JPH07159455A - 周波数計測器および周波数計測方法 - Google Patents

周波数計測器および周波数計測方法

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JPH07159455A
JPH07159455A JP5339693A JP33969393A JPH07159455A JP H07159455 A JPH07159455 A JP H07159455A JP 5339693 A JP5339693 A JP 5339693A JP 33969393 A JP33969393 A JP 33969393A JP H07159455 A JPH07159455 A JP H07159455A
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JP
Japan
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frequency
temperature
crystal oscillator
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temperature sensor
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JP5339693A
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English (en)
Inventor
Teruyoshi Mitsuoka
輝義 光岡
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Toyo Communication Equipment Co Ltd
Original Assignee
Toyo Communication Equipment Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のOCXO製造における高度な技術と手
間とを一切不要とし、精度をさらに向上させると共に、
大幅な価格の低減および小型化を可能とする周波数計測
器を提供する。 【構成】 入力された被測定信号の周波数を精度良く測
定するための周波数計測器であって、内部基準周波数を
発生するための水晶発振器と、上記水晶発振器に設けら
れた温度センサと、書き込み可能な記憶手段と、上記温
度センサによって測定された所定温度における基準とす
べき絶対周波数と上記水晶発振器よりの内部基準周波と
の対応関係を誤差補正情報として上記記憶手段に記憶
し、上記被測定信号の入力時に、上記誤差補正情報によ
って補正された内部基準周波数に従って上記被測定信号
の周波数を演算する演算制御手段とを具備する構成とな
っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信号の周波数を精度良
く測定するために恒温槽を用いた高安定水晶発振器(以
下、「OCXO」と略称する)を基準周波数源として使
用した周波数計測器に関し、特に、従来のOCXOの製
作、調整、検査における高度な技術と手間とを一切不要
とし、精度をさらに向上させると共に、大幅な価格の低
減および小型化を可能とする周波数計測器および周波数
計測方法に関する。
【0002】
【従来技術】一般に、信号周波数を測定するための周波
数計測器には、基準となる周波数源が必要であり、測定
精度が±1ppm程度までは、所謂温度補償型水晶発振
器(TCXO)が、それより良い精度が必要な場合に
は、所謂恒温槽制御型高安定水晶発振器(OCXO)が
基準周波数源として使用される。これらの発振器は、発
振器ユニットとして専門業者によって製造されるが、発
振器ユニットはそれ単体として、基準周波数源として必
要な要求を満たしている。つまり、可変幅の中央におい
て絶対周波数が得られること、経時変化を吸収するため
に可変容量器の如き手段にて所定の幅の周波数可変が可
能であること、経時、温度、電源等の環境の変化に対し
て出力周波数の変化が所定の偏差内であること等が要求
される。
【0003】発振器専門製造業者はこれらの要求が満足
されるよう、該発振器を設計、製作、調整、検査をし、
出荷していた。言い換えるならば、従来の基準発振器と
してのTCXOやOCXOは、高度な技術と手間を要
し、専門製造業者以外がとても扱えるものではなく、そ
れゆえ、価格が高価となってしまい、周波数計測器に占
める基準発振器の価格比率が大きくなってしまってい
た。上記TCXOやOCXO製造上の高度な技術と手間
の具体例としては、以下に述べる様なものがあった。
【0004】すなわち、必要とされる温度範囲におい
