JPH071674A - エアバッグ用収納パッドおよびその製造方法 - Google Patents

エアバッグ用収納パッドおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH071674A
JPH071674A JP5147696A JP14769693A JPH071674A JP H071674 A JPH071674 A JP H071674A JP 5147696 A JP5147696 A JP 5147696A JP 14769693 A JP14769693 A JP 14769693A JP H071674 A JPH071674 A JP H071674A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
specific gravity
storage pad
air bag
thermoplastic elastomer
glass balloon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5147696A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Iino
恭弘 飯野
Yasusuke Matsushima
庸介 松島
Tomomasa Terasawa
知真 寺澤
Shozo Sugiki
正三 杉木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP5147696A priority Critical patent/JPH071674A/ja
Publication of JPH071674A publication Critical patent/JPH071674A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 生産性および収率が良好で、軽量化が可能な
エアバッグ用収納パッドおよびその製造方法を提供す
る。 【構成】 ショア押込硬度が、55D以下の熱可塑性エ
ラストマーに、真比重が0.7以下で、耐圧強度が50
kg/cm2 以上の軽量フィラーが配合されたことを特徴と
するエアバッグ用収納パッドとその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車などの車両にお
いて、乗員を保護するためのエアバッグを収納するエア
バッグ用収納パッドおよびその製造方法に関するもので
あり、さらに詳細には、通常時には、エアバッグを収納
し、非常時には、エアバッグの膨張を妨げることなく、
すみやかに破断し、開裂するエアバッグ用収納パッドお
よびその製造方法に関するものである。
【0002】
【先行技術】エアバッグを収納するエアバッグ用収納パ
ッドとしては、従来、ネットや基布などの補強材を埋め
込んだ発泡ウレタンパッドが広く用いられている。しか
しながら、この発泡ウレタンパッド製のエアバッグ用収
納パッドは、補強材を埋め込むのに、時間がかかり、生
産性が低く、また、所望の位置に、補強材を埋め込むこ
とが困難であり、その結果、補強材が所望の位置に埋め
込まれたエアバッグ用収納パッドの収率が低いという問
題があった。
【0003】また、軟質樹脂からなる外層と硬質樹脂か
らなる内層とを一体に成形した二層構造のエアバッグ用
収納パッドで、内層に、開裂用スリットを形成したエア
バッグ用収納パッドや、熱可塑性エラストマーからなる
外層および内層を一体に成形した二層構造のエアバッグ
用収納パッドで、内層を形成する熱可塑性エラストマー
の100%引張応力(伸びが100%になった時の応
力)を、外層を形成する熱可塑性エラストマーの100
%引張応力より高くなるように設定し、内層に、非常時
に破断されるべき破断線および展開支点軸線に沿って、
溝が形成されるとともに、外層の内面に、非常時に破断
されるべき破断線に沿って、溝が形成されたエアバッグ
用収納パッドが知られている。
【0004】しかしながら、これらの二層構造のエアバ
ッグ用収納パッドにおいては、破断用の溝を形成した内
層は、破断が容易になるように、薄肉にする必要があ
り、成形が困難になる一方で、軽量化のために、外層を
薄くする場合には、破断用の溝が、外部から見えてしま
い、外観が悪化するという問題があり、さらには、二層
構造であるため、射出成形を2回行わなければならず、
成形に時間がかかるとともに、外層用の金型と内層用の
金型とが、必要になり、製造コストが高くなるという問
題もあった。
【0005】これに対して、エステル系熱可塑性エラス
