JPH07157910A - 紡糸用口金 - Google Patents

紡糸用口金

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JPH07157910A
JPH07157910A JP5338869A JP33886993A JPH07157910A JP H07157910 A JPH07157910 A JP H07157910A JP 5338869 A JP5338869 A JP 5338869A JP 33886993 A JP33886993 A JP 33886993A JP H07157910 A JPH07157910 A JP H07157910A
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spinneret
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section
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 滞留を実質的に完全に無くすことが可能で、
かつ、圧力損失も極めて低く抑えることが可能な紡糸用
孔を有する紡糸用口金を提供する。 【構成】 溶融流体が導入される導入孔部8と、該導入
孔部8からの溶融流体を吐出する導入孔部8よりも小径
の吐出孔部10とを備えた紡糸用孔4を多数有する紡糸
用口金1において、溶融流体の流れ方向にみて、吐出孔
部入口10aへと接続する紡糸用孔内面の少なくとも一
部を、実質的に吐出孔部入口10aの形状線が現れない
三次元曲面9に形成した紡糸用口金。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紡糸用口金に関し、と
くに、口金内での滞留防止、口金の圧力損失低減をはか
った紡糸用口金に関する。
【0002】
【従来の技術】紡糸用口金は、通常、鋼、とくにステン
レス鋼からなる円板部材に、所定形状の紡糸用孔を多数
設けることにより構成されている。紡糸する糸の断面が
丸形の場合、紡糸用孔は例えば図10、図11に示すよ
うに形成され、異形断面(丸形以外の断面、例えば、Y
形、星形、十字形、三角形等)の場合には、紡糸用孔は
例えば図12、図13に示すように形成される。
【0003】図10、図12において、101、111
は紡糸用口金を構成する円板部材の部分縦断面を示して
おり、円板部材101、111に、所定の数だけ紡糸用
孔102、112が形成される。矢印は、溶融流体、例
えば溶融合成樹脂の流れ方向を示している。紡糸用孔1
02、112は、上流側から順に、横断面が円形で内周
面がテーパ面に形成された導入部103、113、横断
面円形のストレート孔からなる導入孔部104、11
4、横断面円形で内周面がテーパ面に形成された絞り部
105、115、孔延設方向に同一形状の断面を有する
吐出孔部106、116からなっている。丸形断面糸用
の場合には、吐出孔部106の断面形状は、図11に示
すように円形に形成され、異形断面糸用の場合には、吐
出孔部116の断面は、例えば図13に示すようにY形
断面に形成される。
【0004】この紡糸用孔102、112のうちとくに
吐出孔部106、116には、極めて高い仕上精度が要
求されることに加え、孔径(孔最大径)を0.1〜1.
0mm程度の細径にしなければならないことから、とく
に異形断面糸用口金の場合には孔断面形状が異形断面で
あることから、通常、吐出孔部106、116は放電加
工によって形成される。すなわち、絞り部105、11
5までは、ドリル加工、リーマ通し等によって加工、仕
上が行われ、吐出孔部106、116は放電加工によっ
て穿設される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な加工方法で紡糸用孔102、112が形成される従来
の紡糸用口金には、以下に述べるような問題がある。ま
ず、図10、図11に示した丸形断面糸用口金について
であるが、図10に示すように、縦断面形状が折れ線状
になっているため、とくに折れ曲がり部では溶融流体の
スムーズな流れが得られにくく、圧力損失の増大を招い
ているとともに、場合によっては局部的に滞留するおそ
れがある。
【0006】また、図12、図13に示した異形断面糸
用口金では、このような問題は極めて大きくなる。すな
わち、加工上、吐出孔部116入口部、つまり吐出孔部
116と絞り部115との境界部に、必然的に平坦な面
