JPH07161160A - 磁気記録・再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気記録媒体に対して情報の書き込みや読み
出しを行う磁気カードリーダー等の磁気記録・再生装置
において、変形記録媒体を使用した場合でも磁気ヘッド
とのスペーシングを抑えることができ、また記録媒体の
走行が不能になるのを防止する。 【構成】 磁気ヘッド５を取り付け板７に取り付け、磁
気記録媒体である磁気カードの走行路となる走行溝４に
向けて設置し、この磁気ヘッド５を装着した取り付け板
７を装置本体に固定された支柱８に固定する。また、支
柱８の周囲にスペーサー１２を装着し、このスペーサー
１２に磁気ヘッド５を磁気カードの走行路側へ突出させ
るためのスプリング８を装着する。そしてこのスペーサ
ー１２により、磁気ヘッド５の磁気カードによる変位量
（凹み量）を規制する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、磁気記録媒体に対して情報を書
き込んだり読み出したりする磁気カードリーダー等の磁
気記録・再生装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図３は磁気記録媒体に対して情報の書き
込みや読み出しを行う磁気カードリーダーとして構成さ
れた従来の磁気記録・再生装置の要部を示す断面図であ
る。同図において、１は装置本体で、これに隣接して案
内板２が設けられており、この装置本体１と案内板２と
の間に磁気記録媒体である磁気カード３を手動により矢
印方向に走行させるための走行溝４が形成されている。
また、案内板２には、磁気ヘッド５を磁気カード３に臨
ませるための穴６が設けられている。

【０００３】上記、磁気ヘッド５は取り付け板７に所定
の位置で固定されており、この磁気ヘッド５を装着した
取り付け板７、つまり磁気ヘッド組立て部品は、取り付
け板７に媒体走行方向に沿って磁気ヘッド５の両側に設
けられた穴に、装置本体１に嵌合固定された支柱８を挿
入することで装置本体１との位置決めがなされるように
なっている。

【０００４】また、取り付け板７の支柱８への固定は、
磁気ヘッド５の磁気カード３への良好なヘッドタッチが
得られるように、圧縮コイルばね状のスプリング９が挿
入されており、このスプリング９を介して該スプリング
９の抜け止め用であるワッシャー１０とＥ形止め輪１１
で固定される構造となっている。

【０００５】上記のように構成された装置においては、
磁気ヘッド５が装置本体１と案内板２との間の走行溝４
に突出しており、磁気カード３がその走行溝４に入り磁
気ヘッド５に当たると、磁気ヘッド５はスプリング９の
弾性によって磁気カード３をＢ方向に押圧するので、磁
気カード３に対して情報のやり取りが可能となる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の磁気記録・再生装置にあっては、磁気カー
ドが装置本体のカード走行溝に進入した時、磁気ヘッド
のヘッド突出量ａはカードに追従して圧縮コイルばね状
のスプリングにより適当な変位量をもって変化し、良好
なヘッドタッチを与えるが、その磁気カード上の情報を
読み取る際、カードの変形量が大きい場合などには案内
板２のカード走行面２ａより磁気ヘッドがその変形カー
ドの影響を受け、走行面２ａより凹んでしまう恐れがあ
る。このような場合、磁気ヘッドとカードとの間にスペ
ーシングが発生し、情報の読み書きができなくなってし
まい、また磁気カードが案内板２のヘッド突出用の穴６
の側面に当った場合は、カード走行ができなくなってし
まうという問題があった。

【０００７】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、変形記録媒体を使用した場合でも良好
なヘッドタッチが得られ、情報の読み書きができなくな
るのを防止でき、また媒体走行が不能になるのを防止可
能な磁気記録・再生装置を提供することを目的としてい
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録・再生
装置は、取り付け板に磁気記録媒体の走行路に向けて取
り付けられた磁気ヘッドと、この磁気ヘッドの前記磁気
記録媒体による変位量を規制する規制手段とを備えたも
のである。

【０００９】また、上記規制手段は、磁気ヘッドを磁気
記録媒体の走行路側へ突出させているスプリングの抜け
止め用ワッシャーと兼用のスペーサーとしたものであ
る。

【００１０】

【作用】本発明によれば、磁気ヘッドの突出量を規制す
るために、例えば位置規制用及び圧縮コイルばねの抜け
止め用ワッシャーを兼用する構造のスペーサーを設ける
ことにより、変形カード等による磁気ヘッドのスペーシ
ングを解消するとともに、カード走行不能状態を回避す
ることができる。

