JPH07170314A - コードレス電話機の非接触型充電構造 - Google Patents

コードレス電話機の非接触型充電構造

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JPH07170314A
JPH07170314A JP5342069A JP34206993A JPH07170314A JP H07170314 A JPH07170314 A JP H07170314A JP 5342069 A JP5342069 A JP 5342069A JP 34206993 A JP34206993 A JP 34206993A JP H07170314 A JPH07170314 A JP H07170314A
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charging
unit
cylindrical
housing
power
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JP5342069A
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Minoru Takahashi
実 高橋
Takashi Urano
高志 浦野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 子機側のスペースを削減し、子機の小型化や
デザインの自由度を高め、送電、受電コイル部間の結合
度を向上させたコードレス電話機の非接触型充電構造を
得る。 【構成】 充電部1のハウジング2に設けられていて、
筒状磁芯33の外周に巻線してなる送電コイル部T1
と、充電部1のハウジング2に対し着脱自在な子機4の
ハウジング23に配設された送話器6の外周位置もしく
は外周位置近傍に設けられていて、当該子機4の充電部
1への載置状態で前記送電コイル部T1の外側を周回す
る位置関係となる巻線を有する受電コイル部T2とを備
えた構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コードレス電話機の電
源として利用される二次電池(充電式電池)を非接触
(電気接続を伴わない)で充電するためのコードレス電
話機の非接触型充電構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、コードレス電話機は、内部にニ
ッケル−カドミウム(Ni−Cd)電池等の繰り返し充電
の行える二次電池を有する子機と、該子機側の二次電池
を充電するために商用電源に接続される充電器又は充電
器を有する親機等とからなっている。
【0003】コードレス電話機の充電構造の従来例とし
て、実開平4−131061号に開示されている接触型
の構造が知られている。この充電構造は、子機の下部に
凹部を設け、これに対応する凸部を充電器側に設けると
ともに、子機側の+電極を前記凹部の天井部に、−電極
を子機本体の底面にそれぞれ設け、充電器側の+電極を
前記凸部の上部に、−電極を該+電極を中心とする円周
上にリング状にそれぞれ設ける構成としている。そし
て、充電器上に子機を載置する際に、前記凹部と凸部と
を嵌合させることにより、それぞれの+電極と−電極が
接触し、通電することで子機側の二次電池の充電が行わ
れるようになっている。
【0004】しかし、上記従来例の如き接触型の充電構
造は、商用電源に接続される充電器と二次電池を内蔵し
た子機とを接続するための電極が外部に露出しているた
め、湿気、塵埃等により、電極に錆、表面酸化や腐食が
発生したり、電極表面に塵埃が付着したりして接触不良
となる恐れがある。また、接触圧のばらつきにより、時
間経過に伴って電気的に非接触の状態になり、その結果
として充電されないこともあった。
【0005】このため、商用電源に接続される充電部か
ら子機(被充電部)に内蔵した二次電池へ電気的に非接
触で電力を伝送する非接触型の充電構造が要望されるよ
うになってきている。このような非接触型の充電構造の
動作原理は、充電部側に設けられる送電コイル部(一次
コイル部)と被充電部側に設けられる受電コイル部(二
次コイル部)とからなるトランスを用い、送電、受電コ
イル部間の電磁誘導により電力を伝送するものである。
【0006】図6はコードレス電話機の充電構造の他の
従来例として、上記非接触型の充電構造の一例を示す。
