JPH07172940A - コークス炉蓄熱室用蓄熱耐火レンガ - Google Patents
コークス炉蓄熱室用蓄熱耐火レンガInfo
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- JPH07172940A JPH07172940A JP6024413A JP2441394A JPH07172940A JP H07172940 A JPH07172940 A JP H07172940A JP 6024413 A JP6024413 A JP 6024413A JP 2441394 A JP2441394 A JP 2441394A JP H07172940 A JPH07172940 A JP H07172940A
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Abstract
命であり、さらに優れた熱交換特性を発揮できるコーク
ス炉蓄熱室用の蓄熱耐火レンガを提供する。 【構成】 Al2O3 量が35〜75wt%のSiO2−Al2O3 系また
は、SiC 量が15〜75wt%のSiO2−Al2O3 −SiC 系材質の
加圧成形された蓄熱用耐火レンガであって、スリット幅
cが9〜11mmであり、スリット間のラメラ厚bが8〜11
mmであり、ラメラに直交する方向に3本以上の足部a’
を設ける。
Description
に使用する蓄熱耐火レンガに関する。
に、コークス炉は、炭化室、燃焼室、蓄熱室に大きく分
かれる三つの部分から構成された窯炉である。炭化室は
石炭を乾留する部分、燃焼室は炭化室へ熱を供給するた
めに燃料を燃焼させる部分、蓄熱室は燃焼室からの燃焼
排ガスあるいは空気の熱交換を行なう部分である。
ず一方の蓄熱室で、燃料ガス、または空気が室内の蓄熱
レンガより熱をうける。もう一方の蓄熱室では、その燃
焼排ガスより蓄熱レンガが熱を受け蓄熱する。伝熱が進
んだ後は、ガス流れを逆向きに入れ換える。これを交互
に行うことにより、熱を回収し、有効利用を行ってい
る。
ともいわれ、長期間運転される。この間、諸々の情勢か
ら生産量が変動して、標準のコークス炉稼働率から離れ
た稼働率で操業せざるを得ない状況が生じる。
分蓄熱されず、蓄熱室から排出される排ガス温度が高く
なる。一方、低稼働率とすると排ガス温度が低くなり、
酸露点温度以下となれば、酸による腐食が問題となる。
このため炉温を十分低くすることができず、乾留熱量の
増加を引き起こす。
働率から大きくはずれた稼働率での操業は困難である。
そのため従来から高稼働率時にも燃焼排ガスの顕熱を充
分回収でき、低稼働率時でも酸露点以下への温度低下や
それに従う腐食の起こらない、稼働率の変化に対して柔
軟に対応できる蓄熱室の構造が望まれていた。
として設計されていたが、今後の長寿命を前提として設
計する上には、蓄熱室レンガにおいては材質面での見直
しも必要となっている。
ため、伝熱面積の増加、材料の比熱の増大、高密
度材料の使用等種々の方策がとられている。例えば、特
公昭53−44161 号公報では、種々の形状でガス通路 (開
孔部) をレンガに付与し、レンガ1kgあたり0.08〜0.12
m2の伝熱面積を有する熱交換レンガ(以下蓄熱耐火レン
ガもしくは単に蓄熱レンガ) を提案している。
開昭58−168550号公報ではフィン効果を狙ってガス通路
に多数の段状突起を形成した蓄熱レンガを提案してい
る。これらはいずれもガスとレンガとの間の熱伝達係数
を上昇させ、熱交換効率向上を図ったものであるが、実
用性の点で種々問題がある。
(比表面積)や、レンガ重量1kgあたりの伝熱面積(比
表面積比)が高い蓄熱レンガは、ガス通路(例えばスリ
ット)間あるいは、レンガ外面枠間の肉厚が薄くなり、
単体レンガとしては脆弱な形態となる。また、強度補填
のために外枠を厚肉とすると (例えば特公昭53−44161
号公報では20mm厚) 、ガス通路間の材料素地がさらに薄
くなり、密度が低く、結合組織の脆弱な材料となる。ま
た、フィン付き形態あるいはスリット幅を狭幅にした場
合は比表面積を拡張できるとはいえ、直径0.1 〜1mmの
