JPH07164760A - インクリボン - Google Patents

インクリボン

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JPH07164760A
JPH07164760A JP25931894A JP25931894A JPH07164760A JP H07164760 A JPH07164760 A JP H07164760A JP 25931894 A JP25931894 A JP 25931894A JP 25931894 A JP25931894 A JP 25931894A JP H07164760 A JPH07164760 A JP H07164760A
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infrared
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粒状の赤外発光蛍光体を、インクリボンの厚
さが1μm以上10μm以下のインク層中に含有させ
て、赤外発光蛍光体を含む発光特性に優れたインク層を
有するインクリボンを得る。 【構成】 ベ−スフィルム上にインク層を設けたインク
リボンにおいて、粒状の赤外発光蛍光体を厚さが1μm
以上10μm以下のインク層中に含有させたインクリボ

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は赤外光で励起されて赤
外波長領域で発光する赤外発光蛍光体を用いたインクリ
ボンに関し、さらに詳しくは、微粒子の赤外発光蛍光体
を含む発光特性に優れたインク層を有するインクリボン
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、偽造防止と秘密の保持を図るた
め、赤外波長領域で発光する赤外発光蛍光体を用いたイ
ンクリボンを使用して、カタログ等の印刷物などに、肉
眼では見えないステルスバ−コ−ド等の赤外発光層を熱
転写し(特開昭53−9607号、特開昭54−223
26号)、このコ−ド情報を光学的に読み取る装置で読
み取って、その商品の特徴、価格等の情報あるいは種々
の個人情報等を得ることが行われており(特開昭53−
9600号)、プリペイドカ−ドやIDカ−ド、磁気カ
−ドなどのプラスチック製基板や磁性層等にもこの種の
インクリボンを使用して赤外発光層を熱転写することが
試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のイン
クリボンに使用される赤外発光蛍光体は、粒子径が大き
く、たとえば、一般式 QD1-x-y Ndx Yby 4 12 (但し、QはLi,Na,K,Rb,Csからなる群か
ら選択された少なくとも1種以上であり、DはSc,
Y,La,Ce,Gd,Lu,Ga,Inからなる群か
ら選択された少なくとも1種以上であって、0.05≦x≦
0.999 、0.001 ≦y≦0.95、x+y≦1.0 である。)で
表されるリン酸系赤外発光蛍光体(特公昭53−405
94号)が、よく使用されているが、粒子径が7μm以
上と大きい。
【0004】このため、インクリボンに使用する際、粒
子を 0.1μmから2μmに粉砕する必要があるが、粉砕
すると、赤外発光蛍光体の結晶性や組成が損なわれ、粒
子が針状となって、粒度分布も広くなり、分散性が著し
く劣化して分散機を損傷してしまい、また発光強度が大
幅に低下して、残光も短くなり、インク層の厚みが1μ
mから10μmのインクリボンでは、実質的に使用する
ことができないという難点がある。
【0005】この発明は、このような従来の赤外発光蛍
光体の問題点を解消し、高い発光強度を有する微粒子の
赤外発光蛍光体を用いた発光特性に優れるインクリボン
を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、ベ−スフィ
ルム上にインク層を設けたインクリボンにおいて、粒状
