JPH07173583A - 平版印刷版用支持体及びその製造方法 - Google Patents

平版印刷版用支持体及びその製造方法

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JPH07173583A
JPH07173583A JP5343230A JP34323093A JPH07173583A JP H07173583 A JPH07173583 A JP H07173583A JP 5343230 A JP5343230 A JP 5343230A JP 34323093 A JP34323093 A JP 34323093A JP H07173583 A JPH07173583 A JP H07173583A
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aluminum
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JP5343230A
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Masaya Matsuki
昌也 松木
Hirokazu Sawada
宏和 澤田
Akio Uesugi
彰男 上杉
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウム支持体の材質のバラツキが少な
く、電解粗面化処理の得率が高く、しかも電解粗面化面
のスジ状ムラやストリーク評価に優れ、また機械的強度
にも優れた平板印刷版用支持体を提供する。 【構成】 アルミニウム溶湯から直接板状に連続鋳造圧
延した後、冷間圧延、熱処理を行って、その表層から全
板厚の20%以内の範囲にわたり再結晶化させて平版印
刷版用支持体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は平版印刷版用支持体及び
その製造方法に関し、特に電解粗面化後の表面状態に優
れたアルミニウム支持体及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】印刷版用支持体、特にオフセット印刷版
用支持体としてはアルミニウム板(アルミニウム合金板
を含む)が用いられている。一般にアルミニウム板をオ
フセット印刷版用支持体として使用するためには、感光
材料との適度な接着性と保水性を有していることが必要
である。このためにはアルミニウム板の表面を均一かつ
緻密な砂目を有するように粗面化しなければならない。
この粗面化処理は製版後実際にオフセット印刷を行った
ときに版材の印刷性能や耐刷力に著しい影響をおよぼす
ので、その良否は版材製造上重要な要素となっている。
印刷版用アルミニウム支持体の粗面化法としては、交流
電解エッチング法が一般的に採用されており、電流とし
ては、普通の正弦波交流電流、矩形波などの特殊交番波
形電流が用いられている。そして、黒鉛等の適当な電極
を対極として交流電流により、アルミニウム板の粗面化
処理を行うもので、通常一回の処理で行われているが、
そこで得られるピット深さは全体的に浅く、耐刷性能に
劣るものであった。このため、その直径に比べて深さの
深いピットが均一かつ緻密に存在する砂目を有する印刷
版用支持体として好適なアルミニウム板が得られるよう
に、数々の方法が提案されている。その方法としては、
特殊電解電源波形を使った粗面化方法(特開昭53−6
7507号公報)、交流電解粗面化時の陽極時と陰極時
の電気量の比率を規定して粗面化を行う方法(特開昭5
4−65607号公報)、特殊な電源波形を用いた粗面
化方法(特開昭55−25381号公報)、単位面積あ
たりの通電量を規定して粗面化を行う方法(特開昭56
−29699号公報)などが知られている。
【0003】また、前記電気化学的な粗面化と機械的な
粗面化とを組み合わせた方法(特開昭55−14269
5号公報)なども知られている。一方、アルミニウム支
持体の製造方法としては、アルミニウムのインゴットを
溶解保持してスラブ(厚さ400〜600mm,幅10
00〜2000mm,長さ2000〜6000mm)を
鋳造し、スラブ表面の不純物組織部分を面削機にかけて
3〜10mmずつ切削する面削工程を経た後、スラブ内
部の応力の除去と組織の均一化の為に均熱炉において4
80〜540℃、6〜12時間保持する均熱化処理工程
を行い、しかる後に熱間圧延を480〜540℃で行っ
て5〜40mmの厚みに圧延した後、室温で所定の厚み
に冷間圧延を行い、更にその後組織の均一化と平坦度の
