JPH0717683B2 - ヒト絨毛膜性生殖腺刺激ホルモンの糖鎖関連7糖性ハプテンの製造法 - Google Patents

ヒト絨毛膜性生殖腺刺激ホルモンの糖鎖関連7糖性ハプテンの製造法

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JPH0717683B2
JPH0717683B2 JP61183764A JP18376486A JPH0717683B2 JP H0717683 B2 JPH0717683 B2 JP H0717683B2 JP 61183764 A JP61183764 A JP 61183764A JP 18376486 A JP18376486 A JP 18376486A JP H0717683 B2 JPH0717683 B2 JP H0717683B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、ヒト絨毛膜性生殖腺刺激ホルモン(以下HCG
という)の糖鎖関連7糖性ハプテンの製造法に関する。
〔発明の背景〕
ヒト絨毛膜性生殖腺刺激ホルモン(HCG)は、生殖腺を
刺激するホルモンである。HCGは妊娠時に胎盤の絨毛組
織で産生分泌され、妊娠初期に妊娠の尿に出現すること
から、妊娠の判定に利用されている。
また、HCGは化学的にはα,βのサブユニット構造をも
つ糖タンパク質である。さらに、健康な人のHCGのα−
サブユニットから単離された糖鎖のシアル酸を除いた部
分には、特異的なモノアンテナ型糖鎖(A)が見出され
ている。一方、絨毛性腫瘍患者の尿から精製したHCGに
は変則的なバイアンテナ型糖鎖(B)が含まれているこ
とが報告されている〔A.コバタら、ジャーナル・オブ・
バイオロジカル・ケミストリー(J.Biol.Chme.)、25
8、14126、(1983)〕。
(Rは低級アルキル基を示す。) さらに、糖鎖(A)の糖鎖(B)への修飾は、絨毛膜性
腫瘍組織中のN−アセチルグルコサミニルトランスフエ
ラーゼIVの存在によって一応説明されているが、詳細に
ついては十分に解明されていない。そこで、そのような
糖タンパク糖鎖に生じる修飾が生物学的にどのような意
義を有するのかの解明が現在進められている。
本発明者らは、上記糖鎖修飾の生物学的意義の解明には
人工的な炭水化物抗原の入手が不可欠であるとの観点か
ら、糖鎖(B)に対応した7糖性ハプテン(2)の分子
設計を行うとともに、その合成研究を行った。そして化
合物(31)とマンノース性供与体(40)を反応させ、選
択的脱保護を行なって化合物(41)とし、これにラクト
サミン供与体(42)を反応させて、β−マンノース残基
の3位に結合しているα−マンノース残基の2および4
位にラクトサミン残基を立体選択的に導入し、7糖性生
成物を得たのち、脱保護を行なうことにより目的とする
7糖性ハプテン(2)の合成に成功した(特願昭60−27
0906号明細書参照)。
〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、上記段階的な経路による合成は、通算収率がや
や低いという問題点があった。したがって本発明の目的
は、HCGのα−サブユニットのアスパラギン結合型糖鎖
中、特にバイアンテナ型複合型構造を有する糖鎖(B)
に対応する7糖性ハプテン(2)を高収率で得る方法を
提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は 一般式(I): (式中Bnはベンジル基、R1は低級アルキル基を示す)で
表される化合物を、グリコシル化触媒存在下に、 一般式(II): (式中Acはアセチル基、R2はアセチル基またはベンジル
基、Xは−O−C(=NH)−CCl3またはフッ素原子を示
す) で表される化合物と反応させた後、保護基を脱離するこ
とにより達成される。
本発明方法の出発原料である一般式(II)で表される化
合物はたとえば次のように合成される。
まずアリル3,6−ジ−O−ベンジル−α−D−マンノピ
ラノシド(13)とラクトサミニル供与体(12)、(14)
または(15)を、シルバートリフレートなどの銀塩、Hg
Br2などの水銀塩、s−コリジン、BF3・Et2O、モレキュ
ラーシーブ、メチルトリフレートなどのグリコシル化触
媒存在下に反応させて5糖化合物(16)を得る。この反
応は一般に−20〜50℃、1分〜60時間で十分に進行す
る。
化合物(16)をNaOMe/MeOHなどにより脱アセチル化して
化合物(19)とし、次いでn−BuNH2−MeOHで処理して
フタロイル基を脱離したのち、Ac2O−ピリジンによりア
セチル化して化合物(20)を得る。
この化合物(20)をPdCl2/AcONa/AcOHで処理してアリル
基を脱離し、化合物(21)を得る。
この化合物(21)を、ジクロロメタン等の溶媒中、NaH
等の触媒存在下にトリクロロアセトニトリルと反応させ
てトリクロロアセトイミデート(23)(α体)を得る。
化合物(21)をたとえばエタノール/酢酸中、10%Pd−
Cにより接触還元してベンジル基を脱離し、次いでAc2O
−ピリジンによりアセチル化してパーアセテート(25)
とし、NH2NH2−AcOHにより選択的脱アセチル化を行って