の赤外発光蛍光体を厚さが1μm以上10μm以下のイ
ンク層中に含有させることによって、発光特性に優れた
インク層を有するインクリボンを得、また、粒状で粒子
径が 0.1μm以上1μm未満の微粒子で発光強度が高い
赤外発光蛍光体を使用することによって、発光特性に優
れたインク層を有するインクリボンを得たものである。
【0007】また、一般式 A1-x-y Ndx Yby PO4 (但し、AはAl,Bi,B,In,Ga,Sc,G
d,Ce,Y,Lu,Laから選ばれる少なくとも1種
以上の元素であり、0≦x≦0.9 、0≦y≦0.9 、0<
x+y≦1である。)で表される赤外発光蛍光体を使用
することによって、発光強度が高くかつ残光が長い微粒
子のリン酸系赤外発光蛍光体を含有した発光特性に優れ
るインク層を有するインクリボンを得たものである。
【0008】さらに、一般式 A2-p-q Ndp Ybq Ca5 ( MoO4 8 (但し、AはAl,Bi,B,In,Ga,Sc,G
d,Ce,Y,Lu,Laから選ばれる少なくとも1種
以上の元素であり、0≦p≦2、0≦q≦2、0<p+
q≦2である。)で表される赤外発光蛍光体を使用する
ことによって、発光強度が高くかつ残光が長い微粒子の
モリブデン酸系赤外発光蛍光体を含有した発光特性に優
れるインク層を有するインクリボンを得たものである。
【0009】また、インク層中にさらに分散剤としてア
ルキルアミンおよびリン酸塩から選ばれる少なくともい
ずれか1種を含有させることによって、インク層中の赤
外発光蛍光体を良好に分散させ、一段と発光特性に優れ
たインクリボンを得たものである。
【0010】この発明のインクリボンに使用される赤外
発光蛍光体としては、粒状のものが使用され、たとえ
ば、一般式 A1-x-y Ndx Yby PO4 (但し、AはAl,Bi,B,In,Ga,Sc,G
d,Ce,Y,Lu,Laから選ばれる少なくとも1種
以上の元素であり、0≦x≦0.9 、0≦y≦0.9 、0<
x+y≦1である。)で表されるリン酸系赤外発光蛍光
体や、一般式 A2-p-q Ndp Ybq Ca5 ( MoO4 8 (但し、AはAl,Bi,B,In,Ga,Sc,G
d,Ce,Y,Lu,Laから選ばれる少なくとも1種
以上の元素であり、0≦p≦2、0≦q≦2、0<p+
q≦2である。)で表されるモリブデン酸系赤外発光蛍
光体が使用される。
【0011】このような粒状の赤外発光蛍光体は、粒子
径が 0.1μm未満になると、厚さが1μm以上10μm
以下のインク層において、単位体積当たりの粒子数は増
大するが、粒子単体の発光強度が小さいことから、充分
な発光強度を確保することができず、粒子径が1μm以
上になると、インク層に含まれる粒子の絶対数が少な
く、平面数密度が低くなることから、この場合も充分な
発光強度を確保することができず、また粒子の形状がイ
ンク層表面に現れて、均一な表面のインク層が得られな
いため、粒子径が 0.1μm以上1μm未満のものが好ま
しく使用される。
【0012】この種のリン酸系赤外発光蛍光体は、Nd
およびYbから選ばれる少なくとも1種の元素化合物
と、必要な場合、Al,Bi,B,In,Ga,Sc,
Gd,Ce,Y,Lu,Laから選ばれる少なくとも1
種以上の元素化合物を併用した原料粉末に、オルトリン
酸または一般式 M3-z z PO4 (但し、Mはアルカ
リまたはアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種
以上であり、0≦z<3である。)で表されるリン酸塩
を加えて焼成し、次いで空冷した後、50℃以上の水熱
で処理し、過剰のリン酸塩などの不純物を除去して得ら
れるもので、粒状で粒子径1μm未満の微粒子の発光強
度が非常に高い赤外発光蛍光体が得られ、微粉砕するこ
となくそのままインクリボンのインク層に使用できる。
【0013】また、モリブデン酸系赤外発光蛍光体は、
NdおよびYbから選ばれる少なくとも1種の元素化合
物と、必要な場合、Al,Bi,B,In,Ga,S
