JPH0717530B2 - 炭化水素の順次的分解 - Google Patents
炭化水素の順次的分解Info
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- JPH0717530B2 JPH0717530B2 JP61162927A JP16292786A JPH0717530B2 JP H0717530 B2 JPH0717530 B2 JP H0717530B2 JP 61162927 A JP61162927 A JP 61162927A JP 16292786 A JP16292786 A JP 16292786A JP H0717530 B2 JPH0717530 B2 JP H0717530B2
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- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C11/00—Aliphatic unsaturated hydrocarbons
- C07C11/02—Alkenes
- C07C11/04—Ethylene
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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- C07C4/02—Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a larger number of carbon atoms by cracking a single hydrocarbon or a mixture of individually defined hydrocarbons or a normally gaseous hydrocarbon fraction
- C07C4/04—Thermal processes
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- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J12/00—Chemical processes in general for reacting gaseous media with gaseous media; Apparatus specially adapted therefor
- B01J12/005—Chemical processes in general for reacting gaseous media with gaseous media; Apparatus specially adapted therefor carried out at high temperatures, e.g. by pyrolysis
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
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- B01J19/00—Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
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- B01J19/0006—Controlling or regulating processes
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C5/00—Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing the same number of carbon atoms
- C07C5/32—Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing the same number of carbon atoms by dehydrogenation with formation of free hydrogen
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、複数の蛇行(serpentine)状伸長熱分解管を
中に配置した熱分解炉内で、1分子中の炭素原子数が6
個以下のパラフイン系炭化水素を熱分解してエチレンを
製造する方法に関する。
中に配置した熱分解炉内で、1分子中の炭素原子数が6
個以下のパラフイン系炭化水素を熱分解してエチレンを
製造する方法に関する。
エタンまたは1分子中の炭素原子数が2を超える炭化水
素をエチレンまたは他の炭化水素物質のいずれかに分解
するのに熱分解炉管を使用することは、少なくとも50年
間行われている方法である。
素をエチレンまたは他の炭化水素物質のいずれかに分解
するのに熱分解炉管を使用することは、少なくとも50年
間行われている方法である。
最も直接的な転化はエタンからエチレンへの転化であ
る。エチレンを製造する場合、炭化水素供給1kg当りの
収率はエタンが一番大きい。これらの炭化水素とくにエ
タンの熱分解は顕著な吸熱発応であり、反応顕熱を与え
るために輻射炉すなわち燃焼室(fire box)を必要とす
る。
る。エチレンを製造する場合、炭化水素供給1kg当りの
収率はエタンが一番大きい。これらの炭化水素とくにエ
タンの熱分解は顕著な吸熱発応であり、反応顕熱を与え
るために輻射炉すなわち燃焼室(fire box)を必要とす
る。
エタンは通常、複数の蛇行状伸長鋼管内を通され、この
中でエタンの分解が行われて急速にエチレンを形成す
る。設計は特定条件で行われているが、こえらの装置は
全て少なくとも転化率に関し比較的代替性を有してい
る。
中でエタンの分解が行われて急速にエチレンを形成す
る。設計は特定条件で行われているが、こえらの装置は
全て少なくとも転化率に関し比較的代替性を有してい
る。
エチレンはプロパン、ナフサ、ヘキサン等から熱分解に
より製造可能であるが、エチレンを得るのには一般的に
エタンの熱分解が最も有利な方法である。
より製造可能であるが、エチレンを得るのには一般的に
エタンの熱分解が最も有利な方法である。
パラフイン系物質をオレフイン系物質に熱分解するとき
に多少のコークスが製造される。したがつて終局的には
この生成コークスが、蛇行状伸長熱分解管上、および熱
分解装置からの溢流を処理するように配置された下流側
のすべての種類の熱交換急冷装置内に沈積するのは避け
られない。熱分解操作は装置内においてある程度の量の
コークスは許容でき、まだ尚運転は継続可能である。し
かしながらやがて、下流側の冷却装置内でコークスの塊
ができ始め、カーボンの沈積物の一部が熱分解反応管の
内部から剥離し始めてコークスを破片状にするほどコー
クスが形成されるのは避けられず、この状態になつたら
炉を停止してコークスを除去しなければならない。いつ
たんこの現象が発生したら、蒸気のような再生剤と接触
させることにより管壁および熱交換器の内部からコーク
スを除去して炉をほぼ元の状態に再生することが必要で
ある。この手順は経費がかかるばかりでなく、熱分解反
応炉管を摩耗させて管および炉の寿命を縮めることにも
なる。さらに糸状コークス形成の間に発生する金属の摩
耗により管壁は薄くなる。これらの管を全て修理するの
はきわめて経費のかかることであるので、管の寿命の間
にエタンの熱分解によりできるだけ多量のエチレンを製
造することが最も望ましいことである。
に多少のコークスが製造される。したがつて終局的には
この生成コークスが、蛇行状伸長熱分解管上、および熱
分解装置からの溢流を処理するように配置された下流側
のすべての種類の熱交換急冷装置内に沈積するのは避け
られない。熱分解操作は装置内においてある程度の量の
コークスは許容でき、まだ尚運転は継続可能である。し
かしながらやがて、下流側の冷却装置内でコークスの塊
ができ始め、カーボンの沈積物の一部が熱分解反応管の
内部から剥離し始めてコークスを破片状にするほどコー
クスが形成されるのは避けられず、この状態になつたら
炉を停止してコークスを除去しなければならない。いつ
たんこの現象が発生したら、蒸気のような再生剤と接触
させることにより管壁および熱交換器の内部からコーク
スを除去して炉をほぼ元の状態に再生することが必要で
ある。この手順は経費がかかるばかりでなく、熱分解反
応炉管を摩耗させて管および炉の寿命を縮めることにも
なる。さらに糸状コークス形成の間に発生する金属の摩
耗により管壁は薄くなる。これらの管を全て修理するの
はきわめて経費のかかることであるので、管の寿命の間
にエタンの熱分解によりできるだけ多量のエチレンを製
