JPH07172203A - 四輪駆動車のトランスファ装置 - Google Patents

四輪駆動車のトランスファ装置

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JPH07172203A
JPH07172203A JP32297393A JP32297393A JPH07172203A JP H07172203 A JPH07172203 A JP H07172203A JP 32297393 A JP32297393 A JP 32297393A JP 32297393 A JP32297393 A JP 32297393A JP H07172203 A JPH07172203 A JP H07172203A
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carrier
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Akira Kobayashi
昭 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トランスファの変速時のギア鳴きの防止。 【構成】 動力源からの回転動力が伝達される入力軸
と、入力軸から回転動力を低速と高速とに変速する変速
歯車機構と、変速歯車機構らの回転動力が伝達される出
力軸と、変速歯車機構から出力軸へ低速回転動力を伝達
するか高速回転動力を伝達するかを切り換えるカップリ
ングスリーブと、カップリングスリーブにより切り換え
られた回転動力を前輪側と後輪側に適宜分配する分配機
構と、分配機構から分配された前輪側回転力を伝達する
前輪出力軸と、分配機構から分配された後輪側回転力を
伝達する後輪出力軸とを備えた四輪駆動車のトランスフ
ァ装置において、カップリングスリーブを切り換える時
に入力軸を固定する固定手段を設けた構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は四輪駆動車のトランスフ
ァ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の四輪駆動車のトランスファ装置と
しては、例えば特開平5−42837号の公報に記載さ
れたものが知られている。この装置において、トランス
ミッションの出力軸からの回転動力は入力軸を介して、
まず、低速あるいは高速への変速を行う遊星歯車組(変
速歯車機構)に伝達され、この遊星歯車組からカップリ
ングスリーブを介してセンターデフ(分配機構)に伝達
される。このセンターデフで前輪側と後輪側とに回転が
分配され、さらに、前輪側と後輪側との間に設けられた
油圧多板クラッチの締結圧により前後輪へのトルク配分
を制御して前輪出力軸及び後輪出力軸を介してそれぞれ
前輪及び後輪に回転動力が伝達される。上記遊星歯車組
は入力軸と一体になったサンギア、ハウジングに固定さ
れたリングギア、サンギアとリングギアとの間に配置さ
れサンギア及びリングギアに噛合するようになっている
プラネタリギア、及びプラネタリギアのキャリアから構
成される。上記カップリングスリーブはセンターデフの
デフケースにスプライン結合されており、軸方向に移動
可能であり、その移動位置により上記遊星歯車組のキャ
リアあるいはサンギアの軸と噛み合う構成となってい
る。上記カップリングスリーブがキャリアと噛み合う場
合が低速側であり、上記カップリングスリーブがサンギ
アの軸と噛み合う場合が高速側であり、いずれとも噛み
合わない状態がニュートラルとなる。また、この高速側
と低速側との切換は、運転者がセレクトレバーにより高
速側あるいは低速側を選択することにより行われ、この
時に遊星歯車組及びカップリングスリーブが共に停止し
ていないと、遊星歯車組のチャンファとカップリングス
リーブのチャンファとが相対回転した状態で接触するこ
とになるのでギア鳴きが発生する。したがって、この高
速側と低速側との切換は、車が停止しているときに行
う。前記トランスファはマニュアルトランスミッション
を備えた車と同様にオートマチックトランスミッション
を備えた車にも用いられており、この場合トランスファ
の変速は車が停止中でトランスミッションのシフトポジ