117が形成され、この平坦面117は吐出孔部116
加工後にも図示の如く残る。この平坦面117は、溶融
流体の流れ方向に略直交する面となるので、この部分に
滞留が生じやすくなるとともに、大きな圧力損失を生じ
させる原因となる。
【0007】滞留が生じると、紡糸される糸の糸切れ等
の生産上のトラブルを引き起こしたり、糸品質上の問題
を招くおそれがある。圧力損失が大きくなると、紡糸用
口金入口でさらに高い圧力が要求されることになるの
で、紡糸用口金部、さらにはその上流側各部品にさらに
高い耐圧性が必要になる。
【0008】また、前述の従来の加工方法では、吐出孔
部106、116を一つ一つ放電加工していかなければ
ならないので、加工に手間と時間を要し、紡糸用口金が
高価になるとともに、加工のばらつきにより、仕上げら
れた各吐出孔部106、116の孔精度にばらつきが生
じるおそれがある。このばらつきが大きくなると、紡糸
された糸の品質上の問題、トラブルを招く。
【0009】本発明の目的は、滞留を実質的に完全に無
くすことが可能で、かつ、圧力損失も極めて低く抑える
ことが可能な紡糸用孔を有する紡糸用口金を提供するこ
とにある。
【0010】また、本発明の別の目的は、孔加工を容易
化でき、加工時間を大幅に短縮できる、安価に製作可能
な紡糸用口金を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的に沿う本発明
の紡糸用口金は、溶融流体が導入される導入孔部と、該
導入孔部からの溶融流体を吐出する導入孔部よりも小径
の吐出孔部とを備えた紡糸用孔を多数有する紡糸用口金
において、溶融流体の流れ方向にみて、吐出孔部入口へ
と接続する紡糸用孔内面の少なくとも一部を、実質的に
吐出孔部入口の形状線が現れない三次元曲面に形成した
ものから成る。
【0012】つまり、従来、孔縦断面でみて折れ線状に
形成されていた紡糸用孔内面が、少なくとも吐出孔部入
口へと接続する部分で滑らかな三次元曲面(縦断面形状
では曲線)とされ、該三次元曲面部が、実質的に吐出孔
部入口の形状線が現れないように、吐出孔部入口に滑ら
かに接続される。
【0013】このような紡糸用口金は、たとえば、各紡
糸用孔が、各セラミック部材内に形成されており、該セ
ラミック部材が、たとえば金属製円板部材からなる口金
本体に穿設された各取付孔内にそれぞれ固着されている
紡糸用口金によって、現実にかつ容易に製作される。
【0014】すなわち、口金本体と紡糸用孔形成部とを
別の材料からなる部材で製作し、両者を結合するのであ
る。紡糸用孔形成部材としては、耐熱性、耐圧性、成形
性の面からセラミック部材が最適である。所定外周部位
に前記三次元曲面に対応する曲面部を有するピン状の成
形型を製作し、該ピン状成形型上にセラミック粉末を所
定部材形状に成形し(例えば射出成形し)、それを焼成
すれば、所定の紡糸用孔形状を有するセラミック部材が
得られる。必要に応じて、孔精度を高めるための修正加
工を施してもよい。このように製作されたセラミック部
材を、口金本体としての、たとえば金属製円板部材に機
械加工によって穿設された各取付け孔内に固着すること
により、目標とする紡糸用口金が得られる。
【0015】
【作用】本発明に係る紡糸用口金においては、紡糸用孔
内面、とくに小径に絞られ吐出孔部入口へと至る紡糸用
孔内面部が滑らかな三次元曲面とされ、該曲面部が、吐
出孔部入口形状線が現れない程度に滑らかに吐出孔部へ
と接続されるので、従来構造の如き折れ曲がり部、ある
いは溶融流体の流れと直交する平坦面は形成されず、滞
留のおそれが除去されるとともに、スムーズな流れによ
り圧力損失が大幅に低減される。
【0016】本発明は、勿論丸形断面糸用口金において
も有効であるが、とくに異形断面糸用口金に実施すれば
極めて顕著な効果が得られる。つまり、図12、図13
に示したような、滞留のおそれが極めて強く、かつ、大
きな圧力損失を生じさせる吐出孔部直前の平坦面が全く
無くなるので、この部分での滞留のおそれが皆無になる
と同時に、三次元曲面部で小径に絞られるにも拘らず極
めて円滑な流れとなり、圧力損失が大幅に低減される。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の紡糸用口金の望ましい実施
例を、図面を参照して説明する。図1ないし図4は、本
発明の第1実施例に係る紡糸用口金を示しており、本発
明を異形断面糸用口金に適用した場合を示している。図
1および図2において、1は、紡糸用口金全体を示して
