JPH0717940A - カルバメート基含有エステルの製造法 - Google Patents

カルバメート基含有エステルの製造法

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JPH0717940A
JPH0717940A JP5164552A JP16455293A JPH0717940A JP H0717940 A JPH0717940 A JP H0717940A JP 5164552 A JP5164552 A JP 5164552A JP 16455293 A JP16455293 A JP 16455293A JP H0717940 A JPH0717940 A JP H0717940A
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carbamate
aliphatic
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English (en)
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Efu Gurahe Jiyaawarudo
エフ グラヘ ジャーワルド
Rakobitsutsu Arutaa
ラコビッツ アルター
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一般式Iで表わされるカルバメート基を含む
アルコールを塩基性触媒の存在下で、一般式IIで表わさ
れる酸無水物と反応させることを特徴とする一般式III
で表わされるカルバメート基含有エステルの製造法。 HO−X−OCONH−R 一般式I (R−CO)O 一般式II R−COO−X−OCONH−R 一般式III (RおよびRは水素または1〜18個の炭素原子を
有する置換または未置換の、飽和または不飽和の、脂肪
族、脂環式、アリール脂肪族または芳香族炭化水素基、
Xは1〜12個の炭素原子を有する二官能性の置換また
は未置換の脂肪族または芳香族基である。) 【効果】 カルバメート基含有エステルを環境的に安全
な方法によって、高収率で、安価に簡便に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカルバメート基を含むエ
ステルを製造するための方法に関する。本発明の方法に
よって製造されるカルバメート基含有エステルは化学工
業または製薬工業等の様々の部門において有用である。
【0002】
【従来の技術】カルバメート基含有エステルは、水酸基
を有するエステルにイソシアナートを反応させることに
よって得られることが知られている。これに対応する方
法は例えばIzv.Vyssh.Uchebn.Zav
ed.におけるM.F.ソロキン等、Technol.
28,1(1985)91のキム・キム等によって報告
されている。
【0003】前述の方法に化学的に匹敵し得る方法とし
て、Ind. Eng. Chem.Prod.Re
s.Dev.23(1986)586に、H.G.フラ
ベル等によって報告されている。この方法においては、
イソシアナート基含有エステルが水酸基を有する化合物
と反応してカルバメート基を含むエステルが反応生成物
として生成する。
【0004】これらの方法においては、いずれもイソシ
アナートが使用されるが、イソシアナートは健康上、好
ましい化合物ではないので、環境的に不安がある。ま
た、これらの方法によっては、第一級カルバメート基を
含むエステルは製造することができない。カルバメート
基含有エステルは、エステルを含むクロロホルマートを
アンモニアまたはアミンと反応させることによって得る
ことができることも知られている(米国特許3,67
4,838)。
【0005】この方法は、エステルを含むクロロホルマ
ートの製造のために、高度の毒性を有するホスゲンを使
用することを含んでいるので、同様に環境的に不安があ
る。水酸基含有カルバメート基とカルボン酸の誘導体か
らカルバメート基含有エステルを製造する方法も報告さ
れてきた。即ち、カルバメート基を含むアルコールと酸
塩化物とを反応させることが知られている。この反応に
より、カルバメート基を含むカルボン酸エステルが合成
される。これらは、例えばIzv.Vyssh.Uch
ebn.Zaved.におけるV.V.ミックヒーブ
等、Technol.31,1,(1988)42のキ
ム・キムによって報告されている。
【0006】第三級アミンにより、合成中に放出される
塩化水素が除去される。これらの方法の欠点は、酸塩化
物の価格が高く、また入手するのが困難なこと、また他
方では、塩化水素を除去するためにアミンを使用する必
要があることである。生成したアンモニウム塩の処理の
為に、更にコストがかかる。その上、塩化水素は高度の
腐食効果を有するのでカルバメート基を含むエステルの
製造には特別の工業的な手段が必要になる。
【0007】カルバメート基を含むエステルを合成する
ための他の一つの方法はV.V.ミックヒーブ等によって同
じ文献に報告されている。この方法においては、水酸基
含有のカルバミン酸エステルは、エステル交換反応にお
いてカルボン酸のエステルと反応する。エステル交換反
応がエステル基において起こる為に、所望の生成物を生
成させるが、他方ではカルバメート基においても起こ