粒子( 骨材) を主要構成要素としてなる耐火物 (酸化
物) では個々の粒子結合力が弱く、送排風(1〜2m/se
c) の風力で欠け落ち易く、圧力損失を増大させ、二次
的なトラブルのもととなる。
ンガとしての実現性がうすい。一般にこの種のレンガ
は、上記公報の記載に認められるごとく、押出成形法に
よって形成される。また、最近では成形密度を高めるた
め、あるいは形態の仕上げ調整のため、真空成形あるい
は二次的な再成形を行って焼成する製造方法も行われて
いる。この方法では、押出状態を良好に維持する目的で
配合液分を多くし、あるいは細粒化するなどして潤滑性
を付加した材料構成とするため、通常の並型形状もしく
はそれに相当する直方体レンガと原料構成が全く異なっ
てしまう。したがって焼成後の化学組成では所要の材質
を保持するものの、焼成後は見掛け気孔率が大きく (5
〜7%増) 原料に比べて密度が低く、粒子間の結合力の
弱い材料となる。
各レンガに吸着し、徐々にではあるが、変質を促し、結
合組織を弱め、耐火性を下げる。ダストの吸着はレンガ
積みの最上段で著しく、耐火度を100 ℃以上低下させる
場合がある。また、硫酸塩の吸着は下段域で著しく、耐
圧強度を低下させる。特にこのような化学成分の浸入は
レンガ表面に一様に浸透するため、上記レンガのように
比表面積比が大きい、換言すれば肉厚の薄いレンガへの
ダメージは大きい。そのような理由から、単に伝熱面積
が大きいだけでなく、低気孔率高密度の材料で、耐食性
にすぐれた材料が求められている。
般に塑性成形 (いわゆる押出し成形) より形状化されて
焼成してなるが、伝熱面積を増やすため、任意に形状案
画しても、実際の生産においては以下の点で実現性がな
い。
水、粘土、糊剤) を大量添加するため、気孔率が5〜10
%増大して低強度の材料しか得られない。 気孔率増加は嵩比重の低下による蓄熱量の低下をもた
らし、また同時に通過するガス浸食の増大につながり、
材料劣化を促す。 加圧成形法の場合、金型からの引抜き時に熱交換面に
相当した側面で摩擦力が生じるため、伝熱面積の増大に
比例して摩擦力も増大する。したがって、そのような伝
熱面積の大きい形状では引け疵を生じ易い。
従来技術の欠点がいずれも解消される蓄熱耐火レンガを
提供することである。つまり、伝熱面積、熱容量が共に
大きく、高強度で、耐食性に優れ、生産が実用的に行わ
れ得る(引け疵などの少ない)低気孔率で高密度の蓄熱
耐火レンガを提供することである。
を高め、同一原料で緻密なレンガでかつ比表面積を増大
させたレンガをつくるため、従来の押出し成形によら
ず、フリクションプレスによる加圧成形法により種々検
討を行った。
ットに直交する足部を3本以上設けた形状にすること
で、比表面積増に伴い増加した摩擦力の反力を受け止め
ることができ、従来の加圧成形を実施する場合の阻害要
因であった離型時の引け疵を防止し、離型が容易となる
ことが判り、材質構成も広く高密度で、レンガ嵩体積1
m3あたりの比表面積が80〜95m2、かつレンガ重量1kgあ
たりの伝熱面積で表される比表面積比が0.050 〜0.075
m2である形状を備えた耐火レンガを製造できるとの知見
を得て本発明を完成した。
ンガ嵩体積1m3あたりの伝熱面積で表わされる比表面積
が80〜95m2、レンガ重量1kgあたりの伝熱面積で表され
る比表面積比が0.050 〜0.075 m2、見掛け気孔率が21%
未満であり、加圧成形法により成形されて成る蓄熱耐火
レンガであって、材質は、SiO2−Al2O3 系でAl2O3 量が
35〜75wt%または、SiO2−Al2O3 −SiC 系でSiC 量が15
〜75wt%であるコークス炉蓄熱室用蓄熱耐火レンガであ
る。
11mm、スリット間のラメラ厚を8〜11mmとするととも
に、ラメラに直交する方向に3本以上の足部を設けたこ
とを特徴とし、加圧成形法により成形されて成る蓄熱耐
火レンガであって、材質は、SiO2−Al2O3 系でAl2O3 量
が35〜75wt%または、SiO2−Al2O3 −SiC 系でSiC 量が
15〜75wt%であるコークス炉蓄熱室用蓄熱耐火レンガで
ある。