c,Gd,Ce,Y,Lu,Laから選ばれる少なくと
も1種以上の元素化合物を併用した原料粉末に、酸化モ
リブデンと炭酸カルシウムを加えて焼成し、次いで空冷
した後、50℃以上の水熱で処理し、過剰の酸化モリブ
デンリンなどの不純物を除去して得られるもので、リン
酸系赤外発光蛍光体と同様に、粒状で粒子径1μm未満
の微粒子の発光強度が非常に高い赤外発光蛍光体が得ら
れ、微粉砕することなくそのままインクリボンのインク
層に使用できる。
【0014】しかして、この種の微粒子で発光強度が非
常に高いリン酸系赤外発光蛍光体や、モリブデン酸系赤
外発光蛍光体をインクリボンに使用すると、発光強度が
高くて発光特性に優れたインクリボンが得られる。
【0015】この種のリン酸系赤外発光蛍光体およびモ
リブデン酸系赤外発光蛍光体は、Nd、Ybの4f電子
の禁制遷移により発光するもので、微粒子であるにもか
かわらず発光強度が高いのは、母体とするオルトリン酸
塩またはモリブデン酸塩の結晶性が高く、また多くのN
d、Ybを含有することができるため、さらに結晶性が
よくなり発光強度が向上するものと思われる。
【0016】ここで、リン酸系赤外発光蛍光体の原料と
して使用されるオルトリン酸または前記一般式で表され
るリン酸塩は、単独で使用される他、混合してもよく、
高い発光強度を得るためには、前記一般式で表されるリ
ン酸塩のなかでもzの値の大きいものが好ましく使用さ
れる。そして、モリブデン酸系赤外発光蛍光体の原料と
しては、酸化モリブデンが使用される。
【0017】また、NdおよびYb元素の化合物として
は、これらの元素の酸化物、塩化物、炭酸塩、硝酸塩、
酢酸塩などが好ましく使用され、Al,Bi,B,I
n,Ga,Sc,Gd,Ce,Y,Lu,Laなどの元
素化合物としては、これらの元素の酸化物、塩化物、炭
酸塩、硝酸塩、酢酸塩などが好ましく使用される。そし
て、焼成は原材料をルツボに入れ、大気中で400〜1
500℃の温度、好ましくは500〜1000℃の温度
で 0.5〜6時間程度加熱して行われる。
【0018】このような粒状の赤外発光蛍光体の使用量
は、インク層中に30〜90重量%の範囲内で使用する
のが好ましく、60〜85重量%の範囲内で使用するの
がより好ましい。
【0019】また、このような粒状の発光強度が非常に
高い赤外発光蛍光体は、分散剤とともに使用されると、
分散性が一段と改善されて、発光特性もさらに良好なも
のとなる。
【0020】分散剤としては、アルキルアミンおよびリ
ン酸塩などが使用され、これらの分散剤は、インク層中
に含有させるといずれも赤外発光蛍光体の表面に良好に
付着して結合剤樹脂との親和性を良好にし、赤外発光蛍
光体を結合剤樹脂中に良好に分散する。
【0021】このようなアルキルアミンおよびリン酸塩
は、いずれか1種を使用してもよいが両者を併用しても
よく、アルキルアミンとしては炭素数が12〜18のも
のが好ましく使用される。このアルキルアミンのアルキ
ル基は直鎖でも分岐アルキルでもよく、不飽和基や芳香
族基を含んでもよい。具体例としては、たとえば、ドデ
シルアミン、ステアリルアミン、ミリスチルアミンなど
が挙げられ、分散性の点からドデシルアミンがより好ま
しく使用される。
【0022】また、リン酸塩としては、たとえば、モノ
(2−アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェ−
ト、モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッド
ホスフェ−ト、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシ
エチルホスフェ−トなどが好ましく使用され、分散性の
点からメタクリロイル系ホスフェ−トがより好ましく使
用される。
【0023】アルキルアミンおよびリン酸塩の使用量
は、赤外発光蛍光体に対して 0.1重量%より少なくては
赤外発光蛍光体の分散性が充分に改善されず、5重量%