り、この第二の反応は目的物の収率を低下させ、目的物
の精製に多大の労力を必要とする。
【0008】最後に、カルバメート基含有エステルは、
カルバミン酸のグリコールエステルとモノカルボン酸ま
たはポリカルボン酸、あるいはこれらの無水物または塩
化物との反応によって得ることができることは知られて
いる。対応する方法はドイツ特許926,550に記載
されている。この方法によって対応するアルコールから
カルバメート基を含むエステルを合成することは、第3
級カルバミン酸エステルの場合には好結果が得られる。
【0009】ドイツ特許926,550によるカルバメ
ート基を含むエステルの製造は、脱水触媒の存在下で実
施されることが好ましい。しかしながら、酸触媒は明ら
かに所望のエステル生成を促進するが、NHの機能を含
むカルバメート基のアセチル化にもかなりの影響を有す
る。この第二の反応は、酸触媒の存在下で、ROCON
2型の第一級カルバメート誘導体が、酸塩化物または
酸無水物と反応する場合には、特に顕著である。
【0010】第二級ウレタンROCONHR1の場合に
は第二の反応は余り顕著ではなく、もちろん第三級カル
バミン酸エステルの反応には関与しない。これらの方法
は十分によく知られている(ドイツ特許926,55
0、及びホウベン−ウエイル:ゲオルグシーメ出版シュ
トゥットガルト(1983年)「有機化学の方法」第E
4巻、230頁)。
【0011】カルバメート基の注目されるアシル化がカ
ルバメート基を含むアルコールのエステル化に対する併
行反応として起こり、従って混合物を生成させることに
なる。このことは生成物の収率を低下させるだけでな
く、目的物の分離精製に特別の労力を必要とする。HN
基を含むカルバミン酸エステルが、無水カルボン酸と容
易に反応させることができることは従来の技術から知ら
れており、N−アシルカルバミン酸エステルが好収率で
生成する。
【0012】例えば、ホウベン−ウエイル:「有機化学
の方法」増補版第E4巻、ゲオルグシーメ出版シュトゥ
ットガルト(1983年)230頁、及びそこに引用さ
れている原文献、例えばオーストリア特許第441,0
04号、オーストリア特許第441,586号、米国特
許第2,399,118号、ドイツ特許1,951,3
29にそれら反応が記載されている。また例えば、英国
特許982,235およびそこに引用されている従来技
術から明らかなように、触媒量の酸が、この反応を促進
する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、カルバ
メート基含有エステルを製造するための幾つかの公知の
方法があるが、これらの方法はいずれも環境的に安全で
なく、かつ多くの場合に高価な出発化合物を使用する必
要がある。その上、反応生成物の単離が困難である。従
って、発明が解決しようとする課題は、カルバメート基
含有エステルを環境的に安全な方法によって、高収率
で、安価に簡便に製造する方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式Iで表
わされるカルバメート基を含むアルコールを塩基性触媒
の存在下で、一般式IIで表わされる酸無水物と反応させ
ることを特徴とする一般式IIIで表わされるカルバメー
ト基含有エステルの製造法、ならびに、
【0015】
【化7】 HO−X−OCONH−R2 一般式I (式中、R2は水素または1〜18個の炭素原子を有す
る置換または未置換の、飽和または不飽和の、脂肪族、
脂環式、アリール脂肪族または芳香族炭化水素基、Xは
1〜12個の炭素原子を有する二官能性の置換または未
置換の脂肪族または芳香族基である。)
【0016】
【化8】 (R1−CO)2O 一般式II (式中、R1は1〜18個の炭素原子を有する置換また
は未置換の、飽和または不飽和の、脂肪族、脂環式、ア
リール脂肪族または芳香族炭化水素基である。)
【0017】
【化9】 R1−COO−X−OCONH−R2 一般式III (式中、R1、R2は同一または互いに異なり、R1とR2
及びXは一般式I及びIIと同じ置換基を表わす。) 一般式IVで表わされるカルバメート基を含むアルコール
を塩基性触媒の存在下で、一般式Vで表わされる酸無水
物と反応させることを特徴とする一般式VIで表わされる
カルバメート基含有エステルの製造法に関する。
【0018】
【化10】 HO−X−NHCOO−R2 一般式IV (式中、R2は1〜18個の炭素原子を有する置換また
は未置換の、飽和または不飽和の、脂肪族、脂環式、ア
リール脂肪族または芳香族炭化水素基、Xは1〜12個
の炭素原子を有する二官能性の置換または未置換の脂肪
族または芳香族基である。)
【0019】
【化11】 (R1−CO)2O 一般式V (式中、R1は1〜18個の炭素原子を有する置換また
は未置換の、飽和または不飽和の、脂肪族、脂環式、ア
リール脂肪族または芳香族炭化水素基である。)
【0020】
【化12】 R1−COO−X−NHCOO−R2 一般式VI (ここでR1、R2は同一または互いに異なり、R1とR2
及びXは一般式IV及びVと同じ置換基を表わす。)
【0021】一般式IIIにおいて、R1およびR2は、同
一または互いに異なって、1〜18個の炭素原子を有す
る置換または未置換の直鎖または分枝鎖、環式、アリー
ル脂肪族または芳香族の随意に置換された炭化水素基で