化合物(26)を得る。この化合物(26)をジアザビシク
ロウンデカン(DBU)の存在下にトリクロロアセトニト
リルと反応させると、トリクロロアセトイミデート(2
7)(β体)が得られる。
一方、化合物(21)を、ジメトキシエタン等の溶媒中、
ジエチルアミノサルファー・トリフルオライドで処理す
ることによりフルオライド(28)および(29)が得られ
る。
本発明はこのようにして得られた一般式(II)で表され
る5糖化合物(23)、(27)、(28)または(29)と、
一般式(I)で表される2糖化合物たとえば化合物(3
1)とを、グリコシル化触媒存在下に反応させて7糖化
合物(32)を得、保護基を脱離して目的化合物(2)を
得るものである。
上記本発明方法の一具体例を次のスキーム1、2および
3に示す。
〔発明の効果〕 本発明方法において、化合物(21)の化合物(31)から
の通算収率は、6.56%であり、特願昭60−270906号明細
書記載の段階的経路による方法の収率2.57%と比較し
て、はるかにすぐれている。
本発明方法により得られる化合物(16)、(19)、(2
0)、(21)、(23)、(24)、(25)、(26)、(2
7)、(28)、(29)、(31)はいずれも新規化合物で
ある。
本発明方法により得られる7糖性ハプテンは、化学的に
抗原に変換することができ、妊娠や絨毛膜性腫瘍の診
断、検査に利用することができる抗体や免疫吸着体の調
製に用いることができる。またバイアンテナ型糖鎖の生
物学的意義を解明するための有用な試薬である。
以下参考例および実施例により本発明を更に詳細に説明
する。なおTLCの担体はシリカゲル(メルック社製)を
用いた。
参考例1 SnCl4(36μ、0.3m mol)をβ−酢酸塩(10)(236m
g、0.3m mol)とBu3SnSMe(104mg、0.41m mol)のCl(C
H22Cl(6ml)溶液に−15℃で加えた。その混合液を20
℃で13時間撹拌させNaHCO3水溶液に注ぎ、固体KF(500m
g)を加えて錫誘導体を沈澱させた。不溶性物質をセラ
イト濾過し、濾液をCl(CH22Clで抽出し、その抽出物
をH2Oで洗浄し、乾燥させ、溶媒留去すると、油状の残
留物が得られた。これを1:1のトルエン−酢酸エチルで
シルカゲルクロマトグラフィーに付すと、グラス状の化
合物(11)(207mg、89.2%)が得られた。
〔化合物(11)の性質〕 [α]+20.6゜(C=1.4,CHCl3) Rf0.43(1:1トルエン−酢酸エチル) NMR:δH7.882−7.731(4H,m,アロマチック) 5.807(H−3a,dd,J3.48.3J2.310.2Hz) 5.384(H−1a,d,J1.210.7Hz) 5.342(H−4b,dd) 5.132(H−2b,dd,J2.310.25J1.28.0Hz) 4.956(H−3b,dd,J3.4,3.4Hz) 4.536(H−1b,d,J7.81Hz) 4.529(H−6b) 4.311(H−2a,dd,J2.310.2Hz) 4.285−3.847(残留糖プロトン) 2.147、2.142、2.135、2.073、2.048、1.968、1.910(7
S 21H S−Me及びAc×6) δc100.9(C−1b,J163Hz) 80.5(C−1a) 11.5(S−H3) 元素分析 計算値 C33H39NO17S:C 52.58 H 5.45 N 1.86 実験値 C 52.84 H 5.22 N 1.88 参考例2 アリルO−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D
−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−(3,6−ジ
−O−アセチル−2−デオキシ−2−フタルイミド−β
−D−グルコピラノシル)−(1→2)−O−[(2,3,
4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノ
シル)−(1→4)−O−(3,6−ジ−O−アセチル−
2−デオキシ−2−フタルイミド−β−D−グルコピラ
ノシル)−(1→4)]−3,6−ジ−O−ベンジル−α
−D−マンノピラノシド(16) アリルO−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D
−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−(3,6−ジ
−O−アセチル−2−デオキシ−2−フタルイミド−β
−D−グルコピラノシル)−(1→4)−3,6−ジ−O
−ベンジル−α−D−マンノピラノシド(17)とアリル
O−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→4)−O−(3,6−ジ−O−
アセチル−2−デオキシ−2−フタルイミド−β−D−
グルコピラノシル)−(1→2)−O−3,6−ジ−O−
ベンジル−α−D−マンノピラノシド(18) <方法A> 化合物(12)(12.5g、15.9m mol)の溶液を化合物(1
3)(2.12g)、5.3m mol)、S−コリジン(2.6ml、20.
