JPH07171871A - 粉体加工用エチレン共重合体の製造方法 - Google Patents

粉体加工用エチレン共重合体の製造方法

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JPH07171871A
JPH07171871A JP5344470A JP34447093A JPH07171871A JP H07171871 A JPH07171871 A JP H07171871A JP 5344470 A JP5344470 A JP 5344470A JP 34447093 A JP34447093 A JP 34447093A JP H07171871 A JPH07171871 A JP H07171871A
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JP
Japan
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ethylene copolymer
carboxylic acid
unsaturated carboxylic
ethylene
kneading
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Withdrawn
Application number
JP5344470A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Morimoto
和宏 森本
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Dow Mitsui Polychemicals Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレスシート等に成形した時に、透明な成形
品が得られるようなエチレン共重合体、・不飽和カルボ
ン酸共重合体又はそのアイオノマー、特に酸化防止剤配
合の該エチレン共重合体組成物の製造法の提供。 【構成】 不飽和カルボン酸含有量が4〜15重量%
で、190℃、2160g荷重のメルトフローレートが
1〜500g/10分であるエチレン・不飽和カルボン
酸共重合体又はそのアイオノマーを押出加工温度200
℃以上、メータリング部の剪断速度10〜100Sec
-1の条件下で単軸押出機を用いて混練押出しすることを
特徴とする粉体加工用エチレン共重合体の製造方法。特
に該エチレン共重合体と酸化防止剤等の添加剤との混合
物を混練押出することによる粉体加工用エチレン共重合
体組成物の製造に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明性、金属接着性、耐
ピンホール性に優れた粉体加工用エチレン共重合体の製
造方法に関する。さらに詳しくは金属製品の装飾性、意
匠性、防食性等を改善するための表面コート材として有
用な粉体加工用エチレン共重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又
はそのアイオノマーは、透明で耐ピンホール性、金属接
着性に優れた樹脂として知られているところから、金属
被覆用の粉体塗装材料として魅力ある原料と言える。例
えば前記樹脂を粉砕して得た粉体を用い実験室的規模で
流動浸漬法によって金属製品表面に塗膜を形成させる
と、透明で金属接着性に優れた防食膜を得ることができ
る。ところが工業的には、粉体塗装時に熱劣化に伴なう
塗膜の変色を防止する目的として、酸化防止剤をペレッ
トに練り込むため押出機を用いて練り込む必要がある。
【0003】エチレン・不飽和カルボン酸共重合体やそ
のアイオノマーにこのような処方を採った場合、押出機
で混練した樹脂を用いた塗装面は斜め上方から見た場合
白濁して見え、完全に透明にならないことが見出され
た。
【0004】更にこの現象は通常のペレットを押出機で
混練押出した場合にも見られる。従って、前もって樹脂
にある添加剤を配合した場合、あるいは添加剤を配合し
ない場合でも、塗装面は添加剤の有無あるいは種類に関
係なく白濁することが見出された。
【0005】この原因については未だその理由は明らか
でないが、以下の理由によるものと推定される。即ち押
出機で溶融混練することにより、共重合体のからみあっ
た分子鎖がほぐされ、分子が規則正しく再配列する。規
則正しく配列した分子は球晶が生成し、大きくなり易く
なるので透明なシートは白濁するものと考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
押出機等を用いて、添加剤を練り込んだペレットを用い
ても、透明な塗膜が得られるようなエチレン・不飽和カ
ルボン酸共重合体又はそのアイオノマーの粉体塗装用の
粉体を得るべく検討を行なった。その結果、添加剤を練
