相差板が
液晶表示装置の位相差板として用いられる。すなわち、
一対の偏光板間にスーパーツイステッドネマティック型
の液晶表示素子が配置され、前記液晶表示素子と一対の
偏光板との間に2枚の前記位相差板が配置される。前記
液晶表示素子の液晶層の厚さdは2μm≦d≦5μmの
範囲に選ばれ、液晶材料の波長分散B(LC)はB(L
C)≧10000に選ばれる。前記位相差板の波長分散
B(R)は、400≦B(R)≦700の範囲に選ばれ
る。前記波長分散B(LC),B(R)とは、屈折率異
方性をΔn、波長をλとしたときに、Δn=A+B/λ
2(A:定数)で表される波長分散Bである。
【0024】波長分散Bが大きく、高波長分散特性を有
する位相差板を液晶表示装置の位相差板として用いる
と、位相差板の波長分散B(R)が液晶材料の波長分散
B(LC)と近くなるので、高い色補償効果が得られ
る。したがって、コントラスト比の高い表示を得ること
が可能となる。
【0025】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例である液晶表
示装置1の構成を示す断面図である。液晶表示装置1
は、液晶表示素子2、偏光板3,4、および位相差板
5,6を含む。一対の偏光板3,4の間に液晶表示素子
2が配置され、液晶表示素子2と偏光板3との間に位相
差板5が配置され、液晶表示素子2と偏光板4との間に
位相差板6が配置されて液晶表示装置1が構成される。
【0026】前記液晶表示素子2は、透光性基板7,
8、透明電極9,10、配向膜11,12、液晶層13
および接着剤14を含む。透光性基板7,8は、たとえ
ばガラスまたは合成樹脂で実現され、その一方表面には
透明電極9,10がそれぞれ形成される。透明電極9,
10は、たとえばITO(インジウム錫酸化物)やSn
2で実現され、マルチプレクス駆動を行う際には、そ
れぞれ互いに平行な複数の帯状に形成される。透明電極
9,10が形成された透光性基板7,8の表面には、さ
らに配向膜11,12がそれぞれ形成される。配向膜1
1,12は、たとえばポリイミド樹脂で実現され、その
表面にはたとえばラビング処理が施される。透光性基板
7,8は、透明電極9,10および配向膜11,12が
形成された表面が互いに対向するようにして配置され、
その間にSTN型の液晶層13が介在されて接着剤14
で接着される。このとき、前記基板7,8は透明電極
9,10が互いに直交するようにして配置される。透光
性基板7側に前記位相差板5と偏光板3とがこの順に配
置され、透光性基板8側に前記位相差板6と偏光板4と
がこの順に配置される。前記液晶層13の厚さdは、2
μm≦d≦5μmの範囲に選ばれ、本実施例ではd=4
μmに選んだ。
【0027】液晶層の厚さdと液晶材料の屈折率異方性
Δnとの積d・Δnは、一般に0.70μm〜0.90
μmの範囲となるように選ばれるので、前述したように
液晶層13の厚さdが2μm≦d≦5μmとなるように
液晶材料の屈折率異方性Δnが選ばれる。d・Δnが前
記範囲内に選ばれるのは、前記範囲よりも小さくなると
輝度が低下するためであり、前記範囲よりも大きくなる
と表示が着色するためである。液晶材料の屈折率異方性
Δnは、前記d・Δnの範囲およびdの範囲から、0.
14≦Δn≦0.45の範囲に選ばれ、本実施例では前
記d・Δn=0.84μmに選び、Δn=0.21に選
んだ。
【0028】また、液晶材料の波長分散B(LC)は、
B(LC)≧10000に選ばれる。一般に、波長分散
Bは、コーシーの式Δn=A+B/λ2(Δn:屈折率
異方性、λ:波長、A:定数)で表される。このため、
液晶材料の波長分散B(LC)は、該液晶材料の屈折率
異方性Δnに対応したものとなり、前述したように0.
