JPH0716175Y2 - 負荷時自動電圧調整装置 - Google Patents

負荷時自動電圧調整装置

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JPH0716175Y2
JPH0716175Y2 JP1988148478U JP14847888U JPH0716175Y2 JP H0716175 Y2 JPH0716175 Y2 JP H0716175Y2 JP 1988148478 U JP1988148478 U JP 1988148478U JP 14847888 U JP14847888 U JP 14847888U JP H0716175 Y2 JPH0716175 Y2 JP H0716175Y2
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裕一 横澤
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は無停電送電用の負荷時電圧調整装置に係り、特
に、入力される一次電圧が変動しても、出力される二次
電圧を、その定格範囲内の最低に近い電圧に制御するこ
とによって、負荷側に最大定格を越えるような電圧、あ
るいは最小定格を下回るような電圧が出力されることの
無いようにすると共に、節電を可能にする負荷時自動電
圧調整装置に関するものである。
(従来の技術) 負荷で消費される電力は供給される電圧の二乗に比例す
るので、たとえ数パーセントであってもその電圧を低減
すると電力節減の効果は大きい。
ところで、電気事業法施行規則では配線端の定格電圧が
100Vの場合、その変動幅は95V〜107Vの範囲で許容され
ている。
そこで、変圧器の二次側出力電圧を前記許容範囲内の最
低値に近い95V〜97Vに調整するための電圧調整手段を付
加して、消費電力の節電をはかることが行われている。
このような従来技術の電圧調整手段には、一次電圧の値
に拘らずそれを一定の割合で降圧するように、単巻変圧
器の巻線に固定タップを設け、一次、二次両巻線が共通
しない部分である直列巻線での電圧降下分だけ一次電圧
を減じ、それを二次電圧とするものがあった。
また、前記固定タップを変圧器巻線上に複数個設け、一
次電圧の大きさに応じて該タップ位置を切り換えること
によって二次電圧を調整できるようにしたものもあっ
た。
なお、電圧調整が可能なものにあっては、タップの接続
位置を自動的に切り換えられるものもあった。
(考案が解決しようとする課題) 上記した従来技術は、次のような問題点を有していた。
(1)一次電圧の値に拘らずそれを一定の割合で降圧す
るものでは、二次側には、常に一次側電圧に比例した電
圧が出力されので、一次側電圧が変動し、これが定格範
囲内の最低値に近い電圧になった場合などでは、二次側
に最小定格を割った電圧が出力されてしまい、負荷に必
要最低限の電圧を供給することができなくなる場合があ
った。
また、必要最低限の電圧を確保するために前記降圧の割
合を小さくすると、一次側電圧が定格範囲内の最高値に
近い電圧になった場合に、二次側に供給される電圧が定
格範囲内の最低値を大きく上回ってしまい、消費電力が
大きくなって節電効果が期待できなくなってしまうとい
う問題があった。
(2)タップの接続位置を変えることによって電圧を調
整するものでは、電圧調整を行うためにはタップの接続
位置をかえなければならず、このときにフリッカが発生
し、二次側に接続された電気機器に異常をきたすという
問題があった。
(3)従来技術の電圧調整は、負荷電流そのものを切り
換えることによって行われるため、その切り換え手段に
は大きな接点容量が要求される。しかも、無停電送電を
可能にするためには、タップ切り換え時の一次巻線の部
分的短絡によって発生する循環電流を制限するための限
流リアクトルが必要となるが、この場合でも、従来技術
では該限流リアクトルに流れる電流は負荷電流そのもの
であったため限流リアクトルにも大容量が要求され、そ
の結果、装置全体が大型化してしまうという問題があっ