あり、具体的には、メチル基、エチル基、ベンジル基、
シクロヘキシル基、フェニル基、メトキシメチル基、ク
ロロメチル基、クロロエチル基、2−クロロフェニル
基、3−クロロフェニル基、
【0022】4−クロロフェニル基、ビニル基、1−メ
チルビニル基、アリル基、2−カルボキシエチル基、3
−カルボキシプロピル基、2−カルボキシビニル基、2
−カルボキシフェニル基、フェニルメチル基および2−
フェニルビニル基が好ましい。R2の場合には水素も好
ましい。
【0023】二官能性の置換基Xは、具体的には、1,
2−エチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレ
ン、ブチレン、シクロヘキシレンおよびフェニレンなど
が好適である。しかしながら、例えばエーテル、エステ
ルまたはウレタンなどの基を含む置換基も特に好まし
く、具体的には下記の構造のXがあげられる。 −CH2CH2−OCONH−(CH2)6−NHCOO-CH2CH2− −CH(CH3)CH2−OCOCH=CHCOO−CH2CH2− −CH2CH2−OCH2CH2
【0024】従って、本発明による方法において使用さ
れるカルバメート基を含むアルコールは様々の構造を有
する。環状の随意に置換されたカーボネート、例えばエ
チレンカーボネート、1,2−プロピレンカーボネー
ト、1,3−プロピレンカーボネートなどのアンモニア
または第一級の脂肪族または芳香族アミンとの反応生成
物は特に好適である。この場合には反応生成物は例えば
下記の構造を有する。
【0025】HO−CH2CH2−OCONH2,HO−CH(CH3)CH2−OCO
NHCH3,HO−CH2CH(CH3)−OCONHC2H5,HO−CH(CH2Cl)CH2
OCONHC6H5,HO−CH(CH2OC6H5)CH2−OCONH2,HO−CH2CH2
OCONH−CH2C6H5,HO−CH(CH3)CH2−OCONH2
【0026】アミノアルコールとクロロギ酸エステルと
の不完全な反応による反応生成物は、本発明による方法
で使用されて特別の利点が得られるカルバメート基を含
む他の一つの群のアルコールを構成する。これらは例え
ば下記の化合物である。HO−CH2CH2−NHCOOC6H11,HO−
(CH2)4−NHCOOCH2−CH=CH2,(1,3)−HO−C6H4−NHCOOCH
=CH2,HO−CH2CH2−N(COOC2H5)CH2CH2−NH−COOC2H5
【0027】本発明の方法において使用される酸無水
物、無水カルボン酸は非常に様々の構造を有する。これ
らは脂肪族飽和カルボン酸の無水物、例えば無水酢酸、
無水プロピオン酸、無水芳香族酸、あるいは無水ベンゾ
イル、またはR1基に様々の置換基を含む化合物、例え
ば無水クロロプロピオン酸、無水メトキシ酢酸、無水フ
ェニル酢酸、または無水4−クロロベンゾイルである。
【0028】本発明において使用される他の一群の無水
物成分は、エチレン系不飽和モノカルボン酸、例えばア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸またはケイ皮酸の
無水物である。この場合の本発明の方法によって製造さ
れるカルバメート基含有エステルは、例えば下記の構造
を有する。
【0029】
【0030】
【0031】本発明の製造法は溶媒の存在なしで実施さ
れ得るが、一般には溶媒あるいは溶媒混合物の存在下で
実施されることが好ましい。好ましい溶媒はハロゲンで
置換されていてもよい脂肪族、環式脂肪族、アリール脂
肪族および芳香族炭化水素である。エステル類、エーテ
ル類、カルボン酸アミド類、スルホンおよびスルホキシ
ド類も本発明の製造法の溶媒として好ましく用いられ
る。
【0032】トルエン、キシレン、クロロベンゼン、シ
クロヘキサン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、クロロホル
ム、ジメトキシエタンおよびメチルイソブチルケトンは
特に好ましく用いられる。またこれらの2種あるいはそ
れ以上の溶媒よりなる混合溶媒も本発明に使用される。
【0033】本発明の製造法を実施するために、使用さ
れる成分に特にモル比を限定する必要はないが、本発明
の製造法を好ましく実施するためには、カルバメート基
を含むアルコールと無水カルボン酸とのモル比は、1:
5〜5:1、好ましくは1:3〜3:1、より好ましく
は1:1.5〜1.5:1のモル比であることが好まし
い。
【0034】本発明によるカルバメート基を含むアルコ
ールと無水カルボン酸との反応は、塩基性触媒の添加に
よって明らかに促進される。特に好適な触媒は水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化
物、ナトリウムメチラート、カリウム第三級ブタノラー
トなどのアルカリ金属アルコラート、トリエチルアミン
などの第三級アミン、またはピリジン、4−(N,N−
ジメチルアミノ)−ピリジン、1,4−ジアザビシクロ
−(2,2,2)−オクタン、1,5−ジアザビシクロ
−(4,3,0)−ノン−5−エン、1,8−ジアザビ
シクロ−(5,4,0)−ウンデク−7−エンまたは2
−エチル−4−メチルイミダゾールなどの窒素を含む複
素環式塩基である。
【0035】本発明によるカルバメート基を含むエステ
ルの製造は広い温度範囲にわたって実施され得る。即