14≦Δn≦0.45とすると、前記B(LC)≧10
000であるほぼ9000≦B(LC)≦50000の
範囲となる。本実施例では、波長分散B(LC)がほぼ
18000となる。なお、波長分散B(LC)は、液晶
によってそれぞれ異なる値を示し、一般に液晶表示素子
に用いられる液晶材料は、複数の液晶を混合して成るこ
とから、その組成や混合比率などによって異なる値とな
る。
【0029】図2は、前記位相差板5の構成を分解して
示す斜視図である。位相差板5は、高分子フィルム1
5,16を含む。一方の高分子フィルム15は、予め定
める波長分散Bを有し、ポリカーボネイト(PC)から
成るフィルムを一軸延伸したもので実現され、他方の高
分子フィルム16は前記予め定める波長分散Bよりも小
さい波長分散Bを有し、トリアセチルセルロース(TA
C)から成るフィルムを一軸延伸したもので実現され
る。高分子フィルム15,16は、それぞれの延伸方向
15a,16aが互いに直交するようにして積層されて
位相差板5とされる。この位相差板5は、光学的に正の
一軸性を有する2枚の高分子フィルムを互いの延伸方向
が直交するようにして積層したものであり、同様にして
位相差板6も構成される。なお、光学的に正の一軸性を
有する材料としては、前記ポリカーボネイトやトリアセ
チルセルロースの他にポリプロピレンが挙げられる。こ
のようにして構成される位相差板5は互いに異なる高分
子フィルムから成るけれども、液晶表示素子2と偏光板
3との間に配置する際には、どちらの高分子フィルムが
どちらの部材側に配置されてもよく、位相差板6につい
ても同様である。
【0030】このような位相差板5,6の波長分散B
(R)は、ともに400≦B(R)≦700の範囲に選
ばれる。前述したように構成される本実施例の位相差板
5,6では、波長分散B(R)がほぼ450となる。波
長分散B(R)は、位相差板として用いられる高分子フ
ィルムによって異なる値となる。また、高分子フィルム
の枚数によっても異なる値となる。したがって、前記範
囲内となるようにフィルム材料および枚数が選ばれる。
【0031】図3は、前記液晶表示装置1の各構成部材
の位置関係を示す図である。矢符R1は、偏光板3の偏
光軸(吸収軸)を示し、矢符R2は配向膜11のラビン
グ処理方向、すなわち配向膜11に最近接する液晶分子
13aの配向方向を示し、矢符R3は位相差板5の合成
屈折率が最も大きくなる軸方向を示し、矢符R4は配向
膜12のラビング処理方向、すなわち配向膜12に最近
接する液晶分子13aの配向方向を示し、矢符R5は、
位相差板6の合成屈折率が最も大きくなる軸方向を示
し、矢符R6は偏光板4の偏光軸(吸収軸)を示す。
【0032】角度aは、偏光板3の偏光軸R1と配向膜
11のラビング処理方向R2との成す角を示し、角度b
は配向膜11のラビング処理方向R2と配向膜12のラ
ビング処理方向R4との成す角を示し、角度cは位相差
板5の合成屈折率が最も大きくなる軸方向R3と配向膜
12のラビング処理方向R4との成す角を示し、角度d
は位相差板5の合成屈折率が最も大きくなる軸方向R3
と位相差板6の合成屈折率が最も大きくなる軸方向R5
との成す角を示し、角度eは配向膜11のラビング処理
方向R2と偏光板4の偏光軸R6との成す角を示す。本
実施例では、それぞれの角度を次のように設定した。す
なわち、角度a=100°、角度b=240°、角度c
=45°、角度d=30°および角度e=50°とし
た。なお、前記角度a〜eは、それぞれ前記値の±5°
の範囲に選ぶことが好ましい。
【0033】図4は、前記位相差板5,6の波長分散特
性を示すグラフである。縦軸は、波長550nmの光に
対する屈折率異方性Δnと各波長の光に対する屈折率異
方性Δnとの比を示している。横軸は、波長(nm)を
示している。曲線L1は、位相差板5,6の特性、すな
わち一軸延伸したPCフィルムとTACフィルムとをそ
れぞれ1枚ずつ積層したものの特性を示している。曲線
L2は、一軸延伸した1枚のPCフィルムの特性を示
し、曲線L3は一軸延伸した1枚のTACフィルムの特
性を示している。
【0034】ここで、波長分散特性を示すパラメータと
してα=Δn(400nm)/Δn(550nm)を定
義する。すなわち前記αは、波長550nmの光に対す
る屈折率異方性Δnと波長400nmの光に対する屈折
率異方性Δnとの比を意味している。図4から、PCフ
ィルムのα=1.12、TACフィルムのα=1.00
であることがわかる。また、PCフィルムとTACフィ
ルムとを積層した、前記位相差板5,6のαは、それぞ
