JPH07169387A - 蛍光ランプの製造方法 - Google Patents
蛍光ランプの製造方法Info
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- JPH07169387A JPH07169387A JP31631093A JP31631093A JPH07169387A JP H07169387 A JPH07169387 A JP H07169387A JP 31631093 A JP31631093 A JP 31631093A JP 31631093 A JP31631093 A JP 31631093A JP H07169387 A JPH07169387 A JP H07169387A
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Abstract
放射物質の充填量を増加させつつ熱電子放出特性を向上
させる。 【構成】 両端部の電極フィラメント2は、並列に設け
られたタングステン主線6と1次マンドレル7にタング
ステン副線8が巻回された巻線3を、並列に設けられた
ほぼ同じ太さの2本の2次マンドレル9,10にさらに
巻回し、1次マンドレル7と2次マンドレル9,10を
化学的な溶解処理により除去した後に電子放射物質を充
填した2重巻線であって、2次マンドレル9,10は相
互に螺旋状に捻り合っており、これら2次マンドレル
9,10に巻回した巻線3も、それに従って捻れてい
る。
Description
より、予熱始動形電子安定器との組み合わせで使用され
る高周波点灯専用の蛍光ランプの製造方法に関する。
わゆるトリプルコイル)や2重巻線構造(いわゆるダブ
ルコイル)の電極フィラメントを使用したものが知られ
ている。
プに電力を投入する手段として非常に重要なものであ
る。
来の蛍光ランプの製造方法は、使用している電極フィラ
メントが、3重巻線構造であるか、また、2重巻線構造
でも2次巻線の断面形状が円形であるために、電極部の
製造時にフィラメントが相互に絡みやすいという問題が
あった。
合には、日本国内では通常点灯モードの他に高出力の点
灯モードでも使用されることを前提としており(日本電
球工業会規格JEL211参照)、かつ国際規格(IE
C規格)やJEL規格の予熱始動条件を満足する必要が
ある。しかしながら、ランプ寿命の確保を目的とした電
極フィラメントへの電子放射物質の充填量の増加は、予
熱時の熱電子放出特性を悪くするため、単純には電子放
射物質の充填量を増加することができないという制約が
あった。
になされたもので、電極部の製造時において、フィラメ
ント相互の絡みをなくし、特に高周波点灯専用形蛍光ラ
ンプの使途に合致した電極フィラメントを有する蛍光ラ
ンプの製造方法を提供することを目的としたものであ
る。
造方法は、タングステン副線が巻回されたタングステン
主線を、並列に設けられた複数の2次マンドレルに巻回
した後、前記2次マンドレルを除去して電子放射物質の
主たる充填部を形成し、前記充填部に電子放射物質を充
填することによって形成される2重巻線構造の電極フィ
ラメントを有する蛍光ランプの製造方法であって、前記
複数の2次マンドレルは相互に螺旋状に捻り合わせられ
ている構成を有する。
に螺旋状に捻り合わされているので、これに巻回したタ
ングステン主線を主とする巻線はそれに従って捻れるこ
ととなり、電極部の製造時における電極フィラメント相
互の絡みは激減する。また、電子放射物質の充填量は従
来の2重巻線構造のフィラメントに比し大きく増加で
き、しかも電子放射物質の表面積を増加し、かつその保
持能力も強化できる。
を図面を用いて説明する。
の一実施例である蛍光ランプ1は、両端部に電極フィラ
メント2が設けられている。電極フィラメント2はステ
ィック状であり、かつその電極フィラメント2は巻回方
向に螺旋状に大きく捻れている。電極フィラメント2
は、図2(a),(b)および図3(a),(b)に示
すように、並列に設けられたタングステン主線6と1次
マンドレル7にタングステン副線8が巻回された巻線3
を、並列に設けられたほぼ同じ太さで、かつ螺旋状に相
互に捻られている2本の2次マンドレル9,10にさら
に巻回し、1次マンドレル7と2次マンドレル9,10
を化学的な溶解処理により除去した後に電子放射物質を
充填した2重巻線である。図4に図3(b)の2次マン
ドレル9,10の構成についてさらに長尺方向に延長し
て示したが、上記したように2次マンドレル9,10は
相互に螺旋状に捻り合っており、これら2次マンドレル
9,10に巻回した巻線3も、それに従って捻れてい
る。したがって、巻線3の捻れ数は、基本的に2次マン
ドレル9,10の螺旋状の捻り数に依存している。
導出されたリード線5に接続されて支持されている。
じの2本の2次マンドレルについて示したが、巻線3の
捻れ形状は、並列に設ける2次マンドレルの数や太さを
変えることにより変化させることができる。たとえば、
1本だけ太さを違えた3本の2次マンドレルについて、
相互に螺旋状に捻り合わせることも可能で、この他にも
さまざまな組み合わせで巻線3の捻れ形状を変化させる
ことができる。なお、こうした巻線3の捻れ形状は、電
子放射物質の充填量を制御することや電子放射物質の表
面積を増加させ、かつその保持能力を強化するために有
