JPH07173123A - コレステロール低下剤 - Google Patents
コレステロール低下剤Info
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- JPH07173123A JPH07173123A JP4206802A JP20680292A JPH07173123A JP H07173123 A JPH07173123 A JP H07173123A JP 4206802 A JP4206802 A JP 4206802A JP 20680292 A JP20680292 A JP 20680292A JP H07173123 A JPH07173123 A JP H07173123A
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- Japan
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- compound
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- toxic
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- therapeutically effective
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12P—FERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
- C12P13/00—Preparation of nitrogen-containing organic compounds
- C12P13/04—Alpha- or beta- amino acids
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
- A61P3/06—Antihyperlipidemics
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C235/00—Carboxylic acid amides, the carbon skeleton of the acid part being further substituted by oxygen atoms
- C07C235/70—Carboxylic acid amides, the carbon skeleton of the acid part being further substituted by oxygen atoms having carbon atoms of carboxamide groups and doubly-bound oxygen atoms bound to the same carbon skeleton
- C07C235/72—Carboxylic acid amides, the carbon skeleton of the acid part being further substituted by oxygen atoms having carbon atoms of carboxamide groups and doubly-bound oxygen atoms bound to the same carbon skeleton with the carbon atoms of the carboxamide groups bound to acyclic carbon atoms
- C07C235/76—Carboxylic acid amides, the carbon skeleton of the acid part being further substituted by oxygen atoms having carbon atoms of carboxamide groups and doubly-bound oxygen atoms bound to the same carbon skeleton with the carbon atoms of the carboxamide groups bound to acyclic carbon atoms of an unsaturated carbon skeleton
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D209/00—Heterocyclic compounds containing five-membered rings, condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
- C07D209/02—Heterocyclic compounds containing five-membered rings, condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom condensed with one carbocyclic ring
- C07D209/04—Indoles; Hydrogenated indoles
- C07D209/10—Indoles; Hydrogenated indoles with substituted hydrocarbon radicals attached to carbon atoms of the hetero ring
- C07D209/18—Radicals substituted by carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals
- C07D209/20—Radicals substituted by carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals substituted additionally by nitrogen atoms, e.g. tryptophane
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 トリコデルマ・ビリデが生産する一般式I
〔Rは
等で、Z1,Z2及びZ3は独立してa)H、b)C
1−5アルキル又は、c)i)フェニル又はii)メチ
ル、メトキシ、ハロゲン又はヒドロキシで置換されたフ
ェニルで置換されたC1−5アルキルである〕の化合物
及びその製造法。 【効果】 スクアレンシンターゼ阻害剤であってコレス
テロール低下剤として、さらに抗真菌剤として有用であ
り、またファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ及
び癌遺伝子タンパク質Rasのファルネシル化の阻害剤
であって癌の治療に有効である。
1−5アルキル又は、c)i)フェニル又はii)メチ
ル、メトキシ、ハロゲン又はヒドロキシで置換されたフ
ェニルで置換されたC1−5アルキルである〕の化合物
及びその製造法。 【効果】 スクアレンシンターゼ阻害剤であってコレス
テロール低下剤として、さらに抗真菌剤として有用であ
り、またファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ及
び癌遺伝子タンパク質Rasのファルネシル化の阻害剤
であって癌の治療に有効である。
Description
【0001】高コレステロール血症はアテローム性動脈
硬化症のような心臓血管系疾患の主要な病因要素の1つ
であることが知られている。胆汁酸吸収剤はこの症状を
治療するために用いられており、やや有効のようである
が、大量即ち一時に数グラムを消費せねばならず美味と
はとても言えない。
硬化症のような心臓血管系疾患の主要な病因要素の1つ
であることが知られている。胆汁酸吸収剤はこの症状を
治療するために用いられており、やや有効のようである
が、大量即ち一時に数グラムを消費せねばならず美味と
はとても言えない。
【0002】現在市販されているMEVACOR(商品
名)(ロバスタチン)及びZOCOR(商品名)(シン
バスタチン)は酵素HMG−CoA還元酵素を阻害する
ことによりコレステロール生合成を制限することによっ
て機能する強力な抗高コレステロール血症剤群の薬剤で
ある。スクアレンシンターゼ(スクアレンシンテターゼ
とも呼ばれる)はデノボのコレステロール生合成経路の
最初の関連段階に関与する酵素である。この酵素は2分
子のファルネシルピロリン酸の還元的二量化を触媒して
スクアレンを生成する。コレステロールに向けたこの前
駆段階の阻害がユビキノン、ドリコール及びイソペンテ
ニルt−RNAへの生合成経路を妨害してはならない。
名)(ロバスタチン)及びZOCOR(商品名)(シン
バスタチン)は酵素HMG−CoA還元酵素を阻害する
ことによりコレステロール生合成を制限することによっ
て機能する強力な抗高コレステロール血症剤群の薬剤で
ある。スクアレンシンターゼ(スクアレンシンテターゼ
とも呼ばれる)はデノボのコレステロール生合成経路の
最初の関連段階に関与する酵素である。この酵素は2分
子のファルネシルピロリン酸の還元的二量化を触媒して
スクアレンを生成する。コレステロールに向けたこの前
駆段階の阻害がユビキノン、ドリコール及びイソペンテ
ニルt−RNAへの生合成経路を妨害してはならない。
【0003】スクアレンシンターゼを阻害しようとする
これまでの試みはP.Ortiz de Montellano 等、J.Med.Ch
em. 20、243(1977)、E.J.Corey,R.Volante,
J.Am.Chem.Soc.98、1291(1976)及びS.Bill
erの米国特許第5,025,003号に記載されるピロ
リン酸又はピロリン酸類縁体含有化合物を使用するもの
であった。S.Billerの米国特許第4,871,721号
はスクアレンシンテターゼの阻害剤としてイソプレノイ
ド(ホスフィニルメチル)ホスホネートを記載してい
る。米国特許第5,096,923号、同第5,02
6,554号及び同第5,102,907号及び199
0年3月21日出願の米国特許出願第496,734号
及び1991年5月10日出願の同第698,766号
はスクアレンシンターゼ阻害剤として有効なリンを含ま
ない置換2,8−ジオキサビシクロ〔3.2.1〕オク
タン誘導体を、1991年5月17日出願の米国特許出
願第701,922号はスクアレンシンテターゼ阻害剤
として有効な置換キスクリジニルオキサジアゾールを記
載している。更に、J.Antibiotics 45:639−65
8(1992)はスクアレスタチンについて記載してい
る。
これまでの試みはP.Ortiz de Montellano 等、J.Med.Ch
em. 20、243(1977)、E.J.Corey,R.Volante,
J.Am.Chem.Soc.98、1291(1976)及びS.Bill
erの米国特許第5,025,003号に記載されるピロ
リン酸又はピロリン酸類縁体含有化合物を使用するもの
であった。S.Billerの米国特許第4,871,721号
はスクアレンシンテターゼの阻害剤としてイソプレノイ
ド(ホスフィニルメチル)ホスホネートを記載してい
る。米国特許第5,096,923号、同第5,02
6,554号及び同第5,102,907号及び199
0年3月21日出願の米国特許出願第496,734号
及び1991年5月10日出願の同第698,766号
はスクアレンシンターゼ阻害剤として有効なリンを含ま
ない置換2,8−ジオキサビシクロ〔3.2.1〕オク
タン誘導体を、1991年5月17日出願の米国特許出
願第701,922号はスクアレンシンテターゼ阻害剤
として有効な置換キスクリジニルオキサジアゾールを記
載している。更に、J.Antibiotics 45:639−65
8(1992)はスクアレスタチンについて記載してい
る。
【0004】最近ではリンを含まないスクアレンシンタ
ーゼの阻害剤である天然産物のあるもの及びそれらのエ
ステルが真菌増殖を阻止するのに有効であることが示さ
れている。この有用性は米国特許第5,026,554
号に記載される。本発明は真菌増殖を阻止するためのス
クアレンシンターゼ阻害剤である構造式(I)の化合物
の用途に関する。
ーゼの阻害剤である天然産物のあるもの及びそれらのエ
ステルが真菌増殖を阻止するのに有効であることが示さ
れている。この有用性は米国特許第5,026,554
号に記載される。本発明は真菌増殖を阻止するためのス
クアレンシンターゼ阻害剤である構造式(I)の化合物
の用途に関する。
【0005】本発明はまた癌遺伝子タンパク質Rasの
ファルネシルを阻害するためのファルネシル−タンパク
質トランスフェラーゼ阻害剤としての構造式(I)の化
合物の用途、及び癌治療に関する。Ras遺伝子は大腸
癌、外分泌膵癌及び骨髄性白血病を含む多くのヒト癌に
おいて活性化していることが見出されている。Ras作
用の生物学的及び生化学的研究によりRasが細胞膜に
局在し、細胞をトランスフォームするためにはGTPと
結合しなければならないのでRasがG調節タンパク質
のように作用することが示されている(Gibbs.J. 等、Mi
crobiol.Rev.53:171−286(1989)。癌細
胞におけるRas形態は変異しておりそのタンパク質は
正常細胞におけるRasと区別される少なくとも3つの
翻訳後修飾がRas膜の局在化と関係しており、この3
つの修飾は全てRasのC末端で起こる。RasC末端
は”CAAX”即ち、”Cys−Aaa1 −Aaa2 −
Xaa”ボックス(Aaaは脂肪族アミノ酸であり、X
aaはどのアミノ酸でもよい)と呼ばれる配列モチーフ
を含む(Willumsen 等、Nature310:583−586
(1984))。このモチーフを有する他のタンパク質
としてはRho、真菌配偶因子、核ラミン及びトランス
デューシンのγサブユニットのようなRas関連GTP
結合タンパク質がある。
ファルネシルを阻害するためのファルネシル−タンパク
質トランスフェラーゼ阻害剤としての構造式(I)の化
合物の用途、及び癌治療に関する。Ras遺伝子は大腸
癌、外分泌膵癌及び骨髄性白血病を含む多くのヒト癌に
おいて活性化していることが見出されている。Ras作
用の生物学的及び生化学的研究によりRasが細胞膜に
局在し、細胞をトランスフォームするためにはGTPと
結合しなければならないのでRasがG調節タンパク質
のように作用することが示されている(Gibbs.J. 等、Mi
crobiol.Rev.53:171−286(1989)。癌細
胞におけるRas形態は変異しておりそのタンパク質は
正常細胞におけるRasと区別される少なくとも3つの
翻訳後修飾がRas膜の局在化と関係しており、この3
つの修飾は全てRasのC末端で起こる。RasC末端
は”CAAX”即ち、”Cys−Aaa1 −Aaa2 −
Xaa”ボックス(Aaaは脂肪族アミノ酸であり、X
aaはどのアミノ酸でもよい)と呼ばれる配列モチーフ
を含む(Willumsen 等、Nature310:583−586
(1984))。このモチーフを有する他のタンパク質
としてはRho、真菌配偶因子、核ラミン及びトランス
デューシンのγサブユニットのようなRas関連GTP
結合タンパク質がある。
【0006】イソプレノイドファルネシルピロリン酸
(FPP)によるRasのファルネシル化は生体内では
Cys上で起りチオエーテル結合を生成する(Hancock
等、Cell、57:1167(1989);Casey 等、Pr
oc.Natl.Acad.Sci. USA86:8323(198
9))。更にHa−Ras及びN−RasはC末端ファ
ルネシル受容体近傍のCys残基でチオエステルの生成
を経てパルミトイル化される(Gutierrez 等、EMBO J.
8:1093−1098(1989);Hancock 等、Ce
ll57:1167−1177(1989))。Ki−Ra
sはパルミテート受容体のCysがない。RasC末端
基の最後の3アミノ酸はタンパク質分解的に除去され、
メチルエステル化が新しいC末端で生じる(Hancock
等、前出文献)。真菌配偶因子及び哺乳動物核ラミンは
同一の修飾段階を通る。(Anderegg 等、J.Biol.Chem.2
63:18236(1988);Farnsworth等、J.Bio
l.Chem.264:20422(1989)).
(FPP)によるRasのファルネシル化は生体内では
Cys上で起りチオエーテル結合を生成する(Hancock
等、Cell、57:1167(1989);Casey 等、Pr
oc.Natl.Acad.Sci. USA86:8323(198
9))。更にHa−Ras及びN−RasはC末端ファ
ルネシル受容体近傍のCys残基でチオエステルの生成
を経てパルミトイル化される(Gutierrez 等、EMBO J.
8:1093−1098(1989);Hancock 等、Ce
ll57:1167−1177(1989))。Ki−Ra
sはパルミテート受容体のCysがない。RasC末端
基の最後の3アミノ酸はタンパク質分解的に除去され、
メチルエステル化が新しいC末端で生じる(Hancock
等、前出文献)。真菌配偶因子及び哺乳動物核ラミンは
同一の修飾段階を通る。(Anderegg 等、J.Biol.Chem.2
63:18236(1988);Farnsworth等、J.Bio
l.Chem.264:20422(1989)).
【0007】Rasファルネシル化の生体内阻害はロバ
スタチン(Merck & Co. Rahway.NJ)及びコンパクチン(Ha
ncock等、前出文献:Casey 等前出文献;Schafer 等、S
cience 245:379(1989))を用いて示され
ている。これらの薬剤は律速酵素であるHMG−CoA
還元酵素を阻害するが、この酵素はポリイソプレノイ
ド、及びファルネシルピロリン酸前駆体を生成する酵素
である。前駆体としてファルネシルピロリン酸を用いる
ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼがRasフ
ァルネシル化に関与していることが示されている。Reis
s 等、Cell、62:81−88(1990);Schaber
等、J.Biol.Chem.265:14701−14704(1
990);Schafer 等、Science 、249:1133−
1139(1990);Manne 等、Proc.Natl.Acad.Sc
i. USA,87:7541−7545(1990)。
スタチン(Merck & Co. Rahway.NJ)及びコンパクチン(Ha
ncock等、前出文献:Casey 等前出文献;Schafer 等、S
cience 245:379(1989))を用いて示され
ている。これらの薬剤は律速酵素であるHMG−CoA
還元酵素を阻害するが、この酵素はポリイソプレノイ
ド、及びファルネシルピロリン酸前駆体を生成する酵素
である。前駆体としてファルネシルピロリン酸を用いる
ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼがRasフ
ァルネシル化に関与していることが示されている。Reis
s 等、Cell、62:81−88(1990);Schaber
等、J.Biol.Chem.265:14701−14704(1
990);Schafer 等、Science 、249:1133−
1139(1990);Manne 等、Proc.Natl.Acad.Sc
i. USA,87:7541−7545(1990)。
【0008】ファルネシル−タンパク質トランスフェラ
ーゼを阻害してそれによるRasタンパク質のファルネ
シル化を阻害するとRasが正常細胞を癌細胞にトラン
スフォームできなくなる。驚くことに本発明の化合物は
Rasファルネシル化を阻害して可溶性Rasを生成さ
せ、下記で示されるようにRas機能の有力な負の阻害
剤として作用することができる。癌細胞中では可溶性R
asは有力な負の阻害剤になることができるが、正常細
胞中の可溶性Rasは阻害剤とはならない。細胞質に局
在化し(Cys−Aaa1 −Aaa2 −Xaaボックス
膜ドメインは存在しない)活性化された(GTPase
活性が欠損しているため、GTPに結合したままであ
る)Rasの形態は膜結合Ras機能に対する有力な負
のRas阻害剤として作用する(Gibbs 等、Proc.Natl.
Acad.Sci. USA86:6630−6634(198
9))。正常なGTPase活性を有するRasの細胞
質局在化形態は阻害剤として作用しない。Gibbs 等(前
出文献)はアフリカツメガエル卵母細胞及び哺乳動物細
胞におけるこの効果を示している。
ーゼを阻害してそれによるRasタンパク質のファルネ
シル化を阻害するとRasが正常細胞を癌細胞にトラン
スフォームできなくなる。驚くことに本発明の化合物は
Rasファルネシル化を阻害して可溶性Rasを生成さ
せ、下記で示されるようにRas機能の有力な負の阻害
剤として作用することができる。癌細胞中では可溶性R
asは有力な負の阻害剤になることができるが、正常細
胞中の可溶性Rasは阻害剤とはならない。細胞質に局
在化し(Cys−Aaa1 −Aaa2 −Xaaボックス
膜ドメインは存在しない)活性化された(GTPase
活性が欠損しているため、GTPに結合したままであ
る)Rasの形態は膜結合Ras機能に対する有力な負
のRas阻害剤として作用する(Gibbs 等、Proc.Natl.