いる。紡糸用口金1は、口金本体としての金属製円板部
材2と、該金属製円板部材2に所定個数(紡糸用孔個
数)、所定配列にて穿設された各取付孔3内にそれぞれ
固着された、紡糸用孔4を有するセラミック部材5と、
から構成されている。
【0018】金属製円板部材2の材質としては、とくに
限定されず、紡糸用口金に要求される耐熱性、耐圧性、
耐食性等を有するものであればよい。したがって、従来
から紡糸用口金に用いられているステンレス鋼を用いる
ことができる。また、本実施例では、口金本体として金
属製円板部板2を用いているが、この口金本体の材質
は、他の材質、たとえば次に述べるセラミック部材5と
は別に成形されたセラミック部材から構成してもよい。
【0019】セラミック部材5の材質としても特に限定
されず、アルミナ、ジルコニアを含むセラミック素材が
適用できる。中でも、硬度が高く、剛性の高いジルコニ
ア系セラミックが好ましい。
【0020】このセラミック部材5は、内部に紡糸用孔
4を有し、本実施例では、外周面が図3に示すような段
付形状に形成されている。金属製円板部材2に形成され
る取付孔3は、板厚み方向中央部にセラミック部材5と
の嵌合部3aが形成され、上面側、下面側の部分3b、
3cは、それぞれセラミック部材5の外径よりも大きい
孔径に形成されている。各セラミック部材5が各取付孔
3の嵌合部3aに嵌着された後、セラミック部材5の外
周面と取付孔内周面3b、3cとの間にそれぞれ形成さ
れる隙間に、耐熱性無機接着剤6が充填、固化されてい
る。この耐熱性無機接着剤6の充填、固化により、セラ
ミック部材5が強固に取付孔3内に固着されるととも
に、紡糸用口金の上面、下面側で、滞留等の原因となる
隙間が形成されるのを防止している。
【0021】上記耐熱性無機接着剤6は、無機粉末、例
えばガラス粉末、セラミック粉末と、耐熱性接着剤又は
結合材とを混合したものからなり、それを充填した後、
炉(恒温槽、焼成炉等)で加熱処理することにより固化
されている。
【0022】なお、本実施例では、上記の如く耐熱性無
機接着剤6を用いてセラミック部材5を取付孔3内に固
着したが、これに限定されず、他の方法で固着してもよ
い。例えば、取付孔3を、実質的に全長にわたってセラ
ミック部材5の外周形状と実質的に同一形状に加工して
おき、セラミック部材5を圧入する方法、あるいは、口
金本体としての金属製円板部材2を加熱し熱膨張により
取付孔3の孔径を拡大させておき、常温の、又は口金本
体と同じ温度に昇温したセラミック部材5を嵌着後円板
部材2の温度を下げて固着させる方法、等も採用可能で
ある。
【0023】セラミック部材5内に形成される紡糸用孔
4は、本実施例では図3、図4に示す形状に形成されて
いる。図3に示すように、紡糸用孔4は、溶融流体、例
えば溶融合成樹脂の流れ方向(矢印方向)にみて上流側
から、溶融流体を孔内に導入する、横断面円形で内周面
がテーパ絞り面に形成された導入部7、該導入部7に接
続し、横断面円形のストレート孔部からなる導入孔部
8、該導入孔部8に接続し、滑らかな三次元曲面で下流
側程径が絞られている三次元曲面部9、該三次元曲面部
9に接続し、溶融流体を吐出する異形断面のストレート
孔部からなる吐出孔部10、から形成されている。
【0024】吐出孔部10の異形断面形状は、本実施例
では、図4に示すようにY形に形成されている。三次元
曲面部9は、その面形状が滑らかに変化し、吐出孔部1
0の入口10aに接続する際には、実質的に吐出孔部1
0の入口10aの形状線が現れないように滑らかに接続
している。図3では、説明の便宜上、各孔部境界を破線
で示してあるが、これらの線は実際には現れない。本実
施例では、三次元曲面部9と導入孔部8との境界も、滑
らかな曲面を介しての接続状態となっており、この部分
も形状線は現れないようになっている。さらに本実施例
では、導入部7と導入孔部8との境界にもRが付与され
ており、この部分も滑らかに遷移するようになってい
る。
【0025】吐出孔部10の異形断面形状は、上記Y形
に限定されず、公知の異形断面糸に用いられている断面
形状、例えば星形、十字形、三角形等が採用可能であ
る。いずれの断面形状の場合にも、少なくとも、導入孔
部と吐出孔部とが、三次元曲面部によって、吐出孔部の
入口形状線が現れない程度に滑らかに接続されればよ
い。
【0026】この吐出孔部10は、通常、その孔径(最
大径)が0.1〜1.0mm程度、長さが0.1〜1.
0mm程度であり、導入孔部8は、孔径が1.0〜5.
