JPH07167064A - 回転機械 - Google Patents

回転機械

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JPH07167064A
JPH07167064A JP31844093A JP31844093A JPH07167064A JP H07167064 A JPH07167064 A JP H07167064A JP 31844093 A JP31844093 A JP 31844093A JP 31844093 A JP31844093 A JP 31844093A JP H07167064 A JPH07167064 A JP H07167064A
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JP
Japan
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pressure chamber
partition member
rotating body
forming space
rotary machine
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Application number
JP31844093A
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English (en)
Inventor
Kazuichi Ito
一一 伊藤
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Original Assignee
Individual
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造で、脈動を小さくする。 【構成】 回転機械は、ケーシング1、ケーシング1に
回転自在に取付けられ圧力室形成空間13が形成された回
転体2、およびケーシング1に対してほとんど回転しな
いように圧力室形成空間13内に配置された仕切り部材3
を備えている。圧力室形成空間13が、回転体2の回転中
心軸12を中心とする正三角形の3辺に対応する3つの平
坦な仕切り部材接触面14が形成された略正三角形の水平
断面形状を有する。仕切り部材3が、圧力室形成空間13
の3つの仕切り部材接触面14と常に1箇所ずつで接触し
た状態で、回転体2に対して相対回転する。圧力室形成
空間13内の3つの隅部に、仕切り部材3により仕切られ
た圧力室22a 、22b 、22c が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、流体圧モータ、内燃
機関などの原動機、流体圧ポンプ、圧縮機、送風機など
の被動機、流量計などに使用される回転機械に関する。
【0002】
【従来の技術および発明の課題】この種の回転機械とし
て、従来から、種々のものが提案されているが、単純な
構成のものでは、被動機の場合の吐出される流体および
原動機の場合の出力軸の脈動が大きく、このような脈動
を小さくしようとすると、構造が複雑になるという問題
があった。
【0003】この発明の目的は、上記の問題を解決し、
簡単な構造で、脈動を小さくできる回転機械を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明による回転機械
は、ケーシング、一定の鉛直な回転中心軸を中心に回転
しうるように上記ケーシングに取付けられ内部に圧力室
形成空間が形成された回転体、および上記ケーシングに
対してほとんど回転しないように上記圧力室形成空間内
に配置された仕切り部材を備えており、上記圧力室形成
空間が、上記回転中心軸を中心とする正三角形の3辺に
対応する3つの平坦な仕切り部材接触面が形成された略
正三角形の水平断面形状を有するものであり、上記仕切
り部材が、上記圧力室形成空間の3つの仕切り部材接触
面と常に1箇所ずつで接触した状態で、上記回転体に対
して相対回転するようになされ、上記圧力室形成空間内
の3つの隅部に、上記仕切り部材により仕切られた圧力
室が形成されていることを特徴とするものである。
【0005】たとえば、上記仕切り部材が、長さ方向両
端の水平断面円弧状の小径部分円柱面と上記両端の小径
部分円柱面をつなぐ両側の水平断面円弧状の大径部分円
柱面とを有する水平断面多円弧形状の柱状のものであ
る。その場合、たとえば、上記仕切り部材が、両側の上
記大径部分円柱面を含み両端に水平断面円弧状の凹所が
形成された中央本体と、上記本体の両端の上記凹所に回