造することが最も望ましいことである。
とくに蒸気による再生中はこれらの蛇行状管の頂部と底
部との間の温度差はきわめて大きく変動し、これが管を
曲げるように働らくので管壁の強度が継続することが更
に強く望まれていることである。多くのエチレン製造者
としては、反応体としてエタンから出発し、装置の停止
および再生の前までにできるだけ長い運転期間を達成す
ることが望ましい。本方法の開発によつて、ガス状供給
原料にのみ適した炉に関して、20%ないし50%以上連続
運転期間を延長する機会が与えられるであろう。本発明
では、熱分解炉において、通常液状の供給原料から通常
ガス状の供給原料への適用及び切換えの為の装備を必要
とする。本発明におけるこの順次的(sequential)熱分
解は、最初に炭素原子数2を超える炭化水素、好ましく
はガソリンまたはナフサを分解し、次に第2のさらに低
級のパラフイン系炭化水素、好ましくはエタンを分解す
ることが順次に行なわれるときにのみ有利である。反応
管内で最初にエタンが分解され、そのあと液体原料を分
解する場合には利点がないばかりでなく、反応連続運転
期間に対し逆に悪影響があることが認められている。
部との間の温度差はきわめて大きく変動し、これが管を
曲げるように働らくので管壁の強度が継続することが更
に強く望まれていることである。多くのエチレン製造者
としては、反応体としてエタンから出発し、装置の停止
および再生の前までにできるだけ長い運転期間を達成す
ることが望ましい。本方法の開発によつて、ガス状供給
原料にのみ適した炉に関して、20%ないし50%以上連続
運転期間を延長する機会が与えられるであろう。本発明
では、熱分解炉において、通常液状の供給原料から通常
ガス状の供給原料への適用及び切換えの為の装備を必要
とする。本発明におけるこの順次的(sequential)熱分
解は、最初に炭素原子数2を超える炭化水素、好ましく
はガソリンまたはナフサを分解し、次に第2のさらに低
級のパラフイン系炭化水素、好ましくはエタンを分解す
ることが順次に行なわれるときにのみ有利である。反応
管内で最初にエタンが分解され、そのあと液体原料を分
解する場合には利点がないばかりでなく、反応連続運転
期間に対し逆に悪影響があることが認められている。
本発明の目的は、熱分解反応管の寿命が長い熱分解運転
計画に於いて、低級パラフイン系炭化水素を低級オレフ
イン系炭化水素に分解する方法を提供することである。
計画に於いて、低級パラフイン系炭化水素を低級オレフ
イン系炭化水素に分解する方法を提供することである。
本発明の他の目的は、反応管内面上のニツケルまたは鉄
イオンの触媒効果が遮蔽され、これによりエタンからコ
ークスへの好ましくない転化が防止されるような複数の
蛇行状伸長分解管内でエタンをエチレンに分解すること
によるエタンからのエチレン製造方法を提供することに
ある。
イオンの触媒効果が遮蔽され、これによりエタンからコ
ークスへの好ましくない転化が防止されるような複数の
蛇行状伸長分解管内でエタンをエチレンに分解すること
によるエタンからのエチレン製造方法を提供することに
ある。
エタン原料を供給する前に、管壁上に1.59mmないし3.18
mmの厚みのコークスの被膜を選択的に形成するために熱
分解炉内にて先行(precursor)炭化水素を順次的に分
解させるところのエチレン製造方法を提供することも本
発明のもう一つの目的である。
mmの厚みのコークスの被膜を選択的に形成するために熱
分解炉内にて先行(precursor)炭化水素を順次的に分
解させるところのエチレン製造方法を提供することも本
発明のもう一つの目的である。
本発明の他の目的は、反応管壁の被覆ニツケルおよび鉄
イオン、さらに何らかの外部からの触媒を含めて、これ
らの触媒組成物が完全に存在しない状態で、熱分解によ
りエタンからエチレンを製造する方法を提供することで
ある。
イオン、さらに何らかの外部からの触媒を含めて、これ
らの触媒組成物が完全に存在しない状態で、熱分解によ
りエタンからエチレンを製造する方法を提供することで
ある。
したがつて本発明は、複数の蛇行状伸長熱分解管を中に
配置した熱分解炉内で、1分子中の炭素原子数が6個以
下のパラフイン系炭化水素を熱分解してエチレンを製造
する方法において; a)第1の炭化水素供給原料を前記複数の蛇行状伸長熱
分解管内に通過させる過程であつて、第1の炭化水素生
成物とコークスとを製造するのに有効な分解条件で前記
第1の炭化水素供給原料を分解し、前記分解条件と第1
の炭化水素供給原料の供給量とは、前記複数の蛇行状伸
長熱分解管の内部に非晶形の比較的平滑なコークス被膜
を選択的に形成するのに十分なものであり、このコーク
ス被膜の厚さは1.59mmないし3.18mmであるところの過程
と; b)この熱分解管内の第1の炭化水素供給原料の通過を
停止する過程と; c)1分子中の炭素原子数が6個以下のパラフイン形炭
化水素が主成分である第2の炭化水素供給原料を、非晶
形の比較的平滑なコークス被膜を中に有した前記複数の
蛇行状伸長熱分解管内に熱分解条件で通過させる過程で
あつて、この条件とはこの第2の炭化水素供給原料をエ
チレンに分解するものであつて、エチレンはこの熱分解
炉から回収されるところの過程; を有するものであつて第1の炭化水素供給原料は第2の
炭化水素供給原料より1分子中の炭素原子数がより多い
ところのエチレン製造方法を提供するものである。
配置した熱分解炉内で、1分子中の炭素原子数が6個以
下のパラフイン系炭化水素を熱分解してエチレンを製造
する方法において; a)第1の炭化水素供給原料を前記複数の蛇行状伸長熱
分解管内に通過させる過程であつて、第1の炭化水素生
成物とコークスとを製造するのに有効な分解条件で前記
第1の炭化水素供給原料を分解し、前記分解条件と第1
の炭化水素供給原料の供給量とは、前記複数の蛇行状伸
長熱分解管の内部に非晶形の比較的平滑なコークス被膜
を選択的に形成するのに十分なものであり、このコーク
ス被膜の厚さは1.59mmないし3.18mmであるところの過程
と; b)この熱分解管内の第1の炭化水素供給原料の通過を
停止する過程と; c)1分子中の炭素原子数が6個以下のパラフイン形炭
化水素が主成分である第2の炭化水素供給原料を、非晶
形の比較的平滑なコークス被膜を中に有した前記複数の
蛇行状伸長熱分解管内に熱分解条件で通過させる過程で
あつて、この条件とはこの第2の炭化水素供給原料をエ
チレンに分解するものであつて、エチレンはこの熱分解
炉から回収されるところの過程; を有するものであつて第1の炭化水素供給原料は第2の
炭化水素供給原料より1分子中の炭素原子数がより多い
ところのエチレン製造方法を提供するものである。
本発明の他の具体例は、内壁を備えた複数の連結蛇行状
伸長分解管を有する熱分解炉内において、427℃ないし9
27℃の温度の低級パラフイン系炭化水素の熱分解条件で
熱分解をさせることにより低級パラフイン系炭化水素を
低級オレフイン系炭化水素に分解する方法であつて、改
良点は、この低級パラフイン系炭化水素を管内壁に接触
させる前に、2個を超える炭素原子を有する炭化水素を
427℃ないし927℃で、管壁上に前記の平滑なコークス被
覆を形成するのに十分な時間熱分解して得られた非晶形
の比較的平滑なコークス被膜で前記管内壁に予備被膜
(precoating)を形成することを含んでいる。
伸長分解管を有する熱分解炉内において、427℃ないし9
27℃の温度の低級パラフイン系炭化水素の熱分解条件で
熱分解をさせることにより低級パラフイン系炭化水素を
低級オレフイン系炭化水素に分解する方法であつて、改
良点は、この低級パラフイン系炭化水素を管内壁に接触
させる前に、2個を超える炭素原子を有する炭化水素を
427℃ないし927℃で、管壁上に前記の平滑なコークス被
覆を形成するのに十分な時間熱分解して得られた非晶形
の比較的平滑なコークス被膜で前記管内壁に予備被膜
(precoating)を形成することを含んでいる。
本発明の他の具体例は、ニツケル、鉄、またはニツケル
と鉄との化合物からなる管内壁を備えた複数の波形(un
dulating)分解管を有する熱分解炉内でエタンをエチレ
ンに分解する方法において:コークス形成先行炭化水素
を、温度788℃ないし871℃、圧力1ないし10バール、液
空間速度(L.H.S.V.)0.2ないし1秒という炭化水素分
解条件で前記分解管内を通過させ、前記コークス形成先
行炭化水素を選択的かつ熱的に分解して前記分解管の内
壁上に1.59mmないし3.18mmの厚さの少なくとも一層のコ
ークスを形成し、これによりニツケル、鉄、またはニツ
ケルと鉄との化合物の少なくとも90%を遮蔽すること:
前記コークス形成先行炭化水素の流動を停止すること;
蒸気の存在下でエタンを前記分解管内に、温度538ない