て、単調減少の補償前周波数温度特性が必要なため、例
えば0〜70℃の温度範囲では±15ppm以上の周波
数可変が必要となる。これに加えて経時変化を吸収する
ために±5ppm程度の可変容量器等による可変が要求
され、さらには水晶振動子の製作偏差、例えば±10p
pmを吸収する機能も必要であった。そして、これだけ
多くの可変の可能性があると言うことは、可変のための
リアクタンス回路網を構成する回路素子の経時変化、温
度変化に伴う周波数変化も加味されねばならなかった。
【0005】また、これは、水晶振動子から見た負荷容
量値が大きく変ることとなり、発振ループの条件が変化
し、発振余裕や出力レベルの変化をも伴っていた。ま
た、経時変化を吸収するために負荷容量を変えること
は、等価的に切断方位角がシフトすることとなり、温度
補償特性が変化してしまっていた。また水晶発振器に、
必要な周波数可変機能を持たせるためには、水晶振動子
の容量比(並列容量と等価直列共振回路容量との比)が
低くなければならないという制約があった。従来は、以
上のような複雑な問題を解決しなければ、安定な発振を
得ることが出来なかった。
【0006】また、従来では、周波数計測器メーカと発
振器メーカが異なるため、上記両社間において納期およ
び価格上で折り合いがつかず、無駄な時間や折衝を強い
られる欠点もあった。また、必要な要求仕様を満足させ
るために大きな寸法を要する機械的構造が必要となり、
コンパクトな周波数計測器を実現する上で支障となって
いた。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上述した如く、基準周波数源
として使用される従来の水晶発振器の製作、調整、検査
における高度な技術と手間とを一切不要とし、精度をさ
らに向上させると共に、大幅な価格の低減および小型化
を可能とする周波数計測器および周波数計測方法を提供
することを目的とする。
【0008】
【発明の概要】上記目的を達成するため、本発明は、入
力された被測定信号の周波数を精度良く測定するための
周波数計測器において、内部基準周波数を発生するため
の水晶発振器と、上記水晶発振器に設けられた温度セン
サと、書き込み可能な記憶手段と、上記温度センサによ
って測定された所定温度における基準とすべき絶対周波
数と上記水晶発振器よりの内部基準周波との対応関係を
誤差補正情報として上記記憶手段に記憶し、上記被測定
信号の入力時に、上記誤差補正情報によって補正された
内部基準周波数に従って上記被測定信号の周波数を演算
する演算制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0009】本発明の他の特徴は、入力された被測定信
号の周波数を精度良く測定するための周波数計測方法に
おいて、内部基準周波数を発生する水晶発振器の複数の
温度測定点における上記内部基準周波数と基準絶対周波
数との対応関係を測定する工程と、上記測定された対応
関係を誤差補正情報として記憶手段に記憶しておく工程
と、上記被測定信号が入力された際に、その時の上記水
晶発振器の温度を測定する工程と、上記測定された温度
における上記誤差補正情報を上記記憶手段より読み出す
工程と、上記読み出された誤差補正情報に基づいて上記
内部基準周波数を補正し、その補正された内部基準周波
数に従って上記入力被測定信号の周波数を演算する工程
とを具備したことである。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図示した実施例に基づいて説
明する。図1は、本発明に係る周波数計測器の一実施例
のブロック構成図である。図1において、この周波数計
測器は、被測定周波数fxの入力される第1の入力端子
1と、その第1の入力端子1に接続された入力回路2
と、その入力回路2に接続されたプリスケーラ3と、高
安定水晶発振器(OCXO)4と、そのOCXO4に備
えられた温度センサ5と、基準とすべき絶対周波数fr
oの入力される第2の入力端子6と、上記プリスケーラ
3、第2の入力端子6、およびOCXO4に接続された
ゲート回路7と、そのゲート回路7に接続された第1お
よび第2のカウンタ8、9と、不揮発性メモリ10と、
出力表示装置11と、上記温度センサ5、ゲート回路
7、第2のカウンタ9、不揮発性メモリ10、および出
力表示装置11に接続されたプロセッサ12とを有する
構成となっている。
【0011】また、上記OCXO4は、図2に示す様
に、恒温槽制御部13によって一定の温度に制御された
恒温槽14の内部に発振ループを形成する水晶振動子1
5および発振・出力部16が配設された構成となってい
る。なお、上記恒温槽14には上記温度センサ5が設け
られている。
【0012】次に、上記構成の周波数計測器の動作すな
わち周波数計測方法について説明する。この周波数計測