より多くなると再凝集したり、粉落ちを生じたりするた
め赤外発光蛍光体に対して 0.1〜5重量%の範囲内で使
用するのが好ましい。
【0024】また、インク層に使用する結合剤樹脂とし
ては、木ロウ、密ロウ、ワックス、ポリウレタン樹脂、
ポリエステル樹脂、塩化ビニル系樹脂など、溶融性のも
のがいずれも限定されることなく使用される。
【0025】この発明のインクリボンは、常法に準じて
作製され、たとえば、粒状の赤外発光蛍光体を、溶融性
の結合剤樹脂および必要に応じて分散剤などその他の必
要成分とともに混合分散してインク組成物を調製し、こ
のインク組成物をポリエチレンテレフタレ−トフィルム
などのベ−スフィルム上に塗布、乾燥して、1μm以上
10μm以下のインク層を形成して作製される。
【0026】インク層の厚さは、1μmより薄くすると
出力が小さすぎ、10μmより厚くするとインク層自体
が脆くなり、面状剥離を引き起こすおそれがあるため、
1μm以上10μm以下の範囲内にするのが好ましく、
1μm以上5μm以下の範囲内にするのがより好まし
い。
【0027】そして、得られたインクリボンを、紙また
はプラスチック製基板あるいは磁性層等の上に熱転写す
るなどして、肉眼では見えないステルスバ−コ−ド等が
熱転写されたカタログ等の印刷物や、プリペイドカ−ド
やIDカ−ド、磁気カ−ドなどが得られる。
【0028】なお、インク層中には、赤外線を吸収する
カ−ボン以外の種々の顔料や染料、たとえば、レ−キレ
ッドC(赤色有機顔料)やフタロシアニンブル−(青色
有機顔料)などを含有させてもよい。
【0029】
【実施例】次ぎに、この発明の実施例について説明す
る。 実施例1 リン酸2水素リチウム(LiH2 PO4 ) 260.0 重量部 酸化ネオジム(Nd2 3 ) 9.4 〃 酸化イッテルビウム(Yb2 3 ) 10.9 〃 酸化イットリウム(Y2 3 ) 50.2 〃 上記組成物を充分に混合し、アルミナ製の蓋付きルツボ
に充填した後、電気炉に入れ、室温から750℃まで一
定昇温速度で2時間かけて昇温し、次いで、750℃で
2時間焼成した。
【0030】焼成終了後、直ちに電気炉から取り出し、
空気中で放冷した。しかる後、ルツボに100℃の熱湯
を入れて煮沸し、赤外発光蛍光体をルツボから取り出し
て、1規定の硝酸で洗浄し、水洗して、乾燥し、赤外発
光蛍光体を得た。得られた赤外発光蛍光体の粒子径は
0.5μmで、組成はNd0.1 Yb0.1 0.8 PO4 であ
った。
【0031】次いで、得られた赤外発光蛍光体を使用
し、 赤外発光蛍光体(Nd0.1 Yb0.1 0.8 PO4 、粒子径 60重量部 0.5μm) 密ロウ 40 〃 ドデシルアミン 5 〃 の組成物を溶融混合してインク組成物を調製した。
【0032】そして、このインク組成物を、厚さ5μm
のポリエチレンテレフタレ−トフィルム上に、乾燥厚が
2μmとなるように塗布、乾燥してインク層を形成し、
インクリボンを作製した。しかる後、このインクリボン
を用い、紙上に熱転写した。
【0033】実施例2 実施例1における赤外発光蛍光体の製造において、酸化
イットリウムを省いた以外は、実施例1と同様にして赤
外発光蛍光体を得た。得られた赤外発光蛍光体の粒子径
は 0.6μmで、組成はNd0.5 Yb0.5 PO4 であっ
た。
【0034】次いで、実施例1におけるインク組成物の
調製において、実施例1で使用した赤外発光蛍光体(N
0.1 Yb0.1 0.8 PO4 )に代えて、得られた赤外
発光蛍光体(Nd0.5 Yb0.5 PO4 )を同量使用した
以外は、実施例1と同様にしてインク組成物を調製し
て、インク層を形成し、インクリボンを作製した。そし
て、このインクリボンを用いて紙上に熱転写した。