ち、室温程度の低い温度においても緩やかに行われる。
しかしながら、エステルがより速く生成するように、カ
ルバメート基を含むエステルの合成をより高温において
実施することも好ましい。一般に本発明によるカルバメ
ート基を含むエステルの反応は、20℃〜180℃の温
度範囲で実施することが好ましく、60℃〜140℃の
温度で実施されることが更に有利であり、80℃〜12
0℃の温度範囲が特に好ましい。
【0036】本発明の製造法は、水酸基と酸無水物基と
の反応が優先的に起こる為、酸無水物とカルバメート基
との反応の影響が小さくなるカルバメート基を含むエス
テルの製造法である。従来技術を考慮すると、本発明に
よる方法が、カルバメート基含有エステルを高収率で提
供できることは極めて驚くべきことであり、特に、従来
から非常によく知られているカルバメート基と無水カル
ボン酸との反応が、極めて限られてしか起こらないこと
は驚くべきことである。
【0037】本発明の方法においては、大方の予期に反
してカルバメート基を含むアルコールの水酸基のエステ
ル化が主として、あるいは独占的に起こるが、第一級カ
ルバミン酸エステルが使用され、無水カルボン酸が大量
に存在しているときでさえも、カルバメート基は無水カ
ルボン酸によっては攻撃されず、他の二次反応は全く認
められない。従って、本発明は、カルバメート基含有エ
ステルの優れた製造法を提供する。
【0038】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて更に詳細に説
明する。本発明は元よりこれらに、限定されるものでは
ない。
【0039】(実施例1)ヒドロキシエチルウレタン H
O−CH2CH2−OCONH2 210.2gとナトリウムメチラー
ト0.5gよりなる混合物を内部温度計、滴下ロート、
攪拌機および還流冷却器を備えた500mlフラスコに
て、攪拌しながら60℃にまで加熱した。次いで無水酢
酸245gを内容物の温度が70℃を超えない速度で、
反応溶液中に滴下される。次に反応物を80〜85℃に
おいて4時間攪拌した後、減圧下で分溜した。
【0040】主として酢酸と過剰のアセトアニリドより
なる初期留出物の溜出の後で、酢酸2−カルバメートエ
チル CH3COO−CH2CH2−OCONH2 が無色の液体として蒸留
された。この液体は種晶の添加または長時間の静置によ
って固化して無色の結晶を生成した。 沸点:105〜107℃/0.01ミリバール 融点:33〜35℃ 収量:269g(理論値の約91.5%)
【0041】(実施例2)ヒドロキシエチルウレタン H
O−CH2CH2−OCONH2 21g、カルシウム第三級ブチラー
ト0.5gおよび無水酢酸62gを、実施例1と同様に
して反応させ、生成した酢酸カルバメートエチル CH3CO
O−CH2CH2−OCONH2 を真空蒸留によって単離した。 沸点:108〜110℃/0.01ミリバール 収量:26g(理論値の約88%)
【0042】(実施例3〜15)無水酢酸26g、ヒド
ロキシエチルウレタン HO−CH2CH2−OCONH2 21g、溶
媒100gおよび塩基性触媒0.5gよりなる混合物
を、攪拌しながら反応させた。反応混合物は真空蒸留に
よって精製した。反応の詳細を第1表に示す。酢酸カル
バメートエチル CH3COO−CH2CH2−OCONH2 の特性は実施
例1および2に示す。
【0043】
【表1】 無水酢酸とカルバミン酸ヒドロキシエチル H
O−CH2CH2−OCONH2 からのウレタン酢酸エチル CH3COO
−CH2CH2−OCONH2 の製造例
【0044】(略称) DABCO:1,4-シ゛アサ゛ヒ゛シクロ-(2,2,2)-オクタン DBU :1,8-シ゛アサ゛ヒ゛シクロ-(5,4,0)-ウンテ゛ク-7-エン DBN :1,5-シ゛アサ゛ヒ゛シクロ-(4,3,0)-ノン-5-エン EMI :2-エチル-4-メチルイミタ゛ソ゛ール DMAP :4-シ゛メチルアミノヒ゜リシ゛ン
【0045】(実施例16)N−ヒドロキシエチル−0
−エチルウレタン HOCH2CH2NHCOOC2H5 73.6g、ト
ルエン50mlおよびDABCO 0.5gを内部温度
計、滴下ロート、攪拌器および還流冷却器を備えた25
0mlフラスコ中で、攪拌しながら60℃にまで加熱し
た。
【0046】次いで無水酢酸71.5gを反応物の温度
が70℃を超えない速度で反応溶液に滴下した。次に反
応物を80〜85℃で1時間攪拌反応させた後、真空蒸
留した。主として酢酸と過剰の無水酢酸よりなる初溜の
溜出後、酢酸カルバメートCH3COOOCH2CH2NHCOOC2H5
無色の液体として蒸留した。 沸点:95〜96℃/0.01ミリバール 収量:86.5g(理論値の約91%)
【0047】(実施例17)3−アミノ−1−プロパノ
ールとメチルクロロホルマートからN−(3−ヒドロキ
シプロピル)−0−メチルウレタン HOCH2−CH2CH2NHCO
OCH3 を製造した。該ウレタン26.6g、トルエン5
0mlおよびEMI 0.5gを実施例16と同様に、
無水酢酸30gと反応させて、酢酸エステルCH3COOCH2C
H2CH2NHCOOCH3 を蒸留により、無色透明な液体として単
離した。 沸点:101〜103℃/0.01ミリバール 収量:31.2g(理論値の約89%)
【0048】(実施例18)エタノールアミンとベンジ
