JPH0716107A - バンド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 尾錠に差し込んだバンドの先端部の跳ね上が
りを防止する。 【構成】 第２のバンド部２に尾錠５を取り付け、第１
のバンド部１の先端部１ａを尾錠５に差し込む。尾錠５
に第１のガイド部８，第２のガイド部９を設け、第１の
バンド部１の先端部１ａを第２のバンド部２の裏側に案
内し、先端部１ａを第２のバンド部２の裏側に格納し、
跳ね上がりを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は腕時計などに使用される
バンドに関する。

【０００２】

【従来の技術】図６は、腕時計に使用されている従来の
バンド６０を示す、バンド６０は、腕時計（図示省略）
の両側に取り付けられた第１のバンド部６１および第２
のバンド部６２の２部材からなり、第１のバンド部６１
の長手方向にバンド穴６３が複数形成されている。ま
た、第２のバンド部６２には第１のバンド部６１の自由
端が挿通される尾錠（バックル）６４が取り付けられて
おり、尾錠６４を挿通した第１のバンド部６１のバンド
穴６３に突棒６５を挿入することにより、着用者の手首
に巻回される。この巻回状態においては、尾錠６４を挿
通して自由状態となっている第１のバンド部６１の先端
部分を遊環６６に挿入することにより、その跳ね上がり
を防止している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述のように、第１の
バンド部６１の自由状態の先端部分を遊環６６により規
制するが、この先端部分が着衣、身体その他の外部部材
に引掛かった場合には、第１のバンド部６１の先端部分
が起き上がったり、跳ね上がったりして、外観が劣化す
る不都合がある。しかも、これらの挙動により、第１の
バンド部６１の先端部分が摩耗して、早期に取り換える
必要を生じ、使用上好ましいものではなかった。

【０００４】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
のであり、先端部分の自由状態をなくすことにより、起
き上がりや跳ね上がり、さらには摩耗を防止することが
可能な構造を有したバンドを提供することを目的とす
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のバンドは、一方の端部にバンド穴が長手方向に
複数形成されたバンド本体と、前記バンド穴に挿入され
る凸部を有しバンド本体の他方の端部に取り付けられて
バンド本体の一方の端部が挿脱自在に差し込まれる尾錠
と、この尾錠に差し込まれたバンド本体の一方の端部を
他方の端部の裏側に案内するように尾錠に設けられたガ
イド部材とを備えていることを特徴とするものである。

【０００６】

【実施例】図１は、本発明を腕時計のバンドに適用した
一実施例を示し、腕時計ケース３の６時方向に取り付け
られた第１のバンド部１と、１２時方向に取り付けられ
た第２のバンド部２とによりバンド本体が形成されてい
る。第１のバンド部１は、着用時の巻回長さを調整する
ものであり、その長手方向にはそのためのバンド穴４が
複数形成されている。第２のバンド部２は、巻回状態を
維持するものであり、そのための尾錠５が自由端側に取
り付けられている。この取り付けは突出方向にばね付勢
されたピン部６ａを両端部に有した支持ピン６を第２の
バンド部２の端部に挿通し、そのピン部６ａを尾錠５の
ピン穴７（図２参照）に挿入することにより行われ、こ
れにより尾錠５は第２のバンド部２に回動可能に取り付
けられる。

【０００７】図２は尾錠５を示し、第１のバンド部１が
差し込まれるように両端部が開放された枠体形状に成形
されており、支持ピン６のピン部６ａが係合するピン穴
７が略中央部分に形成されている。８は第１のバンド部
１の差し込み側に掛け渡し状に設けられた第１のガイド
部であり、その下面には第１のバンド部１のバンド穴４
に挿入されて係合する凸部１０が形成されている。９は
第１のガイド部８側から差し込まれた第１のバンド部１
が抜き出される側に設けられた第２のガイド部である。
第２のバンド部２の先端部はこの第２のガイド部９側に
位置するように尾錠５が第２のバンド部２に取り付けら
れる。

