JPH0716685A - 歯車のロール仕上げ工具 - Google Patents
歯車のロール仕上げ工具Info
- Publication number
- JPH0716685A JPH0716685A JP16114293A JP16114293A JPH0716685A JP H0716685 A JPH0716685 A JP H0716685A JP 16114293 A JP16114293 A JP 16114293A JP 16114293 A JP16114293 A JP 16114293A JP H0716685 A JPH0716685 A JP H0716685A
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- Japan
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- tooth
- gear
- tool
- impressed
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 残留応力効果による一層の疲労強度の向上を
図る。 【構成】 工具歯形2の歯先部Eと、この工具歯形2に
より印加される相手側歯車Wの歯元部Pとについて、そ
のピッチおよびねじれ角を互いに等しく設定する。
図る。 【構成】 工具歯形2の歯先部Eと、この工具歯形2に
より印加される相手側歯車Wの歯元部Pとについて、そ
のピッチおよびねじれ角を互いに等しく設定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械加工が施されたは
すは歯車等の歯車にロール仕上げ加工を施すための工具
に関する。
すは歯車等の歯車にロール仕上げ加工を施すための工具
に関する。
【0002】
【従来の技術】機械加工により所定の歯形が創成された
はすは歯車においては、特に歯元部の疲労強度の向上を
目的として歯底部近傍にロール仕上げ加工を施すことが
行われる。
はすは歯車においては、特に歯元部の疲労強度の向上を
目的として歯底部近傍にロール仕上げ加工を施すことが
行われる。
【0003】この歯底部のロール仕上げ加工は、図3,
4に示すように、被加工歯車Wに所定の歯数比の歯車状
の工具51を噛み合わせた上であたかも歯車対のごとく
回転させることにより印圧を行うものである。そして、
歯車Wの実際の使用状態下でその歯車同士の噛み合いに
よって生ずる応力が最大になる付近の半径をrx1とする
と、図5に示すように、その半径rx1の部分Pに工具歯
形52の歯先を接触させて印圧した場合にロール仕上げ
加工による残留応力の効果が最も大きく、歯元部の疲労
強度の向上、ひいては疲労寿命が飛躍的に向上するとさ
れている。
4に示すように、被加工歯車Wに所定の歯数比の歯車状
の工具51を噛み合わせた上であたかも歯車対のごとく
回転させることにより印圧を行うものである。そして、
歯車Wの実際の使用状態下でその歯車同士の噛み合いに
よって生ずる応力が最大になる付近の半径をrx1とする
と、図5に示すように、その半径rx1の部分Pに工具歯
形52の歯先を接触させて印圧した場合にロール仕上げ
加工による残留応力の効果が最も大きく、歯元部の疲労
強度の向上、ひいては疲労寿命が飛躍的に向上するとさ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
工具51は、その工具設計法として、工具51側のモジ
ュール、圧力角およびねじれ角を被加工歯車W側のそれ
と同じ値に設定しているのが一般的であるため、噛み合
いピッチ円上では工具51と被加工歯車Wのピッチが互
いに等しくなったとしても、実際に工具51と被加工歯
車Wとが接触して印圧によるロール仕上げ加工が施され
る図5の半径rx1の部分Pでは、被加工歯車Wの歯底ピ
ッチと工具歯形52の歯先のピッチとが互いに異なって
くる。
工具51は、その工具設計法として、工具51側のモジ
ュール、圧力角およびねじれ角を被加工歯車W側のそれ
と同じ値に設定しているのが一般的であるため、噛み合
いピッチ円上では工具51と被加工歯車Wのピッチが互
いに等しくなったとしても、実際に工具51と被加工歯
車Wとが接触して印圧によるロール仕上げ加工が施され
る図5の半径rx1の部分Pでは、被加工歯車Wの歯底ピ
ッチと工具歯形52の歯先のピッチとが互いに異なって
くる。
【0005】すなわち、図3に示すように、被加工歯車
Wの歯底ピッチaよりも工具歯形52の歯先ピッチbの
方が大きくなる。そして、図6に示すように、D1,D2
…を被加工歯車Wの歯溝とし、F1,F2…を歯先面とす
ると、被加工歯車Wと工具51との接触点Qは歯すじ方
向に沿って忠実に移動せずに、この歯すじ方向と所定角
度をなして矢印S1方向に移動することになる。
Wの歯底ピッチaよりも工具歯形52の歯先ピッチbの
方が大きくなる。そして、図6に示すように、D1,D2
