JPH0716624A - 被圧延材のトラッキング方法、圧延データの収集方法、装置および圧延制御システム - Google Patents

被圧延材のトラッキング方法、圧延データの収集方法、装置および圧延制御システム

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JPH0716624A
JPH0716624A JP5143336A JP14333693A JPH0716624A JP H0716624 A JPH0716624 A JP H0716624A JP 5143336 A JP5143336 A JP 5143336A JP 14333693 A JP14333693 A JP 14333693A JP H0716624 A JPH0716624 A JP H0716624A
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JP5143336A
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Shohei Fukuoka
昇平 福岡
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】被圧延材の定点を圧延スタンド毎に独立して行
えるトラッキング方法と、それにより定点データを精度
よくリアルタイムに収集する方法と装置を提供すること
にある。 【構成】移動する被圧延材1のプロセスデータ(板厚な
ど)を、圧延スタンド2の入側および出側の計測位置
(たとえば4a,4b)で測定し、サンプリングデータ
収集手段51より一定周期でサンプリングする。定点デ
ータ収集手段52は、入側計測位置4aでサンプリング
される被測定点の中から予め指定される定点が、スタン
ド2を経て出側の4bに達する到達時刻を求め、この時
刻の直前および直後に4bでサンプリングされるデータ
を元にして、圧延スタンド2の出側における定点データ
を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧延制御システムに係
り、特に、被圧延材のトラッキング方法および定点デー
タの収集方式に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延プロセスの制御装置は、制御出力に
対する実績(プロセス)データを取り込み、その状態変
化を元につぎの制御出力を決定している。圧延制御にお
ける実績データの収集は、制御周期と関連する一定時間
周期で行われる。
【0003】近年、制御用計算機の高性能化によって、
リアルタイムな圧延プロセスの解析にたいする制約が無
くなり、数学モデルに基づく高度な制御方法が種々提案
され、一部は実現されている。これに伴い、実績データ
の高速(短周期)かつ、多観点の収集が求められるよう
になっている。
【0004】この一つに定点データがある。圧延プロセ
スの解析にとって、被圧延材の所定位置(定点)が各ス
タンドを通じて変化するようすを、リアルタイムに検出
する情報は極めて有用である。
【0005】ところで、周期的に収集される実績データ
は、サンプリング時点に計測位置(検出器)を通過した
被圧延材の測定点(サンプリング点)のデータであり、
各スタンド相互のサンプリング点は被圧延材上では無関
係となる。言い替えれば、各スタンド毎に被圧延材の全
く異なる場所を計測している。
【0006】周期的データから定点データを得る方法と
しては、板速度と先進率よって板の先端から指定点をト
ラッキングし、指定点にもっとも近いサンプリング値を
近似値として採用する方法が一般的である。さらに、各
スタンドのサンプリングデータをスタンド順に並べたデ
ータパターンを複数時間帯について求め、データパター
ンの相互相関から定点データを求める方法などが知られ
ている。後者の方法は特開昭63−52704号公報な
どに開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術によ
る定点データの収集は、板先端を基準とするトラッキン
グの場合は精度が低く、相互相関による場合はやゝ長時
間のデータの蓄積が必要で、リアルタイムな収集が困難
になる。
【0008】本発明の目的は、上記問題点を克服し、サ
ンプリングタイムを利用して、圧延スタンド毎に独立し
て行えるトラッキング方法を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、リアルタイムに被圧
延材の定点データを収集する方法と装置を提供すること
にある。
【0010】本発明のさらに他の目的は、リアルタイム
な定点データに基づく最適制御の圧延制御システムを提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、一定のサ
