JPH0716926U - 光結合アダプタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ケーブルを利用するデータ通信及び光を利
用した光計算機に適用する迅速性及び信頼性に優れた光
結合アダプタを提供する。 【構成】 光信号の接続及び遮断等の光スイッチングを
行う光結合アダプタにおいて、光信号が通過する複数の
光経路１，２，５，６を液晶シャッタ４，７の電気的オ
ン・オフ切り替えによって光信号経路の接続及び遮断を
行う構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、光ケーブルを利用するデータ通信及び光を利用した光計算機に適用 する迅速性及び信頼性に優れた光結合アダプタに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、光ケーブルを利用するデータ通信分野において、ネットワークへの接続 及び遮断に通称光アダプタスイッチと呼ばれる図２及び図３に示すような光結合 器が使用されている。

【０００３】 図２（ａ）及び（ｂ）は、折り畳み式のミラーを利用するタイプの光結合アダ プタを示すもので、第一光経路を形成する一対の幹線入力１と幹線出力２がほぼ 一直線上に配列されている。その光経路を遮断する形でその中間に、互いに直交 し二辺を形成するミラー８Ａ及び８Ｂが互いに回動し得るように蝶番結合された ミラー組立体が配置されている。その両ミラーの結合点にはソレノイド９で駆動 され得る差動ロッド１０が取り付けられている。従って、ソレノイド９が電気信 号Ｓ２を受けて作動すると、差動ロッド１０は図２（ｂ）に示すように吸引され て下降し、ミラー８Ａ及び８Ｂはほぼ一直線上に移動する。従って、幹線同士に よる光経路はミラーという障害物がなくなり、光経路が達成される。ソレノイド ９が電気信号Ｓ３を受けてオフとなると、ミラー８Ａ及び８Ｂは図２（ａ）の状 態に戻る。

【０００４】 図２（ａ）の場合には、幹線入力１からの光信号はミラー８Ａで反射して支線 入力６に入力される。一方、支線出力５から出力される光信号はミラー８Ｂで反 射して幹線出力２へ入力される。このようにソレノイド９が駆動されると、図２ （ｂ）に示すように支線が稼働休止状態となる。

【０００５】 図３は、図２とは別の従来光結合器を示す光学的構成図で、図２の従来例と相 違するのは、図２の折り畳みミラー構成が図３ではミラーブロック構成となって いる点である。すなわち、ミラーブロック１１が実線で示す位置にある場合には 、幹線同士の経路は遮断され幹線と支線間の光経路が達成される。一方、ソレノ イド９が駆動されると、ミラーブロック１１が点線で示すように降下するので、 幹線及び支線間の光経路は遮断され幹線同士の光経路が達成される。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

従来のこの種の光結合アダプタにおいては、使用される結合器には機械的可動 部が多く、可動部の重量が動作応答性を劣化させるため迅速性に欠け、かつ機械 的可動部には保守・点検等を必要とする等信頼性が低く、なおかつ非常に高価な ものであった。

【０００７】 本考案は上記従来技術の問題点を解決するようにした光結合アダプタを提供す ることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、このような従来技術の問題点を解決するために、光信号の接続及び 遮断等の光スイッチングを行う光結合アダプタにおいて、光信号が通過する複数 の光経路を液晶シャッタの電気的オン・オフ切り替えを行うのみで光信号経路の 接続及び遮断を行う構成とする。

【０００９】

【作用】

本考案によれば、光信号の通過する複数の光経路を液晶シャッタの電気的オン ・オフの切り替えにより、光信号経路の接続及び遮断を行う構成としたので、液 晶シャッタのオン・オフ動作には機械的可動部分が全く存在しないため、光信号 経路の切り替えにおける迅速性に優れ、かつ高い信頼性が得られる。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の実施例につき図１を参照して詳細に述べる。