Acad.Sci. USA86:6630−6634(198
9))。正常なGTPase活性を有するRasの細胞
質局在化形態は阻害剤として作用しない。Gibbs 等(前
出文献)はアフリカツメガエル卵母細胞及び哺乳動物細
胞におけるこの効果を示している。
【0009】Rasファルネシル化を遮断するために本
発明の化合物を投与すると膜中のRas量を減少させる
ばかりでなくRasが細胞質中に蓄積してくる。活性化
Rasを有する腫瘍細胞では、細胞質プールは膜結合R
as機能に対するもう1つの拮抗剤として作用する。正
常なRasを有する正常な細胞ではRasの細胞質プー
ルは拮抗薬として作用しない。ファルネシル化を完全に
阻害しないときはファルネシル化されたタンパク質は機
能し続けることができる。ファルネシル−タンパク質ト
ランスフェラーゼ活性は化合物用量を調節することによ
って低下又は完全に阻害される。化合物用量を調節する
ことによってファルネシルタンパク質トランスフェラー
ゼ酵素活性を低下させることはこの酵素を利用する他の
代謝過程を妨害するような望ましくない副作用の可能性
を避けるのに有効である。
発明の化合物を投与すると膜中のRas量を減少させる
ばかりでなくRasが細胞質中に蓄積してくる。活性化
Rasを有する腫瘍細胞では、細胞質プールは膜結合R
as機能に対するもう1つの拮抗剤として作用する。正
常なRasを有する正常な細胞ではRasの細胞質プー
ルは拮抗薬として作用しない。ファルネシル化を完全に
阻害しないときはファルネシル化されたタンパク質は機
能し続けることができる。ファルネシル−タンパク質ト
ランスフェラーゼ活性は化合物用量を調節することによ
って低下又は完全に阻害される。化合物用量を調節する
ことによってファルネシルタンパク質トランスフェラー
ゼ酵素活性を低下させることはこの酵素を利用する他の
代謝過程を妨害するような望ましくない副作用の可能性
を避けるのに有効である。
【0010】これらの化合物はファルネシル−タンパク
質トランスフェラーゼの阻害剤である。ファルネシル−
タンパク質トランスフェラーゼはRasCAAXボック
スのCysチオール基をファルネシル基と共有結合的に
修飾するのにファルネシルピロリン酸を利用する。HM
G−CoA還元酵素の阻害によるファルネシルピロリン
酸生合成の阻害は生体内でRas膜局在化を遮断しRa
s機能を阻害する。ファルネシル−タンパク質トランス
フェラーゼの阻害は更に特異的であり、イソプレン生合
成の一般的阻害剤の場合よりも副作用を伴わない。
質トランスフェラーゼの阻害剤である。ファルネシル−
タンパク質トランスフェラーゼはRasCAAXボック
スのCysチオール基をファルネシル基と共有結合的に
修飾するのにファルネシルピロリン酸を利用する。HM
G−CoA還元酵素の阻害によるファルネシルピロリン
酸生合成の阻害は生体内でRas膜局在化を遮断しRa
s機能を阻害する。ファルネシル−タンパク質トランス
フェラーゼの阻害は更に特異的であり、イソプレン生合
成の一般的阻害剤の場合よりも副作用を伴わない。
【0011】既にCAAX配列を有するテトラペプチド
がRasファルネシル化を阻害することは実証されてい
る(Schaber等、前出文献:Reiss 等、前出文献;Reiss
等、PNAS、88:732−736(1991))。
しかし報告されたファルネシルトランスフェラーゼの阻
害剤は細胞内で代謝的に不安定であるか不活性である。
本発明の化合物を含有する医薬組成物及びファルネシル
−タンパク質トランスフェラーゼ及び癌遺伝子タンパク
質Rasのファルネシル化を阻害するこれらの組成物を
使用する治療方法が本明細書で記載される。本発明はス
クアレンシンターゼのリンを含まない阻害剤を提供す
る。
がRasファルネシル化を阻害することは実証されてい
る(Schaber等、前出文献:Reiss 等、前出文献;Reiss
等、PNAS、88:732−736(1991))。
しかし報告されたファルネシルトランスフェラーゼの阻
害剤は細胞内で代謝的に不安定であるか不活性である。
本発明の化合物を含有する医薬組成物及びファルネシル
−タンパク質トランスフェラーゼ及び癌遺伝子タンパク
質Rasのファルネシル化を阻害するこれらの組成物を
使用する治療方法が本明細書で記載される。本発明はス
クアレンシンターゼのリンを含まない阻害剤を提供す
る。
【0012】以下本発明を詳細に説明する。本発明はス
クアレンシンターゼ阻害剤である構造式(I):
クアレンシンターゼ阻害剤である構造式(I):
【化3】 〔式中Rは
【化4】 であり;Z1 、Z2 及びZ3 は独立して a)H b)C1-5 アルキル又は c)i)フェニル又は ii)メチル、メトキシ、ハロゲン(Cl、Br、F、
I)又はヒドロキシで置換されたフェニルで置換された
C1-5 アルキルである〕を有する新規な化合物又は式
(I)の化合物の薬学的に許容しうる塩に関する。
I)又はヒドロキシで置換されたフェニルで置換された
C1-5 アルキルである〕を有する新規な化合物又は式
(I)の化合物の薬学的に許容しうる塩に関する。
【0013】下位化合物の1つはRがp−ヒドロキシベ
ンジルである化合物である。この下位化合物の具体例は
Z1 、Z2 及びZ3 が各々水素である化合物又はその薬
学的に許容しうる塩である。Rがp−ヒドロキシベンジ
ルであり、Z1 、Z2 及びZ3 が各々水素である化合物
を以後化合物Aと呼ぶ。更にこの下位化合物の例示とし
てはRがp−ヒドロキシベンジルでありZ1 、Z2 又は
Z3 の1個以上がC1-5 アルキル、置換基がメチル、メ
トキシ、ハロゲン又はヒドロキシである置換フェニル又
はフェニルで置換されたC1-5 アルキルである化合物で
ある。特定の具体例としてはRがp−ヒドロキシベンジ
ルであり、Z1 、Z2 及びZ3 が各々メチルである。こ
の化合物を以後化合物Bと呼ぶ。別の下位化合物はRが
ベンジルである化合物である。この下位化合物の具体例
はRがベンジルでありZ1 、Z2 及びZ3 が各々水素で
ある化合物又はその薬学的に許容しうる塩である。Rが
ベンジルであり、Z1 、Z2 及びZ3 が各々水素である
化合物を以後化合物Cと呼ぶ。更にこの下位化合物の例
示としてはRがベンジルでありZ1 、Z2 又はZ3 の1
個以上がC1-5 アルキル、置換基がメチル、メトキシ、
ハロゲン又はヒドロキシである置換フェニル又はフェニ
ルで置換されたC1-5 アルキルである。第3の下位化合
物はRが−CH2 −3−インドリルであり、Z1 、Z2
及びZ3 が各々水素である化合物又はその薬学的に許容
しうる塩である。Rが−CH2−3−インドリルであ
り、Z1 、Z2 及びZ3 が各々水素である化合物を以後
化合物Dと呼ぶ。更にこの下位化合物としてはRが−C
H2 −3−インドリルでありZ1 、Z2又はZ3 の1個
以上がC1-5 アルキル、置換基がメチル、メトキシ、ハ
ロゲン又はヒドロキシである置換フェニル又はフェニル
で置換されたC1-5 アルキルである化合物である。
ンジルである化合物である。この下位化合物の具体例は
Z1 、Z2 及びZ3 が各々水素である化合物又はその薬
学的に許容しうる塩である。Rがp−ヒドロキシベンジ
ルであり、Z1 、Z2 及びZ3 が各々水素である化合物
を以後化合物Aと呼ぶ。更にこの下位化合物の例示とし
てはRがp−ヒドロキシベンジルでありZ1 、Z2 又は
Z3 の1個以上がC1-5 アルキル、置換基がメチル、メ
トキシ、ハロゲン又はヒドロキシである置換フェニル又
はフェニルで置換されたC1-5 アルキルである化合物で
ある。特定の具体例としてはRがp−ヒドロキシベンジ
ルであり、Z1 、Z2 及びZ3 が各々メチルである。こ
の化合物を以後化合物Bと呼ぶ。別の下位化合物はRが
ベンジルである化合物である。この下位化合物の具体例
はRがベンジルでありZ1 、Z2 及びZ3 が各々水素で
ある化合物又はその薬学的に許容しうる塩である。Rが
ベンジルであり、Z1 、Z2 及びZ3 が各々水素である
化合物を以後化合物Cと呼ぶ。更にこの下位化合物の例
示としてはRがベンジルでありZ1 、Z2 又はZ3 の1
個以上がC1-5 アルキル、置換基がメチル、メトキシ、
ハロゲン又はヒドロキシである置換フェニル又はフェニ
ルで置換されたC1-5 アルキルである。第3の下位化合
物はRが−CH2 −3−インドリルであり、Z1 、Z2
及びZ3 が各々水素である化合物又はその薬学的に許容
しうる塩である。Rが−CH2−3−インドリルであ
り、Z1 、Z2 及びZ3 が各々水素である化合物を以後
化合物Dと呼ぶ。更にこの下位化合物としてはRが−C
H2 −3−インドリルでありZ1 、Z2又はZ3 の1個
以上がC1-5 アルキル、置換基がメチル、メトキシ、ハ
ロゲン又はヒドロキシである置換フェニル又はフェニル
で置換されたC1-5 アルキルである化合物である。
【0014】式(I)の化合物はトリコデルマ・ビリデ
(Trichoderma viride)Pers. として同定された新規な真
菌培養株MF5628又はその変異株を使用する好気的
発酵方法で製造される。変異株とはゲノム上のある遺伝
子が修飾されている微生物であって、式(I)の化合物
を回収可能な量で生産するための微生物の能力に関与す
る遺伝子又は遺伝子群は機能し遺伝しているものをさ
す。トリコデルマ・ビリデは世界中の多くの土壌及び有
機基質に存在する一般的で地理的に広く分布している微
生物である。培養株MF5628はミクロネシア連邦、
ポンペイ(以前にはアセンション島)のコロニアで採集
した土壌から単離した真菌、トリコデルマ・ビリデPer
s. である。この培養株はブタペスト条約の規約に基づ
き1991年7月30日にATCC74084として1
2301パークラウンドライブ、ロックビルMD208
52のアメリカンタイプカルチュアコレクションに寄託
されている。トリコデルマ属の中でこの菌株は、胞子を
生じない末端付属器が分生子柄上になく、梗子が長く先
細で規則的な樹枝状に配列しており、分生子が大部分球
形に近く粗面であるためにトリコデルマ・ビリデ種集合
体(aggregates)に帰属される(Rifai.M.A.1969、Ar
evision of the genus Trichoderma.CMI MycologicalPa
per116:1−56)。
(Trichoderma viride)Pers. として同定された新規な真
菌培養株MF5628又はその変異株を使用する好気的
発酵方法で製造される。変異株とはゲノム上のある遺伝
子が修飾されている微生物であって、式(I)の化合物
を回収可能な量で生産するための微生物の能力に関与す
る遺伝子又は遺伝子群は機能し遺伝しているものをさ
す。トリコデルマ・ビリデは世界中の多くの土壌及び有
機基質に存在する一般的で地理的に広く分布している微
生物である。培養株MF5628はミクロネシア連邦、
ポンペイ(以前にはアセンション島)のコロニアで採集
した土壌から単離した真菌、トリコデルマ・ビリデPer
s. である。この培養株はブタペスト条約の規約に基づ
き1991年7月30日にATCC74084として1
2301パークラウンドライブ、ロックビルMD208
52のアメリカンタイプカルチュアコレクションに寄託
されている。トリコデルマ属の中でこの菌株は、胞子を
生じない末端付属器が分生子柄上になく、梗子が長く先
細で規則的な樹枝状に配列しており、分生子が大部分球
形に近く粗面であるためにトリコデルマ・ビリデ種集合
体(aggregates)に帰属される(Rifai.M.A.1969、Ar
evision of the genus Trichoderma.CMI MycologicalPa
per116:1−56)。
【0015】トリコデルマ・ビリデとして同定された培
養株MF5628は下記の形態学的特徴を示す。コロニ
ーは最も標準的な真菌的培地で急速に発育する。コーン
ミール、寒天、麦芽エキス寒天又はオートミール寒天で
は27℃において48時間で40−45mmに達し約5日
間で9cmプレートをおおう。まず麦芽エキス寒天のコロ
ニーは透明から白色でまばらからゆるい羊毛状で成熟す
ると分生子形成のために暗黄緑色から暗緑色、Dark Gre
en,Park Yellowish Green であり、裏面はオリーブイエ
ローからLight Yellowish Olive である(大文字で始ま
る色名はRidgway.R.1912、Color Standards and No
menclaTure,Washington.D.C.による)。コーンミール寒
天では分生子柄が束状になり、透明な菌糸ゾーンと交互
に同心性の輪を形成する。麦芽エキス及びオートミール
寒天では分生子柄は寒天表面上に均一に発育する。
養株MF5628は下記の形態学的特徴を示す。コロニ
ーは最も標準的な真菌的培地で急速に発育する。コーン
ミール、寒天、麦芽エキス寒天又はオートミール寒天で
は27℃において48時間で40−45mmに達し約5日
間で9cmプレートをおおう。まず麦芽エキス寒天のコロ
ニーは透明から白色でまばらからゆるい羊毛状で成熟す
ると分生子形成のために暗黄緑色から暗緑色、Dark Gre
en,Park Yellowish Green であり、裏面はオリーブイエ
ローからLight Yellowish Olive である(大文字で始ま
る色名はRidgway.R.1912、Color Standards and No
menclaTure,Washington.D.C.による)。コーンミール寒
天では分生子柄が束状になり、透明な菌糸ゾーンと交互
に同心性の輪を形成する。麦芽エキス及びオートミール
寒天では分生子柄は寒天表面上に均一に発育する。
【0016】菌糸は透明、有隔、滑壁であり、幅2.6
−3.8μm 、厚膜胞子を形成し、これは球形から亜球
形で滑かで直径5.7−9.5μm である。分生子柄は
コロニーの表面から発生し、しばしばクッション状の分
生子のイボとして凝集し、1本又は2〜3本がまとまっ
て対生あるいは輪生配列としてひんぱんに広角分岐し、
分岐は頂端に向かって長さが短くなり梗子で終わる。分
生子発生細胞は内分芽型、梗子状で細いフラスコ形で細
長く、頂端で細くなっており、5.7−9.5×2μm
、まっすぐかわずかに湾曲しており、単一または2〜
3個のグループをなし、分生子分岐に対して広い角度に
出ており、規則的な樹枝状を形成し、決して一緒に密に
集合しない。分生子はほぼ球形から卵形で3.0−4.
5×2.6−3.0μm 、KOHで淡緑色を呈しわずか
に粗面で梗子の尖端で房状に集積している。
−3.8μm 、厚膜胞子を形成し、これは球形から亜球
形で滑かで直径5.7−9.5μm である。分生子柄は
コロニーの表面から発生し、しばしばクッション状の分
生子のイボとして凝集し、1本又は2〜3本がまとまっ
て対生あるいは輪生配列としてひんぱんに広角分岐し、
分岐は頂端に向かって長さが短くなり梗子で終わる。分
生子発生細胞は内分芽型、梗子状で細いフラスコ形で細
長く、頂端で細くなっており、5.7−9.5×2μm
、まっすぐかわずかに湾曲しており、単一または2〜
3個のグループをなし、分生子分岐に対して広い角度に
出ており、規則的な樹枝状を形成し、決して一緒に密に
集合しない。分生子はほぼ球形から卵形で3.0−4.