り込むため、あるいは再押出する際の条件を工夫するこ
とによりその目的を達成し得ることを見出した。
【0007】従って本発明の目的は、粉体加工によって
透明性良好な製品を得ることが可能な粉体加工用原料を
製造することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は不飽和カルボン
酸含有量が4〜15重量%で、190℃、2160g荷
重のメルトフローレートが1〜500g/10分である
エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノ
マーを押出加工温度200℃以上、メータリング部の剪
断速度10〜100Sec-1の条件下で単軸押出機を用
いて混練押出しすることを特徴とする粉体加工用エチレ
ン共重合体の製造方法に関する。
【0009】本発明はまた、該エチレン・不飽和カルボ
ン酸共重合体又はそのアイオノマーと添加剤の混合物を
混練押出することによる粉体加工用エチレン共重合体の
製造方法を包含する。
【0010】本発明で用いられるエチレン・不飽和カル
ボン酸共重合体は、不飽和カルボン酸含有量が4〜15
重量%、好ましくは6〜12重量%のものである。不飽
和カルボン酸含有量が前記範囲より少ないと、透明性が
充分でなく、本発明の目的を達成することが難しい。ま
た不飽和カルボン酸含有量が前記範囲より多いと粉砕が
容易でなく、また本発明のような処方を採用しなくても
透明性低下のトラブルは見られないので、本発明の対象
とする必要がない。
【0011】ここに不飽和カルボン酸としては、アクリ
ル酸、メタクリル酸、マレイン酸モノメチル、無水マレ
イン酸などを例示することができ、これらの中では、と
くにアクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。前記共重
合体には、必要に応じ、他の極性モノマー、例えばアク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニルな
どが共重合されていてもよい。かかる共重合体は、エチ
レン、不飽和カルボン酸、必要に応じさらに他の極性モ
ノマーを、高温、高圧下に共重合することによって得る
ことができる。
【0012】本発明においては、前記共重合体の代わり
に前記共重合体中のカルボキシル基の一部が金属イオン
で中和されているアイオノマーを使用することができ
る。アイオノマーにおける金属イオンとしては、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、亜鉛などを代表例として挙げることができ、またそ
の中和度は80モル%以下、好ましくは60モル%以下
である。
【0013】前記共重合体又はそのアイオノマーとして
はまた、190℃、2160g荷重におけるメルトフロ
ーレートが1〜500g/10分、とくに10〜200
g/10分のものを使用するのが好ましい。すなわち、
メルトフローレートが非常に小さいものを用いた場合に
は、粉末を製造する場合の粉砕効率が悪く、また粉体塗
装時における造膜性が悪く、均質な塗膜が得難いという
欠点が生ずる。また上記のような条件で混練押出しを行
なっても白化傾向を完全に防止することは難かしくな
る。一方、メルトフローレート値が過大なものを使用し
た場合には、粉体塗装時に垂れ下がりやドリッピングの
トラブルが生じ易く、また生成塗膜の強度が不足し、脆
くなる傾向が現われる。また押出時のペレット化のハン
ドリングが困難となる。
【0014】エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又は
そのアイオノマーからなるエチレン共重合体の押出機で
の混練押出は添加剤をペレットに練り込むためにしばし
ば実施されるので、本発明は特にエチレン共重合体と添
加剤の混合物を混練押出してエチレン共重合体組成物を
製造する方法として有効である。
【0015】エチレン共重合体に添加される添加剤とし
ては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等いかなる
添加剤でもよく、本発明の方法により添加剤配合ペレッ
トとすることができる。特に本発明は加工時の熱劣化を
防ぐ目的で使用される酸化防止剤を配合した組成物の製
造に好適である。
【0016】酸化防止剤としては、フェノール系、硫黄
系、リン系のものなど各種のものが使用可能であるが、
とくにフェノール系のものの使用が好ましい。必要に応
じ配合される他の添加剤の代表的なものは、紫外線吸収
剤や光安定剤である。これらの具体名については、11
691の化学商品(1991年1月、化学工業日報社発
行)873〜917ページに記載されている。
【0017】エチレン共重合体中における添加剤の配合
割合は添加剤の種類によっても異なるが、酸化防止剤の
場合、0.01〜0.8重量%、とくに0.02〜0.