なお、図6のコードレス電話機は、充電部と、該充電部
に対し底部を着脱自在に載置可能な子機とからなる縦置
き型のものである。この図において、充電部の筐体とし
ての充電部ハウジング51は非磁性材(樹脂)であって
比較的小径の円柱状凸部52を有し、子機の筐体として
の子機ハウジング53は非磁性材(樹脂)であって、子
機の底面に前記円柱状凸部52の外側に嵌まる円柱状凹
部54を有している。充電部側の送電コイル部(一次コ
イル部)64は、前記比較的小径の円柱状凸部52を構
成した充電部ハウジング51の円筒部分の内側に嵌まり
込むフェライト等の円柱状磁芯63に対して、巻線61
を巻回したボビン62を嵌挿した構造を持っている。ま
た、前記円柱状凹部54を構成した子機ハウジング53
の円筒部分外周に配設されるボビン66に巻線67を巻
回することで空芯の子機側の受電コイル部(二次コイル
部)65が構成されている。そして、充電部ハウジング
51上に子機ハウジング53を嵌合、載置することによ
り、充電部側送電コイル部64と、子機側受電コイル部
65とでトランス60を構成している。
【0007】この図6の充電構造では、充電部側の送電
コイル部64は商用電源で作動する充電部側の高周波電
源で励磁され、子機側の受電コイル部65には子機に内
蔵された二次電池を充電するための直流電圧を作成する
整流平滑回路が接続される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、非接触型の
充電構造をコードレス電話機に適用する場合には、子機
に対する受電コイル部の配置が問題になる。例えば、図
6のコードレス電話機の充電構造では、充電部ハウジン
グ51に形成する円柱状凸部52が高くなるとともに子
機ハウジング53に形成する円柱状凹部54の奥行きが
大きくなり、子機の底部側に二次コイル65の配設スペ
ースを含むほぼ立方形の空間が必要になり、子機の形状
が大きくなってしまい、またデザインの自由度等が制約
される。とくに、充電部に対して子機を横置き(送話器
及び受話器を下向き)で載置したい場合には、図6の凸
部52及び凹部54のような凹凸の大きな充電構造は採
用しにくい。
【0009】また、非接触型の充電構造の場合、充電部
ハウジングに子機ハウジングを結合した充電状態におい
て、送電コイル部で発生した電磁エネルギーが受電コイ
ル部に効率良く伝送されることが要望される。とくに、
電話機に使われる場合、温度上昇を7〜10℃以内に抑
えなければならない制約がある。このために送電コイル
部と受電コイル部間の結合係数(結合度)が重要とな
る。
【0010】図6の従来例の場合、送電コイル部64が
円柱状磁芯63を用いており、送電コイル部64による
磁束は円柱状磁芯63の中心部を主に通過することにな
り、結合度を上げるためには円柱状磁芯63の長さを受
電コイル部65の内側に入るように延長する必要がある
が、結合度の向上には限界があるとともに、凸部52及
び凹部54の凹凸が大きくなることを回避できない。
【0011】本発明は、上記の点に鑑み、送電コイル部
の構造及び受電コイル部の配置を工夫して子機側に必要
なスペースを削減し、子機の小型化やデザインの自由度
を高めることを可能とし、しかも送電、受電コイル部間
の結合度を向上させることが可能なコードレス電話機の
非接触型充電構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のコードレス電話機の非接触型充電構造は、
充電部のハウジングに設けられていて、筒状磁芯の外周
に巻線してなる送電コイル部と、前記充電部のハウジン
グに対し着脱自在な子機のハウジングに配設された送話
器又は受話器の外周位置もしくは外周位置近傍に設けら
れていて、当該子機の前記充電部への載置状態で前記送
電コイル部の外側を周回する位置関係となる巻線を有す
る受電コイル部とを備えた構成としている。
【0013】
【作用】本発明のコードレス電話機の非接触型充電構造
においては、充電部側送電コイル部(一次コイル部)か
ら子機側受電コイル部(二次コイル部)に電気的に非接
触で電力を伝送することができ、電極を電気的に接触さ
せて電力を伝送する従来の接触型充電構造で生じていた
電極同士の接触不良や接触圧のばらつきにより電極同士
の電気的接続が行えなくなるという恐れがない。
【0014】また、受電コイル部を送話器又は受話器の
外周位置又はその近傍に設ける構成としているため、子
機ハウジング内に受電コイル部のための特別なスペース
