JPH07171723A - 熱交換器の解体方法及び解体装置 - Google Patents
熱交換器の解体方法及び解体装置Info
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- JPH07171723A JPH07171723A JP33384493A JP33384493A JPH07171723A JP H07171723 A JPH07171723 A JP H07171723A JP 33384493 A JP33384493 A JP 33384493A JP 33384493 A JP33384493 A JP 33384493A JP H07171723 A JPH07171723 A JP H07171723A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱交換器の金属管と放熱板とを安全かつ容易
に、しかも低コストで分離することができる熱交換器の
解体方法及び解体装置を提供する。 【構成】 各金属管2の側方から、複数の金属管2を通
る平面(仮想平面)に略垂直な方向に向けて砥粒を含む
高圧水を噴射しつつ該金属管2の長手方向に沿って移動
させ、少なくとも放熱薄板4を金属管外周部に至る位置
まで切断し、しかる後、放熱薄板4を塑性変形させて金
属管2と放熱薄板4とを分離する。
に、しかも低コストで分離することができる熱交換器の
解体方法及び解体装置を提供する。 【構成】 各金属管2の側方から、複数の金属管2を通
る平面(仮想平面)に略垂直な方向に向けて砥粒を含む
高圧水を噴射しつつ該金属管2の長手方向に沿って移動
させ、少なくとも放熱薄板4を金属管外周部に至る位置
まで切断し、しかる後、放熱薄板4を塑性変形させて金
属管2と放熱薄板4とを分離する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、クーラー等に組み込
まれている熱交換器の解体方法及びその解体に用いられ
る解体装置に関するものである。
まれている熱交換器の解体方法及びその解体に用いられ
る解体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】図9及び図10は、クーラ
ー等に組み込まれている熱交換器の一部を示すものであ
り、高純度の銅管2と、これら銅管2の間に掛け渡され
たアルミニウム合金製の放熱薄板4とから構成されてい
る。複数の銅管2は互いに略平行に設けられており、各
端部には略U字状の曲管が溶接等により接続され(図示
省略)、これら銅管2が一体に連結されている。放熱薄
板4は複数の穴部4aを有しており、これら各穴部4a
に銅管2が挿入された上で、銅管2の内径が金具又はガ
スにより拡径され、これにより銅管2と放熱薄板4とが
圧着されている。上記のような熱交換器は、銅管と放熱
薄板との分離回収が困難である一方、その合金用途は冶
金学的にほとんどなく、産業廃棄物として埋め立て処理
等を行っているのが現状である。1960年台より大量
に製造された家庭用クーラーの耐用年数約10年が切れ
る近年、その廃棄量は200万台/年を越え、環境問
題、省資源、省エネルギの点からも重要な社会問題とな
っている。また、最近の生産数量は600万台/年にせ
まり、そのリサイクル方式の確立なくしては、将来の地
球環境保全に重大な悪影響を及ぼすことが懸念されてい
る。
ー等に組み込まれている熱交換器の一部を示すものであ
り、高純度の銅管2と、これら銅管2の間に掛け渡され
たアルミニウム合金製の放熱薄板4とから構成されてい
る。複数の銅管2は互いに略平行に設けられており、各
端部には略U字状の曲管が溶接等により接続され(図示
省略)、これら銅管2が一体に連結されている。放熱薄
板4は複数の穴部4aを有しており、これら各穴部4a
に銅管2が挿入された上で、銅管2の内径が金具又はガ
スにより拡径され、これにより銅管2と放熱薄板4とが
圧着されている。上記のような熱交換器は、銅管と放熱
薄板との分離回収が困難である一方、その合金用途は冶
金学的にほとんどなく、産業廃棄物として埋め立て処理
等を行っているのが現状である。1960年台より大量
に製造された家庭用クーラーの耐用年数約10年が切れ
る近年、その廃棄量は200万台/年を越え、環境問
題、省資源、省エネルギの点からも重要な社会問題とな
っている。また、最近の生産数量は600万台/年にせ
まり、そのリサイクル方式の確立なくしては、将来の地
球環境保全に重大な悪影響を及ぼすことが懸念されてい