れ1枚のときよりも大きい約1.20であることがわか
る。すなわち、積層することによって前記αが大きくな
り、高波長分散特性となることがわかる。このように本
実施例では、従来から位相差板として一般的に用いられ
る、たとえば一軸延伸した1枚のPCフィルムと比較し
て、高波長分散特性を有する位相差板を用いるものであ
る。
【0035】次の表1は、第1実施例の液晶表示装置1
のコントラスト比Coおよび応答時間τを示すものであ
る。なお、表1には第2の実施例として、液晶層の厚さ
d=5μmとした場合の結果と、比較例としてd=6μ
mとした従来の液晶表示装置の結果も示している。コン
トラスト比Coおよび応答時間τの評価は、作製した液
晶表示装置を1/240デューティ、1/13バイアス
で駆動したときのものであり、測定スポット径φ=10
μmとして評価したものである。応答時間τは、電圧の
印加に伴う透過率変化に要する時間と、電圧の解除に伴
う透過率変化に要する時間との合計によって求められ、
すなわち立上がり時間と立下がり時間との合計で表わさ
れる。
【0036】
【表1】
【0037】表1から、従来と比較してコントラスト比
が向上していることがわかる。また、応答時間が短くな
っていることがわかる。応答時間が短くなっているの
は、液晶層の厚さdが狭くなっているためである。すな
わち、応答時間とは、電圧の印加に伴って液晶分子13
aがSTN型の捩れ配向した状態から基板表面に対して
ほぼ垂直な方向、すなわち電界の方向に配向した状態に
変化するのに要する時間と、電圧の解除に伴って液晶分
子13aが前述したのとは逆の状態に変化するのに要す
る時間との合計である。したがって、液晶層の厚さdが
狭い方が基板間に存在する液晶分子の量が少なくなり、
全ての液晶分子13aの状態が変化するのに要する時
間、すなわち前記応答時間が短くなる。
【0038】また、コントラストが向上しているのは次
のような理由からと考えられる。本実施例の液晶表示装
置は、高波長分散特性を有する位相差板5,6を2枚用
いている。αが大きくなるほど位相差板5,6の波長分
散B(R)も大きくなり、該波長分散B(R)が液晶材
料の波長分散B(LC)により近づく。位相差板5,6
は液晶表示素子2で生じる着色を補償するものであり、
位相差板5,6と液晶材料との波長分散特性が近い方が
補償効果が高いと考えられる。したがって、本実施例で
は液晶材料の波長分散B(LC)により近い波長分散B
(R)を有する2枚の位相差板5,6が用いられるの
で、補償効果が向上し、たとえば白黒表示を行った際の
黒色濃度が向上してコントラスト比が向上すると考えら
れる。
【0039】なお、位相差板5,6の波長分散B(R)
は、前述したように400≦B(R)≦700の範囲に
選ばれる。従来から位相差板として一般的に用いられる
ポリカーボネイトから成るフィルムを一軸延伸したもの
は、その波長分散B(R)が360である。位相差板
5,6の波長分散B(R)は前述したように液晶材料の
波長分散B(LC)に近い方が好ましいことから、40
0≦B(R)とした。また、現在用いられている位相差
板材料の中の最大の波長分散B(R)は700である。
このことから、B(R)≦700とした。さらに、波長
分散B(R)の範囲は、シミュレーションを行うことに
よっても決定した。すなわち、波長分散B(R)の値を
変化させたときのコントラスト比Coを求め、コントラ
スト比の優れた範囲を選んだ。
【0040】続いて、本発明の第3の実施例について説
明する。第3の実施例の液晶表示装置は、第1および第
2実施例の液晶表示装置と同様に構成されるけれども、
位相差板5,6の構成が異なることを特徴とする。すな
わち、位相差板5,6の代わりに用いられる位相差板
は、3枚の高分子フィルムを積層したもので実現され
る。
【0041】図5は、第3の実施例に用いられる位相差
板18の構成を分解して示す斜視図である。なお、前記
位相差板5と同様に用いられる部材には同様の参照符号
を付している。位相差板18は、高分子フィルム15,
16,17を含む。高分子フィルム15,16は、前記
位相差板5に用いられるものと同様の材料で実現され
る。高分子フィルム17は、高分子フィルム16と同様
のトリアセチルセルロース(TAC)から成るフィルム
を一軸延伸したもので実現される。高分子フィルム1
5,16は、それぞれの延伸方向15a,16aが互い
に直交するようにして積層され、さらに高分子フィルム
16側に高分子フィルム17が、その延伸方向17aが
高分子フィルム16の延伸方向16aと平行となるよう
にして積層されて、位相差板18が構成される。
