JPH07176391A - 放電ランプ点灯方法 - Google Patents

放電ランプ点灯方法

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JPH07176391A
JPH07176391A JP6590693A JP6590693A JPH07176391A JP H07176391 A JPH07176391 A JP H07176391A JP 6590693 A JP6590693 A JP 6590693A JP 6590693 A JP6590693 A JP 6590693A JP H07176391 A JPH07176391 A JP H07176391A
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JP
Japan
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lamp
lighting
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discharge lamp
current
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JP6590693A
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English (en)
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Takayuki Sugano
孝幸 菅野
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Ushio Denki KK
Ushio Inc
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Ushio Denki KK
Ushio Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】放電ランプを絶縁破壊させた後のアークが不安
定な期間においては、オーバーシュートやアンダーシュ
ートの発生を抑える。また、アークが安定した後は、ラ
ンプ点灯に関する環境的な条件を考慮して、できるだけ
早く点灯電圧を安定させる。 【構成】放電ランプ1が絶縁破壊して点灯開始期間で
は、直流点灯で時間とともに漸次又は段階的に変化する
ように予め設定された基準値に対して制御する。アーク
が安定した起動期間では、ランプダメージを考慮して設
定電圧された基準値で制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は放電ランプの点灯方法
に関する。特に、高圧放電ランプに関して、絶縁破壊に
よる点灯開始から点灯電圧が安定するまでの制御に関す
る。
【0002】
【従来技術】放電ランプは、いろいろな分野で利用され
る。例えば、ステッパ等の露光装置ではその光源として
超高圧水銀ランプが使われ、インクや塗料の乾燥に紫外
線照射光源として高圧水銀ランプが使われ、投射型液晶
テレビにおいてはメタルハライドランプが使われる。
【0003】これらの放電ランプを点灯させるには専用
の点灯装置が必要になる。点灯装置は、商用交流電源か
ら供給される電圧値、電流値を、点灯に対して適切な量
に変化させるだけの機能が要求される。
【0004】図2は、従来の交流点灯される場合の放電
ランプ点灯装置を示す。商用交流電源Eは、整流平滑回
路20、第1のインバータ回路21、整流平滑回路2
2、第2のインバータ回路25を介して、放電ランプ1
(例えば、メタルハライドランプが適用される。以下、
単にランプともいう)に接続される。第1のインバータ
回路21は、例えば、複数のスイッチング素子が接続さ
れており、高周波スイッチングすることによって、ラン
プの点灯に適切な出力をする。整流平滑回路22の出力
側には、電流検出センサー23と電圧検出センサー24
が接続される。第2のインバータ回路25は、例えば、
MOSFET等の半導体スイッチング素子がフルブリッ
ジ型に接続されてランプ1に対して交流電流を出力す
る。この場合の交流は、例えば、400Hz 程度であり、発
振回路250により駆動される。このようなインバータ