を設ける必要がなく、子機の小型化やデザインの自由度
を高めることが可能になる。
【0015】さらに、送電コイル部を筒状磁芯外周に巻
線を巻回したものを使用しているので、柱状磁芯を用い
たものに比べて送電コイル部による磁束が送電コイル部
の外側に出やすくなり(磁芯中心部に磁束が集中するこ
とがなく)、送電コイル部の外側を周回する受電コイル
部と鎖交する磁束量を増加させて送電、受電コイル部間
の結合度を向上させて電力伝送を効率的に行うことがで
きる。
【0016】この電力伝送は、子機ハウジング外面を絶
縁状態で行うことができるため、子機に防水機能を付加
させることも可能である。
【0017】また、受電コイル部を送話器又は受話器の
外周位置又はその近傍に設ける構成としているため、送
電、受電コイル部のコイル径を大きくでき、コイル部の
表面積を大きくして送電、受電コイル部の発熱を抑える
ことでき、送話器や受話器周辺の温度上昇に起因する使
用時の不快感の発生を回避できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明に係るコードレス電話機の非接
触型充電構造の実施例を図面に従って説明する。
【0019】図1、図2及び図3で本発明に係るコード
レス電話機の充電構造の第1実施例を説明する。これら
の図において、コードレス電話機は、充電部1と、被充
電部3を有していて充電部1に着脱自在に載置可能にな
っている子機4とからなっており、充電部1と被充電部
3とで非接触型充電器を構成している。なお、このコー
ドレス電話機は、子機単体で使用するものや、充電部1
側に親機を具備した親子電話の子機として使用するもの
である。電話線と子機4との送受信を行う送受信機は、
充電部1側に設けられている。
【0020】前記子機4側の筐体としての子機ハウジン
グ(ケース)23は、樹脂等の非磁性材であって、図2
のように両端部を除く正面(充電部1に載置した状態で
の対向面)の中間部分がくぼんだ握り部5となってお
り、一方の端部が送話器6(マイク)を備えた送話部
7、他方の端部が受話器8(スピーカー)を備えた受話
部9となっており、握り部5の正面にはダイヤル操作等
を行うための押しボタン10が設けられている。また、
子機ハウジング23の受話部9側の端部にはアンテナ1
1が設けられている。子機ハウジング23の内部にはニ
ッケル−カドミウム(Ni−Cd)電池等の繰り返し充電
の行える複数の二次電池B(例えば、3個直列接続した
もの)、及び被充電部3や送受信機等の回路が構成され
ている回路基板12が内蔵されている。なお、前記送話
器6及び受話器8は、圧電セラミック振動板13を備え
ているものである(圧電セラミック振動板13の代わり
に電磁型振動板でもよい)。
【0021】前記充電部1側の筐体としての充電部ハウ
ジング(ケース)2は樹脂等の非磁性材であって、その
両端部には、子機4の送話部7及び受話部9が嵌合する
(緩く嵌まり合う場合も含む)ための凹部13A,13
Bが形成されている。充電部ハウジング2は、送話部7
に対向する凹部13Aに図1のように大径でかつ高さの
低い円柱状凸部22を有している。
【0022】一方、前記充電部1に対して着脱自在な子
機ハウジング23の送話部7の正面に前記円柱状凸部2
2の外側に嵌合する(緩く嵌まり合う場合も含む)円柱
状凹部24を有している。円柱状凹部24の正面(天井
面)には、複数個の透孔25が設けられている。なお、
図示は省略したが、受話部9の正面にも同様に透孔が設
けられている。
【0023】そして、図1のように、充電部ハウジング
2には送電コイル部(一次コイル部)T1が固定され、
子機ハウジング23には被充電部3の主要構成部分であ
る受電コイル部(二次コイル部)T2が固定されてお
り、送電コイル部T1と受電コイル部T2とでトランス
が構成されている。
【0024】充電部ハウジング2内に収納された送電コ
イル部T1は、巻線31(図3のNP,NB)を巻回した
鍔付き円筒状ボビン32の内周側にフェライト等の円筒
状磁芯(円環状磁芯)33を嵌め込み固着した構造を持
っていて、充電部側の回路基板26に搭載されており、
前記円柱状凸部22を構成する子機ハウジング23の円
筒部分内側に位置するように固定されている。巻線31
の引き出し端は、円筒状ボビン32の底面に設けられて
いる端子27にそれぞれ接続されており、該端子は回路
基板26の回路に接続されている。ここで、円筒状磁芯
33の外周面の幅と巻線31の巻幅とはほぼ同じである