ンプリング周期によって圧延スタンドの入側および出側
で計測される被圧延材の定点を追跡するトラッキング方
法において、前記定点の位置は前記入側で計測される被
圧延材の被測定点を基準にして定め、前記定点の現在位
置は前記サンプリング周期の度に計測される板速度と前
記周期の積により求めることにより達成される。
【0012】前記他の目的は、被圧延材の所定位置(以
下、定位置と呼ぶ)のプロセスデータを収集する方法に
おいて、圧延スタンドの入側および出側の計測位置で、
移動する被圧延材のプロセスデータを一定周期でサンプ
リングし、前記入側の計測位置でサンプリングされた被
圧延材の測定位置を基準として定まる定位置が、前記出
側の計測位置に到達する到達時刻を求め、前記出側の計
測位置でサンプリングされた前記到達時刻の直前および
直後のプロセスデータを元に、前記出側の計測位置にお
ける前記定位置のプロセスデータを求めることにより達
成される。
【0013】
【作用】前記定位置(定点または複数の定点がある板幅
方向の直線上)は、スタンドの入側計測位置(または前
段のスタンドの出側計測位置)においてサンプリングさ
れる被圧延材の被測定位置(サンプリング位置)を基準
にして設定される。実用的には、定点は初段スタンドの
入側の被測定点(サンプリング点)の一部または全部と
するのがよい。
【0014】スタンドの入側で指定される定点が、出側
の計測位置に到達する時刻tは、数1より求まる。
【0015】
【数1】t=L1/v1+L2/v2+△t L1:入側計測位置からスタンドまでの入側設備長 v1:スタンド入側の板速度(入側速度) L2:スタンドから出側計測位置までの出側設備長 v2:スタンド出側の板速度(出側速度) △t:基準の被測定点と定点の時間差 また、サンプリング周期をTとし、到達時刻tの直前の
サンプリング数をmとすると、時刻tとその前後のサン
プリング時刻tm,tm+1は数2の関係になる。
【0016】
【数2】tm < t < tm+1 ここで、tm=T・m tm+1=T・(m+1) これより、到達時刻tの直前のサンプリング回数mと、
直後のサンプリング回数(m+1)およびそれら時刻が
求まる。時刻tm,tm+1の実績データをDm,Dm+1
すると、時刻tに対応する指定点データDtは、たとえ
ば直線補間により数3のように求めることができる。
【0017】
【数3】Dt=(Dm+1−Dm)(t−tm)/T + Dm このように、スタンドの入側のサンプリングによる被圧
延材の所定の被測定点を基準にして定点を決めているの
で、定点と被測定点(サンプリング点)との間には所定
の関数関係が成立し、定点の現在位置のトラッキングが
容易になる。
【0018】そのうえ、スタンド毎に限定してトラッキ
ングできるので、先進率や材料速度の変動による誤差が
少なく、精度の高い定点データをリアルタイムに求める
ことが可能になる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は、本発明による定点データ収集方式
を適用する、圧延制御システムの構成例である。被圧延
材1を連続圧延する複数の圧延スタンド2−a〜2−
d、各スタンド前後の板速度検出器3−a〜3−e、板
厚検出器4−a〜4−eを備えている。この他にも圧延
荷重、張力、温度など図示しない検出器を配備してい
る。
【0020】データ収集装置5は、サンプリング手段5
1により定周期で板速度検出器3や板厚検出器4をサン
プリングしてデータを収集し、記憶装置8に記憶する。
さらに、サンプリングデータを元に、後述する定点デー
タ収集手段52によって被圧延材の定点データを得る。
【0021】形状制御装置6は、データ収集装置5から
の板速度や板形状を入力し、予め設定されている目標の
板形状になるように各スタンドを制御する。
【0022】上位制御装置7は、数式モデルやAIモデ
ルによるシミュレータ71や図示しないセットアップ制
御手段を有し、データ収集装置5や形状制御装置6、さ
らには図示しない板厚制御装置等とネットワーク9によ
り結ばれている。シミュレータ71は、データ収集装置
5からの実績データを元にしたシミュレーションを行っ
て、次の圧延パスへのフィードバックはもちろん、自己
のモデルの修正や、形状制御装置6等へのリアルタイム
な制御変更指令などを逐次行う。
【0023】図2は、本発明による指定点データ収集機
能を説明する模式図である。同図で、被圧延材1はスタ
ンド2i-1で圧延され、その出側の板厚計測点4i-1を経
てスタンド2iで圧延され、その出側の計測点4iを経て
さらに下流へと移動する。計測点4i-1とスタンド2i
の設備長をLi1、スタンド2iと計測点4i間の設備長を
i2、スタンド2i-1出側の板速度をvi-1、スタンド2
