JPH07159601A - 保護膜付き光学素子及びその製造方法並びに電子写真記録装置 - Google Patents

保護膜付き光学素子及びその製造方法並びに電子写真記録装置

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JPH07159601A
JPH07159601A JP5309270A JP30927093A JPH07159601A JP H07159601 A JPH07159601 A JP H07159601A JP 5309270 A JP5309270 A JP 5309270A JP 30927093 A JP30927093 A JP 30927093A JP H07159601 A JPH07159601 A JP H07159601A
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JP
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optical element
protective film
fluorine
lens
film layer
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JP5309270A
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Koji Nishimura
孝司 西村
Akira Arimoto
昭 有本
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Koki Holdings Co Ltd
Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチック成形部を有するレンズのプラス
チック部分の湿度変化による劣化を防止し更に表面の防
汚性を高める。 【構成】 ガラス本体1表面に形成した樹脂性の非軸対
称非球面レンズ2の表面に、シリコン系化合物からなる
薄膜層(第一保護膜)3を形成し、さらにその上に、フ
ッ素系化合物からなる第二保護膜層4を設ける。シリコ
ン系化合物は、防水性が高い共に、フッ素系化合物との
接着性が良く、第二保護膜層4の剥離を防ぐ。また、フ
ッ素系化合物は、撥水性が大きいため水蒸気による曇り
が生じにくく、汚れも付着しにくい。このように、レン
ズ表面に役割の異なる2種類の保護膜層を形成すること
により、湿度変化の影響を受けないプラスチックレンズ
を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザプリンタ等の電子
写真記録装置に用いる非軸対称非球面レンズ等の光学素
子に係り、特に、耐候性,防汚性,防曇性を向上させる
のに好適な保護膜付き光学素子とその製造方法並びに電
子写真記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光学素子は、使用環境によって、素子表
面に水蒸気による曇りが発生したり、塵埃が付着し、そ
のため光学素子表面に微小な傷が発生し、その結果とし
て光学特性が劣化することがある。最近は、プラスチッ
ク材料が成型性に優れるため、光学素子の材料としてよ
く用いられる。しかし、プラスチック材料は、一般的
に、ガラス材料に比べて耐候性が劣る。従って、プラス
チック製光学素子の表面は、耐候性を確保するため、保
護膜を形成する必要がある。例えば、電子写真記録装置
に用いる光学素子は、狭い空間内に感光ドラムやトナー
等と一緒に配置されるため、光学素子の表面が経年的に
汚れてしまい、印刷の解像度が経年的に劣化してしまう
という問題がある。そこで、従来は、光学素子表面に保
護膜を形成し、上記問題の発生を防いでいる。このよう
に、耐候性,防曇性等の特性を改善するために、光学素
子表面に保護膜を形成する従来技術として、例えば特開
昭55−28023号公報記載のものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】保護膜の材料として、
ビニ−ルポリマー,メラミン系樹脂あるいはシリコン系
樹脂などの樹脂材料が多く用いられる。また、保護膜の
形成方法としては、塗布乾燥法がよく用いられるが、光
学素子表面は面荒さが非常に良いため、保護膜が剥離し
やすいという問題がある。そこで、上記従来技術では、
光学素子表面に深さ0.5μm以上の溝を環状に形成
し、保護膜と光学素子表面の付着性を向上させている。
しかし、この従来方法は、高度な滑面に仕上げた光学面
をわざわざ荒すことになり、不合理である。また、プラ
スチック材料を用いた光学素子の場合は、素子の耐候性
を向上させるため、架橋硬化樹脂を塗布する方法がよく
