JP2007298960A - 液晶表示装置及びそれに用いる偏光板のセット - Google Patents

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Abstract

【課題】斜めから見たときの黒輝度の抜けが改善され、また視角による色シフトが少ないIPSモードの液晶表示装置を提供し、それに必要な偏光板のセットを提供する。
【解決手段】液晶セル30は、2枚のセル基板31,32と、それらの間に封入され、基板にほぼ平行に配向している液晶層33とを有する。この液晶セル30を挟んで一対の偏光板10,20が、両者の吸収軸15,25を直交させて配置される。第一の偏光板10の基板側透明保護層12は、平面位相差R0(1)が10nm以下、厚み方向位相差Rth(1) が20nm以下のフィルムとする。第二の偏光板20の基板側透明保護層22は、平面位相差R0(2)が200〜300nm、Nz係数〔=(nx−nz)/(nx−ny)〕が0.4から0.6の範囲のフィルムとする。第二の偏光板20における基板側透明保護層22の遅相軸26と偏光子の吸収軸25は、平行又は直交とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、横電界(In-Plane Switching:IPS)モードであって広視野角を可能とした液晶表示装置に関するものである。本発明はまた、その液晶表示装置に用いられる偏光板のセットにも関係している。
近年、低消費電力、低電圧動作、軽量、薄型などのさまざまな利点から、液晶表示装置(LCD)は、携帯電話、携帯情報端末(Personal Digital Assistant:PDA)、パーソナルコンピュータやテレビなど、情報用表示デバイスとしての用途が急速に増加してきている。LCD技術の発展に伴い、さまざまなモードのLCDが提案されて、応答速度やコントラスト、狭視野角といったLCDの問題点が解消されつつある。また、位相差板を偏光板とガラス基板との間に狭持することで、より一層の視野角改善がなされてきた。
これらの液晶表示装置の中で、IPSモードの液晶表示装置は、液晶を挟持する一対の透明基板を有する液晶セルとそのセルを挟んで両側に配置される一対の偏光板とを有し、液晶が基板面に平行でほぼ同じ向きに配向しており、そして、一対の透明基板のうち少なくとも一方の基板の内側(液晶層側)に平行な櫛歯状の電極を配置し、その電極間に印加される電圧の変化によって、液晶の分子長軸の向きを基板に平行な面内で変化させ、前面側偏光板を通る光を制御して表示を行うように構成されたものである。
IPSモードの液晶表示装置は、視野角特性がよいことから、テレビ用途に多く用いられている。しかしながら依然として、黒表示状態において、視角による輝度の抜けが観察されることがあり、また視角による色変化が大きいという問題があった。
これまでにも、この問題を解決するために様々な構成が提案されている。例えば、特開平 11-305217号公報(特許文献1)には、IPSモード液晶セルの両面に一対の偏光板を配置した液晶表示装置であって、一方の偏光板とセル基板の間に、平面位相差が190〜390nmというλ/2板に近い特性を示し、かつNz係数が0.3〜0.65である光学補償フィルムを、その遅相軸が偏光板の透過軸とほぼ平行又はほぼ直交の関係になるように配置して、IPSモードの液晶表示装置の視野角特性を改良することが開示されている。
なお、フィルム面内の遅相軸方向の屈折率をnx 、面内で遅相軸と直交する方向の屈折率をny、厚み方向の屈折率をnz、そして膜厚をdとしたときに、平面位相差R0 、厚み方向位相差Rth、及びNz係数はそれぞれ次の式(1)〜(3)で定義される。
0 = (nx−ny)×d (1)
Rth= [(nx+ny)/2−nz]×d (2)
Nz= (nx−nz)/(nx−ny) (3)
特開 2001-350022号公報(特許文献2)には、偏光子の片面に、平面位相差が250〜300nmでNz係数が0.1〜0.4の位相差板を、前者の吸収軸と後者の遅相軸とが直交するように重ねて、視野角の拡大を図った偏光板が開示されている。特開 2004-4641号公報(特許文献3)及び特開 2004-4642号公報(特許文献4)には、偏光子の両面に透明保護層を積層してなる偏光板の片面に、平面位相差が200〜350nmでNz係数が 0.4〜0.6 である位相差板を、その遅相軸が偏光板の吸収軸と直交又は平行の関係となるように積層した光学フィルムが、IPSモード液晶表示装置の視野角特性の改良に有効であることが開示されている。また、特開 2005-331745号公報(特許文献5)には、IPSモード液晶セルの両面に一対の偏光板を配置し、一方の偏光板とセル基板の間に、平面位相差が100〜250nmでNz係数が0.3〜0.6である位相差板を配置して、視野角特性を改良することが開示されている。
これらの特許文献1〜5で提案されている技術はいずれも、偏光板と液晶セルの間に、nx>nz>ny なる三次元位相差を有する位相差板を配置することで、視野角の拡大を図ろうとするものである。