(実際上はボビンの鍔の厚み分だけ巻線31の幅は僅か
に小さくなる場合が多いが実質的に同じと考えて差し支
えない。)。なお、回路基板26上の回路部品の一部
は、円筒状磁芯33の内側位置にも配設されており、こ
れにより、回路基板26の小型化を図っている。
【0025】また、子機ハウジング23内に収納された
受電コイル部T2は、鍔付き円筒状ボビン36に巻線3
7(図3のNS)を巻回してなる空芯コイルであり、前
記円柱状凹部24を構成する子機ハウジング23の円筒
部分外周に嵌め込み固定されている。巻線37の引き出
し端は子機ハウジング23内の前記回路基板12の回路
に接続されている。また、鍔付き円筒状ボビン36の円
筒部分内側には、送話器6が支持固定されている。この
鍔付き円筒状ボビン36には、奥側の端部に送話器6を
係止するための係止凸部39が設けられている。このよ
うに、受電コイル部T2は送話器6の外周位置(もしく
は外周位置近傍)に設けられている。図1では、送話器
6の外周面を延長した円筒面の僅かに外側を巻線37が
周回している。
【0026】ここで、送電コイル部T1と受電コイル部
T2との位置関係は、図1の充電部1に子機4を載置し
た状態の結合時において、送電コイル部T1の外側を、
前記円筒状磁芯33と同心となるように受電コイル部T
2の巻線37が周回するように設定する。
【0027】上記の送電コイル部T1及び受電コイル部
T2からなるトランスを用いた非接触型充電器を構成す
るために、充電部ハウジング2内に配設されている回路
基板26に、図3に示すように、送電コイル部T1に高
周波(数10kHz乃至数100kHz)の磁束を発生
させるためのコンバータの一次側回路(充電部1のコイ
ル部を除く回路部分)が構成され、子機ハウジング23
内に配設されている回路基板12に、受電コイル部T2
の誘起電圧を整流、平滑して二次電池Bを充電するため
の整流平滑回路を含むコンバータの二次側回路(被充電
部3のコイル部を除く回路部分)が構成されている。
【0028】ここで、図1の送電コイル部T1及び受電
コイル部T2からなるトランスを用いた非接触型充電器
を構成するコンバータの回路構成について説明する。こ
のコンバータは、いわゆるリンギングチョークコンバー
タと呼ばれる自励式フライバックコンバータである。充
電部ハウジング2内に収納される充電部1の回路部分
は、商用電源(AC100V、50Hz/60Hz)を
整流平滑する一次側整流平滑回路をなす整流器D1及び
平滑用コンデンサC1と、送電コイル部(一次コイル
部)T1の主巻線NPに対し直列に挿入されて前記平滑
用コンデンサC1の両端に接続されるスイッチング用ト
ランジスタQ1と、該トランジスタQ1に起動電流を供
給する起動用抵抗R1と、送電コイル部T1の帰還巻線
Bの一端とトランジスタQ1のベースとを接続するベ
ース電流制限抵抗R2と、トランジスタQ1のベース回
路に設けられるダイオードD3、コンデンサC2及び定
電圧ダイオードD2とを有している。
【0029】なお、送電コイル部T1は円筒状磁芯を用
いているため、主巻線NPとして必要なインダクタンス
を確保するための巻数はかなり多くなり、一次、二次の
結合が弱いためにリーケージインダクタンスが大きく、
また主巻線NPの分布容量Cs及び二次側に接続されたコ
ンデンサC3の影響からコンバータの電圧波形は半波正
弦波のようになりノイズに対して有利となる。
【0030】子機ハウジング23内に収納される被充電
部3は、受電コイル部(二次コイル部)T2の巻線NS
に並列に接続された共振用コンデンサC3と、巻線NS
に誘起した高周波電圧を整流平滑する二次側整流平滑回
路をなす整流用ダイオードD4及び平滑用コンデンサC
4とを有し、コンデンサC4の両端の電圧がニッケル−
カドミウム電池等の二次電池Bの直列接続回路(本実施
例では3個直列)に印加されている。なお、受電コイル
部T2の巻線NSのインダクタンスと共振用コンデンサ
C3との並列共振周波数は一次側のスイッチング周波数
に略一致するように設定されている。
【0031】本実施例では、コンバータのスイッチング
周波数:120kHz、C1:22μF、C2:180
μF、C3:0.01μF、C4:68μF、R1:1
30kΩ、R2:130Ω、2次電池B:1.2V、4
00mAh、定電圧ダイオードD2のツエナー電圧V
z:6Vとした。
【0032】次に図3のコンバータの動作説明を行う。
充電部1のスイッチング用トランジスタQ1のベースに
起動用抵抗R1を通して起動電流igが流れ、トランジ