回路よる交流点灯は既に公知であり、例えば、特開昭6
1─173493号、特開昭63─58793号に開示
されている。第2のインバータ回路25の出力には起動
器29が接続される。電流検出センサー23、電圧検出
センサー24からの信号は、比較回路26に入力する。
比較回路26は、内部にオペアンプを有しており、設定
された基準値と検出値を比較する。比較回路26からの
信号はパルス巾変調回路27に入力され、スイッチング
素子のパルス幅を制御する。起動器29は、電極間の絶
縁破壊をなすために超高電圧を供給するもので、絶縁破
壊後は点灯には寄与しない。
【0005】以上の回路構成によって、ランプを点灯制
御するわけであるが、一般には定電力制御が行われる。
しかしながら、メタルハライドランプ等の高圧放電ラン
プは、絶縁破壊後の数分間においては点灯電圧が低いた
め、この期間において定電力に規制することは好ましく
なく、このため一般には定電流制御が行われる。すなわ
ち、電流検出センサー23からの信号により比較回路2
6で定電流制御をするとともに、電圧検出センサー24
からに信号により電圧値を検出しながら、所望の値に達
したことを検知すると、電圧検出センサー24からの信
号も加えて定電力制御に移行させている。オペアンプの
基準電流値は、定電流制御や定電力制御で各々予め設定
されるわけであるが、この値はランプに応じて、あるい
は使用用途に応じて、適宜変更させる必要がある。以上
が、従来の放電ランプ点灯方法の概略説明であるが、こ
れら技術は既に公知でもあり、これ以上の説明は省略す
る。
【0006】図3は、ランプを絶縁破壊させてから定電
力制御状態になるまでのランプ電流(点灯電流)の変化
を示している。ランプ電流は交流点灯であるが図では実
効値を用いて説明している。T1は点灯開始期間であ
り、ランプが絶縁破壊してアークが安定するまでを示
す。アークの安定とは、一定電流にてランプを点灯した
場合に、ランプ電圧が不連続な変化をしない状態を一般
にいう。絶縁破壊時をt0 、アークが安定した時をt3
で示す。T2は起動期間であり、アークが安定した後、
ランプの点灯電圧が所定の値に達するまでを示す。この
期間は、前述の如く、ランプに対して定電流制御を行
う。ランプの点灯電圧が所定の値に達した時間をt4 で
示す。T3は定常点灯期間であり、ランプの点灯電圧が
所定の値まで上昇した後を示す。この期間はランプに対
して定電力制御を行い、回路パターンの露光や紫外線照
射処理などのそれぞれの目的に使うことが可能となる。
【0007】点灯開始期間T1は、電極間の絶縁破壊に
より始まるが(t0 )、その直後には、一時的に、制御
回路(比較回路26、パルス幅変調回路27等)の遅れ
や平滑回路22の容量によって、大電流がランプ1に流
れる。この大電流は、一般に、オーバーシュートと言わ
れる。図では電流値をI1 、時間をt1 で示す。その
後、この大電流の反動によって少電流がランプに流れ
る。この少電流を、一般に、アンダーシュートと言い、
その電流値をI2 、時間をt2 で示す。 点灯開始期間
T1は、絶縁破壊が時間t0 に始まってからのアークの
不安定な状態を称するが、時間経過とともに、序々に安
定して起動期間T2に移行する。一方、点灯電流も、オ
ーバーシュートやアンダーシュートの後に多少の変動こ
そ生じるが最終的には基準電流値I0 に落ちつく。この
従来の点灯方法においては、点灯開始期間T1における
基準電流値I0 は、起動期間T2における基準電流値と
同一値を設定していた。その理由は、点灯開始期間T1
が非常に短いものであり、特別に設定するまでもないと
考えていたからである。
【0008】点灯開始期間T1における数値例を上げる
と、定格4KWのメタルハライドランプを使った場合、
オーバシュートは絶縁破壊から約1 m秒後(t1)、アン
ダーシュートは約13 m秒後(t2)に起こる。また、基
準電流値IO が8Aの場合、オーバシュートI1 は約2
3A、アンダーシュートI2 は約1Aである。また、点
灯開始期間T1は絶縁破壊から約30 m秒後をいう。
【0009】このように従来の放電ランプの点灯方法に
おいては、アークを安定させるまでに、オーバシュート
やアンダーシュートを発生させてしまう。これは、以下
の問題を生じる。オーバーシュートが起こると、ランプ
に対して必要以上の電流が流れることになり電極の損傷
が起こる。電極が損傷すると、ランプバルブ内壁の黒化