i出側の板速度をviとする。
【0024】図3は、記憶装置8に領域を有している、
サンプリングデータファイル10の構成を示す。ファイ
ル10にはスタンドNoの計測点毎に、定周期Tによる
サンプリング回数(j)順のデータが記憶される。この
例では、n回〜(n+m+1)回までの、No:i−1
(計測点4i-1)とNo:i(計測点4i)のデータを、
板厚(D)と板速度(v)について示している。
【0025】説明のために、計測点4i-1におけるn回
目のサンプリングに対応する被圧延材の被測定点(n)
を指定点nとする。なお、指定点は被測定点を基準にし
て決められ、両者に時間差△tのある場合は後述のよう
に補正される。
【0026】計測点4i-1においてデータDi-1,nの指定
点nが、スタンド2iを経て変化したときのデータDni
を、被測定点4iにおける定周期のサンプリングデータ
iから以下のようにして求める。
【0027】図4は、スタンド2iで指定点データを求
める処理手順を示す。周期Tをチェックし(s10
1)、T時間ごとに以下の処理を行う。まず、計測点4
i において、板厚データDiと出側速度viをサンプリ
ングし、サンプリング回数jの順に、サンプリングデー
タファイル10のi領域に格納する(s102)。サン
プリング回数jは各スタンド共通であり、図3に示すよ
うに、計測点4i-1 でも同タイミングでサンプリングさ
れている。
【0028】つぎに、指定点を認識するため、基準サン
プリング回数の判定を行う。すなわち、サンプリング回
数jの所定回数nに対応する、前スタンド(2i−1)
の被測定点(サンプリング点)が、予め指定点として定
められているので、ここではサンプリング回数j=nを
判定する(s103)。このnのサンプリング時刻がト
ラッキング開始時刻となる。
【0029】サンプリング回数j=nのとき、数4によ
り指定点nが計測点4i に到達する時刻ti,nを求め
る。さらに、このti,nの前および後で、ti,nに最も近
いサンプリング時刻tf,tbを数5より求め、図5
(a)に示すトラッキングファイル11に格納する(s
104)。同図で、サンプリング回数nにおける△t
は、指定点と基準となる被測定点との間の時間差であ
る。この例では指定点をj=nの1個としているが、前
スタンドの被測定点の全部または一部を指定点とするこ
とも可能である。なお、j≠nのときはs104はパス
される。
【0030】
【数4】ti,n=Li1/vi-1,n + Li2/vi,n
【0031】
【数5】tf < ti,n < tb tf =(n+m)T tb =(n+m+1)T つぎに、サンプリング開始時刻(j=1)からの累積時
間が、指定点nの到達時刻ti,n(厳密には到達時刻直
後のサンプリング時刻tb )を経過したか判定する(s
105)。この判定は、数5より求まるサンプリング回
数(n+m+1)によっても行える。
【0032】このs103〜s105が指定点のトラッ
キングであり、トラッキング領域はスタンド毎に独立
し、一つのスタンドの入側計測位置(前スタンドの出側
計測位置)から出側計測位置までの1スパンL(=Li1
+ Li2)となる。
【0033】tb を経過したとき、ファイル10から板
厚データDi,n+mとDi,n+m+1を読出し、計測点4iにお
ける指定点nの板厚Dsi,nを数6により求め、指定点
データファイル12に格納する(s105)。
【0034】
【数6】Dsi,n=(Di,n+m+1−Di,n+m)(ti,n−tf
)/T + Di,n+m 図6は、s106における、指定点データDsの補間方
法を説明するもので、縦軸はサンプリングデータの値、
横軸はサンプリング開始時点からの経過時間である。同
図(a)は上記の数6による線形近似の例である。同図
(b),(c)は、より精度の高い曲線近似(最小2乗
近似)の例である。なお、横軸の経過時間を指定点の移
動距離に置き換えて、上記と同じ指定点データDsを計
算できることは自明であろう。
【0035】上記の実施例は、板速度vが安定してい
て、被圧延材1が上記1スパンを移動する期間(m・
T)には一定とみれる場合である。しかし、加減速時の
ように板速度に変動のあるときは、サンプリングの度に
上記の1スパンにおける指定点nの現在位置を計算し、
指定点nが計被測定点4i に到達した時間ti,nを求め
ることが必要になる。
【0036】図7は、板速度vが変動する場合の指定点
データを求める処理フローを示す。s201s〜202
は、図1の場合と同じになる。つぎに、サンプリング回
数jが、前スタンド(i−1)の指定点nに対応するサ
ンプリング回数(=n)以上であるか判定し(s10
3)、j≧nのときは、計測点4i-1(始点)〜4i(終
点)までの1スパンの範囲において、指定点nの現在位
置li,j のトラッキングを行う。