良い板にするため焼鈍を行い圧延組織等を均質化した
後、規定の厚みに冷間圧延を行い、矯正するという一連
の工程から構成される。このようにして作成されたアル
ミニウム板の表面を粗面化して、平版印刷版用支持体が
得られる。しかしながら、粗面化特に電気化学的粗面化
処理を行う場合には、対象となるアルミニウム板の表面
状態、例えば表層部分の合金組成や結晶構造等による影
響を受け易く、アルミニウム支持体を前記の如く「溶解
保持→鋳造→面削→均熱」という工程を通じて製造する
場合、加熱や冷却を繰り返し、更に面削という表面層の
一部を削り取る工程が行われたとしても、表面層におけ
る合金組成のバラツキや結晶構造の歪みや欠陥は完全に
除去されず、平版印刷版としての得率低下の原因となっ
ていた。
【0004】これに対して本出願人は、先にアルミニウ
ム支持体の材質のバラツキを少なくし、電解粗面化処理
の得率を向上させることによって品質の優れた得率のよ
い平版印刷版を作れる方法として、アルミニウム溶湯か
ら鋳造,熱間圧延を連続して行い、薄板の熱間圧延コイ
ルを形成させた後、冷間圧延,熱処理、矯正を行ったア
ルミニウム支持体を粗面化処理することを特徴とする平
版印刷版用支持体の製造方法を提案した(特開平3−7
9798号公報)。同じく本出願人は、上記方法を改善
する方法としてアルミニウム支持体の材質のバラツキが
少なく、電解粗面化処理の得率を向上させると共に、粗
面化適性に優れたスジ状ムラのない美麗な平版印刷版用
支持体として、アルミニウム板の表層から15μmの厚
さにわたり再結晶化されておらず、しかもそれより中心
寄りの部分が再結晶化されているアルミニウム支持体を
提案している(特願平4−333862号明細書)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本出願
人が先に提案した平版印刷版用支持体並びにその製造方
法によれば、アルミニウム支持体の材質のバラツキが少
なく、電解粗面化処理の得率が向上し、更に粗面化適性
に優れたスジ状ムラのない美麗な平版印刷版用支持体が
得られるものの、ストリークと呼ばれる別の表面評価基
準でみると充分に満足できる結果が得られず、しかも機
械的強度、特に引張り強度の面でもあまり好ましい結果
が得られなかった。従って、本発明の目的は、アルミニ
ウム支持体の材質のバラツキが少なく、電解粗面化処理
の得率の向上は勿論のこと、電解粗面化面のスジ状ムラ
やストリーク評価に加え、機械的強度にも優れた平版印
刷版用支持体及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
アルミニウム支持体と電解粗面化処理の関係を鋭意研究
して来た結果、本発明を見出したものである。即ち、上
記目的は平版印刷版用支持体としてのアルミニウム支持
体において、前記アルミニウム支持体は表層部分が厚さ
方向に全板厚の20%以内の範囲にわたり再結晶化して
いると共にそれ以外の部分は再結晶化していないことを
特徴とする平版印刷版用支持体により達成される。ま
た、同様の目的はアルミニウムの溶湯から直接板状に連
続鋳造圧延した後、冷間圧延,熱処理を行い、さらに矯
正を行ったアルミニウム支持体を粗面化する平版印刷版
用支持体の製造方法において、前記冷間圧延後のアルミ
ニウム薄板を表層から全板厚の20%以内の範囲にわた
り再結晶部分を形成するように熱処理を行うことを特徴
とする平版印刷版用支持体の製造方法によっても達成さ
れる。本発明に係る平版印刷版用支持体となるアルミニ
ウム板(アルミニウム合金板を含む)は、アルミニウム
溶湯から直接板状に連続鋳造圧延した後、冷間圧延,熱
処理、矯正を行い、更に表面を粗面化することにより得
られる。アルミニウム溶湯から直接板状に連続鋳造圧延
して薄板のコイルを製造する方法としては、ハズレー法
やハンター法、3C法などの薄板連鋳技術が実用化され
ており、例えば特開昭60−238001号公報や特開
昭60−240360号公報などに開示された方法を採
用することができる。即ち、図1に示されるように、溶
解保持炉1で溶融状態で保持されたアルミニウムは、双
ロール連続鋳造装置2に送られて厚さ4〜30mm程度
の薄板に熱間圧延された後、コイラー3により巻き取ら
れる。
【0007】アルミニウム薄板は、その後図2に示され
るような冷間圧延機4にかけられ、元の厚さの5〜40
%程度になるまで圧延される。引き続き、図3に示され
るような熱処理工程5により残留応力の除去や組成分布
の均質化と表層から全板厚の20%以内の範囲にわたり
再結晶部分を形成するように熱処理される。その後、図
4に示されるような矯正装置6により平面性が確保され