転自在にはめられた端部円柱部材とから構成されてい
る。
【0006】流体圧ポンプなどの被動機として使用され
る場合、たとえば、上記回転体の圧力室形成空間の隅部
が移動する上記ケーシングの円周上において、互いに1
80度隔たった2箇所に、移動してきた上記圧力室と連
通する吸込み口が設けられ、上記吸込み口から90度隔
たりかつ互いに180度隔たった2箇所に、移動してき
た上記圧力室と連通する吐出し口が設けられている。そ
の場合、たとえば、上記吸込み口および吐出し口が、9
0度未満の円弧状をなす。
【0007】流体圧モータなどの原動機として使用され
る場合、たとえば、上記回転体の圧力室形成空間の隅部
が移動する上記ケーシングの円周上において、互いに1
80度隔たった2箇所に、移動してきた上記圧力室と連
通する圧力流体入口が設けられ、上記圧力流体入口から
90度隔たりかつ互いに180度隔たった2箇所に、移
動してきた上記圧力室と連通する低圧流体出口が設けら
れている。その場合、上記圧力流体入口および低圧流体
出口が、90度未満の円弧状をなす。
【0008】なお、特許請求の範囲においては、回転体
の回転中心軸を鉛直にした姿勢について記載している
が、これは本願発明の回転機械の使用時の姿勢を限定す
るものではない。つまり、本願発明の回転機械には、回
転体の回転中心軸を鉛直以外の姿勢にして使用されるも
のも含まれる。
【0009】
【作用】ケーシングに対して回転体が回転すると、仕切
り部材はケーシングに対してほとんど回転しないように
なっているので、回転体は仕切り部材に対しても回転す
ることになり、しかも仕切り部材が回転体の圧力室形成
空間の3つの仕切り部材接触面と常に1箇所ずつで接触
しているので、仕切り部材により仕切られた圧力室形成
空間内の3つの圧力室の容積が周期的に変化する。この
容積変化は、各圧力室について、回転体が180度回転
する間に1サイクルの割合で生じ、回転体が1回転する
間に、各圧力室について、2サイクルの容積変化が生じ
る。また、3つの圧力室は、正三角形の頂点に対応する
位置に設けられているので、3つの圧力室の容積変化
は、互いに120度の位相差を有する。したがって、回
転体が1回転する間に、3つの圧力室全体で、容積変化
のピークが6回生じる。
【0010】回転体の圧力室形成空間の隅部が移動する
ケーシングの円周上において、互いに180度隔たった
2箇所に、移動してきた圧力室と連通する吸込み口を設
けるとともに、これらの吸込み口から90度隔たりかつ
互いに180度隔たった2箇所に、移動してきた上記圧
力室と連通する吐出し口を設けて、回転体を適当な駆動
手段により回転させれば、たとえば油圧ポンプなどの被
動機として使用できる。この場合、回転体が1回転する
間に、2箇所の吐出し口からそれぞれ3回ずつ、合計6
回流体が吐出され、60度の位相差をもって圧力のピー
クが6回生じる。したがって、吐出される流体の脈動が
小さくなる。
【0011】回転体の圧力室形成空間の隅部が移動する
ケーシングの円周上において、互いに180度隔たった
2箇所に、移動してきた圧力室と連通する圧力流体入口
を設けるとともに、圧力流体入口から90度隔たりかつ
互いに180度隔たった2箇所に、移動してきた圧力室
と連通する低圧流体出口を設けて、2箇所の圧力流体入
口に圧力流体を供給すれば、たとえば油圧モータなどの
原動機として使用できる。この場合も、回転体が1回転
する間に、2箇所の圧力流体入口から3つの圧力室に合
計6回圧力流体が供給され、60度の位相差をもって回
転体の回転トルクのピークが6回生じる。したがって、
回転体の脈動が小さくなる。
【0012】ケーシングに適当な点火装置を設け、容積
がほぼ最小になった圧力室内において燃料を爆発させる
ようにすれば、内燃機関として使用できる。この場合、
回転体が1回転する間に、3つの圧力室の容積は60度
の位相差をもって2回ずつ順に最小になり、燃料の爆発
も60度の位相値をもって6回生じる。したがって、回
転体が1回転する間に、回転体の回転トルクのピークも
60度の位相差をもって6回生じ、回転体の脈動が小さ
くなる。
【0013】仕切り部材を、長さ方向両端の水平断面円
弧状の小径部分円柱面と上記両端の小径部分円柱面をつ
なぐ両側の水平断面円弧状の大径部分円柱面とを有する
水平断面多円弧形状の柱状のものにすれば、回転体の圧
力室形成空間の大きさに合わせて、小径部分円柱面およ
び大径部分円柱面の半径などを適当に決めることによ
り、仕切り部材が回転体に対して相対回転している間
中、仕切り部材が圧力室形成空間の3つの仕切り部材接
触面と常に1箇所ずつで接触しているようにすることが