0mm程度のものである。吐出孔部10が異形断面であ
り、その孔径が小さくかつ精度を要することから、前述
の如く従来は放電加工のみによっていた。しかし本実施
例では、紡糸用孔4形成部材として、金属製円板部材2
とは別に製作されるセラミック部材5を用いており、各
セラミック部材5は、実質的に同一工程にて、次のよう
な方法で、短時間の内に容易にかつ精度よく製作するこ
とが可能である。
【0027】上述の如き紡糸用孔4の形状と実質的に同
一の外周形状を有するピン状型を製作し、該ピン状型を
用いて、その型周りに、セラミック粉末(あるいはそれ
にバインダーを混合したもの)を成形(圧縮成形、射出
成形等)し、必要に応じて細部を仕上げ加工することに
より製作できる。
【0028】上記の様な実施例装置においては、導入孔
部8から吐出孔部10内へと流れる溶融流体は、三次元
曲面部9に沿って流れる。三次元曲面部9は、吐出孔部
10の入口10aの形状線が現れない程度に滑らかにY
形異形断面を有する吐出孔部10に接続しているから、
導入孔部8から吐出孔部10内に至る流れも極めて滑ら
かな流線の流れとなる。つまり従来形状におけるよう
な、折れ線状態の流れにはならず、とくに、吐出孔部1
0直上部に図12、図13に示したような平坦部は全く
形成されないので、滞留のおそれのある部位が無くな
り、かつ滑らかな流れにより圧力損失も大幅に低減され
る。
【0029】また、本実施例においては、導入部7と導
入孔部8部との境界部、および、導入孔部8と三次元曲
面部9との境界部も滑らかに接続されているので、これ
らの部位でも滑らかな流れ状態となり、一層圧力損失が
低減される。
【0030】さらに、紡糸用孔4を有するセラミック部
材5は、金属製円板部材2とは別個に、簡単に精度よ
く、かつ大量に製造可能であるから、紡糸用口金1を短
時間で、かつ安価に製作することが可能となる。
【0031】上記実施例においては、三次元曲面部9の
長さを溶融流体の流れ方向に比較的短くしたものを示し
たが、この長さは、適宜変更してもよい。例えば、導入
孔部8の長手方向中央部から三次元曲面部9を形成し、
三次元曲面部9を長くしてそれを吐出孔部10へ接続す
るようにしてもよい。
【0032】また、図5に変形例を示すように、導入孔
部の入口から(つまり導入部7の出口から)吐出孔部1
0に至るまでの間を全長にわたって三次元曲面部11に
形成してもよい。さらに、図6に別の変形例を示すよう
に、導入部の入口から、つまり口金の入口から吐出孔部
10に至るまでの間を全長にわたって三次元曲面部12
に形成してもよい。この図5、図6に示す例にあって
は、導入孔部入口から、さらには導入部の入口から、そ
の横断面形状を、吐出孔部のそれと相似形、あるいは相
似形に近い異形断面形状としてもよい。さらにまた、上
記各例においては、三次元曲面部の縦断面における形状
線が曲線となるように形成したが、縦断面における形状
線が直線状となるように形成してもよい。
【0033】三次元曲面部9、11、12の長さ、曲面
形状をどのようにするかは、溶融流体の粘度、紡糸用孔
形成部材との親和性、紡糸速度等に応じて適宜決定すれ
ばよい。
【0034】図7ないし図9は、本発明の第2実施例に
係る紡糸用口金を示しており、本発明を丸形断面糸用口
金に適用した場合を示している。図において、20は紡
糸用口金全体を示している。紡糸用口金20は、第1実
施例同様、口金本体としての金属製円板部材21と、所
定個数の紡糸用孔形成部材22(第2実施例においても
セラミック部材から構成されている)から構成されてい
る。セラミック部材22の固着方法は第1実施例に準じ
る。
【0035】セラミック部材22内には、紡糸用孔23
が形成され、紡糸用孔23は、導入部24、導入孔部2
5、三次元曲面部26(テーパ絞り部)、吐出孔部27
からなっている。吐出孔部27は、円形横断面に形成さ
れ、導入部24、導入孔部25、三次元曲面部26も横
断面円形に形成されている。そして、三次元曲面部26
は、吐出孔部27の入口27aの形状線が現れない程度
に滑らかに吐出孔部27へと接続されている。
【0036】このような丸形断面糸用紡糸用口金におい
ても、吐出孔部27へと至る孔内面を三次元曲面部26
に形成することにより、とくに吐出孔部27の入口27
a部において折れ線に折れ曲がる部位が無くなり、溶融
流体の極めて滑らかな流れが得られる。その結果、滞留
のおそれのある部位、大きな圧力損失を生じる部位が無
くなり、小径に絞られるにも拘らず極めて円滑な流れ
と、低圧力損失が実現される。
【0037】なお、この丸形断面糸用紡糸用口金におい
