JPH07168214A - 光スイッチ - Google Patents

光スイッチ

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JPH07168214A
JPH07168214A JP5311756A JP31175693A JPH07168214A JP H07168214 A JPH07168214 A JP H07168214A JP 5311756 A JP5311756 A JP 5311756A JP 31175693 A JP31175693 A JP 31175693A JP H07168214 A JPH07168214 A JP H07168214A
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JP
Japan
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optical
electrochromic material
optical switch
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material layer
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Pending
Application number
JP5311756A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Yokomachi
之裕 横町
Makoto Honshiyo
誠 本庶
Toru Iwashima
徹 岩島
Hideki Mizuno
秀樹 水野
Toru Yamanishi
徹 山西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エネルギーを消費せずに光路の切り替え状態
を保持することのできる光スイッチを提供する。 【構成】 本発明の光スイッチは、エレクトロクロミッ
ク材料を成分として含むエレクトロクロミック材料層ま
たは光導波路を備える。エレクトロクロミック材料で
は、電圧の印加により酸化状態と還元状態の間を可逆的
に遷移するエレクトロクロミズムが生じる。このエレク
トロクロミズムを利用することにより2本の光導波路の
間の光路長差を調節することができるので、2本の光導
波路の一方に入力された光の出力導波路を2本の光導波
路のいずれかに切り替えることができる。エレクトロク
ロミック材料の酸化状態および還元状態は化学的に安定
なので、従来のようにエネルギーを供給し続けなくても
光路切り替え状態を保持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信システム等にお
いて信号光の光路を切り替える光スイッチに関するもの
で、特に、マッハツェンダ干渉計の少なくとも一方の光
路側に屈折率変化領域を設けたマッハツェンダ干渉計型
の光スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信システムや光情報システム
などの実用化、及び、機能の拡大に伴い、信号光の伝送
路を任意に切り替えることのできる光学素子、すなわち
光スイッチの必要性が増大している。
【0003】従来の光スイッチとしては、バルク型の光
スイッチが知られている。これは、可動プリズムやレン
ズ等を構成要素として組み立てられた光スイッチであ
る。バルク型光スイッチには、波長依存性が少なく比較
的低損失であるという利点があるものの、組み立て調整
工程が煩雑なため大量生産に適さず、また高価格である
という欠点がある。このため、広く普及するに至ってい
ない。
【0004】これに対し、量産に適した光スイッチとし
て導波路型の光スイッチが知られている。これは、平面
基板上の光導波路を基本構成としたもので、フォトリソ
グラフィや微細加工技術を利用して一括して大量に生産
される、いわゆる集積型の光スイッチである。この導波
路型光スイッチは、将来的に有望な光スイッチ形態とし
て期待されている。
【0005】図10は、従来の導波路型光スイッチの構
成例を示す断面平面図である。図10に示されるよう
に、基板1上に形成された光導波路10、20は2か所
で互いに近接し、3dB光結合器として動作する2つの
方向性結合器70、71を接続した構造となっている。
光導波路10、20の一部分であって2つの近接箇所に
挟まれた光導波路11、21の近傍には屈折率変化領域
が設けられており、これは、信号光の位相シフタ60、
61として働く。光導波路10と20の光路長は、この
位相シフタ60、61を動作させない状態で同一(対
称)になるように設定されている。
【0006】入力ポート10Aから入力された信号光
は、位相シフタ60、61を動作させない状態では出力
ポート20Bから出力され、出力ポート10Bからは出
力されない。しかし、光導波路10と20の間に180
゜(πラディアン)の光位相に相当する1/2波長近傍
の光路長差が生じるよう、位相シフタ60、61の少な