効であるが、またそうした方向で選択される必要があ
る。
互の巻線接触の機会を減じるため、フィラメント相互の
絡みは激減する。また、1次マンドレル7の他に2次マ
ンドレル9,10のあった空隙部分も電子放射物質の充
填容積となり、電子放射物質の充填能力は飛躍的に向上
する。この電子放射物質の充填能力は、3重巻線構造の
電極フィラメントと比較しても十分高いものである。
は、予熱始動時に良好な熱電子放出特性と高出力点灯中
の温度的ストレスにも耐えられる電極フィラメントが用
意されなければならず、一つの解決方向であるランプ寿
命を十分に確保する必要のために電子放射物質の充填量
を多くし過ぎることは、電子放射物質が有する熱容量の
ため予熱始動時の熱電子放出特性を不適にするという矛
盾を抱えていた。
明による蛍光ランプの電極フィラメント2が高周波点灯
専用形蛍光ランプ用の電極フィラメントとして極めて有
効に機能すること、すなわち電子放射物質の充填量を多
くしてもなお熱電子放出特性を良好に維持できることを
見い出した。
径が55μmからなる電極フィラメント2に一定電流
0.5Aを通電したときの、熱電子放出時間(秒)を表
す。縦軸は熱電子放出時間(秒)であり、横軸は電子放
射物質の充填量(mg)である。ここで、曲線Aは本実
施例の蛍光ランプ1の電極フィラメント2の熱電子放出
特性を、曲線Bは従来の蛍光ランプの3重巻線構造の電
極フィラメントの熱電子放出特性をそれぞれ示す。
射物質の充填量が増えるに従って熱電子放出時間が曲線
A,Bともに長くなるのは当然としても、曲線Aと曲線
Bの比較において、熱電子放出特性は明らかに本実施例
による電極フィラメント2の方が良好であった。この結
果は、本実施例の蛍光ランプ1の電極フィラメント2の
場合、充填された電子放射物質は表面に近いタングステ
ン主線6の回り(1次マンドレル7の部分)のものと、
内部の2次マンドレル9,10部分のものとに概略分け
て考えることができ、フィラメント通電の結果、表面に
近い電子放射物質が選択的に加熱され、熱電子を速やか
に放出したためと考えることができる。こうした考えに
従えば、本実施例の蛍光ランプ1の電極フィラメント2
は、従来の3重巻線構造の電極フィラメントに比し、電
子放射物質の加熱のされ方が非常に効率的であると言え
る。ちなみに、熱電子放出特性の善し悪しは、IEC規
格(81−IEC−7210、7510など)の規定に
従えば、電極フィラメントへの予熱電流(A)をiKと
し、熱電子放出時間(秒)をteとしたとき、管長が5
90mmもしくは1200mm(いずれも公称寸法)の
直管形蛍光ランプの場合には、 te<0.2/(iK 2−0.0625) ・・・・・・ (1) を満足するかどうか、また、管長が1500mm(公称
寸法)の直管形蛍光ランプの場合には、 te<0.31/(iK 2−0.1024) ・・・・・・ (2) を満足するかどうかで判断することができる。
主線3の直径を種々変えて、フィラメント電流をランプ
点灯中も適度に残存させつつランプ電流を増減したとき
の電極フィラメント2の電子放射物質上の高温部の温度
(光高温計による直読値)を表す。ここで、ランプ点灯
中にもフィラメント電流を流すことは、高温部領域が集
中してその温度が過度に上昇するのを防止するのに有効
で、実際の電子安定器の点灯形式の実状にも合致してい
る。本実施例においては、ランプ点灯中のフィラメント
電流は0.25A(図中実線表示)と0.32A(図中
破線表示)に固定した。これらの電流値の大きさは、I
EC規格(81−IEC−7210、7510など)で
規定された熱電子放出に必要な最小の予熱電流imに相
当する。なお、このときフィラメント電流とランプ電流
は同位相とし、電極フィラメント2への温度的ストレス
が最も厳しくなる条件を選択した。
直径が小さくなるほど、またランプ電流が大きくなるほ
ど電子放射物質上の高温部の温度は上昇する。しかしな
がら、1060℃を越す辺りではその上昇傾向は鈍化
し、むしろ高温部領域が拡大するモードに移行するよう
になる。高温部の温度そのものの上昇も蛍光ランプ1の
電極寿命を短くする要因ではあるが、さらに高温部領域
の拡大、すなわち電子放射物質の蒸発面積の増大が電極
寿命の短縮に拍車をかけることとなる。したがって、本
実施例において高温部の温度が1060℃より高低であ
るかどうかを判定基準として、蛍光ランプ1の電極寿命
評価に利用できるものと考えた。たとえば、管長が12
00mm(公称寸法)の直管形蛍光ランプの場合には、
高出力点灯時のランプ電流は0.425A程度(日本電
球工業会規格JEL211参照)であり、高温部の温度
が1060℃以下となるのはタングステン主線6の直径
が概略47μm以上のときである。また、管長が150
0mm(公称寸法)の直管形蛍光ランプの場合には、高
出力点灯時のランプ電流は0.550A程度(日本電球
工業会規格JEL211参照)であり、高温部の温度が
1060℃以下となるのはタングステン主線6の直径が
概略55μm以上のときである。実際に、これらのラン
プに適用したタングステン主線6の直径がそれぞれ47
μm、55μmより小さい場合には、電子放射物質上の
高温部の温度が1060℃を越えるとその高温部領域が
広がる傾向を確認した。
6の直径の上限は、電子放射物質の充填量とも関連し、
それぞれ式(1)および式(2)で規定されることとな
る。