面が円形であり、レンガ嵩体積1m3あたりの伝熱面積で
表わされる比表面積が80〜95m2、レンガ重量1kgあたり
の伝熱面積で表される比表面積比が0.060 〜0.069 m2、
見掛け気孔率が21%未満であり、加圧成形法により成形
されて成る蓄熱耐火レンガであって、材質が、SiO2−Al
2O3 系でAl2O3 量が35〜75wt%または、SiO2−Al2O3 −
SiC 系でSiC 量が15〜75wt%であるコークス炉蓄熱室用
蓄熱耐火レンガである。ここで、「レンガ嵩体積」と
は、スリットを含めたレンガの外郭寸法に基づく見掛け
の体積を示し、スリットは貫通孔の一態様である。
図であり (以下、A形状という) 、図1(b) はその側面
図である。本発明によれば柱部aの両側には多数のスリ
ットが開口部C、ラメラ部b、たて方向外枠部d、横方
向外枠部d' およびスリット間ラメラ部eを有しながら
設けられており、柱部aの下部の凸部である足部a' は
3本以上(A形状では4本)設けられている。
耐火レンガ20の平面図および側面図であり、足部a' は
設けているが、両端に2本しか設けていなく、しかも比
表面積や比表面積比が低い例を示すものである。以下B
形状と称する。図3(a) 、(b) は別の従来の耐火レンガ
30の平面図および側面図であり、この例も足部a' は両
端に2本である。以下この場合をC形状という。
て両端の足部a' のみで中央の足部を有しない比較例の
耐火レンガ40を示すそれぞれ平面図、側面図であり、以
下、この場合をA' 形状という。なお、ラメラ部b、ス
リット開口部c、たて方向外枠部d、横方向外枠部d'
、スリット間ラメラ部eなどの寸法は、基本的には本
発明の範囲内としたが、成形の都合上一部範囲外となっ
たものもある。
火れんが50の平面図および側面図であり、足部を有する
A形状におけるスリットが円筒型貫通孔fとなっている
例である。このように、本発明においては、貫通孔は、
スリット型、円柱型等が可能で、断面形状には限定され
ない。次に、本発明において上述のように伝熱面積等を
規定した理由について説明する。
換速度の確保のため、大きいほうが好ましいが、95m2/m
3 を越える蓄熱レンガは、単体レンガとしては極めて脆
弱な形態となる。一方、比表面積が80m2/m3 未満の蓄熱
レンガは、充分な熱交換速度が確保できない。したがっ
て、本発明にあっては、レンガ嵩体積1m3あたりの伝熱
面積(比表面積)は80〜95m2好ましくは83〜90m2であ
る。
は、材料を考慮にいれ、レンガ重量1kgあたりの伝熱面
積で表される比表面積比で示すと、0.050 〜0.075 m2/k
g となる。0.075 m2/kg を越える場合とは、成型時に添
加水分等を増加して比較的低圧にて成型した場合であっ
て、成型後の型抜きに伴う引け疵のないレンガが得られ
るが、焼成工程での水分等の蒸発等により、充填密度の
低いレンガとなり、結合組織も弱くなる。このようなレ
ンガは嵩比重が1.9 以下となり、この嵩比重の低下によ
って単位体積当たりの熱容量が小さくなるので好ましく
ない。0.050 未満では、高密度骨材 (MgO 、Al2O3 ) を
大量使用することとなるかまたは、比表面積を小さくす
ることとなり、所要の目的(熱交換速度の確保)を達成
できない。したがって、レンガ重量1kgあたりの伝熱面
積(比表面積比)は0.050 〜0.075m2好ましくはSiO2−A
l2O3 系で0.060 〜0.075 m2SiO2−Al2O3 −SiC 系で0.0
50〜0.070 m2である。
および性能であって、別の面から具体的にいうと、以下
に述べるようなスリット型の蓄熱耐火レンガによって実
現される特性であると言える。
るより具体的な形状としてスリット幅及びラメラ厚みの
限定理由を示す。図1に示す本発明の蓄熱レンガは、概
略形状が直方体でスリット型貫通孔cを有し、比表面積
が80〜95m2/ m3である。したがって熱交換ガスの通過す
る通路の占める割合 (開口率) が大きくなり、スリット
幅は9mm以上11mm以下が適正な範囲となる。
隔) については8mm未満では加圧成形においては素地中