【0035】実施例3 実施例1で得られた赤外発光蛍光体を使用し、 赤外発光蛍光体(Nd0.1 Yb0.1 0.8 PO4 、粒子径 80重量部 0.5μm) UR8200(東洋紡社製;ポリウレタン樹脂) 10 〃 ニッポランN930(日本ポリウレタン工業社製;ポリエ 8 〃 ステル樹脂) エバフレックス210(三井デュポン社製;エチレンビニ 2 〃 ルアルコ−ル樹脂) ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェ−ト 2 〃 メチルエチルケトン 150 〃 トルエン 100 〃 の組成物をサンドミルで1時間混合分散してインク組成
物を調製した。
【0036】そして、このインク組成物を、厚さ5μm
のポリエチレンテレフタレ−トフィルム上に、乾燥厚が
1.5μmとなるように塗布、乾燥してインク層を形成
し、インクリボンを作製した。しかる後、このインクリ
ボンを用いて紙上に熱転写した。このようにして熱転写
されたものは、耐摩耗性および耐薬品性等が良好であっ
た。
【0037】実施例4 実施例3におけるインク組成物の調製において、実施例
3で使用した赤外発光蛍光体(Nd0.1 Yb0.1 0.8
PO4 )に代えて、実施例2で得られた赤外発光蛍光体
(Nd0.5 Yb0.5 PO4 )を同量使用した以外は、実
施例3と同様にしてインク組成物を調製して、インク層
を形成し、インクリボンを作製した。そして、このイン
クリボンを用いて紙上に熱転写した。このようにして熱
転写されたものは、耐摩耗性および耐薬品性等が良好で
あった。
【0038】実施例5 実施例1におけるインク組成物の調製において、ドデシ
ルアミンに代えて、ジフェニル−2−メタクリロイルオ
キシエチルホスフェ−トを同量使用した以外は、実施例
1と同様にしてインク組成物を調製して、インク層を形
成し、インクリボンを作製した。そして、このインクリ
ボンを用いて紙上に熱転写した。
【0039】実施例6 実施例3におけるインク組成物の調製において、ジフェ
ニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェ−トに
代えて、ドデシルアミンを同量使用した以外は、実施例
3と同様にしてインク組成物を調製して、インク層を形
成し、インクリボンを作製した。そして、このインクリ
ボンを用いて紙上に熱転写した。このようにして熱転写
されたものは、耐摩耗性および耐薬品性等が良好であっ
た。
【0040】実施例7 実施例1におけるインク組成物の調製において、ドデシ
ルアミンを省いた以外は、実施例1と同様にしてインク
組成物を調製して、インク層を形成し、インクリボンを
作製した。そして、このインクリボンを用いて紙上に熱
転写した。
【0041】実施例8 実施例2におけるインク組成物の調製において、ドデシ
ルアミンを省いた以外は、実施例2と同様にしてインク
組成物を調製して、インク層を形成し、インクリボンを
作製した。そして、このインクリボンを用いて紙上に熱
転写した。
【0042】実施例9 実施例3におけるインク組成物の調製において、ジフェ
ニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェ−トを
省いた以外は、実施例3と同様にしてインク組成物を調
製して、インク層を形成し、インクリボンを作製した。
そして、このインクリボンを用いて紙上に熱転写した。
このようにして熱転写されたものは、耐摩耗性および耐
薬品性等が良好であった。
【0043】実施例10 実施例4におけるインク組成物の調製において、ジフェ
ニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェ−トを
省いた以外は、実施例4と同様にしてインク組成物を調
製して、インク層を形成し、インクリボンを作製した。
そして、このインクリボンを用いて紙上に熱転写した。
このようにして熱転写されたものは、耐摩耗性および耐
薬品性等が良好であった。
【0044】実施例11 実施例1において、厚さ5μmのポリエチレンテレフタ
レ−トフィルム上に形成するインク層の厚さを2μmか
ら10μmに変更した以外は、実施例1と同様にしてイ
ンク層を形成し、インクリボンを作製した。そして、こ
のインクリボンを用いて紙上に熱転写した。