1の製造方法は、電極部の製造時におけるフィラメント
相互の絡みを激減でき、製造歩留まりを向上させること
ができる。さらに、電子放射物質を増加させ、なおかつ
電子放出特性を向上させることができるという蛍光ラン
プの長寿命化に対し優れた効果を得ることができる。
を設計上自由に捻ることができ、この捻りによって、電
極部の製造時におけるフィラメント相互の絡みは激減
し、製造歩留まりを向上させることができ、また電子放
射物質の充填量を増加させ、なおかつ熱電子放出特性を
向上させることができるという蛍光ランプの長寿命化に
対し優れた効果を有する蛍光ランプの製造方法を提供す
ることができるものである。
部切欠正面図 (b)同じく電極フィラメントの拡大正面図
部切欠正面図 (b)同じく一部切欠側面図
部切欠正面図 (b)同じく一部切欠側面図
側面図
を表した図
し、タングステン主線の直径と電子放射物質上の高温部
温度の関係を表した図
Claims (3)
- 【請求項1】 タングステン副線が巻回されたタングス
テン主線を、並列に設けられた複数の2次マンドレルに
巻回した後、前記2次マンドレルを除去して電子放射物
質の主たる充填部を形成し、前記充填部に電子放射物質
を充填することによって形成される2重巻線構造の電極
フィラメントを有する蛍光ランプの製造方法であって、
前記複数の2次マンドレルは相互に螺旋状に捻り合わせ
られていることを特徴とする蛍光ランプの製造方法。 - 【請求項2】 電極フィラメントへの予熱電流(A)を
iKとし、熱電子放出時間(秒)をteとしたとき、te
<0.2/(iK 2−0.0625)を満足し、かつタン
グステン主線の直径が47μm以上であることを特徴と
する請求項1記載の蛍光ランプの製造方法。 - 【請求項3】 電極フィラメントへの予熱電流(A)を
iKとし、熱電子放出時間(秒)をteとしたとき、te
<0.31/(iK 2−0.1024)を満足し、かつタ
ングステン主線の直径が55μm以上であることを特徴
とする請求項1記載の蛍光ランプの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5316310A JP3061993B2 (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 蛍光ランプの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5316310A JP3061993B2 (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 蛍光ランプの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07169387A true JPH07169387A (ja) | 1995-07-04 |
JP3061993B2 JP3061993B2 (ja) | 2000-07-10 |
Family
ID=18075712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5316310A Expired - Lifetime JP3061993B2 (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 蛍光ランプの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3061993B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100672363B1 (ko) * | 2005-02-18 | 2007-01-24 | 엘지전자 주식회사 | 램프 |
CN1312725C (zh) * | 2005-01-07 | 2007-04-25 | 廖炫泰 | 复合型双辅丝主辅式三丝三螺旋灯丝及其制造方法 |
KR100911260B1 (ko) * | 2008-04-21 | 2009-08-06 | 금호전기주식회사 | 형광램프용 필라멘트 |
-
1993
- 1993-12-16 JP JP5316310A patent/JP3061993B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN1312725C (zh) * | 2005-01-07 | 2007-04-25 | 廖炫泰 | 复合型双辅丝主辅式三丝三螺旋灯丝及其制造方法 |
KR100672363B1 (ko) * | 2005-02-18 | 2007-01-24 | 엘지전자 주식회사 | 램프 |
US7705526B2 (en) | 2005-02-18 | 2010-04-27 | Lg Electronics Inc. | Lamp with twisted filament structure |
KR100911260B1 (ko) * | 2008-04-21 | 2009-08-06 | 금호전기주식회사 | 형광램프용 필라멘트 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP3061993B2 (ja) | 2000-07-10 |
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