5重量%の範囲とするのが好ましい。その配合量が過少
であると、劣化防止効果が充分発現されず、またその配
合量が過大となると、透明性不良やブルーミングを招
く。
【0018】本発明において、透明性の優れた粉体加工
用エチレン共重合体を製造するため、単軸押出機による
溶融混練押出は樹脂温度200℃以上、好ましくは23
0℃以上で行なう。樹脂温度が200℃以下では、溶融
粘度が大きすぎて混練の際の練りの効果が大きくなるた
め、透明性が低下する。なお樹脂温度は押出機シリンダ
ーのメータリング部の温度を測定する。
【0019】また透明性の良い組成物を得るため、本発
明においては、押出機で混練押出を行なう時のメータリ
ング部で樹脂に与える剪断速度を10〜100 Sec
-1,好ましくは15〜80 Sec-1とすることが必要
である。剪断速度がこれより小さいと樹脂の吐出量が少
なくなるので、生産性が低下し、また剪断速度が100
を超えると練りの効果が大きくなる為、透明性が低下す
る。
【0020】本発明における上記メータリング部の剪断
速度とは、バレル内でスクリューが回転する時のメータ
リング部のずれを表わすもので、(樹脂の移動速度)/
(スクリューの溝深さ)として下記式により定義した。
【0021】メータリング部剪断速度 j(sec-1
=πDn/H2 ここで D=シリンダー内径(cm) n=スクリュー回転数(sec-1) H2 =メータリング部溝深さ(ダルメージ部を除く)
(cm)
【0022】従って本発明においてメータリング部剪断
速度は、使用する押出機スクリューの選択(メーターリ
ング部溝深さ)と押出条件(スクリュー回転数)の調節
により任意に調整することができ、これと上記混練押出
の樹脂温度の調節によって透明性の良い所望のエチレン
共重合体を得ることができる。
【0023】このような目的に使用できる押出機のスク
リュータイプとしてはフルフライトタイプ、ダルメージ
タイプのいずれも使用することができる。またスクリュ
ーのL/Dは15〜40、特に20〜35、圧縮比は
1.5〜4.0、特に2.0〜3.5のものが好まし
い。
【0024】かくして押出されたエチレン共重合体は通
常ペレット状で回収するのが良い。粉体加工用には、こ
のようなペレットを好ましくは凍結乾燥して粉砕し、分
級して平均粒径300μm以下、通常50〜300μ、
好ましくは100〜200μmのものにして用いるのが
よい。
【0025】
【発明の効果】本発明によって混練押出されたエチレン
共重合体は、透明性、金属接着性、平滑性、耐ピンホー
ル性に優れているところから、種々の粉体加工に使用す
ることができる。すなわち流動浸漬法や溶射法のような
粉体塗装用材料として、エクステリア、家庭用品等の金
属製品の防食用や装飾用の被覆材として有用である。ま
た回転成形やスラッシュ成形の材料としても使用するこ
とができる。かかるエチレン共重合体は、後記する測定
法に基づく全光線透過率として92.0%以上、とくに
93.0以上のものを容易に得ることができる。
【0026】[実施例1〜3] (1) エチレン共重合組成物ペレットの製造 メタクリル酸含有量10重量%、メルトフローレート3
5g/10分のエチレン・メタクリル酸共重合体(E・
MAA)100重量部と酸化防止剤としてイルガノック
ス1076(チバガイキー社製)0.1重量部を配合
し、L/D=28、圧縮比3.5、メータリング部の溝
深さ1.8mmのフルフライトタイプのスクリューを有
する40mmφ単軸押出機を用い、シリンダーの後部
(メータリングゾーン)の温度250℃とし、表1記載
のとおり、スクリュー回転数を変えることによりメータ
リング部剪断速度を調節して混練押出しを行ない、E・
MAA/酸化防止剤組成物ペレットを得た。
【0027】(2) 評価用プレスシートの作成 次にこの組成物の所定量を熱プレス機を用いて160℃
5分予熱した後、更に160℃5分、100kg/cm
2 に加圧し、冷却後1mm厚の熱プレスシートを作成し
た。
【0028】(3) 物性(全光線透過率)測定 得られた1mm厚のプレスシートでヘイズ計(スガ試験
機製、積分球式光線透過率測定装置)を用いて、全光線
透過率を測定した。
【0029】また目視による透明度の判定を下記の3段
階により行なった。 〇:良好 △:やや良好 ×:不良
【0030】結果を表1に示す。なお表1中、加工温度