できる。
【0014】仕切り部材の小径部分円柱面および大径部
分円柱面が固定状のものであれば、仕切り部材が回転部
材に対して相対回転している間に、大径部分円柱面は常
に仕切り部材接触面ところがり接触をするが、小径部分
円柱面は仕切り部材接触面とすべり接触をする。仕切り
部材が、両側の大径部分円柱面を含み両端に水平断面円
弧状の凹所が形成された中央本体と、本体の両端の凹所
に回転自在にはめられた端部円柱部材とから構成すれ
ば、円柱部材が本体に対して回転して仕切り部材接触面
上をころがるから、小径部分円柱面と仕切り部材接触面
との間にすべりが生じることがなくなる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明を油圧ポン
プに適用した実施例について説明する。
【0016】図1〜図3は組立てた状態の油圧ポンプの
全体構成を示すものであり、図4はその分解斜視図であ
る。なお、以下の説明において、回転方向は上から見た
方向をいうものとする。
【0017】油圧ポンプは、ケーシング(1) 、回転体
(2) および仕切り部材(3) を備えている。
【0018】ケーシング(1) は、直方体状の底部本体ブ
ロック(4) 、ブロック(4) の上面に固定された比較的厚
い板状中間蓋(5) 、および中間蓋(5) の上面に固定され
た比較的薄い板状上部蓋(6) より構成され、全体として
平面視略正方形の直方体状をなす。ブロック(4) には上
面が開口した水平断面円形の回転体収容空間(7) が形成
されており、この空間(7) の中心軸はブロック(4) の中
心を通る鉛直線と一致している。ブロック(4) の底壁(4
a)の中心に、空間(7) と同心の円形貫通穴(8)が形成さ
れている。ブロック(4) の上面に固定された中間蓋(5)
により、空間(7) の上面が塞がれている。中間蓋(5) の
中心に、ブロック底壁(4a)の穴(8) と同心の円形貫通穴
(9) が形成されている。中間蓋(5) の上面に、穴(9) の
上部から蓋(5) の対向2辺と平行に他の1辺近くまでの
びたガイドみぞ(10)が形成されている。そして、中間蓋
(5) の上面に固定された上部蓋(6) により、穴(9) およ
びみぞ(10)の上面が塞がれている。
【0019】回転体(2) は比較的高さの小さい鉛直円柱
状をなし、その下面の中心に、下方に突出した鉛直軸部
(11)が一体に形成されている。回転体(2) の外径および
高さはそれぞれケーシング(1) の空間(7) の内径および
高さよりわずかに小さく、回転体(2) は空間(7) 内に密
にはめ入れられている。また、軸部(11)の外径はブロッ
ク底壁(4a)の穴(8) の内径よりわずかに小さく、軸部(1
1)は穴(8) を密に貫通して下方にのびている。そして、
回転体(2) は、ケーシング(1) に対して両者の中心軸
(回転中心軸)(12)を中心に回転しうるようになってい
る。回転体(2) に上面が開口した水平断面略正三角形の
圧力室形成空間(13)が形成されており、この空間(13)の
中心軸は回転中心軸(12)と一致している。また、空間(1
3)の周囲には、回転中心軸(12)を中心とする正三角形の
3辺に対応する3つの平坦な仕切り部材接触面(14)が形
成されており、これら接触面(14)相互間の空間(13)の隅
部には丸みがつけられている。ケーシング(1) のブロッ
ク(4) の上面に固定された中間蓋(5) により、その穴
(9) の部分を除いて、仕切り部材収容空間(13)の上部が
覆われている。
【0020】仕切り部材(3) は、水平断面多円弧形状の
柱状をなすものである。仕切り部材(3) の外周には、長
さ方向両端の水平断面円弧状の小径部分円柱面(15)、お
よびこれらの円柱面(15)をつなぐ両側の水平断面円弧状
の大径部分円柱面(16)が形成されている。この例では、
仕切り部材(3) は、両側の大径部分円柱面(16)を含み両
端に水平断面円弧状の凹所(17)が形成された中央本体(1
8)、およびこれらの凹所(18)にそれぞれ回転自在にはめ
られた端部円柱部材(19)より構成されている。本体(18)
両端の凹所(17)の水平断面は、半円より少し大きい円弧
状をなし、これに円柱部材(19)が上下方向からはめられ
ている。本体(17)と円柱部材(19)の高さは等しく、仕切
り部材(3) 全体の上下両面は平坦になっている。円柱部
材(19)の外周面のうち、本体(17)の凹所(18)から外に出
た部分が小径部分円柱面(15)となっており、大径部分円
柱面(16)の両端と小径部分円柱面(15)とは、望ましく
は、滑らかにつながっている。仕切り部材(3) の本体(1