トマーやオレフィン系熱可塑性エラストマーを射出成形
して、エアバッグ用収納パッドを製造する方法も提案さ
れているが、このようなエアバッグ用収納パッドにおい
ては、収納パッドの重量は、材料自体の比重によって決
定されてしまうため、パーツの軽量化により、車両全体
の軽量化を図るという近時の要請に答えることが困難で
あった。
【0006】そこで、たとえば、射出成形時に、発泡剤
により、材料を発泡構造とし、または、ガスを導入し
て、材料を中空構造とすることによって、材料の比重を
低下させたり、あるいは、不飽和ポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂に、ガラスバルーンなど
の軽量フィラーを配合することにより、材料の比重を低
下させる方法が提案されている。
【0007】
【発明の解決しようとする課題】しかしながら、射出成
形時に、発泡剤により、材料を発泡構造とし、または、
ガスを導入して、材料を中空構造とすることにより、材
料の比重を低下させる方法は、材料の厚さが、たとえ
ば、1mm以下の薄肉となる破断用の溝の部分では、発泡
構造あるいは中空構造とするができず、十分に、材料を
軽量化することができないという問題点を有していると
ともに、発泡構造あるいは中空構造を、所望のように、
形成することができず、低温から高温までの幅広い温度
条件下で、非常時に、確実に開裂しなければならないと
いう信頼性が要求されるエアバッグ用収納パッドに不向
きであるという問題を有している。
【0008】また、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ
樹脂などの熱硬化性樹脂に、ガラスバルーンなどの軽量
フィラーを配合することにより、材料の比重を低下させ
る方法は、剪断応力が加わる射出成形や押出成形に適用
すると、ガラスバルーンなどの軽量フィラーが破壊され
るため、十分に、材料を軽量化することができず、その
生産方法が制限されるという問題があった。
【0009】
【発明の目的】本発明は、生産性および収率が良好で、
軽量化が可能なエアバッグ用収納パッドおよびその製造
方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【発明の構成】本発明者は、本発明のかかる目的を達成
するため、鋭意研究を重ねた結果、ショア押込硬度55
Dが以下の熱可塑性エラストマーに、真比重が0.7以
下で、耐圧強度が50kg/cm2 以上の軽量フィラーを配
合して、エアバッグ用収納パッドを製造することによ
り、剪断応力が加わる射出成形または押出成形によって
成形しても、配合された軽量フィラーが破壊することな
く、比重の小さいエアバッグ用収納パッドを製造するこ
とができることを見出し、かかる知見に基づき、本発明
の前記目的を、ショア押込硬度が55D以下の熱可塑性
エラストマーに、真比重が0.7以下で、耐圧強度が5
0kg/cm2 以上の軽量フィラーを配合して、エアバッグ
用収納パッドを製造することによって達成した。
【0011】本発明の好ましい実施態様においては、前
記軽量フィラーが、ガラスバルーンを含んでいる。本発
明において用いられる熱可塑性エラストマーとしては、
ショア押込硬度が55D以下であれば足り、格別に限定
されるものではないが、好ましくは、ウレタンを主成分
として含むウレタン系エラストマー、ポリエチレン、ポ
リプロピレンなどを主成分として含むオレフィン系エラ
ストマー、スチレンを主成分として含むスチレン系エラ
ストマーもしくはその水素添加物、塩化ビニルを主成分
として含む塩化ビニル系エラストマー、ポリエステルを
主成分とするポリエステル系エラストマー、ポリアミド
を主成分として含むポリアミド系エラストマーからなる
群から選ばれる一種のエラストマーまたは二種以上のエ
ラストマー混合物が挙げられる。ウレタン系エラストマ
ーとしては、エーテル系、エステル系、ポリカーボネー
ト系が好ましく使用し得る。
【0012】エラストマーのショア押込硬度が55Dを
越えると、ペレット状のエラストマーの硬度自体が高い
ために、フィラーの耐圧強度が50kg/cm2 以上であっ
ても、剪断応力により、配合されたフィラーが、ペレッ
ト間に挟まれて、押し潰されるため、フィラーの破壊が
生ずる。本発明において、エラストマーには、必要に応
じて、難燃剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、紫外
線吸収剤、可塑剤などの各種添加剤を加えてもよい。
【0013】本発明において使用し得る難燃剤として