た。
本考案の目的は、上記した問題点を解決し、一次側電圧
の変動に拘らず常に定格範囲内の最低値に近い電圧を供
給することが可能な負荷時自動電圧調整装置に提供する
ことにある。
(課題を解決するための手段) 第1図は、本考案を単相3線式配電系統に適用した場合
の構成を表す回路図であり、本考案の原理的構成を示す
ものである。
同図において、主変圧器である単相3線変圧器TR4は、
それぞれ別の鉄心を有する同一構成のR相巻線11とS相
巻線10とを、同一巻線方向で直列接続して変圧器巻線と
している。なお、R相巻線11とS相巻線10の鉄心共通で
あっても良い。
R相巻線11およびS相巻線10の接続点には中性点タップ
15が固定されており、該中性点タップ15は一次側および
二次側の中性端子N,N1に接続されている。
R相巻線11およびS相巻線10上には、なるべく前記接続
点からの巻数、すなわち一次、二次両巻線が共通する分
路巻線部の巻数が同じとなる位置に、それぞれR相固定
タップ13およびS相固定タップ12が接続されている。
このような構成によれば、一次、二次両巻線が共通しな
い部分である直列巻線での電圧降下がS相巻線およびR
相巻線において同値となり、中性点タップ15とR相固定
タップ13との間および中性点タップ15とS相固定タップ
12との間には、一次電圧からそれぞれの直列巻線部での
電圧を減じた電圧が現われる。
R相固定タップ13には、直列変圧器TR5−1の二次巻線
の一端が接続され、S相固定タップには、直列変圧器TR
5−2の二次巻線の一端が接続されている。なお、直列
変圧器TR5−1および直列変圧器TR5−2は、発生した二
次電圧の位相が主変圧器TR4の出力電圧の位相と逆相に
なるように接続されている。
前記直列変圧器TR5−1,TR5−2の二次巻線の他端のそれ
ぞれは出力端子R1,S1となる。
接点4Aはその一端がR相固定タップ13に接続され、接点
5Aはその一端が中性点タップ15に接続され、接点6Aはそ
の一端がS相固定タップ12に接続されている。
前記接点4A,5A,6Aの他端は、共に直列変圧器TR5−1の
一次巻線の一端に接続され、直列変圧器TR5−1の一次
巻線の他端は直列変圧器TR5−2の一次巻線の他端に接
続され、直列変圧器TR5−2の一次巻線の一端は主変圧
器TR4のS相固定タップ12に接続されている。
主変圧器TR4のS−R相には、さらに変圧器TR6の一次巻
線が接続されており、該変圧器TR6の二次側には自動電
圧調整部(以下、AVTと略する)が接続されている。
AVTは、電磁コイルY4,Y5,Y6と、変圧器TR6の二次側電圧
の大きさに応じて前記電磁コイルY4,Y5,Y6のいずれか1
つのみが励磁されるように制御する制御部とから成って
いる。
前記電磁コイルY4,Y5,Y6は、それぞれ前記接点4A,5A,6A
に対応しており、電磁コイルY4が励磁されると接点4Aが
閉成し、電磁コイルY5が励磁されると接点5Aが閉成し、
電磁コイルY6が励磁されると接点6Aが閉成する。
なお、該電磁コイルY4,Y5,Y6のそれぞれが励磁されると
きの変圧器TR6の二次側電圧V4,V5,V6は、V4>V5>V6の
関係にある。
(作用) 主変圧器TR4のS−R相間電圧が比較的低く、電磁コ
イルY6のみが励磁されている状態では、接点6Aのみが閉
成されるので、接点6A→直列変圧器TR5−1の一次巻線
→直列変圧器TR5−2の一次巻線→接点6Aの閉回路が構
成される。
この閉回路には電圧発生源が無いので直列変圧器TR5−
1,5−2は励磁されない。したがって、出力端子R1と中
性点端子N1との間および出力端子S1と中性点端子N1との
間には、それぞれR相固定タップ13およびS相固定タッ
プ12の電圧、すなわち、一次電圧から直列巻線部での電
圧を減じた電圧が現われる。
主変圧器TR4のS−R相間電圧が中程度で、電磁コイ
ルY5のみが励磁されている状態では、接点5Aのみが閉成
されるので、中性点タップ15→接点5A→直列変圧器TR5
−1の一次巻線→直列変圧器TR5−2の一次巻線→S相
固定タップ12→S相巻線10→中性点タップ15の閉回路が