ルクロロホルメートからN−ヒドロキシエチル−0−ベ
ンジルウレタン HOCH2CH2−NHCOOCH2C6H5 を合成した。
得られたウレタン19.5g、キシレン50mlおよび
DABCO 0.5gを実施例16と同様にして無水酢
酸20gと反応させて、酢酸エステルCH3COOCH2CH2NHCO
OCH2C6H5 を蒸留によって淡黄色の液体として単離し
た。 沸点:182〜186℃/0.01ミリバール 収量:14.9g(理論値の約63%)
【0049】(実施例19)4−アミノ−1−ブタノー
ルとメチルクロロホルマートからN−(4−ヒドロキシ
ブチル−0−メチルウレタン HO(CH2)4−NHCOOCH3 を合
成した。得られたウレタン4g、トルエン10mlおよ
びDBU 0.2gが実施例16と同様にして無水酢酸
5gと反応させて、酢酸エステルCH3COO(CH2)4NHCOOCH3
を蒸留により黄色を帯びた液体として単離した。 沸点:121〜124℃/0.01ミリバール 収量:2.9g(理論値の約56%)
【0050】(実施例20)N−ブチルアミンと炭酸エ
チレンからN−ブチル−0−ヒドロキシエチルウレタン
C4H9NHCOOCH2−CH2OH を合成した。得られたウレタン
16.1g、トルエン50mlおよびDBU 0.5g
を実施例16と同様にして無水酢酸20gと反応させ
て、酢酸エステルCH3COOCH2CH2OCONHC4H9 を無色の液体
として単離した。 沸点:118〜121℃/0.01ミリバール 収量:17.7g(理論値の約87%)
【0051】(実施例21)2−メトキシエチルアミン
と炭酸プロピレンからN−(2−メトキシエチル)−0
−ヒドロキシプロピルウレタン CH3OCH2CH2NHCOOCH2CH
(OH)CH3 を合成した。得られたウレタン35g、トルエ
ン80mlおよびEMI 0.5gを実施例16と同様
にして無水酢酸35gと反応させ、酢酸エステルCH3OCH
2CH2NHCOOCH2CH(OCOCH3)CH3 を蒸留により、黄色を帯び
た液体として単離した。 沸点:128〜131℃/0.01ミリバール 収量:32.9g(理論値の約76%)
【0052】(実施例22)クロロメチル炭酸エチレン
とエチルアミンからN−エチル−0−(3−クロロ−2
−ヒドロキシプロピルウレタン) CH2ClCH(OH)CH2OCONHC
H2CH3 を合成した。得られたウレタン18g、トルエン
50mlおよびEMI 0.5gを実施例16と同様に
して無水酢酸20gと反応させて、酢酸エステルCH2ClC
H(OCOCH3)CH2OCONHCH2CH3 を蒸留によって淡黄色の液体
として単離した。 沸点:122〜126℃/0.01ミリバール 収量:16.2g(理論値の約73%)
【0053】(実施例23)フェニルグリシジルエーテ
ルと炭酸ガスから相当するフェノキシメチル炭酸エチレ
ンを合成し、イソブチルアミンとの反応によって、N−
イソブトキシ−0−(1−フェノキシメチル−3−ヒド
ロキシ−2−プロピル)−ウレタン(CH3)2CHCH2−NHCOO
CH(CH2OH)CH2OC6H5 を合成した。得られたウレタン27
g、トルエン100mlおよびDBU 0.5gを実施
例16と同様にして無水酢酸30gと反応させた。次い
で反応混合物を減圧下で濃縮した。酢酸エステル (CH3)
2CHCH2NHCOOCH(CH2OCOCH3)−CH2OC6H5(黄色の粘稠な液
体)が残渣として得られた。 収量:29g(理論値の約93%)
【0054】(実施例24)N−ヒドロキシエチル−0
−エチルウレタン HOCH2CH2NHCOOC2H5 266g、DB
N 1gおよび2,6−ジ−第三級ブチル−4−メチル
フェノール1gを内部温度計、滴下ロート、攪拌機およ
び還流冷却器を備えた1mlのフラスコに導入し、攪拌
しながら60℃に加熱した。それから無水メタクリル酸
416gを混合物の温度が70℃を超えないような速度
で温溶液に滴下した。次に混合物を80〜85℃におい
て4時間、そして95〜100℃において2時間攪拌し
た。
【0055】反応混合物は一晩静置し、1,000ml
の水に炭酸水素ナトリウム253gを溶解した溶液を添
加した後、振とうすることによって注意深く抽出され
た。相分離を向上させるために混合物に300mlのト
ルエンが添加された。有機相は水ジェットポンプ減圧下
で濃縮されて残留した粗生成物は減圧下で分別された。
メタクリル酸カルバメート CH2=C(CH3)COOCH2−CH2−N
HCOOC2H5 は無色の液体の形態で蒸留され、この液体は
重合する傾向があり冷蔵庫中で長時間貯蔵された後に結
晶した。 沸点:98〜100℃/0.01ミリバール 収量:258g(理論値の約64%)
【0056】(実施例25)無水クロトン酸185g、
ヒドロキシカルバメート HOCH2CH2NHCOOC2H5 133
g、EMI1gおよび2,6−ジ−第三級ブチル−4−
メチルフェノール1gよりなる混合物を、攪拌しながら
110℃まで加熱し、この温度において5時間反応させ
た。冷却後に反応混合物に200mlのトルエンを添加
し、溶液は炭酸水素ナトリウム126gと1,000m
lの水との混合物とともに振とうすることによって抽出
された。有機相を分離し約15ミリバールにおいて濃縮
した。残留した粗生成物を減圧下で蒸留した。クロトン