一方、厚み方向に配向させてこのような三次元位相差を発現させる方法の一つとして、特開平 7-230007 号公報(特許文献6)には、一軸延伸されたポリカーボネートなどからなる熱可塑性樹脂フィルムに、所定の形態で熱収縮を起こさせる方法が開示されている。また、波長が長くなるにつれて位相差が大きくなる、いわゆる逆波長分散の位相差板として、特開 2003-207640号公報(特許文献7)には、非環状オレフィンモノマーと環状オレフィンモノマーと芳香族ビニルモノマーとの三元共重合体で位相差板を構成することが開示されている。
特開平11−305217号公報(=特許第2982869号) 特開2001−350022号公報 特開2004−004641号公報 特開2004−004642号公報 特開2005−331745号公報 特開平7−230007号公報(=特許第3168850号) 特開2003−207640号公報(=特許第3570415号)
上記特許文献1〜5に提案される技術では、三次元配向の位相差板を、透明保護層を有する偏光板に枚葉貼合する必要があり、また位相差板を1枚狭持することで、厚みも大きくなり、現在の薄型化のトレンドとはかけ離れるという問題があった。さらに、透明保護層にセルロース系樹脂を用いているため、耐久性試験において周辺部で光が抜けてきて、表示品位が劣るようになる、いわゆる額縁ムラが問題になっていた。加えて、位相差板を作製する際に、特殊な加工を必要とすることから、その低コスト化も望まれる。
本発明者は、IPSモードの液晶表示装置について、さらなる視野角改良、工程削減、低コスト化、薄膜化などを図るために鋭意研究を続けた結果、本発明に至った。そこで、本発明の目的は、斜めから見たときの黒輝度の抜けが改善され、視野角による色シフトも少ないIPSモードの液晶表示装置を提供することにある。また、IPSモードの液晶表示装置について、コストの低減を図ることも、付加的な目的の一つである。本発明のもう一つの目的は、かかるIPSモードの液晶表示装置の液晶セル両側に配置することで視野角を拡大するのに有効な偏光板のセットを提供することにある。
本発明者は、通常の偏光板の透明保護層として使用されているセルロース系樹脂フィルムが30〜60nm程度の厚み方向位相差Rthを示し、これが、IPSモード液晶表示装置の視野角補償に不利に働いていることを見出した。そして、液晶セルを挟んで配置される一対の偏光子の間に、面内の位相差を有し、かつ、厚み方向の位相差がない光学補償フィルムを狭持すると、IPSモードの液晶表示装置に対して、優れた視野角補償効果が発現されることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明によれば、互いに平行な一対の透明基板の間に液晶が封入され、その液晶が基板に平行に、かつほぼ同じ向きに配向している液晶セルと、その液晶セルを挟んで配置された第一の偏光板及び第二の偏光板とを備え、液晶セルに印加される電圧の変化により、液晶の分子長軸の向きが基板に平行な面内で変化して表示を行うように構成されている液晶表示装置であって、
前記第一の偏光板の吸収軸と前記第二の偏光板の吸収軸がほぼ直交しており、
前記第一の偏光板の吸収軸と前記液晶分子の黒表示時の配向方向がほぼ平行であり、
前記第一及び第二の偏光板はともに、偏光子の両面に透明保護層が積層されたものであり、
前記第一の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層は、平面位相差R0(1)が10nm以下、厚み方向の位相差Rth(1)が20nm以下であり、
前記第二の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層は、平面位相差R0(2)が200〜300nmであり、かつ、先の式(3)で定義されるNz係数が0.4から0.6の範囲にあり、
前記第二の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層は、その遅相軸が前記第二の偏光板の吸収軸とほぼ平行又はほぼ直交の関係になっている液晶表示装置が提供される。
この液晶表示装置において、前記第一の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層は、熱可塑性環状ポリオレフィン系樹脂フィルム又はセルロース系樹脂フィルムで構成するのが好ましい。
また、第二の偏光板を構成する偏光子の吸収軸とセル基板側に位置する透明保護層の遅相軸とが直交するように配置する場合は、その透明保護層の平面位相差R0(2)は250〜300nmの範囲、さらには260〜290nmの範囲にあるのが好ましく、一方、第二の偏光板を構成する偏光子の吸収軸とセル基板側に位置する透明保護層の遅相軸とが平行になるように配置する場合は、その透明保護層の平面位相差R0(2) は230〜280nm の範囲、さらには240〜260nmの範囲にあるのが好ましい。
この液晶表示装置において、第二の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層は、その波長450nm、550nm及び650nmにおける平面位相差値をそれぞれR(450nm)、R(550nm)及びR(650nm)として、それらが下式(4)及び(5)の関係を満足するのが好ましい。
0.97<R(450nm)/R(550nm)<1.03 (4)
0.97<R(650nm)/R(550nm)<1.03 (5)
式(4)及び(5)の関係を満足させるには、前記第二の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層を、熱可塑性環状ポリオレフィン系樹脂からなる高分子配向フィルムで構成するのが好ましい。