構成される。
この閉回路ではS相巻線10が電圧発生源として機能する
ので、直列変圧器TR5−1,5−2が励磁され、該電圧に応
じた電圧が直列変圧器TR5−1,5−2の二次側に発生す
る。
したがって、出力端子R1と中性点端子N1との間および出
力端子S1と中性点端子N1との間には、主変圧器TR4の一
次電圧から直列巻線部での電圧を減じた電圧から、さら
に直列変圧器TR5−1,5−2の二次側に発生した電圧を減
じた電圧が出力される。
主変圧器TR4のS−R相間電圧が比較的高く、電磁コ
イルY4のみが励磁されている状態では、接点4Aのみが閉
成されるので、接点4A→直列変圧器TR5−1の一次巻線
→直列変圧器TR5−2の一次巻線→S相固定タップ12→
S相巻線10→R相巻線11→R相固定タップ13→接点4Aの
閉回路が構成される。
この閉回路ではS相巻線10およびR相巻線11が電圧発生
源として機能するので、直列変圧器TR5−1,5−2は励磁
され、該電圧に応じた電圧、すなわち、接点5Aのみが閉
成された場合に発生した電圧の約2倍の電圧が直列変圧
器TR5−1,5−2の二次側に発生する。
したがって、出力端子R1と中性点端子N1との間および出
力端子S1と中性点端子N1との間には、主変圧器TR4の一
次電圧から直列巻線部での電圧を減じた電圧から、さら
に直列変圧器TR5−1,5−2の二次側に発生した電圧(前
記の場合に発生する電圧の約2倍の電圧)を減じた電
圧が出力される。
このように、本考案によれば、主変圧器の一次電圧の大
きさに応じて、その二次側の出力段に接続された直列変
圧器に印加する電圧を制御し、これによって主変圧器巻
線の固定タップに発生した電圧を減じようにしている。
したがって、固定タップの接続位置、直列変圧器TR5−
1,5−2の巻線比、電磁コイルY4,Y5,Y6が励磁される電
圧等を適宜選択すれば、一次電圧がどのように変動して
も、二次電圧を常に定格範囲内に最低値に近い電圧に制
御することが可能な負荷時自動電圧調整装置を、小型か
つ簡単な回路構成で実現することができるようになる。
(実施例) 以下に、図面を参照して本考案を詳細に説明する。
第2図は本考案の一実施例である負荷時自動電圧調整装
置の回路図であり、第1図と同一の符号は同一または同
等部分を表している。
同図において、主変圧器TR1は単相3線式変圧器であ
り、R相、N相およびS相の入力段には遮断器NFB1−1
〜3が接続されている。
主変圧器TR1のR相巻線11およびS相巻線10のそれぞれ
にはR相固定タップ13およびS相固定タップ12が接続さ
れている。
R相固定タップ13は、遮断器NFB2−1を介して一対の接
点1A,1Bの共通接続点dに接続される一方、直列変圧器T
R2−1の二次巻線の一端に接続されている。該二次巻線
の他端は二次側出力端子R1に接続されている。
同様に、S相固定タップ12は、遮断器NFB2−2を介して
一対の接点3A,3Bの共通接点eに接続される一方、直列
変圧器TR2−2の一次巻線および二次巻線の一端に接続
されている。該二次巻線の他端は二次側出力端子S1に接
続されている。
なお、直列変圧器TR2−1,2−2は、その二次側に発生す
る電圧の位相が主変圧器TR1の出力電圧のそれと逆相に
なるように接続されている。
主変圧器TR1の中性点タップ15は、一対の接点2A,2Bの共
通接続点aに接続されると共に、二次側の出力端子N1に
接続されている。
前記接点1A,2A,3Aの他端は互いに接続され、限流リアク
トルRC1の一端fに接続されている。同様に、接点1B,2
B,3Bの他端は互いに接続され、限流リアクトルRC1の他
端gに接続されている。
前記限流リアクトルRC1の中性点タップ16は直列変圧器T
R2−1の一次巻線の一端に接続されている。該直列変圧
器TR2−1の一次側巻線の他端は直列変圧器TR2−2の一
次側巻線の他端に接続され、該直列変圧器TR2−2の一
次側巻線の一端は主変圧器TR1のS相固定タップ12に接
続されている。
一方、主変圧器TR1のS−R相は、変圧器TR3の一次巻線