は下記の測定場所における温度を示す。 C1 :シリンダー前部(ペレット導入部) C2 :シリンダー中間前部 C3 :シリンダー中間後部 C4 :シリンダー後部(メータリング部) D :ダイス
【0031】[比較例1]実施例3と同じく、混練時の
シリンダー温度は250℃、スクリュー回転数60の条
件としたが、 L/D=28、圧縮比4.0、メータリ
ング部の溝深さ1.2mmのフルフライトタイプのスク
リューを用い、これにより混練時のメータリング部剪断
速度を105Sec-1の条件で40mmφ単軸押出機で
実施例3と同様にしてE・MAAとイルガノックス10
76との混合物の混練押出しを行ない、ペレット状組成
物を得た。 結果を表1に示す。
【0032】[比較例2]実施例3で使用したと同じフ
ルフライトタイプのスクリューを有する40mmφ単軸
押出機を用いたが、シリンダーの温度を150℃とし、
スクリュー回転数60の条件下で実施例3と同じ混合物
の混練押出しを行ない、ペレット状組成物を得た。結果
を表1に示す。
【0033】[比較例3](ブランク品) 実施例1〜3で押出加工の原料としたエチレン共重合体
組成物を混練押出加工を行なわずにそのままでプレスシ
ートを作成し、全光線透過率を測定した。評価結果を表
1に示す。
【0034】[実施例4〜6]L/D=28、圧縮比
3.3(フィードゾーンの溝の深さ/メータリングゾー
ンの溝の深さの値、ただし同一ピッチとする)、メータ
リング部の溝深さ1.9mmのダルメージタイプのスク
リューを用い、表1記載のとおり、スクリュー回転数を
変えることにより剪断速度を調節して40mmφ単軸押
出機でシリンダーの温度250℃で混練押出しを行な
い、組成物のペレットを得た。評価結果を表2に示す。
【0035】[比較例4]実施例4〜6で用いたL/D
=28、圧縮比3.3、メータリング部の溝深さ1.9
mmのダルメージタイプのスクリューを有する40mm
φ単軸押出機を用い、スクリュー回転数60、シリンダ
ーの温度150℃で混練押出しを行ない、組成物のペレ
ットを得た。評価結果を表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】フルフライトタイプのスクリューを用いた
表1の結果を比較すると、比較例1では混練押出温度は
250℃の高温であったが、透明性のあるシートは得ら
れなかった。これはメータリング部の溝深さの浅いスク
リューを用いたため、剪断速度が過大になったためであ
る。また、比較例2では加工温度が低く、そのため溶融
粘度が大きいため、練りの効果が大きくなり、透明なシ
ートは得られなかった。
【0039】これに反し、混練押出温度、剪断速度とも
本発明で特定された条件とした実施例1〜3においては
押出し加工する前の比較例3に示したブランク品と同等
な透明性の良いシートが得られた。
【0040】またダルメージタイプのスクリューを用い
た表2の結果を比較すると、比較例4では150℃で押
出したため溶融粘度が大きく練りの効果が大きくなり、
透明なシートは得られなかった。
【0041】これに反し、押出加工温度を高くした実施
例4〜6においては比較例3のブランク品と同等な透明
性の良いシートが得られた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和カルボン酸含有量が4〜15重量
    %で、190℃、2160g荷重のメルトフローレート
    が1〜500g/10分であるエチレン・不飽和カルボ
    ン酸共重合体又はそのアイオノマーを押出加工温度20
    0℃以上、メータリング部の剪断速度10〜100Se
    -1の条件下で単軸押出機を用いて混練押出しすること
    を特徴とする粉体加工用エチレン共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又
    はそのアイオノマーと添加剤の混合物を混練押出しする
    ことを特徴とする請求項1記載の粉体加工用エチレン共
    重合体の製造方法。
JP5344470A 1993-12-20 1993-12-20 粉体加工用エチレン共重合体の製造方法 Withdrawn JPH07171871A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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