し871℃、圧力1ないし10バール、ガス空間速度0.2ない
し1.0秒という条件で通過させてエタンをエチレンに分
解すること;この生成エチレンをシエル及び管型熱交換
器からなる冷却領域に通過させてこのエチレンを少なく
とも167℃の温度に低下すること;および、この冷却エ
チレンを分留領域に供給してこのエチレンを生成副成物
および/または未反応エタンから分離精製すること;を
包含する方法である。
と鉄との化合物からなる管内壁を備えた複数の波形(un
dulating)分解管を有する熱分解炉内でエタンをエチレ
ンに分解する方法において:コークス形成先行炭化水素
を、温度788℃ないし871℃、圧力1ないし10バール、液
空間速度(L.H.S.V.)0.2ないし1秒という炭化水素分
解条件で前記分解管内を通過させ、前記コークス形成先
行炭化水素を選択的かつ熱的に分解して前記分解管の内
壁上に1.59mmないし3.18mmの厚さの少なくとも一層のコ
ークスを形成し、これによりニツケル、鉄、またはニツ
ケルと鉄との化合物の少なくとも90%を遮蔽すること:
前記コークス形成先行炭化水素の流動を停止すること;
蒸気の存在下でエタンを前記分解管内に、温度538ない
し871℃、圧力1ないし10バール、ガス空間速度0.2ない
し1.0秒という条件で通過させてエタンをエチレンに分
解すること;この生成エチレンをシエル及び管型熱交換
器からなる冷却領域に通過させてこのエチレンを少なく
とも167℃の温度に低下すること;および、この冷却エ
チレンを分留領域に供給してこのエチレンを生成副成物
および/または未反応エタンから分離精製すること;を
包含する方法である。
要するに本発明は、熱分解炉内でエタンを熱分解してエ
チレンを製造する方法において、2個を超える炭素原子
を有する第1の炭化水素供給原料が、炉内に配置された
反応管の内壁をコークスの平滑な非晶形被膜で選択的に
被覆するのに有効な時間だけ分解され、管内壁固有の金
属の触媒作用(後続するエタンの好ましくないコークス
への分解作用)を遮蔽するところの方法にある。これに
より熱分解管の連続運転期間は特定炭化水素前駆体の従
来の選択的分解より20ないし50%の割合で延長されるこ
とが実際に示された。
チレンを製造する方法において、2個を超える炭素原子
を有する第1の炭化水素供給原料が、炉内に配置された
反応管の内壁をコークスの平滑な非晶形被膜で選択的に
被覆するのに有効な時間だけ分解され、管内壁固有の金
属の触媒作用(後続するエタンの好ましくないコークス
への分解作用)を遮蔽するところの方法にある。これに
より熱分解管の連続運転期間は特定炭化水素前駆体の従
来の選択的分解より20ないし50%の割合で延長されるこ
とが実際に示された。
少なくとも1930年代初期以来様々な多くの熱分解反応管
が商業ベースで運転されてきた。一般にこれらの反応管
のいくつかは、エタンの分解でエチレンを生成するため
の燃焼加熱管である。エタンのエチレンへの分解反応は
顕著な吸熱反応なので、対流部は輻射部または炉の燃焼
室から加熱管へ熱を伝達するよう機能する。加熱管は単
列の分解管でも、もし必要なら複列の分解管を使用して
もよい。エチレンはエタンの熱分解で生成されるが、ガ
ソリン、プロパンまたは軽質ナフサという高級炭化水素
供給原料からも生成されることは当然である。しかしな
がら供給原料の炭素原子数が増加するほどエチレンの相
対生成%は減少する。したがつて一般にエチレンはエタ
ンから生成するのが最も好ましい。
が商業ベースで運転されてきた。一般にこれらの反応管
のいくつかは、エタンの分解でエチレンを生成するため
の燃焼加熱管である。エタンのエチレンへの分解反応は
顕著な吸熱反応なので、対流部は輻射部または炉の燃焼
室から加熱管へ熱を伝達するよう機能する。加熱管は単
列の分解管でも、もし必要なら複列の分解管を使用して
もよい。エチレンはエタンの熱分解で生成されるが、ガ
ソリン、プロパンまたは軽質ナフサという高級炭化水素
供給原料からも生成されることは当然である。しかしな
がら供給原料の炭素原子数が増加するほどエチレンの相
対生成%は減少する。したがつて一般にエチレンはエタ
ンから生成するのが最も好ましい。
本発明は、エタンの分解からコークスの形成と沈積とを
加速する分解管固有の触媒性イオンの触媒作用を遮蔽す
るため、熱分解反応管の内壁を被覆するように、ある種
の炭化水素の特定の順次的分解を必要とする。分解管内
で分解される第1の炭化水素供給原料は2を超える炭素
数を有する炭化水素原料であり、これはまた熱分解され
て、分解管の内表面すなわち内壁上に非晶形コークスの
比較的平滑な被膜の有効量を選択的に沈積する。もし管
壁上のコークス沈着量が不十分であると、分解管壁内部
の鉄、ニツケルまたはこれの両方が露出した状態にな
り、エタンからのコークス形成がそれらの触媒作用で加
速されるであろう。しかしながら、もし分解管の内壁上
にガラス状コークスがあまり厚く付き過ぎると、「遮蔽
(masking)」コークス部分が剥離してコークス破片と
なり、コークスの浮遊状大破片となる。コークス破片は
大口径の分解管は貫通するが、ある破片は下流のシエル
及び管型熱交換器の少なくとも一部の管部を閉塞してし
まうであろう。熱交換器の入口圧力が増加すると、炭化
水素の滞留時間が増加する結果コークス化の割合も増加
する。もし圧力が指数的に上昇を続けるときは、熱交換
器は再生、すなわち熱交換器内への蒸気貫通、が不可能
な程度にまで閉塞されることになるであろう。この時点
で熱交換器は終了し使用不能となる。コークスの選択的
被膜の厚さは3.18mm以下でかつ1.59mm以上でなければな
らない。
加速する分解管固有の触媒性イオンの触媒作用を遮蔽す
るため、熱分解反応管の内壁を被覆するように、ある種
の炭化水素の特定の順次的分解を必要とする。分解管内
で分解される第1の炭化水素供給原料は2を超える炭素
数を有する炭化水素原料であり、これはまた熱分解され
て、分解管の内表面すなわち内壁上に非晶形コークスの
比較的平滑な被膜の有効量を選択的に沈積する。もし管
壁上のコークス沈着量が不十分であると、分解管壁内部
の鉄、ニツケルまたはこれの両方が露出した状態にな
り、エタンからのコークス形成がそれらの触媒作用で加
速されるであろう。しかしながら、もし分解管の内壁上
にガラス状コークスがあまり厚く付き過ぎると、「遮蔽
(masking)」コークス部分が剥離してコークス破片と
なり、コークスの浮遊状大破片となる。コークス破片は
大口径の分解管は貫通するが、ある破片は下流のシエル
及び管型熱交換器の少なくとも一部の管部を閉塞してし
まうであろう。熱交換器の入口圧力が増加すると、炭化
水素の滞留時間が増加する結果コークス化の割合も増加
する。もし圧力が指数的に上昇を続けるときは、熱交換
器は再生、すなわち熱交換器内への蒸気貫通、が不可能
な程度にまで閉塞されることになるであろう。この時点
で熱交換器は終了し使用不能となる。コークスの選択的
被膜の厚さは3.18mm以下でかつ1.59mm以上でなければな
らない。
第1の炭化水素供給原料は、プロパン、ブタン、ガソリ
ン、ナフサ、C5−パラフインの混合物、C6−C12−パラ
フインの混合物、C6+ヘキサンラフイネート、C3ないし
C7炭化水素、C7ないしC12炭化水素およびこれらまたは
他の高級パラフイン系分岐状炭化水素のいずれでもよ
く、分解の結果これらからC2+オレフインが生成され、
またおそらく管壁上に比較的平滑な形状のコークスを形
成するものである。このような供給原料流体の特定例と
しては、10%以下のプロピレンを含むプロパン流体、90
%以下のイソブタンを含むn−ブタン流体、初留点−11
℃終点204℃以下のガソリン留分流体および沸点範囲38
℃ないし315℃のナフサ留分流体などがある。以下の表
1には4つの個々の蒸留留分が炭素数と共にそれぞれの
沸点によつて示されている。
ン、ナフサ、C5−パラフインの混合物、C6−C12−パラ
フインの混合物、C6+ヘキサンラフイネート、C3ないし
C7炭化水素、C7ないしC12炭化水素およびこれらまたは
他の高級パラフイン系分岐状炭化水素のいずれでもよ
く、分解の結果これらからC2+オレフインが生成され、
またおそらく管壁上に比較的平滑な形状のコークスを形
成するものである。このような供給原料流体の特定例と
しては、10%以下のプロピレンを含むプロパン流体、90
%以下のイソブタンを含むn−ブタン流体、初留点−11
℃終点204℃以下のガソリン留分流体および沸点範囲38
℃ないし315℃のナフサ留分流体などがある。以下の表
1には4つの個々の蒸留留分が炭素数と共にそれぞれの
沸点によつて示されている。
コークスの「遮蔽」層の選択的形成のための第1の炭化
水素供給原料の分解条件として、温度482℃ないし1093
℃、圧力1ないし101バールおよび空間速度0.2ないし2.