の骨材粗粒子間での結合力が弱く、骨材欠け落ち等欠損
が生じる。11mmを越える場合、比表面積が80m2/ m3を下
まわり、充分な熱交換速度の確保ができない。従って、
両者を満足するラメラ部の肉厚の範囲としては、8mm以
上11mm以下が適正な範囲となる。
厚みについて (例示) 図5に示す本発明の蓄熱レンガは、概略形状が直方体で
円筒型貫通孔fを有し、比表面積比は0.060 〜0.069 m2
が適当である。したがって熱交換ガスの通過する通路の
占める割合 (開口率) が大きくなり、例示すると、円筒
型貫通孔fの直径は16.0mm、ウエブ( 貫通孔間の壁A形
状のラメラ部に相当) の厚みはレンガの短辺方向 (図5
の縦方向)で7.2mm 以上、レンガの長辺方向 (図5(a)
の横方向)で8.0mm である。また、レンガ長辺方向 (図
5(a) の横方向) の左右の端の枠は、14.5〜18.5mmが例
示できる。
適当であるが、シャモット質と混合した炭化珪素、すな
わちSiO2−Al2O3 −SiC 系または珪石系も製造可能であ
る。このとき、フリーシリカすなわち、主に残留石英5
wt%未満、好ましくは0.5wt%以下の原料構成とするの
が好ましい。または、石英が熱的に転移したトリジマイ
ト鉱物相を主要骨材とした原料構成でもよい。
35〜75wt%、好ましくは60〜73wt%とする。35wt%未満
では、組織中に多量のフリーシリカを含むため、レンガ
積の低温域では、膨張収縮の繰り返しによりヘアクラッ
クが生じ易くなり、レンガ積が倒壊する恐れがある。75
wt%を越えるものは比熱は高まるが、一方で、付着ダス
トにより生成する液相が低粘性で、ガス侵食に弱いレン
ガとなる。
使用する構成原料のSiC 配合量は、15〜75wt%好ましく
は40〜50wt%、酸化物骨材(すなわちシャモット骨材)
は25〜85wt%好ましくは50〜60wt%が適当である。SiC
が15wt%未満であれば、SiC添加効果は発揮できず、75w
t%超では経済性の面で配材ができない。また、SiCとの
組合せで配合するシャモット骨材中のAl2O3 は35〜78wt
%が適当である。35wt%未満ではフリーシリカの問題を
生じ、78wt%超すなわちムライト骨材以上の等級の骨材
配材は経済性で不利益であり、ダスト吸着を併発する。
また、熱衝撃に強いSiC を含むSiO2−Al2O3 −SiC 系材
質は、レンガ積の下部領域(300℃以下) に配置されるの
が好ましい。
が5wt%以上では、レンガ積後の昇温時あるいは稼働中
における低温域では転移に伴う急膨張や膨張収縮の繰り
返しにより、ヘアクラックが生じ易くなり、レンガ積倒
壊の恐れがある。したがって、珪石質はレンガ積の上部
領域(800℃以上) に配置される。
も効果がある。これは、珪石原料としてのSiO2、SiC 酸
化反応後のSiO2は、1710℃と低融点ながら、操業中の外
来成分( アルカリ、アルミナ、チタニア、ライム、マグ
ネシア等) の吸着に対しての粘性低下が小さく、高粘度
の液相が維持され、高い荷重軟化特性を示すからであ
る。つまりこれらの材質は、付着ダストによる生成液相
の粘性低下を極力抑制するものであり、同時にレンガ内
部への浸透を抑制する効果を付与するものである。
かも見掛気孔率が低いため、従来の押出成形等では成形
が困難であり、加圧成形法によって製作する。その場
合、成形圧は、好ましくは250 〜550 kgf/cm2 とする。
このときの加圧力が250 kgf/cm2 未満では素地の嵩比重
が低下し、見掛気孔率が21%以上となり、結合組織が脆
弱となり型抜き時に引け疵を生じ易い。550 kgf/cm2 を
越えると、成形素地に水浮き現象が生じ、焼成工程での
ラミネーション (横ひび割れ) の原因となる。加圧成形
方法の具体的例としては、一軸加圧、フリクションプレ
ス、真空プレスいずれも可能である。
押し上げる方向で素地を摺動させるため、レンガ側面や
スリット内面で摩擦力を生じる。ラメラの肉厚が従来の
ように18mm以上であれば素地強度で耐え得るが、開口率
の大きい下型になると反力により下型がたわみ、ラメラ