また、上記の液晶表示装置において、第二の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層は、その波長450nm、550nm及び650nmにおける平面位相差値 R(450nm)、R(550nm)及びR(650nm)が下式(6)及び(7)の関係を満足するようにするのも有効である。
0.6<R(450nm)/R(550nm)<0.97 (6)
1.01<R(650nm)/R(550nm)<1.4 (7)
式(6)及び(7)の関係を満足させるには、前記第二の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層を、正の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位と負の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位とを含む高分子配向フィルムで構成するのが好ましい。
本発明によれば、以下のような第一の偏光板及び第二の偏光板の組合せからなる液晶表示装置用の偏光板のセットも提供される。
偏光子の両側に透明保護層が設けられ、その透明保護層の少なくとも一方は、平面位相差R0(1)が10nm以下、厚み方向位相差Rth(1) が10nm以下である第一の偏光板、及び
偏光子の両側に透明保護層が設けられ、その透明保護層の少なくとも一方は、平面位相差R0(2)が200〜300nmであり、かつ、前記式(3)で定義されるNz係数が 0.4から0.6 の範囲にあり、その透明保護層の遅相軸が偏光子の吸収軸とほぼ平行又はほぼ直交の関係になっている第二の偏光板。
IPSモード液晶セルの一方の側に、上記偏光板のセットのうち、第一の偏光板をその平面位相差R0(1)が10nm以下で厚み方向位相差Rth(1) が10nm以下である透明保護層側が液晶セルに面するように配置し、液晶セルの他方の側には、第二の偏光板をその平面位相差R0(2)が200〜300nmでNz係数が0.4から0.6の範囲にある透明保護層側が液晶セルに面するように配置すれば、視野角特性の改善されたIPSモードの液晶表示装置とすることができる。
本発明に係る液晶表示装置は、従来構成の液晶表示装置に比べて、液晶層及び偏光板による位相差を高度に補償できるので、視野角による光もれが抑制されてコントラスト視野角が広くなり、また視野角による色シフトも抑えられる。
また、三次元位相差を有する透明フィルムを偏光子の保護層とすることで、使用部材の低減及び工程数の低減を実現し、低コストとすることができ、さらに、接着剤を介して直接偏光子に貼合することで、額縁ムラなどの不具合も解消できる。
以下、添付の図面も適宜参照しながら、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明に係る液晶表示装置の一例を示すものであって、(A)は層構成を示す縦断面模式図であり、(B)は軸関係を説明するための斜視図である。この液晶表示装置は、IPSモードの液晶セル30を中心に構成される。IPSモードの液晶セルは、先にも述べたように、液晶層33を挟持する一対の透明基板31,32を有し、液晶が基板面に平行でほぼ同じ向きに配向しており、そして、一対の透明基板31,32のうち少なくとも一方の基板の内側(液晶層側)に平行な櫛歯状の電極(図示せず)が配置され、その電極間に印加される電圧の変化によって、液晶の分子長軸の向きを基板に平行な面内で変化させるものである。
一方の基板31の外側には第一の偏光板10が配置され、他方の基板32の外側には第二の偏光板20が配置される。第一の偏光板10の吸収軸15と第二の偏光板20の吸収軸25は、ほぼ直交するように配置し、ノーマリーブラックとされている。また、電圧無印加(黒表示)時における液晶セル30中の液晶分子の長軸方向(配向方向)35に対して、第一の偏光板10の吸収軸15がほぼ平行になるように配置されている。
なお、本明細書において、「ほぼ平行」とか「ほぼ直交」とか言うときの「ほぼ」は、そこに記載の配置(平行又は直交)を中心に±10°程度までは許容されることを意味する。
第一の偏光板10及び第二の偏光板20を構成する偏光子11,21はそれぞれ、フィルム面内で直交する一方の向きに振動する直線偏光を透過し、他方の向きに振動する直線偏光を吸収するものでよい。偏光子11,21は具体的には、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向したヨウ素系偏光フィルムや、ポリビニルアルコールフィルムに二色性有機染料が吸着配向した染料系偏光フィルムでありうる。
第一の偏光板10は、偏光子11の両面に透明保護層12,13が設けられたもので構成する。第二の偏光板20も、偏光子21の両面に透明保護層22,23が設けられたもので構成する。
[第一の偏光板]