0秒は本発明の範囲内と考えてよい。第1の炭化水素供
給原料は常温で液体であるものが好ましいが、第1の炭
化水素原料としてプロパンまたはブタンを使用すること
もまた本発明の範囲内である。アスフアルテン範囲以下
の沸点を持つ炭化水素は第1の炭化水素供給原料の好ま
しい上限範囲を構成するけれども、所定の予備被覆コー
クス層を得るのにC3以上のどんな炭化水素をも分解する
ことは可能である。予熱後の上記の工程条件、すなわち
分解中は、これらの原料はすべて気相であることは当然
のことながら明白なことである。
水素供給原料の分解条件として、温度482℃ないし1093
℃、圧力1ないし101バールおよび空間速度0.2ないし2.
0秒は本発明の範囲内と考えてよい。第1の炭化水素供
給原料は常温で液体であるものが好ましいが、第1の炭
化水素原料としてプロパンまたはブタンを使用すること
もまた本発明の範囲内である。アスフアルテン範囲以下
の沸点を持つ炭化水素は第1の炭化水素供給原料の好ま
しい上限範囲を構成するけれども、所定の予備被覆コー
クス層を得るのにC3以上のどんな炭化水素をも分解する
ことは可能である。予熱後の上記の工程条件、すなわち
分解中は、これらの原料はすべて気相であることは当然
のことながら明白なことである。
以下の第2図および第5図に示すように分解炉は通常、
メタンまたは化石燃料の直接燃焼により直接の加熱が可
能な手段を有して高耐火材で、またはそれを内張して構
成された大きな部屋からなる。他の手段、たとえば石炭
炉または原子エネルギにより加熱される炉もまた当然本
発明の範囲内であるが、しかしこれらの手段は本発明の
直接加熱の好ましい実施例ではない。供給原料は予熱領
域で予熱され、導通(conducting)トンネル内を通過
し、最後に加熱炉の燃焼室内で分解される。第1の炭化
水素供給原料および第2の炭化水素供給原料(エタン)
は、炉の頂部付近から底部付近まで伸長波形状に延びて
いる複数の蛇行状分解管内に密封されている。
メタンまたは化石燃料の直接燃焼により直接の加熱が可
能な手段を有して高耐火材で、またはそれを内張して構
成された大きな部屋からなる。他の手段、たとえば石炭
炉または原子エネルギにより加熱される炉もまた当然本
発明の範囲内であるが、しかしこれらの手段は本発明の
直接加熱の好ましい実施例ではない。供給原料は予熱領
域で予熱され、導通(conducting)トンネル内を通過
し、最後に加熱炉の燃焼室内で分解される。第1の炭化
水素供給原料および第2の炭化水素供給原料(エタン)
は、炉の頂部付近から底部付近まで伸長波形状に延びて
いる複数の蛇行状分解管内に密封されている。
炉の分解管は、分解炉の実質的に中間部に配置された1
本の長い連結蛇行管でも、複数の連結管でもよい。炭化
水素原料は加熱管の蛇行配列の中を非常に急速に通過す
ることが望ましい。このために、分解管は、特定の温度
である量の第2の炭化水素供給原料を通過させてパラフ
イン(エタン)から対応のオレフイン類(エチレン)へ
の分解を確実に行ない、しかもできるだけコークスの生
成を少なくするように設計される。
本の長い連結蛇行管でも、複数の連結管でもよい。炭化
水素原料は加熱管の蛇行配列の中を非常に急速に通過す
ることが望ましい。このために、分解管は、特定の温度
である量の第2の炭化水素供給原料を通過させてパラフ
イン(エタン)から対応のオレフイン類(エチレン)へ
の分解を確実に行ない、しかもできるだけコークスの生
成を少なくするように設計される。
この順次的分解方法における第2の供給原料は、エタ
ン、プロパン、ブタン、ペンタンまたはヘキサンを含む
低級パラフイン系炭化水素である。通常好ましいパラフ
イン系の種類はエタンであり、それに対応する好ましい
オレフインはエチレンである。この方法の例としてエチ
レンを利用するとき、エタン対希釈蒸気の比が1:0.3な
いし1:0.6になるように蒸気で希釈した予混合物として
供給される。エタンは、好ましくは温度315℃ないし109
3℃、圧力0.5ないし10バール(実際にはより低いのが好
ましい)で好ましくは1ないし10バールおよびガス空間
速度0.2ないし2秒を有するエタンの分解条件で分解さ
れる。エタンの分解によつて触媒なしで気相タールを形
成し、このタールはその後加熱炉管の内側壁や冷却装置
内に沈積してコークスを形成することは避けられないこ
とである。しかしながら気相で生成されるコークスの量
はある特定期間にわたり、選択的予備被膜が存在しない
ときに触媒作用で生成されるものよりは少ない。第1の
炭化水素分解で生成されるコークスにより加熱炉分解管
内壁の前述の選択的被膜は、触媒作用によるコークスの
生成を阻害する。
ン、プロパン、ブタン、ペンタンまたはヘキサンを含む
低級パラフイン系炭化水素である。通常好ましいパラフ
イン系の種類はエタンであり、それに対応する好ましい
オレフインはエチレンである。この方法の例としてエチ
レンを利用するとき、エタン対希釈蒸気の比が1:0.3な
いし1:0.6になるように蒸気で希釈した予混合物として
供給される。エタンは、好ましくは温度315℃ないし109
3℃、圧力0.5ないし10バール(実際にはより低いのが好
ましい)で好ましくは1ないし10バールおよびガス空間
速度0.2ないし2秒を有するエタンの分解条件で分解さ
れる。エタンの分解によつて触媒なしで気相タールを形
成し、このタールはその後加熱炉管の内側壁や冷却装置
内に沈積してコークスを形成することは避けられないこ
とである。しかしながら気相で生成されるコークスの量
はある特定期間にわたり、選択的予備被膜が存在しない
ときに触媒作用で生成されるものよりは少ない。第1の
炭化水素分解で生成されるコークスにより加熱炉分解管
内壁の前述の選択的被膜は、触媒作用によるコークスの
生成を阻害する。
鉄、ニツケルおよび他の触媒活性金属からなる触媒部位
は、加熱炉分解管内壁上の非晶形コークスの選択的被膜
で遮蔽される。これらの触媒金属部位は、もし被覆され
なければこれが触媒となつて少なくともエタンの一部を
分解して有害なコークス沈積物を形成するところである
が、これの遮蔽は第1の炭化水素供給原料すなわち先行
炭化水素コークス生成剤から形成されるコークスの選択
的被膜という所望の効果である。したがつてエタンの熱
分解によるエチレンへの転化は、供給原料へ添加される
かまたは管式加熱炉の管壁に固有のイオンとして存在す
る触媒組成物がほとんど存在しない状態で行われる。
は、加熱炉分解管内壁上の非晶形コークスの選択的被膜
で遮蔽される。これらの触媒金属部位は、もし被覆され
なければこれが触媒となつて少なくともエタンの一部を
分解して有害なコークス沈積物を形成するところである
が、これの遮蔽は第1の炭化水素供給原料すなわち先行
炭化水素コークス生成剤から形成されるコークスの選択
的被膜という所望の効果である。したがつてエタンの熱
分解によるエチレンへの転化は、供給原料へ添加される
かまたは管式加熱炉の管壁に固有のイオンとして存在す
る触媒組成物がほとんど存在しない状態で行われる。
エチレンの形成後、溢流生成物は加熱炉内の分解管から
抜出されて冷却分離領域へ送られる。エチレンの急冷す
る冷却領域は、当業者に公知の分離および冷却手段のい
かなる型式のものでもよい。好ましい冷却手段は(第4
図内に示すような)シエル及び多管式管型熱交換器から
なり、これらの管は、上方向に高温エチレン溢流を通過
させるのに十分であつて、エチレン溢流より温度の低い
ボイラの給水のような流体と間接的に熱交換させる。エ
チレン溢流の温度は、管式熱分解装置の最終段からの流
出部に於ける982℃ないし1093℃にほぼ近い温度から482
℃以下少なくとも167℃の値まで低下され、好ましくは
少なくとも330℃まで低下させる。水、フレオン、アル
コールまたは他の公知の熱シンクのような流体熱交換媒
体はいかなる型のものも本発明の範囲内であるが、経済
性または安全性の点で必ずしも水ほどに好ましくはな
い。エチレン温度の低下により、確実にこれ以上転化す
なわち分解は起こらず、コークスや他の望ましくない炭
化水素はもはや形成しない。
抜出されて冷却分離領域へ送られる。エチレンの急冷す
る冷却領域は、当業者に公知の分離および冷却手段のい
かなる型式のものでもよい。好ましい冷却手段は(第4
図内に示すような)シエル及び多管式管型熱交換器から
なり、これらの管は、上方向に高温エチレン溢流を通過
させるのに十分であつて、エチレン溢流より温度の低い
ボイラの給水のような流体と間接的に熱交換させる。エ
チレン溢流の温度は、管式熱分解装置の最終段からの流
出部に於ける982℃ないし1093℃にほぼ近い温度から482
℃以下少なくとも167℃の値まで低下され、好ましくは
少なくとも330℃まで低下させる。水、フレオン、アル
コールまたは他の公知の熱シンクのような流体熱交換媒
体はいかなる型のものも本発明の範囲内であるが、経済
性または安全性の点で必ずしも水ほどに好ましくはな
い。エチレン温度の低下により、確実にこれ以上転化す
なわち分解は起こらず、コークスや他の望ましくない炭
化水素はもはや形成しない。