器の動作は、概略として図3のフローチャート図に示す
様に、上記OCXO4の槽内動作温度範囲内の複数の温
度測定点における基準とすべき絶対周波数froと上記
OCXO4よりの内部基準周波数frとの対応関係を誤
差補正情報として上記不揮発性メモリ10に記憶してお
く誤差補正情報の取得工程100と、上記誤差補正情報
取得工程100後に、上記被測定周波数fxが入力され
た際に、その時の槽内温度を測定し、上記不揮発性メモ
リ10よりの誤差補正情報に基づいて上記OCXO4よ
りの内部基準周波数frを補正し、その補正された内部
基準周波数に従って上記被測定周波数fxを演算して出
力表示する被測定周波数fxの測定工程101とから成
っている。
【0013】次に、図4のフローチャート図を参照して
上記誤差補正情報取得工程100について説明する。ま
ず、図4のステップ103において、外部基準入力端子
としての上記第2の入力端子6より基準とすべき絶対周
波数fro(この場合、10MHz)が入力されると、
上記プロセッサ12によって上記ゲート回路7が制御さ
れ、上記絶対周波数froが上記第2のカウンタ9で計
数される。それと同時に、ステップ104において、上
記OCXO4より内部基準周波数fr(10MHz)が
上記プロセッサ12の制御の基に上記第1のカウンタ8
で計数される。
【0014】そして、ステップ105において、上記第
1および第2のカウンタ8、9の計数の最中に上記プロ
セッサ12によって上記温度センサ5による槽内温度が
測定され、上記槽内温度が動作範囲内の測定点か否かが
判定される。そして、そのステップ105で測定点であ
ると判定されると、ステップ106において、上記槽内
温度測定点における上記第1のカウンタ8の計数値と第
2のカウンタ9の計数値との差あるいは比(すなわち、
上記内部基準周波数frと絶対周波数froとの差ある
いは比)が演算され、上記不揮発性メモリ10内に誤差
補正情報Sとしてテーブルマップ形式で順次記憶され
る。次に、ステップ107において、上記槽内温度の動
作範囲内のすべての測定点における誤差補正情報Sの演
算が終了したか否かが判定され、終了していれば処理が
終了する。
【0015】なお、実際の周波数計測時の処理を早める
ために、得られた誤差補正情報Sに加工を加えることは
有意義である。例えば、適当な近似手法を用いてより細
かい温度センサ出力値対補正データの表を作成すると
か、近似多項式の係数を前もって求めておき、これを上
記不揮発メモリ10に記録するとかの方法が考えられ
る。この場合、より細かい温度センサ出力値対補正デー
タの表が作成され、不揮発メモリ10に記憶される。
【0016】次に、図5のフローチャート図を参照して
上記被測定周波数の測定工程101について説明する。
まず、図5のステップ109において、上記第1の入力
端子1より被測定周波数fxが入力されると、上記入力
回路2を経て上記プリスケーラ3で分周される。ここ
で、上記プリスケーラ3の分周比をpとすれば、分周さ
れた周波数はfx/pとなる。そして、ステップ110
において、上記プロセッサ12によって上記ゲート回路
7が制御され、上記分周された周波数fx/pが上記第
1のカウンタ8で計数される。それと同時に、ステップ
111において、上記OCXO4より内部基準周波数f
rが上記プロセッサ12の制御の基に上記第2のカウン
タ9で計数される。
【0017】そして、ステップ112において、上記第
1および第2のカウンタ8、9の係数の最中に上記プロ
セッサ12によって上記温度センサ5による上記OCX
O4の槽内温度が測定され、その測定温度における誤差
補正情報Sが上記不揮発性メモリ10より読み出され
る。次に、ステップ113において、上記プロセッサ1
2内で上記誤差補正情報Sによって補正された内部基準
周波数frに基づいて上記被測定周波数fxが演算さ
れ、上記出力表示装置11へ送られ表示される。
【0018】ここで、上記被測定周波数fxの演算処理
の詳細について説明する。
【0019】上記第1および第2のカウンタ8、9が計
数の結果、桁あふれを生せず、その値がそれぞれqおよ
びrであったとすれば、 fx=P・q/r・fr ・・・ (1) となる。しかしながら、上記OCXO4の内部基準周波
数frは、前述した如く本来基準とすべき絶対周波数f
roとは、常温25℃における初期偏差と、常温との温
度差に伴う偏差を有するこれらの偏差を誤差補正情報S
(ppm)とすれば、 fro=(1+S×10-6)fr ・・・ (2) であるから、 fx={(P・q)/[r1 (1+S×10-6)]}・fro ・・・(3) となる。
【0020】従って、上記プロセッサ12は、上記内部
基準周波数fr、誤差補正情報S、および計数値から上
記(2)および(3)式を演算して正式な被測定周波数