【0045】実施例12 実施例1において、厚さ5μmのポリエチレンテレフタ
レ−トフィルム上に形成するインク層の厚さを2μmか
ら1μmに変更した以外は、実施例1と同様にしてイン
ク層を形成し、インクリボンを作製した。そして、この
インクリボンを用いて紙上に熱転写した。
【0046】実施例13 酸化モリブデン(MoO3 ) 384.0 重量部 酸化ネオジム(Nd2 3 ) 101.0 〃 酸化イッテルビウム(Yb2 3 ) 13.1 〃 炭酸カルシウム(CaCO3 ) 166.7 〃 上記組成物を充分に混合し、アルミナ製の蓋付きルツボ
に充填した後、電気炉に入れ、室温から750℃まで一
定昇温速度で2時間かけて昇温し、次いで、750℃で
2時間焼成した。
【0047】焼成終了後、直ちに電気炉から取り出し、
空気中で放冷した。しかる後、ルツボに100℃の熱湯
を入れて煮沸し、赤外発光蛍光体をルツボから取り出し
て、水洗し、乾燥して、赤外発光蛍光体を得た。得られ
た赤外発光蛍光体の粒子径は0.6μmで、組成はNd
1.8 Yb0.2 Ca5 (MoO4 8 であった。
【0048】次いで、得られた赤外発光蛍光体を使用
し、 赤外発光蛍光体(Nd1.8 Yb0.2 Ca5 (MoO4 8 60重量部 粒子径 0.6μm) 密ロウ 40 〃 ドデシルアミン 5 〃 の組成物を溶融混合してインク組成物を調製した。
【0049】そして、このインク組成物を、厚さ5μm
のポリエチレンテレフタレ−トフィルム上に、乾燥厚が
1μmとなるように塗布、乾燥してインク層を形成し、
インクリボンを作製した。しかる後、このインクリボン
を用い、紙上に熱転写した。
【0050】実施例14 実施例3におけるインク組成物の調製において、実施例
3で使用した赤外発光蛍光体(Nd0.1 Yb0.1 0.8
PO4 )に代えて、実施例13で得られた赤外発光蛍光
体Nd1.8 Yb0.2 Ca5 (MoO4 8 を同量使用し
た以外は、実施例3と同様にしてインク組成物を調製し
て、インク層を形成し、インクリボンを作製した。そし
て、このインクリボンを用いて紙上に熱転写した。
【0051】比較例1 リン酸2水素アンモニウム〔(NH4 )H2 PO4 〕 55.7重量部 酸化ネオジウム(Nd2 3 ) 16.2 〃 酸化イッテルビウム(Yb2 3 ) 2.2 〃 炭酸リチウム(Li2 CO3 ) 5.9 〃 上記組成物を充分に混合し、アルミナ製の蓋付きルツボ
に充填した後、電気炉に入れ、室温から650℃まで一
定昇温速度で2時間かけて昇温し、次いで、650℃で
1時間焼成した。
【0052】焼成終了後、直ちに電気炉から取り出し、
空気中で放冷した。しかる後、ルツボに100℃の熱湯
を入れて煮沸し、赤外発光蛍光体をルツボから取り出し
て、1規定の硝酸で洗浄し、水洗して、乾燥し、赤外発
光蛍光体を得た。得られた赤外発光蛍光体の粒子径は
2.0μmで、組成はLiNd0.9 Yb0.1 4 12であ
った。
【0053】次いで、得られた赤外発光蛍光体LiNd
0.9 Yb0.1 4 12を微粉砕して粒子径を 0.6μmと
し、実施例1におけるインク組成物の調製において、実
施例1で使用した赤外発光蛍光体(Nd0.1 Yb0.1
0.8 PO4 )に代えて、微粉砕して得られた赤外発光蛍
光体(LiNd0.9 Yb0.1 4 12)を同量使用した
以外は、実施例1と同様にしてインク組成物を調製して
インク層を形成し、インクリボンを作製した。そして、
このインクリボンを用いて紙上に熱転写した。なお、赤
外発光蛍光体LiNd0.9 Yb0.1 4 12を微粉砕し
たことにより、この赤外発光蛍光体の形状が針状とな
り、インク組成物を調製する際、分散機が著しく損傷し
た。
【0054】比較例2 実施例1において、厚さ5μmのポリエチレンテレフタ
レ−トフィルム上に形成するインク層の厚さを2μmか
ら0.05μmに変更した以外は、実施例1と同様にしてイ
ンク層を形成し、インクリボンを作製した。そして、こ
のインクリボンを用いて紙上に熱転写した。