にも接続されており、該変圧器TR3の二次側には自動電
圧調整部(AVT)が接続されている。
AVTは、電磁コイルY1,Y2,Y3と、変圧器TR3の二次側電圧
の大きさに応じて前記電磁コイルY1,Y2,Y3のいずれか1
つのみが励磁されるように制御する制御部とから成って
いる。
3つの電磁コイルY1,Y2,Y3は、それぞれ前記接点1A,1
B、接点2A,2B、および接点3A,3Bに対応しており、電磁
コイルY1が励磁されると接点1A,1Bが閉じ、電磁コイルY
2が励磁されると接点2A,2Bが閉じ、電磁コイルY3が励磁
されると接点3A,3Bが閉じる。
以下に、上記した構成の負荷時自動電圧調整装置を定格
範囲内で動作させる場合の各部の仕様、具体的な動作等
を説明する。ただし、以下に記したものは本考案の一例
にすぎず、本考案がこれのみに限定されるというもので
はない。
本実施例では、主変圧器TR1のR−N相間およびS−N
相間にはそれぞれ105V、R−S相間には210Vの電圧が正
常時には印加されるものとし、直列変圧器TR2−1,2−2
の巻線比は共に200:8であり、変圧器TR3の巻線比は200:
24である。
前記R相固定タップ13およびS相固定タップ12は、一
次、二次両巻線が共通しない部分である直列巻線(図中
b1−c1間およびb2−c2間)での電圧降下が、定格での動
作時に約5Vとなる位置に接続されている。
したがって、直列変圧器TR2−1,2−2が励磁されていな
い状態では、二次側のS1−N1端子間、R1−N1端子間に
は、一次側のS−N間、R−N間よりもそれぞれ5V低い
電圧が供給される。
同様に、二次側のS1−R1端子間には一次側のS−R間よ
りも10V低い電圧が供給されることとなる。
前記AVTの制御部は、変圧器TR3の二次側電圧が24.5V未
満の場合は電磁コイルY3のみを励磁し、24.5V以上25.0V
未満の場合は電磁コイルY2のみを励磁し、25.0V以上の
場合はY1のみを励磁するように設定されている。
ただし、該AVTの制御部は、電圧が印加されてから最初
の15秒間は、その電圧の大きさに拘らず電磁コイルY3の
みを励磁して接点3A,3Bを閉じる。これは、初期状態に
あっては電圧供給源等が過渡状態にあり、供給電圧が安
定しないためである。
また、励磁する電磁コイルを切り換える必要がある程度
の電圧変動があった場合でも、その状態が15秒以上継続
しない限りは励磁する電磁コイルを切り換えないものと
し、切り換えが頻繁に行われることを防止している。
以下に、このような構成を有する負荷時自動電圧調整装
置の具体的な動作を、変圧器TR3の二次側電圧の値ごと
に説明する。
主変圧器TR1の一次側に電圧が印加され、変圧器TR3の二
次側に該電圧に応じた電圧が発生すると、AVTの制御部
は電磁コイルY3のみを励磁し、それから15秒後に前記変
圧器TR3の二次側電圧に応じた制御を開始する。
変圧器TR3の二次側が24.5V未満の場合 主変圧器TR1のR相巻線11のc1−b1間およびS相巻線10
のc2−b2間ではそれぞれ5Vの電圧降下が起こるように設
定されているので、主変圧器TR1のR−S相間電圧が200
Vであると、二次側に誘起される電圧、すなわちR相巻
線11のh−b1間およびS相巻線10のh−b2間電圧は共に
95Vとなる。
このとき、AVTに供給される電圧は24Vとなるために、電
磁コイルY3が励磁される状態が継続する。
電磁コイルY3のみが励磁された状態では、接点3A,3Bの
みが閉成され、接点1A,1B,2A,2Bは開放されているの
で、接点3A(および3B)→リアクトルRC1→直列変圧器T
R2−1の一次側→直列変圧器TR2−2の一次側→遮断器N
FB2−2→接点3A(および3B)の閉回路が形成される。
上記した閉回路には電圧発生源が無いために直列変圧器
TR2−1、直列変圧器TR2−2は励磁されない。したがっ
て、R相巻線11のh−b1間およびS相巻線10のh−b2間
に発生した電圧95VがそのままR1−N1端子間およびS1−N
1端子間に現われる。
