JPH07169118A - 記録可能な光記録媒体の製造方法 - Google Patents

記録可能な光記録媒体の製造方法

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JPH07169118A
JPH07169118A JP5315632A JP31563293A JPH07169118A JP H07169118 A JPH07169118 A JP H07169118A JP 5315632 A JP5315632 A JP 5315632A JP 31563293 A JP31563293 A JP 31563293A JP H07169118 A JPH07169118 A JP H07169118A
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JP
Japan
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adhesive
recording medium
optical recording
substrate
medium substrate
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JP5315632A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Konishi
浩 小西
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ディスク基板上に同種の基板または保護板
を接着させる際に、接着剤と前記同種の基板または保護
板との接触角が接着時に所定角以上となるようにして、
接着時の気泡混入を防止する。 【構成】 記録層を有する光ディスク基板上に接着剤を
載置した後、同種の基板または保護板の両者を近づける
ことにより前記接着剤を押し広げ、両者の間に均一に行
き渡った接着剤を硬化または固化させることにより光デ
ィスクを製造する。この時、前記接着剤と光ディスク基
板との接触角が接着時に所定角(36°)以上とするこ
とにより、接着剤の広がり速度u(u1<u2)を小さ
くし、接着時の気泡の混入を防止し、製造歩留まりを増
加させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は光記録媒体の製造方法
に関するものである。さらに詳しくは、光記録媒体基板
同志あるいは光記録媒体と保護板とを接着させて記録可
能な光記録媒体を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報記録媒体として優れた特性が注目さ
れている光記録媒体は、その記録層の材料として、例え
ば光磁気記録方式ならばTbFeCo(テルビウム鉄コ
バルト)や、GbTbFe(ガドリニウムテルビウム
鉄)等の希土類−遷移金属合金薄膜が使われている。こ
れらの記録膜は酸化や腐食しやすいものが使われている
ため、一般に記録層を保護するために、無機保護層で記
録層を覆う構造で形成する。しかしながら、この無機保
護層は極めて薄いため、保護層としての強度が小さい。
そこでさらに記録層を保護するために樹脂の有機保護膜
層を設ける。さらにディスクの信頼性を向上させるため
には保護板を接着剤で貼り合わせたりしている。
【0003】また記録媒体基板2枚を接着剤で貼り合わ
せることにより、両面記録型の光記録媒体を製造するこ
とも行われている。上記のように光記録媒体と保護板、
あるいは記録媒体基板2枚を接着剤で貼り合わせる際
に、記録媒体全面に接着剤を行き渡らせて接着する密着
貼り合わせ型の方法としては、従来より、ロールコータ
ー法、スプレー法、スクリーン印刷法、スピンコート
法、接着剤を一方の基板上にリング状にディスペンスし
その上からもう一方の基板を押し下げ接着するディスペ
ンス法等が使用されており、これらの方法は記録層の材
料構成、接着剤の種類等に応じていずれも使用可能であ
【0004】。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の製造方法で製造された光記録媒体は接着層への気泡混
入が避けられないという問題点がある。たとえば図3は
ひとつの接着方法であるディスペンス法工程を示したも
のである。即ち、まず図3−aに示すように、一定速度
で回転している記録層を有する光記録媒体基板(2)に
所定の塗布位置に移動してきたディスペンサー(5)か
ら一定量の接着剤(1)が吐出され、記録媒体基板
(2)上にリング状に塗布される。次に図3−bに示す
ように、リング状に接着剤(1)が塗布された記録媒体
基板(2)上にもう一方の記録媒体基板(2)を一定速
度で静かに下ろす。その後、図3−cのように接着剤
(1)と光記録媒体基板(2)が相互に接触した後に、
図3−d、eに示すように、接着剤(1)が記録媒体内
外周縁まで広がるまで放置しその後硬化または固化させ
る。
【0005】上記のディスペンス法はロールコーター
法、スプレー法、スクリーン印刷法、スピンコート法等
の他の接着方法に比べて接着層中への気泡の混入確率は
比較的小さい傾向があり高い製造歩留りを得る方法とし
て優れている。ところが、このディスペンス法において
も記録媒体基板と接着剤との界面の気泡混入を皆無にす
ることができなかった。このため、接着層に混入した気