くとも一方を作動させると、信号光は出力ポート10B
から出力されるようになる。こうして、光スイッチの光
路切り替え動作がなされる。
【0007】この種の導波路型光スイッチは、マッハツ
ェンダ干渉計型光スイッチとも呼ばれ、比較的簡易な構
成の位相シフタにより光路切り替え動作を実現できる。
したがって、ガラスなど種々の材料からなる光導波路を
用いてマッハツェンダ干渉計型光スイッチを構成するこ
とが試みられている。
【0008】位相シフタとしては、電気光学効果や音響
光学効果、熱光学効果等により光導波路の屈折率を変化
させるものが多く用いられている。例えば、熱光学効果
を用いたものとして、特開平2−232631に記載の
光スイッチがある。図11は、この光スイッチの構成を
示したもので、光スイッチを光伝搬方向に垂直に切断し
た断面平面図である。
【0009】図11の光スイッチは、クラッド30中に
埋め込まれたガラス導波路10、20上に、薄膜ヒータ
の位相シフタ60、61を配設したものである。この光
スイッチは、薄膜ヒータに流す電流を制御することで光
導波路の屈折率を変化させ、光路切り替え動作を実現す
るものである。電気光学効果や音響光学効果を利用した
光スイッチも、外部から供給されるエネルギーを制御す
ることで光路切り替え動作を実現する点では同じであ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電気光学効果
や音響光学効果、熱光学効果に基づく位相シフタを用い
た光スイッチでは、電流や電圧等、外部からのエネルギ
ー供給が途絶えると屈折率がエネルギー供給前の状態に
戻り、出力光の光路も切り替え前に戻ってしまう。その
ため、光路の切り替え状態を維持するためには、常時位
相シフタにエネルギーを供給し続ける必要がある。
【0011】この様に、従来のマッハツェンダ干渉計型
光スイッチには、外部からエネルギーを供給し続けなく
とも光路の切り替え状態を保持できるという、いわゆる
自己保持機能が欠如しており、使用に際して不便であ
り、また、エネルギー消費が激しいという問題点があっ
た。
【0012】本発明は上記問題点を解決するためなされ
たもので、自己保持機能を有し、そのためエネルギーを
消費せずに光路の切り替え状態を保持することのできる
マッハツェンダ干渉計型の光スイッチを提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の光スイッチは、基板上に光伝搬方向に沿っ
て形成され、2箇所で互いに近接する2本の光導波路
と、2本の光導波路の少なくとも一方に設けられ、当該
光導波路の一部分であって2つの近接箇所に挟まれる部
分に接し、エレクトロクロミック材料を成分として含む
エレクトロクロミック材料層と、エレクトロクロミック
材料層に接する2つの電極層と、少なくとも一方の前記
電極層と前記エレクトロクロミック材料層との間に形成
された電解質層とを備えている。
【0014】ここで、エレクトロクロミック材料層は、
内部に光導波路が埋め込まれることによって光導波路に
接し、2つの電極層は、エレクトロクロミック材料層を
挟むように配置されてもよい。
【0015】また、これとは別に、2本の光導波路は、
その上面が基板表面上に露出するように形成され、エレ
クトロクロミック材料層は、前記光導波路の前記基板表
面上に露出する上面に形成されることによって光導波路
に接してもよい。
【0016】また、本発明の別の光スイッチは、上記の
目的を達成するため、基板上に光伝搬方向に沿って形成
され、2箇所で互いに近接し、この2つの近接箇所に挟
まれる部分の少なくとも一方がエレクトロクロミック材
料を成分として含む2本の光導波路と、エレクトロクロ
ミック材料を成分として含む部分に接する2つの電極層
と、少なくとも一方の電極層とエレクトロクロミック材
料を成分として含む部分との間に形成された電解質層と
を備えている。
【0017】本発明の光スイッチにおいて、エレクトロ
クロミック材料は、WO3 、MoO3 、Nb2 5 、V
2 5 、TiO2 、NiO、MnO2 、Rh2 3 及び
IrO2 を含む群から選択される少なくとも一つの金属
酸化物であってもよい。また、電解質層は、LiClO
4 、RbAg4 5 、ZrO2 、β−アルミナ、ゼオラ
イト、アンチモン酸、MgF2 、Ta2 5 、Rb
2 、LiF、Cr2 3及び有機ゲルを含む群から選
択された少なくとも一つの固体電解質から形成されても
よい。
【0018】
【作用】本発明の光スイッチは、エレクトロクロミック
材料を成分として含むエレクトロクロミック材料層また
は光導波路を備える。このエレクトロクロミック材料で
は、電圧の印加により酸化状態と還元状態の間を可逆的
に遷移するエレクトロクロミズムが生じる。このエレク
トロクロミズムによりエレクトロクロミック材料の屈折
率が変化するので、エレクトロクロミック材料を含む2
つの近接箇所に挟まれる部分またはその近傍の屈折率も
変化する。
【0019】この屈折率変化を利用することにより2本