そして、本発明ではまず、第一の偏光板10について、そのセル基板側に位置する透明保護層12は、平面位相差R0(1)が10nm以下、厚み方向位相差Rth(1) が20nm以下のもので構成する。このように、平面位相差及び厚み方向位相差がともに小さく、実質的に無配向のフィルムを、第一の偏光板10のセル基板側透明保護層12とすることは、表示特性を上げるうえで好ましい。実質的に無配向の樹脂フィルムは、透明性の面から、ノルボルネンなどの環状オレフィンをモノマーとする熱可塑性環状ポリオレフィン系樹脂や、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂で構成するのが好ましい。実質的に無配向の熱可塑性環状ポリオレフィン系樹脂フィルムとして、例えば(株)オプテスから販売されている“ゼオノアフィルム”(商品名)などがあり、また実質的に無配向のセルロース系樹脂フィルムとして、例えば富士フイルム(株)から販売されている“Z-TAC ”(商品名)などがある。
一方、第一の偏光板10において、セル基板と反対側に位置する透明保護層13は、一般に高分子材料で構成され、例えば、表面をけん化処理したトリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セルロースプロピオネートなど、公知のセルロース系樹脂フィルムを用いることができる。第一の偏光板10において、偏光子11と透明保護層12との貼合及び偏光子11と透明保護層13との貼合には、通常の接着剤や感圧接着剤(粘着剤)を用いることができる。
[第二の偏光板]
さらに本発明では、第二の偏光板20について、そのセル基板側に位置する透明保護層22は、平面位相差R0(2)が200〜300nmであり、かつ、先の式(3)で定義されるNz係数が0.4から0.6の範囲にある三次元位相差を有する透明樹脂フィルムで構成する。このような三次元配向した透明樹脂フィルムを、第二の偏光板のセル基板側透明保護層22とすることは、やはり表示特性を上げるうえで好ましい。上記の平面位相差R0(2)は、250〜300nmの値をとることもできる。また、Nz係数を0.4から0.6の間とすれば、厚み方向位相差が0に近くなる。
さらに、このセル基板側透明保護層22は、その面内遅相軸26が、第二の偏光板20の吸収軸25とほぼ平行又はほぼ直交の関係となるように配置される。図1(B)では、第二の偏光板20を構成するセル基板側透明保護層22の面内遅相軸26が、実線の両矢印と、それに直交する破線の両矢印で示されているが、そのいずれかの向きに面内遅相軸が来るようにする。
第二の偏光板20を構成する偏光子21の吸収軸25とセル基板側に位置する透明保護層22の遅相軸26とが直交するように配置する場合には、その透明保護層22の平面位相差R0(2)は、250〜300nmの範囲、さらには260〜290nmの範囲にあるのが好ましく、一方、第二の偏光板20を構成する偏光子21の吸収軸25とセル基板側に位置する透明保護層22の遅相軸26とが平行になるように配置する場合には、その透明保護層の平面位相差R0(2)は、230〜280nmの範囲、さらには240〜260nmの範囲にあるのが好ましい。
上記の如き三次元配向した樹脂フィルムは、例えば、前記特許文献6に記載の方法に準じて、正の固有複屈折を有するポリマーを一軸延伸した後、所定の形態で熱収縮させることにより、作製することができる。ここで、正の固有複屈折を有するポリマーとしては、ポリカーボネートなどをはじめとする公知の各種樹脂を用いることができるが、位相差の波長分散が小さいもの、すなわち、波長450nm、550nm及び650nmにおける平面位相差値をそれぞれR(450nm)、R(550nm)及びR(650nm)として、それらが前記式(4)及び(5)の関係を満足するもので構成することは、好ましい形態の一つである。このような位相差の波長分散が小さい樹脂として、熱可塑性環状ポリオレフィン系樹脂を挙げることができる。
また、いわゆる逆波長分散を示す樹脂フィルム、すなわち、波長が長くなるにつれて位相差が大きくなる樹脂フィルム、具体的には、波長450nm、550nm及び650nmにおける平面位相差値R(450nm)、R(550nm)及びR(650nm)が、前記式(6)及び(7)の関係を満足するもので、第二の偏光板のセル基板側透明保護層22を構成することは、別の好ましい形態の一つである。
このような逆波長分散を示す樹脂フィルムは、例えば、正の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位と負の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位とを含む樹脂フィルムで構成することができる。正の屈折率異方性を示す高分子を与えるモノマーとしては、例えば、エチレンをはじめとする非環状オレフィンや、ノルボルネンやジメタノオクタヒドロナフタレンをはじめとする環状オレフィンなどがある。また、負の屈折率異方性を示す高分子を与えるモノマーとしては、スチレンをはじめとする芳香族ビニル化合物などがある。そこで、前記式(6)及び(7)の関係を満足する樹脂フィルムの例として、前記特許文献7に記載されるような、非環状オレフィンモノマーと環状オレフィンモノマーと芳香族ビニルモノマーとの三元共重合体でフィルムを構成し、それを三次元配向させたものを挙げることができる。
第二の偏光板20において、セル基板と反対側に位置する透明保護層23は、先に説明した第一の偏光板10におけるセル基板と反対側の透明保護層13と同様、一般に高分子材料で構成され、例えば、表面をけん化処理したトリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セルロースプロピオネートなど、公知のセルロース系樹脂フィルムを用いることができる。第二の偏光板20においても、偏光子21と透明保護層22との貼合及び偏光子21と透明保護層23との貼合には、通常の接着剤や感圧接着剤(粘着剤)を用いることができる。