【0037】まず、現時点のli,j がLi1(計測点4
i-1とスタンド2i間の設備長)を超えているか判定する
(s204)。超えていれば、vi,j(スタンド2i
側の板速度)を用い(s205)、超えていなければv
i-1,j(スタンド2i-1 出側の板速度)を用いて(s2
06)、現在位置li,j を数7により計算し、図5
(b)に示すトラッキングファイル11に記憶する。な
お、指定点とその基準となるサンプリング点(被測定
点)とに距離差△lがあるときは、図5(b)のn回目
の現在位置の値に、△liが記憶される。
【0038】
【数7】 li,j =li,j +T・vi-1,j (li,j < Li1) li,j =li,j +T・vi,j (li,j > Li1) つぎに、指定点nの現在位置li,j が、上記した1スパ
ンの距離Li(=Li1+Li2)を超えたか判定する(s
207)。
【0039】指定点nの現在位置がトラッキングの終点
を超えた場合に、指定点nの計測点4i に到達した時刻
i,nと、その直前および直後のサンプリング時刻tf,
tbを数8により求める(s208)。ただし、li,j
距離Liを超えた直後のサンプリング数をj=(n+m
+1)とする。
【0040】
【数8】tf =(n+m)T tb =(n+m+1)T ti,n=(Li−li,j-1)/vi,j+tf これらの時刻と、計測点4i におけるサンプリングデー
タDi,n+m およびDi, n+m+1 から、上記数6により指定
点nのデータDsi,nを求める(s209)。
【0041】この実施例によれば、指定点のトラッキン
グは、板速度が変動する場合にも、サンプリングの度に
その板速度を用いて正確に行なえる。
【0042】なお、板速度の変化を監視して、板速度が
安定している期間は、只1回の計算で得られる指定点へ
の到達時刻をトラッキングする方法(図4)、板速度が
変動している期間は、サンプリングの度に板速度によっ
て現在位置をトラッキングする方法(図7)とを選択的
に行い、指定点データを求めるようにしてもよい。
【0043】以上に説明した実施例では、1スタンドの
入側で指定した指定点について、出側のサンプリング点
における指定点データを求めるものであった。しかし、
多段の圧延システムにおいては、最初のスタンド(2−
a)の入側の複数の被測定点(サンプリング点)をそれ
ぞれ指定点に設定し、これを各々トラッキングしなが
ら、各スタンドの出側毎にそのサンプリングデータから
各指定点データを求める必要がある。
【0044】このように、複数のスタンドに亘って連続
して指定点データを求める場合にも、本発明は適用可能
である。まず、スタンド2−a入側のサンプリング点を
指定点としたとき、2−a出側の指定点データは図1ま
たは図7の処理と全く同様に求めることができる。
【0045】ついで、2−b入側の指定点を、2−a出
側の指定点の到達時刻ti,n の直前(または直後)のサ
ンプリング時刻tf(またはtb)を基準にして定め、数
9に示す時間差△t(または移動距離差△l)をファイ
ル11に記憶しておく。なお、この場合の時間差△t
(または移動距離差△l)は、上述した最初の指定時に
おける基準の被測定点と指定点の間の偏差の場合と全く
同様に扱うことができる。
【0046】後段のスタンドにおける、これらの仮指定
や時間差は、上述した前段(2−a出側)の指定点デー
タを得る時点で自動的に定まるものであり、各スタンド
毎に特別の処理を必要としない。
【0047】
【数9】△t=ti,n−tf △l=△t・vi,m+n スタンド2−b出側における指定点データの収集は、2
−b入側の基準となるサンプリング点(tfまたはtb
の)を仮の指定点として扱い、図4に示した処理手順に
よる場合は、s104の指定点の到達時刻ti,n の計算
において、上記の時間差△tを補正する。一方、図7に
示した処理手順による場合は、s205またはs206
における現在位置li,j の計算において、上記の移動距
離差△lによる補正を行う。以後のスタンドにおいても
同様の繰返しとなる。
【0048】本実施例によれば、各スタンドの定周期の
サンプリング点を基準にして指定点を設定しているの
で、指定点のトラッキングは、当該スタンドの入側サン
プリング点(前スタンドの出側サンプリング点)から当
該スタンドの出側サンプリング点までの1スパンについ
て行えばよく、圧延スタンドが多段の場合にもスタンド
毎に独立して行える。
【0049】したがって、従来のトラッキングのよう
に、材料先端を基準とする指定点の現在位置を、各スタ
ンドに亘って次々と累積して求める必要がなく、指定点
データの収集が簡単、かつ、正確に行える。
【0050】次に、本発明の圧延制御システムにおける
形状制御を、図1により説明する。データ収集装置5
は、リアルタイムな定点データをスタンド毎に収集す