る。このようにして得られたアルミニウム板は、その表
面が公知の粗面化方法により処理され平版印刷版用支持
体となる。それらの製造条件について更に詳しく説明す
ると、溶解保持炉1ではアルミニウムの融点以上の温度
に保持させる必要があり、その温度はアルミニウム合金
組成によって適時変化する。一般に800℃以上であ
る。また、アルミニウム溶湯の酸化物発生の抑制、品質
上有害となるアルカリ金属の除去策として、適宜、不活
性ガスパージ、フラックス処理等が行なわれる。引き続
き双ロール連続鋳造装置2によって鋳造される。鋳造方
式にはいろいろあるが、現在工業的に稼働しているのは
ハズレー法やハンター法、3C法が殆どである。鋳造温
度は方式や合金組成により異なるが、概ね700℃付近
が用いられる。双ロール連鋳方式であるハンター法、3
C法を採用した場合、溶湯を凝固させると共に双ロール
間で圧延加工を行なうことができる。
【0008】次いで、冷間圧延機4によって元の厚さの
60〜95%を減じるように圧延される。その後、熱処
理機5でアルミニウム板の内部残留応力の除去や合金成
分分布の均一化と、表層から全板厚の20%以内の範囲
にわたり再結晶部分を形成するように熱処理(焼鈍)が
施される。前記熱処理後、必要に応じて再度冷間圧延を
行い、平面性の向上や板厚の調整が行われる。ここで、
再結晶化の範囲を表層から全板厚の20%以内としたの
は、20%以上の厚さにわたり再結晶化されると、前記
冷間圧延で増強された支持体全体としての強度が低下す
るためである。
【0009】最終工程として矯正装置6によって矯正が
行なわれ、所定の平面性が確保される。尚、矯正に先立
ち前記熱処理後に再度冷間圧延を行うことにより、矯正
工程を短縮することもできるし、あるいは再度の冷間圧
延をもって矯正工程とすることもできる。以上のように
製造されたアルミニウム板は、表面が粗面化されて平版
印刷版用支持体となる。粗面化は、機械的粗面化、化学
的粗面化、電気化学的粗面化及びこれらの方法を組み合
わせて行うことができる。機械的粗面化方法としては、
例えばボールグレイン,ワイヤーグレイン,ブラシグレ
イン,液体ホーニング法などがある。また、化学的粗面
化方法としては、酸性水溶液やアルカリ水溶液、あるい
は中性水溶液によりアルミニウム板の表面をエッチング
することが行われる。電気化学的粗面化方法としては、
交流電解エッチング法が一般的に採用されており、電流
としては、普通の正弦波交流電流あるいは矩形波など、
特殊交番波形電流が用いられている。また、この電気化
学的粗面化の前処理として、苛性ソーダなどでエッチン
グ処理を施してもよい。また電気化学的粗面化を行う場
合、塩酸または硝酸主体の水溶液で交番波形電流によっ
て粗面化されるのが良い。以下詳細に説明する。
【0010】先ず、アルミニウム支持体はアルカリエッ
チングされる。好ましいアルカリ剤は、苛性ソーダ、苛
性カリ、メタ珪酸ソーダ、炭酸ソーダ、アルミン酸ソー
ダ、グルコン酸ソーダ等の水溶液である。アルミニウム
支持体は、前記アルカリ溶液の濃度0.01〜20wt
%、液温度20〜90℃、処理時間5秒〜5分間、エッ
チング量0.1〜5g/m2 の条件で処理される。尚、
特に不純物の多い支持体の場合には、エッチング量は
0.01〜1g/m2 が適当である(特開平1−237
197号公報参照)。引き続き、アルカリエッチングし
たアルミニウム板の表面にアルカリに不溶な物質(スマ
ット)が残存するので、必要に応じてデスマット処理を
行っても良い。前処理は上記の通りであるが、引き続
き、アルミニウム支持体は塩酸または硝酸を主体とする
電解液中で交流電解エッチングされる。交流電解電流の
周波数としては、0.1〜100Hz、より好ましくは
0.1〜1.0又は10〜60Hzである。電解液の濃
度としては、3〜150g/l、より好ましくは5〜5
0g/lであり、また電解浴内のアルミニウムの溶解量
としては50g/l以下が適当であり、より好ましくは
2〜20g/lである。更に、必要に応じて緩衝剤等の
添加物を加えても良いが、大量生産をする場合は液濃度
制御などが難しくなる。また、電流密度は、5〜100
A/dm2 が適当であるが、10〜80A/dm2 がよ
り好ましい。また、電源波形としては、求める品質や使
用されるアルミニウム支持体の材質(合金組成)によっ
て適時選択されるが、特公昭56−19280号、特公
昭55−19191号各公報に記載の特殊交番波形を用
いるのがより好ましい。
【0011】以上の電解条件は、電気量と共に求める品
質や使用されるアルミニウム支持体の材質などによって