ションがNの時に行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、オートマチ
ックトランスミッション(湿式多板クラッチを有するト
ランスミッション)では車が停止中でシフトポジション
がNの場合であっても湿式多板クラッチの作動液の摩擦
によりトランスミッションの出力軸にはわずかながら駆
動力が発生しており、トランスファが高速側あるいは低
速側の場合にはトランスミッションから車輪の間を駆動
力は伝達される。しかしながら、オートマチックトラン
スミッションがシフトポジションNの時に発生するわず
かな駆動力では車を動かすことはできないので、車が停
止中にはトランスファの入力軸も停止している。ところ
が、トランスファがニュートラルの場合にはカップリン
グスリーブが遊星歯車組のサンギア、キャリアのいずれ
とも噛み合っていないので、入力軸は自由に回転可能で
ある。
【0004】したがって、車が停止中であってもオート
マチックトランスミッションがシフトポジションNの時
に発生するわずかな駆動力によりトランスファの入力軸
が回転する。一方、車が停止中にはトランスファのカッ
プリングスリーブは完全に停止している。
【0005】従って、トランスファの変速時にカップリ
ングスリーブがニュートラルの位置になると、入力軸が
回転し始める。この状態で高速側あるいは低速側に切り
換えると、停止しているカップリングスリーブと低速で
回転しているサンギアあるいはキャリアとを噛み合わせ
ることになるので、ギア鳴きが発生するといった問題が
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明の請求項1記載のトランスファ装置では、動力
源からの回転動力が伝達される入力軸と、上記入力軸か
ら回転動力を低速と高速とに変速する変速歯車機構と、
上記変速歯車機構らの回転動力が伝達される出力軸と、
上記変速歯車機構から上記出力軸へ低速回転動力を伝達
するか高速回転動力を伝達するかを切り換えるカップリ
ングスリーブと、上記カップリングスリーブにより切り
換えられた回転動力を前輪側と後輪側に適宜分配する分
配機構と、上記分配機構から分配された前輪側回転力を
伝達する前輪出力軸と、上記分配機構から分配された後
輪側回転力を伝達する後輪出力軸とを備えた四輪駆動車
のトランスファ装置において、上記カップリングスリー
ブを切り換える時に上記入力軸を固定する固定手段を設
けた構成とした。上記の課題を解決するため本発明の請
求項2記載のトランスファ装置では、上記カップリング
スリーブを切り換える時に上記入力軸を固定する上記固
定手段は、上記カップリングスリーブに連結されたシフ
トロッドに連動するものである構成とした。上記の課題
を解決するため本発明の請求項3記載のトランスファ装
置では、上記カップリングスリーブを切り換える時に上
記入力軸を固定する上記固定手段は、上記カップリング
スリーブに連結されたシフトロッドに連動して、上記遊
星歯車機構のキャリアを固定することにより入力軸を固
定するものである構成とした。
【0007】
【作用】上記の構成によると、本発明の請求項1記載の
トランスファ装置では、上記カップリングスリーブを切
り換える時に上記入力軸を固定する固定手段が上記入力
軸を固定するので、オートマチックトランスミッション
がシフトポジションNの時に発生するわずかな駆動力で
は固定された入力軸を動かすことはできなくなり、車が
停止中にはトランスファの入力軸も停止する。したがっ
て、高速側と低速側との切換は、遊星歯車組及びスリー
ブが共に停止しているときに行わなけれることになるの
で変速時のギア鳴きを防止することができる。
【0008】上記の構成によると、本発明の請求項2記
載のトランスファ装置では、上記カップリングスリーブ
を切り換える時に上記カップリングスリーブに連結され
たシフトロッドに連動する上記入力軸を固定する上記固
定手段が上記入力軸を固定するので、オートマチックト
ランスミッションがシフトポジションNの時に発生する
わずかな駆動力では固定された入力軸を動かすことはで
きなくなり、車が停止中にはトランスファの入力軸も停
止する。したがって、高速側と低速側との切換は、遊星