の光導波路の間の光路長差を調節することができるの
で、2つの近接箇所のうち出力ポート側の方で励起され
る偶および奇対称モードの干渉を制御すると、2本の光
導波路の一方に入力された光の出力導波路が2本の光導
波路のいずれかに切り替わる。
【0020】エレクトロクロミック材料の酸化状態およ
び還元状態は化学的に安定なので、本発明の光スイッチ
は、従来のようにエネルギーを供給し続けなくても光路
切り替え状態を保持できる自己保持機能を発揮する。
【0021】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明の実施
例を詳細に説明する。なお、図面の説明おいて同一の要
素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。ま
た、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致して
いない。
【0022】図1〜3は本発明に係る光スイッチの一例
(実施例1)の構成を示した図である。ここで、図1は
全体斜視図であり、図2は、図1の光スイッチを基板面
に平行に切断した断面平面図であり、図3は、図1の光
スイッチを光伝搬方向に垂直に切断した断面平面図であ
る。これは、マッハツェンダ干渉計型光スイッチと呼ば
れるものである。
【0023】実施例1の光スイッチは、図1に示される
ように、シリコン基板1の上面に透明材料層が形成され
たものである。この透明材料層は高屈折率のコア、すな
わち光導波路10、20と、このコアが埋め込まれ、コ
アより低屈折率のクラッド30とからなる。
【0024】光導波路10、20の組成はTiO2 が約
74wt%、SiO2 が約26wt%であり、厚さは約
7μmである。また、クラッド30の組成はTiO2
約73wt%、SiO2 が約27wt%であり、層厚は
約30μmである。
【0025】クラッド30の一部には、位相シフタ60
が設けられている。この位相シフタ60は積層構造をし
ており、エレクトロクロミック材料層31、上部電極層
40、下部電極層41および電解質層50からなる。な
お、位相シフタ60の各層は、必ずしも透明でない。
【0026】エレクトロクロミック材料層31は層厚約
27μmを有し、エレクトロクロミック材料たる酸化タ
ングステン(WO3 )からなる。また、上部及び下部電
極層40、41は、ともにITO(Snドープの酸化イ
ンジウム)からなり、層厚約0.1μmを有する。ま
た、電解質層50は固体電解質であるTa2 5 からな
り、層厚約2μmを有する。
【0027】光導波路10、20の平面形状を説明する
と、図2に示されるように、光導波路10、20は光伝
搬方向に沿って並列的に形成され、2箇所で部分的に近
接する。このように配置された2つの光導波路10、2
0は、マッハツェンダ干渉計を構成する。
【0028】光導波路10、20を進行する信号光があ
ると、これらの信号光は両導波路10と20の近接箇所
にて結合する。したがって、実施例1の光スイッチは、
この近接箇所を結合部とする2つの方向性結合器70と
71を、光伝搬方向に沿って継続接続した構造であると
言える。
【0029】方向性結合器70と71は、光導波路10
または20の一部分であって2つの結合部に挟まれた光
導波路11、21を共有するように接続されている。ま
た、方向性結合器70、71は、信号光波長において結
合率が50%になるよう、その結合長が完全結合長の1
/2に設定されている。したがって、方向性結合器7
0、71は、ともに3dB光結合器として動作する。ま
た、2つの結合部に挟まれた光導波路11、21は、互
いの光路長が等しくなるように形成されている。
【0030】図1に示されるように、光導波路20の一
部分であり2つの結合部に挟まれた光導波路21は、エ
レクトロクロミック材料層31中に埋め込まれている。
すなわち、エレクトロクロミック材料層31は、光導波
路21のクラッドとなっている。これに対し、光導波路
10は、2つの結合部に挟まれた光導波路11も含め
て、その全体がクラッド30中に埋め込まれている。
【0031】ここで、位相シフタ60の構成を説明する
と、図3に示されるように、基板1の上面に下部電極層
41が形成され、この下部電極層41の上面にはエレク
トロクロミック材料層31が積層されている。このエレ
クトロクロミック材料層31には光導波路20の一部分
である光導波路21が埋め込まれている。エレクトロク
ロミック材料層31の上面には電解質層50が形成さ
れ、さらにこの電解質層50の上面には上部電極層40
が形成されている。なお、上部電極層40の上面は、基
板1上に形成され光導波路10が埋め込まれたクラッド
20の上面とほぼ同一平面上にある。
【0032】本発明の特徴は、マッハツェンダ干渉計型
光スイッチの少なくとも一方の光路側にエレクトロクロ
ミック材料層31を含む位相シフタ60を設けることに
より、光路の切り替えを行うことにある。
【0033】エレクトロクロミック材料は、電圧が印加
されるとエレクトロクロミズムが生じる物質である。エ