採られる。しかしこの方法は、保護膜厚のコントロ−ル
が難しいという問題がある。
【0004】本発明の目的は、耐候性,防曇性等の諸特
性に優れた光学素子とその製造方法並び電子写真記録装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、光学素子表
面にシリコン系保護膜を形成し、さらにその上にフッ素
系樹脂膜を形成することで、達成される。
【0006】上記目的は、上述した表面改質を行なった
光学素子を電子写真記録装置のレンズとして使用するこ
とで、達成される。
【0007】
【作用】最上表面にフッ素系樹脂からなる保護層が形成
されるため、表面エネルギが低くなり、撥水性,撥油性
が向上する。また、光学素子内部への水の侵入はフッ素
系樹脂層の下にあるシリコン系保護膜により防ぐことが
できる。
【0008】シリコン系保護膜はスパッタリングや真空
蒸着法により光学素子表面に形成することができ、素子
の面粗さを損なうことなく、素子表面に強固に付着させ
ることができる。また、フッ素系樹脂は、シリコン系保
護膜表面に化学吸着する。従って、シリコン系保護膜表
面を粗すことなく、フッ素系樹脂とシリコン系保護膜と
の接着性を向上させることができる。フッ素系樹脂とシ
リコン系保護膜との接着性をさらに向上させるには、保
護膜のついた光学素子をシランカップリング剤等で表面
処理を行ない、その後フッ素系樹脂層を形成すればよ
い。
【0009】また、保護膜厚はフッ素系樹脂の濃度を変
えることにより任意に変えることが可能である。フッ素
系樹脂の濃度は適当な容媒を用い希釈することにより、
制御できる。さらに、この保護膜は数十オングストロー
ムのオーダで均一な膜厚を得ることが容易に可能であ
る。保護膜の形成方法はディップ法,捌け塗り法,スプ
レー法,スピンコーティング法,真空蒸着法等,特に手
段を問わず、簡単に行なうことができる。
【0010】フッ素系樹脂は、シリコン系保護膜表面に
化学吸着するためその付着力は強固であり剥離すること
はない。フッ素系樹脂を塗布する際に、予め素子表面を
水酸化ナトリウム溶液などで洗浄し乾燥後、シランカッ
プリング剤等で表面処理を行なった後に、フッ素系樹脂
を塗布し加熱乾燥処理を行うことにより接着性は更に向
上する。上記方法により作製した光学素子の表面エネル
ギは非常に小さく、撥水性や撥油性が向上しているの
で、水蒸気や油性の汚れが光学素子表面に付着すること
はない。また、素子の面粗さを損なうことなく、保護膜
層を素子表面に強固に付着させることができ、シリコン
系保護膜は非常に緻密な膜構造を有しているため、水分
子がシリコン保護膜内を通過することがない。従って、
光学素子への水の侵入を防ぐことが可能となる。
【0011】上記のように本発明の光学素子は、その表
面に2種類の保護層を有することにより、耐候性,防曇
性に優れているため、この光学素子を電子写真記録装置
に適用することで、光学素子を感光ドラムやトナーの近
傍に配置することが可能となり、コンパクトな電子写真
記録装置を構成可能となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図4は、本発明の一実施例に係る電子写真記録
装置の1つであるレーザプリンタの構成図である。この
レーザプリンタは、図示しない制御回路からの発光制御
信号を受けて半導体レーザ装置11からレーザ光が出射
され、このレーザ光はコリメータ(Collimator)レンズ
12,シリンドリ(Cylindrical)カルレンズ13を通
した後、ポリゴン(Polygon)ミラー14で反射され
る。ポリゴンミラー14で反射されたレーザ光は、スフ
ェリカル(Spherical)レンズ15を通った後、本実施
例の特徴とする光学素子である非軸対称非球面レンズ1
6を通して感光ドラム17に静電潜像を形成する。この
非軸対称非球面レンズ16は、静電潜像を現像するトナ
ーの近傍に配置されるため、飛沫トナーによる汚れを防
ぐ必要があり、また、昼夜の温度差等で起きる結露によ
る汚れを回避する必要がある。更に、潤滑油による油性
汚れに対しても強くする必要がある。
【0013】そこで、本実施例の非軸対称非球面レンズ
16の感光ドラム17側表面に、まず、シリコン系保護
膜を形成し、更にその上にフッ素系樹脂を形成し、防塵
性等を図る。このシリコン系保護膜とフッ素系樹脂によ
る保護膜の評価を行うため、プラスチックレンズの代わ
りに紫外線硬化樹脂を用い、この紫外線硬化樹脂膜上
に、非軸対称非球面レンズ16の表面に形成する保護膜
と同じ方法でシリコン系保護膜とフッ素系樹脂による保
護膜を形成して評価した。
【0014】このサンプルは、次のようにして作製し
た。まず、ガラス基板上に紫外線硬化樹脂を塗布し、2
0μmの均一な膜厚に成形後、紫外線を照射し樹脂を硬
化させる。成形は平均面粗さが0.01μmの面を有す