る。
【0003】このような事情から、上記熱交換器を能率
的に解体して銅とアルミニウム合金とを分離することの
できる手法の開発が望まれている。しかしながら、前述
のような構造の熱交換器をスクラップ業者などが解体し
ようとすると、アルミニウム合金製の放熱薄板を回転砥
石又は刃物等を用いて手作業で切断して互いに分離する
ことが必要である。このような人手による方法は面倒で
生産性が低く、近年の人件費の高騰と非鉄金属価格の下
落により採算が取りにくく、経済的に成り立たないた
め、事実上、熱交換器を構成する銅とアルミニウム合金
との分離回収が不可能となって、そのまま埋め立て処分
されることが避けられない。本発明は上記の如き事情に
鑑みてなされたものであり、熱交換器の金属管と放熱板
とを安全かつ容易に、しかも低コストで分離することが
できる熱交換器の解体方法及び解体装置を提供すること
を目的としている。
的に解体して銅とアルミニウム合金とを分離することの
できる手法の開発が望まれている。しかしながら、前述
のような構造の熱交換器をスクラップ業者などが解体し
ようとすると、アルミニウム合金製の放熱薄板を回転砥
石又は刃物等を用いて手作業で切断して互いに分離する
ことが必要である。このような人手による方法は面倒で
生産性が低く、近年の人件費の高騰と非鉄金属価格の下
落により採算が取りにくく、経済的に成り立たないた
め、事実上、熱交換器を構成する銅とアルミニウム合金
との分離回収が不可能となって、そのまま埋め立て処分
されることが避けられない。本発明は上記の如き事情に
鑑みてなされたものであり、熱交換器の金属管と放熱板
とを安全かつ容易に、しかも低コストで分離することが
できる熱交換器の解体方法及び解体装置を提供すること
を目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る熱交換器の
解体方法は、各金属管の側方の一方又は両側から、複数
の金属管を通る平面に略垂直な方向に向けて砥粒を含む
高圧水を噴射しつつ該金属管の長手方向に沿って移動さ
せ、少なくとも放熱薄板を金属管外周部に至る位置まで
切断し、しかる後、放熱薄板を塑性変形させて金属管と
放熱薄板とを分離することを特徴とするものである。ま
た、本発明に係る熱交換器の解体装置は、砥粒を添加さ
れた高圧水を噴出する噴射機構を一式以上有するととも
に、噴射機構を解体対象に対して相対的に所定方向に移
動させる移動機構を有することを特徴とするものであ
る。噴射機構は、解体対象を挟む両側に、互いに対向し
て設けられていてもよい。
解体方法は、各金属管の側方の一方又は両側から、複数
の金属管を通る平面に略垂直な方向に向けて砥粒を含む
高圧水を噴射しつつ該金属管の長手方向に沿って移動さ
せ、少なくとも放熱薄板を金属管外周部に至る位置まで
切断し、しかる後、放熱薄板を塑性変形させて金属管と
放熱薄板とを分離することを特徴とするものである。ま
た、本発明に係る熱交換器の解体装置は、砥粒を添加さ
れた高圧水を噴出する噴射機構を一式以上有するととも
に、噴射機構を解体対象に対して相対的に所定方向に移
動させる移動機構を有することを特徴とするものであ
る。噴射機構は、解体対象を挟む両側に、互いに対向し
て設けられていてもよい。
【0005】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例を
説明する。図1及び図2は、本発明の一実施例に係る熱
交換器の解体装置を示すものであり、これらの図におい
て符号12は解体対象が上部に載置される装置本体であ
る。 装置本体12の両側には、レール14を該装置本
体2の長手方向(X方向)に沿って摺動自在に支持する
摺動部材16が設けられており、これら摺動部材16
は、図示しない駆動機構によって装置本体12のX方向
の任意の位置に駆動可能とされている。摺動部材16の
間に横架されたレール14の上部側にはレール14の長
手方向(Y方向)に沿って移動自在な支持部材18が設
けられており、図示しない駆動機構によってレール14
上の任意の位置に駆動可能とされている。
説明する。図1及び図2は、本発明の一実施例に係る熱
交換器の解体装置を示すものであり、これらの図におい
て符号12は解体対象が上部に載置される装置本体であ
る。 装置本体12の両側には、レール14を該装置本
体2の長手方向(X方向)に沿って摺動自在に支持する
摺動部材16が設けられており、これら摺動部材16
は、図示しない駆動機構によって装置本体12のX方向
の任意の位置に駆動可能とされている。摺動部材16の