歯車組及びスリーブが共に停止しているときに行わなけ
れることになるので変速時のギア鳴きを防止することが
できる。
【0009】上記の構成によると、本発明の請求項3記
載のトランスファ装置では、上記カップリングスリーブ
を切り換える時に上記カップリングスリーブに連結され
たシフトロッドに連動して上記固定手段が上記遊星歯車
機構のキャリアを固定することにより上記入力軸を固定
するので、オートマチックトランスミッションがシフト
ポジションNの時に発生するわずかな駆動力では固定さ
れた入力軸を動かすことはできなくなり、車が停止中に
はトランスファの入力軸も停止する。したがって、高速
側と低速側との切換は、遊星歯車組及びスリーブが共に
停止しているときに行わなけれることになるので変速時
のギア鳴きを防止することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。図1は本発明の第1の実施例であるトランス
ファ装置の断面図である。図2は入力軸の固定手段の拡
大図である。図3は第2の実施例の入力軸の固定手段の
拡大図である。図4は第3の実施例の入力軸の固定手段
の拡大図である。図5は第4の実施例であるトランスフ
ァ装置の断面図である。図6は第4の実施例の入力軸の
固定手段の拡大図である。
【0011】はじめに構成を説明する。1はエンジン
(動力源)からトランスミッション(図示せず)を介し
て回転動力が伝達される入力軸、21は入力軸1と一体
になったサンギア、22はハウジング20に固定された
リングギア、23はプラネタリギアであり、このプラネ
タリギア23はサンギア21とリングギア22との間に
配置され、サンギア21及びリングギア22に噛合する
ようになっている。また、24はプラネタリギア23の
キャリアである。サンギア21の軸の入力軸1側とは反
対側の外周部には第1スプライン21aが形成されてい
る。サンギア21が入力軸1と一体でありリングギア2
2が固定されているため、入力軸1が回転すれば必ずキ
ャリア24が回転する。これら、サンギア21、プラネ
タリギア23、リングギア22、キャリア24からなる
遊星歯車組2により変速歯車機構が構成される。
【0012】3はカップリングスリーブであり、このカ
ップリングスリーブ3は出力軸4にスプライン結合され
ており、軸方向に移動可能である。カップリングスリー
ブ3の軸の外周部には第2スプライン3aが形成されて
いる。5は第1スプロケットであり、出力軸4と同軸状
に設けられている。
【0013】上記第1スプライン21aは上記出力軸4
のスプラインと同径に形成されており、カップリングス
リーブ3が遊星歯車組2側に位置している場合に第1ス
プライン21aとカップリングスリーブ内周とが噛み合
う。また、カップリングスリーブ3が第1スプロケット
5側に位置している場合にはキャリア24から一体に形
成される第3スプライン24aとカップリングスリーブ
3に形成された第2スプライン3aとが噛み合う。ま
た、第1スプロケット5はチェーン6を介して第2スプ
ロケット7に結合されており、この第2スプロケット7
は前輪側出力軸8に結合されている。
【0014】9は後輪側出力軸であり、特許請求の範囲
に記載された後輪出力軸に相当し、特許請求の範囲に記
載された出力軸に相当する出力軸4と一体に形成されて
いる。
【0015】10は油圧多板クラッチであり後輪側出力
軸9と同軸状に設けられており後輪側出力軸9と第1ス
プロケット5とを油圧により調整された締結圧により締
結する。これら第1スプロケット5、チェーン6、第2
スプロケット7、油圧多板クラッチ10により分配機構
が構成される。11はシフトフォークであり、カップリ
ングスリーブ3外周部に設けられカップリングスリーブ
3に係合している。12はシフトロッドであり、シフト
フォーク11と運転者の操作するレバーを連結してい
る。これら、カップリングスリーブ3、シフトフォーク
11、シフトロッド12により切換機構が構成されてい
る。
【0016】シフトロッド12には溝H、溝Lが設けら
れている。13はチェック機構であり、キャリア24と
シフトロッド12の間に設けられているチェックボール
13a、13bと、チェックボール13a、13bの間
に設けられたスプリング13cから構成されている。チ