1m mol)とAgOSO2CF3(4.99g、19.4m mol)のCl(CH2
2Cl(15ml)溶液に−20℃で滴々加えた。
反応混合液を−20℃で1時間撹拌し、 Cl(CH22Cl(200ml)で希釈し、セライト濾過した。
濾液を1N−HCl、NaHCO3水溶液、H2Oで洗浄し乾燥し(Mg
SO4)吸引溶媒留去した。残留物を1:1トルエン−酢酸エ
チルのSiO2クロマトグラフィーに付し、画分(Rf40、1:
1トルエン−酢酸エチル)を得、さらにトルエン−CHCl3
−EtOAc(4:4:5)におけるHPTLCに付すと2つのスポッ
トが得られた。さらにこの画分をバイオビーズSX−4を
充填したゲル濾過クロマトグラフィー(展開溶媒ベンゼ
ン)によって精製すると化合物(17)(2.44g 41.7%)
が得られた。
〔化合物(17)の性質〕 [α]+29.0゜(C=1.4,CHCl3) Rf0.26(トルエン−CHCl3−酢酸エチル=4:4:5) Nmr:δH5.88−5.75(−CH=CH2,m) 5.674(H−1b,d,J8.3Hz) 5.668(H−3b,q,J8.9H及び10.8Hz) 5.312(H−4c,d,J3.4Hz) 4.907(H−3c,dd,J3.4及び10.5Hz) 4.448(H−1c,d,J8.0Hz) 2.130(Ac)、2.031(Ac)、2.027(Ac)、1.983(A
c)、1.958(Ac)及び1.871(Ac) δc100.9(C−1c,1JCH161Hz) 98.1(C−1a,1JCH167Hz) 97.6(C−1b,1JCH167Hz) 元素分析 計算値 C55H63O23N・H2O:C 58.76 H 5.82 N 1.25 実験値 C 58.93 H 5.53 N 1.51 さらにトルエン−酢酸エチル(1:1)で溶出すると、化
合物(16)(5.50g、77.3%)が得られた。
〔化合物(16)の性質〕 [α]+15.2゜(C=1.8CHCl3) Rf0.25(トルエン−酢酸エチル(1:) Nmr:δH5.673(H−3c,q,J8.6及び10.5Hz 5.602(H−3b,q,J8.8H及び10.5Hz) 5.543(H−1b,d,J8.5Hz) 5.459(H−1c,d,J8.3Hz) 5.326(H−4e,d,J3.3Hz) and 5.301(H−4d,d,J3.3Hz) 4.939(H−3e,dd,J3.3及び10.5Hz) 4.880(H−3d,dd,J3.3及び10.5Hz) δc101.0(C−1e,及C−1d,1JCH167H) 98.0(C−1a,1JCH167Hz) 96.6(C−1b,及びC−1c,1JCH165Hz) 55.4(C−2bあるいはC−2c) 55.7(C−2cあるいはC−2b) 元素分析 計算値 C87H98N2O40 C、57.67 H、 5.45 N、 1.54 実験値 C 57.47 H 5.52 N 1.42 <方法B> 化合物(13)(800mg、2.0m mol)と、(14)(5.2g、
6.0m mol)と粉末モレキュラーシーブAW−300をCl(C
H22Cl(20.0ml)に加えた混合物に、−15℃でBF3・Et
2Oを加え−15℃〜−20℃で1時間撹拌させた。反応混合
液をCl(CH22Clでうすめ、セライト濾過した。濾液を
NaHCO3水溶液、H2Oで洗浄し乾燥させ(MgSO4)、真空で
溶媒留去した。残留物を1:1トルエン−酢酸エチルを展
開溶媒としたSiO2クロマトグラフィーに付し、さらにRf
0.42(トルエン−酢酸エチル(1:1)でブロードスポッ
ト)に対応する画分をバイオビーズ(ベンゼン)を充填
したゲル濾過クロマトグラフィーによって精製するとモ
ノグリコシル化化合物(17)と(18)の混合物が得られ
た。
〔化合物(17)と(18)の混合物〕 NMR(107)→δH5.88−5.57(−CH=CH2,m) 5.777(H−3b,q,J83H及び10.8Hz) 5.462(H−1b,d,J8.6Hz) 5.335(H−4c,d,J3.4Hz) 4.963(H−3c,dd,J3.4及び10.5Hz) 4.543(H−1c,d,J8.0Hz) 2.129、2.067、2.027、1.984、1.968及び1.909(6S,18
H,Ac) さらにトルエン−酢酸エチル(1:1)で溶出すると化合
物(16)(2.65g、73.3%)が得られた。
<方法C> 化合物(13)(31.0mg、0.08m mol)、CF3SO3CH3(32μ
、0.28m mol)およびモレキュラーシーブ4AをCl(C
H22Cl(3.0ml)に加えた混合物を撹拌しながら、これ
に、化合物(15)のEt2O−Cl(CH22Cl(4:6)(10m
l)溶液を−20℃で加えた。
反応混合溶液を室温に到達させ、さらにCF3SO3CH3を100
μづつ3度加えて反応を完了させた。その反応混合溶
液をCl(CH22Clで薄めセライト濾過し、真空で溶媒留
去させた。残留物をトルエン−酢酸エチルを展開溶媒と
してSiO2クロマトグラフィーに付すと、化合物(16)
(51mg、36%)が得られた。
参考例3 アリルO−(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→
4)−O−(2−デオキシ−2−フタルイミド−β−D
−グルコピラノシル)−(1→2)−O−〔(β−D−
ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−(2−デオキ
シ−2−フタルイミド−β−D−グルコピラノシル)−