泡近傍の記録層は記録読みだしの際欠陥となる。さらに
詳しくは、気泡により記録層あるいはその保護を目的と
した無機誘電体層にクラックや、光ヘッドのトラッキン
グのための溝材層の変形を引き起こしたりする。その結
果、バーストエラー、ビットエラーの原因になったり、
またその欠陥部でレーザービームのデフォーカス(所定
の目標位置での焦点が合わない)によりフォーカシング
エラー、トラッキングエラー、シーク(ビームスポット
と記録媒体上の所定番地を合致させる動作)エラー等を
発生するという問題点があった。
【0006】このような接着剤中の気泡の混入を防ぐの
に、接着剤と前記光記録媒体基板あるいは保護板の近づ
ける相対速度を下げる方法が考えられる。この方法は単
位時間あたりの接着剤の接触面積を下げることになり気
泡の巻き込みを低減する効果はある。しかし、接着相対
速度を下げると接着時間の増大によりタクトタイム(1
枚あたりの接着に要する時間)の増加を招き製造効率を
低下させてしまう。また、接着剤自身が前記あるいは保
護板に塗布した後漏れ広がってしまうため、前記接着相
対速度をあまり低下させることができないという問題が
あった。
【0007】そこで、この発明は、記録層を有する光記
録媒体基板上に接着剤をリング状に載置した後、前記接
着剤によって前記光記録媒体基板上に同種の基板または
保護板を接着させる際に、接着剤と前記同種の基板また
は保護板との接着時に気泡混入の無い、より信頼性の高
い光記録媒体を製造する方法を提供することを目的とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】このためこの発明は、記
録層を有する光記録媒体基板上に接着剤を載置した後、
同種の基板または保護板の両者を近づけることにより前
記接着剤を押し広げ、両者の間に均一に行き渡った接着
剤を硬化または固化させることにより光記録媒体を製造
する方法において、前記接着剤と光記録媒体基板との接
触角が接着時に所定角以上であることを特徴とするもの
であり、これを課題を解決するための手段とするもので
ある。
【0009】
【作用】この発明は接着剤と光記録媒体基板との接触角
が接着時に所定角以上であるようにし、光記録媒体基板
あるいは保護板とを一定相対速度で近づけた際の単位時
間あたりの接着剤の接触面積を小さくするようにしてい
る。上記接触面積を小さくすることで結果として接着剤
の広がり速度を小さくし、接着時の気泡の混入を防ぎ、
さらに製造歩留まりを増加させることができる。また接
触角が大きいことで単位時間あたりの接着剤の接触面積
が小さくなるため、逆に接着時の接着相対速度を上げる
ことができその結果製造効率を上げることが出来る。な
お接触角は、接着剤の化学的組成、粘度と被接着面であ
る光記録媒体基板あるいは保護板の材質、表面形状その
相性および温度、湿度など製造環境により決まってく
る。
【0010】以下図面を参照しながら本発明の原理につ
いて説明する。記録層を有する光記録媒体基板(2)上
に接着剤(1)をリング状に載置した後、光記録媒体基
板あるいは保護板をある一定の速度で近づけてゆくと、
リング状に載置された接着剤(1)のある一点に重ね合
わされる別の光記録媒体基板あるいは保護板が接触する
が、この時、前記光記録媒体基板、保護板に未だ接着剤
が広がっていない領域に不連続に接触すると接着層中に
気泡が混入する。特に図2に示すように接着剤の広がり
速度uが大きいと不連続に接触しやすい。
【0011】一方、光記録媒体基板(2)あるいは保護
板と接着剤(1)の接触角θ(θ1>θ2)を大きくす
ると一定相対速度v(v1=v2)で近づけた際に単位
時間あたりの接着剤(1)の接触面積(3)を小さくす
ることができる。接触面積(3)を小さくすることで結
果として接着剤(1)の広がり速度u(u1<u2)を
小さくすることができる。
【0012】このようなことから、この発明では、光記
録媒体基板あるいは保護板と接着剤(1)の接触角θ
(θ1>θ2)を大きくすることにより、一定相対速度
v(v1=v2)で近づけた際の単位時間あたりの接着
剤の接触面積(3)を小さくするようにしている。接触
面積を小さくすることで結果として接着剤の広がり速度
u(u1<u2)を小さくすることができ、この結果、
接着剤(1)の広がり速度u(u1<u2)を小さくで
き、接着時の気泡の混入を防ぐことができる。
【0013】以下実施例について詳しく説明する。
【0014】
【実施例】実施例1 図4に示したように、射出成形法によりトラッキンググ
ループ用の溝を形成した外径130.0mm、厚さ1.2
mm円形のポリカーボネート製基板(7)上に、無機の誘
導体保護層としてSiN膜(8)を70nm 、記録層
としてDyFeCo膜(9)を50nm 、さらに無機
保護層としてSiN膜(8)を70nmスパッタリング
法により形成した。さらに有機保護層として、アクリレ
ート系の紫外線硬化型樹脂Aをスピンコート法により塗
布し約8μmの膜厚の有機保護層(10)を形成した。
以上により単板型光記録媒体基板(2)が完成した。
【0015】そこで、製造環境温度20°C、湿度55
%RHにて、図3に示すように光記録媒体基板(2)を
ターンテーブルをセットし、回転数10rpmで回転さ
せた。そしてディスペンサー(5)を半径40mmの位置
に移動させ、光記録媒体基板(2)を回転させながら、
ディスペンサー(5)から接着剤(1)を吐出させ、約
