JPH07162051A - 圧電アクチュエータ、並びに当該圧電アクチュエータを用いた焦点調整機構、光学装置及び焦点位置可変光源 - Google Patents

圧電アクチュエータ、並びに当該圧電アクチュエータを用いた焦点調整機構、光学装置及び焦点位置可変光源

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Publication number
JPH07162051A
JPH07162051A JP5340659A JP34065993A JPH07162051A JP H07162051 A JPH07162051 A JP H07162051A JP 5340659 A JP5340659 A JP 5340659A JP 34065993 A JP34065993 A JP 34065993A JP H07162051 A JPH07162051 A JP H07162051A
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piezoelectric actuator
strain
piezoelectric
conversion element
hole
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Application number
JP5340659A
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English (en)
Inventor
Masahiro Yoneda
匡宏 米田
Hiroshi Goto
博史 後藤
Kenji Takemura
賢治 武村
Hidenobu Umeda
秀信 梅田
Atsushi Irie
篤 入江
Kiyotoshi Okura
清俊 大倉
Norimasa Yamanaka
規正 山中
Masaaki Ikeda
正哲 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電アクチュエータを用いた焦点調整機構の
部品数の低減を図り、割れのない光ビームを得る。 【構成】 積層型圧電素子1の一方の主面に角錐台状を
した歪み変換素子11を接合し、歪み変換素子11と積
層型圧電素子1の主面との間に空洞14を形成する。歪
み変換素子11は積層型圧電素子1と同一平面形状をも
ち、全体にわたって均一な板厚を有していて、歪み変換
素子11の外周部4辺において、各辺の中央部にそれぞ
れ略半円状をした切欠部15を設ける。積層型圧電素子
1の中央部には光ビームrを通過させるための貫通孔2
1が開口されている。また、歪み変換素子11の中央部
には貫通孔21と位置を合わせて光ビームrの中央部分
だけを通過させるためのスリット孔25を開口し、スリ
ット孔25の位置に合わせて歪み変換素子11にレンズ
23を取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電アクチュエータ、並
びに当該圧電アクチュエータを用いた焦点調整機構、光
学装置及び焦点位置可変光源に関する。具体的にいう
と、本発明は、積層型の圧電素子を用い、その出力変位
を変位拡大機構によって拡大して出力させるようにした
圧電アクチュエータに関する。さらに、その圧電アクチ
ュエータを利用した焦点調整機構等の応用機器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】1991年秋季第52回応用物理学会学
術講演会講演予稿集12a−RG−1には、圧電素子に
変位拡大機構を備えた圧電アクチュエータが開示されて
いる。この圧電アクチュエータAの斜視図及び断面図を
図1(a)(b)に示す。この圧電アクチュエータA
は、積層型圧電素子1の両主面(電極を形成されている
面)に歪み変換素子2を接合させた構造となっている。
積層型圧電素子1は、電界を印加することによりz方向
(主面と垂直な方向;以下縦方向という)へ伸張歪み
(縦歪み)を生じると共にx方向及びy方向(主面と平
行な方向;以下横方向という)へ圧縮歪み(横歪み)を
生じる。歪み変換素子2は、弾性を有する薄板部分4の
外周に脚状の接合部3を設けることによってドーム状に
形成されており、外周の接合部3を積層型圧電素子1の
主面に接合され、積層型圧電素子1との間に空洞5を形
成されている。しかしながら、このような変位拡大機構
を備えた圧電アクチュエータAにあっては、歪み変換素
子2そのものに発生する応力歪みのため歪み変換素子2
そのものが十分に変形せず、期待されるほどには大きな