現象が加速されて、所望の放射光量を得ることができ
ず、結果として、その使用目的において支障をきたす。
また、インバータ回路やその他の回路を構成する電流制
御素子も大電流に対応させる為に大型化が必要となる。
アンダーシュートが起こると、減少の度合いにより、ア
ーク放電維持電圧以下になって、点灯を維持することが
できなくなり、ランプは消灯してしまうことがある。こ
れらは、それぞれの程度にもよるため、仮に発生して
も、程度の小さいものであれば、上記問題まで発展しな
いことも当然にあり得る。しかしながら、オーバーシュ
ートやアンダーシュートをほとんど発生させることな
く、すみやかにアークを安定させることが可能な点灯方
法が強く要求されており、かつ、その方がランプや点灯
装置に対しても好ましい。
【0010】また、前述の如く、第2インバータ回路2
5により、ランプに対しては交流電流が供給される。絶
縁破壊後のアークが不安定な状態において、ランプに対
して供給する電流の極性を変化させることは、良好にア
ークを維持させることを難しくしてしまい、結果とし
て、この状態においてランプを消灯させることが多々発
生する。
【0011】アークが安定した起動期間T2では、引き
続き基準電流値I0 を基に定電流制御が行われる。この
期間中は、点灯電圧が所定値まで上昇するのを待つ期間
でもあり、所定の電圧値まで達すると定電力制御に切り
換えて期間T3に移す。定電力制御の状態(t4 )にな
ると、実質的に、露光装置や紫外線硬化処理等の利用が
可能になるので、この期間を定常点灯期間T3と称す
る。そして、絶縁破壊後にできるだけ早くこの定常点灯
期間に移行させることが点灯方法として強く要求され
る。
【0012】しかしながら、点灯電圧が未だ十分でない
状態から定電力制御に移行してしまうと、ランプに対し
て必要以上の大電流を供給することになりかねず、結果
としてオーバシュート時と同じ問題を起こす。従来の方
法では、起動期間T2における基準電流値I0 の設定に
おいて、上記問題点を考慮して行ってはいたが、ランプ
点灯に関する環境的条件や、製造上のバラツキ、さらに
は既に使用した時間などの条件を加味すると、必ずしも
最適な設定値とは言えない。図3における起動期間T2
は、一例を上げると、定格4KWのメタルハライドラン
プの場合は約2分間である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、以下の2点を共に解決できる放電ランプ
点灯方法を提供することにある。 (1).放電ランプを絶縁破壊させた後のアークが不安定な
期間(点灯開始期間)においては、オーバーシュートや
アンダーシュートの発生を、実質的にランプに対して影
響を及ばさない程度まで抑えることを可能として、か
つ、すみやかにアーク安定状態に移行させることがで
き、さらには、供給電流の極性変化によってランプを消
孤させないこと。 (2).放電ランプのアークが安定した後(起動期間)にお
いては、ランプ点灯に関する環境的条件や、製造上のバ
ラツキ、さらには既に使用した時間などの条件を加味し
て、できるだけ早く点灯電圧を所定値まで上昇させるこ
とを可能とすること。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明による放電ラン
プ点灯方法は、スイッチングによって供給電流を制御す
るわけで以下の点を特徴とする。まず、放電ランプが絶
縁破壊してからアークが安定するまでの期間(点灯開始
期間)においては、ランプに対して一方向の電流を供給
するとともに、かつ、時間経過に伴って漸次又は段階的
に変化するように予め設定された基準電流値に対して、
ランプ電流値を比較して制御をする。次に、アークが安
定した後で所定の点灯電圧に移行するまでの期間(起動
期間)においては、ランプダメージを考慮して設定され
た基準電流値に対して、ランプ電流を比較して制御す
る。さらに好ましい方法として、放電ランプが絶縁破壊
してからアークが安定するまでの期間、及び/又は、前
記アークが安定した後で所定の点灯電圧に移行するまで
の期間における基準電流値の設定は、所望の電流値に比
較して制御信号の遅れ時間を考慮して設定する。さら
に、アークが安定した後においては、ランプに対してそ
のまま一方向の電流を供給して直流点灯することが可能
であり、また、ランプに対して交流電流を供給すること