【0042】図6は、前記位相差板18の波長分散特性
を示すグラフであり、前記図4と同様に縦軸および横軸
をとっている。曲線L2,L3は先の説明と同じく、一
軸延伸した1枚のPCフィルム、1枚のTACフィルム
の特性をそれぞれ示している。曲線L4は、一軸延伸し
た1枚のPCフィルムと、一軸延伸した2枚のTACフ
ィルムとを積層したもの、すなわち前記位相差板18の
特性を示す。また、曲線L5は、一軸延伸した1枚のP
Cフィルムと、一軸延伸した3枚のTACフィルムとを
積層したものの特性を示す。これは、前記位相差板18
に、さらにTACフィルムをその延伸方向が他のTAC
フィルム16,17の延伸方向と平行となるようにして
積層したものである。
【0043】図6からPCフィルムのα=1.12、T
ACフィルムのα=1.00であるとともに、PCフィ
ルム+TACフィルム(2枚)のα=1.24、PCフ
ィルム+TACフィルム(3枚)のα=1.27である
ことがわかる。本実施例では、前記実施例よりもさらに
αが大きく、高波長分散特性を有する位相差板18を用
いている。すなわち、位相差板18は、予め定める波長
分散Bを有するPCフィルムと、前記波長分散Bよりも
小さい波長分散Bを有する2枚のTACフィルムとを積
層したものである。
【0044】なお、第3の実施例の液晶層の厚さdはd
=4μmに選び、d・Δn=0.84μmに選び、液晶
材料の屈折率異方性Δn=0.21に選んだ。このた
め、液晶材料の波長分散B(LC)は、18000にな
る。また、位相差板18の波長分散B(R)は、ほぼ5
20となる。前記PCフィルム+TACフィルム(3
枚)の場合、波長分散B(R)は、ほぼ600となる。
【0045】次の表2は、第3の実施例のコントラスト
比Coおよび応答時間τを示すものである。なお、表2
には、第4の実施例として液晶層の厚さd=5μmとし
た場合の結果も示している。この結果は、第1および第
2実施例と同様にして駆動したときのものであり、同様
に評価したものである。
【0046】
【表2】
【0047】表2から、先の表1に示した従来例と比較
して、コントラスト比が向上していることがわかる。ま
た、応答時間が短くなっていることがわかる。この場合
も前述したのと同様の理由から特性が向上したものと考
えられる。また、第1および第2実施例と比較すると、
同じ液晶層厚dにおいてコントラスト比が向上している
ことがわかる。これは、第3および第4実施例では、先
の実施例と比較して高波長分散特性を有する位相差板1
8を用いており、補償効果がさらに向上したためと考え
られる。
【0048】なお、第3および第4実施例では波長分散
Bの大きい1枚のPCフィルム15と波長分散Bの小さ
い2枚のTACフィルム16,17とを積層する例につ
いて説明したけれども、図6の曲線L5に示されるよう
な1枚のPCフィルムに3枚のTACフィルムを積層す
る例も本発明の範囲に属するものである。また、波長分
散Bの低いTACフィルムを4枚以上積層する例も本発
明の範囲に属するものである。この場合、TACフィル
ムの延伸方向は全て平行となるようにして積層される。
TACフィルムの増加につれて、前記αが大きくなり、
高波長分散特性を有する位相差板が形成されるものと考
えられ、補償効果が向上して、さらに高コントラスト比
の表示が得られるものと考えられる。
【0049】このように高分子の延伸フィルムを積層す
ることは、位相差板の波長分散Bの制御が比較的容易で
ある。すなわち、1枚の高分子の延伸フィルムの波長分
散Bは、使用する材料によって限られる。このため、波
長分散Bを任意に変えるには、材料を変えなければなら
ない。しかしながら、位相差板として用いることができ
る材料は限られているので、波長分散Bを制御すること
は非常に困難となる。また、波長分散Bの小さい延伸フ
ィルムを積層することによって、波長分散Bをより細か
い範囲で制御することができる。
【0050】また、第1〜第4の実施例で用いた位相差
板5,6,18は、光学的に正の一軸性を有し、波長分
散Bの大きい高分子フィルムと波長分散Bの小さい高分
子フィルムとを互いの延伸方向が直交するようにして積
層したものであるけれども、光学的に正の一軸性を有す
る高分子フィルムと、光学的に負の一軸性を有する高分
子フィルムとを積層する例も本発明の範囲に属するもの
である。なお、この場合、それぞれの延伸方向は、互い
に平行となるようにして積層され、本実施例と同様の効
果が得られる。
【0051】なお、前記光学的に正の一軸性および負の
一軸性とは、次のように説明される。一軸性結晶の屈折