5×2.6−3.0μm 、KOHで淡緑色を呈しわずか
に粗面で梗子の尖端で房状に集積している。
【0017】本発明の化合物は資化される炭素源及び窒
素源を含む水性栄養培地中で好ましくは好気的条件下で
上記微生物を培養することによって得ることができる。
栄養培地は鉱酸塩及び消泡剤も含んでよい。栄養培地中
の好ましい炭素源はグルコース、グリセリン、スター
チ、デキストラン等の炭水化物である。マルトース、マ
ンノース、スクロース等の他の炭素源も含められる。更
にオート麦粉、コーンミール、キビ、コーン等の複合栄
養源は使用しうる炭素である。用いられる炭素源の正確
な量は幾分培地中の他の成分に左右されるが、通常は
0.5−5重量%の範囲にある量である。これらの炭素
源は別々に用いられたり、一つの培地中に数種組合わせ
て用いることができる。
素源を含む水性栄養培地中で好ましくは好気的条件下で
上記微生物を培養することによって得ることができる。
栄養培地は鉱酸塩及び消泡剤も含んでよい。栄養培地中
の好ましい炭素源はグルコース、グリセリン、スター
チ、デキストラン等の炭水化物である。マルトース、マ
ンノース、スクロース等の他の炭素源も含められる。更
にオート麦粉、コーンミール、キビ、コーン等の複合栄
養源は使用しうる炭素である。用いられる炭素源の正確
な量は幾分培地中の他の成分に左右されるが、通常は
0.5−5重量%の範囲にある量である。これらの炭素
源は別々に用いられたり、一つの培地中に数種組合わせ
て用いることができる。
【0018】好ましい窒素源はグリシン、メチオニン、
プロリン、トレオニン等のアミノ酸及び酵母エキス(加
水分解物、自己分解物)、乾燥酵母、トマトペースト、
大豆ミール、ペプトン、コーンスティープリカー、ディ
スティラーズソリュブル、麦芽エキス等の複合源であ
る。アンモニウム塩(例えば硝酸アンモニウム、硫酸ア
ンモニウム、リン酸アンモニウム等)のような無機窒素
源も使用することができる。種々の窒素源は単独あるい
は併用した状態で培地中で0.2−70重量%の範囲に
ある量で使用することができる。炭素源及び窒素源は一
般的に併用して用いられるが、純粋な形である必要はな
い。発育因子、ビタミン及び鉱酸栄養源を微量に含む純
粋でない物質も使用される。また炭酸カルシウム、リン
酸ナトリウム又はカリウム、塩化ナトリウム又はカリウ
ム、マグネシウム塩、銅塩、コバルト塩(これらに限定
されない)等の鉱酸塩も培地に加えられる。またマンガ
ン、鉄、モリブデン、亜鉛等の微量金属も含まれる。更
に必要な場合、特に培地の泡立ちが深刻である場合ポリ
エチレングリコール又はシリコーンのような消泡剤が加
えられる。
プロリン、トレオニン等のアミノ酸及び酵母エキス(加
水分解物、自己分解物)、乾燥酵母、トマトペースト、
大豆ミール、ペプトン、コーンスティープリカー、ディ
スティラーズソリュブル、麦芽エキス等の複合源であ
る。アンモニウム塩(例えば硝酸アンモニウム、硫酸ア
ンモニウム、リン酸アンモニウム等)のような無機窒素
源も使用することができる。種々の窒素源は単独あるい
は併用した状態で培地中で0.2−70重量%の範囲に
ある量で使用することができる。炭素源及び窒素源は一
般的に併用して用いられるが、純粋な形である必要はな
い。発育因子、ビタミン及び鉱酸栄養源を微量に含む純
粋でない物質も使用される。また炭酸カルシウム、リン
酸ナトリウム又はカリウム、塩化ナトリウム又はカリウ
ム、マグネシウム塩、銅塩、コバルト塩(これらに限定
されない)等の鉱酸塩も培地に加えられる。またマンガ
ン、鉄、モリブデン、亜鉛等の微量金属も含まれる。更
に必要な場合、特に培地の泡立ちが深刻である場合ポリ
エチレングリコール又はシリコーンのような消泡剤が加
えられる。
【0019】本発明の化合物の好ましい生産方法は産生
微生物の胞子又は菌糸を適切な培地に植菌し、次いで好
気的条件下で培養することからなる。式(I)の化合物
はMF5628(ATCC74084)培養株の好気的
発酵から単離される。MF5628(ATCC7408
4)の培養株とは実質的にその天然土壌混入物がなく構
造式(I)の化合物を回収しうる量で生成することがで
きるものとして定義される。MF5628(ATCC7
4084)の生物学的に純粋な培養株も用いられる。
微生物の胞子又は菌糸を適切な培地に植菌し、次いで好
気的条件下で培養することからなる。式(I)の化合物
はMF5628(ATCC74084)培養株の好気的
発酵から単離される。MF5628(ATCC7408
4)の培養株とは実質的にその天然土壌混入物がなく構
造式(I)の化合物を回収しうる量で生成することがで
きるものとして定義される。MF5628(ATCC7
4084)の生物学的に純粋な培養株も用いられる。
【0020】発酵法は一般的にまず保存培養源を栄養種
培地に植菌し、しばしば2段階で、活性化合物の生産に
種菌として使用する微生物を増殖させるものである。植
菌後、フラスコを20−30℃好ましくは25−28℃
の温度で攪拌しながらインキュベートする。攪拌速度は
400rpm まで、好ましくは200−220rpm であ
る。種フラスコは2−10日、好ましくは2−4日かけ
てインキュベートする。通常2−4日で十分に生育が起
ったらこの培養を用いて生産培地フラスコに接種する。
特に大きな容器へ移す場合第2段階の種菌増殖物が用い
られる。これを行なう場合、培養増殖物の一部を第2の
種フラスコに接種するために用い同様の条件下で時間を
短くしてインキュベートする。植菌後、発酵生産培地を
攪拌して又はせずに(液体又は固形発酵培地を使用する
かどうかによる)3−30日好ましくは6−22日かけ
てインキュベートする。発酵は20−40℃の温度で好
気的に行なわれる。攪拌する場合には200−400rp
m の速度が用いられる。最適な結果を得るには温度範囲
は22−28℃、最も好ましくは24−26℃である。
活性化合物の生産に適切な栄養培地のpHは3.5−8.
5、最も好ましくは5.0−7.5である。所望化合物
の生産に適切な期間の後、発酵フラスコを回収し、活性
化合物を単離する。エステル又はケトンのようなアルコ
ール性又は酸素化溶媒が本発明の化合物を固形発酵培地
から抽出するために用いられる。固形発酵の抽出に好ま
しい溶媒はメチルエチルケトン(MEK)である。溶媒
と発酵培地の混合液を激しく攪拌し濾過する。得られた
MEK層をヘキサンで洗浄し、真空中で濃縮乾固してア
ニオン交換クロマトグラフィーにかける。好ましい樹脂
はBio Rad AG4−X 4(アセテート)である。カラムを
6:4のアセトニトリル(CH3 CN):水で洗浄し化
合物を酸性溶液で溶離する。好ましい溶出液は0.16
N硫酸を含む6:4のCH3 CN:水である。溶出液を
酢酸エチルで抽出し、濃縮して粗化合物を得る。
培地に植菌し、しばしば2段階で、活性化合物の生産に
種菌として使用する微生物を増殖させるものである。植
菌後、フラスコを20−30℃好ましくは25−28℃
の温度で攪拌しながらインキュベートする。攪拌速度は
400rpm まで、好ましくは200−220rpm であ
る。種フラスコは2−10日、好ましくは2−4日かけ
てインキュベートする。通常2−4日で十分に生育が起
ったらこの培養を用いて生産培地フラスコに接種する。
特に大きな容器へ移す場合第2段階の種菌増殖物が用い
られる。これを行なう場合、培養増殖物の一部を第2の
種フラスコに接種するために用い同様の条件下で時間を
短くしてインキュベートする。植菌後、発酵生産培地を
攪拌して又はせずに(液体又は固形発酵培地を使用する
かどうかによる)3−30日好ましくは6−22日かけ
てインキュベートする。発酵は20−40℃の温度で好
気的に行なわれる。攪拌する場合には200−400rp
m の速度が用いられる。最適な結果を得るには温度範囲
は22−28℃、最も好ましくは24−26℃である。
活性化合物の生産に適切な栄養培地のpHは3.5−8.
5、最も好ましくは5.0−7.5である。所望化合物
の生産に適切な期間の後、発酵フラスコを回収し、活性
化合物を単離する。エステル又はケトンのようなアルコ
ール性又は酸素化溶媒が本発明の化合物を固形発酵培地
から抽出するために用いられる。固形発酵の抽出に好ま
しい溶媒はメチルエチルケトン(MEK)である。溶媒
と発酵培地の混合液を激しく攪拌し濾過する。得られた
MEK層をヘキサンで洗浄し、真空中で濃縮乾固してア
ニオン交換クロマトグラフィーにかける。好ましい樹脂
はBio Rad AG4−X 4(アセテート)である。カラムを
6:4のアセトニトリル(CH3 CN):水で洗浄し化
合物を酸性溶液で溶離する。好ましい溶出液は0.16
N硫酸を含む6:4のCH3 CN:水である。溶出液を
酢酸エチルで抽出し、濃縮して粗化合物を得る。
【0021】更に逆相高圧液体クロマトグラフィー(R
P−HPLC)を用いて精製される。このクロマトグラ
フィーに好ましい吸着剤はオクタデシルシラン結合相シ
リカゲルである。RP−HPLCに好ましい溶離液は例
えば0.1%リン酸又はトリフルオロ酢酸で低いpHに緩
衝化した水とアセトニトリルの混合液である。
P−HPLC)を用いて精製される。このクロマトグラ
フィーに好ましい吸着剤はオクタデシルシラン結合相シ
リカゲルである。RP−HPLCに好ましい溶離液は例
えば0.1%リン酸又はトリフルオロ酢酸で低いpHに緩
衝化した水とアセトニトリルの混合液である。
【0022】更に高速向流クロマトグラフィーを用いて
精製することもできる。好ましい溶媒系はヘキサン:酢
酸エチル:メタノール:0.1%水性リン酸(5:5:
5:5)の混合液である。好ましい装置はP.C.Inc
(Potomac, Maryland,USA)によって製造されたIT
O多層−コイルであるが他の向流クロマトグラフィー装
置も用いられる。
精製することもできる。好ましい溶媒系はヘキサン:酢
酸エチル:メタノール:0.1%水性リン酸(5:5:
5:5)の混合液である。好ましい装置はP.C.Inc
(Potomac, Maryland,USA)によって製造されたIT
O多層−コイルであるが他の向流クロマトグラフィー装
置も用いられる。
【0023】化合物A、C又はDのエステルは化合物
A、C又はDを乾燥有機溶媒好ましくはテトラヒドロフ
ラン(THF)に0−30℃で溶解し、適切に置換され
たイソウレアで8−24時間処理し、そのウレアを濾過
することによって調製される。濾液を減圧下で濃縮して
所望のエステルを得る。
A、C又はDを乾燥有機溶媒好ましくはテトラヒドロフ
ラン(THF)に0−30℃で溶解し、適切に置換され
たイソウレアで8−24時間処理し、そのウレアを濾過
することによって調製される。濾液を減圧下で濃縮して
所望のエステルを得る。
【0024】本発明はまた構造式(I)によって示され
る化合物の非毒性の治療的に有効な量及びその薬学的に
許容しうる塩をそのような治療を必要としている患者に
投与することからなるコレステロール生合成阻害の方法
に関する。詳細には、本発明の化合物はヒトにおいて抗
高コレステロール血症剤として、アテローム性動脈硬化
症、高脂血症、家族性高コレステロール血症及び類似疾
患の治療に有効である。これらはカプセル、錠剤、注射
用製剤として経口又は非経口投与される。通常経口経路
を使用することが望ましい。投与量はヒト患者の年令、
重篤度、体重及び他の条件によって異なるが、成人に対
する日用量は約20−2000mg(好ましくは20−1
00mg)の範囲内であり、2−4回に分けて投与され
る。これより多い投与量は必要に応じて有利に用いられ
る。
る化合物の非毒性の治療的に有効な量及びその薬学的に
許容しうる塩をそのような治療を必要としている患者に
投与することからなるコレステロール生合成阻害の方法
に関する。詳細には、本発明の化合物はヒトにおいて抗
高コレステロール血症剤として、アテローム性動脈硬化
症、高脂血症、家族性高コレステロール血症及び類似疾
患の治療に有効である。これらはカプセル、錠剤、注射
用製剤として経口又は非経口投与される。通常経口経路
を使用することが望ましい。投与量はヒト患者の年令、
重篤度、体重及び他の条件によって異なるが、成人に対
する日用量は約20−2000mg(好ましくは20−1
00mg)の範囲内であり、2−4回に分けて投与され
る。これより多い投与量は必要に応じて有利に用いられ
る。
【0025】更に本発明は酵素スクアレンシンターゼの
阻害方法であって構造式(I)によって示される化合物
の非毒性の治療的に有効な量及びその薬学的に許容しう
る塩をこのような治療を必要としている患者に投与する
ことからなる方法に関する。詳細には本発明の化合物は
ヒトにおける抗高コレステロール血症剤としてアテロー
ム性動脈硬化症、高脂血症、家族性高コレステロール血
症及び類似疾患の治療に有効である。これらはカプセ
ル、錠剤、注射用製剤等として経口又は非経口投与され
る。通常経口経路を使用することが望ましい。投与量は
ヒト患者の年令、重篤度、体重及び他の条件によって異
なるが成人に対する日用量は約20−2000mg(好ま
しくは20−100mg)の範囲内であり、2−4回に分
けて投与される。これより多い投与量は必要に応じて有
利に使用される。
阻害方法であって構造式(I)によって示される化合物
の非毒性の治療的に有効な量及びその薬学的に許容しう
る塩をこのような治療を必要としている患者に投与する
ことからなる方法に関する。詳細には本発明の化合物は
ヒトにおける抗高コレステロール血症剤としてアテロー
ム性動脈硬化症、高脂血症、家族性高コレステロール血
症及び類似疾患の治療に有効である。これらはカプセ
ル、錠剤、注射用製剤等として経口又は非経口投与され
る。通常経口経路を使用することが望ましい。投与量は
ヒト患者の年令、重篤度、体重及び他の条件によって異
なるが成人に対する日用量は約20−2000mg(好ま
しくは20−100mg)の範囲内であり、2−4回に分
けて投与される。これより多い投与量は必要に応じて有
利に使用される。
【0026】本発明の化合物の薬学的に許容しうる塩は
ナトリウム、カリウム、アルミニウム、カルシウム、リ
チウム、マグネシウム、亜鉛のようなカチオンおよびア
ンモニア、エチレンジアミン、N−メチル−グルタミ
ン、リシン、アルギニン、オルニチン、コリン、N−
N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイ
ン、ジエタノールアミン、プロカイン、N−ベンジルフ
ェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス
(ヒドロキシメチル)アミノメタン及び水酸化テトラメ
チルアンモニウムのような塩基から生成されるものを含
む。本明細書で含まれる塩はカルボキシル基の1、2又
は3個全てが塩であるものを含む。これらの塩は標準的
方法によって調製される。
ナトリウム、カリウム、アルミニウム、カルシウム、リ
チウム、マグネシウム、亜鉛のようなカチオンおよびア
ンモニア、エチレンジアミン、N−メチル−グルタミ
ン、リシン、アルギニン、オルニチン、コリン、N−
N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイ
ン、ジエタノールアミン、プロカイン、N−ベンジルフ
ェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス
(ヒドロキシメチル)アミノメタン及び水酸化テトラメ
チルアンモニウムのような塩基から生成されるものを含
む。本明細書で含まれる塩はカルボキシル基の1、2又
は3個全てが塩であるものを含む。これらの塩は標準的
方法によって調製される。
【0027】本発明の化合物はまたコレステロール生合
成の生合成経路において別の酵素を阻害するような他の
コレステロール低下剤と併用して投与することもでき
る。そのような薬剤の具体例としてはHMG−CoA還
元酵素阻害剤、HMG−CoAシンターゼ阻害剤及びス
クアレンエポキシダーゼ阻害剤があるがこれらに限定さ