3gリング状に盛った。接着剤(1)は(株)グレース
ジャパン製紫外線/熱硬化型樹脂、粘度500cps を用
いた。次に、もう一方の同種の光記録媒体基板(2)を
0.2mm/min の速度で静かに重ね降ろした。接着剤
(1)の接着時の接触角θを計測したところ36°であ
った。図3のように光記録媒体基板(2)と、接着剤
(1)が接した後、図3−dに示すように上側光記録媒
体基板が全周方向で付着した。さらに上側の光記録媒体
基板をさらに押し下げ、図3−eのように接着剤(1)
を内外周縁まで広げた。これを10枚繰り返し作製し
た。次に接着相対速度vを0.1mm/min 、0.3mm/
min 、0.4mm/min に変えて同様に貼り合わせた。こ
れらの記録媒体面に対して垂直方向から紫外線を100
0mj/cm2 を照射し記録媒体内外周部の領域のみ硬
化させた。さらに100°Cの環境下に3時間置き、記
録媒体全域を硬化させた。実施例2 実施例1と同様の光記録媒体基板を作成し、紫外線硬化
樹脂Bを用いて有機保護層を形成した。この時の接着剤
の接着時の接触角は32°であった。その他の条件は実
施例1と同様に行った。実施例3 実施例1と同様の光記録媒体基板を作成し、紫外線硬化
樹脂Cを用いて有機保護層を形成した。この時の接着剤
の接着時の接触角は42°であった。その他の条件は実
施例1と同様に行った。実施例4 実施例1と同様の光記録媒体基板を作成し、紫外線硬化
樹脂Dを用いて有機保護層を形成した。この時の接着剤
の接着時の接触角は52°であった。その他の条件は実
施例1と同様に行った。
【0016】以上のように実施例1〜4で作成した両面
記録型光記録媒体を再生装置にかけて評価を行った。そ
の結果を表1に示す。この表1は、各条件での接触角お
よび接着相対速度と気泡混入度の関係を示している。さ
らに図5には気泡混入と接触角、接着相対速度の関係が
示されている。この結果によると、接触角が36°以上
では、接着相対速度を適当に選ぶことで気泡混入を防止
することが可能である。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、この発明に
よれば、光記録媒体基板あるいは保護板と接着剤の接触
角θ(θ1>θ2)を大きくすることにより、一定相対
速度v(v1=v2)で近づけた際の単位時間あたりの
接着剤の接触面積を小さくし、接着時に気泡混入の無
い、より信頼性の高い光記録媒体の製造を可能とする。
この結果、接着相対速度を下げなくても接着時の気泡混
入を防止でき、製造効率の低下が防止できる。という優
れた作用効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】接触角の定義を示した断面図である。
【図2】接触角の大きさと基板接触速度、単位時間あた
りの接触面積の関係を示した断面図および平面図であ
る。
【図3】a,b,c,dおよびeは、ディスペンス法に
よる接着のプロセスを示した断面図である。
【図4】単板型光記録媒体基板の断面図である。
【図5】気泡混入と接触角、接着剤接触速度の関係を示
したグラフである。
【符号の説明】
1 接着剤 2 光記録媒体基板 3 接着剤接触領域 4 単位時間あたりの接着剤の接触面積 5 ディスペンサー 6 スピンナーヘッド 7 基板 8 無機保護層 9 記録層 10 有機保護層 v 接着速度 u 接着剤広がり速度 θ 接触角

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録層を有する光記録媒体基板上に接
    着剤を載置した後、同種の基板または保護板の両者を近
    づけることにより前記接着剤を押し広げ、両者の間に均
    一に行き渡った接着剤を硬化または固化させることによ
    り光記録媒体を製造する方法において、前記接着剤と光
    記録媒体基板との接触角が接着時に所定角以上であるこ
    とを特徴とする記録可能な光記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記所定角は接着剤との接触角が接着時
    に36°以上であることを特徴とする請求項1記載の記
    録可能な光記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 記録層を有する光記録媒体基板上に接
    着剤を載置する工程と、前記接着剤と光記録媒体基板と
    の接触角が所定角以上である時に前記光記録媒体基板上
    の接着剤に同種の基板または保護板の両者を近づけ接触
    させる工程と、前記接着剤を押し広げる工程と、前記両
    者の間に接着剤を均一に行き渡らせる工程と、前記行き
    渡った接着剤を硬化または固化させる工程とよりなるこ
    とを特徴とする記録可能な光記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記接触角が36°以上であることを
    特徴とする請求項3に記載の記録可能な光記録媒体の製
    造方法。
JP5315632A 1993-12-15 1993-12-15 記録可能な光記録媒体の製造方法 Withdrawn JPH07169118A (ja)

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Effective date: 20010306