図1に示す構成において、第一の偏光板10又は第二の偏光板20の外側に、バックライトが配置される。特に、第二の偏光板20の外側にバックライトを配置するのが、総合的な視認性を高めるうえで、有利である。
[偏光板のセット]
本発明による偏光板のセットは、図1に示したような、第一の偏光板10、及び第二の偏光板20を組み合わせて、液晶セルの表裏に貼り合わされる状態としたものである。それぞれの光学特性及び軸関係については、今までの説明があてはまる。IPSモード液晶セルの一方の側に、第一の偏光板10をその実質的に無配向の透明保護層12が液晶セルに面するように配置し、液晶セルの他方の側には、第二の偏光板20をその三次元配向した透明保護層22が液晶セルに面するように配置すれば、視野角特性の改善されたIPSモードの液晶表示装置とすることができる。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。以下の例において、位相差値のうち測定波長が示されていないものは、波長550nmにおける値である。
[実施例1]
(a)第一の偏光板
ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している偏光子の片面に、セルロース系樹脂からなる無配向の透明保護フィルム〔富士フイルム(株)製の“Z-TAC”、R0=2nm、Rth=0nm〕が貼合され、もう一方の面にはトリアセチルセルロースからなる透明保護フィルムが貼合された直線偏光板を用意した。これを第一の偏光板とする。
(b)第二の偏光板
ノルボルネン系の樹脂フィルムを前記特許文献6に記載の方法に準じて厚み配向させ、R0=280nm、Nz=0.4の三次元に配向している透明樹脂フィルムを作製した。得られた透明樹脂フィルムにつき、位相差の波長分散を測定したところ、
R(450nm)/R(550nm)=1.00、
R(650nm)/R(550nm)=1.00
であった。カッコ内は測定波長を示している。
ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している偏光子の片面に、前記三次元配向透明樹脂フィルムを、もう一方の面にはトリアセチルセルロースからなる透明保護フィルムを、それぞれポリビニルアルコール系接着剤を介して貼合し、直線偏光板を作製した。この際、三次元配向樹脂フィルムの面内遅相軸がポリビニルアルコール−ヨウ素系偏光子の吸収軸と直交するように配置した。これを第二の偏光板とする。
(c)液晶表示装置の作製及び評価
IPSモードの液晶セル〔(株)日立製作所製の“WOOO 7000 ”〕の前面側(視認側)に上記第一の偏光板をその無配向保護フィルム側で、背面側(光入射側)には上記第二の偏光板をその三次元配向樹脂フィルム側で、それぞれアクリル系感圧接着剤を介して貼合し、液晶表示装置を作製した。この際、前面側(視認側)に配置する第一の偏光板の吸収軸と、背面側(光入射側)に配置する第二の偏光板の吸収軸が直交し、かつ、第一の偏光板の吸収軸と液晶セル内液晶分子の電圧無印加(黒表示)時の配向方向が平行となるように配置した。ここで作製した液晶表示装置の層構成及び軸関係は、図2に模式的な斜視図で示すとおりである。この図に示す配置は、第二の偏光板20を構成するセル基板側透明保護層22の遅相軸26が、その偏光子21の吸収軸25と直交する方向に固定されている点で、図1の(B)と異なるだけである。
この液晶表示装置の背面からバックライトを点灯し、液晶セルに電圧を印加しない黒表示状態における視野角毎の輝度変化、及び視野角による色変化を、ELDIM 社製の液晶視野角・色度特性測定装置“EZ Contrast ”で測定した。結果を図3に示す。
図3の(A)は、この状態での輝度分布を示すものであって、画面右方向を0°とし、半時計回りを正にして方位角を表示しており(0°から315°まで45°おきに数字を表示)、また横軸に「10」、「20」……、「70」とあるのは、それぞれの方位角における法線からの傾斜角度を意味する。例えば、円の右端は、方位角が0°で80°傾いた方向の輝度を意味する。右側のグレースケールは輝度を表し、色が濃い(黒い)ほど暗く(光もれがない)、色が薄い(白い)ほど明るい(光もれがある)ことを意味する。以下に出てくる輝度分布を示す図でも、表示のし方は同じである。図3の(A)より、この例の液晶表示装置は、輝度変化が少ないことが確認された。
図3の(B)は、この例で測定された視野角による色変化を示すx,y色度図である。外側の閉曲線は単色光の刺激値を表す単色光軌跡であって、右端でxの最も大きい点が波長780nm、上でyの最も大きい点が波長520nm付近、そして左下でyの最も小さい点が波長380nmに相当する。(x=0.33,y=0.33)の付近が白色に相当し、外側閉曲線内の概ね右下側が赤、上側が緑、左下側が青に相当する。内側の閉曲線が実際の測定データであって、法線からの傾斜角度を60°に固定し、黒表示(液晶セルへの電圧無印加)時に方位角を0°から360°まで回転させたときの色度の軌跡を表しており、この閉曲線の面積が小さいほど、視野角による色シフトが小さいことを意味する。以下に出てくるx,y色度図も、表示のし方は同じである。図3の(B)より、この例の液晶表示装置は、視野角による色シフトが小さいことが確認された。