(1→4)〕−3,6−ジ−O−ベンジル−α−D−マン
ノピラノシド(19) 化合物(16)(5.3g、2.9m mol)を0.05N NaOMe−MeOH1
20mlに溶かした溶液を25℃で2時間撹拌しアンバーリス
トA−15で中和し、セライト濾過した。濾液を真空で溶
媒留去すると化合物(19)(3.75g、98%)が得られ
た。その一部を、MeOHを展開溶媒としたセフアデックス
LH−20を用いたクロマトグラフィーに付すことによって
精製し、化合物(19)の精製品を得た。
〔化合物(19)の性質〕 [α]−10.1゜(C=0.80、MeOH) Rf0.61nBuOH−EtOH−H2O(2:1:1) NMR:δ(CD3OD) 5.75−5.60(−CH=CH2,m) 5.311(H−1bあるいはH−1c,d,J8.6Hz) 5.268(H−1cあるいはH−1b,d,J8.3Hz) & 5.05−4.95(CH=CH2,m) δc(CD3OD)105.1(C−1d及C−1e,1JCH161Hz) 99.2(C−1bあるいはC−1c) 98.4(C−1bあるいはC−1b) 97.8(C−1a,1JCH167Hz) 58.4(C−2bあるいはC−2c) & 57.7(C−2cあるいはC−2b) 元素分析 C63H74O28N2・H2O 計算値 C 57.09 H 5.78 N 2.11 実験値 C 57.12 H 5.71 N 2.07 参考例4 アリルO−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D
−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−(2−アセ
タミド−3,6−ジ−O−アセチル−2−デオキシ−β−
D−グルコピラノシル)−(1→2)−O−〔(2,3,4,
6−テトラ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→4)−O−(2−アセタミド−3,6−ジ−
O−アセチル−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→4)〕−3,6−ジ−O−ベンジル−α−D
−マンノピラノシド(20) 化合物(19)(3.5mg、2.7m mol)をnBuNH2−MeOH(1:
1)150mlに溶かした溶液を還流下で24時間撹拌し、真空
で溶媒留去した。残留物をt.l.c(2:1:1nBuNH2−MeOH−
H2OでRf0.33)で精製し、ピリジン150mlとAc2O(30ml)
に溶かした。混合液を25℃で16時間撹拌し、真空下で溶
媒留去をした。残留物をCHCl3−Me2CD(3:2)を展開溶
媒とするSiO2クロマトグラフィーに付し、化合物(20)
を得た(2.8g、64%)。
〔化合物(20)の性質〕 [α]−5.5゜(C=1.1 CHCl3) Rf0.58CHCl3−Me2CO(1:1) N.m.r 5.95−5.8(−CH=CH2,m) 5.357(H−4d,d,J3.2Hz) 5.327(H−4d,d,J3.2Hz) 4.968(H−3c,dd,J3.2及10.5Hz) 4.909(H−3d,dd,J3.2及10.5Hz) δc101.0(C−1c,C−1d及びC−1e1JCH160Hz) 99.4(C−1b,1JCH159Hz) 96.2(C−1a,1JCH169Hz) 54.3(C−2b及C−2c) 23.1(CH3CONH×2) 元素分析 C75H98O38N2・H2O 計算値 C 54.46 H 6.09 N 1.69 実験値 C 54.50 H 6.09 N 1.69 参考例5 O−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→4)−O−(2−アセタミド
−3,6−ジ−O−アセチル−2−ジオキシ−β−D−グ
ルコピラノシル)−(1→2)−O−〔(2,3,4,6−テ
トラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2−アセタミド−3,6−ジ−O−ア
セチル−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−
(1→4)〕−3,6−ジ−O−ベンジル−α−D−マン
ノピラノース(21)および2−オキソ−プロピル−O−
(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル−(1→2)−O−〔(2,3,4,6−テトラ−
O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→
4)−O−(2−アセタミド−3,6−ジ−O−アセチル
−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−(1→
4)〕−3,6−ジ−O−ベンジル−α−D−マンノピラ
ノシド(22) <方法A> 化合物(20)(2.8g、1.7m mol)、NaOAC(304mg)、Pd
Cl2(329mg、1.85m mol)をAcOH(58ml)−H2O(2ml)
に加えた混合液を20−25℃で16時間、次いで60℃で1時
間撹拌した。この混合物をセライト濾過し、真空下で溶
媒留去すると残留物が残った。これを酢酸エチル100ml
でうすめNaHCO3水溶液・H2Oで洗浄し、乾燥(MgSO4
し、溶媒留去し、CHCl3−Me2CO(3:2)を展開溶媒とす
るSiO2クロマトグラフィーに付すと、化合物(21)(1.