るガラス平板を100gの押しつけ荷重で30秒間樹脂
を押しつけることにより行う。この方法によれば、硬化
後のサンプル表面は平均面粗さが0.01μmの平滑面
となる。
【0015】次に、シリコン系保護膜としてスパッタリ
ングにより紫外線硬化樹脂表面にSiO保護膜を100
オングストローム形成する。このサンプルを4wt%の
水酸化ナトリウム溶液中に5分間浸漬後、純水で洗浄し
乾燥させる。さらに1wt%のシランカップリング溶液
中に3分間浸漬後、180℃30分間加熱乾燥すること
により表面処理を終了する。そして、特定のパ−フルオ
ロ溶媒に溶かしたフッ素系樹脂をスピンコ−トによりサ
ンプル表面に塗布する。この時、フッ素系樹脂層の膜厚
は300オングストロームになるように、樹脂溶剤の濃
度とスピンコ−ト時の回転数を制御する。樹脂塗布後、
100℃で40分間加熱乾燥処理を行うことにより、サ
ンプル作製を完了する。
【0016】比較例としてフッ素系樹脂層を塗布してい
ないサンプルに関しても防汚性を調べた。汚れ具合は、
各サンプルをススで汚した後、布で拭き取りサンプル表
面に残ったススの量を比較することにより評価した。そ
の結果、フッ素系樹脂を塗布したサンプルは、ほとんど
汚れが認められなかったのに対し、フッ素系樹脂を塗布
していないサンプルは全面黒く汚れた。サンプル表面へ
の汚れの付着性はサンプルの面粗さにも依存しており、
粗い面に付着した汚れは拭き取りにくくなる。ところで
本検討に用いたサンプルはいずれも平均面粗さが0.0
1μmであり、同程度の面を有するサンプルである。従
って、今回の実験結果は、保護膜の表面エネルギの差に
基づき生じたものと考えられ、防汚特性に対するフッ素
系樹脂の効果が確認された。
【0017】次に、撥水性の評価を行った。上述と同様
の方法でフッ素系樹脂を塗布し保護膜を形成したサンプ
ルと、フッ素系樹脂の保護膜を形成していないサンプル
について、接触角を測定することにより撥水性を評価し
た。サンプル表面にn−ヘキサデカンを滴下し、その接
触角を測定した。フッ素系樹脂を塗布したサンプルは7
0〜80度の接触角を有しているのに対して、フッ素系
樹脂を塗布していないサンプルは接触角が7度前後であ
った。このことからフッ素系樹脂を塗布したサンプルの
方が撥水性に優れていることが分かった。
【0018】次に、防曇性の評価を行った。上述と同様
の方法でフッ素系樹脂を塗布し保護膜を形成したサンプ
ルと、フッ素系樹脂を塗布していないサンプルを、20
℃,80%の雰囲気中に10秒間放置し、サンプル表面
の曇り具合を目視で評価した。図5に評価結果を示す。
【0019】フッ素系樹脂保護層を有するサンプルは曇
りが発生しないのに対して、同保護層が無いサンプルは
全面に曇りが発生している。このことから、フッ素系樹
脂保護層が防曇性に対して有効であることが明らかであ
る。
【0020】次に、防水性の評価を行った。まず、精密
天秤を用いてガラス基板の重量を正確に測定する。次に
上述と同様よにしてガラス基板上に紫外線硬化樹脂を塗
布し、20μmの均一な膜厚に成形後、紫外線を照射し
樹脂を硬化させる。サンプルは2枚作製し、いずれも加
熱乾燥処理を行う。一つのサンプルは乾燥後、直ちにス
パッタリングにより紫外線硬化樹脂表面にSiO保護膜
を100オングストローム形成した後、サンプル重量を
正確に測定する。残りのサンプルは乾燥状態での重量を
測定する。次に、これらのサンプルを水中に放置し、一
定時間毎にサンプル重量を正確に測定する。これによ
り、サンプルの内部へ侵入した水の量を測定し、保護膜
の防水性の評価を行った。結果を図3に示す。図中で横
軸は放置時間を表している。また、縦軸はサンプル内部
への水の侵入割合を表しており、飽和吸水状態を100
%とした。図から分かるように、保護膜の無いサンプル
は放置後2時間で飽和吸水状態に達し、その時の飽和吸
水率は2.4%であった。一方、保護膜のあるサンプル
は放置後80時間を過ぎてもサンプル内部への水の侵入
は認められない。このことから保護膜の防水性に対する
効果は明らかである。
【0021】図1は、図4に示す非軸対称非球面レンズ
の構成図である。本実施例に係る非軸対称非球面レンズ
16は、形状転写法により成形して作製し、レンズ表面
にSiO保護膜,フッ素系樹脂膜の順に形成し、レンズ
の耐候性について調べた。本図面は、レンズ形状を分か
り易く示すために曲率半径等各種寸法を強調して描いて
ある。本レンズ16は、ガラス製球面レンズ1の表面に
積層されている紫外線硬化樹脂層2を形状転写法で非軸
対称非球面形状に成形している。そして、その上に、S
iOからなる第1保護膜層3及びフッ素系樹脂からなる
第2保護膜層4を形成してある。
【0022】図2は、図1に示す非軸対称非球面レンズ
の製造工程を示す図である。まず、加工すべき非軸対称