[実施例2]
第二の偏光板を構成する三次元配向樹脂フィルムの遅相軸がポリビニルアルコール−ヨウ素系偏光子の吸収軸と平行になるように配置した以外は、実施例1と同様にして液晶表示装置を作製し、評価した。ここで作製した液晶表示装置の層構成及び軸関係は、図4に模式的な斜視図で示すとおりである。この図に示す配置は、第二の偏光板20を構成する液晶セル側透明保護層22の遅相軸26が、その偏光子21の吸収軸25と平行な方向に固定されている点で、図1の(B)と異なるだけである。また、この例の評価結果を、図3と同様の表示形式で図5に示した。ただし図5の(A)では、法線方向からの傾斜角度が90°に近いところまで表示されている。図5により、この例の液晶表示装置も、視野角による輝度変化及び色シフトとも少ないことが確認された。
[実施例3]
(a)第一の偏光板
実施例1の(a)と同様にして作製した直線偏光板を第一の偏光板とする。
(b)第二の偏光板
ノルボルネン系の樹脂フィルムを前記特許文献6に記載の方法に準じて厚み配向させ、R0=250nm、Nz=0.4の三次元に配向している透明樹脂フィルムを作製した。得られた透明樹脂フィルムの位相差の波長分散は、実施例1の(b)で得られたものと同様であった。カッコ内は測定波長を示している。
ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している偏光子の片面に、上で作製した三次元配向透明樹脂フィルムを、もう一方の面にはトリアセチルセルロースからなる透明保護フィルムを、それぞれポリビニルアルコール系接着剤を介して貼合し、直線偏光板を作製した。この際、三次元配向樹脂フィルムの面内遅相軸がポリビニルアルコール−ヨウ素系偏光子の吸収軸と平行になるように配置した。これを第二の偏光板とする。
(c)液晶表示装置の作製及び評価
IPSモードの液晶セル〔(株)日立製作所製の“WOOO 9000 ”〕の前面側(視認側)に上記第一の偏光板をその無配向保護フィルム側で、背面側(光入射側)には上記第二の偏光板をその三次元配向樹脂フィルム側で、それぞれアクリル系感圧接着剤を介して貼合し、液晶表示装置を作製した。この際、前面側(視認側)に配置する第一の偏光板の吸収軸と、背面側(光入射側)に配置する第二の偏光板の吸収軸が直交し、かつ、第一の偏光板の吸収軸と液晶セル内液晶分子の電圧無印加(黒表示)時の配向方向が平行となるように配置した。ここで作製した液晶表示装置の槽構成及び軸関係は、図4に示したもの(実施例2)と同じで、ただ液晶セル30が、実施例2で用いた“WOOO 7000 ”から、(株)日立製作所製のより新しいモデルである“WOOO 9000 ”に変更され、第二の偏光板20を構成するセル基板側透明保護層22の面内位相差R0 が250nmになっている点で、実施例2と異なるだけである。
この液晶表示装置について、実施例1と同様の方法で評価した。結果を、図3と同様の表示形式で図6に示した。図6により、この例の液晶表示装置も、視野角による輝度変化及び色シフトとも少ないことが確認された。
[比較例1]
第二の偏光板を構成する液晶セル基板側の透明保護フィルムを、実施例1で第一の偏光板に用いたのと同じセルロース系樹脂からなる無配向の透明保護フィルム“Z-TAC” に変えた以外は、実施例1と同様にして液晶表示装置を作製し、評価した。ここで作製した液晶表示装置の層構成及び軸関係は、図7に模式的な斜視図で示すとおりである。この図に示す配置は、第二の偏光板20を構成する液晶セル側透明保護層22が、無配向の透明保護フィルムとなっている点で、図2に示す実施例1と異なるだけである。また、この例の評価結果を、図3と同様の表示形式で図8に示した。図8により、この例の液晶表示装置は、視野角による色シフトは小さいものの、輝度変化が大きいことが確認された。
[比較例2]
ポリカーボネートフィルムを前記特許文献6に記載の方法に準じて厚み配向させ、 R0=180nm、Nz=0.3 の三次元に配向している位相差板を作製した。得られた位相差板につき、位相差の波長分散を測定したところ、
R(450nm)/R(550nm)=1.06、
R(650nm)/R(550nm)=0.96
であった。カッコ内は測定波長を示している。
第一の偏光板を構成する液晶セル基板側の透明保護フィルム及び第二の偏光板を構成する液晶セル基板側の透明保護フィルムを、それぞれセルロース系樹脂からなる一般的な透明保護フィルム〔富士写真フイルム(株)製の“TD80UL”、R0=3nm 、Rth=50nm〕に変更し、上で作製した三次元配向の位相差板を第二の偏光板と液晶セル基板の間に第二の偏光板の吸収軸と位相差板の遅相軸とが直交するように配置した以外は、実施例1と同様にして液晶表示装置を作製し、評価した。ここで作製した液晶表示装置の層構成及び軸関係は、図9に模式的な斜視図で示すとおりである。この図に示す配置は、実施例1の配置(図2)に比べ、第一の偏光板10を構成する液晶セル基板側の透明保護フィルム12及び第二の偏光板を構成する液晶セル基板側の透明保護フィルム22が、それぞれRth=50nmであり、第二の偏光板20と液晶セル30の間に位相差板40が配置され、その遅相軸45が第二の偏光板20の吸収軸25と直交している点で、相違する。この例の評価結果を、図3と同様の表示形式で図10に示した。図10により、この例の液晶表示装置は、視野角による色シフトは小さいものの、輝度変化が大きいことが確認された。特に、方位角が45°−225°方向及び135°−225°方向で輝度低下がみられる。