率楕円体において、X,Y,Z軸方向への屈折率nx,
ny,nzが、nx=ny<nzの関係を有する場合は
正の結晶といい、nx=ny>nzの関係を有する場合
は負の結晶という。延伸した高分子フィルムが前記nx
=ny<nzの関係を有する場合は正の一軸性を有する
といい、nx=ny>nzの関係を有する場合には負の
一軸性を有するという。
【0052】また、複屈折性を有する結晶に入射した光
は、常光と異常光とにわかれる。前記異常光の位相速度
が常光の位相速度よりも小さい場合を正の結晶といい、
このような関係を有する高分子フィルムを正の一軸性を
有するという。また、異常光の位相速度が常光の位相速
度よりも大きい場合を負の結晶といい、このような関係
を有する高分子フィルムを負の一軸性を有するという。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、色補償効
果が比較的大きい位相差板が用いられる。また液晶層の
厚さdが比較的薄い範囲に選ばれるので、応答時間が短
くなる。さらに、波長分散B(LC)、B(R)が最適
化されるので、色補償効果が向上してコントラスト比が
向上する。したがって、動画表示を行っても高精細でコ
ントラスト比の高い優れた表示品位が得られる。
【0054】また本発明によれば、波長分散Bの小さい
高分子の延伸フィルムを1枚以上積層することによって
位相差板が構成され、該位相差板の波長分散Bが比較的
大きくなる。このようにして位相差板の波長分散Bを制
御することは、波長分散Bをより細かい範囲で容易に制
御することができる。
【0055】また本発明によれば、前記位相差板が液晶
表示装置の位相差板として用いられる。このため、位相
差板の波長分散B(R)が液晶材料の波長分散B(L
C)と近くなり、高い色補償効果が得られる。したがっ
てコントラストの高い表示を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である液晶表示装置1の
構成を示す断面図である。
【図2】位相差板5の構成を分解して示す斜視図であ
る。
【図3】前記液晶表示装置1の各構成部材の位置関係を
示す図である。
【図4】位相差板5,6の波長分散特性を示すグラフで
ある。
【図5】位相差板18の構成を分解して示す斜視図であ
る。
【図6】前記位相差板18の波長分散特性を示すグラフ
である。
【図7】従来の液晶表示装置21の構成を示す断面図で
ある。
【図8】位相差板25の構成を分解して示す斜視図であ
る。
【図9】表示画面41を示す平面図である。
【符号の説明】
1 液晶表示装置 2 液晶表示素子 3,4 偏光板 5,6,18 位相差板 13 液晶層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の偏光板間にスーパーツイステッド
    ネマティック型の液晶表示素子が配置され、前記液晶表
    示素子と偏光板との間に2枚の位相差板が配置された液
    晶表示装置において、 前記位相差板はそれぞれ2枚の高分子の延伸フィルムか
    ら成り、前記2枚のフィルムがその延伸方向が互いに直
    交するように積層され、フィルムの屈折率異方性Δnの
    波長依存性が互いに異なり、 前記液晶表示素子の液晶層の厚さdは、2μm≦d≦5
    μmの範囲に選ばれ、屈折率異方性をΔnとし、波長を
    λとしたときに、Δn=A+B/λ2(A:定数)で表
    される波長分散Bであって、 前記液晶表示素子の液晶材料の波長分散B(LC)は、
    B(LC)≧10000に選ばれ、 前記位相差板の波長分散B(R)は、400≦B(R)
    ≦700の範囲に選ばれることを特徴とする液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】 一対の偏光板間にスーパーツイステッド
    ネマティック型の液晶表示素子が配置され、前記液晶表
    示素子と偏光板との間に2枚の位相差板が配置された液
    晶表示装置において、 前記位相差板はそれぞれ2枚の高分子の延伸フィルムか
    ら成り、前記2枚のフィルムが、光学的に正の一軸性を
    有するフィルムと、光学的に負の一軸性を有するフィル
    ムとの組合わせであり、フィルムの延伸方向が互いに平
    行になるように積層され、フィルムの屈折率異方性Δn
    の波長依存性が互いに異なり、 前記液晶表示素子の液晶層の厚さdは、2μm≦d≦5
    μmの範囲に選ばれ、屈折率異方性をΔnとし、波長を
    λとしたときに、Δn=A+B/λ2(A:定数)で表