スタQ1がターンオンする。すると帰還巻線NBにトラ
ンジスタQ1のベース電流を増加させる向きの誘起電圧
が発生し、トランジスタQ1のコレクタ電流は増加して
行く。やがてコレクタ電流は飽和して増加できなくなる
と、帰還巻線NBの誘起電圧の極性が反転してトランジ
スタQ1はターンオフする。このターンオフ時、コンデ
ンサC2はダイオードD3を通じて負電圧に充電され
る。 Vc = Vz + VBE (但し、Vc:コンデンサC2の充電電圧、Vz:定電圧
ダイオードD2のツエナー電圧、VBE:トランジスタQ
1のベース−エミッタ間電圧)の条件で定電圧ダイオー
ドD2に電流izが流れ、トランジスタQ1のベース電
流がバイパスされてトランジスタQ1のターンオフが所
定期間維持され、スイッチングのデューティーが定ま
る。
【0033】そして、トランジスタQ1のオン期間中に
送電コイル部T1に蓄積されたエネルギーが、そのオフ
期間に被充電部3の受電コイル部T2、整流平滑回路を
通して整流、平滑されて二次電池Bに印加され、当該二
次電池Bの充電が実行される。
【0034】上記第1実施例によれば、以下の効果を得
ることができる。
【0035】 子機ハウジング23の送話部7に送話
器6を設けると共に、該送話器6の外周位置もしくは外
周位置近傍に受電コイル部T2を設けている。より具体
的に言えば、子機ハウジング23の握り部5に対して突
出した送話部7に円柱状凹部24を形成し、その円柱状
凹部24を構成するハウジング円筒部の外周に受電コイ
ル部T2を設けている。この送話部7の内部空間は、送
話器6が配設される以外利用されることがない空間であ
るため、円柱状凹部24と受電コイル部T2を設けるた
めに子機ハウジング23の形状の大幅な変更の必要が無
い。すなわち、円柱状凹部24と受電コイル部T2の配
設のための特別なスペースが不要であり、形状の制約が
少なくなるため、子機4の小型化も可能であり、デザイ
ンの自由度を高めることも可能である。また、受電コイ
ル部T2は送話器6の外周もしくはその近傍を囲む僅か
なスペースに配設することができ、送話部7の突出が僅
か、もしくは突出の無い場合でも受電コイル部T2を配
設することができる。
【0036】 図6の従来例で示した円柱状磁芯を用
いた構成と比較して、送電コイル部T1による磁束が送
電コイル部T1の外側に出やすくなり(磁芯中心部に磁
束が集中することがなく)、送電コイル部T1の外側を
周回する受電コイル部T2と鎖交する磁束量を増加さ
せ、送電、受電コイル部間の結合度を向上させることが
できる。この結果、送電、受電コイル部間の電力伝送を
効率的に行うことができ、二次電池Bの充電を効率的に
行うことができる。
【0037】 送電コイル部T1や受電コイル部T2
を設けた充電部ハウジング2の円柱状凸部22や子機ハ
ウジング23の円柱状凹部24は大径であるため、送電
コイル部T1や受電コイル部T2のコイル径を大きくで
き、表面積を大きくしてコイルの発熱を抑えることがで
きる。したがって、発熱に起因する使用時の不快感を回
避できる。また、受電コイル部T2を送話部7側に設け
ることも、発熱に伴う不快感を防止する上で有効であ
る。また、各コイル部T1,T2の巻線を巻回する高さ
を抑えることでコイルを偏平にすることができ、充電部
ハウジング2の凸部22と子機ハウジング23の凹部2
4の凹凸の段差を少なくでき、この点でもデザインの自
由度が大きくなる。そして、図1に示すように、フェラ
イト等の円筒状磁芯(環状磁芯)33を使用することに
より、送電コイル部T1の内側、すなわち円筒状磁芯3
3の内側に図3の充電部1の発振回路部分等を構成で
き、充電部1の回路基板を小さくできる。
【0038】 このように第1実施例の構成は、非接
触型の充電構造であるため、電極を用いて電力伝達を行
っていた従来の接触型の充電構造のように接触不良等が
生じる恐れがない。また、円柱状凹部24に設けられて
いる送話器6用の透孔25等に防水加工を施すことによ
り、子機4に日常防水機能を付加することも可能であ
る。
【0039】 図1の第1実施例に係る送電コイル部
T1及び受電コイル部T2からなるトランスを用いて図
3のようなコンバータを構成した場合、トランスの結合
係数を大きくできるため、一次側から二次側に効率的に
電力を伝送できる利点がある。また、送電コイル部T1
の主巻線NPの巻数が多く、分布容量が大きいことを利
用して、スイッチング用トランジスタQ1のコレクタ側