[実施例4]
前記特許文献7の記載に準じて、位相差の波長分散が
R(450nm)/R(550nm)=0.82、
R(650nm)/R(550nm)=1.18
となる高分子フィルムを作製することができる。カッコ内は測定波長を示す。このような波長分散特性を示すフィルムを前記特許文献6に記載の方法に準じて厚み配向させ、 R0=290nm、Nz=0.5の三次元に配向した透明樹脂フィルムを得ることができる。
このような特性を有する三次元配向した透明樹脂フィルムを、実施例1における第二の偏光板の液晶セル側透明保護フィルムとする以外は、実施例1と同じ構成の液晶表示装置について、2×2マトリックスを用いた光学シミュレーションにより全方位の黒輝度を計算し、また、法線からの傾斜角度を60°に固定し、黒表示(液晶セルへの電圧無印加)時に方位角を0°から360°まで回転させたときの色変化をシミュレーションにより求めた。前者の結果を図11の(A)に、後者の結果を図11の(B)にそれぞれ示す。このシミュレーションに用いた液晶表示装置の層構成及び軸関係は、基本的に図2(実施例1)と同じであるが、第二の偏光板20を構成する液晶セル側保護層22のみが異なっている。なお、図11の(A)において、法線からの傾斜角度を表す同心円は20°毎に区切られており、したがって、一番外側の円は傾斜角度80°に相当する。また、図11の(B)において、図3、図5、図6、図8及び図10のそれぞれ(B)に描かれていた外側の閉曲線(単色光軌跡)は省略されている。図11のシミュレーション結果より、上記の如き三次元配向した保護フィルムを用いても、視野角による輝度変化及び色シフトとも少なくなることが確認できた。
[実施例5]
第二の偏光板における三次元配向保護フィルムの遅相軸をポリビニルアルコール−ヨウ素系偏光子の吸収軸と平行に配置する以外は、実施例4と同様の液晶表示装置について、実施例4と同様のシミュレーションを行った。このシミュレーションに用いた液晶表示装置の層構成及び軸関係は、基本的に図4(実施例2)と同じであるが、第二の偏光板20を構成する液晶セル側保護層22のみが異なっている。全方位の黒輝度を計算した結果を図12の(A)に、また、法線からの傾斜角度を60°に固定し、黒表示(液晶セルへの電圧無印加)時に方位角を0°から360°まで回転させたときの色変化のシミュレーション結果を図12の(B)にそれぞれ示す。これらの図における表示形式は、図11と同様である。図12のシミュレーション結果より、三次元配向した保護フィルムの遅相軸を第二の偏光板の吸収軸と平行にしても、視野角による輝度変化及び色シフトとも少なくなることが確認された。
以上の実施例1〜3、比較例1及び2、並びに実施例4及び5の層構成と軸角度の関係を表1にまとめた。
本発明に係る液晶表示装置の例を示すもので、(A)は層構成を概略的に示す縦断面模式図、(B)は軸関係を説明するための斜視図である。 実施例1で作製した液晶表示装置の層構成と軸関係を示す斜視図である。 実施例1で作製した液晶表示装置の評価結果であって、(A)は電圧無印加の黒表示状態における輝度分布を示す図であり、(B)は黒表示時に傾斜角60°で方位角を変化させたときの色変化を示すx,y色度図である。 実施例2で作製した液晶表示装置の層構成と軸関係を示す斜視図である。 実施例2で作製した液晶表示装置の評価結果であって、(A)は電圧無印加の黒表示状態における輝度分布を示す図であり、(B)は黒表示時に傾斜角60°で方位角を変化させたときの色変化を示すx,y色度図である。 実施例3で作製した液晶表示装置の評価結果であって、(A)は電圧無印加の黒表示状態における輝度分布を示す図であり、(B)は黒表示時に傾斜角60°で方位角を変化させたときの色変化を示すx,y色度図である。 比較例1で作製した液晶表示装置の層構成と軸関係を示す斜視図である。 比較例1で作製した液晶表示装置の評価結果であって、(A)は電圧無印加の黒表示状態における輝度分布を示す図であり、(B)は黒表示時に傾斜角60°で方位角を変化させたときの色変化を示すx,y色度図である。 比較例2で作製した液晶表示装置の層構成と軸関係を示す斜視図である。 比較例2で作製した液晶表示装置の評価結果であって、(A)は電圧無印加の黒表示状態における輝度分布を示す図であり、(B)は黒表示時に傾斜角60°で方位角を変化させたときの色変化を示すx,y色度図である。 実施例4におけるシミュレーション結果であって、(A)は電圧無印加の黒表示状態における輝度分布を示す図であり、(B)は黒表示時に傾斜角60°で方位角を変化させたときの色変化を示すx,y色度図である。 実施例5におけるシミュレーション結果であって、(A)は電圧無印加の黒表示状態における輝度分布を示す図であり、(B)は黒表示時に傾斜角60°で方位角を変化させたときの色変化を示すx,y色度図である。
符号の説明
10……第一の偏光板、
11……偏光子、
12……基板側に位置する透明保護層、
13……透明保護層
15……第一の偏光板の吸収軸、