変圧器TR3の二次側が24.5V以上25.0V未満の場合 主変圧器TR1の一次側が206Vであると、前記と同様にし
て、R相巻線11のh−b1間およびS相巻線10のh−b2間
電圧は共に98Vとなる。
このとき、AVTに供給される電圧は24.7Vとなるために、
電磁コイルY2のみが励磁されるようになる。
電磁コイルY2が励磁された状態では、接点2A,2Bのみが
閉成されており、接点1A,1B,3A,3Bは開放されているの
で、中性点タップ15→接点2A(および2B)→リアクトル
RC1→直列変圧器TR2−1の一次側→直列変圧器TR2−2
の一次側→主変圧器TR1のS相巻線10→中性点タップ15
→接点2A(および2B)の閉回路が形成される。
上記した閉回路には主変圧器TR1のS相巻線10のh−b2
間電圧98Vが印加されるため、直列変圧器TR2−1および
直列変圧器TR2−2の一次側コイルには、それぞれ49Vの
電圧が印加され、その二次側には該電圧に応じた電圧が
発生する。
本実施例では、直列変圧器TR2−1、直列変圧器TR2−2
の巻線比が200:8であるため、一次側に49Vの電圧が印加
された場合、二次側には約2Vの逆相電圧が発生する。
したがって、R相巻線11のh−b1間およびS相巻線10の
h−b2間に発生した電圧は直列変圧器TR2−1、直列変
圧器TR2−2によって2V減じられ、R1−N1端子間およびS
1−N1端子間には96Vの電圧が発生することになる。
変圧器TR3の二次側が25.0V以上の場合 主変圧器TR1の一次側が210Vであると、前記同様、R相
巻線11のh−b1間およびS相巻線10のh−b2間電圧は共
に100Vとなる。
このとき、AVTに供給される電圧は25.2Vとなるために、
電磁コイルY1のみが励磁されるようになる。
電磁コイルY1が励磁された状態では、接点1A,1Bのみが
閉成されており、接点2A,2B,3A,3Bは開放されているの
で、接点1A(および1B)→リアクトルRC1→直列変圧器T
R2−1の一次側→直列変圧器TR2−2の一次側→主変圧
器TR1のS相巻線10→主変圧器TR1のR相巻線11→遮断器
NFB2−1→接点1A(および1B)の閉回路が形成される。
上記した閉回路にはR相巻線11のh−b1間電圧とS相巻
線10のh−b2間電圧の和、すなわち前記接点2A,2Bのみ
が閉成したときの約2倍の電圧が印加されるため、直列
変圧器TR2−1、直列変圧器TR2−2の一次側には、それ
ぞれ100Vの電圧が印加され、二次側には約4Vの逆相電圧
が発生する。
したがって、R相巻線11のh−b1間およびS相巻線10の
h−b2間に発生した電圧100Vは直列変圧器TR2−1、直
列変圧器TR2−2において4V減じられ、R1−N1端子間お
よびS1−N1端子間には、それぞれ96Vの電圧が発生する
ことになる。
なお、上記した〜の説明においては、AVTの制御部
による電磁リレーの切り換え制御を、主変圧器TR1に電
圧が初めて印加され電磁コイルY3が励磁されている状態
からの切り換えを例に説明したが、その後において、電
磁コイルY2が励磁されている状態で電圧が上昇し、電磁
コイルY1の励磁に切り換わる場合、あるいはその逆の場
合等であっても同様の制御が行われる。
ただし、このような場合には、前記したように、励磁す
る電磁コイルを切り換える必要がある程度の電圧変動が
あった場合でも、その状態が15秒以上継続しない限りは
励磁する電磁コイルを切り換えないものとし、切り換え
が頻繁に行われることを防止している。
第4図は、上記した主変圧器TR1の一次側電圧と出力端
子であるN1−R1(N1−S1)端子間に現われる電圧との関
係を示した図であり、横軸が一次側電圧、縦軸がN1−R1
端子間電圧を示している。
同図においては、一次側電圧200V〜204.2Vでは電磁コイ
ルY3が閉成され、204.2V〜208Vでは電磁コイルY2が閉成
され、208V〜210Vでは電磁コイルY1が閉成される。
このように、本実施例によれば一次側電圧が変動しても
二次側電圧が常に、定格範囲内での最低値に近い95V〜9
7Vの範囲に制御される。
また、本実施例によれば電圧調整を司どる回路、すなわ