は、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、五酸化アンチモン、酸化ジルコニウムなど
の無機系難燃剤、リン酸エステル系難燃剤、含ハロゲン
リン酸エステル系難燃剤などのリン系難燃剤、臭素系難
燃剤、塩素化パラフィン、パークロロシクロデカンなど
の塩素系難燃剤が挙げられる。
【0014】本発明において使用可能な酸化防止剤とし
ては、光安定剤、金属不活性剤、オゾン劣化防止剤など
の連鎖開始阻止剤、フェノール系抗酸化剤、アミン系抗
酸化剤などのラジカル捕捉剤、硫黄系拡酸化剤、リン系
拡酸化剤などの過酸化物分解剤が挙げられる。本発明に
使用可能な帯電防止剤としては、各種界面活性剤や官能
基を有するポリマーが挙げられる。
【0015】本発明において、着色剤としては、顔料、
染料のいずれも使用可能であり、使用可能な顔料として
は、難溶性アゾレーキなどのアゾ系有機顔料、フタロシ
アニンブルーなどのフタロシアニン系有機顔料、アント
ラキノン系などのスレン系有機顔料、塩基性染料系など
の染色レーキ系有機顔料、その他の有機顔料、チタン系
などの酸化物系無機顔料、黄鉛などのクロム酸モリブデ
ン酸系無機顔料、カドミウムイエローなどの硫化物セレ
ン化物系無機顔料、紺青などのフェロシアン系無機顔
料、その他の無機顔料が挙げられ、使用可能な染料とし
ては、アゾ系、アンスラキン系、キノフタロン系などの
油溶性染料や水溶性染料が挙げられる。
【0016】本発明において使用可能な紫外線吸収剤と
しては、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾト
リアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレー
ト系の紫外線吸収剤が挙げられる。本発明において使用
可能な可塑剤としては、フタル酸系可塑剤、脂肪酸系可
塑剤、リン酸系可塑剤、アジピン酸系可塑剤、ポリエス
テル系可塑剤、エポキシ系可塑剤が挙げられる。
【0017】本発明において、軽量フィラーとしては、
真比重が0.7以下で、耐圧強度が50kg/cm2 以上の
フィラーであれば、格別に限定されるものではない。真
比重が0.7を越えると、エアバッグ用収納パッドの比
重を低下させる効果が少なく、また、耐圧強度が50kg
/cm2 未満の場合には、軽量フィラーを、熱可塑性エラ
ストマーに溶融混練するときに、その工程で、ガラスバ
ルーンが破壊し、エアバッグ用収納パッドの比重が高く
なってしまうという問題がある。
【0018】本発明において使用し得る軽量フィラーと
しては、ケイ酸系無機質バルーン、非ケイ酸系無機質バ
ルーン、熱硬化性有機質バルーン、熱可塑性有機質バル
ーンが好ましく使用され、とくに、ガラスバルーン、シ
ラスバルーン、フライアッシュバルーン、パーライトバ
ルーン、シリカバルーンなどのケイ酸系無機質バルーン
などが挙げられる。これらの軽量フィラーのうちでは、
ガラスバルーンが最も好ましい。さらに、真比重が0.
28〜0.6の範囲内にあり、粒子表面の多孔度が小さ
く、滑らかで均一であり、粒子表面が濡れやすいガラス
バルーンが最も好ましく使用し得る。真比重が0.28
未満では、ガラスバルーンの耐圧強度が50kg/cm2
満となることが多く、熱可塑性エラストマーに溶融混練
する場合には、その工程で、ガラスバルーンが破壊し、
エアバッグ用収納パッドの比重が高くなってしまい、好
ましくなく、他方、真比重が0.6を越えると、エアバ
ッグ用収納パッドの比重の低下量が、必ずしも十分では
ない。
【0019】軽量フィラーとして、ガラスバルーンを使
用するときは、ガラスバルーンの平均粒子径が100μ
m以下であることが望ましい。平均粒子径が100μm
を越えると、ガラスバルーンを、熱可塑性エラストマー
に溶融混練する場合においては、破壊が著しく、エアバ
ッグ用収納パッドの比重が高くなってしまい、好ましく
ない。
【0020】軽量フィラーの熱可塑性エラストマーへの
配合量は、とくに限定されないが、配合物全体に対し
て、5〜60容積%の軽量フィラーを配合されることが
望ましい。配合量が、5容積%未満では、エアバッグ用
収納パッドの比重を低下させる効果が小さく、他方、配
合量が、60容積%を越えると、軽量フィラーを熱可塑
性エラストマーへ配合することが困難になることがあ
る。
【0021】本発明において、質感の向上および耐久性
の向上のために、エアバッグ用収納パッドの表面に塗装
を施すこともできる。塗料としては、質感の向上および
耐久性の向上のために使用されるものであれば、格別限