レクトロクロミズムとは、電気化学的に引き起こされ、
色の可逆的変化を伴う現象である。詳しく説明すると、
エレクトロクロミック材料では、電圧印加の向きに応じ
て酸化あるいは還元反応が可逆的に起こり、材料の色調
に変化が生じる。また、同時に、屈折率の変化も生じ
る。これが、エレクトロクロミック材料のエレクトロク
ロミズムである。エレクトロクロミック材料の酸化状態
及び還元状態は化学的に安定であるので、エレクトロク
ロミック材料に電圧が印加されてなくても、酸化あるい
は還元状態が保持される。
【0034】本発明の光スイッチは、このエレクトロク
ロミズムに基づいた屈折率変化を利用して光路を切り替
えるもので、電圧を印加しておかなくても光路の切り替
え状態を保持できる、いわゆる無電力自己保持機能を有
する。
【0035】以下、図1の光スイッチ(実施例1)の作
用を説明する。
【0036】まず、位相シフタ60に電圧が印加されな
い場合を考える。電圧が印加されない状態では、光導波
路10および20の屈折率は2.01、クラッド30な
らびにエレクトロクロミック材料層31の屈折率は、と
もに2.0であった。また、2つの結合部に挟まれた光
導波路11、21の間に光路長差は存在しない。
【0037】入力ポート10Aから信号光を光スイッチ
に入力し、信号光が光導波路10を進行して入力ポート
側の方向性結合器70の結合部に達すると、電界振幅の
等しい偶および奇対称モードが励起される。結合率は5
0%なので、偶および奇対称モードの干渉の結果、信号
光は光パワーが等分配される。こうして、信号光は、同
じパワーを有する2つの光に分岐されて光導波路11、
21を進行する。
【0038】次に、光導波路11、21を進行する光が
出力ポート側の方向性結合器71の結合部に達すると、
ここでも電界振幅の等しい偶および奇対称モードが励起
され相互に干渉する。方向性結合器71の結合率が50
%であること、および光導波路11と21との間に光路
長差がないことから、励起された偶および奇対称モード
は光導波路10側で打ち消し合い、導波路20側で強め
合うように干渉する。この結果、信号光は出力ポート2
0Bのみから入力時とほぼ同じパワーを持って出力され
る。
【0039】実際に図1の光スイッチ(実施例1)の各
光路について光伝送損失を測定したところ、光路10A
−10Bの損失は28dBであり、光路10A−20B
の損失は2.2dBであった。信号光がほぼ出力ポート
20Bからのみ出力されており、信号光の光路は10A
−20Bであることが分かる。
【0040】次に、電極層40、41に図示しない外部
電源を接続して、位相シフタ60に電圧を印加した場合
を考える。この場合、WO3 からなるエレクトロクロミ
ック材料層31にて、次の化学反応式に示すような電気
化学的酸化還元反応が生じる。
【0041】
【数1】
【0042】この式に示されるように、上部電極層40
が正電極となる場合は、電解質層50からエレクトロク
ロミック材料層31に電子e- 及び陽イオンH+ が注入
されるので、WO3 は還元されてHX WO3 となる。一
方、電界の方向が反転して下部電極層41が負電極とな
る場合は、電子e- 及び陽イオンH+ がHX WO3 から
解離されてエレクトロクロミック材料層31から電解質
層50に戻されるので、HX WO3 は酸化されてWO3
となる。
【0043】WO3 は無色であり、HX WO3 は青色で
あるので、酸化還元反応に伴ってエレクトロクロミック
材料層の色調が変化する。同時に、屈折率も変化する。
これが、WO3 のエレクトロクロミズムである。
【0044】エレクトロクロミック材料の酸化状態及び
還元状態は化学的に安定であるので、一度、酸化あるい
は還元状態になれば、電極層40、41に電圧が印加さ
れていなくてもその状態が保持される。これが、いわゆ
る無電力自己保持機能である。
【0045】実際に、上部電極層40を正電極として、
大きさが3Vの電圧を印加したところ、約1秒後にエレ
クトロクロミック材料層31の色調が無色から青色に変
化し、それに伴って屈折率が2.005に上昇した。エ
レクトロクロミック材料が、酸化状態から還元状態へ移
行したためである。
【0046】光導波路21のクラッドたるエレクトロク
ロミック材料層31の屈折率が0.005だけ上昇した
ことにより、光導波路11と21との間には、180゜
の光位相に相当する、信号光波長の1/2の光路長差が
生じる。これにより、方向性結合器71の結合部で励起
された偶および奇対称モードは、電圧印加前と反対に、
光導波路10側で強め合い、光導波路20側で打ち消し
合うように干渉する。したがって、信号光は、ほぼ出力
ポート10Bからのみ出力されるようになる。すなわ
ち、信号光の光路が、10A−20Bから10A−10
Bに切り替わる。
【0047】このとき、各光路について光伝送損失を測
定したところ、光路10A−10Bの損失は4.1dB
であり、光路10A−20Bの損失は23dBであっ
た。信号光が、ほとんど出力ポート10Bのみから出力
されていることが確認される。また、電源を切った後も
この光路切り替え状態は保持された。したがって、図1