酸カルバメートCH3−CH=CHCOOCH2CH2NHCOOC2H5 は無色
の液体として蒸留された。 沸点:102〜105℃/0.001ミリバール 収量:147g(理論値の約73%)
【0057】(実施例26)無水イソ酪酸205.5
g、ヒドロキシエチルウレタン HOCH2CH2NHCOOC2H513
7.2g、DMAP 0.5gおよびトルエン100m
lよりなる混合物を沸騰温度まで加熱し、還流しながら
2時間攪拌した。そして反応混合物は減圧下で分別され
た。イソ酪酸カルバメート (CH3)2CHCOOCH2CH2NHCOOC2H
5 は無色の液体として蒸留された。 沸点:88〜90℃/0.001ミリバール 収量:201.5g(理論値の約96%)
【0058】(実施例27)無水ピバル酸74.5g、
ヒドロキシカルバメート HOCH2CH2NHCOOC2H5 33.2
5g、DBN 1gおよびトルエン100mlを、攪拌
しながら110℃まで加熱し、その温度で8時間反応さ
せた。冷却後に反応混合物に200mlのトルエンを添
加し、溶液は炭酸水素ナトリウム50gと水500ml
との混合物とともに振とうすることによって抽出され
た。有機相を分離し約15ミリバールにおいて濃縮し
た。残留した粗生成物を減圧下で蒸留した。ピバル酸カ
ルバメート(CH3)3CCOOCH2CH2NHCOOC2H5は無色の液体と
して蒸留され、この液体は室温において容易に固化し
た。 沸点:77〜79℃/0.001ミリバール 収量:41g(理論値の約75.5%)
【0059】(実施例28)ヒドロキシエチルカルバメ
ート HO−CH2CH2OCONH2 105g、DBU 1gおよび
2,6−ジ−第三級ブチル−4−メチルフェノール1g
よりなる混合物を、攪拌しながら70℃まで加熱した
後、無水メタクリル酸231gを内部温度が80℃を超
えない速度でこの温度において滴下した。それから反応
混合物は約80℃で2時間そして約100℃でさらに2
時間攪拌され、その後、混合物は減圧下で蒸留された。
【0060】メタクリル酸と無水メタクリル酸よりなる
初期留出物の後でメタアクリル酸カルバメート CH2=C
(CH3)COO−CH2CH2OCONH2 が黄色を帯びた液体として蒸
留され、この液体は長時間の静置または種晶の添加後に
固化して無色の結晶塊を生成した。さらに精製するため
に得られたメタクリル酸カルバメートは石油エーテル/
トルエン混合溶媒を使用して再結晶された。 沸点:106〜109℃/0.001ミリバール 融点:41〜44℃ 収量:105g(理論値の約61%)
【0061】(実施例29)炭酸プロピレンとアンモニ
ア水溶液からカルバミン酸ヒドロキシプロピルが調整さ
れて真空蒸留によって精製された。生成物は HOCH(CH3)
CH2OCONH2 とHOCH2CH(CH3)OCONH2 との約1:1の混合
物であった。生成したカルバミン酸ヒドロキシプロピル
119g、DBU 1gおよび2,6−ジ−第三級ブチ
ル−4−メチルフェノール1gよりなる混合物が、攪拌
しながら70℃に加熱され、内部温度が80℃を超えな
い速度でこの温度において200gの無水メタクリル酸
が滴下された。
【0062】更に反応混合物を約80℃で2時間そして
約100℃でさらに2時間攪拌した。次に混合物は減圧
下で蒸留された。メタクリル酸と無水メタクリル酸より
なる初期留出物の後でメタアクリル酸カルバメート CH2
=C(CH3)COOCH2CH2OCONH2 が黄色を帯びた液体として蒸
留された。 沸点:104〜106℃/0.001ミリバール 収量:135g(理論値の約72%)
【0063】(実施例30)N−メチルヒドロキシエチ
ルウレタン HO−CH2CH2−OCONHCH3 30g、トリエチル
アミン0.5gおよび無水酢酸50gが実施例1と同様
にして反応され、生成した混合物は実施例1と同様にし
て処理された。N−メチル酢酸カルバマトエチル CH3CO
O−CH2CH2−OCONHCH3 が真空蒸留によって単離された。 沸点:105〜106℃/0.01ミリバール 収量:33g(理論値の約81%)
【0064】(実施例31)無水安息香酸22.6g、
カルバミン酸ヒドロキシエチル HOCH2CH2OCONH221
g、DBU 1gおよび250mlのメチルエチルケト
ンよりなる混合物を沸騰温度まで加熱し、還流しながら
6時間攪拌した。冷却後に混合物は50mlの水に5g
の水酸化ナトリウムを溶解した溶液で2回、次いで50
mlの水で2回洗浄された。有機相を分離し冷蔵庫中に
一晩貯蔵した。安息香酸カルバマトエチル C6H5COOCH2C
H2OCONH2 が沈澱した。白色の結晶がろ別されてメチル
エチルケトンで洗浄され真空乾燥器中で乾燥された。 収量:4.5g(理論値の約21.5%) 融点:152〜155℃
【0065】(実施例32) 4−クロロ塩化ベンゾイル、4−クロロ安息香酸および
トリエチルアミンから無水4−クロロ安息香酸を調製し
た。得られた無水4−クロロ安息香酸29.6g、カル
バミン酸ヒドロキシエチル21g、DBU 1g、酢酸
ブチル100mlおよびメチルエチルケトン250ml
よりなる混合物を沸騰温度まで加熱し、還流しながら6
時間攪拌した。冷却後に混合物は50mlの水に5gの
水酸化ナトリウムを溶解した溶液で2回、次いで50m
lの水で2回洗浄した。有機相を分離し冷蔵庫中に一晩
貯蔵した。クロロ安息香酸カルバマトエチル 4−Cl−C6