定されないが、ウレタン系の塗料が好ましい。本発明に
おいて、エアバッグ用収納パッドは、溶融混練により、
ショア押込硬度が55D以下の熱可塑性エラストマー
に、真比重が0.7以下で、耐圧強度が50kg/cm2
上の軽量フィラーを配合することにより、製造される。
【0022】本発明の一つの実施態様においては、単軸
または二軸押出機により、熱可塑性エラストマーと軽量
フィラーを、溶融混練して、ペレット化して、ペレット
状の熱可塑性エラストマー組成物を製造し、熱可塑性エ
ラストマー組成物のペレットを射出成形して、エアバッ
グ用収納パッドが得られる。本発明の別の実施態様にお
いては、射出成形機に、直接、熱可塑性エラストマーと
軽量フィラーを投入し、射出成形の計量工程、すなわ
ち、スクリューが回転して、樹脂をノズル先端に輸送す
る際に、溶融混練して、成形し、エアバッグ用収納パッ
ドが得られる。
【0023】本発明によれば、厚さ1mm以下の薄い肉厚
の部分を有するエアバッグ用収納パッドにおいても、比
重を低下させることが可能になる。
【0024】
【実施態様】図1は、本発明の実施態様にかかるエアバ
ッグ用収納パッドの略横断面図である。図1において、
本発明の実施態様にかかるエアバッグ用収納パッド1
は、その内面の所定の位置に、非常時に、容易に破断
し、開裂することを保証するための溝部2が形成されて
いる。
【0025】図2は、本発明の他の実施態様にかかるエ
アバッグ用収納パッドの略横断面図である。図1におい
て、本発明の他の実施態様にかかるエアバッグ用収納パ
ッド1は、その内面の所定の部分に、非常時に、容易に
破断し、開裂することを保証するための薄肉部3が形成
されている。
【0026】
【実施例】以下、本発明の効果を、より一層明瞭なもの
とするため、実施例を掲げる。 実施例1 ショア押込硬度が79Aで、比重が1.12のウレタン
系熱可塑性エラストマー(エーテル系)および真比重が
0.38で、耐圧強度が281kg/cm2 のガラスバルー
ンを、押出機に投入し、シリンダ温度160〜200
℃、スクリュー回転数100rpmで、溶融混練の後、
ペレット化して、直径2mm、高さ5mmの円柱状の熱可塑
性エラストマー組成物からなるペレットを得た。この熱
可塑性エラストマー組成物のペレットを、シリンダ温度
180〜200℃、スクリュー回転数50rpm、最大
圧力140kg/cm2 で、射出成形し、図1に示されるよ
うに、その一部に、肉厚が0.5mmの破断用溝部を有す
る全体的な厚さが4.0mmのエアバッグ用収納パッドを
成形した。この時のガラスバルーンのエアバッグ用収納
パッドに対する含有量は、20容積%であった。
【0027】こうして成形されたエアバッグ用収納パッ
ドの比重を調べたところ、肉厚が、0.5mmの溝部も、
4.0mmの肉厚部も、ともに、1.04であり、比重
が、均一に低下されていることが判明した。また、電子
顕微鏡により、350倍に拡大し、溝部および肉厚部を
目視によって観察したところ、剪断応力が加わる射出成
形により成形されたにもかかわらず、ガラスバルーンの
破壊は認められなかった。 実施例2 ショア押込硬度が79Aで、比重が1.12のウレタン
系熱可塑性エラストマー(エーテル系)および真比重が
0.38で、耐圧強度が281kg/cm2 のガラスバルー
ンを、射出成形機に、直接投入し、シリンダ温度180
〜200℃、スクリュー回転数50rpm、最大圧力1
40kg/cm2 で、射出成形し、図1に示されるように、
その一部に、肉厚が0.5mmの破断用溝部を有する全体
的な厚さが4.0mmのエアバッグ用収納パッドを成形し
た。この時のガラスバルーンのエアバッグ用収納パッド
に対する含有量は、20容積%であった。
【0028】こうして成形されたエアバッグ用収納パッ
ドの比重を調べたところ、肉厚が、0.5mmの溝部も、
4.0mmの肉厚部も、ともに、1.04であり、比重
が、均一に低下していることが判明した。また、電子顕
微鏡により、350倍に拡大し、溝部および肉厚部を目
視によって観察したところ、剪断応力が加わる射出成形
により成形されたにもかかわらず、ガラスバルーンの破
壊は認められなかった。 実施例3 ショア押込硬度が80Aで、比重が0.97のオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーおよび真比重が0.38で、
耐圧強度が281kg/cm2 のガラスバルーンを、射出成
形機に、直接投入し、シリンダ温度180〜200℃、
スクリュー回転数50rpm、最大圧力140kg/cm2
で、射出成形し、図1に示されるように、その一部に、