部に引け疵を生じ易くなり、型離れもしにくい。
わゆる足a' を設けているが、本発明のうす肉のラメラ
に対しては不充分で、レンガ両端部(2本) 以外に中央部
に1〜2本を増す必要がある。いわば中足構造とする。
これと連動して下型の押し上げ金具が足部直下を下支え
するため、下面部のたわみが回避でき、引け疵は発生し
ない。
a' の本数は多い程良いが、スリットの配列によって取
付け箇所が固定され、また開口率即ち、比表面積の確保
を考えると多すぎるのも良くなく、1本もしくは2本の
増加、即ち合計3〜4本で充分である。足部は直方体中
のスリット配列に対し直交し、柱部aを形成する。これ
は上記摩擦力の反力を受けるので、成形素地強度で拮抗
するには12mm以上の厚みが望ましい。しかし20mmを越え
ると開口率即ち、比表面積を大きく減らすこととなり、
望ましくない。
上の場合、粒子間の結合が悪くなり、強度が低下する、
浸食されやすくなる、重量減により熱容量が低下するな
どの欠点を生じるので、見掛気孔率は21%未満とした。
次に、実施例によって本発明の作用効果をさらに具体的
に詳述する。
レンガを製作した。図1に示すA形状は、図2に示す従
来のB形状をうす肉化した図4のA' 形状の中央部に足
部a' を設けたものである。外殻寸法は 265×165 ×15
0(mm) であるが、開口率を大きくした結果、B形状の比
表面積43m2/m3 に対し、A' 形状は85m2/m3 となった。
原料配合構成は、ロウ石粉とシャモット粉とを主材と
し、3〜4wt%のフリントクレイを粘結剤として用い、
粗粒 (2.1 〜1.0 mm) 、中粒 (1.0 〜0.09mm)、細粒
(<0.09mm) を1:3:2の比率で混練し、所要水分4
〜5wt%を添加し、一軸加圧で成形した (成形圧450 kg
/cm2 )。試作結果を表1にまとめて示す。
低気孔率かつ高比表面積の成形体として得られた。な
お、A' 形状は単体レンガ下部での充填性が不充分だっ
たので水分を1wt%増量し、かつ成形圧を300 kg/ cm2
に下げて、全体のバランスをとり、離型し易くした。C
形状は市販品で、抽出検査 (6個/100個) した平均値で
ある。
とコランダムを主材としてAl2O3 量75wt%のハイアルミ
ナ質蓄熱レンガを製作した。原料配合構成は粗粒 (1.5
〜0.8mm)、中粒(0.8 〜0.08mm) 、細粒 (<0.08mm) を
1:2:2の比率としたもので、別にフリントクレイ3
wt%、水分4wt%を添加したもので、350 トンのフリク
ションプレスにて成形した。
決めた。すなわち添加水分を含む上記原料の混練物(坏
土)を用い250 kg/cm2、450 kg/cm2、650 kg/cm2の一軸
加圧(直径 100mm×長さ100mm)成形後の嵩比重に相当す
る打ち込み回数を3段階求め、それに応じて成形し、素
地の成形仕上がり状況と焼成後の仕上がり状態とを比較
した。
な様に、3本以上の足部を設けたA形状では広い成形圧
範囲で亀裂のない製品が得られるが、A' 形状ではラメ
ラ厚を大きくとったものの、離型性の悪化のため充填不
良域でラミネーションが助長され、大小様々な亀裂が生
じ易いことが判明した。
%、SiC 量45wt%のSiO2−Al2O3 −SiC 系蓄熱レンガを
製作した。外殻寸法は 255×160 ×150(mm) であるが、
開口率を大きくした結果、比表面積41m2/m3 が84m2/m3
となった。材質面では原料配合構成のうち、従来の粘度
質レンガの低級シャモット部分をSiC 中粒骨材を入れ替
えた構成をとる。すなわち、ロウ石粉を除外してシリマ
ナイト粉、SiC 粉を主材とし、3〜4wt%のフリントク
レイを粘結材として用い、粗粒(2.1〜1.0mm)、中粒(1.0
〜0.09mm) 、細粒 (<0.09 mm)を1:3:2の重量比率
で混練し、所要水分3.5 〜4.5 wt%を添加して一軸加圧
法で成形した (成形圧 425kg/cm2) 。なおこの時SiCは
中粒域の大半と一部の粗粒域に配合した。試作結果を表
3に示す。
低気孔率かつ高比表面積の成形体として得られた。な