H4−COOCH2CH2−OCONH2 が沈澱した。白色の結晶をろ別
し、メチルエチルケトンで洗浄後、真空乾燥器中で乾燥
された。 収量:17g(理論値の約70%) 融点:116〜117℃
【0066】(実施例33)2−クロロ塩化プロピオニ
ル、2−クロロプロピオン酸およびトリエチルアミンか
ら無水2−クロロプロピオン酸を調製した。得られた2
−クロロプロピオン酸19.9g、カルバミン酸ヒドロ
キシエチルHOCH2CH2OCONH2 21g、EMI 1gおよび
メチルエチルケトン250mlよりなる混合物を沸騰温
度まで加熱し還流しながら6時間攪拌した。冷却後に混
合物は50mlの水に5gの水酸化ナトリウムで2回、
そして50mlの水で2回洗浄した。有機相を分離し減
圧下で(約0.01ミリバール)濃縮された。粗製の褐
色の蒸留できない液体、2−クロロプロピオン酸カルバ
マトエチルClCH2CH2COOCH2CH2OCONH2 が残渣として残留
した。 収量:8g(理論値の約41%)
【0067】(実施例34)シクロヘキサン塩化カルボ
ン酸、シクロヘキサンカルボン酸およびトリエチルアミ
ンからシクロヘキサン無水カルボン酸を調製した。得ら
れたシクロヘキサン無水カルボン酸24g、カルバミン
酸ヒドロキシエチル HOCH2CH2OCONH2 21g、EMI
1gおよびメチルエチルケトン250mlよりなる混合
物を沸騰温度まで加熱し還流しながら6時間攪拌した。
冷却後に混合物を50mlの水に5gの水酸化ナトリウ
ムを溶解した溶液で2回、そして50mlの水で2回洗
浄した。有機相を分離し減圧下で(約0.01ミリバー
ル)濃縮した。粗製の褐色の蒸留できない液体、シクロ
ヘキサン酸カルバマトエチル C6H11−COOCH2CH2OCONH2
が残渣として残留した。 収量:17.4g(理論値の約81%)
【0068】(実施例35)2−エチルヘキサン塩化カ
ルボン酸、2−エチルヘキサンカルボン酸およびトリエ
チルアミンから2−エチルヘキサン無水カルボン酸を調
整した。得られた2−エチルヘキサン無水物27g、カ
ルバミン酸ヒドロキシエチルHOCH2CH2OCONH2 21g、
DABCO 1gおよびメチルエチルケトン250ml
を沸騰温度まで加熱し、還流しながら6時間加熱した。
冷却後に混合物は50mlの水に5gの水酸化ナトリウ
ムを溶解した溶液で2回、そして50mlの水で2回洗
浄した。有機相を分離し、減圧下で(約0.01ミリバ
ール)濃縮した。粗製の赤味を帯びた蒸留できない液
体、2−エチルヘキサン酸カルバマトエチル C4H9CH(C2
H5)COOCH2−CH2OCONH2 が残渣として残留した。 収量:17.8g(理論値の約77%)
【0069】(実施例36)メトキシ塩化酢酸、メトキ
シ酢酸およびトリエチルアミンから無水メトキシ酢酸を
調製した。得られた無水メトキシ酢酸16g、カルバミ
ン酸ヒドロキシエチルHOCH2CH2OCONH2 21g、DAB
CO 1gおよびメチルエチルケトン250mlよりな
る混合物を沸騰温度まで加熱し、還流しながら6時間加
熱した。冷却後に混合物は25mlの水に2.5gの水
酸化ナトリウムを溶解した溶液で2回、そして10ml
の水で2回洗浄された。有機相を分離し、減圧下で(約
0.01ミリバール)濃縮された。粗製の黄色を帯びた
液体、メトキシ酢酸カルバマトエチル CH3OCH2COOCH2CH
2O−CONH2 が残渣として残留した。 収量:1.7g(理論値の約10%)
【0070】(実施例37)塩化ケイ皮酸、ケイ皮酸お
よびトリエチルアミンから無水ケイ皮酸を調整した。得
られた無水ケイ皮酸28g、カルバミン酸ヒドロキシエ
チルHOCH2CH2OCO−NH2 21g、DABCO 1g酢酸
ブチル100mlおよびメチルエチルケトン250ml
よりなる混合物を沸騰温度にまで加熱して還流しながら
6時間攪拌した。冷却後に混合物は50mlの水に5g
の水酸化ナトリウムを溶解した溶液で2回、そして50
mlの水で2回洗浄された。有機相を分離し冷蔵庫中で
一晩貯蔵した。ケイ皮酸カルバマトエチル C6H5−CH=C
H2−COOCH2CH2OCONH2 が沈澱する。白色の結晶がろ別さ
れ、メチルエチルケトンで洗浄されて真空乾燥器中で乾
燥された。 収量:8.7g(理論値の約37%) 融点:149〜151℃
【0071】(実施例38)イソプロパノールアミンと
エチルクロロホルマートからN−(2−ヒドロキシプロ
ピル)−O−エチルウレタン CH3−CH(OH)CH2NHCOOCH2C
H3 を調製した。得られたヒドロキシエチルウレタン3
0g、トルエン80mlおよびDABCO 0.5gを
内部温度計、滴下ロート、攪拌機および還流冷却器を備
えた250mlフラスコに導入し、攪拌しながら60℃
まで加熱した。それから無水酢酸35gを混合物の温度
が70℃を超えない速度で温溶液に滴下した。次に混合
物を80〜85℃において1時間攪拌した後、真空下で
分別した。主として酢酸と過剰の無水酢酸よりなる初期
留出物の後で、酢酸カルバメートCH3CH−(OCOCH3)CH2NH
COOC2H5が透明な無色液体として蒸留された。 沸点:100〜103℃/0.01ミリバール 収量:33.5g(理論値の約87%)
【0072】
【発明の効果】本発明は化学工業または製薬工業等の様
々の部門において有用であるカルバメート基含有エステ