冷却領域の下流側で冷却反応生成物は一連の分留装置に
供給されて、さらに温度を低下してエチレンを分留して
純エチレンを得る。エタン内の不純物はエチレン内にも
存在すると考えられるのでさらに分留が必要であろう。
未分解エタンまたはパラフイン系副生成物の回収は分解
領域へ再循環することで行われ、その際に、不純物が分
解管内で好ましくない蓄積を起すことを防止するための
精製操作を行なう場合と行わない場合とある。
供給されて、さらに温度を低下してエチレンを分留して
純エチレンを得る。エタン内の不純物はエチレン内にも
存在すると考えられるのでさらに分留が必要であろう。
未分解エタンまたはパラフイン系副生成物の回収は分解
領域へ再循環することで行われ、その際に、不純物が分
解管内で好ましくない蓄積を起すことを防止するための
精製操作を行なう場合と行わない場合とある。
第2図では、希釈蒸気の存在下でエチレンに分解される
代表的なパラフイン原料としてエタンが示されている。
エタンは導管3と吸入マニホールド5とを介して加熱炉
2の予熱部1へ供給される。蒸気は導管7とマニホール
ド5とを介してエタンと混合する。マニホールド5へ供
給されるまえに、導管9と可動弁11を利用してこれらの
成分のいずれかを他方へ事前に混合してもよい。マニホ
ールド5は管式分解反応装置13と連絡し、該装置13は、
予熱領域1、トンネル部15および燃焼室17とからなる加
熱炉の通路を構成している。加熱炉の予熱部には、任意
手段ではあるがエタン供給原料を予熱するために複数の
直接燃焼バーナー19が配置される。もし希望ならば、燃
焼室内で吸熱熱分解条件を維持するのに必要な直接加熱
バーナ21は導管13内のエタン供給原料の予熱に使用可能
で(予熱部1においても)、これにより直接燃焼加熱バ
ーナ19の設置を省略することが可能である。エタンは管
13内を、予熱部1からトンネル領域15を通過して燃焼室
17へときわめて迅速に流動する。エタンが燃焼室まで加
熱されながら通過するようある種の予熱手段が設けられ
る限り、全投資コストを削減するために予熱部13とトン
ネル部15とは省略可能であるが、これも本発明の範囲内
である(しかしこれは必ずしも望ましいことではな
い)。エタン分解に対する温度分布設計をさらに十分に
活用するために、燃焼室装置17を2以上の領域(3領域
が好ましい)に分割することも考えられる。
代表的なパラフイン原料としてエタンが示されている。
エタンは導管3と吸入マニホールド5とを介して加熱炉
2の予熱部1へ供給される。蒸気は導管7とマニホール
ド5とを介してエタンと混合する。マニホールド5へ供
給されるまえに、導管9と可動弁11を利用してこれらの
成分のいずれかを他方へ事前に混合してもよい。マニホ
ールド5は管式分解反応装置13と連絡し、該装置13は、
予熱領域1、トンネル部15および燃焼室17とからなる加
熱炉の通路を構成している。加熱炉の予熱部には、任意
手段ではあるがエタン供給原料を予熱するために複数の
直接燃焼バーナー19が配置される。もし希望ならば、燃
焼室内で吸熱熱分解条件を維持するのに必要な直接加熱
バーナ21は導管13内のエタン供給原料の予熱に使用可能
で(予熱部1においても)、これにより直接燃焼加熱バ
ーナ19の設置を省略することが可能である。エタンは管
13内を、予熱部1からトンネル領域15を通過して燃焼室
17へときわめて迅速に流動する。エタンが燃焼室まで加
熱されながら通過するようある種の予熱手段が設けられ
る限り、全投資コストを削減するために予熱部13とトン
ネル部15とは省略可能であるが、これも本発明の範囲内
である(しかしこれは必ずしも望ましいことではな
い)。エタン分解に対する温度分布設計をさらに十分に
活用するために、燃焼室装置17を2以上の領域(3領域
が好ましい)に分割することも考えられる。
管の低部の温度は315℃まで低くなり得る一方管の頂部
では1093℃という高い温度まで達する可能性がある。し
たがつて、管式分解反応器を通過する際エタンは定期的
に冷却および加熱を受けるのでこれが反応器の金属部に
かなりのひずみを発生し、このひずみにより管が湾曲し
てその結果、直線状に上下する相互の位置関係を必ずし
も保持できなくなる。エタンは管13内でエチレンに分解
される。エチレンは熱分解管13の中を通過して導管23を
介して燃焼室装置17を離れ、略図には示されてない頂部
マニホールドを介して多管部25へ供給され、さらに熱交
換器の頂部29の方向へ上方に通過して行く。水または蒸
気のような熱交換流体が、入口手段27および出口手段31
を介してシエル及び管型熱交換器29のシエル側に供給さ
れる。導管23内のエチレンの温度は、冷却領域(熱交換
器)出口33内のエチレン温度よりかなり高い。導管31内
の流体温度は導管27内の流体温度よりかなり高い。
では1093℃という高い温度まで達する可能性がある。し
たがつて、管式分解反応器を通過する際エタンは定期的
に冷却および加熱を受けるのでこれが反応器の金属部に
かなりのひずみを発生し、このひずみにより管が湾曲し
てその結果、直線状に上下する相互の位置関係を必ずし
も保持できなくなる。エタンは管13内でエチレンに分解
される。エチレンは熱分解管13の中を通過して導管23を
介して燃焼室装置17を離れ、略図には示されてない頂部
マニホールドを介して多管部25へ供給され、さらに熱交
換器の頂部29の方向へ上方に通過して行く。水または蒸
気のような熱交換流体が、入口手段27および出口手段31
を介してシエル及び管型熱交換器29のシエル側に供給さ
れる。導管23内のエチレンの温度は、冷却領域(熱交換
器)出口33内のエチレン温度よりかなり高い。導管31内
の流体温度は導管27内の流体温度よりかなり高い。
第4図は複数の管部分25を有する熱交換器または冷却領
域29の横断面図を示す。これら管部分は熱交換器内に散
在し、冷却熱交換器流体の冷却効果を最大にするように
管部分は相互にとぎれて隔離して配置するのが好まし
い。この管式構造における開口部が一般にエタンのコー
クス形成現象すなわちコークス破片による最初の犠牲部
となりがちで、エタンの熱分解に使用される燃焼室装置
内の管はたとえエタンからの形成コークスが少なくてま
だ比較的きれいであつても、エタン熱分解炉の運転停止
を必要とすることがあるので注意を要する。たとえば、
第1の炭化水素分解過程でのコークス層の沈積があまり
に厚過ぎると、破砕カーボン粒子が一般に管25の底部に
集積し、これによりエチレン生成物の該管内流動を閉塞
し、これによりエチレン生成物を冷却する熱交換器29の
容量を著しく減少することはもちろんのことである。
域29の横断面図を示す。これら管部分は熱交換器内に散
在し、冷却熱交換器流体の冷却効果を最大にするように
管部分は相互にとぎれて隔離して配置するのが好まし
い。この管式構造における開口部が一般にエタンのコー
クス形成現象すなわちコークス破片による最初の犠牲部
となりがちで、エタンの熱分解に使用される燃焼室装置
内の管はたとえエタンからの形成コークスが少なくてま
だ比較的きれいであつても、エタン熱分解炉の運転停止
を必要とすることがあるので注意を要する。たとえば、
第1の炭化水素分解過程でのコークス層の沈積があまり
に厚過ぎると、破砕カーボン粒子が一般に管25の底部に
集積し、これによりエチレン生成物の該管内流動を閉塞
し、これによりエチレン生成物を冷却する熱交換器29の
容量を著しく減少することはもちろんのことである。
第5図はその中にエタンの分解用蛇行状または波形熱分
解管13を有する燃焼室17の側面図であり、エタンは予熱
トンネルから供給される。これらの管は高さ調節用懸垂
手段51により天井から懸垂し、一方バーナ21に対し特定
の関係に配置されている支持手段53上に受け止められて
いるのが好ましい。管13から排出されたエチレンは冷却
するために熱交換器29に導入される。
解管13を有する燃焼室17の側面図であり、エタンは予熱
トンネルから供給される。これらの管は高さ調節用懸垂
手段51により天井から懸垂し、一方バーナ21に対し特定
の関係に配置されている支持手段53上に受け止められて
いるのが好ましい。管13から排出されたエチレンは冷却
するために熱交換器29に導入される。
第3A図および第3B図は加熱炉管13の断面であつて、エタ
ンコークス生成の前(3B)と後(3A)との両方を示す。
第3A図は選択的に形成された非晶形の比較的平滑なコー
クスの被膜71上にエタンから形成されたコークス81が沈
積したところを示し、このエタンからのコークス81の沈
積は管状反応器およびその下流の冷却装置に「動脈硬
化」をもたらし、その結果装置の運転停止を早めること
になる。コークスの選択的被膜層71を利用して出願人が
軽減またはその形成時間を引き延ばしたいのがこのコー
クス層81である。第3B図は、もし可能ならばコークス形
成管の内壁面積の90%以上を包含して厚さが1.59mmない
し3.18mmの比較的平滑な非晶形コークスを有する層71を
示す。したがつて第3B図は、エタンからコークス形成の
直前、すなわちC2より炭素数の多い炭化水素から生成さ
れたコークスの予備被膜を形成直後の管式反応器の断面