【0055】比較例3 実施例1において、厚さ5μmのポリエチレンテレフタ
レ−トフィルム上に形成するインク層の厚さを2μmか
ら12μmに変更した以外は、実施例1と同様にしてイ
ンク層を形成し、インクリボンを作製した。そして、こ
のインクリボンを用いて紙上に熱転写した。なお、この
とき作製したインクリボンには、亀裂が生じ、インク層
の剥離が発生した。
【0056】各実施例および比較例において、インクリ
ボンを転写した紙上における赤外発光層の発光強度を調
べた。この発光強度はNbとYbを含む赤外発光蛍光体
を使用した場合は、波長810nmの光源で励起を行
い、ピ−ク感度980nmのシリコン光検出器で発光を
受光することにより発光強度を測定した。なお、発光強
度は実施例1の値を100として表示した。下記表1は
その結果である。
【0057】
【0058】
【発明の効果】上記表1から明らかなように、実施例1
ないし14で得られたインクリボンにより熱転写したも
のは、いずれも比較例1および2で得られたインクリボ
ンにより熱転写したものより発光強度より高く、また比
較例3のように剥離が発生せず、このことからこの発明
で得られるインクリボンは、発光強度が高くて発光特性
に優れていることがわかる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベ−スフィルム上にインク層を設けたイ
    ンクリボンにおいて、粒状の赤外発光蛍光体を厚さが1
    μm以上10μm以下のインク層中に含有させたことを
    特徴とするインクリボン
  2. 【請求項2】 ベ−スフィルム上にインク層を設けたイ
    ンクリボンにおいて、粒状で粒子径が 0.1μm以上1μ
    m未満の赤外発光蛍光体をインク層中に含有させたこと
    を特徴とするインクリボン
  3. 【請求項3】 赤外発光蛍光体が、一般式 A1-x-y Ndx Yby PO4 (但し、AはAl,Bi,B,In,Ga,Sc,G
    d,Ce,Y,Lu,Laから選ばれる少なくとも1種
    以上の元素であり、0≦x≦0.9 、0≦y≦0.9 、0<
    x+y≦1である。)で表される赤外発光蛍光体である
    請求項1または請求項2記載のインクリボン
  4. 【請求項4】 赤外発光蛍光体が、一般式 A2-p-q Ndp Ybq Ca5 ( MoO4 8 (但し、AはAl,Bi,B,In,Ga,Sc,G
    d,Ce,Y,Lu,Laから選ばれる少なくとも1種
    以上の元素であり、0≦p≦2、0≦q≦2、0<p+
    q≦2である。)で表される赤外発光蛍光体である請求
    項1または請求項2記載のインクリボン
  5. 【請求項5】 インク層中に、さらに分散剤としてアル
    キルアミンおよびリン酸塩から選ばれる少なくともいず
    れか1種を含有させた請求項1または請求項2記載のイ
    ンクリボン
  6. 【請求項6】 インク層中に、さらに着色剤を含有させ
    た請求項1または請求項2記載のインクリボン
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09104176A (ja) * 1995-10-11 1997-04-22 Tec Corp 熱転写記録媒体
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DE19746998B4 (de) * 1997-10-24 2008-06-05 Tesa Ag Laseretiketten und ihre Verwendung
DE102013011428A1 (de) 2013-07-09 2015-01-15 Thomas Scheubner Selbstklebend ausgerüstete Etiketten zur Feststellung der Authentizität

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