れない。そのようなHMG−CoA還元酵素阻害剤の具
体例はロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン
及びフルバスタチンである。HMG−CoAシンターゼ
阻害剤の具体例は米国特許第4,806,564号、同
第4,816,477号、同第4,847,271号及
び同第4,751,237号に開示されるβ−ラクトン
誘導体、米国特許第4,983,597号及び1990
年6月20日出願の米国特許出願第07/540,99
2号に開示されるβ−ラクタム誘導体及び欧州特許公報
第0411703号に開示される置換オキサシクロプロ
パン類縁体である。スクアレンエポキシダーゼ阻害剤の
具体例は欧州特許公報第0318860号及び日本特許
公報第02169−571A号に開示される。LDL−
レセプター遺伝子インデューサー分子は1991年3月
18日に出願の米国特許出願第07/670,640号
に開示される。投与される他のコレステロール低下剤と
してはナイアシン、プロブコール、フィブリン酸:クロ
フィブレート及びゲンフィブロジル及びLDL−レセプ
ター遺伝子インデューサーがある。このような代表的な
併用剤は式(I)の化合物約10−400mg及びHMG
−CoA還元酵素阻害剤約20−100mg、HMG−C
oAシンターゼ阻害剤20−200mg又はスクアレンエ
ポキシダーゼ阻害剤1−200mg又はプロブコール25
0−1000mg又はゲンフィブロジル600−1200
mg又はクロフィブレート1−2g又はナイアシン3−6
g又はLDL−レセプター遺伝子インデューサー20−
300mgを含むものである。
成の生合成経路において別の酵素を阻害するような他の
コレステロール低下剤と併用して投与することもでき
る。そのような薬剤の具体例としてはHMG−CoA還
元酵素阻害剤、HMG−CoAシンターゼ阻害剤及びス
クアレンエポキシダーゼ阻害剤があるがこれらに限定さ
れない。そのようなHMG−CoA還元酵素阻害剤の具
体例はロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン
及びフルバスタチンである。HMG−CoAシンターゼ
阻害剤の具体例は米国特許第4,806,564号、同
第4,816,477号、同第4,847,271号及
び同第4,751,237号に開示されるβ−ラクトン
誘導体、米国特許第4,983,597号及び1990
年6月20日出願の米国特許出願第07/540,99
2号に開示されるβ−ラクタム誘導体及び欧州特許公報
第0411703号に開示される置換オキサシクロプロ
パン類縁体である。スクアレンエポキシダーゼ阻害剤の
具体例は欧州特許公報第0318860号及び日本特許
公報第02169−571A号に開示される。LDL−
レセプター遺伝子インデューサー分子は1991年3月
18日に出願の米国特許出願第07/670,640号
に開示される。投与される他のコレステロール低下剤と
してはナイアシン、プロブコール、フィブリン酸:クロ
フィブレート及びゲンフィブロジル及びLDL−レセプ
ター遺伝子インデューサーがある。このような代表的な
併用剤は式(I)の化合物約10−400mg及びHMG
−CoA還元酵素阻害剤約20−100mg、HMG−C
oAシンターゼ阻害剤20−200mg又はスクアレンエ
ポキシダーゼ阻害剤1−200mg又はプロブコール25
0−1000mg又はゲンフィブロジル600−1200
mg又はクロフィブレート1−2g又はナイアシン3−6
g又はLDL−レセプター遺伝子インデューサー20−
300mgを含むものである。
【0028】本発明の化合物はまた胃腸管に再吸収され
ない形で胆汁酸を結合することができる薬学的に許容し
うる非毒性のカチオンポリマーと併用投与できる。その
ようなポリマーの具体例としてはコレスチラミン、コレ
スチポール及びポリ〔メチル−(3−トリメチル)アミ
ノプロピル〕イミノ−トリメチレンジハライドがある。
本発明の化合物とこれらのポリマーの併用投与の相対量
は1:1000と1:15,000(w/w) のあいだであ
る。
ない形で胆汁酸を結合することができる薬学的に許容し
うる非毒性のカチオンポリマーと併用投与できる。その
ようなポリマーの具体例としてはコレスチラミン、コレ
スチポール及びポリ〔メチル−(3−トリメチル)アミ
ノプロピル〕イミノ−トリメチレンジハライドがある。
本発明の化合物とこれらのポリマーの併用投与の相対量
は1:1000と1:15,000(w/w) のあいだであ
る。
【0029】本発明の代表的な化合物の固有のスクアレ
ンシンターゼ阻害活性は下記の標準的試験管内プロトコ
ールによって測定した。ヒトHepG2細胞酵素の調製 1.原料:HEPG2 細胞系(肝臓、肝芽腫、ヒト)
ATCC No.HB8065 2.細胞培養及び維持 培養基:非必須アミノ酸、ピルビン酸ナトリウム及び1
0%ウシ胎児血清を含む最少必須培地(MEM)。培地
は1週間に2回交換した。1週間で集密単層を得た。下
記に示される増殖培地を調製した。
ンシンターゼ阻害活性は下記の標準的試験管内プロトコ
ールによって測定した。ヒトHepG2細胞酵素の調製 1.原料:HEPG2 細胞系(肝臓、肝芽腫、ヒト)
ATCC No.HB8065 2.細胞培養及び維持 培養基:非必須アミノ酸、ピルビン酸ナトリウム及び1
0%ウシ胎児血清を含む最少必須培地(MEM)。培地
は1週間に2回交換した。1週間で集密単層を得た。下
記に示される増殖培地を調製した。
【0030】
【表1】溶液 容量 (ml) 1.アール塩類及びL−グルタミンを含むMEM 1000 (Gibco#320−1090AK) 2.ペニシリン(10,000単位/ml)、 ストレプトマイシン(10,000mg/ml)、 Gibco#600−5140PG 10 3.MEMピルビン酸ナトリウム、10mM (100×)Gibco#320−1140 10 4.MEM非必須アミノ酸 10mM(100×)Gibco#320−1140AG 10 5.L−グルタミン、200mM(100×)、 Gibco#320−5030AG 10 6.特定Hyclone ウシ胎児血清、Hyclone #A−III−L 100
【0031】継代培養:培地を除去し、PBS(リン酸
平衡化食塩水15.6mM、pH7.0)で洗浄した。トリ
プシン(0.25%)−EDTA(0.02%)を含む
新しいハンクス液を加え、フラスコを1分間放置した後
トリプシンを除去した。細胞が離れるまでフラスコを3
7℃でインキュベートした。新しい培地を加え、細胞を
分散させ、新しいフラスコに分配した。 継代培養比:1:6。 脱脂血清の調製:ウシ胎児血清(100ml)及びCAB
−O−Sil(2g)を4℃で一晩攪拌し、16,00
0rpm で5時間遠心した。上清をろ過してから血清は4
℃で保存した。10%ウシ胎児血清を含むMEM中で生
育した細胞を10%脱脂血清を含むMEMに移して48
時間後に細胞を回収した。 回収:培地を取り出し、細胞をPBSで洗浄した。トリ
プシン(0.25%)−EDTA(0.02%)を含む
新しいハンクス液を加えて放置した後除去した。細胞が
離れるまでフラスコを37℃でインキュベートした。M
EM培地(6ml/フラスコ)を加えて細胞を浮遊させ、
遠心管中に集めた。細胞を1,000rpm で5分間遠心
した。細胞ペレットをPBSに再浮遊させ、再遠心し
た。細胞を計数(18フラスコ(75cm2 )から2.5
×109 生じる)し、5mMMgCl2 、2mMMnCl
2 、10mMDTT、pH7.5を含む50mMHEPES
(N−〔2−ヒドロキシエチル〕ピペラジン−N’−
〔2−エタン−スルホン酸〕(酵素懸濁用バッファ)1
0mlに再懸濁した。
平衡化食塩水15.6mM、pH7.0)で洗浄した。トリ
プシン(0.25%)−EDTA(0.02%)を含む
新しいハンクス液を加え、フラスコを1分間放置した後
トリプシンを除去した。細胞が離れるまでフラスコを3
7℃でインキュベートした。新しい培地を加え、細胞を
分散させ、新しいフラスコに分配した。 継代培養比:1:6。 脱脂血清の調製:ウシ胎児血清(100ml)及びCAB
−O−Sil(2g)を4℃で一晩攪拌し、16,00
0rpm で5時間遠心した。上清をろ過してから血清は4
℃で保存した。10%ウシ胎児血清を含むMEM中で生
育した細胞を10%脱脂血清を含むMEMに移して48
時間後に細胞を回収した。 回収:培地を取り出し、細胞をPBSで洗浄した。トリ
プシン(0.25%)−EDTA(0.02%)を含む
新しいハンクス液を加えて放置した後除去した。細胞が
離れるまでフラスコを37℃でインキュベートした。M
EM培地(6ml/フラスコ)を加えて細胞を浮遊させ、
遠心管中に集めた。細胞を1,000rpm で5分間遠心
した。細胞ペレットをPBSに再浮遊させ、再遠心し
た。細胞を計数(18フラスコ(75cm2 )から2.5
×109 生じる)し、5mMMgCl2 、2mMMnCl
2 、10mMDTT、pH7.5を含む50mMHEPES
(N−〔2−ヒドロキシエチル〕ピペラジン−N’−
〔2−エタン−スルホン酸〕(酵素懸濁用バッファ)1
0mlに再懸濁した。
【0032】細胞抽出物:細胞懸濁液を氷上で2分間超
音波処理(プローブソニケーターセッティング#60.
パルス)した。1分間氷上で冷却した後、顕微鏡で見て
細胞の90%以上が破壊されるまで音波処理を繰り返し
た。上清を10,000rpmで10分間遠心し、上清を
きれいな試験管に移し20,000rpm で20分間遠心
した。HepG2酵素標品を34,000rpm で遠心し
て細胞質及びミクロソーム酵素を分けた。スクアレンシ
ンターゼを含有する34,000rpm 遠心により得られ
た沈降物を酵素懸濁用バッファ5mlに再懸濁した。酵素
懸濁液を希釈し、基質として3μM 3H−ファルネシル
ピロリン酸を用いるスクアレンシンターゼアッセイを行
なうために使用した。
音波処理(プローブソニケーターセッティング#60.
パルス)した。1分間氷上で冷却した後、顕微鏡で見て
細胞の90%以上が破壊されるまで音波処理を繰り返し
た。上清を10,000rpmで10分間遠心し、上清を
きれいな試験管に移し20,000rpm で20分間遠心
した。HepG2酵素標品を34,000rpm で遠心し
て細胞質及びミクロソーム酵素を分けた。スクアレンシ
ンターゼを含有する34,000rpm 遠心により得られ
た沈降物を酵素懸濁用バッファ5mlに再懸濁した。酵素
懸濁液を希釈し、基質として3μM 3H−ファルネシル
ピロリン酸を用いるスクアレンシンターゼアッセイを行
なうために使用した。
【0033】酵母酵素の調製 S.セレビシエ(S.cerevisiae)W303−1A(MAT
a ade2−1 can1−100 his3−1
1,15 leu2−3, 112trp1−1ura
3−1)を30℃で24時間アデニン20μg/mlを加
えたYPD培地(2%酵母エキス、1%バクト−ペプト
ン、2%グルコース)中で発育させた。細胞を洗浄し、
最少量の破壊バッファ(100mMKPO4 、pH7.4、
3mMMDTT、1mMPMSF)に再懸濁した。0.5mm
ガラスビーズ100gの入ったビード−ビーターセルデ
ィスラプター(Biospec Products,Bartlesville,OK)の小
チェンバーに細胞を加えた。チェンバーにバッファを一
杯になるまで加え、密閉したチェンバーのまわりに氷を
詰め、サイクルの間に2分間の冷却期間を置き30秒で
4サイクル処理した。位相差顕微鏡により細胞破壊を測
定すると>90%であった。ガラスビーズをワットマン
濾紙で除去し濾液を氷浸フィルターフラスコに集めた。
抽出液を1500xg、4℃で10分間遠心した。破壊さ
れない細胞及び細胞壁を含有する沈降物(P1)を捨て
た。上清(S1)を30000xg、4℃で30分間遠心
した。沈降物(P2)は全スクアレンシンターゼ活性の
約2/3を含有した。上清(S2)を100,000x
g、4℃で60分間遠心すると残りの活性(P3)を沈
降させることができる。沈降物画分を25%グリセリン
を含有する破壊用バッファに10−20mg/mlタンパク
質となるよう懸濁させた。活性は−80℃において数ヶ
月間安定であった。
a ade2−1 can1−100 his3−1
1,15 leu2−3, 112trp1−1ura
3−1)を30℃で24時間アデニン20μg/mlを加
えたYPD培地(2%酵母エキス、1%バクト−ペプト
ン、2%グルコース)中で発育させた。細胞を洗浄し、
最少量の破壊バッファ(100mMKPO4 、pH7.4、
3mMMDTT、1mMPMSF)に再懸濁した。0.5mm
ガラスビーズ100gの入ったビード−ビーターセルデ
ィスラプター(Biospec Products,Bartlesville,OK)の小
チェンバーに細胞を加えた。チェンバーにバッファを一
杯になるまで加え、密閉したチェンバーのまわりに氷を
詰め、サイクルの間に2分間の冷却期間を置き30秒で
4サイクル処理した。位相差顕微鏡により細胞破壊を測
定すると>90%であった。ガラスビーズをワットマン
濾紙で除去し濾液を氷浸フィルターフラスコに集めた。
抽出液を1500xg、4℃で10分間遠心した。破壊さ
れない細胞及び細胞壁を含有する沈降物(P1)を捨て
た。上清(S1)を30000xg、4℃で30分間遠心
した。沈降物(P2)は全スクアレンシンターゼ活性の
約2/3を含有した。上清(S2)を100,000x
g、4℃で60分間遠心すると残りの活性(P3)を沈
降させることができる。沈降物画分を25%グリセリン
を含有する破壊用バッファに10−20mg/mlタンパク
質となるよう懸濁させた。活性は−80℃において数ヶ
月間安定であった。
【0034】スクアレンシンターゼアッセイ 反応は8本の1.2mlポリプロピレン管で行なった。全
容量0.140ml中標準的反応混合液はHEPES−N
a+バッファpH7.5 50mM、NADPH1mM、Mg
Cl2 5.5mM、KF11mM、DTT3mM、タービナ
フィン(酵母スクアレンエポキシダーゼ阻害剤、San
dozSF86−327)又は哺乳類スクアレンエポキ
シダーゼ阻害剤(BanyuFW−439H)1μg/
ml、ファルネシルピロリン酸(FPP)5μM(NE
N)、3 H−ファルネシルピロリン酸0.25μCi
(NEN、20Ci/ミリモル)、酵素標品として0.
1μg酵母タンパク質又は0.4μgHepG2タンパ
ク質及び試験試料含むDNSO5μlを含有させた。F
PP/3 H−FPPを除く全アッセイ成分を30℃で1
2分間プレインキュベートして阻害剤を酵素に結合させ
た。FPP/3 H−FPPを加えて反応を開始させた。
30℃で12分後エタノール0.2mlを加えて反応を停
止させた。反応生成物をキャリアスクアレン0.4μl
を含有するヘプタン0.4mlで抽出した。ヘプタン抽出
液0.2mlを液体シンチレーションで計数した。IC50
は薬剤力価測定によるデータの対数曲線から求めた対照
(阻害剤を含まない)酵素活性の50%を示す阻害剤の
濃度として求めた。阻害%は下記式によって算出する: {(対照−試料)/(対照−ブランク)}×100 IC50値は阻害%に対する試験化合物の濃度の対数をプ
ロットすることによって求めた。IC50はこれらのプロ
ットから求めた50%阻害を示す阻害剤の濃度である。
下記は本発明の化合物の固有スクアレンシンターゼ阻害
活性のIC50の代表例である。
容量0.140ml中標準的反応混合液はHEPES−N
a+バッファpH7.5 50mM、NADPH1mM、Mg
Cl2 5.5mM、KF11mM、DTT3mM、タービナ
フィン(酵母スクアレンエポキシダーゼ阻害剤、San
dozSF86−327)又は哺乳類スクアレンエポキ
シダーゼ阻害剤(BanyuFW−439H)1μg/
ml、ファルネシルピロリン酸(FPP)5μM(NE
N)、3 H−ファルネシルピロリン酸0.25μCi
(NEN、20Ci/ミリモル)、酵素標品として0.