お、A' 形状は単体レンガの下部での充填性が不充分だ
ったので水分を1wt%増量し、かつ成形圧を325 kg/cm2
に下げて、全体のバランスをとり、離型し易くした。C
形状は市販品で、抽出検査 (6個/100 個) した平均値
である。
ールミルで粉砕した使用後の珪石レンガ (トリジマイト
鉱物組成85wt%以上) を主材として珪石質レンガを製作
した。原料配合構成は粗粒 (2.0 〜0.8mm)、中粒 (0.75
〜0.08mm) 、細粒 (<0.1 mm) を1:3:2の比率とし
たもので、別に石灰乳3wt%、溶融シリカ微粉5wt%、
水分4wt%を添加したもので、500 トンのフリクション
プレスにて成形した。なお成形圧条件は、実施例2と同
様にして取決めた。試作の結果を表4に示す。
を設けた構造を有するA形状では広い成形圧範囲で亀裂
のない製品が得られる。A' 形状ではラメラ厚を大きく
とったものの、離型性の悪化が充填不良域でラミネーシ
ョンを助長し、大小様々な亀裂が生じ易いことが判明し
た。なお、従来原料構成 (軟珪石、白珪石) を用いた製
作を試みたが、トリジマイト相が少なく (50wt%未満)
、残留石英 (3〜5wt%) が認められる状態を呈する
ため、焼成後に随所にヘアクラックが認められた。
強度が改善され長寿命であり、さらに優れた熱交換特性
を発揮できるコークス炉蓄熱室用の蓄熱耐火レンガを提
供することができる。
従来の蓄熱レンガに比べて、伝熱面積が増加し、熱容量
も増加し、さらにガス成分による侵食に耐え、熱伝達の
ヒートサイクルにも耐え、しかも、亀裂など生じずに生
産できる蓄熱耐火レンガである。本発明の蓄熱耐火レン
ガを用いて蓄熱室を形成すると、コークス炉の操業効率
が大幅に改善され、長期に安定したコークス炉操業が可
能となる。
状) の平面図、図1(b) は本発明例 (A形状) の側面図
である。
(b) は従来例 (B形状) の側面図である。
(b) は従来例 (C形状) の側面図である。
しない)比較例 (A’形状) の平面図、図4(b) は比較
例 (A’形状) の側面図である。
明例の側面図であり、貫通孔が円筒形となっている例で
ある。
開口部 d:外枠部 (タテ方向) d':外枠部
(ヨコ方向) e:スリット間ラメラ部 (有効柱部厚さ) f:円筒型貫
通孔 10:本発明の耐火レンガ 20:従来の耐
火レンガ 30:従来の耐火レンガ 40:比較例の
耐火レンガ 50:本発明の耐火レンガ
Claims (3)
- 【請求項1】 レンガ嵩体積1m3あたりの伝熱面積で表
わされる比表面積が80〜95m2、レンガ重量1kgあたりの
伝熱面積で表される比表面積比が0.050 〜0.075 m2、見
掛け気孔率が21%未満であり、加圧成形法により成形さ
れて成る蓄熱耐火レンガであって、材質が、SiO2−Al2O
3 系でAl2O3 量が35〜75wt%または、SiO2−Al2O3 −Si
C 系でSiC 量が15〜75wt%であるコークス炉蓄熱室用蓄
熱耐火レンガ。 - 【請求項2】 スリット幅を9〜11mm、スリット間のラ
メラ厚を8〜11mmとするとともに、ラメラに直交する方
向に3本以上の足部を設けたことを特徴とし、加圧成形
法により成形されて成る蓄熱耐火レンガであって、材質
が、SiO2−Al2O3 系でAl2O3 量が35〜75wt%または、Si
O2−Al2O3 −SiC 系でSiC 量が15〜75wt%であるコーク
ス炉蓄熱室用蓄熱耐火レンガ。 - 【請求項3】 ガス流路である貫通孔断面が円形であ
り、レンガ嵩体積1m3あたりの伝熱面積で表わされる比
表面積が80〜95m2、レンガ重量1kgあたりの伝熱面積で
表される比表面積比が0.060 〜0.069 m2、見掛け気孔率
が21%未満であり、加圧成形法により成形されて成る蓄
熱耐火レンガであって、材質が、SiO2−Al2O3 系でAl2O
3 量が35〜75wt%または、SiO2−Al2O3 −SiC 系でSiC
量が15〜75wt%であるコークス炉蓄熱室用蓄熱耐火レン
ガ。
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