る、定点データ収集手段52を備えている。
【0051】サンプリング手段51において、板幅方向
に配置した複数の板厚検出器4の板厚データ群を各スタ
ンド毎に収集し、定点データ収集手段52によって各ス
タンド毎の指定点の板厚データ群を求め、板形状出力手
段53によって指定点の板圧データ群を元にした板形状
(板プロフィル)を求める。
【0052】形状制御装置6は、データ収集装置5から
のスタンド毎の板形状と、予め設定されているスタンド
毎の目標板形状を比較し、目標の板形状になるように各
スタンドのベンダー制御のゲインやクーラントのパター
ン変更などを行う。
【0053】これによれば、定点の形状データを元にリ
アルタイムな形状制御が行えるので、従来のサンプリン
グデータのみによる形状制御に比べ、プロセス状態の正
確な把握に基づく、各スタンド毎の決め細かい制御が可
能になり、リアルタイム形状制御の精度を著しく向上
し、材料の無駄低減と品質確保を実現できる。
【0054】本発明によって得られる定点データの利用
は、形状制御に限られるものではない。上位制御装置7
のシミュレータ71は、リアルタイムな定点データを元
にリアルタイムシミュレーションを行い、その結果に基
づく自己モデルのオンライン修正や、各種の制御装置に
たいする制御変更指令を行うことができる。これによれ
ば、圧延システムの高度な最適制御を実現することがで
きる。
【0055】
【発明の効果】本発明による被圧延材のトラッキング方
法によれば、スタンドの入側における被圧延材のサンプ
リング点(被測定点)を基準にして指定点を定めている
ので、指定点とサンプリング回数との間に所定の関係が
成立し、指定点のトラッキングが容易で正確に行える効
果がある。
【0056】本発明による圧延データの収集方法と装置
によれば、サンプリング時刻を基準にスタンド毎に定ま
る指定点の到達時刻の前後のサンプリングデータから定
点データを求める。したがって、定点データの収集がリ
アルタイムに精度よく行え、定点データの収集手段も簡
単に構成できる効果がある。
【0057】本発明の圧延制御システムによれば、リア
ルタイムな指定点データをスタンド毎に収集するデータ
収集装置と、指定点データを各スタンドの圧延制御に反
映する制御装置を具備しているので、高度の最適制御を
実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧延制御システムの一実施例を示す構
成図である。
【図2】指定点のトラッキングを説明するための模式図
である。
【図3】サンプリングデータファイルの構成を説明する
説明図である。
【図4】本発明のトラッキング方法と定点データの収集
の一実施例を示すフローチャートである。
【図5】トラッキングファイルの構成を説明する説明図
である。
【図6】定点データを求める補間処理を説明する説明図
である。
【図7】本発明のトラッキング方法と定点データの収集
の他の実施例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…被圧延材、2…圧延スタンド、3…板速度検出器、
4…板厚検出器、5…データ収集装置、6…形状制御装
置、7…上位制御装置、8…記憶装置、9…ネットワー
ク、10…サンプリングデータファイル、11…トラッ
キングデータファイル、51…定周期サンプリング手
段、52…定点データ収集手段、71…シミュレータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21B 37/00 BBM BBP

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一定のサンプリング周期によって圧延スタ
    ンドの入側および出側で計測される被圧延材の定点を追
    跡するトラッキング方法において、 前記定点の位置は前記入側で計測される被圧延材の被測
    定点を基準にして定め、前記定点の現在位置は前記サン
    プリング周期の度に計測される板速度と前記周期の積の
    累積により求め、前記定点が入側にあるときは前記板速
    度は前記入側で計測される値、前記定点が出側にあると
    きは前記板速度は前記出側で計測される値を用いること
    を特徴とする被圧延材のトラッキング方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記定点が前記被測定点にたいし所定の時間差をもって
    定められている場合は、求められた現在位置を前記時間
    差と前記板速度を乗じた値(距離差)で補正することを
    特徴とする被圧延材のトラッキング方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 圧延スタンドが複数段からなる後段の場合は、前記入側