の光スイッチ(実施例1)は、確かに無電力自己保持機
能を有する。
【0048】続いて、位相シフタ60に、上部電極層を
負電極として、すなわち最初と逆向きに3Vの電圧を印
加したところ、約1秒後にエレクトロクロミック材料層
31の色は青色から無色に消色し、屈折率もほぼ2.0
に戻った。エレクトロクロミック材料が、酸化状態に戻
ったのである。これにともなって、各光路の損失値も電
圧印加前とほぼ同じ値に戻った。信号光の光路が10A
−10Bから10A−20Bに切り替わったのである。
以上から、実施例1の光スイッチが、実際に光路切り替
え機能を有することが確認された。
【0049】上記のような、電圧印加方向を反転しなが
ら3Vの電圧を印加する作業を10回繰り返したとこ
ろ、各光路の損失値の変動は±0.5dB以内とわずか
なものであった。これは、エレクトロクロミズムの良好
な可逆性を示している。したがって、本発明の光スイッ
チは、安定した光路の切り替えを行える。
【0050】なお、電圧印加によるエレクトロクロミッ
ク材料の屈折率変化量は、印加電圧の大きさと位相シフ
タ60の光伝搬方向の長さに依存する。しかし、位相シ
フタ60の長さは作製時に固定されるので、実際は、屈
折率変化量は印加電圧の大きさによって一意に定まると
言ってよい。
【0051】したがって、印加電圧を調節することによ
り、エレクトロクロミック材料層31の屈折率変化量を
調節できる。光導波路11と21との間の光路長差はこ
の屈折率変化量に依存するので、結局、印加電圧を調節
することにより任意の光路長差を生じさせることができ
る。
【0052】実施例1における印加電圧の大きさ3V
は、電圧が印加されない状態で光路長差が0の場合に信
号光波長の1/2の光路長差を生じさせる値である。こ
れは、位相シフタの長さなどを考慮した計算によって求
めることができる。
【0053】作製上の誤差により、電圧が印加されない
状態で光導波路11と21との間に光路長差が生じてい
ることもあり得るが、このような場合でも、印加電圧を
調節することで双方の導波路間の光路長差を調節し、結
合部における導波モードの干渉を制御して光路の切り替
えを適切に行うことができる。さらに、方向性結合器7
0、71の結合率が50%からずれているような場合で
も、印加電圧を調節することで光路の切り替え機能を十
分に発揮できる。
【0054】したがって、図1の光スイッチ(実施例
1)において、光導波路11および21の光路長が等し
く形成されていることや、方向性結合器70、71の結
合率が50%になるように形成されていることは、本発
明の必須の構成要件ではない。
【0055】以上、説明したように、本発明の光スイッ
チによれば、位相シフタに適切な大きさの電圧を印加す
ることにより、印加電圧の向きに応じて信号光の光路を
任意に切り替えることができる。そして、光路を一度切
り替えてしまえば、電圧の印加を停止しても光路切り替
え状態をそのままに保持できる自己保持機能を有してい
る。したがって、使用に当たって極めて便利であり、エ
ネルギー消費を抑えることが可能な点で優れている。
【0056】次に、図1の光スイッチ(実施例1)の作
製方法を図4〜図6を参照しながら説明する。ここで、
図4〜図6は作製工程を段階的に示した図である。
【0057】まず、位相シフタ60の形成位置に開口を
有する第1のマスクを用意する。次いで、Si基板1上
に第1のマスクを配置した後、通常の真空蒸着法により
ITOを層厚約0.1μmを有するように一様に被着す
る。続いて、同じく真空蒸着法により、WO3 を層厚約
20μmを有するように一様に被着する。こうして、図
4(a)に示されるように、Si基板1の上面にITO
からなる下部電極層41が形成され、さらに、下部電極
層41の上面には、WO3 からなるエレクトロクロミッ
ク材料層31の下部層が形成される。
【0058】次に、エレクトロクロミック材料層31の
下部層の上面を覆う第2のマスクを配置してから、真空
蒸着法により、TiO2 を約73wt%、SiO2 を約
27wt%含む材料を層厚約20μmを有するように一
様に被着する。こうして、クラッド30の下部層が形成
される。この状態を示したのが図4(b)である。
【0059】続いて、クラッド30およびエレクトロク
ロミック材料層31の各下部層の上面を揃えて一平面に
するため、形成された層の上面を鏡面研磨する。図5
(c)は、研磨後の状態を示した図である。
【0060】次いで、真空蒸着法により、TiO2 を約
74wt%、SiO2 を約26wt%含む材料を層厚約
7μmを有するように一様に被着し、コア層を形成す
る。図5(d)は、コア層形成後の状態を示した図であ
る。
【0061】次に、光導波路10、20の平面形状と同
じパターンを有する第3のマスクをコア層の上面に配置
する。この後、通常のフォトリソグラフィ技術を用いた
エッチング法により、コア層を光導波路パターンに成型
し、光導波路10、20を形成する。図6(e)は、こ
のときの状態を示した図である。
【0062】続いて、再び、位相シフタ60の形成位置