図を示す。図には示さなかつたが、管式加熱炉または下
流の冷却管から採取したサンプルは、これら2つの順次
的熱分解工程で形成されるコークスに関してそれぞれ異
なる外観を有することにも注意すべきである。たとえば
一方は炭素数がC2より多い炭化水素の分解でえられたコ
ークスに特有な黒く輝く物質であり、他方エタンから生
成されるコークスはきわめて多孔性であつてかつもろ
い。
ンコークス生成の前(3B)と後(3A)との両方を示す。
第3A図は選択的に形成された非晶形の比較的平滑なコー
クスの被膜71上にエタンから形成されたコークス81が沈
積したところを示し、このエタンからのコークス81の沈
積は管状反応器およびその下流の冷却装置に「動脈硬
化」をもたらし、その結果装置の運転停止を早めること
になる。コークスの選択的被膜層71を利用して出願人が
軽減またはその形成時間を引き延ばしたいのがこのコー
クス層81である。第3B図は、もし可能ならばコークス形
成管の内壁面積の90%以上を包含して厚さが1.59mmない
し3.18mmの比較的平滑な非晶形コークスを有する層71を
示す。したがつて第3B図は、エタンからコークス形成の
直前、すなわちC2より炭素数の多い炭化水素から生成さ
れたコークスの予備被膜を形成直後の管式反応器の断面
図を示す。図には示さなかつたが、管式加熱炉または下
流の冷却管から採取したサンプルは、これら2つの順次
的熱分解工程で形成されるコークスに関してそれぞれ異
なる外観を有することにも注意すべきである。たとえば
一方は炭素数がC2より多い炭化水素の分解でえられたコ
ークスに特有な黒く輝く物質であり、他方エタンから生
成されるコークスはきわめて多孔性であつてかつもろ
い。
以下の例は、エタンを導入する前に炭素数がC2より多い
炭化水素の分解コークスで形成された選択的予備被膜に
より連続運転期間が予想以上に延長された実施例を示
す。出願人はこれらの実施例を、液体と気体との両方の
供給原料を処理できるように改造された分解炉の実際の
運転で得られた驚異的好結果の例として示すものであつ
て、この実施例が本発明の特許請求の範囲を制限するも
のではない。また比較実験は本発明によるものではな
い。
炭化水素の分解コークスで形成された選択的予備被膜に
より連続運転期間が予想以上に延長された実施例を示
す。出願人はこれらの実施例を、液体と気体との両方の
供給原料を処理できるように改造された分解炉の実際の
運転で得られた驚異的好結果の例として示すものであつ
て、この実施例が本発明の特許請求の範囲を制限するも
のではない。また比較実験は本発明によるものではな
い。
比較実験A この実験では順次的水素化分解法を逆にして、ガソリン
沸点範囲の液体供給原料を導入する前に最初にエタンを
分解して分解管壁上にエタンからのコークスを沈積させ
た。エタンは115℃の温度で加熱炉の予熱部に供給さ
れ、593−643℃の温度で予熱部を出て1121℃の温度に保
持されている燃焼室部に送られた。エタンは25日にわた
る連続運転期間中連続的に分解され、その期間エタンコ
ークスの層が分解炉管壁上と下流の熱交換器内とに沈積
したと推定された。その後エタンの通過を停止してガソ
リン沸点範囲成分を含む液体供給原料が分解炉に供給さ
れた。その直後にエタンから形成されたコークスが破砕
し始め、直ちに下流側熱交換器の管を閉塞した。運転期
間はエタンに関し25日間および液体供給原料に関しては
1日以下であつた。これは第1図の曲線Aと後出の表II
とに示されている。第1図では縦軸上に熱交換器前後の
圧力差が目盛られ、運転期間は横軸に日数で目盛られて
いる。
沸点範囲の液体供給原料を導入する前に最初にエタンを
分解して分解管壁上にエタンからのコークスを沈積させ
た。エタンは115℃の温度で加熱炉の予熱部に供給さ
れ、593−643℃の温度で予熱部を出て1121℃の温度に保
持されている燃焼室部に送られた。エタンは25日にわた
る連続運転期間中連続的に分解され、その期間エタンコ
ークスの層が分解炉管壁上と下流の熱交換器内とに沈積
したと推定された。その後エタンの通過を停止してガソ
リン沸点範囲成分を含む液体供給原料が分解炉に供給さ
れた。その直後にエタンから形成されたコークスが破砕
し始め、直ちに下流側熱交換器の管を閉塞した。運転期
間はエタンに関し25日間および液体供給原料に関しては
1日以下であつた。これは第1図の曲線Aと後出の表II
とに示されている。第1図では縦軸上に熱交換器前後の
圧力差が目盛られ、運転期間は横軸に日数で目盛られて
いる。
比較試験B この実験では再びエタンが最初に分解され続いて二番目
にC5/C6蒸留分を含む気相接触分解乾性ガス(vapour c
atalytic cracked dry gas)が分解された。エタンの全
運転期間はやはり26日で、第2の炭化水素を分解し始め
ると同時に下流側熱交換器内の圧力は急上昇した。下流
側熱交換器内の圧力の急上昇は第2の供給原料の分解継
続を不可能にするものであると断定された。
にC5/C6蒸留分を含む気相接触分解乾性ガス(vapour c
atalytic cracked dry gas)が分解された。エタンの全
運転期間はやはり26日で、第2の炭化水素を分解し始め
ると同時に下流側熱交換器内の圧力は急上昇した。下流
側熱交換器内の圧力の急上昇は第2の供給原料の分解継
続を不可能にするものであると断定された。
比較実験C この実験では他の供給原料を使用せずにエタンだけがエ
チレンに分解された。35日の全連続運転期間後に熱交換
器の前後の圧力が制御不可能の大きさになり、この結果
から分解管に予備選択的被膜を設けない場合35日の全運
転期間が得られることがわかつた。これは第1図に曲線
Cで示されている。
チレンに分解された。35日の全連続運転期間後に熱交換
器の前後の圧力が制御不可能の大きさになり、この結果
から分解管に予備選択的被膜を設けない場合35日の全運
転期間が得られることがわかつた。これは第1図に曲線
Cで示されている。
実施例1ないし4 これらの実施例は分解管に本発明による予備選択被膜を
形成したものを示す。実施例1および2では、液体ガソ
リン供給原料を804−815℃の加熱炉出口温度で11日間供
給して、加熱炉管壁上に比較的平滑な非晶形のコークス
で3.18mmないし1.59mmの好ましい厚さを有したコークス
層を選択的に形成した。この分解のあとエタンが供給さ
れ、熱交換器出口の圧力が許容値以上になるまで反応器
の運転を継続した。実施例1,2および3に対して、それ
ぞれ第1図内の曲線1,2および3は、熱交換器前後の圧
力差を運転期間の関数として示している。
形成したものを示す。実施例1および2では、液体ガソ
リン供給原料を804−815℃の加熱炉出口温度で11日間供
給して、加熱炉管壁上に比較的平滑な非晶形のコークス
で3.18mmないし1.59mmの好ましい厚さを有したコークス
層を選択的に形成した。この分解のあとエタンが供給さ
れ、熱交換器出口の圧力が許容値以上になるまで反応器
の運転を継続した。実施例1,2および3に対して、それ
ぞれ第1図内の曲線1,2および3は、熱交換器前後の圧
力差を運転期間の関数として示している。
比較実験DおよびE 比較実験DおよびEでは最初に液体炭化水素分解過程が
使用されたがその期間は管内に必要なコークス層を形成
するには不十分なものであつた。エタンの運転期間はそ
れぞれ48日および35日であつた。
使用されたがその期間は管内に必要なコークス層を形成
するには不十分なものであつた。エタンの運転期間はそ
れぞれ48日および35日であつた。
これらの実験結果を表IIにまとめて示す。
実施例1に示すように、エタンのできるだけ長い運転期
間を得るには、管式加熱炉の管内壁上に液体炭化水素供
給原料から形成されるある量のコークスを沈積させなけ
ればならないということが明白である。これらの運転期
間の正確な期間は条件及び最初に分解される特定の炭化
水素によつて異なつてくる。第1の予備被膜形成過程の
運転期間は、炭素数がC2を超えると炭化水素を分解して
形成されるコークスが厚さ1.59mmないし3.18mmで沈積す
るのに十分でなければならない。
間を得るには、管式加熱炉の管内壁上に液体炭化水素供
給原料から形成されるある量のコークスを沈積させなけ
ればならないということが明白である。これらの運転期
間の正確な期間は条件及び最初に分解される特定の炭化
水素によつて異なつてくる。第1の予備被膜形成過程の
運転期間は、炭素数がC2を超えると炭化水素を分解して
形成されるコークスが厚さ1.59mmないし3.18mmで沈積す
るのに十分でなければならない。
分解加熱炉の運転期間の終了は、熱交換器の入口圧力が
運転終了時の圧力に到達したことで指示される。この正
確な圧力は分解運転ごとに異なるが、この圧力が1.4バ
ール以上上昇し始めると、運転を続けると、この時点か
ら圧力は指数的に急激に上昇する。第1図の縦軸から圧
力の急上昇の様子がわかる。
運転終了時の圧力に到達したことで指示される。この正
確な圧力は分解運転ごとに異なるが、この圧力が1.4バ