…を被加工歯車Wの歯溝とし、F1,F2…を歯先面とす
ると、被加工歯車Wと工具51との接触点Qは歯すじ方
向に沿って忠実に移動せずに、この歯すじ方向と所定角
度をなして矢印S1方向に移動することになる。
【0006】その結果、図6のほか図7に示すように、
上記の接触点Qが歯溝D2から歯溝D3に移る直前には、
その接触点Qが偏るがために鋭角側の一方の歯元部に集
中して過大荷重が加わり、そのロール仕上げ加工の設定
荷重の大きさによっては歯元部Cに亀裂が発生し、所期
の目的どおりに歯車Wの疲労強度の向上を達成すること
ができない。
上記の接触点Qが歯溝D2から歯溝D3に移る直前には、
その接触点Qが偏るがために鋭角側の一方の歯元部に集
中して過大荷重が加わり、そのロール仕上げ加工の設定
荷重の大きさによっては歯元部Cに亀裂が発生し、所期
の目的どおりに歯車Wの疲労強度の向上を達成すること
ができない。
【0007】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、偏荷重による集中過大荷重を防止して、充
分な疲労強度向上効果が得られる工具を提供することを
目的とする。
れたもので、偏荷重による集中過大荷重を防止して、充
分な疲労強度向上効果が得られる工具を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、工具歯形の歯
先部と、この工具歯形により印圧される相手側歯車の歯
元部とについて、そのピッチおよびねじれ角を互いに等
しく設定したことを特徴としている。
先部と、この工具歯形により印圧される相手側歯車の歯
元部とについて、そのピッチおよびねじれ角を互いに等
しく設定したことを特徴としている。
【0009】
【作用】この構造によると、被加工歯車と工具の噛み合
い状態において、その両者の接触点が被加工歯車の歯溝
幅方向の中心線に沿って移動することから、その歯溝の
両側の歯元部を均等に印圧することができる。
い状態において、その両者の接触点が被加工歯車の歯溝
幅方向の中心線に沿って移動することから、その歯溝の
両側の歯元部を均等に印圧することができる。
【0010】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す図で、工具1
は被加工歯車Wに対して所定の歯数比をもつ歯車状のも
ので、この工具歯形2の歯面3,3は被加工歯車Wとの
干渉を回避するために滑らかな凹曲面をもって大きく窪
ませた形状とされ、その歯面3,3と歯先面4とのなす
コーナー部には所定曲率Rのアール面取り部5を形成し
てある。
は被加工歯車Wに対して所定の歯数比をもつ歯車状のも
ので、この工具歯形2の歯面3,3は被加工歯車Wとの
干渉を回避するために滑らかな凹曲面をもって大きく窪
ませた形状とされ、その歯面3,3と歯先面4とのなす
コーナー部には所定曲率Rのアール面取り部5を形成し
てある。
【0011】なお、前記歯面3,3および歯先面4は、
被加工歯車Wと干渉しないかぎり特にその形状は問わな
い。
被加工歯車Wと干渉しないかぎり特にその形状は問わな
い。
【0012】そして、前記被加工歯車Wの実際の使用状
態下でその歯車同士の噛み合いによる応力が最大になる
点Pの半径をrx1とし、そのrx1に接触する工具歯形2
の歯先部Eの半径をrx2、そのリードをL2とすると、
rx2およびL2は次のように設定されている。
態下でその歯車同士の噛み合いによる応力が最大になる
点Pの半径をrx1とし、そのrx1に接触する工具歯形2
の歯先部Eの半径をrx2、そのリードをL2とすると、
rx2およびL2は次のように設定されている。
【0013】rx2=Z2/Z1・rx1 L2=πmn1Z2/sinβ1 ただし、 Z1:被加工歯車の歯数 Z2:工具の歯数 mn1:被加工歯車の歯直角モジュール β1:被加工歯車のピッチ円ねじれ角 である。
【0014】以上の諸元設定により、半径rx1の被加工
歯車Wの歯元部Pと、半径rx2の工具歯形2の歯先部E
とでは、そのピッチおよびねじれ角が互いに等しくなる
ように設定されている。
歯車Wの歯元部Pと、半径rx2の工具歯形2の歯先部E
とでは、そのピッチおよびねじれ角が互いに等しくなる
ように設定されている。
【0015】したがって、本実施例の工具1によると、
被加工歯車Wとの噛み合い状態において、図2にも示す
ように、被加工歯車Wと工具歯形2との接触点Qが被加
工歯車Wの歯溝D2の幅方向中心線に沿って矢印S2方向
に忠実に移動することから、工具歯形2の歯先部Eのア
ール面取り部5が歯溝D2の両側の歯元部P,Pに均等
に圧接して印圧することになる。
被加工歯車Wとの噛み合い状態において、図2にも示す
ように、被加工歯車Wと工具歯形2との接触点Qが被加
工歯車Wの歯溝D2の幅方向中心線に沿って矢印S2方向
に忠実に移動することから、工具歯形2の歯先部Eのア
ール面取り部5が歯溝D2の両側の歯元部P,Pに均等
に圧接して印圧することになる。