の電圧波形を正弦波に近づけて低ノイズ化を図ることが
できる。
【0040】図4は本発明の第2実施例を示す。同図に
おいて、充電部1A側の筐体である充電部ハウジング2
Aの円柱状凸部22Aは、子機4A側の筐体である子機
ハウジング23Aの受話部9Aに対向する凹部13Bに
設けられており、子機ハウジング23Aの円柱状凹部2
4Aは受話部9Aの正面に設けられている。そして、前
記第1実施例と同様に、円柱状凸部22Aを構成する充
電部ハウジング2Aの円筒部内側には送電コイル部T1
が、円柱状凹部24Aを構成する子機ハウジング23A
の円筒部外側には被充電部の主要構成部分である受電コ
イル部T2が設けられており、該送電コイル部T1及び
受電コイル部T2でトランスを構成している。なお、こ
の場合、受電コイル部T2の鍔付き円筒状ボビン36の
円筒部分内周には受話器8が支持固定される。つまり、
受電コイル部T2は受話器8の外周位置(もしくは外周
位置近傍)に設けられている。送話部7Aには送話器6
が配設されている。その他の構成は前記第1実施例と同
様である。
【0041】上記第2実施例の場合、子機ハウジング2
3Aの受話部9Aに受話器8を設けると共に、該受話器
8の外周位置もしくは外周位置近傍に受電コイル部T2
を設けている。つまり、子機ハウジング23Aの握り部
5に対して突出した受話部9Aに円柱状凹部24Aを形
成し、その円柱状凹部24Aを構成するハウジング円筒
部の外周に受電コイル部T2を設けている。この受話部
9Aの内部空間は、受話器8が配設される以外利用され
ることがない空間であるため、円柱状凹部24Aと受電
コイル部T2を設けるために子機ハウジング23Aの形
状の大幅な変更の必要が無い。従って、前記第1実施例
と同様に、円柱状凹部24Aと受電コイル部T2の配設
のための特別なスペースが不要であり、形状の制約が少
なくなるため、子機4Aの小型化も可能であり、デザイ
ンの自由度を高めることも可能である。また、受電コイ
ル部T2は受話器8の外周もしくはその近傍を囲む僅か
なスペースに配設することができ、送話部9Aの突出が
僅か、もしくは突出の無い場合でも受電コイル部T2を
配設することができる。なお、その他の作用効果は、前
記第1実施例と同様である。
【0042】次に、図5において、前記第1実施例で示
した送電コイル部T1及び受電コイル部T2を用いた比
較例を示す。同図において、充電部1B側の筐体である
充電部ハウジング2Bの円柱状凸部22Bは、充電部1
B上面の中間部に設けられており、子機4B側の筐体で
ある子機ハウジング23Bの円柱状凹部24Bは握り部
5正面中間部の前記円柱状凸部22Bの対向位置に設け
られている。そして、前記第1実施例と同様に、円柱状
凸部22Bを構成する充電部ハウジング2Bの円筒部内
側には送電コイル部T1が、円柱状凹部24Bを構成す
る子機ハウジング23Bの円筒部外側には受電コイル部
T2が設けられており、該送電コイル部T1及び受電コ
イル部T2でトランスを構成している。その他の構成は
前記第1実施例と同様である。
【0043】上記比較例では、円柱状凸部22Bや円柱
状凹部24Bを充電部1Bや子機4Bの中間部に形成し
ている。子機4B側の円柱状凹部24Bは握り部5の狭
い空間内に突出しているため、その分のスペースが必要
となり、子機4B内に配設されている回路基板12への
部品等の実装位置が制約され、配設スペースを確保する
ために子機の形状が大きくなる欠点がある。また、握り
部5正面の押しボタン10を設けるスペースや位置も制
約を受けてしまう。さらに、この握り部5正面に存在す
る円柱状凹部24Bが美観を損ねる欠点がある。
【0044】従って、上記比較例の構成は、子機の小型
化に適しておらず、デザイン上の制約も多いことが判
り、これに反し上記第1、第2実施例では、子機の小型
化等を図ることができ、デザイン上の自由度を確保でき
ることが判る。
【0045】なお、上記各実施例では、充電部側に円柱
状凸部、子機側に円柱状凹部を形成し、送電コイル部及
び受電コイル部を鍔付き円筒状ボビンを用いた円筒形状
とする構成としたが、充電部側に角柱状等の凸部、子機
側に角柱状等の凹部を形成し、送電コイル部及び受電コ
イル部に角筒状等のボビンを用いる構成としてもよい。
この場合、送電コイル部側の磁芯も角筒状等とする。
【0046】また、上記各実施例では、子機側の受電コ
イル部は空芯構造とし軽量化に配慮したが、さらに結合
係数を増大させるために、例えば二次巻線の外周側に軽