ち遮断器NFB2−1〜2、接点1A〜3B、限流リアクトルRC
1等に流入する電流が負荷電流よりも十分小さいため
に、これらの電流容量を小さくすることができ、装置全
体を小形化することができる。
さらに、上記した実施例においては固定タップを3カ所
に設けるものとして説明したが、固定タップおよび該固
定タップに接続される接点等を追加するなどの適宜の手
段によって、一次電圧の大きさに比例した電圧を巻線か
ら取り出して、直列変圧器TR2−1の一次巻線の一端に
供給するようにすれば、さらに滑らかな電圧制御が可能
になる。
つぎに、閉成される接点が切り換わる時の電流の流れ
を、接点3A,3Bのみが閉成している状態から接点2A,2Bの
みが閉成する状態に切り換わる場合を例に説明する。
この場合は、接点3Aを開放→2Aを閉成→3Bを開放→2Bを
閉成といった順序で切り換えられる。
接点3Aが開放された時点では、3Bが閉成状態、2A,2Bが
開放状態にあるため、3A,3Bが共に閉成状態の場合とほ
ぼ同様の動作をする。
また、接点3Aが開放状態で2Aが閉成状態になると、接点
3B→リアクトルRC1→接点2A→中性点タップ15→主変圧
器TR1のS相巻線10→S相固定タップ12→遮断器NFB2−
2→接点3Bの閉回路が形成され、ここに一次巻線の部分
的短絡によって発生する循環電流が流れるが、該循環電
流はリアクトルRC1によって適当な値に制限されるため
問題はない。
さらに、接点3Bが開放された時点では、3A,3Bが開放状
態であるため、2A,2Bが共に閉成状態の場合とほぼ同様
の動作をする。
なお、接点2A,2Bから接点1A,1Bに移行する場合も、接点
2Bと1Aとが共に閉成状態となって閉回路が形成される
が、この場合でも循環電流はリアクトルRC1によって適
当な値に制限されるため問題はない。
このように、本実施例によれば、閉成される接点が切り
換わる場合でも無停電送電が可能となるのでフリッカが
発生しない。
つづいて、保護対策について説明する。
主変圧器TR1あるいは直列変圧器TR2−1〜2が短絡した
場合は、遮断器NFB1−1〜3の過大電流が流れるので、
これが遮断されて保護される。
また、接点に短絡が発生した場合、たとえば接点1Aと3A
とが共に閉成状態となって主変圧器TR1のS相巻線10→
主変圧器TR1のR相巻線11→遮断器NFB2−1→接点1A→
接点3A→遮断器NFB2−2→主変圧器TR1のS相巻線10の
閉回路によって短絡状態となっても、遮断器NFB2−1,2
−2が遮断されて保護される。
第3図は本考案のその他の実施例である負荷時自動電圧
調整装置の回路図であり、第2図と同一の符号は同一ま
たは同等部分を表している。
本実施例では、直列変圧器TR2−1の一次巻線の一端と
直列変圧器TR2−2の一次巻線の一端との間に、飽和リ
アクトルRC2と、熱動型過電流継電器TH1とを直列に接続
すると共に、前記過電流継電器が導通状態にある場合に
は接点7Aを閉成して8Aを開放し、非導通状態にある場合
は8Aを閉成して7Aを開放する遮断器MCBを具備した点に
特徴がある。
前記第2図に関して説明した実施例では、たとえば全て
のリレー接点が開放状態になってしまうと、直列変圧器
TR2−1〜2の一次側が開放状態になってしまため、こ
の状態で主変圧器TR1の二次側に電圧が発生した場合に
は、該直列変圧器TR2−1〜2の一次側に高電圧が発生
する。
ところが、本実施例によれば全ての接点が開放状態にな
った場合は、直列変圧器TR2−1の一次側→継電器TH1→
リアクトルRC2→直列変圧器TR2−2の一次側の閉回路が
形成されるので、熱動型過電流継電器TH1が遮断されて
遮断器MCBの動作モードを自動モード(接点7Aが閉成、8
Aが開放)から直送モード(接点8Aが閉成、7Aが開放)
に切り換える。
このようにすれば、直列変圧器TR2−1,2−2の一次側は
短絡されるので高電圧の発生を防止できる。また、AVT
あるいはシーケンサが不動作の場合でも、上記したいず
れかの保護機能が作動する。
第5図は、前記第1図に関して説明した本考案の原理的