1μg酵母タンパク質又は0.4μgHepG2タンパ
ク質及び試験試料含むDNSO5μlを含有させた。F
PP/3 H−FPPを除く全アッセイ成分を30℃で1
2分間プレインキュベートして阻害剤を酵素に結合させ
た。FPP/3 H−FPPを加えて反応を開始させた。
30℃で12分後エタノール0.2mlを加えて反応を停
止させた。反応生成物をキャリアスクアレン0.4μl
を含有するヘプタン0.4mlで抽出した。ヘプタン抽出
液0.2mlを液体シンチレーションで計数した。IC50
は薬剤力価測定によるデータの対数曲線から求めた対照
(阻害剤を含まない)酵素活性の50%を示す阻害剤の
濃度として求めた。阻害%は下記式によって算出する: {(対照−試料)/(対照−ブランク)}×100 IC50値は阻害%に対する試験化合物の濃度の対数をプ
ロットすることによって求めた。IC50はこれらのプロ
ットから求めた50%阻害を示す阻害剤の濃度である。
下記は本発明の化合物の固有スクアレンシンターゼ阻害
活性のIC50の代表例である。
【0035】
【表2】 スクアレンシンターゼ阻害 IC50(μg/ml) 化合物 酵母酵素 HepG2酵素 化合物A 7.5 41.6 化合物C 1 19.3 化合物D 0.22 0.29
【0036】また本発明の微生物の発酵で生成される化
合物の固有スクアレンシンターゼ阻害活性は下記の標準
的試験管内プロトコールによって測定される。
合物の固有スクアレンシンターゼ阻害活性は下記の標準
的試験管内プロトコールによって測定される。
【0037】ラット肝ミクロソームの調製 雄のCHARLES RIVER CDラット(120
〜150g)に0.1%ロバスタチンを含有する食餌を
4日間与えた。これらのラットからの肝臓を氷冷50mM
HEPES(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペ
ラジン−エタンスルホン酸1.5mMEDTA(エチレン
ジアミン四酢酸)pH7.5 5容量(ml/g)中でポッ
ター−エルベム型組織粉砕機を用いてホモジナイズし
た。ホモジネートを20,000xg、4℃で15分間2
回遠心し、そのつど沈降物を捨てた。次いで上清を10
0,000xg、4℃で1時間遠心した。得られたミクロ
ソーム沈降物をもとのホモジネートの1/5量に等しい
上記ホモジナイズ用バッファに再懸濁させた。このミク
ロソーム標品はタンパク質濃度約7mg/mlを有する。こ
のミクロソーム浮遊液を分注して−70℃で貯蔵した。
これらのスクアレンシンターゼ活性は少なくとも数ヶ月
間安定である。
〜150g)に0.1%ロバスタチンを含有する食餌を
4日間与えた。これらのラットからの肝臓を氷冷50mM
HEPES(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペ
ラジン−エタンスルホン酸1.5mMEDTA(エチレン
ジアミン四酢酸)pH7.5 5容量(ml/g)中でポッ
ター−エルベム型組織粉砕機を用いてホモジナイズし
た。ホモジネートを20,000xg、4℃で15分間2
回遠心し、そのつど沈降物を捨てた。次いで上清を10
0,000xg、4℃で1時間遠心した。得られたミクロ
ソーム沈降物をもとのホモジネートの1/5量に等しい
上記ホモジナイズ用バッファに再懸濁させた。このミク
ロソーム標品はタンパク質濃度約7mg/mlを有する。こ
のミクロソーム浮遊液を分注して−70℃で貯蔵した。
これらのスクアレンシンターゼ活性は少なくとも数ヶ月
間安定である。
【0038】プレニルトランスフェラーゼの部分的精製 放射能標識ファルネシルピロリン酸の酵素合成に使用す
るためにプレニルトランスフェラーゼを精製した。プレ
ニルトランスフェラーゼはRilling(Methods inEnzymolo
gy 110、125−129(1985))の方法でア
ッセイし、活性単位を標準的アッセイにおいて30℃1
分当たり1μモルのファルネシルピロリン酸を生成する
酵素量として定義する。5%コレスチラミンと0.1%
ロバスタチンを与えて飼育した23匹の40日令雄ラッ
トの肝臓を0.1トリプシン阻害単位のアプロチニン1
mlを含有する下記組成の液1L中に入れワーリングブレ
ンダーでホモジナイズした。10mMメルカプトエタノー
ル、2mMEDTA、25mMロイペプチン、0.005%
フェニルメチルスルホニルフルオリドpH7.0。ホモジ
ネートを20,000xgで20分間遠心した。上清を6
N HOAcでpH5.5に調整し、100,000xgで
1時間遠心した。この上清を3N KOHでpH7.0に
調整し、35−60%硫酸アンモニウム沈澱画分をとっ
た。この60%沈澱物を10mMリン酸カリウム、10mM
メルカプトエタノール、1mMEDTApH7.0(バッフ
ァA)60mlに再溶解し、バッファA1リットルを2回
交換して透析した。この透析画分をバッファAで平衡化
したDEAE−セファロース4Bの12.5×5cmカラ
ムに加えた。カラムをバッファA700mlで洗浄し、さ
らにバッファAから100mMリン酸カリウム、10mMメ
ルカプトエタノール、1mMEDTA、pH7.0までの1
リットル勾配で洗浄した。0.20単位/mg以上の比活
性を有する画分を合わせ、固形硫酸アンモニウムを60
%飽和になるように加え、沈降させた。この沈降物を1
0mMトリス、10mMβ−メルカプトエタノールpH7.0
(バッファB)8mlに溶解した。再溶解した沈降物をバ
ッファB中の飽和硫酸アンモニウム1.5容量を加える
ことによって硫酸アンモニウム60%飽和とした。この
硫酸アンモニウム懸濁液は3.5単位/mlを含み、比活
性0.23単位/mgであり、イソペンテニルピロリン酸
イソメラーゼ活性を含まなかった。この硫酸アンモニウ
ム懸濁液を〔4−14C〕ファルネシルピロリン酸の合成
に使用し、その活性は4℃で少なくとも6ヶ月間は安定
であった。
るためにプレニルトランスフェラーゼを精製した。プレ
ニルトランスフェラーゼはRilling(Methods inEnzymolo
gy 110、125−129(1985))の方法でア
ッセイし、活性単位を標準的アッセイにおいて30℃1
分当たり1μモルのファルネシルピロリン酸を生成する
酵素量として定義する。5%コレスチラミンと0.1%
ロバスタチンを与えて飼育した23匹の40日令雄ラッ
トの肝臓を0.1トリプシン阻害単位のアプロチニン1
mlを含有する下記組成の液1L中に入れワーリングブレ
ンダーでホモジナイズした。10mMメルカプトエタノー
ル、2mMEDTA、25mMロイペプチン、0.005%
フェニルメチルスルホニルフルオリドpH7.0。ホモジ
ネートを20,000xgで20分間遠心した。上清を6
N HOAcでpH5.5に調整し、100,000xgで
1時間遠心した。この上清を3N KOHでpH7.0に
調整し、35−60%硫酸アンモニウム沈澱画分をとっ
た。この60%沈澱物を10mMリン酸カリウム、10mM
メルカプトエタノール、1mMEDTApH7.0(バッフ
ァA)60mlに再溶解し、バッファA1リットルを2回
交換して透析した。この透析画分をバッファAで平衡化
したDEAE−セファロース4Bの12.5×5cmカラ
ムに加えた。カラムをバッファA700mlで洗浄し、さ
らにバッファAから100mMリン酸カリウム、10mMメ
ルカプトエタノール、1mMEDTA、pH7.0までの1
リットル勾配で洗浄した。0.20単位/mg以上の比活
性を有する画分を合わせ、固形硫酸アンモニウムを60
%飽和になるように加え、沈降させた。この沈降物を1
0mMトリス、10mMβ−メルカプトエタノールpH7.0
(バッファB)8mlに溶解した。再溶解した沈降物をバ
ッファB中の飽和硫酸アンモニウム1.5容量を加える
ことによって硫酸アンモニウム60%飽和とした。この
硫酸アンモニウム懸濁液は3.5単位/mlを含み、比活
性0.23単位/mgであり、イソペンテニルピロリン酸
イソメラーゼ活性を含まなかった。この硫酸アンモニウ
ム懸濁液を〔4−14C〕ファルネシルピロリン酸の合成
に使用し、その活性は4℃で少なくとも6ヶ月間は安定
であった。
【0039】〔4−14C〕ファルネシルピロリン酸の酵
素合成 溶媒(エタノール:0.15N NH4 OH、1:1)
を55mCiの〔4−14C〕イソペンテニルピロリン酸
(47.9mCi/ミリモル)からロータリーエバポレ
ーターによって除去した。これに100mMトリス、10
mMMgCl2 、4mMジチオスレイトールpH7.5の60
0μlを加え、この溶液を1.5mlのエッペンドルフ遠
心管に移した。ゲラニルピロリン酸20mM溶液250μ
l及びフェニルトランスフェラーゼの硫酸アンモニウム
浮遊液50μlを反応を加えて反応を開始させた。この
インキュベーションは900μl容量中5ミリモルのゲ
ラニルピロリン酸、1.15ミリモルのイソペンテニル
ピロリン酸、6ミリモルのMgCl2 及び0.18単位
のプレニルトランスフェラーゼを含有した。インキュベ
ーションは37℃で行なった。インキュベーション中新
しく生成されたファルネシルピロリン酸のマグネシウム
複合体が溶液から沈殿するにつれて混合液が白色に濁っ
た。〔4−14C〕ファルネシルピロリン酸をエッペンド
ルフ遠心管で14,000rpm 3分間遠心して集め、上
清を除去し、沈降物を50mMHEPES、5mMEDTA
pH7.5 1.0mlに溶解した。収量は50.7mCi
(92%)の〔4−14C〕ファルネシルピロリン酸であ
った。〔4−14C〕ファルネシルピロリン酸を分注して
−70℃で貯蔵した。
素合成 溶媒(エタノール:0.15N NH4 OH、1:1)
を55mCiの〔4−14C〕イソペンテニルピロリン酸
(47.9mCi/ミリモル)からロータリーエバポレ
ーターによって除去した。これに100mMトリス、10
mMMgCl2 、4mMジチオスレイトールpH7.5の60
0μlを加え、この溶液を1.5mlのエッペンドルフ遠
心管に移した。ゲラニルピロリン酸20mM溶液250μ
l及びフェニルトランスフェラーゼの硫酸アンモニウム
浮遊液50μlを反応を加えて反応を開始させた。この
インキュベーションは900μl容量中5ミリモルのゲ
ラニルピロリン酸、1.15ミリモルのイソペンテニル
ピロリン酸、6ミリモルのMgCl2 及び0.18単位
のプレニルトランスフェラーゼを含有した。インキュベ
ーションは37℃で行なった。インキュベーション中新
しく生成されたファルネシルピロリン酸のマグネシウム
複合体が溶液から沈殿するにつれて混合液が白色に濁っ
た。〔4−14C〕ファルネシルピロリン酸をエッペンド
ルフ遠心管で14,000rpm 3分間遠心して集め、上
清を除去し、沈降物を50mMHEPES、5mMEDTA
pH7.5 1.0mlに溶解した。収量は50.7mCi
(92%)の〔4−14C〕ファルネシルピロリン酸であ
った。〔4−14C〕ファルネシルピロリン酸を分注して
−70℃で貯蔵した。
【0040】スクアレンシンターゼアッセイ 反応は16×125mmのねじ蓋試験管で行なった。バッ
チアッセイ混合液を下記溶液から調製した。
チアッセイ混合液を下記溶液から調製した。
【0041】
【表3】 1アッセイ当たりのml 50アッセイの容量 1.250mMHEPESpH7.5 20 1000 2.NaF110mM 10 500 3.MgCl2 55mM 10 500 4.ジチオトレイトール30mM 10 500 5.NADPH10mM(用時調製) 10 500 6.〔4−14C〕ファルネシルピロリン酸 47.9mCi/ミリモル、 及び0.025mCi/3.0ml 3.0 150 7.H2 O 24 1200
【0042】このアッセイ混合液を真空下で脱気し、N
2 でフラッシュした。スクアレンシンターゼ阻害剤の溶
液をDMSO又はMeOHで調製し、ミクロソームタン
パク質の1:120希釈液を最初のホモジナイズ用バッ
ファを用いて調製した。各反応用にアッセイ混合液87
μlを阻害溶液3μl(対照としてDMSO又はMeO
H)と取り、水浴中で30℃に温め、次いでミクロソー
ムタンパク質の1:120希釈液(アッセイ中のタンパ
ク質合計0.6mg)を加えて反応を開始した。20分後
40%KOHと95%EtOHの1:1混合液100μ
lを加えて反応を停止した。停止した混合液を65℃で
30分間加熱し、冷却した。ヘプタン10mlを加え、混
合液を攪拌した。次いで活性アルミナ2gを加え、混合
液を再度攪拌し、アルミナを沈降させ、ヘプタン層5ml
を取り出した。シンチレーション液10mlをヘプタン液
に加え放射能を液体シンチレーション計数によって求め
た。阻害%は下記式によって算出する: 1−{〔試料−ブランク〕/〔対照−ブランク〕}×1
00 下記データは本発明の化合物のスクアレンシンターゼ阻
害特性の代表例である。
2 でフラッシュした。スクアレンシンターゼ阻害剤の溶
液をDMSO又はMeOHで調製し、ミクロソームタン
パク質の1:120希釈液を最初のホモジナイズ用バッ
ファを用いて調製した。各反応用にアッセイ混合液87
μlを阻害溶液3μl(対照としてDMSO又はMeO
H)と取り、水浴中で30℃に温め、次いでミクロソー
ムタンパク質の1:120希釈液(アッセイ中のタンパ
ク質合計0.6mg)を加えて反応を開始した。20分後
40%KOHと95%EtOHの1:1混合液100μ
lを加えて反応を停止した。停止した混合液を65℃で
30分間加熱し、冷却した。ヘプタン10mlを加え、混
合液を攪拌した。次いで活性アルミナ2gを加え、混合
液を再度攪拌し、アルミナを沈降させ、ヘプタン層5ml
を取り出した。シンチレーション液10mlをヘプタン液
に加え放射能を液体シンチレーション計数によって求め
た。阻害%は下記式によって算出する: 1−{〔試料−ブランク〕/〔対照−ブランク〕}×1
00 下記データは本発明の化合物のスクアレンシンターゼ阻
害特性の代表例である。
【表4】 化合物 スクアレンシンターゼ IC50 化合物A 15μM
【0043】本発明の化合物はまた液体培地希釈法によ
って定量される広範囲抗真菌スペクトル活性を示す。こ
れらの化合物はカンジダ・アルビカンス(Candida albi
cans) 及びウスチラゴ・ゼエ(Ustilago zeae) を含む糸
状菌及び酵母に対して特に活性である。糸状菌及び酵母
の感受性はマイクロタイター方式の阻害剤希釈アッセイ
を用いて求めた。化合物をDMSOに2mg/mlで溶解
し、DMSO100μlで希釈した。接種菌が1×対数
増殖期のカンジダ、クリプトコッカス(Cryptococcus)及
びウスチラゴ細胞を新しいYNB/G(2%グルコース
を加えたDifco Yeast Nitrogen Base)及びYCB/Gl
u(2mM1−グルタミン酸を含むDifco Yeast Carbon B
ase)で希釈して104 細胞/mlとした。アスペルギルス
胞子は十分に胞子形成されたSabouraud Dextrose Agar
斜面からTween 80で回収し、接種菌1×103 胞子/
mlを得るように培地で希釈した。ウェルを接種済培地1
50μlで満たした。試験される最終薬剤濃度は40〜
0.313μg/mlの範囲にあった。マイクロタイター
プレートを29℃で20〜48時間インキュベートし
た。最小阻止濃度(MIC)は酵母に対して29℃で2
0時間、糸状菌に対して29℃で24〜48時間インキ
ュベーション後に肉眼で認められる増殖が起らない最低
濃度として定義する。下記に示される最小阻止濃度デー
タは抗真菌活性の代表例である。
って定量される広範囲抗真菌スペクトル活性を示す。こ
れらの化合物はカンジダ・アルビカンス(Candida albi
cans) 及びウスチラゴ・ゼエ(Ustilago zeae) を含む糸
状菌及び酵母に対して特に活性である。糸状菌及び酵母
の感受性はマイクロタイター方式の阻害剤希釈アッセイ
を用いて求めた。化合物をDMSOに2mg/mlで溶解
し、DMSO100μlで希釈した。接種菌が1×対数
増殖期のカンジダ、クリプトコッカス(Cryptococcus)及
びウスチラゴ細胞を新しいYNB/G(2%グルコース
を加えたDifco Yeast Nitrogen Base)及びYCB/Gl
u(2mM1−グルタミン酸を含むDifco Yeast Carbon B
ase)で希釈して104 細胞/mlとした。アスペルギルス
胞子は十分に胞子形成されたSabouraud Dextrose Agar
斜面からTween 80で回収し、接種菌1×103 胞子/
mlを得るように培地で希釈した。ウェルを接種済培地1
50μlで満たした。試験される最終薬剤濃度は40〜
0.313μg/mlの範囲にあった。マイクロタイター
プレートを29℃で20〜48時間インキュベートし
た。最小阻止濃度(MIC)は酵母に対して29℃で2
0時間、糸状菌に対して29℃で24〜48時間インキ