縦方向変位量を得ることができなかった。
【0003】そこで発明者らは、歪み変換素子に発生す
る内部応力を緩和させ、圧電アクチュエータの縦方向歪
み量をより一層拡大させ、圧電アクチュエータの変位を
被駆動物体に確実に伝達させることを目的として、歪み
変換素子を圧電素子の主面との間に空洞が形成されるよ
うな形状に形成するとともに、歪み変換素子の板厚を均
一にした圧電アクチュエータを提案し、当該圧電アクチ
ュエータを利用した焦点調整機構及び光学装置等を開発
した。これらは特願平5−151282号として出願し
ている。
【0004】図2(a)(b)はその圧電アクチュエー
タBを示す斜視図及び断面図である。この圧電アクチュ
エータBにあっては、厚みがW=1〜5mmの積層型圧電
素子1の両主面にそれぞれ正四角錘台状をした歪み変換
素子11を配し、歪み変換素子11の外周部分に設けら
れた接合部12を積層型圧電素子1の主面外周部に接合
(例えば、接着)させてある。この歪み変換素子11は
積層型圧電素子1と同一平面形状を持ち、全体にわたっ
て均一な板厚を有しており、中央部には平らな平坦部1
3が形成され、歪み変換素子11の内面と積層型圧電素
子1の主面との間に正四角錘台状の空洞14が形成され
ている。この平坦部13の一辺の長さは、歪み変換素子
11の一辺の長さの1/10〜1/5倍としている。こ
の歪み変換素子11は、例えば金属板のプレス加工、あ
るいはプラスチック材料の成形加工によって容易に製作
することができる。
【0005】しかして、積層型圧電素子1に電圧を印加
すると、図3に示すように、積層型圧電素子1が縦方向
(z方向)に伸張すると共に積層型圧電素子1の横方向
(x方向)の圧縮歪みεxが歪み変換素子11によって
縦方向変位S3に変換され、圧電アクチュエータBから
は大きな縦方向変位量S3が出力される。圧電アクチュ
エータAでは、積層型圧電素子1の圧縮歪みεxに対
し、歪み変換素子2自身の厚みが内部応力となってしま
い、圧縮歪みεxを効率良く縦方向変位に変換できなか
ったが、新しく開発された圧電アクチュエータBでは、
歪み変換素子11の板厚を均一にして変位変換の妨げと
なる部分を除去しているため、効率良く積層型圧電素子
1の圧縮歪みεxを縦方向変位に変換でき、従来の圧電
アクチュエータAよりも大きな縦方向変位量S3を出力
できる。
【0006】図4(a)(b)は別な圧電アクチュエー
タCを示す斜視図及び断面図である。この実施例にあっ
ては、積層型圧電素子1の主面に接合された正四角錘台
状の歪み変換素子11の外周部4辺において、各辺の中
央部にそれぞれ切欠部15を設けたものである。この切
欠部15は略半円状をしており、歪み変換素子11の接
合部12から傾斜面部16にかけて切り欠かれており、
各切欠部15の半径は歪み変換素子11の一辺の長さの
1/4以下としている。
【0007】圧電アクチュエータBでは、歪み変換素子
11の接合部12が積層型圧電素子1の横方向圧縮歪み
に対して移動できないため、十分に圧縮歪みεxを歪み
変換素子11へ伝達させることができなかった。これに
対し、この実施例では、歪み変換素子11の接合部12
近傍に半円状の切欠部15を設けたので、接合部12が
自由に変形できるようになり、積層型圧電素子1の圧縮
歪みεxに対する接合部12の内部応力を吸収でき、歪
み変換素子11の側面及び中心部への影響を除去でき
る。したがって、圧縮歪みεxを縦方向変位に効率良く
変換し、図2の圧電アクチュエータBよりも一層大きな
縦方向変位量S3を出力することができる。
【0008】次にこれらの圧電アクチュエータを利用し
た焦点調整機構Eの分解斜視図を図5に示す。圧電アク
チュエータDは、積層型圧電素子1の一方の主面に角錐
台状、円錐台状、角錐状、円錐状などの形状をした均一
な板厚の歪み変換素子11を配設し、外周の接合部12
を積層型圧電素子1の主面外周部に接合させたものであ
る。積層型圧電素子1の中央部には光ビームrを通過さ
せるための貫通孔21が開口されており、歪み変換素子
11の中央部にも貫通孔21と位置を合わせた貫通孔2
2が開口されている。また、焦点調整機構Eはこの圧電
アクチュエータDの歪み変換素子11の中央部に開口さ
れた貫通孔22に集光用のレンズ23を取り付けたもの
である。しかして、積層型圧電素子1の歪み変換素子1
1を取り付けた主面と反対面の主面を固定しておき、圧
電アクチュエータDの貫通孔21、22を通して光ビー
ムrを投射させると、光ビームrはレンズ23によって
一定の焦点位置に集光させられる。また、圧電アクチュ
エータDを変位させてレンズ23の位置を光軸方向に移
動させると、光ビームrの焦点位置が変化する。このよ