ェックボール13aはカップリングスリーブ3が遊星歯
車組2側に位置している時に溝Hに収まっており、スリ
ーブが第1スプロケット5側に位置している時は溝Lに
収まっている。24bはキャリア24の外周部に設けら
れた突起である。これら溝H、溝L、チェック機構1
3、突起24bにより固定手段が構成される。
【0017】以下、本発明の実施例の作用を説明する。
エンジンからトランスミッションを介して回転動力が入
力軸1に伝達される。この回転動力は遊星歯車組2によ
り変速され、シフトフォーク11を介して移動されたカ
ップリングスリーブ3の位置により高速又は低速とな
る。シフトフォーク11が11Hの位置にあり、カップ
リングスリーブ3が遊星歯車組2側に位置し、カップリ
ングスリーブ3の内周を第1スプライン21aに噛み合
わせた状態の場合は、入力軸1の回転が遊星歯車組2の
サンギア21を介してカップリングスリーブ3に伝達さ
れる。つまり、入力軸1の回転が直接出力軸4に伝達さ
れ、高速側の設定状態となる。シフトフォーク11が1
1Lの位置にあり、カップリングスリーブ3が第1スプ
ロケット5側に位置し、キャリア24に形成される第4
スプライン24aとカップリングスリーブ3に形成され
た第2スプライン3aとが噛み合わせた状態の場合は、
入力軸1の回転がキャリア24を介して減速されて出力
軸4に伝達され、低速側の設定状態となる。出力軸4の
回転は油圧多板クラッチ10により前輪側と後輪側への
配分比を調整されて後輪側出力軸9及び、第1、第2ス
プロケット5、7とチェーン6を介して前輪側出力軸8
へと伝達される。上記切換機構においてシフトフォーク
11が11Nの位置にあり、カップリングスリーブ3が
高速側と低速側の間に位置しており、カップリングスリ
ーブ3がサンギア21の第1スプライン21a及びキャ
リア24の第4スプライン24aのいずれにも噛み合っ
ていない状態がニュートラル状態であり、出力軸4への
動力伝達は行われない。
【0018】運転者はレバーを操作することにより、四
輪駆動の高速側(4H)、二輪駆動の高速側(2H)、
四輪駆動の低速側(4L)の3つの作動状態を選択でき
る。
【0019】4Hおよび4Lでは前輪と後輪との差動状
況などにより油圧を調整して油圧多板クラッチ10の締
結力を変化させることにより前輪と後輪とのトルク配分
を調整している。2Hでは高速側であり、油圧多板クラ
ッチ10は全く締結せず、前輪には回転力は全く伝達さ
れない。高速側と低速側との切換は運転者の操作するレ
バーに連動するシフトフォーク11を介してカップリン
グスリーブ3を移動させることにより行われ、このとき
遊星歯車組2及びカップリングスリーブ3が共に停止し
てなければならない。したがって、切換は車が停止中に
行う。また、オートマチックトランスミッションを備え
た車ではトランスミッションのシフトポジションをNに
して行う。
【0020】ところで、トランスファがニュートラルの
場合にはカップリングスリーブ3が遊星歯車2組のサン
ギア21、キャリア24のいずれとも噛み合っていない
ので、、車が停止中であっても入力軸1は自由に回転可
能である。したがって、車が停止中であってもオートマ
チックトランスミッションがシフトポジションNの時に
発生するわずかな駆動力によりトランスファの入力軸1
が回転する。ここで、スリーブ3に連動しているシフト
ロッド12により溝H又は溝Lに収まっていたチェック
ボール13aはキャリア24側に押し出され、チェック
ボール13aはスプリング13cを縮めながら、チェッ
クボール13bをキャリア24側に押し出す。回転を始
めたキャリア24は、キャリア24の突起24bがキャ
リア24側に押し出されたチェックボール13bにより
係止され、回転が止まり入力軸1が固定される。これに
より、サンギア21及びキャリア24が停止した状態
で、停止しているカップリングスリーブ3と噛み合わせ
るので、ギア鳴きを発生させることはない。
【0021】次に図3に示した第2の実施例の入力軸の
固定手段を説明する。ハウジング20に溝Hおよび溝L
が設けてある。チェック機構13はシフトロッド12に
設けられておりシフトロッド12と一体に移動する。チ
ェックボール13aはトランスファが高速側の時に溝H