により交流点灯させることも可能である。
【0015】
【作用】この点灯方法によって、絶縁破壊からアークが
安定するまでの点灯開始期間T1は、従来のように起動
期間T2と同一値による定電流制御をするのではなく、
時間経過に伴って漸次又は段階的に変化するように予め
設定された基準電流値に基づき制御できる。また、アー
クが安定してランプの点灯電圧が所定値まで上昇するま
での起動期間T2は、ランプダメージを考慮して設定さ
れた基準電流値を基に電流制御することができる。
【0016】
【実施例】図1は、この発明の放電ランプ点灯方法を実
現するための点灯装置の一例を示す。放電ランプ1は、
交流点灯するショートアーク型メタルハライドランプを
示し、例えば、定格85V、160W、約400Hzで
定常点灯する。また、それ以外においても、交流点灯型
のロングアーク型高圧水銀ランプ(定格360V、4K
W)等も適用される。交流電源Eから、一次側整流平滑
回路10、第1のインバータ回路11、二次側整流回路
12、第2のインバータ回路3を介してランプ1に接続
される。第1のインバータ回路11には、MOSFET
より構成される半導体スイッチング素子M1、M2を有
して、約20KHzの高周波スイッチングする。第2のイ
ンバータ回路3は、MOSFET31〜34がフルブリ
ッジ型に接続される。そして、発振回路35によって駆
動される。ランプの点灯電流値と点灯電圧値は、ランプ
1と直列に接続された電流検出センサ13と電圧検出セ
ンサ14によって検知され、その信号は制御回路2に送
信される。ランプ1には起動器19も接続される。制御
回路2は基準電流値設定回路16と比較回路17とPW
M回路18よりなる。
【0017】次に、基準電流値設定回路16を図4を使
って説明する。電流検出センサ13、電圧検出センサ1
4からの信号は、A/D変換器40に入力する。A/D
変換器40の出力はデジタル演算装置(CPU)41で
処理され、D/A変換器42から基準電流値を出力す
る。デジタル演算装置(CPU)41には、ROM43
とRAM44が接続される。後述するが、ROM43に
は、時間をパラメータとする基準電流値が予めプログラ
ムされている。RAM44はCPU41の処理上必要な
データを記憶させたりする。
【0018】次に、比較回路17を図5を使って説明す
る。基準電流値設定回路16から出力される基準電流値
I0 の信号は、オペアンプ50の負側端子に入力され
る。一方、正側端子には電流検出センサー13からの信
号が入力される。そして、オペアンプ50にて両者を比
較してその出力を、コンパレータ52の負側に入力され
る。正側には三角波発振器51の出力が接続され、コン
パレータはこの両方を比較したパルス幅をパルス出力す
る。このパルスをフリップフロップ53によって、1/
2分周して、アンド回路54、55によって、1/2分
周のパルス幅変調制御波形を出力する。例えば、オペア
ンプ50の正側入力が負側入力より低下した場合、オペ
アンプ50の出力も低下してコンパレータ52の出力パ
ルス幅は広がり、オペアンプ50の正側入力を増加する
方向に制御する。
【0019】次に、この発明にかかる点灯方法を説明す
る。図6は、点灯開始期間T1と起動期間T2における
ランプ電流IL (実線)と基準電流値I0 (点線)の時
間経過に伴う変化を示している。まず、点灯開始期間T
1を説明する。起動器19が作動すると電極間に絶縁破
壊が起こる。電流検出センサ13は、絶縁破壊によって
流れ始めるランプ電流IL を検出して、その信号を受け
てCPU41は絶縁破壊発生を認識する。この認識にお
いては、CPU41が、絶縁破壊が発生したと判定でき
る最低の電流値I61を記憶しており、センサーからの信
号がこの値を越えたときのみ行う。このため、仮に起動
器19が作動しても絶縁破壊ができなかった場合の瞬間
的に流れる電流を間違えて検出することはない。
【0020】CPU41によって、絶縁破壊の前から初
期固定基準電流値I60を、D/A変換器42から出力す
る。ROM43には、時間をパラメータとして変化する
基準電流値I0 が、予めプログラムされており、図6 に
示すように、絶縁破壊時t0から、I60→I62→I63→I
64と変化して出力する。一例を上げれば、I60=3Aで
あり、その後約2m秒の間隔でI62=5A、I63=7A、
I64=8A、を出力する。また、最低電流値I61=2A