構成の変形例を示した図であり、第1図と同一の符号は
同一または同等部分を表している。
この変形例では、接点6Aの一端と直列変圧器TR5−2の
一次巻線の一端とが、主変圧器TR4のS相端子に接続さ
れている点に特徴がある。このような構成によっても、
上記したのと同等の効果を達成することができる。
なお、変形例はこれにとどまらず、接点4Aの一端を主変
圧器TR4のR相端子に接続するようにしてもよい。
上記した実施例においては、いずれの場合も直列変圧器
TR2−1,2−2の二次電圧が、固定タップに現われる電圧
の逆相電圧であるものとして説明したが、直列変圧器TR
2−1,2−2の接続方向を変えれば、一次電圧に直列変圧
器TR2−1,2−2で発生した電圧を加えるようにすること
も可能である。
また、上記した実施例においては、いずれの場合も2つ
の直列変圧器TR5−1,5−2の一次巻線が直列接続される
ものとして説明したが、これらは並列接続されるように
しても良い。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、本考案によれば次のよ
うな効果が達成される。
(1)一次側電圧が変動する場合でも、二次側に最大定
格を越えるような電圧、あるいは最小定格を下回るよう
な電圧が出力されることが無いので、負荷に悪影響を及
ぼすことが無い。
(2)一次側電圧が変動する場合でも、二次側電圧を定
格範囲内の最低値に近い電圧に制御できるので、節電効
果が期待できる。
(3)固定タップの切り換えが行われないのでフリッカ
が発生しない。
(4)電圧調整を司どる回路に流入する電流が負荷電流
よりも十分小さいために、該回路を構成するリレー等の
接点容量、あるいは限流リアクトルの容量を小さくする
ことができ、装置全体を小形化することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の原理的構成を示す回路図である。 第2図は本考案の一実施例である負荷時自動電圧調整装
置の回路図である。 第3図は本考案のその他の実施例である負荷時自動電圧
調整装置の回路図である。 第4図は主変圧器の一次側電圧と出力端子間電圧との関
係を示した図である。 第5図は本考案の原理的構成の変形例を示す回路図であ
る。 10…S相巻線、11…R相巻線、12,13,15…固定タップ

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1および第2入力端子の間に直列接続さ
    れた第1巻線および第2巻線を変圧器巻線とする単相3
    線式変圧器と、 第1巻線および第2巻線上のそれぞれに設けられた第1
    固定タップおよび第2固定タップと、 それぞれの二次巻線が第1固定タップと第1出力端子と
    の間、および第2固定タップと第2出力端子との間に接
    続され、それぞれの一次巻線の他端同士が互いに接続さ
    れた第1および第2の直列変圧器と、 第2の直列変圧器の一次巻線の一端を、第2固定タップ
    および前記第2入力端子のいずれか一方に接続する手段
    と、 一次電圧の大きさに応じて、第1の直列変圧器の一次巻
    線の一端を、前記変圧器巻線上の適宜の点に切換接続す
    る切換手段とを具備したことを特徴とする負荷時自動電
    圧調整装置。
  2. 【請求項2】第1巻線と第2巻線の接続点に固定された
    中性点タップをさらに具備し、前記切換手段は、 前記単相3線式変圧器の一次電圧が、 第1の基準電圧<第2の基準電圧 の関係にある基準電圧との関係において、 第1の直列変圧器の一次巻線の一端を、一次電圧<第1
    の基準電圧、の場合は第2の直列変圧器の一次巻線の一
    端に接続し、第1の基準電圧≦一次電圧<第2の基準電
    圧、の場合は中性点タップに接続し、第2の基準電圧≦
    一次電圧、の場合は第1固定タップに接続するスイッチ
    手段であることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