に収まっており、低速側の時には溝Lに収まっている。
【0022】トランスファがニュートラルの状態(図示
した状態)ではチェック機構13はキャリア24の突起
24bの外周部に位置しており、スリーブ3に連動して
いるシフトロッド12により溝H又は溝Lに収まってい
たチェックボール13aはキャリア24側に押し出さ
れ、チェックボール13aはスプリング13cを縮めな
がら、チェックボール13bをキャリア24側に押し出
す。回転を始めたキャリア24は、キャリア24の突起
24bがキャリア24側に押し出されたチェックボール
13bにより係止され、回転が止まり入力軸1が固定さ
れる。これにより、サンギア21及びキャリア24が停
止した状態で、停止しているカップリングスリーブ3と
噛み合わせるので、ギア鳴きを発生させることはない。
【0023】次に図4に示した第3の実施例の入力軸の
固定手段を説明する。図4(b)は図4(a)の線Aに
おける断面図である。チェック機構13はハウジング2
0に設けられている。シフトロッド12には溝Nが設け
られている。チェックボール13a、13bは部材13
dに設けられており、トランスファが高速側又は低速側
の場合にはシフトロッド12がチェックボール13aを
ハウジング20側に押し、部材13dと共にチェックボ
ール13bもハウジング20側に移動する。このときチ
ェックボール13bはキャリア24の突起24bと接触
していない。トランスファがニュートラルの時(図示し
た時)にチェックボール13aは溝Nに収まっており、
チェックボール13bはキャリア24の突起24bと接
触する。回転を始めたキャリア24は、キャリア24の
突起24bがチェックボール13bにより係止され、回
転が止まり入力軸1が固定される。これにより、サンギ
ア21及びキャリア24が停止した状態で、停止してい
るカップリングスリーブ3と噛み合わせるので、ギア鳴
きを発生させることはない。
【0024】次に図5に示した第4の実施例の入力軸の
固定手段を説明する。第4の実施例では入力軸の固定手
段として遊星歯車組2の外周部に設けられたバンドブレ
ーキ24dを用いている。バンドブレーキ24dは通常
は解放状態であるがトランスファがニュートラルの時は
図示しなトランスファのニュートラルスイッチからの信
号によりピストン24eが作動して締結状態となり遊星
歯車組のキャリア24を固定する。これにより、サンギ
ア21及びキャリア24が停止した状態で、停止してい
るカップリングスリーブ3と噛み合わせるので、ギア鳴
きを発生させることはない。
【0025】以上のように、カップリングスリーブを切
り換える時に入力軸の固定手段が入力軸を固定するの
で、オートマチックトランスミッションがシフトポジシ
ョンNの時に発生するわずかな駆動力では入力軸を回転
させることはできなくなり、車が停止中にはトランスフ
ァの入力軸も停止する。したがって、高速側と低速側と
の切換は、遊星歯車組及びスリーブが共に停止している
ときに行えるので変速時のギア鳴きを防止することがで
きる。
【0026】なお、上述した実施例ではFR車用の変速
機と組み合わせて使用するのに好適なトランスファにつ
いて説明したが本発明はこれに限らずFF車用の変速機
と組み合わせて使用するのに好適なトランスファに適用
することももちろん可能である。例えば上述した実施例
における前輪側出力軸及び後輪側出力軸は、FF車用の
変速機と組み合わせて使用するのに好適なトランスファ
においてはそれぞれ後輪側出力軸および前輪側出力軸に
相当する。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
発明にかかわるトランスファによれば、カップリングス
リーブを切り換える時に入力軸を固定する固定手段が入
力軸を固定するので、オートマチックトランスミッショ
ンがシフトポジションNの時に発生するわずかな駆動力
では入力軸を回転させることはできなくなり、車が停止
中にはトランスファの入力軸も停止する。したがって、
高速側と低速側との切換は、遊星歯車組及びスリーブが
共に停止しているときにこれらを噛み合わせることにな
るので変速時のギア鳴きを防止することができる。ま
た、本発明の請求項2記載のトランスファ装置では、カ
ップリングスリーブを切り換える時にカップリングスリ