うな焦点調整機構Eにあっては、容易に小型化すること
ができ、レンズ23の調整範囲を大きくすることができ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図6(a)(b)には
レンズ23通過後の光ビームrの焦点位置近傍における
ビームプロファイルを示す。しかしながら、このような
焦点調整機構Eにあっては、図6(a)(b)に示すよ
うにレンズ23の中心からレンズ外周方向に向って、ビ
ーム強度は波打ち状に大きく変化し、光ビームrに割れ
を生じていた。また、レンズ23の直径方向において焦
点深度にばらつきを生じ、焦点位置近傍でのビーム径の
変化量が大きいなどの問題点があった。
【0010】通常、このような問題を解決するため図7
に示すように焦点調整機構Eの出射側にスリット24を
設け、光ビーム径よりも小さいスリット孔25に半導体
レーザ素子などの光源26から出射させた光ビームrを
通過させ、光ビームrの中心近傍以外の光を遮光するこ
とによって光ビームrを所定の形状に整形する方法が考
えられる。しかし、この方法ではレンズ23の光軸にス
リット孔25の中心を一致させるという調節作業を行な
わなければならず、また、スリット24を保持させるた
めの部品や機構も必要となり、部品点数が増えるといっ
た問題点があった。
【0011】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、光ビームの
形状を整形するためのスリット機能を歪み変換素子の光
ビームの通過用貫通孔に持たせることにより、部品点数
を増やすことなく、光ビームの形状を最適な形状に整形
させることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電アクチュエ
ータは、圧電素子に歪み変換素子を接合し、歪み変換素
子によって圧電素子の横歪み成分を縦方向変位に変換さ
せるようにした圧電アクチュエータであって、前記圧電
素子及び前記歪み変換素子に光ビームを通過させるため
の孔を開口してあり、前記圧電素子及び前記歪み変換素
子に開口した前記孔の少なくとも一方は、光ビームを整
形するための孔であることを特徴としている。
【0013】また、少なくとも前記光ビームを整形する
ための孔の内周面を黒色とするのが好ましく、前記光ビ
ームを整形するための孔の形状は直径0.5mm〜2.
0mmの円形とすることができる。また、一辺が0.5
mm〜2.0mmの矩形若しくは短軸方向、長軸方向そ
れぞれ0.5mm〜2.0mmの楕円形としてもよい。
【0014】また、前記歪み変換素子を圧電素子の主面
との間に空洞が形成されるような形状に形成すると共
に、前記歪み変換素子の板厚を均一にすることとしても
よい。
【0015】さらに、前記圧電アクチュエータにおいて
は、前記歪み変換素子の主面の形状と、前記歪み変換素
子の平面形状とを等しくしてもよい。
【0016】また、前記歪み変換素子の外周部分には切
欠部を設けてもよい。この場合には、前記歪み変換素子
の外周各辺の中央部近傍に前記切欠部を半円状に形成
し、この切欠部を前記辺の長さの1/4以下の半径を有
する半円状にするとよい。
【0017】さらに、前記歪み変換素子の中心部に平坦
部を設けてもよい。この場合には、前記平坦部の外寸法
を前記歪み変換素子の外寸法の1/10以上1/5以下
とするのが望ましい。
【0018】また、前記圧電素子としては積層型圧電ア
クチュエータを用いることができ、圧電素子の厚みは1
〜5mmのものが好ましく、前記歪み変換素子は圧電素
子の両主面に接合することができる。
【0019】本発明の焦点調整機構は、上記圧電アクチ
ュエータが備える前記歪み変換素子の孔にレンズを装着
し、圧電アクチュエータによってレンズを光軸方向に移
動させるようにしたことを特徴としている。この焦点調
整機構は、例えばバーコードリーダや光ピックアップ等
の光学装置、半導体レーザやLEDなどの光源を備えた
焦点位置可変光源などに用いることができる。
【0020】
【作用】本発明の圧電アクチュエータにあっては、圧電
素子及び歪み変換素子には光ビームを通過させるための
孔が開口されており、いずれか一方の孔は通過する光ビ
ームを整形するための孔となっているので、本発明の圧
電アクチュエータを用いた光学装置等においては、圧電
アクチュエータとは別個にスリットを設ける必要がな
い。このため、スリットを保持させるための部品や機構
が不要になる。また、スリットと光軸との位置調整も簡
単に行なうことができるので、光学装置等の加工コスト
を低減することができる。
【0021】また、光ビームを整形するための孔の内周
面を黒色とすることにより、孔内部での乱反射を少なく