間に横架されたレール14の上部側にはレール14の長
手方向(Y方向)に沿って移動自在な支持部材18が設
けられており、図示しない駆動機構によってレール14
上の任意の位置に駆動可能とされている。
【0006】支持部材18の側方には、砥粒を添加され
た高圧水を噴出するジェットノズル20が該支持部材1
8に一体に支持されている。このジェットノズル20
は、装置本体12に対する高さ方向の位置を調整可能と
されている。ジェットノズル20は、図3に示すよう
に、先端側の縮径した筒部22と、この筒部22の側方
に連通する導管部24とから構成されている。筒部22
の基端部は、装置本体12に設けられた高圧水(超高圧
水)供給装置(図示省略)に、図示しないホースを介し
て連結されており、先端部22aから細く絞られた高圧
水(超高圧水)を噴出する構成とされている。また、一
端が筒部22に連通した導管部24の他端部は、装置本
体2に設けられたアブレッシブ(砥粒)供給装置(図示
省略)に、ホース16を介して連結されており、筒部2
2を通る高圧水中に砥粒を混入できるようになってい
る。砥粒の混入は、筒部22を通る高圧水の流速に起因
する負圧を利用して、高圧水中に均一に分布するように
設定されている。
た高圧水を噴出するジェットノズル20が該支持部材1
8に一体に支持されている。このジェットノズル20
は、装置本体12に対する高さ方向の位置を調整可能と
されている。ジェットノズル20は、図3に示すよう
に、先端側の縮径した筒部22と、この筒部22の側方
に連通する導管部24とから構成されている。筒部22
の基端部は、装置本体12に設けられた高圧水(超高圧
水)供給装置(図示省略)に、図示しないホースを介し
て連結されており、先端部22aから細く絞られた高圧
水(超高圧水)を噴出する構成とされている。また、一
端が筒部22に連通した導管部24の他端部は、装置本
体2に設けられたアブレッシブ(砥粒)供給装置(図示
省略)に、ホース16を介して連結されており、筒部2
2を通る高圧水中に砥粒を混入できるようになってい
る。砥粒の混入は、筒部22を通る高圧水の流速に起因
する負圧を利用して、高圧水中に均一に分布するように
設定されている。
【0007】次に、上記の解体装置を用いた熱交換器の
解体方法について説明する。まず、図4に示すように、
装置本体2上に置かれた熱交換器に対してジェットノズ
ル20が所定の位置に来るように、摺動部材16及び支
持部材18をセットする。ジェットノズル20は、銅管
2の上部側に、その先端部22aと放熱薄板4との距離
が所定値となり、かつ、筒部22の軸線が、複数の導管
2を通る平面(仮想平面)に略垂直な方向を向くように
セットする。次に、ノズル先端22aから砥粒の混入さ
れた高圧水を噴射しつつ、ノズル20を銅管2の長手方
向(X方向)に沿って所定の切断速度で移動させ、放熱
薄板4(又は、放熱薄板4及び銅管2の双方)を切断し
てゆく。ジェットノズル20の切断能力は、少なくとも
放熱薄板4を金属管2の外周部に到る位置まで切断でき
る強さに設定する。この切断能力の強さの調整は、吐出
圧力、ノズル径、切断速度、ノズルと切断面との距離、
砥粒の種類及び混入量、並びにその他の条件により設定
される。
解体方法について説明する。まず、図4に示すように、
装置本体2上に置かれた熱交換器に対してジェットノズ
ル20が所定の位置に来るように、摺動部材16及び支
持部材18をセットする。ジェットノズル20は、銅管
2の上部側に、その先端部22aと放熱薄板4との距離
が所定値となり、かつ、筒部22の軸線が、複数の導管
2を通る平面(仮想平面)に略垂直な方向を向くように
セットする。次に、ノズル先端22aから砥粒の混入さ
れた高圧水を噴射しつつ、ノズル20を銅管2の長手方
向(X方向)に沿って所定の切断速度で移動させ、放熱
薄板4(又は、放熱薄板4及び銅管2の双方)を切断し
てゆく。ジェットノズル20の切断能力は、少なくとも
放熱薄板4を金属管2の外周部に到る位置まで切断でき
る強さに設定する。この切断能力の強さの調整は、吐出
圧力、ノズル径、切断速度、ノズルと切断面との距離、
砥粒の種類及び混入量、並びにその他の条件により設定
される。
【0008】図5及び図6は切断状態を説明するための
もので、金属管2の軸線方向から熱交換器を視たもので
あり、切断部分を破線で示してある。後述する図7及び
図8についても同様である。ジェットノズル20の切断
能力を強く設定した場合には、図5に示すように、ノズ
ル20から噴出されるジェットは銅管2を貫通して反対