ーブに連結されたシフトロッドに連動する固定手段が入
力軸を固定するので、高速側と低速側との切換時にカッ
プリングスリーブと機械的に連動して固定手段が作動す
るので確実に入力軸を固定させることができる。また、
本発明の請求項3記載のトランスファ装置では、カップ
リングスリーブを切り換える時に入力軸を固定する固定
手段がカップリングスリーブ及びカップリングスリーブ
に連結されたシフトロッドに入力軸よりも近い部分に設
けられ、かつ、ハウジングないに存在する遊星歯車組の
キャリアを固定することにより入力軸を固定するものと
したため、固定手段の軸方向の長さを短縮することがで
き従来のトランスファ装置のハウジングを大きく変更す
ることなく変速時のギア鳴きを防止したトランスファ装
置を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の断面図
【図2】入力軸の固定手段の拡大図
【図3】第2の実施例の入力軸の固定手段の拡大図
【図4】第3の実施例の入力軸の固定手段の拡大図
【図5】第4の実施例の断面図
【図6】第4の実施例の入力軸の固定手段の拡大図
【符号の説明】
1…入力軸、2…遊星歯車組、3…カップリングスリー
ブ 3a…第2スプライン、4…出力軸、5…第1スプロケ
ット 6…チェーン、7…第2スプロケット 8…前輪側出力軸、9…後輪側出力軸、10…油圧多板
クラッチ 11…シフトフォーク、12…シフトロッド、13…チ
ェック機構 13a、13b…チェックボール、13c…スプリング 20…ハウジング、21…サンギア 21a…第1スプライン、22…リングギア、23…プ
ラネタリギア 24…キャリア、24a…第3スプライン、24b…突
起 24d…バンドブレーキ、24e…ピストン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動力源からの回転動力が伝達される入力軸
    と、上記入力軸から回転動力を低速と高速とに変速する
    変速歯車機構と、上記変速歯車機構らの回転動力が伝達
    される出力軸と、上記変速歯車機構から上記出力軸へ低
    速回転動力を伝達するか高速回転動力を伝達するかを切
    り換えるカップリングスリーブと、上記カップリングス
    リーブにより切り換えられた回転動力を前輪側と後輪側
    に適宜分配する分配機構と、上記分配機構から分配され
    た前輪側回転力を伝達する前輪出力軸と、上記分配機構
    から分配された後輪側回転力を伝達する後輪出力軸とを
    備えた四輪駆動車のトランスファ装置において、上記カ
    ップリングスリーブを切り換える時に上記入力軸を固定
    する固定手段を設けたことを特徴とする四輪駆動車のト
    ランスファ装置。
  2. 【請求項2】上記カップリングスリーブを切り換える時
    に上記入力軸を固定する上記固定手段は、 上記カップリングスリーブに連結されたシフトロッドに
    連動するものである請求項1記載の四輪駆動車のトラン
    スファ装置。
  3. 【請求項3】上記カップリングスリーブを切り換える時
    に上記入力軸を固定する上記固定手段は、上記カップリ
    ングスリーブに連結されたシフトロッドに連動して、上
    記遊星歯車機構のキャリアを固定することにより入力軸
    を固定するものである請求項1記載の四輪駆動車のトラ
    ンスファ装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016075361A (ja) * 2014-10-07 2016-05-12 トヨタ自動車株式会社 車両用クラッチ機構

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016075361A (ja) * 2014-10-07 2016-05-12 トヨタ自動車株式会社 車両用クラッチ機構

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JP3136877B2 (ja) 2001-02-19

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