【0016】そのため、従来のように一方の歯元部に印
圧荷重が偏ったかたちで集中して加わるようなことがな
く、より大きな印圧荷重のもとで残留応力を発生させ
て、歯車の歯元の疲労強度の向上を図ることができる。
圧荷重が偏ったかたちで集中して加わるようなことがな
く、より大きな印圧荷重のもとで残留応力を発生させ
て、歯車の歯元の疲労強度の向上を図ることができる。
【0017】また、前記アール面取り部5の曲率半径R
を必要に応じて変更すると、その面圧も変化することか
ら、このアール面取り部5の半径によって適宜残留応力
効果をコントロールすることができる。
を必要に応じて変更すると、その面圧も変化することか
ら、このアール面取り部5の半径によって適宜残留応力
効果をコントロールすることができる。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、工具歯形
の歯先部とこの工具歯形によって印圧される相手側歯車
の歯元部とについて、そのピッチおよびねじれ角を互い
に等しく設定したことにより、被加工歯車の歯溝の両側
の歯元部に均等に印圧荷重を加えることができるので、
従来のように一方の歯元部に集中して印圧荷重が加わる
ことがなく、その歯元部での亀裂の発生もない。
の歯先部とこの工具歯形によって印圧される相手側歯車
の歯元部とについて、そのピッチおよびねじれ角を互い
に等しく設定したことにより、被加工歯車の歯溝の両側
の歯元部に均等に印圧荷重を加えることができるので、
従来のように一方の歯元部に集中して印圧荷重が加わる
ことがなく、その歯元部での亀裂の発生もない。
【0019】したがって、より大きな印圧荷重をかけ
て、残留応力効果による必要十分な歯元部の疲労強度の
向上を図ることができる。
て、残留応力効果による必要十分な歯元部の疲労強度の
向上を図ることができる。
【図1】本発明の一実施例を示す要部拡大断面図。
【図2】図1に示す工具と歯車の噛み合い部の展開説明
図。
図。
【図3】従来の工具と歯車との関係を示す要部斜視図。
【図4】図3の工具と歯車とが噛み合った状態を示す要
部拡大説明図。
部拡大説明図。
【図5】歯車側の歯形の説明図。
【図6】図4の噛み合い部の展開説明図。
【図7】従来の亀裂発生過程の説明図。
1…ロール仕上げ工具 2…工具歯形 E…工具歯形の歯先部 P…歯車の歯元部 W…被加工歯車
Claims (1)
- 【請求項1】 機械加工が施された歯車と噛み合わせて
回転させることにより歯車の歯底部近傍を印圧してロー
ル仕上げ加工を施す歯車状の工具において、 工具歯形の歯先部と、この工具歯形により印圧される相
手側歯車の歯元部とについて、そのピッチおよびねじれ
角を互いに等しく設定したことを特徴とする歯車のロー
ル仕上げ工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16114293A JPH0716685A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 歯車のロール仕上げ工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16114293A JPH0716685A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 歯車のロール仕上げ工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0716685A true JPH0716685A (ja) | 1995-01-20 |
Family
ID=15729395
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16114293A Pending JPH0716685A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 歯車のロール仕上げ工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0716685A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013132645A (ja) * | 2011-12-26 | 2013-07-08 | Aisin Seiki Co Ltd | 歯車の転造方法および転造装置 |
-
1993
- 1993-06-30 JP JP16114293A patent/JPH0716685A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013132645A (ja) * | 2011-12-26 | 2013-07-08 | Aisin Seiki Co Ltd | 歯車の転造方法および転造装置 |
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