7)上面の長さ方向中央部であって幅方向中央部より片側
に寄った部分に鉛直短軸部(20)が一体に形成され、その
上端に、仕切り部材(3) の長さ方向と直交する方向に水
平にのびたアーム(21)が一体に形成されている。アーム
(21)は幅に比べて高さが小さい直方体状の断面形状を有
し、その先端に、上から見てアーム(21)の幅より大きい
直径を有する円形のガイド部(21a) が一体に形成されて
いる。仕切り部材(3) の高さは回転体(2) の圧力室形成
空間(13)のそれよりわずかに小さく、空間(13)内にはめ
られている。仕切り部材(3) の下面は、空間(13)の底面
に密着している。回転体(2) が回転しても、中間蓋(5)
の穴(9) の周縁部の下面が仕切り部材(3) の上面の短軸
部(20)の周囲の部分に常に密着して、穴(9) と空間(13)
との間を遮断するようになっている。仕切り部材(3) の
短軸部(20)は中間蓋(5) の穴(9) にはまり、アーム(21)
の先端のガイド部(21a) が中間蓋(5) のみぞ(10)に摺動
自在にはめられている。ガイド部(21a) の外径はみぞ(1
0)の幅よりわずかに小さく、アーム(21)はみぞ(10)に沿
って移動しうるようになっている。また、アーム(21)
は、ガイド部(21a) を中心として、みぞ(10)の幅で規制
される量だけ水平面内で揺動しうるようになっている。
その結果、仕切り部材(3) は、ケーシング(1) に対し
て、みぞ(10)の長さ方向の水平移動およびガイド部(21
a) を中心とする若干の水平面内での揺動はできるが、
ほとんど回転しないように支持されている。また、仕切
り部材(3) の部分円柱面(15)(16)の半径の大きさなどを
適当に決めることにより、部分円柱面(15)(16)のどこか
の位置が空間(13)の3つの接触面(14)と常に1箇所ずつ
で接触した状態で、回転体(2) がケーシング(1) および
仕切り部材(3) に対して回転しうるようになっている。
【0021】回転体(2) の圧力室形成空間(13)は、仕切
り部材(3) により、隅部を1つずつ含む3つの圧力室(2
2a)(22b)(22c) に仕切られている。これらの圧力室は符
号(22)で総称し、区別する必要があるときは、時計回り
に順に第1圧力室(22a) 第2圧力室(22b) および第3圧
力室(22c) と呼ぶことにする。各圧力室(22)の隅部に
は、回転体(2) の底壁(2a)を上下に貫通する連通穴(23)
が形成されている。
【0022】回転体(2) の回転により空間(13)の連通穴
(23)が形成された隅部が移動する1つの円周上におい
て、中間蓋(5) の下面に2つの円弧状の吸込み口(24a)
(24b)が形成され、ブロック(4) の空間(7) の底壁(4a)
上面に2つの円弧状の吐出し口(25a)(25b)が形成されて
いる。吸込み口は符号(24)で総称し、区別する必要があ
るときは、一方を第1吸込み口(24a) 、他方を第2吸込
み口(24b) と呼ぶことにする。吐出し口も符号(25)で総
称し、区別する必要があるときは、一方を第1吐出し口
(25a) 、他方を第2吐出し口(25b) と呼ぶことにする。
吸込み口(24)は互いに180度隔たった対称2箇所に形
成されており、各吸込み口(24)の円弧の中心角は90度
より少し小さい。吐出し口(25)は、吸込み口(24)から9
0度隔たり、かつ互いに180度隔たった対称2箇所に
形成されており、各吐出し口(25)の円弧の中心も90度
より少し小さい。吸込み口(24)および吐出し口(25)につ
いて、時計回り方向の後側の端を始端(s) 、同前側の端
を終端(e) ということにする。第1吐出し口(25a) は、
第1吸込み口(24a) の終端(e) と第2吸込み口(24b) の
始端(s) との間に位置している。各圧力室(22)の隅部が
吸込み口(24)と合致している間、これらが直接連通し、
各圧力室(22)の隅部が吐出し口(25)と合致している間、
これらが連通穴(23)を介して連通する。
【0023】図示は省略したが、2つの吸込み口(24)は
互いに連通させられ、吸込み管に接続されている。2つ
の吐出し口(25)も互いに連通させられ、吐出し管に接続
されている。また、ケーシング(1) などの必要箇所に適
当なシールが設けられている。
【0024】上記の油圧ポンプの軸部(11)は図示しない
電動モータなどの適当な駆動手段に連結され、回転体
(2) はケーシング(1) に対して時計回りに回転させられ
る。このように回転体(2) が回転すると、仕切り部材
(3) はケーシング(1) に対してほとんど回転しないよう