【００１１】

【実施例】図１は本発明の一実施例の構成を示す断面図
であり、図３のＡ部に対応する部分を拡大して示し、ま
た図３と同一符号は同一構成部分を示している。

【００１２】図１において、２は不図示の磁気カード
（磁気記録媒体）の案内板、４は磁気カードの走行路と
なる走行溝、５は案内板２の穴６から走行溝４側へ突出
した磁ヘッド、７は磁気ヘッド５を磁気カードの走行路
に向けて取り付けた取り付け板、８は磁気ヘッド５を装
着した取り付け板７を装置本体に固定している支柱、９
は圧縮コイルばねであるスプリング、１１はＥ形止め輪
である。

【００１３】また、１２は磁気ヘッド５の磁気カードに
よる変位量（凹み量）を規制する規制手段として設けら
れたスペーサー（カラー）で、磁気ヘッド５を磁気カー
ドの走行路側へ突出させているスプリング９の抜け止め
用ワッシャーと兼用となっている。

【００１４】上記のように構成された装置は、磁気ヘッ
ド５の突出量を規制するために、支柱８のスプリング挿
入部に図１に示すような形状のスぺーサー１２を挿入し
てある。このスぺーサー１２のスぺーサー隙間ｂは、図
３におけるヘッド突出量ａよりわずかに小さく（ａ＞
ｂ）してあり、磁気カードが案内板２のカード走行面２
ａに沿って走行した場合において、その走行面２ａより
磁気ヘッド５が凸となるような寸法に設定してある。ま
た、このスぺーサー１２は、スプリング９の抜け止め用
の凸部１２ａが設けられており、その裏面でスプリング
９を受ける構造となっている。

【００１５】そして、上記のような構造のスぺーサー１
２を用いることにより、容易にヘッド突出量の規制がな
され、変形カードを使用した場合でも、磁気ヘッド５と
の間にスペーシングが生じることなく、良好なヘッドタ
ッチが得られ、情報の読み書きが確実に行われる。また
同時に、磁気カードの走行が不能になることが防止され
る。

【００１６】なお、上記スペーサー１２は、中空、円筒
形の構造であり、モールド成形により容易に製造するこ
とができる。

【００１７】図２は本発明の他の実施例を示す断面図で
ある。図１の実施例ではスプリング９の抜け止め用の凸
部１２ａを設けたスペーサー１２を使用したが、本実施
例においては、スプリング９の抜け止めにはワッシャー
１０を使用し、スぺーサー１３はヘッド突出量の規制の
みに使用している。

【００１８】このように、スペーサー１３をヘッド突出
量規制のみに目的、作用を絞っても良く、前述の実施例
と同様の作用効果を得ることができる。なお、この場
合、スぺーサー１３は単純な円筒中空形状であるので、
部品成形も更に容易になる。

【００１９】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、磁気ヘ
ッドの磁気記録媒体による変位量を規制する規制手段を
設けたため、変形記録媒体を使用した場合でもスぺーシ
ングが生じることなく良好なヘッドタッチが得られ、情
報の読み書きができなくなるのを防止でき、また媒体走
行が不能になるのを防止できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例の構成を示す断面図

【図２】 本発明の他の実施例の構成を示す断面図

【図３】 従来例の構成を示す断面図

【符号の説明】

２ 案内板 ４ 走行溝（走行路） ５ 磁気ヘッド ７ 取り付け板 ９ スプリング １０ ワッシャー １２ スペーサー（規制手段） １３ スペーサー（規制手段）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 取り付け板に磁気記録媒体の走行路に向
   けて取り付けられた磁気ヘッドと、この磁気ヘッドの前
   記磁気記録媒体による変位量を規制する規制手段とを備
   えたことを特徴とする磁気記録・再生装置。
2. 【請求項２】 規制手段は、磁気ヘッドを磁気記録媒体
   の走行路側へ突出させているスプリングの抜け止め用ワ
   ッシャーと兼用のスペーサーであることを特徴とする請
   求項１記載の磁気記録・再生装置。