程度である。この基準電流値I0 が、比較回路17に入
力され、ランプ電流を比較制御する。すなわち、従来の
ように、点灯初期期間T1は、起動期間と同一値である
固定の基準電流値を設定するのではなく、良好にアーク
安定状態に導くことを可能とするために段階的に変化す
る基準電流値を設定して、この基準電流値に沿ってラン
プ電流値を上昇させる。したがって、オーバーシュート
やアンダーシュートを、ランプに対して実質的に影響を
与えることのない程度まで抑えることが可能となる。こ
の点灯開始期間T1における基準電流値の時間に伴う変
化の方法は、いろいろな態様が可能であり、これについ
ては後述する。
【0021】次に、起動期間T2を説明する。ランプ電
流IL が落ちつく(図6におけるI64)と、ランプの点
灯状態は、点灯開始期間T1から起動期間T2へ移行し
たことになる。起動期間T2では、できるだけはやく点
灯電圧を所定値に上昇させるための基準電流値I0 を出
力する。この基準電流値I0 は、点灯させる環境条件や
ランプの製造上のバラツキ、ランプの周囲の温度、既に
使用した時間などを考慮して、予め、ROM43にプロ
グラムさせている。例えば、ランプ1の周囲の温度に反
比例させて、基準電流値を徐々に低下させること等が考
えられる。また、予めプログラムした値に加えて、現実
の点灯電圧値や点灯電流値の変化の状態を認識して、プ
ログラムを適正に修正しながら、その時点における最適
な基準電流値を出力させることも可能である。具体的に
は、I01やI02で示すように、基準電流値を設定するこ
とができる。例えば、点灯電圧値の変化が少ない場合は
基準電流値を上昇させ、点灯電圧値の変化が大きくなっ
たら基準電流値を減少させる。このすることによって起
動期間T2を短縮できる。
【0022】点灯電圧値が所定値まで上昇すると、その
状態をCPU43が認識して、定電力制御に適する基準
電流値を出力する。この定常点灯期間T3において、実
質的に、ランプの使用が可能となる。図7は、この発明
の点灯方法におけるランプ電流IL の時間的変化を、図
3と対応させて示している。図より、点灯開始期間T1
においてオーバーシュートやアンダーシュートが殆どな
くなっているのがわかる。
【0023】図8は、時間をパラメータとして変化する
基準電流値I0 の他の実施例を示す。点灯開始期間T1
において、基準電流値I0 は、段階的に変化するのでは
なく、漸次上昇する。具体的な方法としては、抵抗Rと
コンデンサCによる積分回路等が考えられる。例えば、
図6の基準電流I0 の波形にこの積分回路を通せば実現
できる。このように漸次変化させることにより、段階的
に変化させるよりも細かい制御をすることができる。
【0024】図9は、時間をパラメータとして変化する
基準電流値I0 の、さらに別の実施例を示す。点灯開始
期間T1と起動期間T2では、電流設定回路16の基準
電流値I0 は、所望の基準電流値I00に比較して制御信
号の遅れ時間分だけ低めに設定している。制御信号の遅
れ時間とは、具体的には、電流検出センサー13からラ
ンプ電流値を検出した後、電流設定回路16、比較回路
17、PWM制御回路18、インバータ回路11を介し
てスイッチング素子の制御を行い、実際にランプに電流
が流れるまでの時間をいい、例えば、10μ秒程度であ
る。この制御信号の遅れに対して、この間に上昇する電
流量と希望するランプの点灯電流値との差を、予め引い
た値を設定することによりオーバシュートを大幅に減少
させることができる。
【0025】ランプ1は絶縁破壊をすると、その情報を
基準電流値設定回路16に内蔵されたCPUから発振回
路35に信号を送り、MOSFET31〜34のスイッ
チング周期を制御して、一定期間だけランプに対して一
方向の電流を供給する。このため、絶縁破壊後のアーク
が不安定な状態においては、一方向の電流を供給するこ
とができるので、この期間にランプを消孤させることが
少なくなる。一方向の電流を供給する期間は、例えば1
秒であるが、ランプを消孤させないためには、最低数百
μ秒以上が必要であり、またランプに影響を及ぼさない
ためには最高10秒程度にすることが必要である。
【0026】また、以上の実施例では、放電ランプを交
流点灯させる場合について説明したが、直流点灯させる
放電ランプについても、同様にこの発明の点灯方法を実