36g、50%)が得られた。
〔化合物(21)の性質〕 [α]−14.8゜(C=1.1 CHCl3) Rf0.24(CHCl3−Me2CO)( ) NMR:δH5.374(H−4e,d,J.3.3Hz) 及び 5.328(H−4d,d,J3.2Hz δc100.6(C−1b,C−1c C−1d及びC−1e) 91.8(C−1a) 54.0(C−2b及C−2c) 22.9(CH3CONH×2) 元素分析 C72H94O38N2・H2O 計算値 C 53.59 H 5.87 N 1.73 実験値 C 53.77 H 5.96 N 1.53 <方法B> 化合物(20)(440mg、0.27m mol)とクロロトリス(ト
リフェニルホスフィン)ロジウムI(25mg)とDABCO
(ジアザビシクロオクタン)(175mg)をEtOH−ベンゼ
ン−H2O(8:3:1)(20ml)に溶かした混合液を4時間還
流した。反応液を真空で溶媒留去させ乾燥させ、残留物
をCHCl3に溶かし、H2Oで洗浄し、MgSO4で乾燥した。真
空で溶媒留去すると400mgの残留物が得られた(Rf0.6
2、CHCl3−アセトン(1:1))。これをTHF−H2O(8:2)
(10ml)に溶かしヨウ素97.0mgを加え、その溶液を20℃
で80分撹拌し、反応混合液をCHCl3でうすめ、引き続い
てNaHSO3飽和溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、真空
で溶媒留去し、残留物をCHCl3−アセトン(1:1)を用い
たSiO2クロマトグラフィーに付すとセミアセタール(2
1)(355mg、82.7%)を得ることができた。
参考例6 O−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→4)−O−(2−アセタミド
−3,6−ジ−O−アセチル−2−ジオキシ−β−D−グ
ルコピラノシル)−(1→2)−O−〔(2,3,4,6−テ
トラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2−アセタミド−3,6−ジ−O−ア
セチル−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−
(1→4)〕−3,6−ジ−O−ベンジル−α−D−マン
ノピラノシルトリクロロアセトイミデート(23) 化合物(21)(206mg、0.124m mol)をCH2Cl2(5ml)に
溶かし撹拌したものに、NaH(50%、5.9mg、0.13m mo
l)とCl3CCN(1.0ml)を0℃で加えた。混合液を0−20
℃で1時間撹拌し、セライト濾過した。濾液を真空で溶
媒留去し、残留物をEtOAcを用いたSiO2クロマトグラフ
ィーに付し、化合物(23)(206mg、92%)を得た。
〔化合物(23)の性質〕 Rf0.31(EtOAc) NMR・δH8.577(C=NH,s) 6.261(H−1a,s) δc160.2(O−C≡N) 100.7(C−1b,C−1d及C−1e) 99.4(C−1c) 95.8(C−1a) 90.6(CCl3) 54.0(C−2b及C−2c) 22.9(CH3CONH×2) 20.5(CH3CO2×2) 参考例7 O−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→4)−O−(2−アセタミド
−3,6−ジ−O−アセチル−2−デオキシ−β−D−グ
ルコピラノシル)−(1→2)−O−〔(2,3,4,6−テ
トラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2−アセタミド−3,6−ジ−O−ア
セチル−β−D−グルコピラノシル)−(1→4)〕−
D−マンノピラノース(24) 化合物(21)(500mg、0.31m mol)と10%Pd−C(100m
g)を10:1MeOH−AcOH(30ml)に溶かした混合液を、水
素雰囲気下、20℃で24時間撹拌した。通常の処理を行い
CHCl3−MeOHの(9:1)を用いたSiO2クロマトグラフィー
に付して精製すると化合物(24)が得られた。
〔化合物(24)の性質〕 〔α〕−5.0゜(C=0.2 CHCl3) Rf0.24 CHCl3−MeOHの(9:1) NMR. 5.358(H=4a及H−4c,ds) 2.16−1.95(Ac×14) δc101.9(C−1b,C−1c、C−1d及びC−1e,bs) 92.6(C−1a) 23.6(CH3CONH) 23.1(CH3CONH) 元素分析 C56H82O38N2・H2O 計算値 C 48.60 H 5.90 N 1.95 実験値 C 48.51 H 5.74 N 1.90 参考例8 O−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→4)−O−(2−アセタミド
−3,6−ジ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→2)−O−〔(2,3,4,6−テトラ−O−ア
セチル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−
O−(2−アセタミド−3,6−ジ−O−アセチル−β−
D−グルコピラノシル)−(1→4)〕−1,3,6−トリ