適時選択される。電解粗面化されたアルミニウム支持体
を、次にスマット処理の一部としてアルカリ溶液に浸漬
してスマットを溶解する。アルカリ剤としては苛性ソー
ダなど各種使用でき、処理条件としては、PH10以上
の溶液を用いて液温度25〜60℃、浸漬時間1〜10
秒程度の極めて短時間で行うことが好ましい。次いで、
アルミニウム支持体を硫酸主体の液に浸漬する。硫酸溶
液は、従来より一段と低い濃度50〜400g/l、液
温度25〜65℃が好ましい。硫酸の濃度を400g/
l以上、又は温度を65℃以上にすると処理槽などの腐
食が大きくなる。また、マンガンを0.3%以上含有す
るアルミニウム合金では、電気化学的に粗面化された砂
目が崩れてしまう。更に、アルミニウム素地の溶解量が
0.2g/m2 以上になると、耐刷力が低下して来るの
で0.2g/m2 以下にすることが好ましい。
【0012】更に、アルミニウム支持体は陽極酸化され
る。陽極酸化皮膜は、0.1〜10g/m2 、より好ま
しくは0.3〜5g/m2 の膜厚に形成されることが好
ましい。この陽極酸化の処理条件は、使用される電解液
によって種々変化するので一概には決定されていない
が、一般的には電解液の濃度が1〜80重量%、液温5
〜70℃、電流密度0.5〜60A/dm2 、電圧1〜
100V、電解時間1秒〜5分の範囲が適当である。こ
の様にして得られた陽極酸化皮膜を持つ砂目のアルミニ
ウム支持体は、それ自身安定で親水性に優れたものであ
るから、直ちに感光性塗膜を該支持体上に設ける事も出
来るが、必要により更に表面処理を施す事もできる。例
えば、先に記載したアルカリ金属珪酸塩によるシリケー
ト層や親水性高分子化合物よりなる下塗り層を設けるこ
とができる。この下塗り層の塗布量は、5〜150mg
/m2が好ましい。このように処理されたアルミニウム
支持体は、感光性塗膜が設けられ、画像像露光、現像さ
れて印刷版となり、実際の印刷に供される。
【0013】
【実施例】図1に示したような溶融保持部1から溶融ア
ルミニウム合金を双ロール連続鋳造装置2に押し出すと
共に7.0mmの板厚のアルミニウム板材とし、更に冷
間圧延機4にて板厚0.5mmになるまで冷間圧延を行
ないアルミニウム薄板を得た。次いで、熱処理装置5に
より表1に示す熱処理条件で焼鈍した後、再度冷間圧延
を行い最終板厚0.24mmの厚さ方向の結晶構造が表
1に示されるように変化するサンプルを作成した。サン
プル1(実施例1)は表層部分が再結晶化され、それ以
外の部分は再結晶化されていないアルミニウム合金板で
あり、サンプル2(比較例1)は表層が再結晶化されて
おらず中心部が再結晶化されたアルミニウム合金板であ
り、またサンプル3(比較例2)は再結晶化部分のない
アルミニウム合金板である。これらサンプルの再結晶化
の状況は、図5に示されるように、鋳造方向に垂直な断
面の結晶粒径を電子顕微鏡で観察した結果である。
【0014】
【表1】
【0015】その後、前記サンプルを矯正装置6にかけ
て平面性を確保した後、15wt%の苛性ソーダ水溶液
によりエッチング量が5g/m2 になるように液温度5
0℃でエッチングし、更に水洗後150g/1、50℃
の硫酸水溶液中に10秒間浸漬してデスマットし、水洗
した。更に、前記サンプルを16g/lの濃度の硝酸水
溶液中で、特公昭55−19191号公報に記載の交番
波形電流を用いて電気化学的に粗面化した。電解条件と
しては、アノード電圧VA =14ボルト,カソード電圧
C =12ボルトとして、陽極時電気量が、350クー
ロン/dm2 となる様にした。次いで、水酸化ナトリウ
ム5%水溶液中でアルミニウム板の溶解量が0.5g/
2 となるように化学的なエッチング処理を行った後、
液温度60℃、液濃度300g/lの硫酸液中に20秒
間浸漬してデスマット処理を行った。更に、硫酸150
g/l、アルミニウムイオン濃度2.5g/lの水溶液
中で極間距離150mmおいて電圧22Vの直流により
60秒間陽極酸化処理を行った。以上の如く、前記サン
プルからなる平版印刷版用支持体を作成した。次いで、
前記各平版印刷版用支持体上に下記組成物を、乾燥後の
塗布重量が2.0g/m2 になる様に塗布して感光層を
設けた。 (感光液) N−(4−ヒドロキシフェニル),メタクリルアミド/2−ヒドロキシエチル メタクリレート/アクリロニトリル/メチルメタクリレート/メタクリル酸(= 15:10:30:38:7モル比)共重合体(平均分子量60000) ・・・5.0g 4−ジアジゾフェニルアミンとホルムアルデヒドの縮合物の六弗化燐酸塩 ・・・0.5g 亜燐酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.05g ビクトリアピュアーブル−BOH(保土ケ谷化学(株)社製)・・・0.1g 2−メトキシエタノール・・・・・・・・・・・・・・・・・・100.0g このようにして作製して、感光性平版印刷版に真空焼枠