ール以上上昇し始めると、運転を続けると、この時点か
ら圧力は指数的に急激に上昇する。第1図の縦軸から圧
力の急上昇の様子がわかる。
第1図は、エタン分解を最初に行つて次に液体を分解し
た場合、エタン分解だけの場合および比較的平滑は非晶
形コークスを加熱炉管に被覆するために選択的分解工程
を先に行つたエタン分解の場合、などの各種実験に対す
る加熱炉管運転期間日数の比較図、 第2図は、供給原料から始まり、下流の分留へ送られる
冷却エチレン生成物で終了するまでの瞬間工程の概略
図、 第3A図は、分解管の内壁上に不都合な量のコークスを沈
積してエタン運転が完全に終了したあとの熱分解管の断
面図、 第3B図はエタンを導入する直前で第1の炭化水素分解の
終了直後の熱分解管の断面図、 第4図は分解管からのエチレン生成物を冷却するための
下流側シエル及び管型熱交換器の断面図、 第5図は蛇行状伸長または波形管式分解反応器を有する
瞬間加熱炉の燃焼室の側断面図である。 1……予熱部、2……熱分解炉、3……炭化水素導管、
7……蒸気導管、13……熱分解管、15……トンネル部、
17……燃焼室、19,21……バーナ、29……シエル及び管
型熱交換器、71……選択的形成コークス被膜、81……沈
積コークス層。
た場合、エタン分解だけの場合および比較的平滑は非晶
形コークスを加熱炉管に被覆するために選択的分解工程
を先に行つたエタン分解の場合、などの各種実験に対す
る加熱炉管運転期間日数の比較図、 第2図は、供給原料から始まり、下流の分留へ送られる
冷却エチレン生成物で終了するまでの瞬間工程の概略
図、 第3A図は、分解管の内壁上に不都合な量のコークスを沈
積してエタン運転が完全に終了したあとの熱分解管の断
面図、 第3B図はエタンを導入する直前で第1の炭化水素分解の
終了直後の熱分解管の断面図、 第4図は分解管からのエチレン生成物を冷却するための
下流側シエル及び管型熱交換器の断面図、 第5図は蛇行状伸長または波形管式分解反応器を有する
瞬間加熱炉の燃焼室の側断面図である。 1……予熱部、2……熱分解炉、3……炭化水素導管、
7……蒸気導管、13……熱分解管、15……トンネル部、
17……燃焼室、19,21……バーナ、29……シエル及び管
型熱交換器、71……選択的形成コークス被膜、81……沈
積コークス層。
Claims (18)
- 【請求項1】複数の蛇行状伸長熱分解管を中に配置した
熱分解炉内で、1分子中の炭素原子数が6個以下のパラ
フイン系炭化水素を熱分解してエチレンを製造する方法
において; (a)第1の炭化水素供給原料を前記複数の蛇行状伸長
熱分解管内に通過させる過程であつて、第1の炭化水素
生成物とコークスとを製造するのに有効な分解条件で前
記第1の炭化水素供給原料を分解し、前記分解条件と前
記第1の炭化水素供給原料の供給量とは、前記複数の蛇
行状伸長熱分解管の内部に非晶形の比較的平滑なコーク
ス被膜を選択的に形成するのに十分なものであり、この
コークス被膜の厚さは1.59mmないし3.18mmである過程
と; (b)前記第1の炭化水素供給原料の前記熱分解管内通
過を停止する過程と; (c)1分子中の炭素原子数が6個以下のパラフイン系
炭化水素が主成分である第2の炭化水素供給原料を、非
晶形の比較的平滑なコークス被膜を中に有した前記複数
の蛇行状伸長熱分解管内にこの第2の炭化水素供給原料
をエチレンに分解する熱分解条件で通過させる過程であ
り、エチレンはこの熱分解炉から回収される過程と; を有するものであり第1の炭化水素供給原料は第2の炭
化水素供給原料よりも1分子中の炭素原子が多い前記エ
チレン製造方法。 - 【請求項2】前記第2の炭化水素供給原料が主にエタン
である特許請求の範囲第1項に記載の方法。 - 【請求項3】前記第1の炭化水素供給原料はナフサであ
る特許請求の範囲第1項乃至第2項のいずれかに記載の
方法。 - 【請求項4】前記第1の炭化水素供給原料はガソリンで
ある特許請求の範囲第1項乃至第2項のいずれかに記載
の方法。 - 【請求項5】前記第1の炭化水素供給原料はプロパンあ
るいはブタン又はプロパンとブタンの混合物、C5−パラ
フインの混合物あるいはC6−C12−パラフインの混合物
である特許請求の範囲第1項乃至第2項のいずれかに記
載の方法。 - 【請求項6】前記第1の炭化水素供給原料は427℃ない
し1093℃の温度範囲で分解される特許請求の範囲第1項
乃至第5項のいずれかに記載の方法。 - 【請求項7】前記第2の炭化水素供給原料は315℃ない
し1093℃の温度範囲で分解される特許請求の範囲第1項
乃至第6項のいずれかに記載の方法。 - 【請求項8】前記第1の炭化水素供給原料は1ないし10
1バールの範囲の圧力で分解される特許請求の範囲第1
項乃至第7項のいずれかに記載の方法。 - 【請求項9】前記第2の炭化水素供給原料は0.5ないし1
0バールの範囲の圧力で分解される特許請求の範囲第1
項乃至第8項のいずれかに記載の方法。 - 【請求項10】前記第1および第2の炭化水素供給原料
はガス空間速度が0.2ないし2.0秒の範囲で分解される特
許請求の範囲第1項乃至第9項のいずれかに記載の方
法。 - 【請求項11】前記非晶形の比較的平滑なコークス被膜
が前記管の内壁上の触媒作用をなす金属部分の大部分を
被覆する特許請求の範囲第1項乃至第10項のいずれかに
記載の方法。 - 【請求項12】前記触媒作用をなす金属部分は鉄および
ニツケルのイオンを含む特許請求の範囲第11項記載の方
法。 - 【請求項13】前記第2の炭化水素供給原料は、前記非
晶形の比較的平滑なコークス被膜形成の結果、管壁内で
触媒作用をなす金属部分がほとんど存在しないでエチレ
ンに分解される特許請求の範囲第1項乃至第12項のいず
れかに記載の方法。 - 【請求項14】過程(c)で製造されたエチレンは熱分
解炉から分離されて冷却領域に供給され、ここでエチレ
ンの温度を熱分解工程を離れたときのエチレン温度より
低い、480℃以下で少なくとも167℃に低下させ、ここで
冷却領域はシエル側にボイラ供給水を、管側にエチレン
生成物を通すシエン及び管型熱交換器である特許請求の
範囲第1項乃至第13項のいずれかに記載の方法。 - 【請求項15】前記第2の炭化水素供給原料は、エタン
対蒸気の容積比が1:0.3ないし1:0.6の割合で希釈蒸気と
予混合される特許請求の範囲第1項乃至第14項のいずれ
かに記載の方法。 - 【請求項16】前記非晶形の比較的平滑なコークス被膜
の形成により、前記熱分解の連続運転期間は通常の連続
運転期間より20ないし50%延長する特許請求の範囲第1
項乃至第15項のいずれかに記載の方法。 - 【請求項17】前記第2の炭化水素供給原料の熱分解は
触媒の追加なしに行われる特許請求の範囲第1項乃至第
16項のいずれかに記載の方法。 - 【請求項18】前記非晶形の比較的平滑なコークス被膜
は前記鋼管の内壁の少なくとも90%以上を被覆するのに
十分なものである特許請求の範囲第1項乃至第17項のい
ずれかに記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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US06/755,035 US4599480A (en) | 1985-07-12 | 1985-07-12 | Sequential cracking of hydrocarbons |
US755035 | 1985-07-12 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6219538A JPS6219538A (ja) | 1987-01-28 |
JPH0717530B2 true JPH0717530B2 (ja) | 1995-03-01 |
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ID=25037446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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EP (1) | EP0208359B1 (ja) |
JP (1) | JPH0717530B2 (ja) |
KR (1) | KR940001846B1 (ja) |
CN (1) | CN1006704B (ja) |
AU (1) | AU589655B2 (ja) |
BR (1) | BR8603226A (ja) |
CA (1) | CA1263967A (ja) |
DE (1) | DE3673269D1 (ja) |
ES (1) | ES2000271A6 (ja) |
SU (1) | SU1621812A3 (ja) |
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---|---|---|---|---|
FR2584733B1 (fr) * | 1985-07-12 | 1987-11-13 | Inst Francais Du Petrole | Procede ameliore de vapocraquage d'hydrocarbures |