−O−アセチル−α−D−マンノピラノシド(25) 化合物(24)(440mg、0.31m mol)をピリジン−Ac2O
30mlに溶かした溶液と20℃で19時間撹拌し、真空で溶媒
留去した。残留物をCHCl3−MeOH(30:1)を用いたSiO2
クロマトグラフィーに付すと化合物(25)が得られた。
〔化合物(25)の性質〕 〔α〕−9.8゜(C=1.1,CHCl3) Rf0.45 CHCl3−MeOH(9:1) N.M.R:δH6.076(NH,d,J9.8Hz) 5.914(H−1a,d,J2.0Hz) 5.761(NH,d,J9.5Hz) 5.353(H−4d及びH−4c,d,J3.4Hz) 4.482(H−1d及びH−1c,d,J7.8Hz) 2.184−1.938(Ac×17) δc101.4(C−1b,C−1c、C−1d及C−1e,1JCH165z) 90.8(C−1a,1JCH176Hz) 53.6(C−2b) 53.2(C−2c) 22.7(CH3CONH×2) 20.3(CH3COO×5) 元素分析 C64H88O41N2・2H2O 計算値 C 48.73 H 5.87 N 1.77 実験値 C 48.69 H 5.57 N 1.72 参考例9 O−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→4)−O−(2−アセタミド
−3,6−ジ−O−アセチル−デオキシ−β−D−グルコ
ピラノシル)−(1→2)−O−〔(2,3,4,6−テトラ
−O−アセチル−3,6−ジ−O−アセチル−2−デオキ
シ−β−D−グルコピラノシル)−(1→4)−3,6−
ジ−O−アセチル−D−マンノピラノース(26) 化合物(25)とNH2NH2・AcOH(11.7mg、0.127m mol)の
DMF(3.0ml)溶液を25℃で1時間撹拌し、酢酸エチル50
mlで希釈した。その有機層をH2Oで洗浄し、乾燥し(MgS
O4)、真空で溶媒留留去すると、化合物(26)(178m
g、93%)が得られた。その少量をCHCl3−MeOH(9:1)
を用いたSiO2クロマトグラフィーに付して精製すると化
合物(26)の精製品が得られた。
〔化合物(26)の性質〕 〔α〕−18.4゜(C=1.5 CHCl3) Rf0.32 CHCl3−MeOH(9:1) N.M.R:δH5.355(H−4d及H−4e,d,J3.2Hz) 2.156−1.906(Ac×16) 元素分析 C62H86O46N2・H2O 計算値 C 49.08 H 5.84 N 1.85 実験値 C 49.08 H 5.66 N 2.08 参考例10 O−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→4)−O−(2−アセタミド
−3,6−ジ−O−アセチル−2−デオキシ−2β−D−
グルコピラノシル)−(1→2)−O−〔(2,3,4,6−
テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−(2−アセタミド−3,6−ジ−O−
アセチル−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)
−(1→4)〕−3,6−ジ−O−アセチル−α−D−ト
リクロロアセトイミデート(27) 化合物(26)と(167mg、0.11m mol)、Cl3CCN(223μ
、2.22m mol)とDBU(186μ、0.124m mol)のCl(C
H22Cl(3ml)混合液を0〜20℃で1時間撹拌した。反
応混合物を直接EtOAc−THF(9:1)を用いたSiO2クロマ
トグラフィーに付すと化合物(27)(182mg、99%)が
得られた。少量の化合物(27)をCHCl3−MeOH(20:1)
を用いたSiO2クロマトグラフィーに付すことによって精
製した。
〔化合物(27)の性質〕 〔α〕−4.5゜(C=1.1 CHCl3) Rf0.46 CHCl3−MeOH(9:1) N.M.R:δH8.636(C−NH,A) 6.245(NH,d,J9.5Hz) 6.086(H−1a,d,J2.0Hz) 5.840(NH,d,J9.5Hz) 5.359(H−4d,d,J3.0Hz) 5.352(H−4e,d,J3.0Hz) 4.483(H−1d及H−1e,d,J8.1Hz) 2.162−1.956(Ac×16) δc160.4(O−C=N) 100.8(C−1b,C−1c C−1d及C−1e) 95.4(C−1a) 90.5(CCl3) 22.9(CH3CONH×2) 20.6(CH3COO×14) 元素分析 C64H86O40N3Cl3・1/6CHCl3 計算値 C 46.32 H 5.21 N 2.52 Cl 7.45 実験値 C 45.99 H 5.21 N 2.47 Cl 7.31 参考例11 O−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→4)−O−(2−アセタミド
−3,6−ジ−O−アセチル−2−デオキシ−β−D−グ
ルコピラノシル)−(1→2)−O−〔(2,3,4,6−テ
トラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2−アセタミド−3,6−ジ−O−ア
セチル−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−