に開口を有する第1のマスクを配置し、真空蒸着法によ
り、WO3 、Ta2 5 、ITOを、それぞれ層厚10
μm、2μm、0.1μmを有するように順次一様に被
着する。こうして、WO3 からなり光導波路21が埋め
込まれたエレクトロクロミック材料層30、Ta2 5
からなる電解質層50およびITOからなる上部電極層
40が形成される。これにより、位相シフタ60が完成
する。このときの状態を示したのが、図6(f)であ
る。
【0063】次に、位相シフタ60の上面を覆う第2の
マスクを再度配置し、真空蒸着法により、TiO2 を約
73wt%、SiO2 を約27wt%含む材料を層厚約
12μmを有するように一様に被着する。こうしてクラ
ッド30が形成される。図6(g)は、このときの状態
を示したものである。以上のようにして、実施例1の光
スイッチが完成する。
【0064】次に、実施例2の光スイッチについて説明
する。図7、8は、この光スイッチを説明するための図
で、図7は、光スイッチを基板面に平行に切断した断面
平面図であり、図8は、同じ光スイッチを光伝搬方向に
垂直に切断した断面平面図である。
【0065】図7に示されるように、実施例2の光スイ
ッチは、実施例1と同じく、マッハツェンダ干渉計型光
スイッチである。光導波路10、20の平面形状は実施
例1と同じであり、2箇所で部分的に近接する。したが
って、本実施例の光スイッチも、光導波路10と20の
近接部分を結合部とする方向性結合器70と71を継続
接続したものである。したがって、実施例1と同様に、
方向性結合器70と71は、光導波路10、20の一部
分であって2つの結合部に挟まれた光導波路11、21
を共有する。
【0066】方向性結合器70、71は、実施例1と同
様に、信号光波長において結合率が50%になるよう、
その結合長が完全結合長の1/2に設定されている。ま
た、光導波路11と21は、互いの光路長が等しく形成
されている。
【0067】しかし、図8のように、実施例2では、光
導波路10、20はTi熱拡散法によりLiNbO3
板2に埋め込み形成され、導波路の上面が基板2の表面
に露出するように形成されている。この点で、光導波路
10、20がSi基板1上のクラッド30中に埋め込ま
れる実施例1の光スイッチと異なる。
【0068】なお、一般に、Ti熱拡散法とは、フォト
リソグラフィによって結晶基板上に導波路をパターニン
グした後、Tiの選択熱拡散を行って光導波路を形成す
る方法である。これについては、例えば、西原らによる
著書、「光集積回路」(オーム社、1985年)のp.20
4〜p.207 に記載がある。
【0069】また、エレクトロクロミック材料層31を
含む位相シフタ60は、光導波路20の一部分であり2
つの結合部に挟まれた光導波路21の上面を覆うように
形成されている。
【0070】詳しく説明すると、図8に示されるよう
に、位相シフタ60は積層構造をしており、その最下層
はエレクトロクロミック材料層31である。このエレク
トロクロミック材料層31は、LiNbO3 基板2の表
面に露出する光導波路21の上面を覆うように形成さ
れ、光導波路21の上部クラッド層としての役割を持
つ。なお、光導波路11の上面には何も積層されていな
い。
【0071】エレクトロクロミック材料層31の上面に
は、電解質層50と下部電極層41が分離して形成さ
れ、電解質層50の上面にはさらに上部電極層40が形
成されている。なお、位相シフタ60の各層の材料は、
実施例1と同じである。
【0072】実施例2の光スイッチの作用も、基本的に
図1の光スイッチ(実施例1)と同様である。
【0073】位相シフタ60に電圧が印加されない状態
で各光路の損失を測定したところ、光路10A−20A
の損失は35dB、光路10A−20Bの損失は2.1
dBであった。信号光がほぼ出射端20Bからのみ出力
されていることが確認される。すなわち、信号光の光路
は10A−20Bとなっている。。
【0074】次に、位相シフタ60に、上部電極層40
を正電極として5Vの電圧を印加したところ、約1秒後
にエレクトロクロミック材料層31の色が無色から青色
に変化した。各光路の損失を調べたところ、光路10A
−20Aの損失は2.9dB、光路10A−20Bの損
失は32dBで、光路が10A−20Bから10A−2
0Aに切り替わったことが確認される。
【0075】続いて、印加電圧の向きを反転し、位相シ
フタ60に上部電極層40を負電極として5Vの電圧を
印加したところ、約1秒後にエレクトロクロミック材料
層31が青色から無色に消色し、各光路の損失値も電圧
を印加していない状態のものに戻った。これは、信号光
の光路が10A−20Aから10A−20Bに切り替わ
ったことを示す。
【0076】以上から、実施例2の光スイッチが実際に
光路切り替え機能を有することが確認された。また、実
施例1と同様、良好な可逆性を有するエレクトロクロミ
ズムを利用しているので、安定した光路切り替えを行う
ことができる。
【0077】なお、位相シフタに印加した電圧の大きさ
(5V)は、実施例1と同様、光導波路11と21との