ても、図5、図6に示したと同様の変形例が可能であ
り、三次元曲面部の形状、長さは、必要に応じて適宜決
定し得る。
【0038】なお、本発明における溶融流体としては、
紡糸され得るものであればとくに限定されないが、本発
明に係る口金は、とくに、ナイロンやポリエステルに代
表される合成繊維用口金、つまり、比較的高圧でポリマ
ーを紡糸する口金に用いて最適である。レーヨンに代表
される再生繊維、アセテートに代表される半合成繊維で
は、肉厚の小さい口金(たとえば1mm前後の板にパン
チで孔を開けたような簡単なもの)が使用されることが
多いが、このような繊維にあっても、比較的肉厚の口金
を用いる場合には、本発明の適用が可能である。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の紡糸用口
金によるときは、紡糸用孔の吐出孔部に至る部位を三次
元曲面に形成することにより、滞留のおそれのある部位
を実質的に完全に除去でき、しかも圧力損失を大幅に低
減することができる。その結果、紡糸される糸の品質向
上をはかることができ、口金を含めそれより上流側の部
品の耐圧性を結果的に高めることが可能となる。
【0040】また、紡糸用孔を有する部材を口金本体と
は別部材とし、該部材をセラミック部材から構成して口
金本体に固着するようにすれば、上述の如き所望の孔を
容易に形成でき、短時間の加工時間にて安価に紡糸用口
金を製作できる。この製作費用低減効果は、紡糸用孔個
数が多くなる程顕著で、孔個数が数千にも及ぶ紡糸用口
金においては、絶大なるコスト低減効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る紡糸用口金の平面図
である。
【図2】図1の紡糸用口金の部分断面表示側面図であ
る。
【図3】図1の紡糸用口金の拡大部分縦断面図である。
【図4】図3の紡糸用孔の拡大平面図である。
【図5】図1の変形例に係る紡糸用口金の紡糸用孔形状
を示す概略部分縦断面図である。
【図6】図1の別の変形例に係る紡糸用口金の紡糸用孔
形状を示す概略部分縦断面図である。
【図7】本発明の第2実施例に係る紡糸用口金の平面図
である。
【図8】図7の紡糸用口金の拡大部分縦断面図である。
【図9】図8の紡糸用孔の拡大平面図である。
【図10】従来の紡糸用口金の紡糸用孔部の縦断面図で
ある。
【図11】図10の紡糸用孔の拡大平面図である。
【図12】従来の別の紡糸用口金の紡糸用孔部の縦断面
図である。
【図13】図12の紡糸用孔の拡大平面図である。
【符号の説明】
1、20 紡糸用口金 2、21 口金本体としての金属製円板部材 3 取付孔 4、23 紡糸用孔 5、22 セラミック部材 6 耐熱性無機接着剤 7、24 導入部 8、25 導入孔部 9、11、12、26 三次元曲面部 10、27 吐出孔部 10a、27a 吐出孔部の入口

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融流体が導入される導入孔部と、該導
    入孔部からの溶融流体を吐出する導入孔部よりも小径の
    吐出孔部とを備えた紡糸用孔を多数有する紡糸用口金に
    おいて、溶融流体の流れ方向にみて、吐出孔部入口へと
    接続する紡糸用孔内面の少なくとも一部を、実質的に吐
    出孔部入口の形状線が現れない三次元曲面に形成したこ
    とを特徴とする紡糸用口金。
  2. 【請求項2】 前記吐出孔部の横断面が異形断面である
    請求項1の紡糸用口金。
  3. 【請求項3】 前記吐出孔部の横断面が丸形断面である
    請求項1の紡糸用口金。
  4. 【請求項4】 各紡糸用孔が、各セラミック部材内に形
    成されており、該セラミック部材が、口金本体に穿設さ
    れた各取付孔内にそれぞれ固着されている、請求項1な
    いし3のいずれかに記載の紡糸用口金。
  5. 【請求項5】 前記セラミック部材の外周面と取付孔の
    内周面との間に、耐熱性無機接着剤が充填、固化されて
    いる請求項4の紡糸用口金。
  6. 【請求項6】 前記三次元曲面が、紡糸用孔の、吐出孔
    部入口に至るまでの実質的に全長にわたって形成されて
    いる、請求項1ないし5のいずれかに記載の紡糸用口
    金。
  7. 【請求項7】 前記紡糸用孔の横断面が、実質的に全長
    にわたって異形断面である、請求項1ないし6のいずれ
    かに記載の紡糸用口金。
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