(1→4)〕−3,6−ジ−O−アセチル−α−D−マン
ノピラノシルフルオライド(28)及びβ−アノマー(2
9) 化合物(21)(104mg、0.065m mol)をDME2.0mlに溶か
した溶液に、アルゴン下0℃でジエチルアミノサルファ
ー・トリフルオライド(DAST)(17.4μ、0.14m mo
l)を加えた。この混合物を0℃で1時間撹拌しCH2Cl22
0mlで希釈した。有機層を氷水で洗浄し、乾燥(MgSO4
し、真空溶媒留去した。残留物をCHCl3−Me2CO(1:1)
を用いたSiO2クロマトグラフィーに付すと、化合物(2
8)(58mg、57%)が得られた。
〔化合物(28)の性質〕 〔α〕−14.9゜(C=2.2,CHCl3) Rf0.61 CHCl3−Me2CO(1:1) N.M.R:δH5.717(NH,d,J9.5Hz) 5.628(NH,d,J9.8Hz) 5.538(H−1a,q,2JHF51.3Hz3JHH2.0Hz) 5.355(H−4e,d,J3.4Hz) 5.355(H−4d,d,J2.4Hz) 4.965(H−3e,dd,J3.4及10.5Hz) 4.923(H−3d,dd,J3.4及10.5Hz) 2.148−1.764(Ac×14) δc100.8(C−1b,C−1c,C−1d及びC−1e,1JCH162Hz) 99.7(C−1aの一対のダブレットの一方、1JCH167Hz) δF135.8ppm(d,JHF51Hz) 元素分析 C72H93O37N2F 計算値 C 54.13 H 5.87 N 1.75 F 1.75 実験値 C 54.06 H 5.75 N 1.81 F 1.77 さらに溶出すると化合物(29)(34mg、34%)が得られ
た。
〔化合物(29)の性質〕 〔α〕+22.3゜(C=0.33,CHCl3) Rf0.46 CHCl3−Me2CO(1:1) N.M.R:δH5.775(NH,d,J8.0Hz) 5.547(NH,d,J7.8Hz) 5.355(H−4e,d,J3.5Hz) 5.322(H−4d,d,J3.5Hz) δF139.6ppm(d,JHF34Hz) 元素分析 C72H97O37N2F・H2O 計算値 C 53.53 H 5.92 N 1.73 実験値 C 53.53 H 5.85 N 1.77 実施例1 8−エトキシカルボニルオクチルO−(2,3,4,6−テト
ラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−(2−アセタミド−3,6−ジ−O−ア
セチル−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−
(1→2)−O−(〔(2,3,4,6−テトラ−O−アセチ
ル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−
(2−アセタミド−3,6−ジ−O−アセチル−2−デオ
キシ−β−D−グルコピラノシル)−(1→4)〕−O
−3,6−ジ−O−ベンジル−α−D−マンノピラノシル
−(1→3)−O−〔(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジ
ル−α−D−マンノピラノシル)−(1→6)〕−2,4
−ジ−O−ベンジル−β−D−マンノピラノシド(32)
および(33) <方法A> 化合物(31)(139mg、0.13m mol)、粉末モレキュラー
シーブスAW300(500mg)と、化合物(23)(195mg、0.1
13m mol)のCl(CH22Cl(3ml)の混合液に、BF3・Et2
O(13.8μ、0.113m mol)を0℃で加えた。この反応
混合液を0〜20℃で1時間撹拌しセライト濾過した。濾
液をNaHCO3水溶液、H2Oで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、真
空で溶媒留去した。その残留物をバイオ・ビーズSX−3
を充填したクロマトグラフィーに付し、ベンゼンで溶出
すると、7糖化合物のフラクション(32mg、化合物(2
3)に対して11.0%、化合物(31)に対して45%)を得
た。
このフラクションはCHCl3−Me2CO(2:1)でRf0.45とRf
0.35の2つのスポットの1:2の混合物であり、CHCl3−Me
2CO(2:1)のSiO2クロマトグラフィーで精製すると化合
物(33)が得られる。
〔化合物(33)の性質〕 〔α〕−10.0゜(C=0.19 CHCl3) Rf0.43 CHCl3−Me2CO(2:1) N.M.R:δH7.45−7.15(C6H5x8,m) 3.175(H−4f,H−4g,m) 2.250(CH2CO,t,J7.5Hz) 2.145−1.965(Ac×14) 1.670−1.229(15H,m,スペーサーアーム) 元素分析 C137H170O50N2・CHCl3 計算値 C 59.96 H 6.23 N 1.01 実験値 C 60.07 H 6.38 N 0.88% さらに同じ展開溶媒で溶出すると化合物(32)(13.5m
g)が得られた。