【００１１】 図１の実施例によれば、光ケーブルを利用した一対の光経路として幹線入力１ と幹線出力２とが一直線上に配置され、その光経路を遮断する形で一対の三角形 状プリズム３Ａと３Ｂとが図示のように組み合わされ、その間に液晶シートから なる液晶シャッタ４を挟んで配置されている。

【００１２】 この第一経路としての光経路とは、ほぼ直交する形で第二光経路として一対の 支線出力５及び支線入力６が配置されている。また、この支線出力５と対向する プリズム３Ｂの面には、液晶シートからなる液晶シャッタ７が配置されている。 これらの液晶シャッタ４及び７にはそれぞれ電極に接続されたリード線があり、 このリード線に所定の電圧を印加することで、液晶シャッタ４及び７は透明とな って光を透過したり、不透明となって光を反射したりする。

【００１３】 図１（ａ）は、幹線から支線への接続を行うための支線稼働時の光接続を示す 図であり、図１（ｂ）は幹線同士のみの光接続を行い、支線同士の光接続を休止 する場合の光接続を示す図である。支線稼働時の場合には、液晶シャッタ４及び ７には、それぞれ液晶シートを不透明にする電気信号Ｓ１と透明にする電気信号 Ｓ０とが印加される。従って、図示のように幹線入力１からの光信号は液晶シャ ッタ４で反射して支線入力６へ供給され、一方、支線出力５からの光信号は液晶 シャッタ７を透過し、液晶シャッタ４で反射されて幹線出力２へ供給される。

【００１４】 図１（ｂ）では、液晶シャッタ４及び７に対して、図１（ａ）の場合と逆の電 気信号Ｓ０及びＳ１がそれぞれ印加されるので、液晶シャッタ７は不透明となっ て支線による光接続が遮断されるが、液晶シャッタ４が透明となるので幹線入力 １及び幹線出力２間の幹線同士の光接続が達成される。

【００１５】 以上述べた実施例によれば、少なくとも２つの光経路が互いにほぼ直交するよ うに交差するものであったが、本考案はそれに限定されることなく、種々の相互 角度を採用することが可能である。

【００１６】

【考案の効果】

以上述べたように本考案によれば、光信号の通過する複数の光経路を液晶シャ ッタの電気的オン・オフの切り替え動作により、光信号経路の接続及び遮断を行 う構成としたので、機械的可動部分が全く存在しないため、光信号経路の切り替 えの迅速性に優れ、かつ装置の高い信頼性が得られ、かつコストの低減が達成さ れ得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す光学的構成図である。

【図２】従来の光結合器の一例を示す光学的構成図であ
る。

【図３】従来の光結合器の他の例を示す光学的構成図で
ある。

【符号の説明】

１ 幹線入力 ２ 幹線出力 ３Ａ，３Ｂ プリズム ４，７ 液晶シャッタ ５ 支線出力 ６ 支線入力

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 光信号の接続及び遮断等の光スイッチン
   グを行う光結合アダプタにおいて、 光信号が通過する第一光経路内に第一液晶シャッタを該
   第一光経路とほぼ４５度に傾斜して設置し、該第一光経
   路とほぼ直交する第二光経路内に第二液晶シャッタを該
   第二光経路に対してほぼ垂直に設置し、前記第一及び第
   二液晶シャッタのオン・オフ切り替えによって該第一及
   び第二光経路を相互接続及び相互遮断することを特徴と
   する光結合アダプタ。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記第一液晶シャッ
   タをオン・オフ切り替え動作により透明とし、かつ前記
   第二液晶シャッタをオン・オフ切り替え動作により不透
   明とすることにより、前記第一光経路のみを光信号経路
   とすることを特徴とする光結合アダプタ。
3. 【請求項３】 請求項１において、前記第一液晶シャッ
   タをオン・オフ切り替え動作により不透明とし、かつ前
   記第二液晶シャッタをオン・オフ切り替え動作により透
   明とすることにより、前記第一光経路及び前記第二光経
   路を相互に光結合することを特徴とする光結合アダプ
   タ。