CA2117493A1 (en) * | 1992-12-18 | 1994-07-07 | Don M. Taylor | Thermal cracking process with reduced coking |
DE19600684A1 (de) * | 1995-02-17 | 1996-08-22 | Linde Ag | Verfahren zum Spalten von Kohlenwasserstoffen und Vorrichtung |
US5733438A (en) * | 1995-10-24 | 1998-03-31 | Nalco/Exxon Energy Chemicals, L.P. | Coke inhibitors for pyrolysis furnaces |
US5863416A (en) * | 1996-10-18 | 1999-01-26 | Nalco/Exxon Energy Chemicals, L.P. | Method to vapor-phase deliver heater antifoulants |
EP0839782B1 (en) | 1996-10-30 | 2000-04-05 | Nalco/Exxon Energy Chemicals, L.P. | Process for the inhibition of coke formation in pyrolysis furnaces |
KR100419621B1 (ko) * | 1998-12-21 | 2004-04-17 | 주식회사 포스코 | 압축강도 발현이 우수한 콘크리트용 골재의 제조방법 |
DE10344801A1 (de) * | 2003-09-26 | 2005-05-04 | Celanese Emulsions Gmbh | Wässrige Polymerdispersionen mit hohem Feststoffgehalt, Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung |
US8057707B2 (en) * | 2008-03-17 | 2011-11-15 | Arkems Inc. | Compositions to mitigate coke formation in steam cracking of hydrocarbons |
AU2009283043B2 (en) * | 2008-08-19 | 2011-09-08 | Shell Internationale Research Maatschappij B.V. | Process for the conversion of lower alkanes to ethylene and aromatic hydrocarbons |
EA022457B1 (ru) | 2009-11-02 | 2016-01-29 | Шелл Интернэшнл Рисерч Маатсхаппий Б.В. | Способ конверсии смесей низших алканов в ароматические углеводороды |
BR112013031344A2 (pt) * | 2011-06-13 | 2016-11-29 | Univ Dalian Tech | método de preparação de combustível utilizando óleos e gorduras biológicos |
WO2015000944A1 (en) * | 2013-07-02 | 2015-01-08 | Shell Internationale Research Maatschappij B.V. | A process of converting oxygenates to olefins and a reactor for that process |
WO2015000950A1 (en) * | 2013-07-02 | 2015-01-08 | Shell Internationale Research Maatschappij B.V. | A process of converting oxygenates to olefins and a reactor comprising a inner surface coated with a protective layer of carbonaceous material |
WO2015000948A1 (en) * | 2013-07-02 | 2015-01-08 | Shell Internationale Research Maatschappij B.V. | A method of converting oxygenates to olefins in a reactor having a protective layer of carbonaceous material |
DE102014007470A1 (de) * | 2013-11-15 | 2015-05-21 | Linde Aktiengesellschaft | Verfahren und Vorrichtung zur Dampfreformierung sowie zur Dampfspaltung von Kohlenwasserstoffen |
US11740004B2 (en) | 2019-06-26 | 2023-08-29 | Carrier Corporation | Transportation refrigeration unit with adaptive defrost |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US2111900A (en) * | 1936-02-08 | 1938-03-22 | Nagel Theodore | Process for the manufacture of ethylene from oil |
US3641190A (en) * | 1969-01-22 | 1972-02-08 | Exxon Research Engineering Co | Decoking of onstream thermal cracking tubes |
US3617478A (en) * | 1970-07-20 | 1971-11-02 | Jefferson Chem Co Inc | Suppression of coke formation in a thermal hydrocarbon cracking unit |
US3827967A (en) * | 1973-08-30 | 1974-08-06 | Shell Oil Co | Thermal cracking of hydrocarbons |
DE2852314A1 (de) * | 1978-12-04 | 1980-06-26 | Hoechst Ag | Verfahren zur herstellung von ethylen |
JPS585225B2 (ja) * | 1978-12-21 | 1983-01-29 | 工業技術院長 | コ−クス粒子の加熱方法 |
JPS5684789A (en) * | 1979-12-13 | 1981-07-10 | Toyo Eng Corp | High-temperature treatment of hydrocarbon-containing material |
US4507196A (en) * | 1983-08-16 | 1985-03-26 | Phillips Petroleum Co | Antifoulants for thermal cracking processes |
US4552643A (en) * | 1985-01-22 | 1985-11-12 | Phillips Petroleum Company | Antifoulants for thermal cracking processes |
-
1985
- 1985-07-12 US US06/755,035 patent/US4599480A/en not_active Expired - Fee Related
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1986
- 1986-06-13 EP EP86201037A patent/EP0208359B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1986-06-13 DE DE8686201037T patent/DE3673269D1/de not_active Expired - Fee Related
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