中で透明ネガティブフィルムを通して、1mの距離から
3kwのメタルハライドランプにより50秒間露光を行
なったのち、下記組成の現像液で現像しアラビアガム水
溶液でガム引きして平版印刷版とした。
【0016】 (現像液) 亜硫酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.0g ベンジルアルコール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30.0g 炭酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.0g イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム・・・・・・・・・12.0g 純水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1000.0g この様にして製版された平版印刷版を用いて、通常の手
順で印刷した結果を表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】また、前記同一サンプルについて、感光層
塗布を行なう前の粗面化された表面を電子顕微鏡で観察
したところ、No.3(比較例)は、No.1(実施例
1)に比べて粗面化工程によるピットが均一になってい
ないことが確認された。ピット状況を表2に併記する。
更に、前記同一サンプルについて、スジ状ムラの有無並
びにストリークの外観評価を行った。評価結果を表2に
併記する。また、前記同一サンプルについて、引っ張り
強度の測定を行った。測定結果を表3に示す。
【0019】
【表3】
【0020】
【発明の効果】上記の説明したように、本発明によれ
ば、従来のものに比べてアルミニウム支持体の材質のバ
ラツキが少なく、電解粗面化処理の得率が向上すると共
に、電解粗面化面のスジ状ムラやストリーク評価も良好
で、しかも機械的強度にも優れた平版印刷版用支持体が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平版印刷版用支持体の製造方法の一部
の工程である連続鋳造機の概念図
【図2】本発明の平版印刷版用支持体の製造方法の冷間
圧延工程の概念図
【図3】本発明の平版印刷版用支持体の製造方法の熱処
理工程の側面図
【図4】本発明の平版印刷版用支持体の製造方法の矯正
工程の概念図
【図5】本発明の焼鈍後の支持体断面の再結晶化状態を
観察する概念図
【符号の説明】
1 溶解保持炉 2 双ロール連続鋳造装置 3 コイラー 4 冷間圧延機 5 熱処理装置 6 矯正装置 7 アルミ板 7a 圧延方向に垂直な断面 8 結晶粒 D 結晶粒径 8a 結晶粒界 8b 粒内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平版印刷版用支持体としてのアルミニウ
    ム支持体において、前記アルミニウム支持体は表層部分
    が厚さ方向に全板厚の20%以内の範囲にわたり再結晶
    化していると共にそれ以外の部分は再結晶化していない
    ことを特徴とする平版印刷版用支持体。
  2. 【請求項2】 アルミニウムの溶湯から直接板状に連続
    鋳造圧延した後、冷間圧延,熱処理を行い、さらに矯正
    を行ったアルミニウム支持体を粗面化する平版印刷版用
    支持体の製造方法において、前記冷間圧延後のアルミニ
    ウム薄板を表層から全板厚の20%以内の範囲にわたり
    再結晶部分を形成するように熱処理を行うことを特徴と
    する平版印刷版用支持体の製造方法。
JP5343230A 1993-12-17 1993-12-17 平版印刷版用支持体及びその製造方法 Pending JPH07173583A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010023402A (ja) * 2008-07-23 2010-02-04 Fujifilm Corp 平版印刷版用アルミニウム支持体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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