【０００８】これらガイド部８，９は、第１のガイド部
８が上方に、第２のガイド部９が下方に位置し、且つ段
状に位置ずれするように形成されており、第１のバンド
部１を尾錠５に差し込むと、その表面が第１のガイド部
８の下面に沿って移動し、且つその裏面が第２のガイド
部９の上面に沿って移動する。この移動により、第２の
ガイド部９の上面に沿う第１のバンド部１の先端は、同
ガイド部９側に連結した第２のバンド部２の裏側に案内
される。

【０００９】図３は、本実施例の装着時の操作を示し、
凸部１０が吐出する側となるように尾錠５を回動させ、
この状態で第１のバンド部１の先端部を尾錠５に差し込
む。第１のバンド部１は、第２のガイド部９の上面に沿
って移動し、その先端部は第２のバンド部２の裏側に挿
入される。そして、尾錠５を反対方向に回動させて、凸
部１０を適宜のバンド穴４に挿入することにより装着操
作が終了する。

【００１０】図４および図５は、かかる装着状態を示
し、尾錠５を通過した第１のバンド部１の先端部１ａ
は、第２のバンド部２の裏側に位置し（図４参照）、こ
の状態で凸部１０が第１のバンド部１のバンド穴に挿入
して係合することにより（図５参照）、第１のバンド部
１は緩み方向への移動が防止される。このような構造で
は、第１のバンド部１の先端部１ａが外側に露出するこ
となく、第２のバンド部２の裏側に格納されるため、外
部部材等への引掛かりがなく、引掛かりによる起き上が
りを確実に防止することができ、その摩耗も防止するこ
とができる。

【００１１】上記構成に加えて、第２のバンド部２の裏
面を鏡面あるいは密のシボ面として小さな摩耗抵抗の面
に形成すると共に、第１のバンド部１の表面を粗のシボ
面あるいは凹凸面として大きな摩擦抵抗の面に形成する
ことができる。第２のバンド部２の裏面を小さな摩擦抵
抗の面とすることにより、同バンド部２の裏側への第１
のバンド部１の進入が円滑となり、第１のバンド部１の
表面を大きな摩擦抵抗の面とすることにより、第２のバ
ンド部２の裏側からの第１のバンド部１の抜け止めを行
うことができる。なお、この場合、第１のバンド部１の
先端部だけの表面を小さな摩擦抵抗を有した面としても
良く、これにより第２のバンド部２裏面との摩擦が小さ
くなり、同バンド２の裏側に対する進入が容易となるメ
リットがある。

【００１２】

【発明の効果】以上のとおり本発明は、尾錠の差し込ま
れた一方の端部を他方の端部の裏側に案内する構造であ
るため、一方の端部が自由状態となることがなく、引掛
かりや跳ね上がりを確実に防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の正面図である。

【図２】尾錠の斜視図である。

【図３】装着操作の斜視図である。

【図４】装着状態の側面図である。

【図５】装着状態の断面図である。

【図６】従来例の斜視図である。

【符号の説明】

１ 第１のバンド部 ２ 第２のバンド部 ４ バンド穴 ５ 尾錠 ８ 第１のガイド部 ９ 第２のガイド部 １０ 凸部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一方の端部にバンド穴が長手方向に複数
   形成されたバンド本体と、前記バンド穴に挿入される凸
   部を有しバンド本体の他方の端部に取り付けられてバン
   ド本体の一方の端部が挿脱自在に差し込まれる尾錠と、
   この尾錠に差し込まれたバンド本体の一方の端部を他方
   の端部の裏側に案内するように尾錠に設けられたガイド
   部材とを備えていることを特徴とするバンド。
2. 【請求項２】 前記バンド本体の他方の端部の裏面が小
   さな摩擦抵抗を有する面に形成され、バンド本体の一方
   の端部の表面が大きな摩擦抵抗を有する面に形成されて
   いることを特徴とする請求項１記載のバンド。
3. 【請求項３】 前記ガイド部材はバンド本体の一方の端
   部の差し込み側に設けられた当該端部の表面側に臨む第
   １のガイド部と、バンド本体の一方の端部の抜き出し側
   に設けられ当該端部の裏面側に臨む第２のガイド部とを
   備えていることを特徴とする請求項１記載のバンド。