ュベーション後に肉眼で認められる増殖が起らない最低
濃度として定義する。下記に示される最小阻止濃度デー
タは抗真菌活性の代表例である。
【0044】
【表5】 最小阻止濃度(μg/ml)微生物 培地 A C D カンジダ・アルビカンス YNB/G 40 >40 >40 MY1055 YCB/Glu 5 2.5 20 クリプトコッカス・ YNB/G 40 >40 40 ネオフォーマンスMY2061 YCB/Glu 1.25 1.25 10 クリプトコッカス・ YNB/G >40 >40 >40 ネオフォーマンスMY2062 YCB/Glu 2.5 5 10 ウスチラゴ・ゼエ YNB/G 5 10 20 MF1996 YCB/Glu 1.25 2.5 2.5 アスペルギルス・ YNB/G >40 >40 >40 フミガッスMF4839 YCB/Glu 0.625 0.625 1.25
【0045】このように本発明はまた真菌増殖の阻止方
法であって式(I)の化合物の抗真菌的に有効な量を増
殖が制御されるべき領域に使用することからなる方法に
関する。更に本発明は真菌感染症の治療方法であって構
造式(I)によって示される化合物及びその薬学的に許
容しうる塩の非毒性の治療的に有効な量をそのような治
療を必要としている生物に投与することからなる方法に
関する。抗真菌治療の場合、一般的に2から約20mg/
kgが単位用量として使用しなければならないことが、上
記MICデータに基づいて決定される。本発明の化合物
は抗真菌組成物の種々の応用において使用されるのに適
応することができる。そのように使用する場合化合物は
生物学的に不活性な担体と一般的には界面活性分散剤の
助剤と共に混和されるがその種類はその用途が人間のよ
うな哺乳類又は鳥類又は爬虫類に感染する病原体の制御
用か土壌又は植物関係のような農業における真菌の制御
用かあるいは無生物における真菌の制御用であるかによ
って異なる。
法であって式(I)の化合物の抗真菌的に有効な量を増
殖が制御されるべき領域に使用することからなる方法に
関する。更に本発明は真菌感染症の治療方法であって構
造式(I)によって示される化合物及びその薬学的に許
容しうる塩の非毒性の治療的に有効な量をそのような治
療を必要としている生物に投与することからなる方法に
関する。抗真菌治療の場合、一般的に2から約20mg/
kgが単位用量として使用しなければならないことが、上
記MICデータに基づいて決定される。本発明の化合物
は抗真菌組成物の種々の応用において使用されるのに適
応することができる。そのように使用する場合化合物は
生物学的に不活性な担体と一般的には界面活性分散剤の
助剤と共に混和されるがその種類はその用途が人間のよ
うな哺乳類又は鳥類又は爬虫類に感染する病原体の制御
用か土壌又は植物関係のような農業における真菌の制御
用かあるいは無生物における真菌の制御用であるかによ
って異なる。
【0046】治療用組成物の場合、化合物は薬学的に許
容しうる担体と混和されその種類は組成物が局所、非経
口又は経口用であるかによって異なる。適用が局所用で
ある場合、薬剤は白色ワセリン、無水ラノリン、セチル
アルコール、コールドクリーム、グリセリルモノステア
レート、ローズ水等の従来のクリーム剤及び軟膏に処方
される。非経口用の場合化合物は水中0.85%塩化ナ
トリウム又は5%デキストロースのような従来の非経口
液剤又は他の薬学的に許容しうる組成物に処方される。
経口投与用組成物は液体製剤の場合水、グリコール、オ
イル、アルコール等の液状担体及びカプセル剤、錠剤の
ような固形製剤の場合、デンプン、砂糖、カオリン、エ
チルセルロース、界面活性分散剤のような固形担体を含
む任意の通常の医薬媒体と一般的にはステアリン酸カル
シウムのような滑沢剤と、結合剤、崩壊剤等と緊密に混
合して調製される。次いでこれらの組成物は所望の抗真
菌作用を十分得る量で投与される。治療用の場合、方法
は式Iの化合物の治療的に有効な抗真菌量を治療を必要
としている患者に投与することからなる。適切な投与量
は年令、重篤度、体重及び他の条件によって異なる。局
所用の場合、組成物は制御が所望される面に直接塗布さ
れる。内科的投与の場合、組成物は注射によるか又は経
口的に投与される。
容しうる担体と混和されその種類は組成物が局所、非経
口又は経口用であるかによって異なる。適用が局所用で
ある場合、薬剤は白色ワセリン、無水ラノリン、セチル
アルコール、コールドクリーム、グリセリルモノステア
レート、ローズ水等の従来のクリーム剤及び軟膏に処方
される。非経口用の場合化合物は水中0.85%塩化ナ
トリウム又は5%デキストロースのような従来の非経口
液剤又は他の薬学的に許容しうる組成物に処方される。
経口投与用組成物は液体製剤の場合水、グリコール、オ
イル、アルコール等の液状担体及びカプセル剤、錠剤の
ような固形製剤の場合、デンプン、砂糖、カオリン、エ
チルセルロース、界面活性分散剤のような固形担体を含
む任意の通常の医薬媒体と一般的にはステアリン酸カル
シウムのような滑沢剤と、結合剤、崩壊剤等と緊密に混
合して調製される。次いでこれらの組成物は所望の抗真
菌作用を十分得る量で投与される。治療用の場合、方法
は式Iの化合物の治療的に有効な抗真菌量を治療を必要
としている患者に投与することからなる。適切な投与量
は年令、重篤度、体重及び他の条件によって異なる。局
所用の場合、組成物は制御が所望される面に直接塗布さ
れる。内科的投与の場合、組成物は注射によるか又は経
口的に投与される。
【0047】非医療用の場合、本発明の生成物は単独で
又は混合物として微細乾燥又は液状希釈剤、増量剤、充
填剤、コンディショナー及び賦形剤例えば種々のクレ
ー、ケイソウ土、タルク等、又は水及び低級アルカノー
ル、例えばエタノール及びイソプロパノール又はケロセ
ン、ベンゼン、トルエン及び他の石油留分又はその混合
物のような種々の有機液体を含む不活性担体中に組成物
として使用される。これらの組成物は防御される媒体の
表面に使用するか取り込むことによって使用される。米
のいもち病、トマト疫病、トマト輪紋病、小麦の赤さび
病、豆のうどんこ病及びトマトの萎ちょう病(Fusarium
Wilt) の防御の場合、組成物は局所的に植物に直接使用
するか、全身用に土壌に投与される。この方法は式Iの
化合物の抗真菌的に有効な量を防御される被害植物、土
壌又は媒体に投与することからなる。式Iの化合物はま
た下記に示されるようにファルネシル−トランスフェラ
ーゼ阻害を示す。
又は混合物として微細乾燥又は液状希釈剤、増量剤、充
填剤、コンディショナー及び賦形剤例えば種々のクレ
ー、ケイソウ土、タルク等、又は水及び低級アルカノー
ル、例えばエタノール及びイソプロパノール又はケロセ
ン、ベンゼン、トルエン及び他の石油留分又はその混合
物のような種々の有機液体を含む不活性担体中に組成物
として使用される。これらの組成物は防御される媒体の
表面に使用するか取り込むことによって使用される。米
のいもち病、トマト疫病、トマト輪紋病、小麦の赤さび
病、豆のうどんこ病及びトマトの萎ちょう病(Fusarium
Wilt) の防御の場合、組成物は局所的に植物に直接使用
するか、全身用に土壌に投与される。この方法は式Iの
化合物の抗真菌的に有効な量を防御される被害植物、土
壌又は媒体に投与することからなる。式Iの化合物はま
た下記に示されるようにファルネシル−トランスフェラ
ーゼ阻害を示す。
【0048】ファルネシル−トランスフェラーゼアッセ
イ I.アッセイに必要な溶液の調製 i.1.0M MgCl2 (MW=203.3) MgCl2 203.3gを蒸留水1.0リットルに溶解
し滅菌フィルターで濾過し、4℃で貯蔵した。 ii.1.1M HEPES(MW=238.3)及び5
5.5mMMgCl2 蒸留水700mlにHEPES264.5gを加え、次に
1.0M MgCl256mlを加えた。水酸化ナトリウ
ムでpHを7.5に調整し、容量を1000mlとした。こ
の溶液を滅菌フィルターで濾過し4℃で貯蔵した。 iii.0.5Mジチオスレイトール(DTT、MW=15
4.24) DTT77.12mgを蒸留水1.0mlに溶解した。DT
Tが溶液になるように10N NaOHを2、3滴加え
た。0.5M DTTを500μl ずつに分け、−20
℃で貯蔵した。 iv.アッセイバッファの調製(毎日新しく調製) 1.0M HEPES、pH7.5、50mMMgCl2 及
び50mMDTTからなる10Xバッファを得るために
0.5M DTT100μl を1.1M HEPES、
pH7.5及び55.5mMMgCl2 900μl に加え
た。 v.非標識ファルネシルピロリン酸(FPP)の調製 非標識FPP(MW=433.3)は1.8mM(1mg/
1.28ml)溶液として入手した。この溶液を水で2μ
M に希釈し、毎週新しく調製し−20℃で貯蔵した。非
標識FPPを調製する場合ガラス管を使用した。 vi. 3 H−FPPの調製 3 H−FPP(NEN#NET−1042、MW=43
3.3)はNENから入手したビンから直接使用した。
3 H−FPPの貯蔵濃度は25μM であった。 vii.全体及び未知試料用反応混合液の調製(氷上) 反応混合液を下記のように調製した:
イ I.アッセイに必要な溶液の調製 i.1.0M MgCl2 (MW=203.3) MgCl2 203.3gを蒸留水1.0リットルに溶解
し滅菌フィルターで濾過し、4℃で貯蔵した。 ii.1.1M HEPES(MW=238.3)及び5
5.5mMMgCl2 蒸留水700mlにHEPES264.5gを加え、次に
1.0M MgCl256mlを加えた。水酸化ナトリウ
ムでpHを7.5に調整し、容量を1000mlとした。こ
の溶液を滅菌フィルターで濾過し4℃で貯蔵した。 iii.0.5Mジチオスレイトール(DTT、MW=15
4.24) DTT77.12mgを蒸留水1.0mlに溶解した。DT
Tが溶液になるように10N NaOHを2、3滴加え
た。0.5M DTTを500μl ずつに分け、−20
℃で貯蔵した。 iv.アッセイバッファの調製(毎日新しく調製) 1.0M HEPES、pH7.5、50mMMgCl2 及
び50mMDTTからなる10Xバッファを得るために
0.5M DTT100μl を1.1M HEPES、
pH7.5及び55.5mMMgCl2 900μl に加え
た。 v.非標識ファルネシルピロリン酸(FPP)の調製 非標識FPP(MW=433.3)は1.8mM(1mg/
1.28ml)溶液として入手した。この溶液を水で2μ
M に希釈し、毎週新しく調製し−20℃で貯蔵した。非
標識FPPを調製する場合ガラス管を使用した。 vi. 3 H−FPPの調製 3 H−FPP(NEN#NET−1042、MW=43
3.3)はNENから入手したビンから直接使用した。
3 H−FPPの貯蔵濃度は25μM であった。 vii.全体及び未知試料用反応混合液の調製(氷上) 反応混合液を下記のように調製した:
【0049】
【表6】 試薬 貯蔵濃度 使用容量/アッセイ 20μl の濃度 アッセイの 最終濃度 3 H−FPP 25μM 0.2μl 0.25μM 50nM 無標識FPP 2000nM 11.25μl 1.125μM 225nM ras-CVLS 1mg/ml 6.3μl 15μM 3μM (47.62μM ) d−H2 O 2.25μl 全容量 20μl
【0050】またブランク反応混合液は負の対照ras
−タンパク質を用いて調製し全体/試料反応混合液にr
as−CVLSを加えた。表1のブランク反応混合液を
調製するためにこの容量を使用した。 viii.ファルネシルトランスフェラーゼ溶液の調製 下記に示すようにファルネシルトランスフェラーゼ溶液
を調製した。ファルネシルトランスフェラーゼ混合液を
使用直前に調製した。
−タンパク質を用いて調製し全体/試料反応混合液にr
as−CVLSを加えた。表1のブランク反応混合液を
調製するためにこの容量を使用した。 viii.ファルネシルトランスフェラーゼ溶液の調製 下記に示すようにファルネシルトランスフェラーゼ溶液
を調製した。ファルネシルトランスフェラーゼ混合液を
使用直前に調製した。
【表7】 試薬 貯蔵濃度 使用容量/アッセイ d−H2 O 14.0μl バッファ 貯蔵液=10X 10.0μl F.トランスフェラーゼ 貯蔵液=1mg/ml 1.0μl 全容量 25μl ix.100%エタノール中1.0M HClの調製 エタノール中1.0M HClを得るために濃HCl
(11.6M)43mlを100%エタノール457mlと
混合することによって停止用溶液を調製した。
(11.6M)43mlを100%エタノール457mlと
混合することによって停止用溶液を調製した。
【0051】V.アッセイのステップ i.アッセイ容量は100μl とし、試験される試料の
容量は5μl とし、インキュベーション時間は室温で6
0分である。 ii.オートマチックピペッティングステーション(TE
CAN8000/505)により水50μl と試料5μ
l をアッセイ管に加えた。 iii.ras−CVLS反応混合液(20μl )を全体及
び未知試料に手で加えた。負の対照ras−タンパク質
反応混合液(20μl )をブランク管に手で加えた。 iv.反応を開始させるためにファルネシルトランスフェ
ラーゼ混合液(25μl )を全アッセイ管に手で加え、
アッセイ管を室温で60分間保持した。 v.アッセイ管を氷浴に5分間入れて反応を停止させ
た。 vi. 次いで100%エタノール中1.0M HCl
1.0mlを各管に加えた。FPPの加水分解を促進する
ためにアッセイ管(蓋なし)を37℃で60分間インキ
ュベートした。 vii.TOMTEC96−ウェルハーベスター(先端を伸
長した6×16のもの又はSKATRONセルハーベス
ター)によってLKB二倍厚フィルターマットにアッセ
イ管の内容を回収した。 viii.細胞ハーベスターを調整して各ウェルを100%
エタノール10mlで洗浄した。 ix.フィルターマットを乾燥するためにフィルターマッ
トをマイクロ波オーブンで6−8分加熱した。 x.フィルターマットを計数バックに入れLKBβ−シ
ンチカクテル30mlを加え、フィルターマットをLKB
β−プレートカウンターで120秒間計数した。
容量は5μl とし、インキュベーション時間は室温で6
0分である。 ii.オートマチックピペッティングステーション(TE
CAN8000/505)により水50μl と試料5μ
l をアッセイ管に加えた。 iii.ras−CVLS反応混合液(20μl )を全体及
び未知試料に手で加えた。負の対照ras−タンパク質
反応混合液(20μl )をブランク管に手で加えた。 iv.反応を開始させるためにファルネシルトランスフェ
ラーゼ混合液(25μl )を全アッセイ管に手で加え、
アッセイ管を室温で60分間保持した。 v.アッセイ管を氷浴に5分間入れて反応を停止させ
た。 vi. 次いで100%エタノール中1.0M HCl
1.0mlを各管に加えた。FPPの加水分解を促進する
ためにアッセイ管(蓋なし)を37℃で60分間インキ
ュベートした。 vii.TOMTEC96−ウェルハーベスター(先端を伸
長した6×16のもの又はSKATRONセルハーベス
ター)によってLKB二倍厚フィルターマットにアッセ
イ管の内容を回収した。 viii.細胞ハーベスターを調整して各ウェルを100%
エタノール10mlで洗浄した。 ix.フィルターマットを乾燥するためにフィルターマッ
トをマイクロ波オーブンで6−8分加熱した。 x.フィルターマットを計数バックに入れLKBβ−シ
ンチカクテル30mlを加え、フィルターマットをLKB
β−プレートカウンターで120秒間計数した。
【0052】VI.結果及び検討 下記等式に従って阻害%を算出した: 阻害%={〔全体−試料〕/〔全体−ブランク〕}×1
00 下記に示されるファルネシルトランスフェラーゼデータ
は試験化合物が試験管内でRasファルネシル化を阻害
する能力の測定値である。
00 下記に示されるファルネシルトランスフェラーゼデータ
は試験化合物が試験管内でRasファルネシル化を阻害
する能力の測定値である。
【表8】化合物 IC50(μM ) 化合物A 8 化合物C 4.5 化合物D 3.3
【0053】構造式(I)の化合物を含有する医薬組成
物はファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼ及び
癌遺伝子タンパク質Rasのファルネシル化を阻害す
る。これらの化合物は哺乳動物特にヒト用の医薬剤とし
て有効である。これらの化合物は癌の治療に使用するた
めに患者に投与される。本発明の化合物で治療される癌
の種類の例としては大腸癌、外分泌膵癌及び骨髄性白血
病があるがこれらに限定されない。本発明の化合物は単
独で又は好ましくは標準的な医薬実施に従って医薬組成
物として薬学的に許容しうる担体もしくは希釈剤、場合