量の磁芯を配置して受電コイル部を構成してもよい。
【0047】以上本発明の実施例について説明してきた
が、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の
範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者
には自明であろう。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のコードレ
ス電話機の非接触型充電構造によれば、充電部上に子機
を載置した状態において、充電部側の送電コイル部から
子機側の受電コイル部に電気的に非接触で電力を効率的
に伝送することができ、二次電池への充電を安定して行
うことができ、その上、受電コイル部を子機ハウジング
内の送話器又は受話器の外周位置もしくは外周位置近傍
に設けており、子機ハウジング内に受電コイル部のため
の特別なスペースを設ける必要がないため、子機の小型
化やデザインの自由度を高めることが可能になる。
【0049】また、送電コイル部として筒状磁芯外周に
巻線を巻回したものを使用しているので、円柱状磁芯を
用いたものに比べて送電コイル部による磁束が送電コイ
ル部の外側に出やすくなり(磁芯中心部に磁束が集中す
ることがなく)、送電コイル部の外側を周回する受電コ
イル部と鎖交する磁束量を増加させ、送電、受電コイル
部間の結合度を向上させることができ、送電、受電コイ
ル部間の電力伝送を効率的に行うことができ、二次電池
の充電を効率的に実行可能な非接触型の充電装置を実現
できる。
【0050】さらに、受電コイル部を送話器又は受話器
の外周位置もしくはその近傍に設ける構成としているた
め、コイル径を大きくでき、表面積を大きくして受電コ
イル部の発熱を抑えることでき、発熱に伴う使用時の不
快感の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコードレス電話機の非接触型充電
構造の第1実施例を示す要部側断面図である。
【図2】第1実施例であって充電部に子機を載置した状
態を示す側面図である。
【図3】第1実施例の充電部及び被充電部の回路構成を
示す回路図である。
【図4】本発明の第2実施例であって、充電部に子機を
載置した状態を示す側面図である。
【図5】コードレス電話機の非接触型充電構造の比較例
であって、充電部に子機を載置した状態を示す側面図で
ある。
【図6】コードレス電話機の非接触型充電構造の従来例
を示す側断面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B 充電部 2,2A,2B 充電部ハウジング 3 被充電部 4,4A,4B 子機 6 送話器 7,7A 送話部 8 受話器 9,9A 受話部 22,22A,22B 円柱状凸部 23,23A,23B 子機ハウジング 24,24A,24B 円柱状凹部 31,37 巻線 32,36 鍔付き円筒状ボビン 33 円筒状磁芯 B 二次電池 T1 送電コイル部 T2 受電コイル部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充電部のハウジングに設けられていて、
    筒状磁芯の外周に巻線してなる送電コイル部と、 前記充電部のハウジングに対し着脱自在な子機のハウジ
    ングに配設された送話器又は受話器の外周位置もしくは
    外周位置近傍に設けられていて、当該子機の前記充電部
    への載置状態で前記送電コイル部の外側を周回する位置
    関係となる巻線を有する受電コイル部とを備えたことを
    特徴とするコードレス電話機の非接触型充電構造。
JP5342069A 1993-12-14 1993-12-14 コードレス電話機の非接触型充電構造 Pending JPH07170314A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007069293A1 (ja) * 2005-12-12 2007-06-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 非接触充電型電池システム、充電装置および電池パック
JP2007295435A (ja) * 2006-04-27 2007-11-08 Kyocera Corp 放送受信装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 19990706