することができる。
【0022】また、歪み変換素子の板厚を均一にしてい
るので、圧電素子の横歪みに対して歪み変換素子で発生
する内部応力を小さくでき、圧電アクチュエータの変位
量を大きくすることができる。また、歪み変換素子をプ
レス等の簡単な加工方法によって作製することができる
ので、加工コストをさらに低減することができる。
【0023】また、歪み変換素子の外周部分に切欠部を
設ければ、圧電素子の横歪みに対して歪み変換素子に発
生する内部応力を逃がすことができるので、歪み変換素
子の縦方向変位量をより大きくすることができる。
【0024】また、歪み変換素子の中心部に平坦部を設
け、この平坦部に例えばレンズなどの被駆動物体を接合
させるようにすることにより、被駆動物体を歪み変換素
子の中心部に確実に位置決めして接合することができ、
しかも、被駆動物体を安定に歪み変換素子に接合させる
ことができる。従って、圧電アクチュエータの変位量を
確実に被駆動物体へ伝達させることができるようにな
る。
【0025】また、圧電アクチュエータにレンズのよう
な光学素子を取り付けることにより、圧電アクチュエー
タによって光学素子の焦点調整などを行なわせることが
でき、光軸調整が不要な光学素子や焦点位置可変光源を
提供することができる。
【0026】また、本発明の圧電アクチュエータを用い
ることにより、光学素子や焦点位置可変光源を小型化す
ることができる。
【0027】
【実施例】図8は本発明の一実施例である焦点調整機構
Gを示す分解斜視図であって、焦点調整機構Gは厚みが
1〜5mmの表面を黒色に着色処理した積層型圧電素子
1の一方の主面に歪み変換素子11が配設された圧電ア
クチュエータFとレンズ23とから構成されている。圧
電アクチュエータFは例えば図4に示した圧電アクチュ
エータCと同様に、積層型圧電素子1の一方の主面に角
錐台状をした黒色の均一な板厚の歪み変換素子11を配
設し、歪み変換素子11の外周部4辺において、各辺の
中央部にそれぞれ略半円状をした切欠部15を設け、外
周の接合部12を積層型圧電素子1の主面外周部に接合
させたものである。また、各切欠部15の半径は歪み変
換素子11の一辺の長さの1/4以下としている。この
圧電アクチュエータFの積層型圧電素子1の中央部には
光ビームrを通過させるための貫通孔21が開口されて
いる。また、歪み変換素子11の中央部には貫通孔21
と位置を合わせて光ビームrの中央部分だけを通過させ
るための内周面が黒色となったスリット孔25が開口さ
れていて、スリット孔25の位置に合わせて歪み変換素
子11にレンズ23が取り付けられている。このスリッ
ト孔25は、例えば、図8に示すように矩形状に設けら
れており、スリット孔25の大きさはレンズ23通過後
の光ビームrの径より小さく、スリット孔25の一辺が
0.5mm〜2.0mmの大きさに開口するのが好まし
い。また、矩形状に限らず、直径が0.5mm〜2.0
mmの円形や、長軸方向、短軸方向にそれぞれ0.5m
m〜2.0mmの楕円形状に開口することとしてもよ
い。
【0028】しかして、積層型圧電素子1の歪み変換素
子11を取り付けた反対側の主面を固定しておき、半導
体レーザ素子若しくはLED(発光ダイオード)などの
光源26から光ビームrを出射させると、光ビームrは
レンズ23によって集光されスリット孔25に入射させ
られる。スリット孔25に入射された光ビームrは、そ
の中央部はスリット孔25を通過できるが周辺部の光ビ
ームrは遮断され、所定のビーム形状に整形されて一定
の焦点位置に集光させられる。これにより、割れの少な
いきれいな光ビームrに整形されるとともに、焦点深度
の深いビームを得ることができ、焦点位置近傍でのビー
ム径の変化率を小さくすることができる。また、スリッ
ト孔25の内周面は黒色となっているので、光ビームr
は乱反射されずに、より効果的に整形される。
【0029】また、圧電素子1に電圧を印加すると、積
層型圧電素子1が縦方向に伸張するとともに積層型圧電
素子1の横方向の圧縮歪みが歪み変換素子11によって
縦方向の変位に変換され、圧電アクチュエータFからは
大きな縦方向の変位量が出力される。したがって、圧電
アクチュエータFを変位させてレンズ23の位置を光軸
方向に移動させると、光ビームrの焦点位置が変化す
る。また、この焦点調整機構Gにあっては、本発明の圧
電アクチュエータFを用いることにより焦点調整機構G
を超小型化をすることができるとともに、レンズ23の
調節範囲を大きくすることもできる。
【0030】図9に示すものは、別な実施例である焦点
調整機構Jを示す分解斜視図であって、スリット孔25
は圧電アクチュエータHの積層型圧電素子1の中央部に