施できる。直流点灯させる放電ランプの具体的な点灯回
路は、図1の回路から第2インバータ回路3及びその発
振回路35を除外すれば、その他はほぼ同一の構成であ
る。そして、放電ランプが絶縁破壊してからアークが安
定するまでの期間は、一方向に電流を供給するが、その
後も、そのまま同一方向の電流を流すことになる。
【0027】
【発明の効果】この発明にかかる放電ランプ点灯方法に
よれば以下の効果を有する。 (1).放電ランプを絶縁破壊させた後のアークが不安定な
期間(点灯開始期間)においては、オーバーシュートや
アンダーシュートを実質的になくすことが可能となり、
絶縁破壊後のアークの不安定な状態よりすみやかにアー
クを安定させることができる。また、直流点灯するラン
プのみならず、交流点灯するランプに対しても、絶縁破
壊後の一定期間はランプに対して一方向の電流を供給す
ることにより、このアーク不安定期間においてランプは
消孤することは殆どない。さらには、制御信号の遅れ時
間の影響を受けることもなく好ましい制御をすることが
できる。 (2).放電ランプのアークが安定した後(起動期間)にお
いては、ランプ点灯に関する環境的条件、ランプの製造
上のバラツキ、既に使用した時間等を考慮して、制御回
路の基準電流値を設定するので、現在使用しているラン
プの点灯状態に対応して、ランプ電圧値を可能な限りは
やく所定値まで上昇させることができる。すなわち、ス
テッパ等の露光作業やインクの乾燥作業を、早く開始す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の放電ランプ点灯方法にかかる全体の
回路図を示す。
【図2】従来の放電ランプ点灯方法を説明するための回
路図を示す。
【図3】従来の放電ランプ点灯方法によるランプ電流の
時間的変化を示す。
【図4】この発明の放電ランプ点灯方法にかかる電流設
定回路の具体例を示す。
【図5】この発明の放電ランプ点灯方法にかかる比較回
路の具体例を示す。
【図6】この発明の放電ランプ点灯方法にかかる基準電
流値の変化を示す。
【図7】この発明の放電ランプ点灯方法によるランプ電
流の時間的変化を示す。
【図8】この発明の放電ランプ点灯方法にかかる基準電
流値の変化を示す。
【図9】この発明の放電ランプ点灯方法にかかる基準電
流値の変化を示す。
【符号の説明】
1 放電ランプ 2 制御回路 3 第2インバータ回路 11 第1インバータ回路 13 電流検出センサー 14 電圧検出センサー 16 電流設定回路 17 比較回路 18 PWM制御回路 41 CPU IL ランプ電流値 I0 基準電流値 T1 点灯開始期間 T2 起動期間 T3 定常点灯期間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スイッチングによって供給電流を制御する
    放電ランプ点灯方法において、 放電ランプが絶縁破壊してからアークが安定するまでの
    期間では、一方向の電流を供給するとともに、かつ、時
    間経過に伴って漸次又は段階的に変化するように予め設
    定された基準電流値に対して、ランプ電流値を比較して
    制御を行い、 アークが安定した後で所定の点灯電圧に移行するまでの
    期間では、ランプダメージを考慮して設定された基準電
    流値に対して、ランプ電流を比較して制御することを特
    徴とする放電ランプ点灯方法。
  2. 【請求項2】前記放電ランプが絶縁破壊してアークが安
    定するまでの期間、及び/又は、前記アークが安定した
    後で所定の点灯電圧に移行するまでの期間における基準
    電流値の設定については、 所望の電流値に比較して制御信号の遅れ時間を考慮して
    設定することを特徴とする請求項第1記載の放電ランプ
    点灯方法
  3. 【請求項3】前記放電ランプが絶縁破壊をしてアークが
    安定した後においても、一方向の電流を供給して点灯さ
    せることを特徴とする請求項1及び請求項2記載の放電
    ランプ点灯方法。
  4. 【請求項4】前記放電ランプが絶縁破壊をしてアークが
    安定した後においては、交流電流を供給して点灯させる
    ことを特徴とする請求項1及び請求項2記載の放電ラン
    プ点灯方法。
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