側の放熱薄板4をも切断する。したがって、この場合に
は熱交換器は切断線に沿って完全に別体に分離する。ま
た、切断能力を弱く設定した場合には、図6に示すよう
に、ジェットの噴出された側の放熱薄板4が、銅管2の
外周部に到る位置まで切断される。前述したジェットノ
ズル20の切断能力は、図6に示した状態を下限とする
ものであり、例えば図5と図6の中間の状態となるよう
に切断能力を設定してもよい。
もので、金属管2の軸線方向から熱交換器を視たもので
あり、切断部分を破線で示してある。後述する図7及び
図8についても同様である。ジェットノズル20の切断
能力を強く設定した場合には、図5に示すように、ノズ
ル20から噴出されるジェットは銅管2を貫通して反対
側の放熱薄板4をも切断する。したがって、この場合に
は熱交換器は切断線に沿って完全に別体に分離する。ま
た、切断能力を弱く設定した場合には、図6に示すよう
に、ジェットの噴出された側の放熱薄板4が、銅管2の
外周部に到る位置まで切断される。前述したジェットノ
ズル20の切断能力は、図6に示した状態を下限とする
ものであり、例えば図5と図6の中間の状態となるよう
に切断能力を設定してもよい。
【0009】一つの銅管に対する切断が終了したなら
ば、ジェットノズル20をY方向に所定幅(銅管2と銅
管2の間隔)だけ移動させ、前記と同様の切断を行う。
そして全ての銅管2に対する切断を行う。上記のように
して熱交換器を切断した後、次のようにして銅管2と放
熱薄板4とを分離する。図5に示すように銅管2を挟む
放熱薄板4の両側部が完全に切断されている場合には、
切断された放熱薄板4と切断された銅管2とを分離する
方向に引っ張る。すると、それまで圧着されていた両者
は、放熱薄板4の微小な塑性変形によって容易に分離さ
れる。また、放熱薄板4の、ジェット噴射側と反対側の
片側部分が完全には切断されない場合(例えば図6に示
す状態の場合)には、軟質の放熱薄板4を、切断された
片側部分から該切断部を開く方向に塑性変形させると、
放熱薄板4に圧着されていた銅管2は容易に分離して回
収される。これら分離作業は、手動のみならず、自動機
械によって行ってもよい。
ば、ジェットノズル20をY方向に所定幅(銅管2と銅
管2の間隔)だけ移動させ、前記と同様の切断を行う。
そして全ての銅管2に対する切断を行う。上記のように
して熱交換器を切断した後、次のようにして銅管2と放
熱薄板4とを分離する。図5に示すように銅管2を挟む
放熱薄板4の両側部が完全に切断されている場合には、
切断された放熱薄板4と切断された銅管2とを分離する
方向に引っ張る。すると、それまで圧着されていた両者
は、放熱薄板4の微小な塑性変形によって容易に分離さ
れる。また、放熱薄板4の、ジェット噴射側と反対側の
片側部分が完全には切断されない場合(例えば図6に示
す状態の場合)には、軟質の放熱薄板4を、切断された
片側部分から該切断部を開く方向に塑性変形させると、
放熱薄板4に圧着されていた銅管2は容易に分離して回
収される。これら分離作業は、手動のみならず、自動機
械によって行ってもよい。
【0010】上記実施例においては、ジェットノズルを
一つだけ設ける構成としているが、複数のジェットノズ
ルを所定間隔で設け、これらジェットノズルにより同時
に複数の切断を行うようにしてもよい。また、上記実施
例では熱交換器を銅管2の片側方向のみから切断してい
るが、ジェットノズルを、熱交換器を挟んで対向する両
側に設け、図7に示すように銅管の両側の放熱薄板を同
時に切断するようにしてもよい。また、上記の図5乃至
図7に示す切断例では、熱交換器を、銅管2の軸線pを
通る平面で切断しているが、切断平面が必ずしも正確に
銅管2の軸線Pを通る必要はなく、例えば図8に示すよ
うに軸線pから所定距離ずれた点を通る切断平面で切断
するようにしてもよい。
一つだけ設ける構成としているが、複数のジェットノズ
ルを所定間隔で設け、これらジェットノズルにより同時
に複数の切断を行うようにしてもよい。また、上記実施
例では熱交換器を銅管2の片側方向のみから切断してい
るが、ジェットノズルを、熱交換器を挟んで対向する両
側に設け、図7に示すように銅管の両側の放熱薄板を同
時に切断するようにしてもよい。また、上記の図5乃至
図7に示す切断例では、熱交換器を、銅管2の軸線pを
通る平面で切断しているが、切断平面が必ずしも正確に
銅管2の軸線Pを通る必要はなく、例えば図8に示すよ
うに軸線pから所定距離ずれた点を通る切断平面で切断
するようにしてもよい。
【0011】上記のような熱交換器の解体においては、