になっているので、回転体(2) は仕切り部材(3) に対し
ても回転することになる。回転体(2) が回転している
間、仕切り部材(3) は、前述のような水平面内での運動
を行うことにより、回転体(2) の圧力室形成空間(13)の
3つの接触面(14)と常に1箇所ずつで接触している状態
を維持し、これらの接触位置が接触面(14)上を移動する
ため、3つの圧力室(22)の容積が周期的に変化する。こ
の容積変化は、各圧力室(22)について、回転体(2) が1
80度回転する間に1サイクルの割合で生じ、回転体
(2) が1回転する間に、各圧力室(22)について、2サイ
クルの容積変化が生じる。また、3つの圧力室(22)は、
正三角形の頂点に対応する位置に設けられているので、
3つの圧力室(22)の容積変化は、互いに120度の位相
差を有する。したがって、回転体(2) が1回転する間
に、3つの圧力室(22)全体で、容積変化のピークが6回
生じる。そして、各圧力室(22)は、1回転中の1回目に
容積が増加している間に第1吸込み口(24a) と連通して
ここから油を吸込み、1回目に容積が減少している間に
第1吐出し口(25a) と連通してここから油を吐出し、1
回転中の2回目に容積が増加している間に第2吸込み口
(24b) と連通してここから油を吸込み、2回目に容積が
減少している間に第2吐出し口(25b) と連通してここか
ら油を吐出す。このため、回転体(2) が1回転する間
に、2箇所の吐出し口(25)からそれぞれ3回ずつ、合計
6回油が吐出され、60度の位相差をもって圧力のピー
クが6回生じる。したがって、吐出される油の圧力の脈
動が小さくなる。
【0025】次に、図5を参照して、上記の油圧ポンプ
の動作をさらに詳しく説明する。
【0026】図5は、回転体(2) が1回転する間の仕切
り部材(3) 、圧力室(22)ならびに吸込み口(24)および吐
出し口(25)の関係を、回転体(2) の回転角度45度おき
に概略的に示したものである。
【0027】まず、回転体(2) が1回転する間の第1圧
力室(22a) の状態について説明する。図5(a) は、第1
圧力室(22a) の隅部が第2吐出し口(25b) の終端(e) と
第1吸込み口(24a) の始端(s) との間に位置している状
態を示しており、このとき、第1圧力室(22a) の容積は
最小となり、第1圧力室(22a) は第2吐出し口(25b)お
よび第1吸込み口(24a) の両方から遮断されている。こ
の状態から回転体(2)が回転すると、同図(b) に示すよ
うに、第1圧力室(22a) の容積は徐々に増加し、容積が
増加している間、第1圧力室(22a) は第1吸込み口(24
a) と連通し、ここから油を吸込む。さらに回転体(2)
が回転して、同図(c) に示すように、第1圧力室(22a)
の隅部が第1吸込み口(24a) の終端(e) と第1吐出し口
(25a) の始端(s) との間まで移動すると、第1圧力室(2
2a) の容積は最大となって、吸込みが終了し、第1圧力
室(22a) は第1吸込み口(24a) および第1吐出し口(25
a) の両方から遮断されている。さらに回転体(2) が回
転すると、同図(d) に示すように、第1圧力室(22a) の
容積は徐々に減少し、容積が減少している間、第1圧力
室(22a) は第1吐出し口(25a) と連通し、ここから油を
吐出す。さらに回転体(2) が回転して、同図(e) に示す
ように、第1圧力室(22a) の隅部が第1吐出し口(25a)
の終端(e) と第2吸込み口(24b) の始端(s) との間まで
移動すると、第1圧力室(22a) の容積は最小となって、
吐出しが終了し、第1圧力室(22a) は第1吐出し口(25
a) および第2吸込み口(24b) の両方から遮断されてい
る。同図(a)の状態から同図(e) の状態まで、回転体(2)
は180度回転し、この間に、上記のように、1サイ
クルの吸込みと吐出しが行われる。この状態からさらに
回転体(2) が180度回転すると、第1圧力室(22a) は
同図(f) 、(g) および(h) の状態を経て、同図(a) の状
態に戻り、この間に、上記同様、第2吸込み口(24b) か
らの吸込みと第2吐出し口(25b) への吐出しが行われ
る。このように、回転体(2) が1回転する間に、第1圧
力室(22a) の容積変化が2サイクル生じ、第1圧力室(2
2a) による吸込み・吐出し動作が2サイクル行われる。
したがって、第1圧力室(22a) の圧力変化は、図6(a)
に曲線(A) で示すようになる。
【0028】第2圧力室(22b) および第3圧力室(22c)