    される波長分散Bであって、 前記液晶表示素子の液晶材料の波長分散B(LC)は、
    B(LC)≧10000に選ばれ、 前記位相差板の波長分散B(R)は、400≦B(R)
    ≦700の範囲に選ばれることを特徴とする液晶表示装
    置。
  3. 【請求項3】 予め定める波長分散Bを有する高分子の
    延伸フィルムと、前記予め定める波長分散Bよりも小さ
    い波長分散Bを有する高分子の延伸フィルムとを、それ
    ぞれのフィルムの延伸方向が互いに直交するように積層
    し、 前記予め定める波長分散Bよりも小さい波長分散Bを有
    する高分子の延伸フィルムを1枚以上積層していること
    を特徴とする位相差板。
  4. 【請求項4】 予め定める波長分散Bを有し、光学的に
    正または負の一軸性を有する高分子の延伸フィルムと、
    前記予め定める波長分散Bよりも小さい波長分散Bを有
    し、光学的に負または正の一軸性を有する高分子の延伸
    フィルムとを、それぞれのフィルムの延伸方向が互いに
    平行になるように積層し、 前記予め定める波長分散Bよりも小さい波長分散Bを有
    する延伸フィルムを1枚以上積層していることを特徴と
    する位相差板。
  5. 【請求項5】 一対の偏光板間にスーパーツイステッド
    ネマティック型の液晶表示素子が配置され、前記液晶表
    示素子と偏光板との間に2枚の位相差板が配置された液
    晶表示装置において、 前記位相差板は、予め定める波長分散Bを有する高分子
    の延伸フィルムと、前記予め定める波長分散Bよりも小
    さい波長分散Bを有する高分子の延伸フィルムとを、そ
    れぞれのフィルムの延伸方向が互いに直交するように積
    層し、 前記予め定める波長分散Bよりも小さい波長分散Bを有
    する高分子の延伸フィルムを1枚以上積層してそれぞれ
    構成され、 前記液晶表示素子の液晶層の厚さdは、2μm≦d≦5
    μmの範囲に選ばれ、屈折率異方性をΔnとし、波長を
    λとしたときに、Δn=A+B/λ2(A:定数)で表
    される波長分散Bであって、 前記液晶表示素子の液晶材料の波長分散B(LC)は、
    B(LC)≧10000に選ばれ、 前記位相差板の波長分散B(R)は、400≦B(R)
    ≦700の範囲に選ばれることを特徴とする液晶表示装
    置。
  6. 【請求項6】 一対の偏光板間にスーパーツイステッド
    ネマティック型の液晶表示素子が配置され、前記液晶表
    示素子と偏光板との間に2枚の位相差板が配置された液
    晶表示装置において、 前記位相差板は、予め定める波長分散Bを有し、光学的
    に正または負の一軸性を有する高分子の延伸フィルム
    と、前記予め定める波長分散Bよりも小さい波長分散B
    を有し、光学的に負または正の一軸性を有する高分子の
    延伸フィルムとを、それぞれのフィルムの延伸方向が互
    いに平行になるように積層し、 前記予め定める波長分散Bよりも小さい波長分散Bを有
    する延伸フィルムを1枚以上積層してそれぞれ構成さ
    れ、 前記液晶表示素子の液晶層の厚さdは、2μm≦d≦5
    μmの範囲に選ばれ、屈折率異方性をΔnとし、波長を
    λとしたときに、Δn=A+B/λ2(A:定数)で表
    される波長分散Bであって、 前記液晶表示素子の液晶材料の波長分散B(LC)は、
    B(LC)≧10000に選ばれ、 前記位相差板の波長分散B(R)は、400≦B(R)
    ≦700の範囲に選ばれることを特徴とする液晶表示装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002156523A (ja) * 2000-11-16 2002-05-31 Fuji Photo Film Co Ltd 位相差板及びその製造方法
KR100375899B1 (ko) * 1999-08-24 2003-03-15 닛본 덴기 가부시끼가이샤 광학적 보상 벤드 모드 lcd 장치

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KR100375899B1 (ko) * 1999-08-24 2003-03-15 닛본 덴기 가부시끼가이샤 광학적 보상 벤드 모드 lcd 장치
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