切断時において発熱を伴わないため、金属管2と放熱板
4とが溶着することがない。これに対して例えばダイヤ
モンドディスクカッター等で切断を行った場合には、カ
ッターとアルミフィン間で生じる熱によりアルミが溶け
て切断が困難となる。また粉塵も発生せず、銅管と放熱
薄板とを安全かつ容易に、しかも低コストで分離するこ
とができる。次に、熱交換器を実際に解体した試験結果
を以下の表1に示す。
切断時において発熱を伴わないため、金属管2と放熱板
4とが溶着することがない。これに対して例えばダイヤ
モンドディスクカッター等で切断を行った場合には、カ
ッターとアルミフィン間で生じる熱によりアルミが溶け
て切断が困難となる。また粉塵も発生せず、銅管と放熱
薄板とを安全かつ容易に、しかも低コストで分離するこ
とができる。次に、熱交換器を実際に解体した試験結果
を以下の表1に示す。
【表1】
【0012】上記の表1において、厚みとは熱交換器の
厚みを示しており、より正確には銅管の外径が8mm、銅
管を挟む放熱薄板の各側の厚さがそれぞれ7mmである。
ノズル距離とはノズル先端と熱交換器との距離を示し、
研磨に用いられる砥粒にはガーネット#80を使用して
いる。テストNo.1からテストNo.3は、ジェットを一
方向から噴射した場合、テストNo.4はジェットを熱交
換器の対向する両側から噴射した場合、テストNo.5及
びテストNo.6は水のみを片側から噴射した場合をそれ
ぞれ示している。この表よりわかるように、水のみを噴
射する場合には、切削速度が大きいと、放熱薄板を十分
に切断することができない(片側の放熱薄板を銅管外周
部に到る位置まで切断できない)。また、この表1に示
す条件においては、ジェットを片側から噴射する場合及
び両側から噴射する場合の双方において、良好な切断を
行えることが示された。
厚みを示しており、より正確には銅管の外径が8mm、銅
管を挟む放熱薄板の各側の厚さがそれぞれ7mmである。
ノズル距離とはノズル先端と熱交換器との距離を示し、
研磨に用いられる砥粒にはガーネット#80を使用して
いる。テストNo.1からテストNo.3は、ジェットを一
方向から噴射した場合、テストNo.4はジェットを熱交
換器の対向する両側から噴射した場合、テストNo.5及
びテストNo.6は水のみを片側から噴射した場合をそれ
ぞれ示している。この表よりわかるように、水のみを噴
射する場合には、切削速度が大きいと、放熱薄板を十分
に切断することができない(片側の放熱薄板を銅管外周
部に到る位置まで切断できない)。また、この表1に示
す条件においては、ジェットを片側から噴射する場合及
び両側から噴射する場合の双方において、良好な切断を
行えることが示された。
【0013】また、次の条件において切削速度を2m/m
in〜10m/minまで1m/min毎に変化させた場合に、上
記表1と同様の熱交換器を良好に切断することができ、
少なくとも10m/minの切削速度が得られることを確認
している。 使用砥粒 ;ガーネット#80 砥粒供給量 ;0.1kg/min ウォーターノズル径;0.35mm アブレシブノズル径;1.5mm 吐出圧力 ;3000kgf/cm2 ノズル距離 ;5mm
in〜10m/minまで1m/min毎に変化させた場合に、上
記表1と同様の熱交換器を良好に切断することができ、
少なくとも10m/minの切削速度が得られることを確認
している。 使用砥粒 ;ガーネット#80 砥粒供給量 ;0.1kg/min ウォーターノズル径;0.35mm アブレシブノズル径;1.5mm 吐出圧力 ;3000kgf/cm2 ノズル距離 ;5mm
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る熱
交換器の解体方法及び解体装置によれば、切断時におい
て発熱を伴わないため、金属管と放熱板とが溶着するこ
とがなく、また粉塵も発生せず、金属管と放熱板とを安
全かつ容易に、しかも低コストで分離することができ
る。
交換器の解体方法及び解体装置によれば、切断時におい
て発熱を伴わないため、金属管と放熱板とが溶着するこ
とがなく、また粉塵も発生せず、金属管と放熱板とを安
全かつ容易に、しかも低コストで分離することができ
る。
【図1】本発明の一実施例に係る熱交換器の解体装置を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図2】図1の解体装置の側面図である。
【図3】噴射機構の拡大図である。
【図4】熱交換器の解体態様を示す斜視図である。