ルを環境的に安全な方法によって、副生物が少なく、高
収率で、安価に簡便に製造する方法を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 271/24 271/26 271/34 271/36 271/38 271/42 271/56 271/58 // C07B 61/00 300

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式Iで表わされるカルバメート基を
    含むアルコールを塩基性触媒の存在下で、一般式IIで表
    わされる酸無水物と反応させることを特徴とする一般式
    IIIで表わされるカルバメート基含有エステルの製造
    法。 【化1】 HO−X−OCONH−R2 一般式I (式中、R2は水素または1〜18個の炭素原子を有す
    る置換または未置換の、飽和または不飽和の、脂肪族、
    脂環式、アリール脂肪族または芳香族炭化水素基、Xは
    1〜12個の炭素原子を有する二官能性の置換または未
    置換の脂肪族または芳香族基である。) 【化2】 (R1−CO)2O 一般式II (式中、R1は1〜18個の炭素原子を有する置換また
    は未置換の、飽和または不飽和の、脂肪族、脂環式、ア
    リール脂肪族または芳香族炭化水素基である。 【化3】 R1−COO−X−OCONH−R2 一般式III (式中、R1、R2は同一または互いに異なり、R1とR2
    及びXは一般式I及びIIと同じ置換基を表わす。)
  2. 【請求項2】 一般式IVで表わされるカルバメート基を
    含むアルコールを塩基性触媒の存在下で、一般式Vで表
    わされる酸無水物と反応させることを特徴とする一般式
    VIで表わされるカルバメート基含有エステルの製造法。 【化4】 HO−X−NHCOO−R2 一般式IV (式中、R2は1〜18個の炭素原子を有する置換また
    は未置換の、飽和または不飽和の、脂肪族、脂環式、ア
    リール脂肪族または芳香族炭化水素基、Xは1〜12個
    の炭素原子を有する二官能性の置換または未置換の脂肪
    族または芳香族基である。) 【化5】 (R1−CO)2O 一般式V (式中、R1は1〜18個の炭素原子を有する置換また
    は未置換の、飽和または不飽和の、脂肪族、脂環式、ア
    リール脂肪族または芳香族炭化水素基である。) 【化6】 R1−COO−X−NHCOO−R2 一般式VI (ここでR1、R2は同一または互いに異なり、R1とR2
    及びXは一般式IV及びVと同じ置換基を表わす。)
  3. 【請求項3】 反応が20〜180℃の温度範囲におい
    て実施されることを特徴とする請求項1または2記載の
    製造法。
  4. 【請求項4】 反応に於けるカルバメート基を含むアル
    コールと無水カルボン酸のモル比が1:5〜5:1の範
    囲であることを特徴とする請求項1または2記載の製造
    法。
  5. 【請求項5】 触媒として、水酸化ナトリウム、水酸化
    カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、ナトリウムメタ
    ノラート、カリウム第4級ブタノラートなどのアルカリ
    金属アルコラート、トリエチルアミンなどの第3級アミ
    ンまたは、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)−ピリ
    ジン、1,4−ジアザビシクロ−(2,2,2)−オクタン、1,5
    −ジアザビシクロ−(4,3,0)−ノン−5−エン、1,8−ジ
    アザビシクロ−(5,4,0)−ウンデク−7−エン、2−エチ
    ル−4−メチルイミダゾールなどの窒素含有複素環式塩
    基から成る群から選ばれる1種以上の化合物が使用され
    ることを特徴とする請求項1または2記載の製造法。
  6. 【請求項6】 反応溶媒としてハロゲン置換された、脂
    肪族、脂環式または芳香族の炭化水素、またはエステ
    ル、エーテル、グリコールエーテルエステル、アミド、
    スルホン、スルホキシドから成る群から選ばれる1種以
    上の溶媒を使用することを特徴とする請求項1または2
    記載の製造法。。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005047234A1 (de) * 2003-10-24 2005-05-26 Röhm GmbH & Co. KG Verfahren zur herstellung von carbamatgruppen umfassenden (meth)acrylsäureestern
JP2006063035A (ja) * 2004-08-27 2006-03-09 Hironori Takahata カルボン酸類の新規なエステル化方法
US20220281798A1 (en) * 2018-08-16 2022-09-08 Evonik Operations Gmbh Preparation of (meth)acrylic acid esters

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