についても同様である。図5(a) に示すように、第1圧
力室(22a) の隅部が第2吐出し口(25b) と第1吸込み口
(24a) との間に位置している状態のとき、第2圧力室(2
2b) の隅部は第1吐出し口(25a) と第2吸込み口(24b)
との間より時計回りに60度手前の位置にあり、第3圧
力室(22c) の隅部は第2吐出し口(25b) と第1吸込み口
(24a) との間より時計回りに120度手前の位置にあ
る。このため、第2圧力室(22b) の圧力変化は、図6
(a) に曲線(B) で示すように、第1圧力室(22a) のそれ
から60度位相が遅れたものになり、第3圧力室(22c)
の圧力変化は、同図(a) に曲線(C) で示すように、第1
圧力室(22a) のそれから120度位相が遅れたものにな
る。そして、図6(a) からも明らかなように、回転体
(2) が1回転する間に、3つの圧力室(22)全体で、60
度の位相差をもって6回の圧力のピークが生じる。した
がって、2つの吐出し口(25)から吐出される油の圧力は
図6(b) に示すようになり、その脈動が小さくなる。
【0029】仮に、仕切り部材(3) の本体(18)と円柱部
材(19)が一体に構成されているとすると、仕切り部材
(3) に対して回転部材(2) が回転している間に、大径部
分円柱面(16)は常に接触面(14)ところがり接触をする
が、小径部分円柱面(15)は接触面(14)とすべり接触をす
る。これに対し、上記実施例では、大径部分円柱面(16)
を含む本体(18)の両端に小径部分円柱面(15)を含む円柱
部材(19)が回転自在に取付けられているので、円柱部材
(19)が本体(18)に対して回転して接触面(14)上をころが
り、小径部分円柱面(15)と接触面(14)との間にすべりが
生じることがない。しかしながら、たとえば回転速度が
小さくて小径部分円柱面(15)と接触面(14)との間のすべ
りが問題にならないような場合などには、仕切り部材
(3) 全体を一体状のものにしてもよい。
【0030】この発明による回転機械は、油以外の流体
圧ポンプ、圧縮機、送風機、流体圧モータ、流量計、内
燃機関などにも使用できる。
【0031】油以外の流体圧ポンプ、圧縮機、送風機に
使用する場合、油以外の流体あるいは空気を吸込み口(2
4)から吸込んで吐出し口(25)から吐出すようにすればよ
い。
【0032】流体圧モータに使用する場合は、上記実施
例のものにおいて、吸込み口(24)を圧力流体入口、吐出
し口(25)を低圧流体出口とし、圧力流体入口に圧力流体
を供給するようにすればよい。このようにすれば、上記
実施例について説明したのと同じ原理により、回転体
(2) が回転し、この回転が軸部(11)から取出される。こ
の場合も、回転体(2) が1回転する間に、2箇所の圧力
流体入口(24)から3つの圧力室(22)に合計6回圧力流体
が供給され、60度の位相差をもって回転体(2)の回転
トルクのピークが6回生じる。したがって、回転体(2)
の脈動は小さい。流量計として使用する場合も、これと
ほぼ同様であり、上記実施例のものにおいて、吸込み口
(24)を流体入口、吐出し口(25)を流体出口とし、流体入
口から圧力室(22)を通して流体出口に流体を流すように
すればよい。このようにすれば、上記同様に、回転体が
流体の流量に対応する速度で回転し、流量の測定ができ
る。
【0033】内燃機関として使用する場合は、ケーシン
グ(1) の適当箇所に適当な点火装置を設け、容積がほぼ
最小になった圧力室(22)内において燃料を爆発させるよ
うにすればよい。この場合、回転体(2) が1回転する間
に、3つの圧力室(22)の容積は60度の位相差をもって
2回ずつ順に最小になり、燃料の爆発も60度の位相値
をもって6回生じる。したがって、回転体(2) が1回転
する間に、回転体(2)の回転トルクのピークも60度の
位相差をもって6回生じ、回転体(2) の脈動は小さい。
【0034】回転機械の各部の構成は、上記実施例のも
のに限らず、この発明の範囲内において適宜変更可能で
ある。
【0035】
【発明の効果】この発明による回転機械は、上述のよう
に、流体圧モータ、内燃機関などの原動機、流体圧ポン
プ、圧縮機、送風機などの被動機、流量計などに使用す
ることができ、しかも、ケーシングと、回転体と、仕切
り部材とからなる簡単な構造で、回転体の脈動を小さく
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す回転機械(油圧ポン
プ)の垂直断面図(図2のI−I線の断面図)である。