肉厚が0.5mmの破断用溝部を有する全体的な厚さが
4.0mmのエアバッグ用収納パッドを成形した。このと
きのガラスバルーンのエアバッグ用収納パッドに対する
含有量は、20容積%であった。
【0029】こうして成形されたエアバッグ用収納パッ
ドの比重を調べたところ、肉厚が、0.5mmの溝部も、
4.0mmの肉厚部も、ともに、0.93であり、比重
が、均一に低下していることが判明した。また、電子顕
微鏡により、350倍に拡大し、溝部および肉厚部を目
視によって観察したところ、剪断応力が加わる射出成形
により成形されたにもかかわらず、ガラスバルーンの破
壊は認められなかった。 実施例4 ショア押込硬度が80Aで、比重が0.90の水素添加
されたスチレン系熱可塑性エラストマーおよび真比重が
0.38で、耐圧強度が281kg/cm2 のガラスバルー
ンを、射出成形機に、直接投入し、シリンダ温度180
〜200℃、スクリュー回転数50rpm、最大圧力1
40kg/cm2 で、射出成形し、図1に示されるように、
その一部に、肉厚が0.5mmの破断用溝部を有する全体
的な厚さが4.0mmのエアバッグ用収納パッドを成形し
た。このときのガラスバルーンのエアバッグ用収納パッ
ドに対する含有量は、20容積%であった。
【0030】こうして成形されたエアバッグ用収納パッ
ドの比重を調べたところ、肉厚が、0.5mmの溝部も、
4.0mmの肉厚部も、ともに、0.86であり、比重
が、均一に低下していることが判明した。また、電子顕
微鏡により、350倍に拡大し、溝部および肉厚部を目
視によって観察したところ、剪断応力が加わる射出成形
により成形されたにもかかわらず、ガラスバルーンの破
壊は認められなかった。 実施例5 ショア押込硬度が53D(98A)で、比重が1.12
のウレタン系熱可塑性エラストマー(エーテル系)およ
び真比重が0.60で、耐圧強度が703kg/cm2 のガ
ラスバルーンを、射出成形機に、直接投入して、シリン
ダ温度180〜200℃、スクリュー回転数50rp
m、最大圧力140kg/cm2 で、射出成形し、図1に示
されるように、その一部に、肉厚が0.5mmの破断用溝
部を有する全体的な厚さが4.0mmのエアバッグ用収納
パッドを成形した。このときのガラスバルーンのエアバ
ッグ用収納パッドに対する含有量は、20容積%であっ
た。
【0031】こうして成形されたエアバッグ用収納パッ
ドの比重を調べたところ、肉厚が、0.5mmの溝部も、
4.0mmの肉厚部も、ともに、1.04であり、比重
が、均一に低下していることが判明した。また、電子顕
微鏡により、350倍に拡大し、溝部および肉厚部を目
視によって観察したところ、剪断応力が加わる射出成形
により成形されたにもかかわらず、ガラスバルーンの破
壊は認められなかった。 実施例6 ショア押込硬度が79Aで、比重が1.12のウレタン
系熱可塑性エラストマー(エーテル系)および真比重が
0.25で、耐圧強度が52.5kg/cm2 のガラスバル
ーンを、射出成形機に、直接投入し、シリンダ温度18
0〜200℃、スクリュー回転数50rpm、最大圧力
140kg/cm2 で、射出成形し、図1に示されるよう
に、その一部に、肉厚が0.5mmの破断用溝部を有する
全体的な厚さが4.0mmのエアバッグ用収納パッドを成
形した。このときのガラスバルーンの平板成形体に対す
る含有量は、20容積%であった。
【0032】こうして成形されたエアバッグ用収納パッ
ドの比重を調べたところ、肉厚が、0.5mmの溝部も、
4.0mmの肉厚部も、ともに、0.95であり、比重
が、均一に低下していることが判明した。また、電子顕
微鏡により、350倍に拡大し、溝部および肉厚部を目
視によって観察したところ、剪断応力が加わる射出成形
により成形されたにもかかわらず、ガラスバルーンの破
壊は認められなかった。 比較例1 ショア押込硬度が79Aで、比重が1.12のウレタン
系熱可塑性エラストマー(エーテル系)に、発泡剤であ
るアゾジカルボアミド2重量部を配合し、シリンダ温度
180〜200℃、スクリュー回転数50rpm、最大
圧力140kg/cm2 で、射出成形して、図1に示される
ように、その一部に、肉厚が0.5mmの破断用溝部を有
する全体的な厚さが4.0mmのエアバッグ用収納パッド
を成形した。
【0033】こうして成形されたエアバッグ用収納パッ
ドの比重を調べたところ、肉厚が、4.0mmの肉厚部の
比重は1.02と低下していたが、肉厚が、0.5mmの
溝部の比重は1.10で、十分に低下をしてはおらず、
電子顕微鏡により、350倍に拡大し、溝部を目視によ
って観察したところ、発泡が不十分であることが判明し