開口させられていて、歪み変換素子11には光ビームr
を通過させるための貫通孔27が設けられている。ま
た、圧電素子1に開口されたスリット孔25の内周面っ
は黒色となっている。このように、スリット孔25を積
層型圧電素子1に開口することとしてもよい。また、ス
リット孔25の内周面は黒色となっていることにより、
スリット孔25の内周面で光ビームrが乱反射されるこ
とが少なく、より効果的に光ビームrを整形することが
できる。
【0031】また、図10に示すものは本発明のさらに
別な実施例である圧電アクチュエータKを示す斜視図及
び断面図である。この圧電アクチュエータKは、円柱型
の積層型圧電素子1の主面に円錐台状の黒色をした歪み
変換素子11を置き、周縁の接合部12を積層型圧電素
子1に接合させたものである。この歪み変換素子1の中
心部に設けられている円形の平坦部13の直径は、歪み
変換素子11の外形の1/10から1/5倍としてい
る。この円形の平坦部13には圧電素子1に開口された
貫通孔21の位置に合わせるようにしてスリット孔25
が開口されている。この歪み変換素子11の外周部に
は、内部応力を緩和させるための4つの切欠部15を設
けている。このような圧電アクチュエータKを用いて焦
点調整機構Gを作成することもできる。
【0032】なお、上記の各実施例においては、圧電ア
クチュエータの形状の数例を説明したが、歪み変換素子
11全体の形状や平坦部13の形状、切欠部15の形状
等は、上記形状に限定されるものでなく、使用する積層
型圧電素子1の形状、圧電アクチュエータの使用形態、
レンズ形状などに応じて種々の構成が可動である。特に
圧電アクチュエータAのように従来の形状をした圧電ア
クチュエータの歪み変換素子11にスリット孔25を開
口させることとしてもよい。また、積層型圧電素子1の
一方主面にのみ歪み変換素子11を接合した圧電アクチ
ュエータを説明したが、積層型圧電素子1の両主面に歪
み変換素子11を接合した圧電アクチュエータであって
もよいのはもちろんである。
【0033】図11は上記焦点調整機構Gを用いたコン
パクトディスクや光磁気ディスク等の光ヘッド部Lを示
す斜視図である。この光ヘッド部Lは上記焦点調整機構
Gのレンズ23に対向させて半導体レーザ素子のような
光源26を固定したものである。しかして、光源26か
ら出射された光ビームrはディスク28の表面に形成さ
れているビット列29に焦点が合うよう焦点調整機構G
によって調節されている。このような光ヘッド部Lに本
発明の焦点調整機構Gを用いると、駆動部を小型化及び
低電圧化することができるとともに、焦点調整速度も高
速化することもでき、しかも出射された光ビームは割れ
がなく、焦点深度のばらつきの少ないものが得られる。
【0034】図12に示すものは、本発明のさらに別な
実施例である焦点位置可変光源Oを示す断面図である。
焦点位置可変光源Oは、圧電アクチュエータMとレンズ
23とからなる焦点調整機構Nと半導体レーザ素子など
の光源26とから構成されている。圧電アクチュエータ
Mは積層型の圧電素子1の両主面に歪み変換素子11を
配設し、歪み変換素子11外周の周辺部12を主面周辺
部にそれぞれ接合させたものであり、積層型圧電素子1
の中央部には光ビームrを通過させるための貫通孔21
が開口されている。光源26側の歪み変換素子11には
貫通孔21の位置に合わせてスリット孔25が開口され
ており、歪み変換素子11の光ビームrの入射側にはス
リット孔25の開口位置に合わせてレンズ23が取り付
けられている。圧電素子1と反対側の歪み変換素子11
には貫通孔21の位置に合わせて光ビームを通過させる
ための貫通孔22が開口されている。この焦点位置可変
光源Oは、歪み変換素子11の貫通孔22の周辺部を筐
体30に開口された光ビーム通過用孔31の周辺部に接
合されて、レンズ23の光軸とスリット孔25の中心、
圧電素子1の貫通孔21の中心及び歪み変換素子11の
貫通孔22の中心とが一致するように調節されている。
また、光ビーム通過用孔31の反対側の筐体壁32には
光源26が配設されていて、レンズ23の光軸と光源2
6の光軸とが一致するように調節されている。この焦点
位置可変光源Oは、図11に示したようにコンパクトデ
ィスクや光磁気ディスク等のような光ヘッドL等に適用
することができる。
【0035】このような焦点位置可変光源Oにあって
は、圧電素子1の主面の両側に歪み変換素子11を配設
しているので、レンズ23の変位量が大きくなり、焦点
位置の変位量も大きくなる。
【0036】
【発明の効果】本発明の圧電アクチュエータによれば、
圧電素子及び歪み変換素子に光ビームを通過させるため