非球面形状を有する金型5を用意する(図2(a))。
次に、図2(b)に示すように金型表面5に紫外線硬化
樹脂6を均一に塗りその上からガラス製球面レンズ1を
一定荷重Wで押しつける。次に図2(c)に示すよう
に、紫外線をガラス製レンズ1を通して数分間照射し、
樹脂6を硬化させ、非球面形状をガラスレンズ表面1に
転写する。さらに図2(d)に示すように、レンズ7を
金型5から抜取り、スパッタリングによりSiO保護膜
3を形成する。次に、図2(e)に示すように、レンズ
を洗浄し、シランカップリング剤8中に数分間浸漬させ
た後、加熱乾燥処理を行う。最後に、図2(f)に示す
ように、パ−フルオロ溶媒に溶かしたフッ素系樹脂をス
ピンコ−トによりレンズ表面に塗布する。樹脂塗布後、
100℃で40分間加熱乾燥処理を行うことにより、ハ
イブリッドレンズ16が完成する。
【0023】比較例として、SiO及びフッ素系樹脂保
護膜を有しないハイブリッドレンズも作製した。そし
て、湿度がレンズの形状変化及び集光特性に及ぼす影響
について検討した。まず、乾燥状態における形状及び集
光特性を評価した。形状は3次元形状測定機を用いてレ
ンズの曲率半径を測定することにより評価を行った。ま
た、集光特性はレンズを用いて光を結像させた時のビ−
ムスポットの大きさで評価した。次に、水中に50時間
放置した後のレンズ形状及び集光特性を評価した。結果
を図6,図7に示す。
【0024】保護膜の無いレンズは湿度の影響により形
状及びビ−ムスポット径が変化するのに対し、保護膜を
有するレンズは、50時間水中に放置した後も形状、ビ
−ムスポット径も、共に変化は認められなかった。
【0025】非軸対称非球面レンズに保護膜として用い
るフッ素系樹脂は、非結晶性パーフルオロ樹脂が望まし
い。構造的には、例えばテトラフルオロエチレンと環状
パーフルオロエーテルの共重合体、あるいは、パーフル
オロビニルアリルエーテルとの環化共重合体、あるい
は、環状エーテル,パーフルオロ−2,2−ジメチル−
1,3−ジオキソールとの共重合体が好ましい。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、光学素子の耐湿度特性
等の耐候性や防塵性等が優れるという効果がある。ま
た、この光学素子を電子写真記録装置に用いることで、
光学素子を感光ドラム近傍に設置することが可能とな
り、装置のコンパクト化が図れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る非軸対称非球面レンズ
の構成図である。
【図2】図1に示す非軸対称非球面レンズの製造工程を
示す図である。
【図3】本発明による保護膜の防水性の評価結果を示す
図である。
【図4】図1に示す非軸対称非球面レンズを用いた電子
写真記録装置の概略構成図である。
【図5】本発明による保護膜の防曇性の評価結果を示す
図である。
【図6】本発明による非軸対称非球面レンズの形状変化
の評価結果を示す図である。
【図7】本発明による非軸対称非球面レンズのビームス
ポット径の評価結果を示す図である。
【符号の説明】
1…ガラス製球面レンズ、2…紫外線硬化樹脂製非球面
レンズ、3…第1保護膜層、4…第2保護膜層、5…金
型、6…紫外線硬化樹脂、7…ガラスレンズ表面に非球
面形状を転写したレンズ、8…シランカップリング剤、
11…半導体レーザ装置、14…ポリゴンミラー、16
…非軸対称非球面レンズ(ハイブリッドレンズ:光学素
子)、17…感光ドラム。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂性のレンズ面を有する光学素子
    において、前記レンズ面の表面に設けたシリコン系化合
    物による第1保護膜層と、該第1保護膜層の表面に設け
    たフッ素系化合物による第2保護膜層とを備えることを
    特徴とする光学素子。
  2. 【請求項2】 ガラス製球面レンズの表面に合成樹脂層
    でなる非球面形状のレンズを成形した光学素子におい
    て、前記合成樹脂層のレンズ表面に該合成樹脂層を防水
    するシリコン系化合物による第1保護膜層を設け、該第
    1保護膜層の表面に該第1保護膜層に化学吸着し撥水
    性,防汚性を有するフッ素系化合物でなる第2保護膜層
    を設けたことを特徴とする光学素子。
  3. 【請求項3】 ガラス製球面レンズの表面に合成樹脂層
    でなる非軸対称非球面形状のレンズを成形した光学素子
    において、前記合成樹脂層のレンズ表面に該合成樹脂層
    を防水するシリコン系化合物による第1保護膜層を設
    け、該第1保護膜層の表面に該第1保護膜層に化学吸着
    し撥水性,防汚性を有するフッ素系化合物でなる第2保