によってはミョウバンのような既知のアジュバントと組
合わせて哺乳動物好ましくはヒトに投与される。化合物
は経口又は非経口投与することができ、静脈内、筋肉
内、腹腔内、皮下及び局所投与を含む。
物はファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼ及び
癌遺伝子タンパク質Rasのファルネシル化を阻害す
る。これらの化合物は哺乳動物特にヒト用の医薬剤とし
て有効である。これらの化合物は癌の治療に使用するた
めに患者に投与される。本発明の化合物で治療される癌
の種類の例としては大腸癌、外分泌膵癌及び骨髄性白血
病があるがこれらに限定されない。本発明の化合物は単
独で又は好ましくは標準的な医薬実施に従って医薬組成
物として薬学的に許容しうる担体もしくは希釈剤、場合
によってはミョウバンのような既知のアジュバントと組
合わせて哺乳動物好ましくはヒトに投与される。化合物
は経口又は非経口投与することができ、静脈内、筋肉
内、腹腔内、皮下及び局所投与を含む。
【0054】本発明による化学療法化合物を経口使用す
る場合、選択された化合物は例えば錠剤あるいはカプセ
ル剤として又は水溶液あるいは懸濁液として投与され
る。経口使用の場合、錠剤に通常使用される担体として
はラクトース及びコーンスターチが挙げられステアリン
酸マグネシウムのような滑沢剤が通常加えられる。カプ
セルとして経口投与する場合には有用な希釈剤としてラ
クトース及び乾燥コーンスターチが挙げられる。経口使
用するのに水性懸濁液剤が必要な場合には活性成分は乳
化剤及び懸濁化剤と組合わせて用いられる。希望する場
合には一定の甘味剤及び/又は香味剤も加えられる。筋
肉内、腹腔内、皮下及び静脈内使用の場合活性成分の滅
菌溶液が通常使用され、液のpHは適切に調整され且つ緩
衝化されなければならない。静脈内使用の場合、溶質の
全濃度は溶液が等張になるように調節されなければなら
ない。
る場合、選択された化合物は例えば錠剤あるいはカプセ
ル剤として又は水溶液あるいは懸濁液として投与され
る。経口使用の場合、錠剤に通常使用される担体として
はラクトース及びコーンスターチが挙げられステアリン
酸マグネシウムのような滑沢剤が通常加えられる。カプ
セルとして経口投与する場合には有用な希釈剤としてラ
クトース及び乾燥コーンスターチが挙げられる。経口使
用するのに水性懸濁液剤が必要な場合には活性成分は乳
化剤及び懸濁化剤と組合わせて用いられる。希望する場
合には一定の甘味剤及び/又は香味剤も加えられる。筋
肉内、腹腔内、皮下及び静脈内使用の場合活性成分の滅
菌溶液が通常使用され、液のpHは適切に調整され且つ緩
衝化されなければならない。静脈内使用の場合、溶質の
全濃度は溶液が等張になるように調節されなければなら
ない。
【0055】本発明はまた癌の治療方法であって薬学的
に許容しうる担体又は希釈剤と共にあるいは単独で本発
明の化合物の治療的に有効な量からなる医薬組成物を投
与することからなる方法を含む。本発明の適切な組成物
としては本発明の化合物及び薬理学的に許容しうる担体
例えば食塩水をpHレベル例えば7.4にしたものからな
る水性液剤が挙げられる。液剤はボラス局所注入によっ
て患者の筋肉内血流に導入される。本発明による化合物
をヒトに投与する場合日用量は通常患者の年令、体重及
び応答によって変更されるのが普通であり、また患者の
症状の重さの程度を考慮して処方する医師により決定さ
れる。1つの典型的な応用例としては化合物の適切な量
が癌の治療を受ける患者に投与される。投与は1日約
0.1−20mg/kg哺乳動物体重、好ましくは1日約
0.5−10mg/kg哺乳動物体重のあいだとなる量であ
る。下記実施例は式(I)の化合物の製造及び医薬組成
物への混合を具体的に説明するがこのままで本明細書に
添えられている特許請求の範囲に示される発明を限定す
るものとして解釈されるべきではない。
に許容しうる担体又は希釈剤と共にあるいは単独で本発
明の化合物の治療的に有効な量からなる医薬組成物を投
与することからなる方法を含む。本発明の適切な組成物
としては本発明の化合物及び薬理学的に許容しうる担体
例えば食塩水をpHレベル例えば7.4にしたものからな
る水性液剤が挙げられる。液剤はボラス局所注入によっ
て患者の筋肉内血流に導入される。本発明による化合物
をヒトに投与する場合日用量は通常患者の年令、体重及
び応答によって変更されるのが普通であり、また患者の
症状の重さの程度を考慮して処方する医師により決定さ
れる。1つの典型的な応用例としては化合物の適切な量
が癌の治療を受ける患者に投与される。投与は1日約
0.1−20mg/kg哺乳動物体重、好ましくは1日約
0.5−10mg/kg哺乳動物体重のあいだとなる量であ
る。下記実施例は式(I)の化合物の製造及び医薬組成
物への混合を具体的に説明するがこのままで本明細書に
添えられている特許請求の範囲に示される発明を限定す
るものとして解釈されるべきではない。
【0056】下記実施例で使用される培地の組成を以下
に挙げる:
に挙げる:
【表9】 KF種培地 微量元素ミックス#2 1リットル当たり g/リットル コーンスティープ 5g FeSO4 ・7H2 O 1.0 リカー トマトペースト 40g MnSO4 ・4H2 O 1.0 オート麦粉 10g CuCl2 ・2H2 O 0.025 セレロース 10g CaCl2 ・2H2 O 0.1 微量元素ミックス#2 10ml H3 BO3 0.056 蒸留水 1000ml (NH4 )6 Mo7 O24・ 4H2 O 0.019 pH6.8に調整(滅菌前) ZnSO4 ・7H2 O 0.2 50ml/バッフル付きでない 250ml三角フラスコ 0.6N HCl 1リットルに溶解する 20分オートクレーブにかける (121℃、15psi )固形基質生産培地 固形基質培地はバッフル付きでない250ml三角フラス
コ中で調製するBRF 玄米 5.0g/フラスコ 基礎液体#3 20.0ml/フラスコ 15分オートクレーブにかける(121℃、15psi ) 蒸留水15.0ml/フラスコを加える 20分オートクレーブにかける(121℃、15psi )
コ中で調製するBRF 玄米 5.0g/フラスコ 基礎液体#3 20.0ml/フラスコ 15分オートクレーブにかける(121℃、15psi ) 蒸留水15.0ml/フラスコを加える 20分オートクレーブにかける(121℃、15psi )
【0057】
【実施例】実施例1 化合物Aの製造 A.MF5628の培養 滅菌した土壌中で保存した菌糸及び胞子の混合物を用
い、MF5628株を3KF種培地フラスコに植菌し
た。このKF種フラスコを25℃、220rpm 、湿度8
5%で74時間インキュベートした。このインキュベー
ションの終わりに3本の種フラスコからの培養増殖をプ
ールし次に50本のBRF固形生産培地フラスコの各々
に2.0mlずつ無菌的に移した。次いでこれらの生産フ
ラスコを25℃、湿度85%で21日間静的にインキュ
ベートした。回収時に各BRF生産フラスコにメチルエ
チルケトン(MEK)50mlを加え、固形増殖物を手で
小片にほぐした。更に菌塊を細くしまた溶媒と細胞の接
触を良くするために溶媒処理フラスコを旋回振盪機に戻
し220rpm で30分間アジテーションした。振盪後、
フラスコの全内容物(固形分及び全部)を2リットルの
フラスコに注ぎ入れてこれらのフラスコの内容物をプー
ルした。
い、MF5628株を3KF種培地フラスコに植菌し
た。このKF種フラスコを25℃、220rpm 、湿度8
5%で74時間インキュベートした。このインキュベー
ションの終わりに3本の種フラスコからの培養増殖をプ
ールし次に50本のBRF固形生産培地フラスコの各々
に2.0mlずつ無菌的に移した。次いでこれらの生産フ
ラスコを25℃、湿度85%で21日間静的にインキュ
ベートした。回収時に各BRF生産フラスコにメチルエ
チルケトン(MEK)50mlを加え、固形増殖物を手で
小片にほぐした。更に菌塊を細くしまた溶媒と細胞の接
触を良くするために溶媒処理フラスコを旋回振盪機に戻
し220rpm で30分間アジテーションした。振盪後、
フラスコの全内容物(固形分及び全部)を2リットルの
フラスコに注ぎ入れてこれらのフラスコの内容物をプー
ルした。
【0058】B.化合物Aの単離 上記BRF培地中の21日固形発酵を室温で更に1.5
時間攪拌しながらメチルエチルケトン(MEK)250
0mlで抽出した。次いで抽出発酵をセライト(商品名)
で濾過した。MEK抽出液の一部(300ml)を真空中
で濃縮乾固した。得られた残留物をヘキサン50mlとメ
タノール50mlで分配した。メタノール層を真空中で濃
縮乾固した。残留物を1:1のMeOH:100mMNa
OAC、pH4.8 100mlに溶解し、再びヘキサン5
0mlで抽出した。次いで水性メタノール層を1:1のM
eOH:100mMNaOACpH4.8(平衡バッファ)
で平衡化したBio Rad、AG4−×4(アセテート)
(容量=28ml、25mm×50mm、100−200メッ
シュ)のカラムに150ml/時間で負荷した。次いでカ
ラムを平衡バッファ100ml次に6:4のアセトニトリ
ル(CH3 CN):H2 O 100mlで洗浄した。カラ
ムを0.16N硫酸を含む6:4のCH3 CN:H2 O
で溶離して8mlづつの画分を集めた。粗化合物Aを含有
している画分21−30(6.0−8.6カラム容量)
をプール(容量=100ml、pH2.54)し、酢酸エチ
ル100mlで抽出した。酢酸エチル層を真空中で濃縮し
て粗化合物A384mgを得、これをメタノール20mlに
溶解した。メタノール中の粗化合物Aの一部(5.2m
l、100mg)をHPLC移動相1mlに溶解した。この
溶液をWhatman Partisil 10 ODS3(22mm×2
5cm)に0.1%H3 PO4 を含有する45%CH3 C
N/55%H2 Oを20ml/分で流すクロマトグラフィ
ーにかけた。カラムを220nmでモニターし、0.4分
(8ml)で分画した。化合物Aは画分44−49に溶離
してきた。分析用HPLC(Partisil 5 ODS3、
4.6mm×25cm、0.1%H3 PO4 を含有する55
%CH3 CN/H2 O、流速1.0ml/分、220nmで
検出)は画分44−49が実質的に純粋な化合物、tr
=4.25’を含むことを示した。画分44−49をプ
ールし、等量(48ml)のCH2 Cl2 で抽出し、CH
2 Cl2層を除去し無水Na2 SO4 で乾燥し、真空中
で濃縮して純粋な化合物A20.6mgを得た。
時間攪拌しながらメチルエチルケトン(MEK)250
0mlで抽出した。次いで抽出発酵をセライト(商品名)
で濾過した。MEK抽出液の一部(300ml)を真空中
で濃縮乾固した。得られた残留物をヘキサン50mlとメ
タノール50mlで分配した。メタノール層を真空中で濃
縮乾固した。残留物を1:1のMeOH:100mMNa
OAC、pH4.8 100mlに溶解し、再びヘキサン5
0mlで抽出した。次いで水性メタノール層を1:1のM
eOH:100mMNaOACpH4.8(平衡バッファ)
で平衡化したBio Rad、AG4−×4(アセテート)
(容量=28ml、25mm×50mm、100−200メッ
シュ)のカラムに150ml/時間で負荷した。次いでカ
ラムを平衡バッファ100ml次に6:4のアセトニトリ
ル(CH3 CN):H2 O 100mlで洗浄した。カラ
ムを0.16N硫酸を含む6:4のCH3 CN:H2 O
で溶離して8mlづつの画分を集めた。粗化合物Aを含有
している画分21−30(6.0−8.6カラム容量)
をプール(容量=100ml、pH2.54)し、酢酸エチ
ル100mlで抽出した。酢酸エチル層を真空中で濃縮し
て粗化合物A384mgを得、これをメタノール20mlに
溶解した。メタノール中の粗化合物Aの一部(5.2m
l、100mg)をHPLC移動相1mlに溶解した。この
溶液をWhatman Partisil 10 ODS3(22mm×2
5cm)に0.1%H3 PO4 を含有する45%CH3 C
N/55%H2 Oを20ml/分で流すクロマトグラフィ
ーにかけた。カラムを220nmでモニターし、0.4分
(8ml)で分画した。化合物Aは画分44−49に溶離
してきた。分析用HPLC(Partisil 5 ODS3、
4.6mm×25cm、0.1%H3 PO4 を含有する55
%CH3 CN/H2 O、流速1.0ml/分、220nmで
検出)は画分44−49が実質的に純粋な化合物、tr
=4.25’を含むことを示した。画分44−49をプ
ールし、等量(48ml)のCH2 Cl2 で抽出し、CH
2 Cl2層を除去し無水Na2 SO4 で乾燥し、真空中
で濃縮して純粋な化合物A20.6mgを得た。
【0059】実施例2 化合物Cの製造 A.MF5628の培養 培養MF5628を実施例1、工程Aの方法に従って培
養した。 B.化合物Cの単離 実施例1パートBのMEK抽出液1500ml部を化合物
Aの調製について記載したようにBio Rad AG4×4で
処理して粗化合物A、C及びDの混合物1.94gを得
た。この混合物の一部(0.95g)をP.C.Inc.
(11805KimPlace.Potomac,Maryland. USA)に
よって製造された高速向流クロマトグラフィーによって
分離した。粗混合液を真空中で濃縮乾固し、ヘキサン5
部、酢酸エチル5部、メタノール5部、0.1%水性H
3 PO4 5部からなる溶媒系の上相4mlと下相4mlにそ
れぞれ溶解した。この試料を上記溶媒系の下相で完全に
満たした#10分取用多層コイル(P.C.Inc.)の末
端に加えた。次いでこのコイルを上記溶媒系の上相を用
いてカラムの末端からカラムの先端に3.0ml/分で前
向きの回転速度800rpm で溶出した。画分を7.5ml
づつ集め、化合物Aの調製について実施例1パートBで
記載したようにRP HPLCによって分析した。画分
75−95は化合物C95mgを含有した。
養した。 B.化合物Cの単離 実施例1パートBのMEK抽出液1500ml部を化合物
Aの調製について記載したようにBio Rad AG4×4で
処理して粗化合物A、C及びDの混合物1.94gを得
た。この混合物の一部(0.95g)をP.C.Inc.
(11805KimPlace.Potomac,Maryland. USA)に
よって製造された高速向流クロマトグラフィーによって
分離した。粗混合液を真空中で濃縮乾固し、ヘキサン5
部、酢酸エチル5部、メタノール5部、0.1%水性H
3 PO4 5部からなる溶媒系の上相4mlと下相4mlにそ
れぞれ溶解した。この試料を上記溶媒系の下相で完全に
満たした#10分取用多層コイル(P.C.Inc.)の末
端に加えた。次いでこのコイルを上記溶媒系の上相を用
いてカラムの末端からカラムの先端に3.0ml/分で前
向きの回転速度800rpm で溶出した。画分を7.5ml
づつ集め、化合物Aの調製について実施例1パートBで
記載したようにRP HPLCによって分析した。画分
75−95は化合物C95mgを含有した。
【0060】実施例3 化合物Dの製造 A.MF5628の培養 MF5628株を実施例1、工程Aの方法に従って培養
した。 B.化合物Dの単離 化合物Dの単離は実施例2に記載したように行なった。
高速向流分離の画分120−160は粗化合物D30mg
を含有した。この混合液の半量(15mg)を更に溶液A
及びBの1:1混合液を用いて4.0ml/分で溶出する
カラムPhenomenex Ultracarb5 ODS30、15cm×
10mmカラムによるクロマトグラフィーで精製した。溶
液Aはアセトニトリル400ml及び0.1%H3 PO4
を含む水600mlであり溶液Bはアセトニトリル750
ml及び0.1%H3 PO4 を含む水250mlからなる。
各々2mlづつ画分を集め番号24−27をプールし、等
量のH2 Oを加え溶液を等量のEtOAcで抽出した。
EtOAc層を真空中で濃縮乾固し、化合物D 10.
2mgを含有した。
した。 B.化合物Dの単離 化合物Dの単離は実施例2に記載したように行なった。
高速向流分離の画分120−160は粗化合物D30mg
を含有した。この混合液の半量(15mg)を更に溶液A
及びBの1:1混合液を用いて4.0ml/分で溶出する
カラムPhenomenex Ultracarb5 ODS30、15cm×
10mmカラムによるクロマトグラフィーで精製した。溶
液Aはアセトニトリル400ml及び0.1%H3 PO4
を含む水600mlであり溶液Bはアセトニトリル750
ml及び0.1%H3 PO4 を含む水250mlからなる。
各々2mlづつ画分を集め番号24−27をプールし、等
量のH2 Oを加え溶液を等量のEtOAcで抽出した。
EtOAc層を真空中で濃縮乾固し、化合物D 10.