間に信号光波長の1/2の光路長差を生じさせるよう
に、位相シフタの長さなどを考慮した計算によって求め
たものである。
【0078】実施例2の光スイッチも、実施例1と同様
にエレクトロクロミズムを利用しているので、電圧を印
加して光路を切り替えた後は、電圧を印加し続けなくて
も光路をそのままに保持できる自己保持機能を有する。
したがって、エネルギー消費を抑えた好適な使用が可能
である。
【0079】次に、実施例2の光スイッチの作製方法
を、図9を参照しながら説明する。ここで、図9は作製
工程を段階的に示した図である。
【0080】まず、LiNbO3 基板2に、公知のTi
熱拡散法により光導波路10、20を埋め込み形成す
る。これにより、マッハツェンダ干渉計が形成される。
このときの状態を示した図が、図9(a)である。
【0081】次に、位相シフタ60の形成位置に開口を
有する第1のマスクを用意する。次いで、このマスクを
LiNbO3 基板2上に配置し、真空蒸着法によってW
3を層厚約10μmを有するように基板2上に一様に
被着する。こうして、エレクトロクロミック材料層31
が、光導波路21の上面を覆うように形成される。この
ときの状態を示した図が、図9(b)である。
【0082】続いて、電解質層50の形成位置に開口を
有する第2のマスクを配置し、真空蒸着法によってTa
2 5 を層厚2μmを有するように一様に被着する。こ
うして、エレクトロクロミック材料層31の上面に電界
質層50が形成される。
【0083】さらに、電極層40、41の形成位置に開
口を有する第3のマスクを配置し、ITOを層厚約0.
1μmを有するように一様に被着する。これにより、電
界質層50の上面に上部電極層40が、エレクトロクロ
ミック材料層31の上面に下部電極層41が、それぞれ
形成される。このときの状態を示したのが、図9(c)
である。以上のようにして、実施例2の光スイッチが完
成する。
【0084】なお、本発明は上記の実施例に限られるも
のではなく、様々な変形が可能である。
【0085】例えば、上記実施例では、エレクトロクロ
ミック材料としてWO3 を用いているが、MoO3 、N
2 5 、V2 5 、TiO2 、NiO、MnO2 、R
23 及びIrO2 を含む群から選択された少なくと
も一つを含む金属酸化物を用いても、ほぼ同様な作用効
果が得られる。また、屈折率や屈折率の変化量を最適に
設定するために、例示した複数の金属酸化物を組み合わ
せたり、SiO2 等の他の材料中にドープしたものを用
いても効果的である。
【0086】また、上記実施例では、エレクトロクロミ
ック材料層31の形成において真空蒸着法を用いている
が、使用されるエレクトロクロミック材料に応じてゾル
ゲル法、スパッタ法及び電界成膜法などを用いても、同
様な作用効果が得られる。
【0087】また、本実施例では、電解質層50はTa
2 5 という固体電解質から構成されているが、溶液状
の電解質から構成されてもよい。しかし、電解質層50
はエレクトロクロミック材料層31に接触するように配
置されることを考慮して、実施例ではエレクトロクロミ
ック材料を侵す恐れが少なく信頼性に優れる固体電解質
を用いた。
【0088】かかる固体電解質として、本実施例ではT
2 5 を用いているが、このほかにも種々の固体電解
質が使用可能である。LiClO4 が一般的であるが、
RbAg4 5 、ZrO2 、β−アルミナ、ゼオライ
ト、アンチモン酸、MgF2 、Ta2 5 、RbF2
LiF、Cr2 3 、有機ゲル等は導電率が高いのでさ
らに好ましい。
【0089】また、位相シフタ60は、必ず一方の光導
波路付近にのみ設けられるものとは限られず、双方の光
導波路付近に設けられても良い。この場合も、双方の位
相シフタ60に印加する電圧をそれぞれ調節することに
より、2つの結合部に挟まれた光導波路11と21との
間の光路長差を調節できるので、実施例と同様の作用効
果を得ることができる。
【0090】また、上記実施例では、エレクトロクロミ
ック材料層31は2つの結合部に挟まれた光導波路21
のクラッドとしての役割を持つが、光導波路21自体を
エレクトロクロミック材料で構成しても、自己保持機能
を有する光スイッチを実現することができる。この場
合、電解質層50を光導波路21に接するように配置す
ることが必要である。また、光導波路11と21の双方
をエレクトロクロミック材料で構成しても良い。
【0091】しかし、光導波路をエレクトロクロミック
材料で構成することには、吸収による光損失の影響が増
大する恐れが伴うので、本実施例では、エレクトロクロ
ミック材料をクラッドに用いている。
【0092】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
光スイッチは、2本の光導波路の一部分であって2つの
近接箇所に挟まれる部分の少なくとも一方、またはその
近傍がエレクトロクロミック材料を成分として含む。し
たがって、安定な酸化状態と還元状態の間を可逆的に遷
移するエレクトロクロミズムに基づいて出力光の光路を
切り替えることができ、切り替えた後は、従来のように