    1項記載の負荷時自動電圧調整装置。
  3. 【請求項3】前記スイッチ手段は、一次電圧が、第1の
    直列変圧器の一次巻線の一端の接続位置を切り換える必
    要がある程度に変動した場合は、該変動後の電圧が予定
    の時間以上維持された場合に限って前記接続位置を切り
    換えることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第2項
    記載の負荷時自動電圧調整装置。
  4. 【請求項4】前記スイッチ手段は、 第1の直列変圧器の一次巻線の一端と第1固定タップと
    の間に接続された第1の接点と、 第1の直列変圧器の一次巻線の一端と中性点タップとの
    間に接続された第2の接点と、 第1の直列変圧器の一次巻線の一端と第2の直列変圧器
    の一次巻線の一端との間に接続された第3の接点と、 前記一次電圧の大きさに応じて、第1、第2、第3の接
    点のいずれか1つを閉成する制御部とによって構成さ
    れ、前記第1の接点は、その一端が共に第1固定タップ
    に接続された第1の一対の接点によって構成され、前記
    第2の接点は、その一端が共に中性点タップに接続され
    た第2の一対の接点によって構成され、前記第3の接点
    は、その一端が共に第2の直列変圧器の一次巻線の一端
    に接続された第3の一対の接点によって構成され、 前記第1、第2および第3の一対の接点の他端の一方な
    らびに他端の他方はそれぞれ共通接続され、 前記他端の一方および他端の他方は限流リアクトルを介
    して互いに接続され、 前記限流リアクトルの中性点タップは第1の直列変圧器
    の一次巻線の一端に接続されたことを特徴とする実用新
    案登録請求の範囲第2項または第3項記載の負荷時自動
    電圧調整装置。
  5. 【請求項5】前記第1、第2および第3の一対の接点の
    開閉切り換えは、 開放しようとしている一対の接点の一方の接点を開放
    し、閉成しようとしている一対の接点の一方の接点を閉
    成し、開放しようとしている一対の接点の他方の接点を
    開放し、閉成しようとしている一対の接点の他方の接点
    を閉成することによって行われることを特徴とする実用
    新案登録請求の範囲第4項記載の負荷時自動電圧調整装
    置。
  6. 【請求項6】第1および第2の直列変圧器の一次巻線に
    流れる電流を検知する手段と、 第1の直列変圧器の一次巻線の一端と第2の直列変圧器
    の一次巻線の一端との間に接続された常開接点と、 第1の直列変圧器の一次巻線の一端と前記限流リアクト
    ルの中性点タップとの間に接続された常閉接点と、 前記検知手段で検知された電流の大きさが予定の値より
    も大きい場合には、前記常閉接点を開放して常開接点を
    閉成する手段とをさらに具備したことを特徴とする実用
    新案登録請求の範囲第4項または第5項記載の負荷時自
    動電圧調整装置。
  7. 【請求項7】第1および第2入力端子の間に直列接続さ
    れた第1巻線および第2巻線を変圧器巻線とする単相3
    線式変圧器と、 第1巻線および第2巻線上のそれぞれに設けられた第1
    固定タップおよび第2固定タップと、 それぞれの二次巻線が第1固定タップと第1出力端子と
    の間、および第2固定タップと第2出力端子との間に接
    続され、それぞれの一次巻線の一端同士および他端同士
    が互いに接続された第1および第2の直列変圧器と、 第1および第2の直列変圧器の一次巻線の他端を、第2
    固定タップおよび第2入力端子のいずれか一方に接続す
    る手段と、 一次電圧の大きさに応じて、第1および第2の直列変圧
    器の一次巻線の一端を、前記変圧器巻線上の適宜の点に
    切換接続する切換手段とを具備したことを特徴とする負
    荷時自動電圧調整装置。
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