【図5】熱交換器の解体態様を示す部分拡大図である。
【図6】熱交換器の解体態様を示す部分拡大図である。
【図7】熱交換器の解体態様を示す部分拡大図である。
【図8】熱交換器の解体態様を示す部分拡大図である。
【図9】熱交換器の全体を示す斜視図である。
【図10】図9のX−X線断面図である。
2 金属管 4 放熱薄板 20 ジェットノズル
Claims (4)
- 【請求項1】互いに略平行に設けられた複数の金属管
と、これら金属管に掛け渡され、各金属管の外周部にそ
れぞれ固着された複数の放熱薄板とを有する熱交換器の
解体方法であって、前記各金属管の側方から、前記複数
の金属管を通る平面に略垂直な方向に向けて砥粒を含む
高圧水を噴射しつつ該金属管の長手方向に沿って移動さ
せ、少なくとも放熱薄板を金属管外周部に至る位置まで
切断し、しかる後、前記放熱薄板を塑性変形させて前記
金属管と前記放熱薄板とを分離することを特徴とする熱
交換器の解体方法。 - 【請求項2】互いに略平行に設けられた複数の金属管
と、これら金属管に掛け渡され、各金属管の外周部にそ
れぞれ固着された複数の放熱薄板とを有する熱交換器の
解体方法であって、前記各金属管の側方両側から、前記
複数の金属管を通る平面に略垂直な方向に向けて砥粒を
含む高圧水を噴射しつつ該金属管の長手方向に沿って移
動させ、少なくとも放熱薄板の各側を金属管外周部に至
る位置まで切断し、しかる後、前記放熱薄板を塑性変形
させて前記金属管と前記放熱薄板とを分離することを特
徴とする熱交換器の解体方法。 - 【請求項3】砥粒を添加された高圧水を噴出する噴射機
構を一式以上有するとともに、前記噴射機構を解体対象
に対して相対的に所定方向に移動させる移動機構を有す
ることを特徴とする熱交換器の解体装置。 - 【請求項4】前記噴射機構は、解体対象を挟む両側に、
互いに対向して設けられたことを特徴とする請求項3記
載の熱交換器の解体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33384493A JPH07171723A (ja) | 1993-10-29 | 1993-12-27 | 熱交換器の解体方法及び解体装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27267693 | 1993-10-29 | ||
JP5-272676 | 1993-10-29 | ||
JP33384493A JPH07171723A (ja) | 1993-10-29 | 1993-12-27 | 熱交換器の解体方法及び解体装置 |
Publications (1)
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JPH07171723A true JPH07171723A (ja) | 1995-07-11 |
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ID=26550323
Family Applications (1)
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JP (1) | JPH07171723A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001277116A (ja) * | 1999-10-13 | 2001-10-09 | Nippon Sanso Corp | ドライアイススノー噴射洗浄装置と洗浄方法 |
KR100970127B1 (ko) * | 2009-12-10 | 2010-07-13 | 권성원 | 라디에이터 핀어셈블리 소재 분리방법 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP33384493A patent/JPH07171723A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4578644B2 (ja) * | 1999-10-13 | 2010-11-10 | 大陽日酸株式会社 | ドライアイススノー噴射洗浄装置と洗浄方法 |
KR100970127B1 (ko) * | 2009-12-10 | 2010-07-13 | 권성원 | 라디에이터 핀어셈블리 소재 분리방법 |
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