エネルギーを供給し続けなくても光路切り替え状態を保
持できる自己保持機能を発揮する。そして、かかる自己
保持機能を有するため、本発明の光スイッチは、エネル
ギー消費を抑えた好適な使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の光スイッチの構成を示す全体斜視図
である。
【図2】図1の光スイッチを基板面に平行に切断した断
面平面図である。
【図3】図1の光スイッチを光伝搬方向に垂直に切断し
た断面平面図である。
【図4】図1の光スイッチの製造工程を段階的に示した
図である。
【図5】図1の光スイッチの製造工程を段階的に示した
図である。
【図6】図1の光スイッチの製造工程を段階的に示した
図である。
【図7】実施例2の光スイッチを基板面に平行に切断し
た断面平面図である。
【図8】実施例2の光スイッチを光伝搬方向に垂直に切
断した断面平面図である。
【図9】実施例2の光スイッチの製造工程を段階的に示
した図である。
【図10】従来の光スイッチを基板面に平行に切断した
断面平面図である。
【図11】従来の光スイッチを光伝搬方向に垂直に切断
した断面平面図である。
【符号の説明】
1…Si基板、2…LiNbO3 基板、10、20…光
導波路、11、21…2つの結合部に挟まれた光導波
路、30…クラッド、31…エレクトロクロミック材料
層、40…上部電極層、41…下部電極層、50…電解
質層、60、61…位相シフタ、70、71…方向性結
合器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 秀樹 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 山西 徹 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に光伝搬方向に沿って形成され、
    2箇所で互いに近接する2本の光導波路と、 該2本の光導波路の少なくとも一方に設けられ、当該光
    導波路の一部分であって前記2つの近接箇所に挟まれる
    部分に接し、エレクトロクロミック材料を成分として含
    むエレクトロクロミック材料層と、 該エレクトロクロミック材料層に接する2つの電極層
    と、 少なくとも一方の前記電極層と前記エレクトロクロミッ
    ク材料層との間に形成された電解質層と、 を備えることを特徴とする光スイッチ。
  2. 【請求項2】 基板上に光伝搬方向に沿って形成され、
    2箇所で互いに近接し、この2つの近接箇所に挟まれる
    部分の少なくとも一方がエレクトロクロミック材料を成
    分として含む2本の光導波路と、 前記エレクトロクロミック材料を成分として含む部分に
    接する2つの電極層と、 少なくとも一方の前記電極層と前記エレクトロクロミッ
    ク材料を成分として含む部分との間に形成された電解質
    層と、 を備えることを特徴とする光スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記エレクトロクロミック材料層は、内
    部に前記光導波路が埋め込まれることによって前記光導
    波路に接し、 前記2つの電極層は、該エレクトロクロミック材料層を
    挟むように配置されていることを特徴とする請求項1記
    載の光スイッチ。
  4. 【請求項4】 前記2本の光導波路は、その上面が基板
    表面上に露出するように形成され、 前記エレクトロクロミック材料層は、前記光導波路の前
    記基板表面上に露出する上面に形成されることによって
    前記光導波路に接することを特徴とする請求項1記載の
    光スイッチ。
  5. 【請求項5】 前記エレクトロクロミック材料は、WO
    3 、MoO3 、Nb2 5 、V2 5 、TiO2 、Ni
    O、MnO2 、Rh2 3 及びIrO2 を含む群から選
    択される少なくとも一つの金属酸化物であることを特徴
    とする請求項1または2記載の光スイッチ。
  6. 【請求項6】 前記電解質層は、LiClO4 、RbA
    4 5 、ZrO2、β−アルミナ、ゼオライト、アン
    チモン酸、MgF2 、Ta2 5 、RbF2、LiF、
    Cr2 3 及び有機ゲルを含む群から選択された少なく
    とも一つの固体電解質から形成されていることを特徴と
    する請求項1または2記載の光スイッチ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011090272A (ja) * 2008-11-10 2011-05-06 Schott Corp 光吸収能力を調整する機能を備えた光学部品
CN117082681A (zh) * 2023-08-22 2023-11-17 西藏苏锐科技发展有限公司 一种教室智能控制系统

Cited By (3)

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