JPH07173280A - グリシジルトシレートポリマーとその製造法 - Google Patents
グリシジルトシレートポリマーとその製造法Info
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- JPH07173280A JPH07173280A JP32180293A JP32180293A JPH07173280A JP H07173280 A JPH07173280 A JP H07173280A JP 32180293 A JP32180293 A JP 32180293A JP 32180293 A JP32180293 A JP 32180293A JP H07173280 A JPH07173280 A JP H07173280A
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Abstract
3,000〜1,000,000であるラセミ又は光学
活性グリシジルトシレートポリマー。 【化1】 及び(III) 式又は(IV)式で示される有機錫化合物と燐
酸アルキルエステルとの熱縮合生成物を触媒としてグリ
シジルトシレートを重合する上記ポリマーの製法。 Ra SnX4-a (III) Rb SnOc (IV) (RはC1-12のアルキル、アルケニル、シクロアルキ
ル、アリール、アラルキル基、Xはハロゲン原子、アル
コキシ、アリールオキシ、アシルオキシ、燐酸の部分エ
ステル残基、aは1〜4、bが1のときCは3/2、b
が2のときCは1)。 【効果】 本ポリマーはポリエーテルポリマーの合成中
間体として、その光学活性体は光学分割材料として有用
である。
Description
シジルトシレートの重合によって製造される新規なグリ
シジルトシレートポリマー及びその製法に関する。
キシ基を開環重合させて得られるグリシジルトシレート
ポリマーは、脱離基として良好なトシル基を側鎖に有し
ていることから高分子反応によって側鎖を種々の置換基
によって置換することが容易であり、各種のポリエーテ
ルポリマーの合成中間体として有用性がある。また該グ
リシジルトシレートポリマーが光学活性体の場合は、不
斉識別能を有し光学分割材料としての有用性が期待され
る。
レートポリマーの製法はこれまで知られていない。これ
はそのモノマーが高い化学反応性のトシル基を有するの
で、適切な重合触媒系が見出されていなかった為と考え
られる。
結果、ラセミ又は光学活性トシレートを特定の重合触媒
を用いることにより重合し、これらの新規ポリマーを製
造することに成功した。なお本発明ポリマーの原料とな
るグリシジルトシレートはアリルアルコールを酸化して
グリシドールとし、p−トルエンスルホニル化する方
法、またはモノクロルヒドリンをエポキシ化してグリシ
ドールとし、p−トルエンスルホニル化する方法等によ
って製造することができる。すなわち本発明は、主鎖構
造が下記(I)式で表され、数平均分子量が3,000
〜1,000,000であるグリシジルトシレートポリ
マーとその製法である。数平均分子量は好ましくは3,
000〜30,000程度、さらに好ましくは3,00
0〜150,000程度である。
ミ体及びメチン炭素の不斉に基づく光学活性体を含み下
記(II)式
トシレートを重合する際に下記一般式(III) 又は(IV)
から選ばれる有機錫化合物と燐酸アルキルエステルとの
熱縮合生成物を触媒として使用することを特徴とする。
よい炭素数1〜12のアルキル基、アルケニル基、シク
ロアルキル基、アリール基及びアラルキル基より選ばれ
る基、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、アシルオキシ基及び燐酸の部分エステル残基より
選ばれる原子又は基であり、aは1〜4を示す整数であ
る。aが2以上のときRは同一でも異なっていてもよ
く、またaが1又は2のときXは同一でも異なっていて
もよい。)
同じである。bは1又は2であり、bが1のときCは3
/2であり、bが2のときCは1である。)
国特許第3,773,694号により公知であるが、化
学反応性の高いトシル基を有するモノマーの重合触媒と
しての有用性については開示されていない。
又は(IV)式の有機錫化合物(A)の具体的な例として
は以下のものをあげることができる。一般式(III) に属
する化合物としては(C2 H5 )4 Sn、(C6 H5 )
4 Sn、(CH3 )3 SnF、(C4 H9)3 SnC
l、(CH3 )3 SnBr、(C8 H17)3 SnCl、
(CH3 )2SnF2 、(C4 H9 )2 SnCl2 、
(C12H23)2 SnBr2 、(cyclo−C6 H11)
2 SnI2 、(C4 H9 )SnF3 、(C8 H17)Sn
Cl3 、(C4 H9 )3 SnOC4 H9 、(C8 H17)
3 SnOCOCH3 、(C8 H17)2 Sn(OCOC17
H35)2 、
H3 )2 SnO、(C4 H9 )2 SnO、(C8 H17)
2 SnO、(C6H5 )2 SnO、CH3 SnO3/2 、
C4 H9 SnO3/2等である。
酸アルキルエステル(B)としては下記一般式(V)で
表される正燐酸の完全もしくは部分エステルが特に好ま
しく用いられる。 (RO)3 P=O (V) (但し(V)式においてRは水素もしくは炭素数2以上
のアルキル基、アルケニル基、又はシクロアルキル基で
あり、少なくともRのうち一個は水素原子以外の基であ
る。)
H5 )3 PO4 、(C3 H7 )3 PO4 、(C4 H9 )
3 PO4 、(C 8 H17)3 PO4 、(CH2 =CH−C
H2 )3 PO4 、(C6 H11)3 PO4、(ClC3 H
5 )3 PO4 、(C2 H5 )2 HPO4 、(C4 H9 )
2 HPO 4 、(C4 H9 )H2 PO4 等が挙げられる。
分を通常含まれている錫原子と燐原子との比で1:10
〜10:1の範囲になるように調節し、100〜300
℃で(A)成分と(B)成分あるいは(A)成分と
(B)成分を形成し得る成分化合物の組み合わせとを混
合加熱する事によって縮合生成物として生成される。溶
媒は必要があれば使用してもよい。
び(B)成分の種類に従って種々の比較的簡単な物質が
縮合反応で生成脱離する。得られた縮合物は縮合度の種
々の段階で目的とする活性を示す。最適の縮合度は、
(A)成分と(B)成分の種類と比率によって異なる
が、それらは実験的に定めることができる。縮合物は、
一般的に初期においてヘキサン、ベンゼン等の溶媒に可
溶であるが、縮合反応の進行によって不溶化する。
て用いることによりラセミ又は光学活性グリシジルトシ
レートの重合反応を行うことができる。重合反応は溶媒
の存在下において、通常0〜100℃の温度範囲で上記