【図2】図1のII−II線に沿い、かつ一部を切欠いて示
す断面図である。
【図3】図1のIII −III 線の断面図である。
【図4】図1の回転機械の分解斜視図である。
【図5】図1の回転機械の動作を順に示す説明図であ
る。
【図6】回転体の3つの圧力室の圧力変化および油の圧
力変化を示すグラフである。
【符号の説明】
(1) ケーシング (2) 回転体 (3) 仕切り部材 (7) 回転体収容空間 (12) 回転中心軸 (13) 圧力室形成空間 (14) 仕切り部材接触面 (15) 小径部分円柱面 (16) 大径部分円柱面 (17) 凹所 (18) 中央本体 (19) 端部円柱部材 (22a)(22b)(22c) 圧力室 (24a)(24b) 吸込み口 (25a)(25b) 吐出し口

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシング、一定の鉛直な回転中心軸を中
    心に回転しうるように上記ケーシングに取付けられ内部
    に圧力室形成空間が形成された回転体、および上記ケー
    シングに対してほとんど回転しないように上記圧力室形
    成空間内に配置された仕切り部材を備えており、上記圧
    力室形成空間が、上記回転中心軸を中心とする正三角形
    の3辺に対応する3つの平坦な仕切り部材接触面が形成
    された略正三角形の水平断面形状を有するものであり、
    上記仕切り部材が、上記圧力室形成空間の3つの仕切り
    部材接触面と常に1箇所ずつで接触した状態で、上記回
    転体に対して相対回転するようになされ、上記圧力室形
    成空間内の3つの隅部に、上記仕切り部材により仕切ら
    れた圧力室が形成されていることを特徴とする回転機
    械。
  2. 【請求項2】上記仕切り部材が、長さ方向両端の水平断
    面円弧状の小径部分円柱面と上記両端の小径部分円柱面
    をつなぐ両側の水平断面円弧状の大径部分円柱面とを有
    する水平断面多円弧形状の柱状のものであることを特徴
    とする請求項1の回転機械。
  3. 【請求項3】上記仕切り部材が、両側の上記大径部分円
    柱面を含み両端に水平断面円弧状の凹所が形成された中
    央本体と、上記本体の両端の上記凹所に回転自在にはめ
    られた端部円柱部材とから構成されていることを特徴と
    する請求項2の回転機械。
  4. 【請求項4】上記回転体の圧力室形成空間の隅部が移動
    する上記ケーシングの円周上において、互いに180度
    隔たった2箇所に、移動してきた上記圧力室と連通する
    吸込み口が設けられ、上記吸込み口から90度隔たりか
    つ互いに180度隔たった2箇所に、移動してきた上記
    圧力室と連通する吐出し口が設けられていることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項の回転機械。
  5. 【請求項5】上記吸込み口および吐出し口が、90度未
    満の円弧状をなすことを特徴とする請求項4の回転機
    械。
  6. 【請求項6】上記回転体の圧力室形成空間の隅部が移動
    する上記ケーシングの円周上において、互いに180度
    隔たった2箇所に、移動してきた上記圧力室と連通する
    圧力流体入口が設けられ、上記圧力流体入口から90度
    隔たりかつ互いに180度隔たった2箇所に、移動して
    きた上記圧力室と連通する低圧流体出口が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項の回転
    機械。
  7. 【請求項7】上記圧力流体入口および低圧流体出口が、
    90度未満の円弧状をなすことを特徴とする請求項6の
    回転機械。
JP31844093A 1993-12-17 1993-12-17 回転機械 Pending JPH07167064A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100413204B1 (ko) * 2001-12-29 2003-12-31 한국 고덴시 주식회사 인덱스워크홀더

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5987289A (ja) * 1982-11-12 1984-05-19 Toshihiko Nakamura ロ−タリ−ポンプ

Patent Citations (1)

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