20……第二の偏光板、
21……偏光子、
22……基板側に位置する透明保護層、
23……透明保護層、
25……第二の偏光板の吸収軸、
26……基板側透明保護層の遅相軸
30……IPSモード液晶セル、
31,32……液晶セル基板、
33……液晶層、
35……液晶分子の長軸方向、
40……位相差板、
45……位相差板の遅相軸。

Claims (7)

  1. 互いに平行な一対の透明基板の間に液晶が封入され、該液晶が基板に平行に、かつほぼ同じ向きに配向している液晶セルと、該液晶セルを挟んで配置された第一の偏光板及び第二の偏光板とを備え、液晶セルに印加される電圧の変化により、液晶の分子長軸の向きが基板に平行な面内で変化して表示を行うように構成されている液晶表示装置であって、
    前記第一の偏光板の吸収軸と前記第二の偏光板の吸収軸がほぼ直交しており、
    前記第一の偏光板の吸収軸と前記液晶分子の黒表示時の配向方向がほぼ平行であり、
    前記第一及び第二の偏光板はともに、偏光子の両面に透明保護層が積層されたものであり、
    前記第一の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層は、平面位相差R0(1)が10nm以下、厚み方向の位相差Rth(1) が20nm以下であり、
    前記第二の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層は、平面位相差R0(2)が200〜300nmであり、かつ、面内の遅相軸方向の屈折率をnx 、面内で遅相軸と直交する方向の屈折率をny、厚み方向の屈折率をnzとしたときに、 (nx−nz)/(nx−ny) で表されるNz係数が0.4から0.6の範囲にあり、
    前記第二の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層は、その遅相軸が前記第二の偏光板の吸収軸とほぼ平行又はほぼ直交の関係になっていることを特徴とする
    液晶表示装置。
  2. 前記第一の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層は、熱可塑性環状ポリオレフィン系樹脂フィルム又はセルロース系樹脂フィルムで構成される請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記第二の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層は、その波長450nm、550nm及び650nmにおける平面位相差値をそれぞれ、R(450nm)、R(550nm)及び
    R(650nm)として、それらが下式(4)及び(5):
    0.97<R(450nm)/R(550nm)<1.03 (4)
    0.97<R(650nm)/R(550nm)<1.03 (5)
    の関係を満たす請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記第二の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層は、熱可塑性環状ポリオレフィン系樹脂からなる高分子配向フィルムで構成される請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記第二の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層は、その波長450nm、550nm及び650nmにおける平面位相差値をそれぞれ、R(450nm)、R(550nm)及び
    R(650nm)として、それらが下式(6)及び(7):
    0.6<R(450nm)/R(550nm)<0.97 (6)
    1.01<R(650nm)/R(550nm)<1.4 (7)
    の関係を満たす請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  6. 前記第二の偏光板のセル基板側に位置する透明保護層は、正の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位と負の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位とを含む高分子配向フィルムである請求項5に記載の液晶表示装置。
  7. 偏光子の両側に透明保護層が設けられ、その透明保護層の少なくとも一方は、平面位相差R0(1)が10nm以下、厚み方向位相差Rth(1) が10nm以下である第一の偏光板、及び
    偏光子の両側に透明保護層が設けられ、その透明保護層の少なくとも一方は、平面位相差R0(2)が200〜300nmであり、かつ、面内の遅相軸方向の屈折率をnx 、面内で遅相軸と直交する方向の屈折率をny、厚み方向の屈折率をnz としたときに、 (nx−nz)/(nx−ny) で表されるNz係数が0.4から0.6 の範囲にあり、その透明保護層の遅相軸が偏光子の吸収軸とほぼ平行又はほぼ直交の関係になっている第二の偏光板
    からなることを特徴とする液晶表示装置用の偏光板のセット。
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