触媒物質とラセミ又は光学活性グリシジルトシレートを
接触させることにより行うことができる。溶媒としては
ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トル
エン等の炭化水素類、クロロホルム、塩化メチレン等の
ハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン等のエーテル類及びそれらから選ばれる2種以
上の混合溶媒等が挙げられる。
0.01〜7.00gの範囲が適当である。重合反応系
中の水分は可能な限り低くすることが望ましい。また反
応は、通常静置、攪拌又は振とう等の条件下で行われ
る。
する。 触媒の製造例1 ジブチル錫オキシド12.5g、トリブチルホスフェー
ト26.6gを攪拌機、温度計及び蒸留塔を備えたフラ
スコ内に入れ、窒素気流下攪拌しながら250℃で20
分間加熱後、冷却して固体状の縮合生成物(1)を得
た。
ェート26.6gを攪拌機、温度計及び蒸留塔を備えた
フラスコ内に入れ、窒素気流下攪拌しながら250℃で
20分間加熱後、冷却して固体状の縮合生成物(2)を
得た。
物(2)0.0933gを仕込み、減圧下150℃で1
時間焼成後冷却、別途にモレキュラーシーブ4Aで乾燥
した30wt%ラセミグリシジルトシレート/ベンゼン
溶液20mlを入れ溶封した。60℃で3日間反応後開
封し、内容物をメタノール200mlに入れ、析出物を
濾取し、メタノールでよく洗浄した後、減圧下40℃で
乾燥し2.37gのポリマーを得た(収率41%)。得
られたポリマーはGPC測定で数平均分子量Mnが42
00であり、Mw/Mnは8.10であった(Mw:重
量平均分子量)。GPC測定条件は以下の通りである。 溶媒:N,N−ジメチルホルムアミド 10M LiB
r カラム:SHODEX KD803、80M、806、
807(商品名) 温度:60℃ 評定品:ポリスチレン
活性グリシジルトシレートを用いて実施例1と同様に重
合反応を行った結果を表1に示す。ここで用いたグリシ
ジルトシレート(以下GTと略記する)は化学純度9
9.7wt%、光学純度99.4%e,e.(比旋光度
〔α〕25 D =27.9、C=1.00、クロロホルム)
であった。実施例6で得られたグリシジルトシレートポ
リマーの13C−NMRスペクトルを図1に示す。これに
よりポリマーが目的の構造を有していることが判る。
により、ラセミ又は光学活性グリシジルトシレートを重
合することができる。このポリマーは機能性ポリエーテ
ルポリマーの合成中間体として、またその光学活性体は
光学分割材料としての有用性を有する。
C−NMRスペクトルである。測定容量は重ジメチルス
ルホキシド、測定温度30℃、積算回数18,000回
である。
活性グリシジルトシレートを用いて実施例1と同様に重
合反応を行った結果を表1に示す。ここで用いたグリシ
ジルトシレート(以下GTと略記する)は化学純度9
9.7wt%、光学純度99.4%e.e.(比旋光度
〔α〕25 D=18.8、C=1.00、クロロホル
ム)であった。実施例6で得られたグリシジルトシレー
トポリマーの13C−NMRスペクトルを図1に示す。
これによりポリマーが目的の構造を有していることが判
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 主鎖構造が下記(I)式で表され、数平
均分子量が3,000〜1,000,000であるグリ
シジルトシレートポリマー。 【化1】 - 【請求項2】 上記(I)式で表される主鎖構造がメチ
ン基の不斉に基づく光学活性を有する請求項1に記載グ
リシジルトシレートポリマー。 - 【請求項3】 下記(II)式 【化2】 で表されるラセミ又は光学活性グリシジルトシレートを
重合する際に下記一般式(III) 又は(IV)から選ばれる
有機錫化合物と燐酸アルキルエステルとの熱縮合生成物
を触媒として使用することを特徴とする請求項1又は2
に記載のグリシジルトシレートポリマーの製法。 Ra SnX4-a (III) (但し、(III) 式において、Rは置換基を有してもよい
炭素数1〜12のアルキル基、アルケニル基、シクロア
ルキル基、アリール基及びアラルキル基より選ばれる
基、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アシルオキシ基及び燐酸の部分エステル残基より選
ばれる原子又は基であり、aは1〜4を示す整数であ
る。aが2以上のときRは同一でも異なっていてもよ
く、またaが1又は2のときXは同一でも異なっていて
もよい。) Rb SnOc (VI) (但し、(IV)式において、Rは(III) 式におけるRと
同じである。bは1又は2であり、bが1のときCは3
/2であり、bが2のときCは1である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32180293A JP3269233B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | グリシジルトシレートポリマーとその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32180293A JP3269233B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | グリシジルトシレートポリマーとその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07173280A true JPH07173280A (ja) | 1995-07-11 |
JP3269233B2 JP3269233B2 (ja) | 2002-03-25 |
Family
ID=18136580
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32180293A Expired - Lifetime JP3269233B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | グリシジルトシレートポリマーとその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3269233B2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-21 JP JP32180293A patent/JP3269233B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JP3269233B2 (ja) | 2002-03-25 |
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