    の計測は直前の前段の圧延スタンドの出側の計測とな
    り、前記定点の基準となる前記被測定点は前記定点が前
    記前段の出側の計測位置に到達する時刻の直前または直
    後のサンプリング時点に定め、前記現在位置が圧延スタ
    ンド毎に独立して求められるようにしたことを特徴とす
    る被圧延材のトラッキング方法。
  4. 【請求項4】被圧延材の所定位置(以下、定位置と呼
    ぶ)のプロセスデータを収集する方法において、 圧延スタンドの入側および出側の計測位置で、移動する
    被圧延材のプロセスデータを一定周期でサンプリング
    し、 前記入側の計測位置でサンプリングされた被圧延材の被
    測定位置を基準として指定される定位置が、前記出側の
    計測位置に到達する到達時刻を求め、前記出側の計測位
    置でサンプリングされた前記到達時刻の直前および直後
    のプロセスデータを元に、前記出側の計測位置における
    前記定位置のプロセスデータを求めることを特徴とする
    圧延データの収集方法。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記到達時刻は、 前記入側の計測位置から圧延スタンドまでの入側設備長
    と、当該圧延スタンドから前記出側の計測位置までの出
    側設備長の各々を、前記定位置の基準となる前記被測定
    位置のサンプリング時刻における入側板速度と出側速度
    でそれぞれ除算した、入側移動時間と出側移動時間の和
    として求められることを特徴とする圧延データの収集方
    法。
  6. 【請求項6】請求項4において、前記到達時刻は、 前記入側の計測位置から出側の計測位置までのスパンに
    おける前記定位置の現在位置を、前記定位置の基準とな
    る前記被測定位置のサンプリング時刻を起点に、サンプ
    リングの度にサンプリング板速度に前記一定周期を乗じ
    た値を累積して求め、前記現在位置が前記出側の計測位
    置に一致するときの時刻として求めることを特徴とする
    圧延データの収集方法。
  7. 【請求項7】請求項4において、前記到達時刻は、 被圧延材の板速度が一定している期間は、前記定位置の
    基準となる前記被測定位置のサンプリング時刻における
    板速度で、前記入側の計測位置から出側の計測位置まで
    の設備長を除算して求め、 被圧延材の速度が変動している期間は、サンプリング毎
    にその時点の板速度から求められる前記現在位置が前記
    出側計測位置に一致するときの時刻として求めることを
    特徴とする圧延データの収集方法。
  8. 【請求項8】複数段のスタンドにより連続圧延される、
    被圧延材の所定位置(以下、定位置と呼ぶ)のプロセス
    データを収集する装置において、 初段のスタンドの入側の計測位置および初段以後のスタ
    ンドの出側の計測位置にそれぞれ配置されるプロセスデ
    ータの計測装置と、 前記各計測装置を一定周期でサンプリングし、プロセス
    データを収集するサンプリング手段と、 前記入側の計測位置でサンプリングされた被圧延材の被
    測定位置を基準として定まる前記定位置が、各スタンド
    の出側の計測位置に到達する到達時刻をスタンド毎に求
    めるトラッキング手段と、 前記到達時刻の直前および直後にサンプリングされたプ
    ロセスデータを元に、出側の計測位置における前記定位
    置に対応するプロセスデータをスタンド毎に求める定位
    置データ演算手段と、を具備することを特徴とする圧延
    データの収集装置。
  9. 【請求項9】複数段のスタンドによる被圧延材の連続圧
    延プロセスを制御する圧延制御システムにおいて、 一定周期でサンプリングされるプロセスデータから、サ
    ンプリング点を基準にして定まる被圧延材の定位置につ
    いて、スタンド毎に定位置データをリアルタイムに求め
    るデータ収集装置と、 前記定位置データに基づくリアルタイムな圧延制御を行
    う制御装置を具備することを特徴とする圧延制御システ
    ム。
  10. 【請求項10】請求項9において、 前記定位置データは被圧延材の形状データであり、前記
    制御装置は予め各スタンドに設定されている目標形状デ
    ータと前記形状データを比較し、目標形状となるように
    各スタンドを形状制御することを特徴とする圧延制御シ
    ステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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