fxを出している。上述した誤差補正動作によれば上記
OCXO4にはあらかじめ温度補償されている必要がな
く、また常温において絶対周波数との偏差があっても良
いこととなる。これらは、上記温度センサ出力と、上記
不揮発メモリ10の内容から上記プロセッサ12が補正
を行う。また経時変化による偏差の吸収も、上記不揮発
メモリ10の内容を変更すれば良く、上記OCXO4で
行う必要がない。
【0021】このように、上記実施例によれば、周波数
の可変機能をまったく意図せず水晶発振器の設計が可能
であるため、専門的知識を有さずとも設計が可能であ
り、かつ温度特性を除くその他の安定性、つまり経時、
電源変動に対して極めて安定な水晶発振器を容易に得る
ことが出来る。また、大きな単調減少の周波数温度特性
が不要となり、必要な温度範囲で一番周波数変動の少な
い、例えば等リップル特性の切断方位角が選定可能であ
り、この温度特性を補償する割合、いわゆる圧縮率が小
さくなり、これによっても安定な水晶発振器が得られ
る。
【0022】また、上記OCXO4に周波数可変機能を
持たせることにより発生する水晶振動子15の容量比を
低くしなければならないという制約がないため、容量比
は高いが経時変動の少ない水晶振動子を採用することが
出来る。容量比が高いということは、発振ループ内の回
路素子の変化に対する素子感度も下がり、かつ発振ルー
プが単純化されることも加わり、極めて安定な発振器が
実現出来る。
【0023】周知の通り水晶振動子の容量比は、素板面
積と電極面積の比に比例する。電極面積を小さくするこ
とで振動のエネルギーを素板の中心に集中させ、支持系
からの歪とその経時緩和の影響を低減することが出来
る。またオーバートーン次数をnとすれば、容量比はn
の自乗に比例する。3次または5次のオーバートーン次
数を選定すれば、電極の変化(化学的変化または歪の緩
和)に対する感度をその分低減することが出来る。
【0024】今日の技術においては、極めて安価に高精
度、例えば0.01℃の分解能で温度計測が可能であ
り、一般に入手されるサーミスタを使用して0.001
℃の温度安定度を持つ恒温槽が実現出来、サーミスタの
安定度と再現性は確立されている。また、電気的に消去
可能な書き込み可能型不揮発メモリ(EEPROM)
も、十分な容量のものが安価に入手可能である。従っ
て、上記実施例の装置は、専門業者でなくとも容易に製
作出来、そこに精度の問題は生じない。
【0025】次に、図6を参照して上記本発明による周
波数計測器の実施例における第1変形例について説明す
る。この第1変形例は、上記温度センサ5による温度計
測を低消費電力で、かつ安価に、しかも高精度に実現す
るためのもので、図6に示す様に、上記温度センサ5の
センサ出力が上記プロセッサ12ではなく上記ゲート回
路7に接続され、上記第1または第2のカウンタ8、9
で温度の計数を行う様になっている。他の構成は、上記
図1に示す実施例と同様である。
【0026】この第1変形例においては、上記プロセッ
サ12は温度測定が必要な時点で上記温度センサ5を活
性化させ、かつ温度に対応した幅のパルスを発生するよ
うコマンドを与える。上記温度センサ5のセンサ出力は
上記ゲート回路7に導かれる。上記プロセッサ12は上
記ゲート回路7に対して、温度センサ出力が正であると
きのみ、上記OCXO4の出力frを上記第1または第
2のカウンタ8、9にて計数するよう指示をする。
【0027】このような構成によれば、該周波数計測器
の回路にわずかな付加により、高分解能な温度計測が可
能となる。すなわち、上記第1または第2のカウンタ
8、9は本来周波数を計測するためのものであるから十
分な桁数(例えば10進7桁)を有している。従って、
上記高分解能な温度計測が達成できる。
【0028】図7は、上記第1変形例における温度セン
サ5の具体的な回路図である。この温度センサ5によれ
ば、極めて少ない消費電力で、高精度(例えば1/10
0℃)の温度計測が可能である。この温度センサ5は、
図7に示す様に、電源電圧に接続されたスイッチ17
と、そのスイッチ17に接続されたタイマ18と、上記
スイッチ17およびタイマ18に接続されたサーミスタ
19と、上記サーミスタ19およびタイマ18に接続さ
れた容量20とから成っている。
【0029】ここで、上記感温素子であるサーミスタ1
9の安定度の再現性は今日技術的に十分確立されてい
る。そして、タイマ18は工業標準であるCMOS型の
555タイマとなっている。このタイマ18は電源とア
ース端子間に分圧のための抵抗を内蔵し、1mW以下で
はあるが、常時僅かではあるが電力を消費する様になっ
ている。ここでは、少ない消費電力を達成するため、上
記プロセッサ12は計測時のみこの電源をオンとする。
また、上記タイマ18から得られるパルス幅は、上記サ