た。 比較例2 ショア押込硬度が57Dで、比重が1.15のウレタン
系熱可塑性エラストマー(エーテル系)および真比重が
0.38で、耐圧強度が281kg/cm2 のガラスバルー
ンを、射出成形機に、直接投入し、シリンダ温度180
〜200℃、スクリュー回転数50rpm、最大圧力1
40kg/cm2 で、射出成形し、図1に示されるように、
その一部に、肉厚が0.5mmの破断用溝部を有する全体
的な厚さが4.0mmのエアバッグ用収納パッドを成形し
た。このときのガラスバルーンのエアバッグ用収納パッ
ドに対する含有量は、20容積%であった。
【0034】こうして成形されたエアバッグ用収納パッ
ドの比重を調べたところ、肉厚が、0.5mmの溝部も、
4.0mmの肉厚部も、ともに、1.18であり、比重
が、均一に増大していることが判明した。また、電子顕
微鏡により、350倍に拡大し、溝部および肉厚部を目
視によって観察したところ、剪断応力が加わったため、
溝部および肉厚部において、ガラスバルーンの破壊が認
められた。 比較例3 ショア押込硬度が57Dで、比重が1.15のウレタン
系熱可塑性エラストマー(エーテル系)および真比重が
0.60で、耐圧強度が703kg/cm2 のガラスバルー
ンを、射出成形機に、直接投入し、シリンダ温度180
〜200℃、スクリュー回転数50rpm、最大圧力1
40kg/cm2 で、射出成形し、図1に示されるように、
その一部に、肉厚が0.5mmの破断用溝部を有する全体
的な厚さが4.0mmのエアバッグ用収納パッドを成形し
た。このときのガラスバルーンのエアバッグ用収納パッ
ドに対する含有量は、20容積%であった。
【0035】こうして成形されたエアバッグ用収納パッ
ドの比重を調べたところ、肉厚が、0.5mmの溝部も、
4.0mmの肉厚部も、ともに、1.18であり、比重
が、均一に増大していることが判明した。また、電子顕
微鏡により、350倍に拡大し、溝部および肉厚部を目
視によって観察したところ、剪断応力が加わったため、
溝部および肉厚部において、ガラスバルーンの破壊が認
められた。 比較例4 ショア押込硬度が79Aで、比重が1.12のウレタン
系熱可塑性エラストマー(エーテル系)および真比重が
0.125で、耐圧強度が17.6kg/cm2 のガラスバ
ルーンを、射出成形機に、直接投入して、シリンダ温度
180〜200℃、スクリュー回転数50rpm、最大
圧力140kg/cm2 で、射出成形し、図1に示されるよ
うに、その一部に、肉厚が0.5mmの破断用溝部を有す
る全体的な厚さが4.0mmのエアバッグ用収納パッドを
成形した。この時のガラスバルーンのエアバッグ用収納
パッドに対する含有量は、20容積%であった。
【0036】こうして成形されたエアバッグ用収納パッ
ドの比重を調べたところ、肉厚が、0.5mmの溝部も、
4.0mmの肉厚部も、ともに、1.40であり、比重が
均一に増大していることが判明した。また、電子顕微鏡
により、350倍に拡大し、溝部および肉厚部を目視に
よって観察したところ、剪断応力が加わったため、溝部
および肉厚部において、ガラスバルーンの破壊が認めら
れた。
【0037】以上の実施例および比較例から、ショア押
込硬度が55D以下の熱可塑性エラストマーに、真比重
が0.7以下で、耐圧強度が50kg/cm2 以上の軽量フ
ィラーを配合して得られた熱可塑性エラストマー組成物
を、射出成形して得られたエアバッグ用収納パッドは、
剪断応力が加わる射出成形により成形しているにもかか
わらず、軽量フィラーの破壊は認められず、また、肉厚
が0.5mmの破断用溝部においても、肉厚部と同様に、
比重が低下することが判明した。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、生産性および収率が良
好で、軽量化が可能なエアバッグ用収納パッドおよびそ
の製造方法を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施態様にかかるエアバッグ
用収納パッドの略横断面図である。
【図2】図2は、本発明の他の実施態様にかかるエアバ
ッグ用収納パッドの略横断面図である。
【符号の説明】
1 エアバッグ用収納パッド 2 溝部 3 薄肉部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ショア押込硬度が55D以下の熱可塑性
    エラストマーに、真比重が0.7以下で、耐圧強度が5
    0kg/cm2 以上の軽量フィラーが配合されたことを特徴
    とするエアバッグ用収納パッド。