〔化合物(32)の性質〕 Rf0.35 CHCl3−Me2CO(2:1) N.M.R:δH7.4−7.2(C6H5x8,m) 5.355(H−4g,d,J3.5Hz) 5.320(H−4f,d,J3.5Hz) 2.261(CH2CO,t,J7.5Hz) 2.181−1.758(Ac×14) 1.62−1.50(CH2×2,m) 1.35−1.20(11H,m) 元素分析 C137H170O50N2・CHCl3 計算値 C 59.96 H 6.23 N 1.01 実験値 C 60.21 H 6.15 N 1.18 <方法B> 化合物(31)(88.0mg、0.082m mol)、AgClO4(3.7m
g、0.066m mol)、SnCl2(13.5mg、0.072m mol)及び粉
状モレキュラーシーブス(750mg)を含むジエチルエー
テル(3.0ml)にEt2O−Cl(CH22Cl(8:3)(11ml)に
溶解した化合物(28)(88.0mg、0.055m mol)の溶液を
−15℃で加えた。この反応混合物を−15℃〜−20℃で16
時間撹拌し、セライト濾過した。濾液を真空溶媒留去
し、残留物をCHCl3に溶かしNaHCO3水溶液、H2Oで洗浄
し、MgSO4で乾燥させた。真空で溶媒を留去して得られ
た残留物をバイオービーズSX−3のゲル濾過クロマトグ
ラフィーに付して分離し(展開溶媒ベンゼン、120×3c
m)、7糖(12.0mg、糖供与体を基準として26%)と5
糖(62mg)のフラクションを得た。この7等フラクショ
ンをCHCl3−Me2CO(2:1)でTLC分析したところ化合物
(32)と(33)の1:1混合物であることがわかった。
この混合物はさらに分離することなくそのまま保護質を
脱離し、目的の7糖性ハプテン(2)を得た。
実施例2 8−メトキシカルボニルオクチルO−(β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→4)−O−(2−アセタミド−
2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−(1→
2)−O−〔(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→
4)−O−(2−アセタミド−2−デオキシ−β−D−
グルコピラノシル)−(1→4)〕−O−(α−D−マ
ンノピラノシル−(1→3)−O−〔(α−D−マンノ
ピラノシル)−(1→6)〕−β−D−マンノピラノシ
ド(2) <方法A> 化合物(32)(4.9mg、1.8μmol)を0.1N NaOMe−MeOH1
mlに溶かした溶液を18℃で5時間撹拌し、アンバーリス
トA−15で中和し、セライト濾過した。濾液を真空で溶
媒留去すると脱アセチル体(2.5mg、64%)が得られ
た。Rf0.59(nBuOH−EtOH−H2O=2:1:1) この脱アセチル体2.5mgとMeOH−AcOH(9:1)1ml中10%P
d−Cとの混合液を水素下で20℃36時間撹拌し、セライ
ト濾過した。セライトを1:1THF−H2Oで洗浄した。濾液
を合わせ、真空で溶媒留去したのち、セファデックスLH
−20のクロマトグラフィーに付し、THF−H2O(1:1)で
展開することによって精製すると化合物(2)(1.5m
g、54%)が得られた。(Rf0.23BuOH−EtOH−H2O(2:1:
1))。
このものの1H−NMRデータは段階的経路によって先に得
られた7糖性ハプテンの標品(2)と完全に一致した。
<方法B> 化合物(32)(32)(12.0mg、44μmol)の1:1混合物
を、18℃14時間0.1N NaOMe−MeOHで脱アセチル化した。
アンバーリストA−15で中和し、真空で溶媒留去すると
脱アセチル体が得られた。Rf0.59〔nBuOH−EtOH−H2O
(2:1:1)〕。
この脱アセチル体をMeOH−AcOH(9:1)中20℃16時間、
水素接触還元を行った。次いで通常の処理を行うと、7
糖性ハプテンが得られた。これをセファデックスLH−20
のカラムに付し、THF−H2O(1:1)で展開し精製すると
化合物(2)(2.5mg、36.3%)が得られた。
〔化合物(2)の性質〕 N.M.R:δ(D2O,20℃) 5.119(H−1c,S) 4.920(H−1b,S) 4.766(H−1a,S) 4.561(H−1dあるいはH−1e,d,J7.5Hz) 4.541(H−1dあるいはH−1e,d,J7.8Hz) 4.462(H−1f及H−1g,d,J7.6Hz) 4.214(H−2c,bs) 4.094(H−2a,bs) 3.647(OCH3) 2.385(CH2CO,t,J7.3Hz) 2.068(NAc) 2.042(NAc) 1.595(4H,m) 1.4−1.2(11H,m,スペーサーアーム)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I): (式中Bnはベンジル基、R1は低級アルキル基を示す)で
    表される化合物を、グリコシル化触媒存在下に、 一般式(II): (式中Acはアセチル基、R2はアセチル基またはベンジル
    基、Xは−O−C(=NH)−CCl3またはフッ素原子を示
    す) で表される化合物と反応させた後、保護基を脱離するこ
    とを特徴とする下式で表されるヒト絨毛膜性生殖腺刺激
    ホルモンの糖鎖関連7糖性ハプテンの製造法。
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