ーミスタ19の抵抗値と容量20の積の1.1倍で求ま
る。上記サーミスタ19およびタイマ18には通常電圧
は印加されず、温度計測にあたって支障となる自己加熱
による誤差は生じない。
【0030】次に、上記本発明による周波数計測器の実
施例における第2変形例について説明する。この第2変
形例は、上記誤差補正情報Sおよび内部基準周波数fr
に基づく上記被測定周波数fxの演算を高速化するため
のもので、必要とする温度範囲内にて上記誤差補正情報
Sが必ず負となる様に上記OCXO4を予め設計したも
のである。
【0031】すなわち、上記誤差補正情報Sが負となっ
ていれば、前記(3)式を書き返した、 fx=[(P・q)/r]×[1/(1+S×10-6)]×fro =[(P・q)/r]・t・fro・・・(4) において、tが必ず1以上となる。そして、tは1に非
常に近い値なので、 fx=[(P・q)/r]×(1+△t)fro ・・・(5) となり、比較的短い桁数の△tの積を符号なし演算で行
えば良いこととなる。
【0032】ここで、△tは必要な時間間隔で温度セン
サ出力をもとに上記不揮発メモリ10のテーブルを参照
して得るようにすれば良い。周知の通り上記プロセッサ
12における乗算の処理時間は、符号有りよりは符号無
しで、ゼロでない桁の桁数が少なければ少ない程短い。
従って、△tがいつも正であることが保証されていれ
ば、処理時間の短縮に有効である。
【0033】また、必要な温度範囲で誤差補正情報Sが
必ず負となるように、上記OCXO4を設計、製造する
ことは困難ではない。すなわち、前述の如く、容量比の
高い振動子を使用すれば、該振動子の他の発振回路素子
に対する素子感度が低いために、発振ループを構成する
回路素子のバラツキの影響を受けにくい。また、本発明
のための水晶振動子はいわゆるゼロ温度係数に近い切断
方位角で作られているから、温度特性のバラツキも少な
い。従って、比較的高い精度で、例えば目的とする基準
周波数の+10ppm上で振動子の微調をすることは困
難ではない。
【0034】次に、図8を参照して上記本発明による周
波数計測器の実施例におけるOCXO4および温度セン
サ5の部分のパッケージング(すなわち、外周部構造)
について説明する。まず、本発明に係る周波数計測器
が、パーソナルコンピュータの拡張スロットに挿入され
るモジュールである場合を想定する。かかるモジュール
の特徴としては、薄型であること、隣のスロットにどの
ようなモジュールが挿入されるか不明なこと、内部温度
上昇が大で、かつファンによる空気の流れが存在するこ
とが上げられる。
【0035】図8はかかる厳しい条件下でも正確な周波
数補正を可能とする周波数計測器のOCXO4および温
度センサ5の部分のパッケージ構造を示す斜視図であ
る。本発明に係る水晶振動子は素子感度は低いものの、
水晶発振ループは高インピーダンスとなる。従って、上
記OCXO4と温度センサ5の部分は金属容器21にて
電気的に遮蔽すると共に該金属容器21に熱容量を持た
せ、内部の温度変化が大きくならないようにすることが
好ましい。図8において、プリント回路基板22の片面
のみ金属容器21がかぶさるよう記されているが、裏面
も同様な構造をすることが好ましい。面実装技術(SM
T)を使用すれば、裏面は一枚の金属板とすることも可
能である。
【0036】また、このパッケージは、さらにプリント
回路基板22からの熱伝導に対する熱抵抗を上げる様に
工夫されている。すなわち、電気的接続および機械的強
度を維持するに必要な部分を除き、上記OCXO4およ
び温度センサ5の部分の周辺に型またはルータ加工等に
より溝23が形成されている。これにより、該OCXO
4および温度センサ5の部分を、上述の厳しい条件下に
おいても、数分間の熱的時定数が実現できる。
【0037】また、これにより、従来この種の温度補償
にありがちであった振動子と感温素子の熱的時定数の差
による誤差を吸収することが可能であると共に、急激な
温度変化に伴う、温度計測時と周波数計測時の時間差に
よる誤差を無視出来るまで低減出来る。このことはま
た、温度計測の繰り返し時間を長くし、周波数計測に対
する温度計測と補正係数取得のためのオーバーヘッドを
減らす上で有効である。なお、この実施例においては、
水晶発振器としてOCXOを使用した場合について説明
したが、本発明はこれに限定されることなく、温度補償
型水晶発振器(TCXO)や他の型の水晶発振器を使用
した周波数計測器にも適用できる。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以上説明した様に、OCXO
を有する周波数計測器におけるOCXOの槽内動作温度
範囲内の複数の温度測定点における基準とすべき絶対周
波数froと上記OCXOよりの内部基準周波数frと