  2. 【請求項2】 前記軽量フィラーが、ガラスバルーンを
    含んでいることを特徴とする請求項1に記載のエアバッ
    グ用収納パッド。
  3. 【請求項3】 ショア押込硬度が55D以下の熱可塑性
    エラストマーに、真比重が0.7以下で、耐圧強度が5
    0kg/cm2 以上の軽量フィラーを配合することを特徴と
    するエアバッグ用収納パッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記軽量フィラーが、ガラスバルーンを
    含んでいることを特徴とする請求項3に記載のエアバッ
    グ用収納パッドの製造方法。
JP5147696A 1993-06-18 1993-06-18 エアバッグ用収納パッドおよびその製造方法 Pending JPH071674A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5147696A JPH071674A (ja) 1993-06-18 1993-06-18 エアバッグ用収納パッドおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5147696A JPH071674A (ja) 1993-06-18 1993-06-18 エアバッグ用収納パッドおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH071674A true JPH071674A (ja) 1995-01-06

Family

ID=15436200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5147696A Pending JPH071674A (ja) 1993-06-18 1993-06-18 エアバッグ用収納パッドおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH071674A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3350255B1 (en) Flexible molded skin
JP6619541B2 (ja) 樹脂組成物、成形体、及び熱膨張性微小球
JP2972057B2 (ja) エアバッグ用収納パッドおよびその製造方法
KR20160117581A (ko) 마스터배치 및 그 용도
JP5366669B2 (ja) 表皮材
JP5117757B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡体を含む光反射部材、およびその製造方法
WO2020153303A1 (ja) 樹脂組成物およびその樹脂組成物を用いた成形品
JP6924537B1 (ja) 無機物質粉末充填樹脂組成物及び成形品
WO2018037851A1 (ja) 造形用フィラメント及び巻回体
JPH0481454A (ja) ポリブチレンテレフタレート系樹脂中空成形品及びその製造法
JPH071674A (ja) エアバッグ用収納パッドおよびその製造方法
JP6387770B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡シート
JP2005162965A (ja) 化粧フィルム
JP2010001377A (ja) 樹脂組成物及び艶消し剤並びにそれを含んだ熱可塑性樹脂組成物及びそれを成形してなる樹脂成形体
JPH073073A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物およびその製造方法
JP2003071996A (ja) 積層体
JP6551589B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡シート
JPH1148317A (ja) 合成樹脂製中空成形体
JP2002361768A (ja) 多層成形体
JP3381302B2 (ja) 消しゴムの製造方法
JPH0872659A (ja) エアバッグ収納用モジュールカバーの製造方法
JP2003286407A (ja) 大豆蛋白樹脂組成物及びそれを用いた大豆蛋白成形品
RU2764174C9 (ru) Эластичная формованная обшивка
JP2003041089A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP2001114920A (ja) 架橋発泡体及びその製造方法