の孔を開口してあり、孔のいずれか一方は光ビームを整
形するための孔となっているので、本発明の圧電アクチ
ュエータを用いることにより光学装置等において別個に
スリットを設ける必要がなくなる。このため、スリット
を保持させるための部品や機構が不要になり、光学装置
等の小型化が容易になる。
【0037】また、スリットと光軸との位置調整も簡単
に行なうことができるので、加工コストを低減すること
ができる。
【0038】さらに、光ビームを整形するための孔の内
周面を黒色とすれば、光ビームの乱反射が少なくなり、
光ビームを整形する効果がより高くなる。
【0039】また、歪み変換素子の板厚を均一にしてい
るので、圧電素子の横歪みに対して歪み変換素子で発生
する内部応力を小さくでき、圧電アクチュエータの変位
量を大きくすることができる。従って、低電圧でより大
きな変位量を出力させることが可能になる。
【0040】また、歪み変換素子の板厚を均一にしてい
るので、プレス等の簡単な加工方法によって作製するこ
とができ、加工コストをさらに低減することができる。
【0041】また、歪み変換素子の外周部分に切欠部を
設ければ、圧電素子の横歪みに対して歪み変換素子に発
生する内部応力を逃がすことができるので、歪み変換素
子の縦方向変位量をより大きくすることができる。
【0042】また、歪み変換素子の中心部に平坦部を設
け、この平坦部に被駆動物体を接合させるようにするこ
とにより、被駆動物体を歪み変換素子の中心部に確実に
位置決めして接合することができ、しかも、被駆動物体
を安定に歪み変換素子に接合させることができる。従っ
て、圧電アクチュエータの変位量を確実に被駆動物体へ
伝達させることができるようになる。また、平坦部を設
けているので、被駆動物体との組立性が向上し、組立コ
ストも低減できる。
【0043】また、圧電アクチュエータにレンズのよう
な光学素子を取り付けることにより、圧電アクチュエー
タによって光学素子の焦点調整などを行なわせることが
でき、光軸調整が不要な光学素子や焦点位置可変光源を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)は従来例の圧電アクチュエータを
示す斜視図及び断面図である。
【図2】(a)(b)は先行技術例による圧電アクチュ
エータを示す斜視図及び断面図である。
【図3】同上の実施例の変位出力時の挙動を示す説明図
である。
【図4】(a)(b)は別な先行技術例による圧電アク
チュエータを示す斜視図及び断面図である。
【図5】同上の圧電アクチュエータを用いた焦点調整機
構を示す分解斜視図である。
【図6】(a)(b)はそれぞれ同上の焦点調整機構を
通過した光ビームの焦点位置近傍におけるビームプロフ
ァイルである。
【図7】同上の焦点調整機構における問題点を解決する
ための参考例を示す図である。
【図8】本発明の一実施例である焦点調整機構を示す分
解斜視図である。
【図9】本発明の別な実施例である焦点調整機構を示す
分解斜視図である。
【図10】(a)(b)は本発明のさらに別な実施例に
よる圧電アクチュエータを示す斜視図及び断面図であ
る。
【図11】本発明による焦点調整機構を用いた光走査装
置を示す斜視図である。
【図12】本発明による焦点位置可変光源を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 積層型圧電素子 11 歪み変換素子 14 空洞 15 切欠部 21 貫通孔 23 レンズ 25 スリット孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 7/04 E (72)発明者 梅田 秀信 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 入江 篤 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 大倉 清俊 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 山中 規正 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 池田 正哲 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子に歪み変換素子を接合し、歪み
    変換素子によって圧電素子の横歪み成分を縦方向変位に
    変換させるようにした圧電アクチュエータであって、 前記圧電素子及び前記歪み変換素子に光ビームを通過さ
    せるための孔を開口してあり、前記圧電素子及び前記歪
    み変換素子に開口した前記孔の少なくとも一方は、光ビ