の対応関係を誤差補正情報として上記不揮発性メモリに
記憶しておき、被測定周波数fxが入力された際に、そ
の時の槽内温度を測定し、上記不揮発性メモリよりの誤
差補正情報に基づいて上記OCXOよりの内部基準周波
数frを補正し、その補正された内部基準周波数に従っ
て上記被測定周波数fxを演算して出力表示する様にし
たので、従来のOCXO製造における高度な技術と手間
とを一切不要とし、周波数計測の精度をさらに向上させ
ると共に、大幅な価格の低減および小型化をも可能とす
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る周波数計測器の一実施例のブロッ
ク構成図である。
【図2】図1に示したOCXOの内部ブロック構成図で
ある。
【図3】図1に示した周波数計測器の全体動作のフロー
チャート図である。
【図4】図3に示した誤差補正情報の取得工程のフロー
チャート図である。
【図5】図3に示した被測定周波数の測定工程のフロー
チャート図である。
【図6】図1に示した周波数計測器の実施例の第1変形
例のブロック構成図である。
【図7】図1に示した周波数計測器の実施例の第1変形
例における温度センサの回路構成図である。
【図8】図1に示した周波数計測器におけるOCXOお
よび温度センサの部分のパッケージング構造を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1…第1の入力端子、 2…入力回
路、3…プリスケーラ、 4…O
CXO、5…温度センサ、 6
…第2の入力端子、7…ゲート回路、
8…第1のカウンタ、9…第2のカウンタ、
10…不揮発性メモリ、11…出力
表示装置、 12…プロセッサ、1
3…恒温槽制御部、 14…恒温
槽、15…水晶振動子、 16…
発振・出力部、17…スイッチ、
18…タイマ、19…サーミスタ、
20…容量、21…金属容器、
22…プリント配線板、23…溝、

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された被測定信号の周波数を精度良
    く測定するための周波数計測器であって、内部基準周波
    数を発生するための水晶発振器と、上記水晶発振器に設
    けられた温度センサと、書き込み可能な記憶手段と、上
    記温度センサによって測定された所定温度における基準
    とすべき絶対周波数と上記水晶発振器よりの内部基準周
    波との対応関係を誤差補正情報として上記記憶手段に記
    憶し、上記被測定信号の入力時に、上記誤差補正情報に
    よって補正された内部基準周波数に従って上記被測定信
    号の周波数を演算する演算制御手段とを具備することを
    特徴とする周波数計測器。
  2. 【請求項2】 上記水晶発振器が、恒温槽を用いた高安
    定水晶発振器(OCXO)から成り、上記温度センサ
    が、上記恒温槽の温度を測定することを特徴とする請求
    項1に記載の周波数計測器。
  3. 【請求項3】 上記水晶発振器は、その出力周波数が、
    動作温度範囲内において目的とすべき基準周波数より必
    ず高くなるように構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の周波数計測器。
  4. 【請求項4】 他の電子回路と同一のプリント回路基板
    上に上記水晶発振器および温度センサが形成され、上記
    水晶発振器および温度センサ部分が熱的に高い抵抗値と
    なるように、その周辺部に溝を設け、かつ上記水晶発振
    器および温度センサ部分を金属にて囲った構造としたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の周波数計測器。
  5. 【請求項5】 入力された被測定信号の周波数を精度良
    く測定するための周波数計測方法であって、内部基準周
    波数を発生する水晶発振器の複数の温度測定点における
    上記内部基準周波数と基準絶対周波数との対応関係を測
    定する工程と、上記測定された対応関係を誤差補正情報
    として記憶手段に記憶しておく工程と、上記被測定信号
    が入力された際に、その時の上記水晶発振器の温度を測
    定する工程と、上記測定された温度における上記誤差補
    正情報を上記記憶手段より読み出す工程と、上記読み出
    された誤差補正情報に基づいて上記内部基準周波数を補
    正し、その補正された内部基準周波数に従って上記入力
    被測定信号の周波数を演算する工程とを具備したことを
    特徴とする周波数計測方法。
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