    護膜層を設けたことを特徴とする光学素子。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかにおい
    て、シリコン系化合物としてSiO,SiO2あるいは
    それらの混合物を用いたことを特徴とする光学素子。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかにおい
    て、フッ素系化合物が主鎖に環状構造を有するポリマー
    であることを特徴とする光学素子。
  6. 【請求項6】 請求項5において、フッ素系化合物が非
    晶質材料であることを特徴とする光学素子。
  7. 【請求項7】 請求項5において、フッ素系化合物が主
    鎖に環状構造を有するポリマーであり、かつ、非晶質材
    料であることを特徴とする光学素子。
  8. 【請求項8】 請求項5において、フッ素系化合物が含
    フッ素アジド化合物であることを特徴とする光学素子。
  9. 【請求項9】 請求項8において、含フッ素アジド化合
    物が部分的もしくは全体がフッ素化されたアルキル鎖、
    あるいはポリエ−テル鎖を基本骨格とし、非フッ素系官
    能基を介してアジド基が存在する構造を持つ含フッ素ア
    ジド化合物を保護膜としたことを特徴とする光学素子。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項9のいずれかの光
    学素子を製造する方法において、第1の保護膜層を真空
    蒸着法,スパッタリング法,イオンプレーティング法の
    いずれかで形成し、第2保護膜層をフッ素系化合物溶液
    を塗布することで形成することを特徴とする光学素子の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10において、フッ素系化合物
    溶液中に所定時間浸した後、その光学素子をフッ素系化
    合物溶液中から引き上げ所定時間乾燥させることにより
    第2保護膜を形成することを特徴とする光学素子の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 請求項10において、フッ素系化合物
    溶液をスプレーを用いて光学素子表面に吹き付けること
    を特徴とする光学素子の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項10において、スピンコーティ
    ング法を用いてフッ素系化合物溶液を光学素子表面に付
    着させることを特徴とする光学素子の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項10において、フッ素系化合物
    を、塗布の代わりに、真空蒸着法,スパッタリング法,
    イオンプレーティング法のいずれかにより光学素子表面
    に付着させることを特徴とする光学素子の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項10において、射出成型を含む
    形状転写法によりフッ素系化合物を光学素子表面に圧着
    させ薄膜のフッ素系化合物層を形成することを特徴とす
    る光学素子の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項2または請求項3の光学素子の
    製造方法において、合成樹脂層でなるレンズを形状転写
    法でガラス製レンズ表面に形成することを特徴とする光
    学素子の製造方法。
  17. 【請求項17】 感光ドラム表面に静電潜像形成用の光
    を集光する光学素子を備える電子写真記録装置におい
    て、請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の光学素子
    を用いたことを特徴とする電子写真記録装置。
JP5309270A 1993-12-09 1993-12-09 保護膜付き光学素子及びその製造方法並びに電子写真記録装置 Pending JPH07159601A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014143661A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-18 Waterfi, Llc Method for water-proofing elecronic components
WO2020008618A1 (ja) * 2018-07-06 2020-01-09 オリンパス株式会社 内視鏡用撮像装置、および、内視鏡

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