2mgを含有した。
【0061】実施例4 アンモニウム塩の製造 式(I)の化合物の遊離酸0.1ミリモル試料を酢酸エ
チル10mlに溶解する。得られた液体を気体のアンモニ
アで飽和すると溶液からアンモニウム塩が沈殿する。
チル10mlに溶解する。得られた液体を気体のアンモニ
アで飽和すると溶液からアンモニウム塩が沈殿する。
【0062】実施例5 カリウム塩の製造 メタノール10ml中に溶解した式(I)の化合物の遊離
酸0.1ミリモルを水酸化カリウム0.3ミリモルを含
有する水性又はメタノール性溶液で処理する。溶媒を蒸
発させてトリカリウム塩を得る。水酸化カリウム0.1
−0.3ミリモルを加えるとそれに対応してモノカリウ
ム、ジカリウム及びトリカリウム塩の混合物を得、この
組成は加える水酸化カリウムの正確な量に左右される。
同様の方法でナトリウム及びリチウム塩を生成させるこ
とができる。
酸0.1ミリモルを水酸化カリウム0.3ミリモルを含
有する水性又はメタノール性溶液で処理する。溶媒を蒸
発させてトリカリウム塩を得る。水酸化カリウム0.1
−0.3ミリモルを加えるとそれに対応してモノカリウ
ム、ジカリウム及びトリカリウム塩の混合物を得、この
組成は加える水酸化カリウムの正確な量に左右される。
同様の方法でナトリウム及びリチウム塩を生成させるこ
とができる。
【0063】実施例6 カルシウム塩の製造 式(I)の化合物の遊離酸0.1ミリモルの6:4のメ
タノール:水溶液20mlを水酸化カルシウム0.1ミリ
モルの水溶液で処理する。溶媒を蒸発させて対応するカ
ルシウム塩を得る。
タノール:水溶液20mlを水酸化カルシウム0.1ミリ
モルの水溶液で処理する。溶媒を蒸発させて対応するカ
ルシウム塩を得る。
【0064】実施例7 エチレンジアミン塩の製造 式(I)の化合物の遊離酸0.1ミリモルのメタノール
溶液10mlをエチレンジアミン0.1ミリモルで処理す
る。溶媒を蒸発させてエチレンジアミン塩を得る。この
方法はN,N”−ジベンジルエチレンジアミン塩の製造
にも使用することができる。
溶液10mlをエチレンジアミン0.1ミリモルで処理す
る。溶媒を蒸発させてエチレンジアミン塩を得る。この
方法はN,N”−ジベンジルエチレンジアミン塩の製造
にも使用することができる。
【0065】実施例8 トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩の製造 式(I)の化合物の遊離酸0.1ミリモルのメタノール
溶液10mlに、メタノール10mlに溶解したトリス(ヒ
ドロキシメチル)アミノメタン0.1−0.3ミリモル
を加える。溶媒を蒸発させると対応する塩を得、その正
確な組成は加えられるアミンのモル比によって決まる。
同様にL−オルニチン、L−リシン及びN−メチルグル
タミンの塩が製造される。
溶液10mlに、メタノール10mlに溶解したトリス(ヒ
ドロキシメチル)アミノメタン0.1−0.3ミリモル
を加える。溶媒を蒸発させると対応する塩を得、その正
確な組成は加えられるアミンのモル比によって決まる。
同様にL−オルニチン、L−リシン及びN−メチルグル
タミンの塩が製造される。
【0066】実施例9 L−アルギニン塩の製造 式(I)の化合物の遊離酸0.1ミリモルの6:4のメ
タノール:水溶液20mlをL−アルギニン0.1−0.
3ミリモルの水溶液で処理する。溶媒を蒸発させると標
記塩を得、この正確な組成は式(I)の遊離酸に対して
用いられるアミノ酸のモル比によって決まる。同様にL
−オルニチン、L−リシン及びN−メチルグルタミンの
塩が製造される。
タノール:水溶液20mlをL−アルギニン0.1−0.
3ミリモルの水溶液で処理する。溶媒を蒸発させると標
記塩を得、この正確な組成は式(I)の遊離酸に対して
用いられるアミノ酸のモル比によって決まる。同様にL
−オルニチン、L−リシン及びN−メチルグルタミンの
塩が製造される。
【0067】実施例10 化合物B(方法1)の製造 化合物A(0.6mg)をジエチルエーテル1mlに溶解
し、0℃で攪拌した。この溶液が黄色になるまでエーテ
ル性シアナミドを滴下した。この溶液を窒素気流下で蒸
発させて化合物Bを得た。化合物C及びDから出発する
と上記方法に従って対応するトリメチルエステルが製造
される。
し、0℃で攪拌した。この溶液が黄色になるまでエーテ
ル性シアナミドを滴下した。この溶液を窒素気流下で蒸
発させて化合物Bを得た。化合物C及びDから出発する
と上記方法に従って対応するトリメチルエステルが製造
される。
【0068】実施例11 化合物B(方法2)の製造 化合物A5mgを含むメタノール(5ml)に新しく蒸留し
たジアゾメタン(2.05M)を含むエーテル2mlを加
えた。5分後溶媒を除去するとトリメチルエステル(化
合物B)を油状物として得る。化合物C及びDから出発
すると上記方法に従って対応するトリメチルエステルが
製造される。
たジアゾメタン(2.05M)を含むエーテル2mlを加
えた。5分後溶媒を除去するとトリメチルエステル(化
合物B)を油状物として得る。化合物C及びDから出発
すると上記方法に従って対応するトリメチルエステルが
製造される。
【0069】実施例12 化合物B(方法3)の製造 化合物A5mgを含むテトラヒドロフラン(THF)0.
5mlを3当量のN,N’−ジイソプロピル−O−ベンジ
ルイソウレアで室温において18時間処理する。次いで
反応混合液を−15℃に冷却し、濾過してウレアを除去
する。濾液を減圧下で濃縮して化合物Bを得る。実施例
12の方法はまた適切に置換されたイソウレアを用いる
1)メチル及び他の低級アルキル及び2)置換ベンジル
エステルのような他のエステル誘導体の製造に適して
る。用いられる置換イソウレアの当量数を変更すること
によってモノ、ジ及びトリ置換エステルが選択的に製造
される。実施例10の方法はまた化合物C及びDのモ
ノ、ジ及びトリ置換エステルの製造に適している。
5mlを3当量のN,N’−ジイソプロピル−O−ベンジ
ルイソウレアで室温において18時間処理する。次いで
反応混合液を−15℃に冷却し、濾過してウレアを除去
する。濾液を減圧下で濃縮して化合物Bを得る。実施例
12の方法はまた適切に置換されたイソウレアを用いる
1)メチル及び他の低級アルキル及び2)置換ベンジル
エステルのような他のエステル誘導体の製造に適して
る。用いられる置換イソウレアの当量数を変更すること
によってモノ、ジ及びトリ置換エステルが選択的に製造
される。実施例10の方法はまた化合物C及びDのモ
ノ、ジ及びトリ置換エステルの製造に適している。
【0070】質量スペクトルデータ Finnigan−MATモデルMAT212(電子衝撃、E
I、90eV)及びTSQ70B(高速原子衝撃、FA
B、EI、70eV)質量分析計により質量スペクトルを
記録した。正確な質量測定は内部標準としてパーフルオ
ロケロセン(PFK)を用い、高分解能(HR−EI)
で行なった。FABモードはマトリックスとして酢酸リ
チウムで処理した5:1のジチオスレイトール/ジチオ
−エリスリトール(DTT/DTE、陰イオンモード)
DTT/DTE及び酢酸で処理したチオグリセリン(陽
イオンモード)を用いた。 13C NMRデータ Varian XL−300分光計によりCD3 OD中75M
Hzの13C NMRスペクトルを記録した。ケミカルシフ
トは内部標準として49.0ppm (CD3 OD)の溶媒
ピークに相対するppm として示す。 1 H NMRスペクトル Varian XL−300分光計により300MHzの1 H
NMRスペクトルを記録した。ケミカルシフトは内部標
準として3.30ppm の溶媒ピークに相対するppm とし
て示す。
I、90eV)及びTSQ70B(高速原子衝撃、FA
B、EI、70eV)質量分析計により質量スペクトルを
記録した。正確な質量測定は内部標準としてパーフルオ
ロケロセン(PFK)を用い、高分解能(HR−EI)
で行なった。FABモードはマトリックスとして酢酸リ
チウムで処理した5:1のジチオスレイトール/ジチオ
−エリスリトール(DTT/DTE、陰イオンモード)
DTT/DTE及び酢酸で処理したチオグリセリン(陽
イオンモード)を用いた。 13C NMRデータ Varian XL−300分光計によりCD3 OD中75M
Hzの13C NMRスペクトルを記録した。ケミカルシフ
トは内部標準として49.0ppm (CD3 OD)の溶媒
ピークに相対するppm として示す。 1 H NMRスペクトル Varian XL−300分光計により300MHzの1 H
NMRスペクトルを記録した。ケミカルシフトは内部標
準として3.30ppm の溶媒ピークに相対するppm とし
て示す。
【0071】構造Iの化合物の物理的性質 化合物A−構造(I)のRがp−ヒドロキシベンジルで
あり、Z1 、Z2 及びZ3 が各々水素である化合物。質量スペクトルデータ この化合物はFAB MS(m/z590に〔M−H〕
- 及びm/z592に〔M+H〕+ が見られる)により
分子量591を有する。分子式はトリメチルエステルの
正確な質量測定によって求めた(C33H45NO8 に対す
る計算値583.3145M−(CH3 OH+H2
O)、実測値583.3131)。
あり、Z1 、Z2 及びZ3 が各々水素である化合物。質量スペクトルデータ この化合物はFAB MS(m/z590に〔M−H〕
- 及びm/z592に〔M+H〕+ が見られる)により
分子量591を有する。分子式はトリメチルエステルの
正確な質量測定によって求めた(C33H45NO8 に対す
る計算値583.3145M−(CH3 OH+H2
O)、実測値583.3131)。
【化5】
【0072】化合物B−化合物Aのトリメチルエステル
即ち構造(I)のRがp−ヒドロキシベンジルであり、
Z1 、Z2 及びZ3 が各々メチルである化合物。質量スペクトルデータ この化合物はFAB−MSにより分子量633を有する
(m/z640に〔M+Li〕+ がある)。
即ち構造(I)のRがp−ヒドロキシベンジルであり、
Z1 、Z2 及びZ3 が各々メチルである化合物。質量スペクトルデータ この化合物はFAB−MSにより分子量633を有する
(m/z640に〔M+Li〕+ がある)。
【化6】
【0073】化合物C−構造(I)のRがベンジルであ
り、Z1 、Z2 及びZ3 が各々水素である化合物。質量スペクトルデータ :この化合物はFAB−MSによ
り分子量575を有する。
り、Z1 、Z2 及びZ3 が各々水素である化合物。質量スペクトルデータ :この化合物はFAB−MSによ
り分子量575を有する。
【化7】
【化8】
【0074】化合物D−構造(I)のRが−CH2 −3
−インドリルであり、Z1 、Z2 及びZ3 が各々水素で
ある化合物。質量スペクトルデータ この化合物はFAB−MSにより分子量614を有す
る。
−インドリルであり、Z1 、Z2 及びZ3 が各々水素で
ある化合物。質量スペクトルデータ この化合物はFAB−MSにより分子量614を有す
る。
【化9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 907730 (32)優先日 1992年7月9日 (33)優先権主張国 米国(US) (72)発明者 ガイ エッチ.ハリス アメリカ合衆国,07016 ニュージャーシ ィ,クランフォード,シャドウローン ウ ェイ 308 (72)発明者 リーユアン フアング アメリカ合衆国,07060 ニュージャーシ ィ,ウォッチュング,ウィル レーン 33 (72)発明者 ロザリンド エフ.ジェンキンス アメリカ合衆国,08873 ニュージャーシ ィ,ソマーセット,ラファイエット アヴ ェニュー 81 (72)発明者 イー.トレィシー ターナー ジョーンズ アメリカ合衆国,92075 カリフォルニア, ソロナビーチ,ハイランド ドライヴ 805 (72)発明者 ユー リン コング アメリカ合衆国,08820 ニュージャーシ ィ,エジソン,ブライアント アヴェニュ ー 57 (72)発明者 マリア サンドリノ メインツ アメリカ合衆国,08873 ニュージャーシ ィ,ソマーセット,アボット ロード 24 (72)発明者 メアリ ナリン オムステッド アメリカ合衆国,07934 ニュージャーシ ィ,グラッドストン,ディア パス 13 (72)発明者 マリア テレサ ディエス スペイン国,28010 マドリッド,シー /オリド,4 (72)発明者 フェルナンド ペラエツ スペイン国,28038 マドリッド,シー /カミノ デ ヴァルデッリバス,10 (72)発明者 ジェームス エー.ミリガン アメリカ合衆国,08859 ニュージャーシ ィ,パーリン,パークウェイ プレイス 8 (72)発明者 ジャネット シー.オニシ アメリカ合衆国,07092 ニュージャーシ ィ,マウンテンサイド,チェリー ヒル ロード 350 (72)発明者 ラッセル ビー.リンガム アメリカ合衆国,07060 ニュージャーシ ィ,ウォッチュング,ヨアンナ レーン 5 (72)発明者 デボラ ツィンク アメリカ合衆国,07726 ニュージャーシ ィ,マナラパン,ブレンハイム ロード 37
Claims (10)
- 【請求項1】 構造式(I) 【化1】 〔式中Rは 【化2】 であり;Z1 、Z2 及びZ3 は各々独立して a)H b)C1-5 アルキル又は c)i)フェニル、又は ii)メチル、メトキシ、Cl、Br、I、F又はヒドロ
キシで置換されたフェニルで置換されたC1-5 アルキル
である〕を有する化合物又は式(I)の化合物の薬学的
に許容しうる塩。 - 【請求項2】 Z1 、Z2 及びZ3 が各々水素である請
求項1記載の化合物又はその薬学的に許容しうるモノ、
ジ又はトリ塩。 - 【請求項3】 Z1 、Z2 及びZ3 が各々メチルである
請求項1記載の化合物。 - 【請求項4】 請求項1記載の化合物の非毒性の治療的
に有効な量及び薬学的に許容しうる担体からなる医薬組
成物。 - 【請求項5】 胃腸管に再吸収されない形で胆汁酸を結
合することができる薬学的に許容しうる非毒性カチオン
ポリマーと組合わせた請求項1記載の化合物の非毒性の
治療的に有効な量及び薬学的に許容しうる担体とからな
る医薬組成物。 - 【請求項6】a)HMG−CoA還元酵素阻害剤、 b)HMG−CoAシンターゼ阻害剤、 c)スクアレンエポキシダーゼ阻害剤、 d)プロブコール、 e)ナイアシン、 f)ゲンフィブロジル、 g)クロフィブレート及び h)LDL−レセプター遺伝子誘導物質 からなる群から選択されるコレステロール低下剤の非毒
性の治療的に有効な量と組合わせた請求項1記載の化合
物の非毒性の治療的に有効な量からなる医薬組成物。 - 【請求項7】 高コレステロール血症の治療方法であっ
て請求項1記載の化合物の非毒性の治療的に有効な量を
そのような治療を必要としている患者に投与することか
らなる方法。 - 【請求項8】 真菌増殖の阻止方法であって増殖が抑制
されるべき領域に請求項1記載の化合物の抗真菌的に有
効な量を使用することからなる方法。 - 【請求項9】 ファルネシル−タンパク質トランスフェ
ラーゼ及び癌遺伝子タンパク質Rasを阻害する方法で
あって請求項1記載の化合物の治療的に有効な量をその
ような治療を必要としている患者に投与することからな
る方法。 - 【請求項10】 Z1 、Z2 及びZ3 が各々Hである請
求項1記載の化合物の製造方法であってトリコデルマ・
ビリデ(ATCC74084)又はその変異株を該化合
物の生成に適した条件下で培養し、化合物を回収するこ
とからなる方法。
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US739758 | 1991-08-02 | ||
US739950 | 1991-08-02 | ||
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US907730 | 1992-07-09 |
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JP2006077004A (ja) * | 2004-08-11 | 2006-03-23 | Chugai Pharmaceut Co Ltd | 抗hcv作用を有する化合物およびそれを含む医薬組成物 |
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JP2013166776A (ja) * | 2006-07-05 | 2013-08-29 | Univ D'aix-Marseille | HMG−CoA還元酵素阻害剤およびファルネシルピロリン酸合成酵素阻害剤を含む治療剤 |
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ES2209140T3 (es) | 1997-06-09 | 2004-06-16 | Takara Bio Inc. | Sustancias tkr2449 fisiologicamente activas, procedimientos para producir las mismas y microorganismo. |
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-
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- 1992-07-30 CA CA002074999A patent/CA2074999A1/en not_active Abandoned
- 1992-08-03 JP JP4206802A patent/JPH07173123A/ja active Pending
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---|---|
CA2074999A1 (en) | 1993-02-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19961009 |