    ームを整形するための孔であることを特徴とする圧電ア
    クチュエータ。
  2. 【請求項2】 少なくとも前記光ビームを整形するため
    の孔の内周面を黒色にしたことを特徴とする請求項1に
    記載の圧電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記光ビームを整形するための孔の形状
    が直径0.5mm〜2.0mmの円形であることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記光ビームを整形するための孔の形状
    が一辺0.5mm〜2.0mmの矩形であることを特徴
    とするための請求項1又は2に記載の圧電アクチュエー
    タ。
  5. 【請求項5】 前記光ビームを整形するための孔の形状
    が短軸方向、長軸方向それぞれ0.5mm〜2.0mm
    の楕円形であることを特徴とするための請求項1又は2
    に記載の圧電アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 前記歪み変換素子を圧電素子の主面との
    間に空洞が形成されるような形状に形成すると共に、前
    記歪み変換素子の板厚を均一にしたことを特徴とする請
    求項1、2、3、4又は5に記載の圧電アクチュエー
    タ。
  7. 【請求項7】 前記圧電素子の主面の形状と、前記歪み
    変換素子の平面形状とが等しくなっていることを特徴と
    する請求項1、2、3、4、5又は6に記載の圧電アク
    チュエータ。
  8. 【請求項8】 前記歪み変換素子の外周部分に切欠部を
    設けたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6
    又は7に記載の圧電アクチュエータ。
  9. 【請求項9】 前記歪み変換素子の外周各辺の中央部近
    傍に前記切欠部を半円状に形成し、この切欠部を前記辺
    の長さの1/4以下の半径を有する半円状としたことを
    特徴とする請求項8に記載の圧電アクチュエータ。
  10. 【請求項10】 前記歪み変換素子の中心部に平坦部を
    設けたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8又は9に記載の圧電アクチュエータ。
  11. 【請求項11】 前記平坦部の外寸法が前記歪み変換素
    子の外寸法の1/10以上1/5以下であることを特徴
    とする請求項10に記載の圧電アクチュエータ。
  12. 【請求項12】 前記圧電素子が積層型圧電アクチュエ
    ータであることを特徴とする請求項1、2、3、4、
    5、6、7、8、9、10又は11に記載の圧電アクチ
    ュエータ。
  13. 【請求項13】 前記圧電素子の厚みが1〜5mmであ
    ることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8、9、10、11又は12に記載の圧電アクチュ
    エータ。
  14. 【請求項14】 前記歪み変換素子が前記圧電素子の両
    主面に接合されていることを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は1
    3に記載の圧電アクチュエータ。
  15. 【請求項15】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11、12、13又は14に記載の圧電
    アクチュエータが備える前記歪み変換素子の孔にレンズ
    を装着し、圧電アクチュエータによってレンズを光軸方
    向に移動させるようにした焦点調整機構。
  16. 【請求項16】 バーコードリーダや光ピックアップ等
    の光学装置であって、請求項15に記載の焦点調整機構
    を備えたことを特徴とする光学装置。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載の焦点調整機構と半
    導体レーザ素子や発光ダイオードなどの光源を備えたこ
    とを特徴とする焦点位置可変光源。
JP5340659A 1993-12-07 1993-12-07 圧電アクチュエータ、並びに当該圧電アクチュエータを用いた焦点調整機構、光学装置及び焦点位置可変光源 Pending JPH07162051A (ja)

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